JPH0637554B2 - ポリエーテルポリオールの製法 - Google Patents

ポリエーテルポリオールの製法

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JPH0637554B2
JPH0637554B2 JP28231087A JP28231087A JPH0637554B2 JP H0637554 B2 JPH0637554 B2 JP H0637554B2 JP 28231087 A JP28231087 A JP 28231087A JP 28231087 A JP28231087 A JP 28231087A JP H0637554 B2 JPH0637554 B2 JP H0637554B2
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polyether polyol
polyhydroxy compound
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洋治 平沢
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規なポリエーテルポリオールの製法に関す
る。
(従来の技術およびその問題点) ポリエーテルポリオールはポリヒドロキシ化合物を出発
物質として、これにアルキレンオキシドを付加すること
により形成され、種々の用途に利用されている。これら
の中で、3以上の官能性を有するポリヒドロキシ化合物
を出発物質とするポリエーテルポリオールは三次元的な
反応に関与し得るヒドロキシル基を有しており、更に有
用である。しかしながら、実際には4〜8個のヒドロキ
シル基を有するヒドロキシ化合物を出発物質とするポリ
エーテルポリオールは形成が困難である。ポリエーテル
ポリオール形成のための重合反応は通常反応の制御が容
易なため、溶液内で実施されるが、反応に必要な物質の
全てを溶解し、しかも重合反応に不活性な溶剤は少な
い。
カナダ特許第1,118,417号にはポリエーテルポ
リオールの形成反応にN−メチルピロリドンやN−メチ
ルアセトアミド等の親水性の溶剤を用いることが提案さ
れている。しかしながら、この特許の場合アミン系の触
媒を用いており反応が遅く、分子量も900〜1200
と高分子量の重合物が得られにくい。
特開昭58−15933号公報にはアルカリ金属水酸化
物を触媒として用い、一旦水溶中で反応させて低分子量
の核を形成し、これを更に第2工程で鎖延長することが
開示されている。しかしながら、溶媒として水を用いる
ので、水とアルキレンオキシドとの副反応生成物が生
じ、これを完全に除くのが極めて困難である。
(発明の内容) 本発明者等は特殊なアルカリ金属の触媒を用いることに
より、前記カナダ特許よりも分子量の高い有用なポリエ
ーテルポリオールが得られることを見出した。
即ち、本発明はアルカリ金属水酸化物とシクロアルカポ
リエンとの反応により得られたアルカリ金属触媒の存在
下非プロトン溶剤中で、ポリヒドロキシ化合物とアルキ
レンオキシドとを反応させることを特徴とするポリエー
テルポリオールの製法を提供する。
アルカリ金属水酸化物は触媒活性が高く、ポリエーテル
ポリオールの形成に有利な触媒である。しかしながら、
この水酸化物は本発明で使用される非プロトン溶剤、特
にN−メチルピロリドンに溶解しない。本発明ではアル
カリ金属水酸化物を非プロトン溶剤に溶解可能な形にし
た。例えば水酸化カリウムとシクロペンタジエンとを採
用した場合以下のような反応が進行する。
この化合物(A)は固体で、N−メチルピロリドン等の
非プロトン溶剤に溶解して強アルカリ性を示す。
本発明の製法に用いられるアルカリ金属触媒はアルカリ
金属水酸化物とシクロアルカポリエンとの反応により得
られる。この反応は通常両者を混合することにより起こ
るが、必要により加熱してもよい。アルカリ金属水酸化
物の例としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化リチウム、水酸化ルビシウム等が挙げられる。好ま
しくは水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムである。
シクロアルカポリエンは通常環内に不飽和基のあるも
の、例えばシクロペンタジエン、シクロオクタジエン、
シクロドデカトリエン等が好適であるが、環外に不飽和
基のあるもの、例えばメチレンビニルシクロペンタンも
本発明のシクロアルカポリエンに包含される。
上記反応により得られたアルカリ触媒の存在下にポリエ
ーテルポリオールの形成反応が実施される。反応は非プ
ロトン溶剤中で行なわれる。非プロトン溶剤以外の溶剤
の使用はアルキレンオキシドとの反応により副反応物が
生成するので好ましくない。非プロトン溶剤は以下の式
を有するものが好ましい。
[式中、R1は水素または炭素数1〜3のアルキル基、
2またはR3は同一または異なって炭素数1〜3のアル
キル基であり、R1とR2またはR1とR3は環状基を形成
してもよい。] 式(I)を満足する非プロトン溶剤の代表例としてはN
−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチル
ホルムアミド等が挙げられる。最も好適なものはN−メ
チルピロリドンである。上記式(I)以外の非プロトン
溶剤の例としてはジメチルスルホキシド、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。非プ
ロトン溶剤の使用量は重合溶液全量に対し5〜70重量
%、好ましくは10〜50重量%である。上記上限を越
えて使用してもよいが、溶媒の除去に時間がかかる。
本発明に使用するポリヒドロキシ化合物は、常温で固体
のものが好適であるが、もちろん常温で液体のジオー
ル、トリオール等に応用してもよい。使用し得るポリヒ
ドロキシ化合物の例としてはジオール類、例えばエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、プロピレングリコール、ジエチレングリコ
ール等;トリオール類、例えばトリメチロールプロパ
ン、グリセロール等;テトラオール等、例えばペンタエ
リスリトール;ヘキサオール類、例えばD−ソルビトー
ル、ジペンタエリスリトール類;オクタオール類、例え
ばスクロース、ラクトース等が挙げられる。スクロース
は高い官能性と低価格の故に最も好適である。
アルキレンオキシドは公知のいかなるものを用いてもよ
い。アルキレンオキシドの例としてはエチレンオキシ
ド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオ
キシド、2,3−ブチレンオキシド等が挙げられる。最
も好ましいものはエチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドである。アルキレンオキシド中に水が含まれる場合に
は、副反応が生じるので公知の方法により除去してもよ
い。アルキレンオキシドの添加量はポリエーテルポリオ
ールの鎖長、即ち分子量またはOH価により大き変化す
る。ポリエーテルポリオールの好適な分子量は500〜
10,000、好ましくは700〜8,000であり、
OH価は10〜650、好ましくは15〜300であ
る。従って、この範囲になるようにポリアルキレンオキ
シドを添加する。
重合反応は常圧または加圧下に加温された非プロトン溶
剤(ポリヒドロキシ化合物および上記反応により得られ
たアルカリ触媒を含む。)にアルキレンオキシドを滴下
または吹き込むことにより行なう。反応温度は通常10
0〜160℃、好ましくは110〜150℃である。1
00℃以下であれば重合反応が遅くなるが副反応が抑制
される。いいかえれば、高い官能基数を保持した生成物
が得られる。従って、官能基数の高いポリマーのものが
必要な場合、100℃以下、特に70〜95℃の温度で
加圧・加温下に重合することに意味がある。反応温度が
160℃を越えると末端ヒドロキシル基が不飽和基に変
わる副反応が著しくなる。不飽和基生成反応が起こる
と、同時に、生成物の官能基数が著しく失われる。未反
応のモノマーは回収して再度反応に使用される。
重合反応終了後、予め使用した非プロトン溶剤で置換し
たイオン交換樹脂で触媒を除去し、次いで溶剤を除去す
ることにより精製する。
(発明の効果) 本発明のポリエーテルポリオールは特定のアルカリ触媒
を用いて重合するし、高い官能性のポリヒドロキシ化合
物、特にスクロースからも高い分子量の重合物が得られ
る。また、水等のアルキレンオキシドと反応し得る溶媒
を用いていないので、副反応物が不純物として混入する
ことは少ない。更に親水性の有機溶剤を用いて反応が行
なわれているので、精製もイオン交換樹脂により容易に
なされる。工程が1つであり、簡略されている。また高
分子量化も容易になすことができる。
多官能ポリエーテルポリオール、特にスクロースベース
のポリエーテルポリオールはイソシアネートと反応させ
て得られるポリウレタンの形成に極めて有利である。多
官能のポリエーテルポリオールの場合、熱的安定性が極
めて良好である。高分子量のポリエーテルポリオールの
場合、得られたポリウレタンの耐衝撃性が高くなる。
(実施例) 本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1 (触媒の調整) 粉末状のKOH4.56gにシクロペンタジエン7.95gを加
え、室温で約1時間振盪して反応させた。反応後、濾過
して黒褐色状固体(触媒)を集めた。
(ポリオールの重合) 上記触媒4.2gをN−メチルピロリドン500mに加
え、攪拌して溶解した。続いて、スクロース85.5gを加
え、攪拌しながら昇温し約90℃で溶解させた。溶液温
度が約130℃に達したところで、酸化プロピレン16
00mを約4時間にわたって滴下した。未反応の酸化
プロピレン約430mがトラップされた。滴下終了後
室温に冷却し、あらかじめN−メチルピロリドンで置換
されているイオン交換樹脂を通した。続いてエバポレー
ターを用いて約120℃で2mmHgの真空下2時間蒸留を
行った。得られたポリマーは黄褐状液体でMn=4,1
00、Mw/Mn=1.12、OH価=107、[C=C]=
4.0mol%/mol of[OH]を有した。上記特性値は株式
会社日立製作所のVPO(Vaper pressure osmosis)分
子量計で測定した。また、[C=C]はWijの方法で求
めた。
実施例2 実施例1と同様に得た触媒4.0gを、N−メチルピロリ
ドン500mに加え、攪拌して溶解した。続いて、ペ
ンタエリスリトール68gを加え、攪拌しながら昇温
し、約80℃で溶解した。溶液は約140℃まで昇温し
た。次に酸化プロピレン約1500mを約3時間にわ
たって滴下した。未反応の酸化プロピレン約300m
が回収された。滴下終了後、室温に冷却し、あらかじめ
N−メチルピロリドンで置換されているイオン交換樹脂
を通した。続いてエバポレーターを用いて約120℃で
2mmHgの真空下2時間蒸留して溶剤を除去した。得られ
たポリマーは黄褐色でMn=2100、Mw/Mn=1.1
0、OH価=106、[C=C]=2.5mol%/mol of
[OH]を有した。
比較例1 粉状のKOH4.2gをN−メチルピロリドン500m
に加えて攪拌した。溶液は黄褐色を呈したが、KOHは
ほとんど溶解しなかった。次にスクロース85.5gを加
え、攪拌しながら約140℃に昇温した。スクロースは
約90℃で溶解したが、KOHは溶解せず、粒状のまま
残った。そのまま酸化プロピレン500mを約2時間
にわたって滴下したところ、沈澱物が多量に生じた。
実施例3 5のオートクレーブ容器にN−メチルピロリドン50
0m、実施例1の触媒4.2gを加え攪拌して溶解し
た。続いてスクロース85.5gを加え、充分に窒素置換を
行ってから、攪拌しながら昇温した(窒素圧2kg/c
m2)。スクロースは約90℃で溶解した。温度を95℃
に保ちながら酸化プロピレン1600mを高圧注入定
量ポンプを用いて、約8時間にわたって滴下した。滴下
終了後、反応を完結させるため、さらに約1時間反応さ
せた。反応後、室温に冷却し、あらかじめN−メチルピ
ロリドンで置換されているイオン交換樹脂を通して、触
媒を除去した。続いて、エバポレーターを用いて、約1
20℃、2mmHgの真空下2時間蒸留した。得られたポリ
マーは黄褐色液状でMn=5,100、Mw/Mn=1.1
3、OH価=84、[C=C]=2.5mol%/mol of[O
H]であった。
実施例4 スクロースの代わりにペンタエリスリトール68gを加
え、ペンタエリスリトールは約80℃で溶解した。酸化
プロピレン1600mを約6時間に渡って滴下し、滴
下終了後さらに1時間加温し反応を終結させる以外は実
施例3と同様に実験した。得られたポリマーはMn
2,600、Mw/Mn=1.15、OH価=84、[C=
C]=1.4mol%/mol of[OH]を有した。
実施例5 スクロースの代わりにD−ソルビトール91gを加え、
D−ソルビトールは約70℃で溶解した。酸化プロピレ
ン1200mを約4時間にわたって滴下し、滴下終了
後さらに1時間加温して反応を終結させる以外は実施例
2と同様に実験した。得られたポリマーはMn=2,1
00、Mw/Mn=1.12、OH価=156、[C=C]=
0.6mol%/mol of[OH]を有した。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属水酸化物とシクロアルカポリ
    エンとの反応により得られたアルカリ金属触媒の存在下
    非プロトン溶剤中で、ポリヒドロキシ化合物とアルキレ
    ンオキシドとを反応させることを特徴とするポリエーテ
    ルポリオールの製法。
  2. 【請求項2】ポリヒドロキシ化合物が4〜8個のヒドロ
    キシル基を有する第1項記載の製法。
  3. 【請求項3】ポリヒドロキシ化合物がスクロースである
    第2項記載の製法。
  4. 【請求項4】アルカリ金属触媒が水酸化カリウムとシク
    ロペンタジエンとの反応生成物である第1項記載の製
    法。
  5. 【請求項5】アルカリ金属触媒がポリヒドロキシ化合物
    1モルに対し1〜10モル%の量で使用される第1項記
    載の製法。
  6. 【請求項6】非プロトン溶剤が式 [式中、R1は水素または炭素数1〜3のアルキル基、
    2またはR3は同一または異なって炭素数1〜3のアル
    キル基であり、R1とR2またはR1とR3は環状基を形成
    してもよい。] を有する第1項記載の製法。
  7. 【請求項7】非プロトン溶剤がN−メチルピロリドンで
    ある第6項記載の製法。
JP28231087A 1986-11-13 1987-11-09 ポリエーテルポリオールの製法 Expired - Lifetime JPH0637554B2 (ja)

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US4996310A (en) * 1989-03-10 1991-02-26 Polioles, S. A. De C.U. Polyol-polyether with high content of ethylene oxide and low viscosity
JP4528910B2 (ja) * 2003-05-15 2010-08-25 サンノプコ株式会社 界面活性剤及びこの製造方法

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