JPH0637324Y2 - 微生物電極を用いた測定装置 - Google Patents

微生物電極を用いた測定装置

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JPH0637324Y2
JPH0637324Y2 JP1985061428U JP6142885U JPH0637324Y2 JP H0637324 Y2 JPH0637324 Y2 JP H0637324Y2 JP 1985061428 U JP1985061428 U JP 1985061428U JP 6142885 U JP6142885 U JP 6142885U JP H0637324 Y2 JPH0637324 Y2 JP H0637324Y2
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芳亨 大谷
健一郎 張田
尚之 長塩
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この考案は微生物電極を用いた測定装置に関する。さら
に詳しくは、BODや所定の有機物等を微生物電極を用い
て簡便にかつ連続的に測定でき、各種工業用水、排水、
工程水中の有機物量の測定や管理に有用な装置に関す
る。
(ロ)従来の技術 従来から微生物電極を用いて有機物量ことにBODを測定
する装置が種々提案されている。これらの一つとして酵
母を用いた微生物電極を備えたフローセル中に、中性緩
衝液を流しておいて中性条件に保つと共に空気を吹き込
んで実質的に空気飽和の条件に保ち、この条件下で被測
定液を供給して該被測定液中のBOD成分に対応するセル
中の溶存酸素低下量すなわち微生物(酵母)の代謝によ
つて消費される溶存酸素量を隔膜式酸素電極の出力とし
て検出して測定する装置が知られている。そしてこれら
を自動的に測定できるようシーケンスコントローラによ
り制御した装置が知られている。
かかる装置においては、通常意図する検水のBOD値は、
被測定液として洗浄液(通常、水)を供給した際の出力
をベース出力とし、これに対してBOD既知の有機物含有
液からなる1又は2以上の標準液を供給した際の出力か
ら出力−濃度変換の較正を行ない、この後検水を供給す
ることにより行なわれている。そしてこれら標準液や検
水の供給は、洗浄液の供給工程を介して行なわれてお
り、これに対応してセルへの液導入路に洗浄液、標準液
及び検水のいずれかを切替導入する洗浄液、標準液及び
検水供給手段が通常備えられている。
(ハ)考案が解決しようとする問題点 しかしながら上記従来の装置においては、配管系やセ
ル、ことに上記導入路、微生物膜表面やセル中にスライ
ムが発生して、ベース出力の低下や配管系の閉塞、発生
スライムによる被検液中のBOD成分の消費等の障害が生
じ易かつた。
この点に関し本考案者らは、先に標準液のpH調整や抗生
物質の混入等によるスライム発生防止法(特開昭59-222
753号公報等による)を提供した。しかしながら緩衝性
を有する検液に対してのpH調整の困難性、pH変動に強い
細菌への不適応、価格面(ことに抗生物質は高価であ
る)、二次公害の惧れがあるなどの問題点があつた。
この考案は、かかる問題点を解決すべくなされたもので
ある。
この考案に用いる塩素は、殺菌作用を有していることは
周知であるが、この考案のごとき装置にスライム発生防
止用として用いることは実際上考えられていなかつた。
というのは塩素を用いた際には、スライム発生が防止で
きたとしても微生物電極の酵母自体の活性が阻害されて
正常な出力が得られないと考えられていたからである。
本考案者らは鋭意研究を行なつた結果、上記洗浄液中に
0.25〜1.0mg/lという微量の遊離塩素を存在させること
により、酵母の活性を阻害することなく系中のスライム
の発生を防止してBOD等の長期の連続測定が可能になる
事実を見出した。
(ニ)問題点を解決するための手段及び作用 かくして本考案によれば隔膜式酸素電極と微生物膜とを
組合せてなる微生物電極、液入口と液出口とを有しかつ
それらの間を通過する液が上記微生物膜に接しうるよう
前記微生物電極に対し配置されたフローセル、このフロ
ーセルの液入口に接続される液導入路、この液導入路に
緩衝液を連続的に供給する緩衝液供給部及び曝気用空気
を供給する空気供給部、並びに上記導入路に、洗浄液、
標準液及び検水のいずれかを選択導入する洗浄液、標準
液及び検水供給手段を備えてなり、上記洗浄液供給手段
として、pH7程度の中性イオン交換水に遊離塩素を0.25
〜1.0mg/lの割合で混入させ、かつ実質的に有機物を含
まない洗浄液を供給する洗浄液供給手段を設けたことを
特徴とする微生物電極を用いた測定装置が提供される。
この考案の最も特徴とする点は、特定量の遊離塩素を含
む洗浄液供給手段を設けた点にある。それにより、酵母
を阻害することなく、系内でのスライム障害が解消され
る。
遊離塩素の濃度は上記のごとく0.25〜1.0mg/lに限定さ
れる。0.25mg/l未満では酵母に対する悪影響は生じない
が、スライムの発生を防止する効果が不充分で連続測定
に適さない。一方1.0mg/lを越えると、スライム発生は
充分に防止できるが、酵母に悪影響が生じ、微生物電極
自体の出力が低下して不適当である。尚、ここでいう遊
離塩素濃度とはJIS K 0102-33「工場排水試験方法」の
定義による。
かかる洗浄液は、イオン交換水に次亜塩素酸ナトリウム
溶液を加えたり、塩素ガスを吹き込んで遊離塩素濃度を
調製することにより行なう。尚、上記3種の溶媒のうち
では、有機物等の混入を避ける為、また価格の面からも
考慮してイオン交換水を用いる。一方かかる洗浄液の液
性は、標準液や検液中の緩衝性のことから中性付近に調
製するのが最も好ましい。
微生物電極に用いる酵母は、トリコスポロン(trichosp
oron)属が適しており、ことにトリコスポロン クタネ
ウム(trichosporon Cutaneum)を用いた微生物電極が
好ましい。
(ホ)実施例 以下、図に示す実施例に基いて、さらに詳説する。
第1図に示す(1)は、BOD連続測定装置であり、この
考案の微生物電極を用いた測定装置の一実施例である。
(2)は微生物電極で、隔膜式酸素電極(3)とトリコ
スポロン クタネウムからなる微生物膜(4)とを組合
せてなる公知の構成である。
微生物電極(2)の下部には測定セル(5)が取り付け
られており、測定セル(5)の液入口(5a)から流入し
て液出口(5b)へ流出する液が微生物膜(4)と接しう
るようになつている。液が微生物膜(4)に効果的に接
するように、液入口(5a)は液出口(5b)より下の段ち
がいの位置に設けてある。
これらの微生物電極(2)および測定セル(5)は、恒
温水槽(6)中で所定温度(たとえば30℃)に保たれて
いる。(7)は、コイル状の流路で、この中を通過する
間に液がほぼ所定温度となるよう長さが定められてい
る。
(8)はマイクロコンピユータのごとき制御回路で、予
め設定された手順に従つて緩衝液(B)、試料液
(S)、標準液(C1)〜(C3)、洗浄液(N)および空
気を測定セル(5)に供給すべく、ポンプ(9)(1
0)、エアポンプ(12)および切換バルブ(13)を制御
する。また微生物電極(2)の出力電流に基いてBOD値
の算出を行う。
洗浄液(N)は、イオン交換水に、スライム発生防止を
目的として遊離塩素を0.25〜1.0mg/lの範囲内に調製し
て混入したものである。
次に動作を説明すると、まずリン酸緩衝液(0.01M,pH
7)のごとき中性緩衝液(B)がローラーポンプ(9)
によつて測定セル(5)に供給されてセル内は中性条件
とされ、かつ洗浄液(N)が切換バルブ(13)およびロ
ーラーポンプ(9)を介して測定セル(5)に供給され
る。また常時エアポンプ(12)から空気が供給されこれ
によつてセル(5)内は曝気処理下となる。緩衝液
(B)の流量はたとえば1ml/分、洗浄液(N)の流量は
たとえば1ml/分、空気流量はたとえば1000ml/分であ
る。
試料測定時には、切換バルブ(13)が切換えられて、洗
浄液(N)の代りに工場廃水のごとき試料液(S)が採
取ポンプ(10)およびフイルタ(18)を介して供給され
る。緩衝液(B)の供給などは前と同様である。微生物
電極(2)の出力電流は、試料液(S)のBODに比例し
た減少値を示す。
上記のように測定セル(5)に試料液(S)を供給する
のはたとえば60分毎に10分間くらい行われ、他の時間は
洗浄液(N)が供給される。
所定の較正設定時刻になると、切換バルブ(13)が切換
えられて、洗浄液(N)の代りに標準液(C1)、
(C2)、(C3)が測定セル(5)にそれぞれ供給され、
各々について測定が行われる。各標準液(C1)、
(C2)、(C3)のBOD値は既知であるから、これらに対
する微生物電極(2)の出力値に基き、制御回路(8)
は検量線を較正する。この較正は所定の測定数経過毎
に、たとえば1日数回行われる。
実施例1 第3図は、上記実施例装置(1)と同様の装置を用い
て、BOD値が50〜100mg/lの食堂廃水を60分間隔(試料測
定時間10分/洗浄液供給時間50分)で連続的に測定を繰
返し、微生物電極の出力電流のベースライン値の変化を
調べた図である。は洗浄液としてpH7程度のイオン交
換水を用いた場合で、測定回数が増すにつれてベースラ
イン値が徐々に低下し、15日経過後の出力電流のベース
ライン値の変動は著しく、初期値から30%以上低下す
る。は洗浄液としてイオン交換水に塩酸を加えてpH4
程度に調製し、かつクロラムフエニコールを50mg/l添加
したものを用いた場合で、ベースライン値の低下はに
比べ、変動は100%程度にまで改善された。は洗浄液
としてpH7程度のイオン交換水に遊離塩素を0.5mg/lの割
合で混入したものを用いた場合で、ベースライン値の低
下はよりもさらに改善され5%程度に止まり、スライ
ム発生防止効果は著しい。
実施例2 上記装置(1)と同様の装置において、BOD値50〜200mg
/lの食堂廃水を検液として15分間供給し、かつ洗浄液を
30分間供給するこを10日間繰返し、切換バルブ(13)か
らコイル(7)の出口端までの配管(21)を、第2図の
ごとき設定したサイホン滴下系に接続し、「つまり度」
を測定した。
ここで(21)は、内径1mmのビニールチユーブであり、
A−B間の長さは2mであり、(20)はイオン交換水であ
り、(23)はメスシリンダーである。ここにおいて「つ
まり度」Xは: の式により算出した。
洗浄液としてpH7程度のイオン交換水を用いた場合、
「つまり度」は55%で、かなり配管内面に生物性スライ
ムが付着していた。
洗浄液としてイオン交換水に塩酸を加えてpH4程度に調
製したものを用いた場合、「つまり度」は31%で、生物
性スライムの付着はまだ多い。
洗浄液としてイオン交換水に塩酸を加えてpH4程度に調
製しかつクロラムフエニコールを30mg/l添加したものを
用いた場合、「つまり度」は19%で、かなり生物性スラ
イムの付着が防止されていた。
洗浄液としてpH7程度のイオン交換水に、遊離塩素0.25m
g/lの割合で混入したものを用いた場合、「つまり度」
は18%で、遊離塩素によるスライム発生防止効果はかな
りよく表われている。
洗浄液としてpH7程度のイオン交換水に遊離塩素1.0mg/l
の割合で混入したものを用いた場合の「つまり度」は8
%で、生物性スライム付着によるつまりはほとんど防止
されていた。
(ヘ)考案の効果 以上の結果から理解されるように、遊離溶存塩素を特定
の濃度範囲に調製して含む洗浄液供給手段を具備してな
る上記測定装置によれば、抗生物質等を用いず安価にし
てしかも、pH調製などの煩雑な処理もなく簡便なる方法
で生物性スライムなどの付着による配管系及び微生物電
極表面の汚染が防止され、長期にわたり排液等中のBOD
や所定の有機物(アルコール等)量の正確な測定を続け
ることが可能となる。また塩素は系外に排出されても酸
化されやすい物質や日光等で短時間に消失する性質があ
り、二次公害の心配が無い利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案のBOD連続測定装置を例示する構成
説明図、第2図は実施例3における「つまり度」を測定
する器具を説明する概略図である。また第3図は第1図
に示す装置と同様の装置におけるベースライン値の経時
変化の一例を示す図である。 (1)……BOD連続測定装置、(2)……微生物電極、 (3)……隔膜式酸素電極、(4)……微生物膜、 (5)……測定セル、(5a)……液入口、 (5b)……液出口、(9)……ローラーポンプ、 (10)……採取ポンプ、(12)……エアポンプ、 (13)……切換バルブ、(B)……中性緩衝液、 (S)……試料液、(N)……洗浄液、 (C1)(C2)(C3)……標準液。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−222753(JP,A) 実開 昭59−189151(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】隔膜式酸素電極と酵母トリコスポロン(tr
    ichosporon)属及びこれに類似する微生物を固定した微
    生物膜とを組合せてなる微生物電極、液入口と液出口と
    を有しかつそれらの間を通過する液が上記微生物膜に接
    しうるよう前記微生物電極に対し配置されたフローセ
    ル、このフローセルの液入口に接続される液導入路、こ
    の液導入路に緩衝液を連続的に供給する緩衝液供給部及
    び曝気用空気を供給する空気供給部、並びに上記導入路
    に、洗浄液、標準液及び検水のいずれかを選択導入する
    洗浄液、標準液及び検水供給手段を備えてなり、上記洗
    浄液供給手段として、pH7程度の中性イオン交換水に遊
    離塩素を0.25〜1.0mg/lの割合で混入させ、かつ実質的
    に有機物を含まない洗浄液を供給する洗浄液供給手段を
    設けたことを特徴とする微生物電極を用いた測定装置。
JP1985061428U 1985-04-24 1985-04-24 微生物電極を用いた測定装置 Expired - Lifetime JPH0637324Y2 (ja)

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JPS61176448U JPS61176448U (ja) 1986-11-04
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59189151U (ja) * 1983-06-01 1984-12-15 日新電機株式会社 微生物電極を用いた測定装置
JPS59222753A (ja) * 1983-06-01 1984-12-14 Nissin Electric Co Ltd 微生物電極を用いた測定装置

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