JPH0636020A - 撮像監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラ視野を広げるためのカメラ視野移動装
置を不要にし、簡易な操作性及び信頼性を向上させた撮
像監視装置を提供する事。 【構成】 魚眼または広角レンズを具備するカメラ１の
出力を信号分離回路２で映像信号と、水平、垂直同期信
号に分離し、この同期信号とクロック発生回路５により
駆動するカウンタ６、７の出力をＲＡＭ４の書き込みア
ドレスとし、映像信号をＲＡＭ４に書き込む。書き込ま
れた撮像画面を分割し、その分割画面を画像処理して出
力するため、指定された分割画面を、アドレス処理回路
８により書き込まれた映像信号をアドレス変換して読み
出し、出力映像信号をモニター出力する事により、簡易
な操作性及びカメラ視野移動装置を不要とし、また、撮
像画面の対称性を利用する事により、アドレス処理回路
８に必要なアドレス変換回路の数量を削減できる撮像監
視装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は監視カメラと撮像表示装
置を用いた監視カメラシステムにおいて、撮像画面上の
任意の位置にある所望の像を画像処理し、撮像表示画面
に表示する撮像監視装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、監視カメラとモニターを用いた、
撮像監視装置は商業分野や金融機関等において、防犯等
の目的のため、広く利用されている。

【０００３】以下に従来の監視カメラとモニターを用い
た撮像監視装置について説明する。図７は従来の監視カ
メラとモニターを用いた撮像監視装置のブロック結線図
を示したものである。図７において、３０はカメラ視野
方向を機械的に変化させるためのカメラ視野移動装置、
３１は監視カメラ、３２はカメラからの映像信号表示モ
ニターである。

【０００４】以上の様に構成された撮像監視装置につい
て、以下その動作について説明する。監視カメラ３１に
撮像された映像の中で、所望の像を画面の中央に表示す
る場合、カメラ視野移動装置３０を機械的に操作するこ
とにより実現できる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成ではカメラの視野が狭く、また機械操作のため、調整
が面倒で、またカメラ視野移動装置を必要とするため、
装置規模が増大するという課題を有していた。本発明は
上記従来の課題を解決するもので、広角レンズまたは魚
眼レンズを使用する事により、視野を拡大し、また映像
信号を記憶するメモリーと、メモリーの書き込みアドレ
スとなるカウンタと、メモリーの読み出しアドレス変換
回路よりなる画像処理回路を使用する事により、機械的
調整及びカメラ視野移動装置を不要とし、周辺部の歪を
無くし、また、出力画面を点対称に分割し、アドレス変
換回路の入力となるカウンタ及び最大画素アドレスから
ＲＯＭ出力を減算する減算回路を使用する事により、各
分割画面に対応するアドレス変換回路の数量を削減でき
る撮像監視装置を提供する事を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に撮像監視装置は、広角レンズまたは魚眼レンズを具備
する監視カメラ部と、前記監視カメラ部からの映像信号
を記憶するメモリと、前記メモリ内に記憶されている映
像信号を表示する映像信号表示部と、前記メモリへのデ
ータ書き込みあるいは読みだしの際に、その書き込みあ
るいは読み出しアドレス及び書き込みあるいは読み出し
速度を制御する信号処理部を具備し、前記信号処理部
は、実際の画像と前記監視カメラ部の出力による画像を
対応させるアドレス変換部を備えていることを特徴とす
る撮像監視装置である。

【０００７】また、信号処理部が、映像出力画面を、撮
像画面の中心に対し点対称な画面及び中心画面に分割す
る事により、前記映像信号記憶メモリーの入力アドレス
変換回路を前記分割画面において中心画面に対し１つ、
各点対称画面１組に対し、１つずつ使用し、また前記ア
ドレス変換回路の入力アドレスとなるカウンタと、最大
アドレスからＲＯＭ出力を減算する減算回路と、分割画
面を選択するスイッチを具備する撮像監視装置である。

【０００８】また、ｎ行ｍ列（ｎ，ｍは自然数）の正方
形の格子よりなる矩形図を魚眼レンズまたは広角レンズ
を具備する前記カメラで撮像して得た映像出力画面の画
像と、元の画像の各格子を対応させ、それにより両画面
の各画素の対応するアドレスを決定し、その作成した各
画素のアドレス変換テーブルを用い、魚眼または広角レ
ンズを具備する前記カメラの映像信号を記憶する前記メ
モリーの読み出しアドレスを変換して出力する撮像監視
装置である。

【０００９】

【作用】本発明は上記構成により、広角レンズまたは魚
眼レンズを具備するカメラ出力映像信号を記憶するメモ
リと、メモリの書き込みアドレスとなるカウンタと、読
み出しアドレスとなるアドレス変換回路を使用する事に
より、視野が拡大し、機械的調整及びカメラ視野移動装
置が不要となり、映像出力画面を、画面の中心点に対
し、点対称に分割し、前記アドレス変換回路の入力とな
るカウンタと減算回路を使用する事により、前記アドレ
ス変換回路の数量を削減する事ができる。

【００１０】

【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。なお、本実施例として、画面を７分割
した場合の構成について説明する。図２は画面の７分割
方法の一例を示している。図２において、太線で示す分
割画面１２は映像出力画面の中心部分の分割画面、点線
で示す分割画面１３〜１６はそれぞれ映像出力画面の頂
点を１つ含み、画面中心に対し点対称な分割画面、細線
で示す分割画面１７、１８は画面中心に対し点対称な上
下２分割画面である。図１は本発明の一実施例における
撮像監視装置のブロック結線図である。図１において、
１は魚眼レンズを具備する監視カメラ、２は水平、垂直
同期信号と映像信号の信号分離回路、３はＡ／Ｄコンバ
ータ、４はカメラの出力映像信号を記憶するランダムア
クセスメモリー（以下ＲＡＭと略す）、５はビデオ信号
のサンプリング周波数を持つクロック発生回路、６はＲ
ＡＭの書込み水平アドレス指定カウンタ、７は書き込み
垂直アドレス指定カウンタ、８はＲＡＭの読み出しアド
レスであり、映像出力画面の各分割画面に対する歪補正
のためのアドレス変換処理するアドレス処理回路、９は
ＲＡＭ出力信号のＤ／Ａコンバータ、１０はカメラ出力
とＤ／Ａコンバータ出力の切替えスイッチ、１１はカメ
ラ出力画面または分割画面表示用モニターである。

【００１１】以上のように構成された撮像監視装置の動
作を説明すると、監視カメラ１の撮像信号は信号分離回
路２により水平垂直同期信号と映像信号に分離される。
カウンタ６及び７はいずれも出力画面の走査開始アドレ
スがセットしてある。以下に水平アドレス指定のための
カウンタ６の動作を説明すると、水平同期信号により走
査開始アドレスがセットされ、カウンタ６がスタートす
る。カウンター６はクロック発生回路５の出力をクロッ
ク信号とし、開始点から水平走査端までの書き込み制御
を行う。そして、カウンター６は水平画素数より決定さ
れる一定数をカウントするとストップし、水平同期信号
により再セットされ、再スタートする。

【００１２】次に垂直アドレス決定のためのカウンタ７
の動作を説明すると、垂直同期信号により走査開始アド
レスが決定され、カウンタ７がスタートする。カウンタ
ー７は水平同期信号をクロック信号とし、開始点から垂
直走査端までの書き込み制御を行う。カウンター７は、
垂直画素数より決定される一定走査線数をカウントする
とストップし、垂直同期信号によりクリアされ再スター
トする。このカウンタ６、７の出力によりＲＡＭ４の書
き込み水平、垂直アドレスが決定される。書き込み許可
信号により、アドレス有効タイム遅延後、クロック発生
回路５の出力クロックのタイミングでＡ／Ｄコンバータ
３より出力された映像信号をＲＡＭ４に書き込む。以上
のようにして映像信号がＲＡＭ４に書き込まれる。次に
アドレス処理回路８の動作について説明する。

【００１３】図３（１）は矩形図を正方形の格子でｎ分
割した碁盤状の図形を示している。また各格子のアドレ
スを図に示す様に割り当てる。この図形を魚眼レンズで
撮像した出力画面は図３（２）の様になる。すなわち、
撮像画面を記憶しているＲＡＭ４からこのまま読み出し
て表示すると、周辺部の格子は大きく歪んでしまう。ま
た周辺部では縮小され、中心部では拡大されてしまう。
そこでＲＡＭ４から読み出す場合、書き込みアドレスを
変換して読み出さなければならない。すなわち、図３
（２）のカメラ出力画像を図３（１）の画像に変換して
出力すれば歪の修正された元の画像として出力できる。
そのためアドレス処理回路が必要となる。

【００１４】次にアドレス変換方法について述べる。図
４は図３（１）と（２）をオーバーラップさせた図であ
る。図３（２）の格子２５’中の画素ｐの水平、垂直ア
ドレスをＸ，Ｙとし、対応する図３（１）の格子２５’
中の画素ｐ’の水平、垂直アドレスをＸ’，Ｙ’とする
と、このＸ，Ｙ⇒Ｘ’，Ｙ’のアドレス変換を全ての画
素で行い、変換されたアドレスで読み出せば、歪の修正
された画像が出力できる。

【００１５】なお、本実施例では、このアドレスの変換
をあらかじめ計算しておき、メモリーに記憶させること
でこの変換を実現している。

【００１６】つまり、あらかじめ決定したＲＡＭ４の読
み出しアドレスデータを記憶したリードオンリーメモリ
ー（以下ＲＯＭと略す。）を使用して、読み出しアドレ
スを変換する。

【００１７】以下、このＲＯＭを用いたアドレス処理回
路８の動作を説明する。図５はアドレス処理回路８のブ
ロック結線図である。１９〜２２は前記分割画面に対応
し、各分割画面の画像処理のためのＲＡＭ４の読み出し
アドレス変換ＲＯＭである。ＲＯＭ１９には中心分割画
面１２の読み出し変換アドレス、ＲＯＭ２０には分割画
面１３の読み出し変換アドレス、ＲＯＭ２１には分割画
面１４の読み出し変換アドレス、ＲＯＭ２２には分割画
面１７の読み出し変換アドレスを記憶させる。図６は魚
眼レンズの出力画面を６０画素に分割した構成を示して
いるが、点線で示した分割画面２８、２９を読み出す場
合、分割画面２８では、読み出す画素の順番はｐ０、ｐ
１、ｐ２・・・ｐ４、ｐ１０、ｐ１１・・ｐ１４、ｐ２
０・・・ｐ２４となる。一方、分割画面２９を読み出す
場合、読み出す画素の順番をｐ５９、ｐ５８、ｐ５７、
ｐ５６、ｐ５５、ｐ４９，・・・ｐ４５、ｐ３９、ｐ３
８・・・ｐ３５とする事により、中心に対し、全く点対
称な画素を読み出す事が出来るので、読み出しアドレス
変換ＲＯＭは、図２の２つの分割画面１３、１６に対
し、１つ使用すれば良い。このことを実現するために、
画面１３に対してはそのままＲＯＭ出力し、画面１６に
対しては、画素の最大アドレスよりＲＯＭ出力を減算し
て出力する。図２の分割画面１４、１５及び１７、１８
についても同様である。すなわち、歪修正の画像処理回
路はＲＯＭと減算回路で実現できる。

【００１８】図５はアドレス処理回路８のブロック結線
図である。１９〜２２はそれぞれ図２の出力画面の中心
部画面１２、各頂点を含む４つの分割画面１３、１６及
び１４、１５、頂点を含まない上下分割画面１７、１８
に対する画像処理のためのアドレス変換ＲＯＭ、２３は
水平アドレス指定カウンタ、２４は垂直アドレス指定カ
ウンタ、２５はクロック発生回路、２６は最大画素アド
レスからＲＯＭ出力を減算して出力する減算回路、２７
は指定画面入力に従い、各分割画面に対応するＲＯＭ出
力または減算回路出力を選択するスイッチである。

【００１９】以下、その動作について説明する。カウン
タ２３、２４は、図１のカウンタ６、７と同様の動作を
する。クロック発生回路２５のクロック速度は書き込み
クロック速度に対し、画面分割比に対応して分周する。
ＲＯＭの入力アドレスが決定されるとＲＯＭ１９〜２２
は各分割画面に対する画像処理を行うための読み出しア
ドレス変換データを出力する。以下、そのＲＯＭ指定方
法について説明する。分割画面１２選択では対応するＲ
ＯＭ１９よりそのまま出力され、分割画面１３、１６選
択では画面１３選択の場合、対応するＲＯＭ２０よりそ
のまま出力されるが、画面１６の選択ではＲＯＭ２０に
対する減算回路出力を選択する。分割画面１４、１５の
選択では画面１４選択の場合、対応するＲＯＭ２１に対
し、同様な処理を行う。分割画面１７、１８の選択では
対応するＲＯＭ２２に対し、同様な処理を行う。

【００２０】このようにしてＲＡＭ４の読み出しアドレ
スが決定され、アドレス有効タイム遅延後、画像処理さ
れた分割画面が出力される。この出力をＤ／Ａコンバー
タ９でＤ／Ａ変換し、モニター出力する。

【００２１】このように、本実施例による撮像監視装置
は、カメラ視野の拡大、機械的調整及びカメラ視野移動
装置の不要化、必要となるアドレス変換ＲＯＭ容量の削
減の点で優れた効果が得られる。また、本実施例によれ
ば、魚眼レンズを具備するカメラ１及び映像信号を記憶
するＲＡＭ４、ＲＡＭ４の書込みアドレスとなるカウン
タ６、７を使用し、出力画面の中心部分割画面に対応す
るアドレス変換ＲＯＭ１９、各頂点を含む４つの分割画
面のアドレス変換ＲＯＭ２０、２１、上下２分割画面の
アドレス変換ＲＯＭ２２を使用し、アドレス変換テーブ
ルを作成し、各ＲＯＭに各分割画面のアドレス変換デー
タを記憶させ、各ＲＯＭの入力アドレスとなるカウンタ
２２、２３、画面選択スイッチ２７を使用し、分割画面
１２選択では対応するＲＯＭ１９出力をそのまま選択
し、画面１３選択では対応するＲＯＭ２０出力を選択
し、画面１６選択ではＲＯＭ２０出力に対する減算回路
出力を選択し、、以下分割画面１４、１５選択、画面１
７、１８の選択に応じ、同様に選択する事により、カメ
ラ視野を拡大し、画像処理が可能となり、機械的調整及
びカメラ視野移動装置の不要化及び必要となるＲＯＭ容
量の削減の点で優れた効果が得られる。

【００２２】なお、この実施例において７分割画面とし
たが、任意の分割画面数としても同じ効果が得られる。

【００２３】さらに本実施例では、アドレス変換をＲＡ
Ｍ４からデータを読み出すときに行っているが、先にア
ドレス変換を行ってから、ＲＡＭ４に記憶させるように
しても良い。

【００２４】

【発明の効果】以上の様に本撮像監視装置は、広角レン
ズまたは魚眼レンズを具備するカメラと、撮像した映像
を表示するモニターと、カメラ出力映像信号を記憶する
メモリーと、その書き込みアドレスとなるカウンタと、
映像出力画面を、画面の中心に対し点対称な画面及び中
心部画面に分割し、正方格子で分割した矩形図を魚眼レ
ンズまたは広角レンズで撮像した画像と元の画像の画素
アドレスを対応させる事によりアドレス変換テーブルを
作成し、そのテーブルに従ってアドレス変換を行うアド
レス変換回路と、各分割画面に対し、メモリの読み出し
アドレスとなる前記アドレス変換回路を中心部画面と各
点対称画面１組につき１つ使用し、そのＲＯＭ出力を最
大画素アドレスより減算する減算回路と、各分割画面を
選択するスイッチを具備する構成とする事により、カメ
ラ視野を拡大し、機械的調整及びカメラ視野移動装置が
不要となり、各分割画面に対応するアドレス変換回路の
数量を削減できる優れた撮像監視装置を実現できるもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における撮像監視装置のブロ
ック結線図

【図２】本発明の一実施例における撮像画面分割方法

【図３】（１）矩形図を正方格子で分割した画像 （２）（１）を魚眼レンズで撮像した画像

【図４】（図３）（１）、（２）の各画像間の画素の対
応図

【図５】本発明の一実施例におけるアドレス変換回路の
ブロック構成図

【図６】魚眼レンズで撮像された画像の各格子の対称関
係を示した図

【図７】従来の撮像監視装置のブロック結線図

【符号の説明】

１ 監視カメラ ２ 信号分離回路 ３ Ａ／Ｄコンバータ ４ ＲＡＭ ５ クロック発生回路 ６ カウンタ ７ カウンタ ８ アドレス処理回路 ９ Ｄ／Ａコンバータ １０ 切り替えスイッチ １１ モニター

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】広角レンズまたは魚眼レンズを具備する監
   視カメラ部と、前記監視カメラ部からの映像信号を記憶
   するメモリと、前記メモリ内に記憶されている映像信号
   を表示する映像信号表示部と、前記メモリへのデータ書
   き込みあるいは読みだしの際に、その書き込みあるいは
   読み出しアドレス及び書き込みあるいは読み出し速度を
   制御する信号処理部を具備し、前記信号処理部は、実際
   の画像と前記監視カメラ部の出力による画像を対応させ
   るアドレス変換部を備えていることを特徴とする撮像監
   視装置。
2. 【請求項２】信号処理部は、映像出力画面を、撮像画面
   の中心に対し点対称な画面及び中心画面に分割する事に
   より、前記映像信号記憶メモリーの入力アドレス変換回
   路を前記分割画面において中心画面に対し１つ、各点対
   称画面１組に対し、１つずつ使用し、また前記アドレス
   変換回路の入力アドレスとなるカウンタと、最大アドレ
   スからＲＯＭ出力を減算する減算回路と、分割画面を選
   択するスイッチを具備する請求項第１記載の撮像監視装
   置。
3. 【請求項３】ｎ行ｍ列（ｎ，ｍは自然数）の正方形の格
   子よりなる矩形図を魚眼レンズまたは広角レンズを具備
   する前記カメラで撮像して得た映像出力画面の画像と、
   元の画像の各格子を対応させ、それにより両画面の各画
   素の対応するアドレスを決定し、その作成した各画素の
   アドレス変換テーブルを用い、魚眼または広角レンズを
   具備する前記カメラの映像信号を記憶する前記メモリー
   の読み出しアドレスを変換して出力する請求項１記載の
   撮像監視装置。