JPH0634963A - ライトバルブ装置および該装置を用いた表示装置 - Google Patents

ライトバルブ装置および該装置を用いた表示装置

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JPH0634963A
JPH0634963A JP4187813A JP18781392A JPH0634963A JP H0634963 A JPH0634963 A JP H0634963A JP 4187813 A JP4187813 A JP 4187813A JP 18781392 A JP18781392 A JP 18781392A JP H0634963 A JPH0634963 A JP H0634963A
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JP
Japan
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lens array
light valve
light
valve device
lens
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JP4187813A
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English (en)
Inventor
Yoshito Miyatake
義人 宮武
Yoshimasa Fushimi
吉正 伏見
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 明るく高画質の投写画像を表示できる投写型
表示装置を提供する。 【構成】 入射光側から順に、第1レンズアレイ板、第
2レンズアレイ板、液晶パネルを配置し、第1レンズア
レイ板の正レンズ素子の焦点距離は第2レンズアレイ板
の各正レンズ素子の焦点距離より短く、第2レンズアレ
イ板の各正レンズ素子は第1レンズアレイの各正レンズ
素子の焦点上の仮想物体に対応する実像を液晶パネルの
各画素に形成する。 【効果】 第1レンズアレイ板により光源に対応する複
数の微小光源が形成され、第2レンズアレイ板の各正レ
ンズ素子は複数の微小光源からの出射光が入射して液晶
パネルの画素に入射させることができるので液晶パネル
の入射側ガラス基板を薄くすることなく、液晶パネルの
開口部に入射する光を増大するので、明るい投写画像が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ライトバルブ装置およ
びそのライトバルブ装置を用いた投写型表示装置および
ビューファインダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得るために、ライトバルブ
に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を
照射し投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方
法が従来よりよく知られている。最近では、ライトバル
ブとして液晶パネルを用いる投写型表示装置が提案され
(例えば、特開昭62−133424号公報、特開平2
−250015号公報など)、セット全体がコンパクト
になるという点で注目されている。
【0003】液晶パネルは、高画質の投写画像を得るた
めに、液晶材料としてツイストネマティック(TN)液
晶を用い、各画素にスイッチング素子としてTFTを設
けたアクティブマトリックス型を用い、赤用、緑用、青
用として3枚の液晶パネルを用いるのが主流となりつつ
ある。
【0004】液晶パネルを用いた投写型表示装置の光学
系の従来の構成例を(図13)に示す。光源11から出
た光は、ダイクロイックミラー12,13と平面ミラー
14で構成される色分解光学系に入射し、赤、緑、青の
3原色の光に分解される。各原色光は、それぞれフィー
ルドレンズ15,16,17を透過した後に、それぞれ
入射側偏光板18,19,20を透過し、液晶パネル2
1,22,23に入射する。映像信号に応じて液晶パネ
ル21,22,23に旋光性の変化として形成された光
学像は、入射側偏光板18,19,20と出射側偏光板
24,25,26の作用により透過率の変化した光学像
となる。液晶パネル21,22,23からの出射光は、
ダイクロイックミラー27,28と平面ミラー29で構
成される色合成光学系により1つの光に合成される。合
成された光は投写レンズ30に入射し、3つの液晶パネ
ル21,22,23上の光学像は、投写レンズ30によ
りスクリーン上に拡大投写される。
【0005】TFT液晶パネルの構成を(図14)に示
す。2枚のガラス基板41,42と周辺部のシール樹脂
により密閉空間を形成し、内部にTN液晶43を封入し
ている。入射側ガラス基板41の液晶層43側には透明
導電性膜による共通電極44が設けられ、出射側ガラス
基板42の液晶層43側には透明導電性膜による画素電
極45がマトリックス状に形成され、各画素電極45の
近傍にはスイッチング素子としてTFT46が形成され
ている。共通電極44と画素電極45の上には、TN液
晶を所定の状態に配向するために配向膜が形成されてい
る。液晶パネルの入射側と出射側には吸収軸を所定の方
向に向けて偏光板47,48が配置される。液晶パネル
には強烈光が入射するが、この強烈光によるTFT46
の誤動作を防ぐために、入射側ガラス基板41の液晶層
43側にTFT46と配線を遮光する金属薄膜によるブ
ラックマトリックス49が形成されている。TFT46
を介して各画素に信号電圧を印加すると、各画素の液晶
層の旋光性が変化し、2枚の偏光板47,48の作用に
より各画素の透過率を制御することができる。こうし
て、液晶パネルに透過率の変化として画像が表示され
る。
【0006】ところで、(図14)に示した構成でTF
T液晶パネルが利用する光は、ブラックマトリックス4
9を透過する光だけであり、投写画像の明るさは液晶パ
ネルの開口率(表示領域の全面積に対するブラックマト
リックス49の開口部50すべての面積の比)に比例す
る。ブラックマトリックス49の非開口部51に入射す
る光も利用できれば、投写画像を明るくすることがで
き、エネルギー利用効率も向上する。そこで、液晶パネ
ルの入射側にレンズアレイ板を近接配置することにより
投写画像を明るくする方法が提案されている(例えば特
開平1−189685号公報、特開平2−262185
号公報など)。
【0007】液晶パネルにレンズアレイ板を組み合わせ
たライトバルブ装置の構成例を(図15)に示す。レン
ズアレイ板61は、透明基板62の液晶パネル63側の
面に複数の正レンズ素子64をマトリックス状に形成し
たものである。レンズアレイ板61は、正レンズ素子6
4と液晶パネル63の画素50が対応するように、近接
して配置される。レンズアレイ板61に入射する光は、
正レンズ素子64により集束光に変換され、画素50に
入射する。ブラックマトリックス49の非開口部51に
入射する光が開口部50に入射するので、液晶パネル6
3の実質開口率が向上し、投写画像が明るくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】(図15)に示した構
成で、高精細の投写画像を得るには、液晶パネルの画素
数を増大させるとよい。液晶パネルの表示画面寸法が同
じであれば、画素ピッチを小さくすることになる。この
場合、次のような問題が発生する。
【0009】レンズアレイを用いる場合、液晶パネル6
3の画素50上に光源の縮小された実像が形成される。
この実像の寸法が画素50の寸法より大きい場合には、
平行光を入射した場合の実質開口率は向上するものの、
投写画像は明るくならない。光源の実像の寸法を小さく
するには、レンズアレイ板61の正レンズ素子64の焦
点距離を短くする必要があり、それには入射側ガラス基
板41を薄くする必要がある。しかし、入射側ガラス基
板41を薄くすると、液晶層43の厚さを均一にするこ
とが困難となる。そのため、入射側ガラス基板41の内
部にレンズ素子を配置する方法が提案されている(特開
平2−302726号公報)。ところが、イオン交換法
により屈折率分布型のレンズアレイを作成する場合、ガ
ラス基板としてアルカリイオンを含むガラスを用いる必
要があるが、アルカリイオンの溶出によりTFTの特性
が劣化するという問題がある。また、レンズアレイを2
枚のガラス基板の間に形成する場合、屈折率材質の異な
る材料を組み合わせる必要があるが、熱膨張率が異なる
ために、広い温度範囲で液晶層の厚さを均一にすること
が困難である。いずれにしても、入射側ガラス基板の内
部に正レンズ素子を形成する方法では、液晶パネルに高
画質の画像を表示することが困難である。結局、高精細
で明るい投写画像を得ることは困難という問題があっ
た。
【0010】次に、ビデオカメラは、可搬性を良好にす
るために全体を小型軽量にする必要があり、全体を小型
にするためにビューファインダに液晶パネルを用いるこ
とが考えられている。ビューファインダを小型軽量に
し、液晶パネルに高画質の画像を表示するには、液晶パ
ネルの表示画面を小さくし、画素数を多くする必要があ
る。つまり、液晶パネルの画素ピッチを小さくする必要
がある。そうすると、液晶パネルの開口率が小さくなる
ので、表示画像は暗い。表示画像を明るくするには、明
るい光源を用いるとよいが、光源の消費電力が大きくな
り、1回の電池充電における連続使用時間が短くなると
いう問題を発生する。
【0011】本発明は、液晶パネルの画素ピッチが小さ
い場合でも、ガラス基板を薄くすることなく、明るい投
写画像を表示する投写型表示装置および低消費電力で表
示画像の明るいビューファインダを提供することを目的
とする。また、このためのライトバルブ装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のライトバルブ装
置は、複数の画素をマトリックス配列したライトバルブ
と、複数の正レンズ素子を前記ライトバルブの画素配列
と相似にマトリックス配列した第1のレンズアレイ手段
と、複数の正レンズ素子を前記ライトバルブの画素配列
と相似にマトリックス配列した第2のレンズアレイ手段
とを備え、前記第2のレンズアレイ手段は前記ライトバ
ルブの入射側に配置され、前記第1のレンズアレイ手段
は前記第2のレンズアレイ手段の入射側に配置され、前
記第1のレンズアレイ手段の各正レンズ素子の焦点距離
は前記第2のレンズアレイ手段の各正レンズ素子の焦点
距離と比較して等しいかまたは短く、前記第2のレンズ
アレイ手段の各正レンズ素子は前記第1のレンズアレイ
手段の複数の正レンズ素子の焦点上にある仮想物体の実
像をそれぞれ前記ライトバルブの対応する画素上に形成
するようにしたものである。
【0013】第2のレンズアレイ手段の各正レンズ素子
の光軸は、第1のレンズアレイ手段の正レンズ素子の光
軸と一致させるか、または第1のレンズアレイ手段の隣
接する2つの正レンズ素子の中心を結ぶ直線の中点を通
るようにするとよい。さらに、ライトバルブ装置の画素
が正方配列の場合には、第1のレンズアレイ手段の各正
レンズ素子の光軸が第2のレンズアレイ手段の隣接する
4つの正レンズ素子の中心で構成される四角形の中心を
通るようにしてもよい。
【0014】本発明の投写型表示装置は、光源と、前記
光源の出射光が入射し映像信号に応じて光学像が形成さ
れるライトバルブ装置と、その光学像をスクリーン上に
投写する投写レンズとを備え、前記ライトバルブ装置と
して上記のライトバルブ装置を用いたものである。
【0015】本発明のビューファインダ装置は、光源
と、前記光源の出射光が入射し映像信号に応じて光学像
を形成するライトバルブと、その光学像を拡大する拡大
レンズとを備え、前記ライトバルブ装置として上記のラ
イトバルブ装置を用いたものである。
【0016】
【作用】本発明のライトバルブ装置のモデルを(図1)
に示す。入射側から順に第1のレンズアレイ手段71、
第2のレンズアレイ手段72、ライトバルブ73が配置
されている。ここでは、ライトバルブ73、第1のレン
ズアレイ手段71および第2のレンズアレイ手段72は
いずれも非常に薄く、間は空気とする。ライトバルブ7
3の画素74は正方配列とする。第1のレンズアレイ手
段71、第2のレンズアレイ手段72は、それぞれ正方
形の正レンズ素子75,76を正方配列したものであ
り、いずれも非レンズ領域はないとする。正レンズ素子
75,76はすべて薄肉レンズとし、無収差の理想的な
レンズと仮定する。第1のレンズアレイ手段71のピッ
チと第2のレンズアレイ手段72のピッチは、ライトバ
ルブ73のピッチと全く同一とし、各正レンズ素子75
の光軸77と対応する正レンズ素子76の光軸78とは
一致し、さらに各光軸77,78はライトバルブ73の
画素74の中心79を通ると仮定する。
【0017】(図1)に対応する光路図を(図2)に示
す。光源からの入射光80が第1のレンズアレイ手段7
1に入射すると、第1のレンズアレイ手段71の各正レ
ンズ素子75は、それぞれの焦点81上に光源に対応す
る微小な実像82を形成する。つまり、第1のレンズア
レイ手段71の出射側に、第1の微小光源群83が形成
される。第2のレンズアレイ手段72の各正レンズ素子
76は、微小光源82の180゜回転した等倍の実像8
4を形成する。つまり、第2のレンズアレイ手段72の
出射側に第2の微小光源群85が形成される。第1の微
小光源群83のピッチと第2の微小光源群85のピッチ
は互いに等しい。各正レンズ素子75の光軸77と対応
する正レンズ素子76の光軸78とが一致する場合、各
正レンズ素子76が形成する第2の微小光源群85は各
微小光源84がすべて重なる。ライトバルブ73の画素
ピッチが第2の微小光源群85のピッチと等しければ、
ライトバルブ73の各画素74を第2の微小光源群85
の各微小光源84に重ねることができる。
【0018】焦点81から正レンズ素子76の主点まで
の距離が正レンズ素子75の焦点距離より長ければ、第
1レンズアレイ手段71の1つの正レンズ素子75aか
らの出射光は、第2レンズアレイ手段72の複数の正レ
ンズ素子76a,76b,76cに入射する。その出射
光は、いずれもライトバルブ73のいずれかの画素に入
射する。こうして、ライトバルブ73の1つの画素に
は、第2のレンズアレイ手段72の複数の正レンズ素子
76a,76b,76cから光が入射する。
【0019】第1のレンズアレイ手段71の各正レンズ
素子75の焦点距離をf1 、第2のレンズアレイ手段7
2の各正レンズ素子76の焦点距離をf2 とする。第2
の微小光源群85の各微小光源84をすべて重ねるため
には、第1のレンズアレイ手段71の焦点81から第2
のレンズアレイ手段72の主点までの距離をb、第2の
レンズアレイ手段72の主点からライトバルブ73の画
素74までの距離をcとして、
【0020】
【数3】
【0021】
【数4】
【0022】とすればよい。また、第1のレンズアレイ
手段71の主点から焦点81までの距離をaとすると、
【0023】
【数5】
【0024】となる。(図1)に示したモデルにおい
て、cはライトバルブ73により制約されるが、a+b
を制約する要因は存在しない。従って、第1のレンズア
レイ手段71の焦点距離f1 は短くすることができ、f
1 が短くなれば第2の微小光源群85の各微小光源84
の寸法が小さくなる。また、上述のように第1のレンズ
アレイ手段71からの出射光は第2のレンズアレイ手段
72の複数の正レンズ素子76を介してすべてライトバ
ルブ73のすべての画素74に到達するので、(図1)
に示したライトバルブ装置の実質開口率が向上する。ラ
イトバルブの各画素から出射する光がすべて投写レンズ
に入射すれば、投写画像は明るくなる。
【0025】(図1)、(図2)に示した構成により実
質開口率を向上させる場合の望ましい条件について説明
する。ライトバルブの1個の画素に第2のレンズアレイ
手段の複数の正レンズ素子から光が入射する一般的な場
合の光路図を(図3)に示す。(図3)に示す状態の場
合、正レンズ素子76bは有効領域のすべてが利用され
ているが、正レンズ素子76a、76cは有効領域の一
部しか利用されていない。この場合、投写レンズは、瞳
の中域部が利用されないので、無駄が多いことになる。
この無駄を最小にするには、第1のレンズアレイ手段7
1の1個の正レンズ素子75aの端86から出射する光
線が、第2のレンズアレイ手段72の隣接する複数の正
レンズ素子76a,76b,76cの集合の端87を通
るようにすればよい。この条件は、第1のレンズアレイ
手段71の各正レンズ素子75の焦点距離をf1 、第2
レンズアレイ手段72の各正レンズ素子76の焦点距離
をf2 、正整数をmとして、
【0026】
【数6】
【0027】となる。(図2)には、第1のレンズアレ
イ手段71の1個の正レンズ素子75からの出射光が第
2のレンズアレイ手段72に入射するとき、9個の正レ
ンズ素子76に入射する場合を示したが、9個に限ら
ず、25個、49個と多くすることも可能である。いず
れの場合も、(数6)を満足するのが望ましい。
【0028】本発明によれば、ライトバルブの入射側面
からライトバルブ層までの距離を短くすることができな
い場合でも、(図1)に示したモデルのように2つのレ
ンズアレイ手段を用いることにより、実質開口率の高い
ライトバルブ装置を実現することができる。このライト
バルブ装置を投写型表示装置に用いれば、明るい投写画
像を得ることができる。また、このライトバルブ装置を
ビューファインダ装置に用いれば、明るい表示画像を得
ることができる。
【0029】以上の説明では、ライトバルブの画素が正
方配列であり、第1のレンズアレイ手段の各正レンズの
光軸と第2のレンズアレイ手段の各正レンズの光軸とが
一致する場合について説明したが、ライトバルブの画素
がデルタ配列の場合や光軸の関係が上記と異なる場合で
も、第2のライトバルブ手段の各正レンズによる第2の
微小光源群がすべて重なれば本発明の意図する効果が得
られる。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の実施例について添付図面を
参照しながら説明する。
【0031】本発明のライトバルブ装置の第1の実施例
の構成を(図4)に示す。91は入射側偏光板、92は
第1レンズアレイ板、93は第2レンズアレイ板、94
は液晶パネル、95は出射側偏光板である。
【0032】ライトバルブ装置は、入射側から順に、入
射側偏光板91、第1レンズアレイ板92、第2レンズ
アレイ板93、液晶パネル94、出射側偏光板95で構
成されている。
【0033】液晶パネル94は、2枚のガラス基板9
6,97の間にTN液晶98を封入したものである。出
射側ガラス基板97の液晶層98側には、透明導電性膜
による画素電極がマトリックス状に形成され、各画素電
極の近傍にはスイッチング素子としてTFT100が設
けられている。隣接する画素電極の間には信号線と走査
線が形成され、各TFT100は、ソース電極が信号線
に接続され、ゲート電極が走査線に接続され、ドレイン
電極が画素電極に接続されている。入射側ガラス基板9
6の液晶層98側には、透明導電性膜による共通電極が
形成され、その上にTFT100、信号線、走査線を覆
うように金属薄膜によるブラックマトリックス102が
形成されている。ブラックマトリックス102の開口部
が画素103となる。画素電極と共通電極の上には配向
膜が塗布され、液晶分子を所定の状態に配向させるため
にラビングされる。信号供給回路と走査回路により各画
素103の液晶層に電界を加えると、電界に応じて液晶
層の旋光性が変化するので、液晶パネル94に映像信号
に応じた旋光性の変化として光学像を形成できる。この
光学像は、入射側偏光板91と出射側偏光板95の作用
により透過率の変化による光学像となる。
【0034】液晶パネル94の画素数は水平480×垂
直460、表示画面の寸法は水平44.64mm×垂直
33.58mm、画素ピッチは水平94μm×垂直73
μmである。画素103は、(図5)に示すように正方
配列であり、画素の寸法は水平53μm×垂直32μ
m、開口率は25%である。2枚のガラス基板96,9
7は、いずれも厚さが1.1mm、屈折率が1.52で
ある。
【0035】第1レンズアレイ板92は、ガラス基板1
04の出射側面に薄い透明樹脂105を重ね、その表面
に複数の正レンズ素子106をマトリックス状に形成し
たものであり、第2レンズアレイ板93は、ガラス基板
107の出射側面に薄い透明樹脂108を重ね、その表
面に複数の正レンズ素子109をマトリックス状に形成
したものである。正レンズ素子106,109は、それ
ぞれ(図5)に示すように、正方配列としている。正レ
ンズ素子106,109は、いずれも有効領域が長方形
で、配列ピッチは液晶パネル94の画素ピッチと同じ水
平94μm×垂直73μmであり、隣接する正レンズ素
子の間には幅が約5μmの非レンズ部110,111が
設けられている。第1レンズアレイ板92は、ガラス基
板104の厚さが1.1mm、屈折率が1.52、焦点
距離が240μmである。第2レンズアレイ板93は、
ガラス基板107の厚さが1.4mm、屈折率が1.5
2、焦点距離が360μmである。2つのレンズアレイ
板92,93は、ガラス基板104,107の上に紫外
線硬化樹脂を塗布し、その上に所定のレンズアレイ板の
表面形状を有する型を重ね、ガラス基板104,107
を通して紫外線硬化樹脂に紫外線を照射することにより
作成している。
【0036】第1レンズアレイ板92、第2レンズアレ
イ板93、液晶パネル94は、第1レンズアレイ板92
の各正レンズ素子106の光軸112と第2レンズアレ
イ板93の各正レンズ素子109の光軸113とが一致
し、さらに光軸112,113が液晶パネル94の各画
素103の中心114を通るように重ね、間に薄い空気
層を挟んで周辺部を接着材で固着している。入射側偏光
板91は第1レンズアレイ板92から分離されており、
出射側偏光板95は液晶パネル94の出射側に貼付され
ている。
【0037】本発明の投写型表示装置の第1の実施例に
ついて説明する。(図6)は、その構成を示したもので
あり、121は光源、125はフィールドレンズ、12
6はライトバルブ装置、127は投写レンズ、128は
スクリーンである。
【0038】ライトバルブ装置126は、(図4)、
(図5)に示したものと同一であり、入射側から順に入
射側偏光板91、第1レンズアレイ板92、第2レンズ
アレイ板93、液晶パネル94、出射側偏光板95で構
成されている。
【0039】光源121は、ランプ122、凹面鏡12
3、フィルタ124で構成されている。ランプ122は
ハロゲンランプであり、ランプ122から放射される光
は凹面鏡123により反射されて平行に近い光となって
出射する。フィルタ124は、ガラス基板上に可視光を
透過し赤外光を反射する多層膜を蒸着したものであり、
凹面鏡123からの出射光から赤外光を除去する。
【0040】光源121からの出射光は、フィールドレ
ンズ125を透過して、ライトバルブ装置126に入射
し、その出射光は投写レンズ127に入射する。こうし
て、液晶パネル94に形成された画像は投写レンズ12
7によりスクリーン128上に拡大投写される。フィー
ルドレンズ125は、光源121から液晶パネル94の
周辺部の画素に入射する主光線を液晶層98と垂直にす
るために用いる。投写レンズ127は、液晶パネル94
の出射側に配置される補助レンズ129と主投写レンズ
130とで構成され、口径比はF3.5である。補助レ
ンズ129は、液晶パネル94のすべての画素を通過す
る主光線を液晶層98と垂直にするためのものである。
こうして、第1レンズアレイ板92の正レンズ素子10
6の光軸112に沿って進む光線は、第2レンズアレイ
板93の対応する正レンズ素子109の光軸113を通
過し、液晶パネル94の対応する画素103の中心11
4に入射する。
【0041】(図4)、(図5)に示した構成の作用に
ついて説明する。(図4)に示すように、光源121か
らの出射光115は第1レンズアレイ板92に入射す
る。第1レンズアレイ板92の各正レンズ素子106の
焦点116には、凹面鏡123の開口部に対応する微小
な実像が形成される。第2レンズアレイ板93の各正レ
ンズ素子109は、この複数の微小光源を等倍で液晶パ
ネル94の液晶層98上に形成する。第1レンズアレイ
板92の正レンズ素子106の焦点距離f1 と、第2レ
ンズアレイ板93の正レンズ素子109の焦点距離f2
とは、(数6)の条件を満足するようにしている。その
ため、第1レンズアレイ板92の1個の正レンズ素子1
06aから出射する光は、第2レンズアレイ板93の9
個の正レンズ素子109a,109b,109cに入射
し、9個の正レンズ素子109a,109b,109c
から出射する光は、それぞれ液晶パネル94の画素10
3a,103b,103cに入射する。液晶パネル94
の1個の画素103dには、第2レンズアレイ板93の
隣接する9個の正レンズ素子109d,109e,10
9fからの出射光が入射する。液晶パネル94からの出
射光はすべて投写レンズ127に入射するようにしてい
る。ライトバルブ装置126には映像信号に応じて透過
率の変化として光学像が形成される。この光学像は投写
レンズ127により拡大投写され、スクリーン上に拡大
された白黒の投写画像が表示される。
【0042】光源121から出て第1レンズアレイ板9
2の1個の正レンズ素子106に入射した光がすべて投
写レンズ127に入射する場合、ライトバルブ装置12
6の実質開口率は、第1レンズアレイ板92の全領域の
面積に対するすべての正レンズ素子のレンズ面の面積の
比となる。投写画像の画面中心における輝度は、液晶パ
ネルの実際の開口率に対する実質開口率の比だけ明るく
なる。
【0043】2つのレンズアレイ板92,93を組み合
わせて実験すると、レンズアレイ板を用いない場合に比
べて、投写画像の画面中心付近の明るさを約1.5倍に
することができ、本発明の有効性を確認することができ
た。なお、液晶パネル94の開口率は25%であり、レ
ンズアレイ板92,93の表面反射を無視した実質開口
率は理論的には65%であることを考えると、明るさ向
上の効果は理論値をかなり下回るが、その原因はレンズ
アレイ板92,93のレンズ面の精度が良くないためと
思われる。
【0044】(図15)に示した従来の構成では、投写
画像を明るくするには液晶パネルの入射側ガラス基板を
薄くする必要があったが、(図4)に示した本発明の構
成では、液晶パネル94の入射側ガラス基板96を薄く
しないでも投写画像を明るくすることができる。入射側
ガラス基板96を薄くする必要がないので、液晶層98
の厚さの均一性を確保することができ、液晶パネル94
に高画質の画像を表示することができる。そのため、
(図4)に示すような構成とすることにより、高画質
で、しかも明るい投写画像を得ることができる。
【0045】本発明の投写型表示装置の第2の実施例の
構成を(図7)に示す。141は光源、147,148
はダイクロイックミラー、149は平面ミラー、15
0,151,152はフィールドレンズ、153,15
4,155はライトバルブ装置、171,172,17
3は補助レンズ、174,175はダイクロイックミラ
ー、176は平面ミラー、177は主投写レンズであ
る。
【0046】光源141は、ランプ142、凹面鏡14
3とフィルタ144で構成されている。ランプ142は
メタルハライドランプであり、3原色の色成分を含む光
を放射する。凹面鏡143はガラス製で、反射面145
の形状は放物面であり、反射面145に赤外光を透過さ
せ可視光を反射する多層膜を蒸着したものである。フィ
ルタ144は、ガラス基板の上に可視光を透過させ赤外
光と紫外光を反射する多層膜を蒸着したものである。凹
面鏡143の光軸146は水平方向に向き、ランプ14
2は管軸を光軸146と一致させて配置される。ランプ
142の放射光は、凹面鏡143で反射して赤外光が除
去された平行に近い光に変換され、フィルタ144を透
過して赤外光と紫外光を除去されて可視光が出射する。
光源141の出射光は、2枚のダイクロイックミラー1
47,148と平面ミラー149とで構成される色分解
光学系により赤、緑、青の原色光に分解される。各原色
光は、いずれもフィールドレンズ150,151,15
2を透過してライトバルブ装置153,154,155
に入射する。
【0047】ライトバルブ装置153,154,155
は、いずれも(図4)に示したものと同一であり、光源
側から順、にそれぞれ入射側偏光板156,157,1
58、第1レンズアレイ板159,160,161、第
2レンズアレイ板162,163,164、液晶パネル
165,166,167、出射側偏光板168,16
9,170を組み合わせたものである。ライトバルブ装
置153,154,155には、それぞれ映像信号に応
じて透過率の変化として光学像が形成される。ライトバ
ルブ装置153,154,155の出射光は、それぞれ
補助レンズ171,172,173を透過した後、ダイ
クロイックミラー174,175と平面ミラー176を
組み合わせた色合成光学系により1つの光に合成され、
合成された光は主投写レンズ177に入射する。
【0048】主投写レンズ177は、補助レンズ17
1,172,173と組み合わせることにより投写レン
ズとして機能する。補助レンズ171,172,173
は、主投写レンズ177の主光線が液晶層を垂直に通過
するように、つまりテレセントリック性を良くするため
に用いる。こうして、3つのライトバルブ装置153,
154,155に形成される光学像は、主投写レンズ1
77により離れた位置にあるスクリーン(図示せず)上
に拡大投写される。
【0049】(図7)に示した投写型表示装置を試作し
実験を行うと、第1の実施例と同様に、レンズアレイ板
を用いない場合に比べて明るい投写画像を得ることがで
きた。画質の均一性も、レンズアレイ板の明かな欠陥部
分を除けば、良好であった。
【0050】本発明のライトバルブ装置の第2の実施例
の構成を(図8)に示す。191は入射側偏光板、19
2はレンズアレイ板、193は液晶パネル、194は出
射側偏光板である。
【0051】ライトバルブ装置は、入射側から順に、入
射側偏光板191、レンズアレイ板192、液晶パネル
193、出射側偏光板194で構成されている。
【0052】液晶パネル193は、(図4)に示したも
のと同様のTN液晶を用いたTFT液晶パネルであり、
画素配列は(図9)に示すようなデルタ配列である。出
射側ガラス基板195の液晶層196側には、画素電極
197とTFT198が設けられている。入射側ガラス
基板199の液晶層196側には、TFTを遮光するた
めのブラックマトリックス200が設けられ、その上に
モザイク状のカラーフィルタ201が設けられ、さらに
その上に共通電極が設けられている。画素数は水平48
0×垂直460、表示画面の寸法は水平30.7mm×
垂直23.0mm、画素ピッチは水平64μm×垂直5
0μmである。画素の寸法は水平33μm×垂直29μ
m、開口率は25%である。入射側ガラス基板の厚さは
1.1mm、屈折率は1.52である。
【0053】レンズアレイ板192は、ガラス基板20
2の入射側面に第1レンズアレイ203を形成し、出射
側面に第2レンズアレイ204を形成したものである。
第1レンズアレイ203、第2レンズアレイ204は、
いずれもガラス基板202の上に薄い透明樹脂205,
206を重ね、その表面に凸レンズ面207,208を
形成したものである。各正レンズ素子207,208
は、(図9)に示すように、有効領域が六角形であり、
液晶パネル193と同一のピッチでデルタ配列されてい
る。各正レンズ素子207,208は隣接する正レンズ
素子との間に幅5μmの非レンズ部209,210を有
する。各正レンズ素子207の光軸211は、対応する
正レンズ素子208の光軸212と一致している。ガラ
ス基板198は、厚さが1.4mm、屈折率が1.52
であり、第1レンズアレイ203の焦点距離は240μ
m、第2レンズアレイ204の焦点距離は360μmで
ある。
【0054】レンズアレイ板192と液晶パネル193
の入射側ガラス基板195とは間に薄い空気層を挟んで
周辺部を接着材で固着している。このとき、レンズアレ
イ板192の各正レンズ素子207,208の光軸21
1,212が液晶パネル193の対応する画素213の
中心214を通るようにしている。(図8)に示した構
成は、レンズアレイ板を2枚使う場合よりも屈折率差を
有する境界面が少ないため、透過率が有利となる。
【0055】この場合も、第1レンズアレイ203の正
レンズ素子207の焦点215上にある仮想物体の像が
第2レンズアレイ204により液晶パネル193の画素
213上に形成される。第1レンズアレイ203の1個
の正レンズ素子207から出射する光は、第2レンズア
レイ204の7個の正レンズ素子208に入射し、液晶
パネル193の1個の画素213には、第2レンズアレ
イ207の7個の正レンズ素子からの出射光が入射す
る。前出の実施例と同様に、レンズアレイ板192によ
り実質開口率を向上させることができる。(図6)に示
した構成の投写型表示装置のライトバルブ装置を(図
8)に示したライトバルブ装置と置き換えると、フルカ
ラーの投写画像を得ることができる。実験では、投写画
像の中心付近の明るさが、レンズアレイ板がない場合に
比べて約1.5倍となった。
【0056】次に、本発明のライトバルブ装置をビュー
ファインダ装置に応用した実施例について説明する。
(図10)はその構成を示したものであり、221はラ
イトバルブ装置、226は光源、229は接眼レンズで
ある。
【0057】ライトバルブ装置221は、各部の寸法は
異なるが、(図8)に示したものと同一の構成であり、
入射側から順に、入射側偏光板222、レンズアレイ板
223、液晶パネル224、出射側偏光板225で構成
されている。液晶パネル224は、(図8)に示した液
晶パネルと同様の構成のTN液晶を用いたTFT液晶パ
ネルで、モザイク状のカラーフィルタを内臓している。
表示寸法は0.7インチであり、フルカラーの画像を表
示する。画素数は水平372×垂直238、画素ピッチ
は水平38μm×垂直44μm、画素の寸法は水平18
μm×垂直24μmで開口率は25%である。液晶パネ
ルのガラス基板の厚さはいずれも1.1mm、屈折率は
1.52である。レンズアレイ基板は、厚さが1.3m
m、屈折率が1.52であり、第1レンズアレイの焦点
距離は100μm、第2レンズアレイの焦点距離は36
0μmである。
【0058】光源226は、ランプ227と集光レンズ
228により構成されている。ランプ227は、直径が
7mm、長さが20mmの直流点灯の蛍光管である。ラ
ンプ227から広がって出射する光は、集光レンズ22
8により指向性の狭い光に変換され、ライトバルブ装置
221に入射し、その出射光は接眼レンズ229に入射
する。観察者が接眼レンズ229を覗くと、ライトバル
ブ装置221上の画像の拡大された虚像を観察すること
ができる。
【0059】以上の構成要素は、すべて1つの筐体23
0に収納されている。ランプ227として、LED、ハ
ロゲンランプ、陰極線管など発光体が小さく高輝度の光
源を用いるとよい。
【0060】(図10)に示したビューファインダ装置
は、レンズアレイを用いることによりライトバルブ装置
の実質開口率が高くなるので、光利用効率が高くなる。
そのため、ランプの電力を小さくすることができ、レン
ズアレイを用いない場合に比べて1回の電池充電におけ
る連続使用時間が長くなる。
【0061】以下に、本発明のライトバルブ装置の他の
実施例について説明する。本発明のライトバルブ装置で
重要な役割を果たす第1レンズアレイと第2レンズアレ
イはそれらを支持するものが必要となる。前出の実施例
の他に、液晶パネルの入射側にガラス基板を近接配置
し、そのガラス基板の入射側面に第1レンズアレイを形
成し、液晶パネルの入射側ガラス基板の入射側面に第2
レンズアレイを形成する構成も可能である。
【0062】(図5)、(図9)には第1レンズアレイ
の各正レンズ素子の光軸と第2レンズアレイの対応する
正レンズ素子の光軸を一致させる構成を示したが、それ
以外の構成も可能である。(図11a)に示すように、
第1レンズアレイ241の正レンズ素子242の光軸2
43が、第2レンズアレイ244の隣接する2つの正レ
ンズ素子245a,245bの中心246a,246b
を結ぶ直線の中点247を通るようにしてもよい。ただ
し、光軸243は液晶パネル248の画素249を通過
する必要がある。液晶パネルの画素がデルタ配列の場合
も、(図11b)に示すように、第1レンズアレイ25
1の正レンズ素子252の光軸253が、第2レンズア
レイ254の隣接する2つの正レンズ素子255a,2
55bの中心256a,256bを結ぶ直線の中点25
7を通り、液晶パネル258の画素259を通過するよ
うにしてもよい。また、正方配列の場合には、(図1
2)に示すように、第1レンズアレイ261の正レンズ
素子262の光軸263が第2レンズアレイ264の隣
接する4つの正レンズ素子265a,265b,265
c,265dの中心で構成される四角形266の中心2
67を通り、液晶パネル268の画素269を通るよう
にしてもよい。いずれの場合も、第2レンズアレイによ
り、第1レンズアレイの各正レンズ素子の焦点に形成さ
れる微小光源の実像を液晶パネルの各画素につくること
ができる。
【0063】(図11(a))、(図11(b))、
(図12)に示した構成の場合、投写レンズに無駄のな
い条件は、(数6)に示した条件と異なり、第1レンズ
アレイの焦点距離をf1 、第2レンズアレイの焦点距離
をf2 、mを正整数とすると、
【0064】
【数7】
【0065】となる。第1レンズアレイの正レンズ素子
のピッチを液晶パネルの画素ピッチに比べてわずかに大
きくしてもよい。光路図の簡単な作図により、第2レン
ズアレイのピッチと配置を最適に選べば、第1レンズア
レイの各正レンズ素子の焦点に形成される微小光源の実
像を第2レンズアレイにより液晶パネルの画素上に形成
できることが分かる。このようにすると、液晶パネルの
周辺部の画素を通過する主光線を内側に向けることがで
きるので、(図6)に示した構成に用いられている補助
レンズ129を省略することもできる。
【0066】TN液晶を用いた液晶パネルはコントラス
トの良好な方向が液晶層の法線からわずかに傾斜した方
向となるので、高コントラストの投写画像を得るために
は、液晶パネルに対して斜めに光を入射させるとよい。
この場合、液晶パネルの画素群に対して第1レンズアレ
イの正レンズ素子群と第2レンズアレイの正レンズ素子
群とををわずかに平行移動し、第1レンズアレイの各焦
点に形成される微小光源の実像が液晶パネルの各画素上
に形成されるようにするとよい。
【0067】レンズアレイ板の作成方法として、第1の
実施例で説明した方法の他に、ガラス基板の表面にイオ
ン交換や選択拡散により屈折率分布型レンズを形成する
方法、ガラス基板の上に透明な熱可塑性樹脂を重ね加熱
成形によりレンズを形成する方法などがある。
【0068】以上の実施例ではライトバルブがTN液晶
を用いるTFT液晶パネルの場合について説明したが、
他の方式の液晶パネルや電気光学結晶を用いるものな
ど、光学的特性の変化として光学像を形成するものであ
ればライトバルブとして用いることができる。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ライトバ
ルブに制約を加えることなく実質開口率の大きなライト
バルブ装置を実現することができ、また、このライトバ
ルブ装置を用いることにより、投写画像の明るい投写型
表示装置および低消費電力で表示画像の明るいビューフ
ァインダ装置を提供することができるので、非常に大き
な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のライトバルブ装置の作用を説明するモ
デルの概略線図
【図2】本発明のライトバルブ装置の作用を説明する概
略線図
【図3】本発明のライトバルブ装置の作用を説明する概
略線図
【図4】本発明のライトバルブ装置の第1の実施例にお
ける要部拡大側断面図
【図5】本発明のライトバルブ装置の第1の実施例にお
ける概略線図
【図6】本発明の投写型表示装置の第1の実施例におけ
る概略構成図
【図7】本発明の投写型表示装置の第2の実施例におけ
る概略構成図
【図8】本発明のライトバルブ装置の第2の実施例にお
ける概略構成図
【図9】本発明のライトバルブ装置の第2の実施例にお
ける概略線図
【図10】本発明のビューファインダ装置の実施例にお
ける概略構成図
【図11】本発明のライトバルブ装置の他の実施例にお
ける概略線図
【図12】本発明のライトバルブ装置の他の実施例にお
ける概略線図
【図13】従来の投写型表示装置の概略構成図
【図14】液晶パネルの構成を示す要部拡大側断面図
【図15】従来のライトバルブ装置の構成を示す要部拡
大側断面図
【符号の説明】
71 第1レンズアレイ手段 72 第2レンズアレイ手段 73 ライトバルブ 91 入射側偏光板 92 第1レンズアレイ板 93 第2レンズアレイ板 94 液晶パネル 95 出射側偏光板 121 光源 125 フィールドレンズ 126 ライトバルブ装置 127 投写レンズ 128 スクリーン 141 光源 147,148 ダイクロイックミラー 149 平面ミラー 150,151,152 フィールドレンズ 153,154,155 ライトバルブ装置 156,157,158 入射側偏光板 159,160,161 第1レンズアレイ板 162,163,164 第2レンズアレイ板 165,166,167 液晶パネル 168,169,170 出射側偏光板 171,172,173 補助レンズ 174,175 ダイクロイックミラー 176 平面ミラー 177 主投写レンズ 191 入射側偏光板 192 レンズアレイ板 193 液晶パネル 194 出射側偏光板 203 第1レンズアレイ 204 第2レンズアレイ 221 ライトバルブ装置 222 入射側偏光板 223 レンズアレイ板 224 液晶パネル 225 出射側偏光板 226 光源 229 接眼レンズ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の画素をマトリックス配列したライト
    バルブと、複数の正レンズ素子を前記ライトバルブの画
    素配列と相似にマトリックス配列した第1のレンズアレ
    イ手段および第2のレンズアレイ手段とを備え、前記第
    2のレンズアレイ手段は前記ライトバルブの入射側に配
    置され、前記第1のレンズアレイ手段は前記第2のレン
    ズアレイ手段の入射側に配置され、前記第1のレンズア
    レイ手段の各正レンズ素子の焦点距離は前記第2のレン
    ズアレイ手段の各正レンズ素子の焦点距離と比較して等
    しいかまたは短く、前記第2のレンズアレイ手段の各正
    レンズ素子は前記第1のレンズアレイ手段の複数の正レ
    ンズ素子の焦点上にある仮想物体の実像をそれぞれ前記
    ライトバルブの対応する画素上に形成するようにしたラ
    イトバルブ装置。
  2. 【請求項2】第2のレンズアレイ手段はライトバルブの
    入射側に配置された透明基板の出射側面またはその表面
    近傍に形成され、第1のレンズアレイ手段は前記第2の
    レンズアレイ手段の入射側に配置された透明基板の出射
    側面またはその表面近傍に形成されている請求項1記載
    のライトバルブ装置。
  3. 【請求項3】第1のレンズアレイ手段はライトバルブの
    入射側に配置された透明基板の出射側面またはその表面
    近傍に形成され、第2のレンズアレイ手段は前記ライト
    バルブの入射側面またはその表面近傍に形成されている
    請求項1記載のライトバルブ装置。
  4. 【請求項4】第1のレンズアレイ手段はライトバルブの
    入射側に配置された透明基板の入射側面またはその表面
    近傍に形成され、第2のレンズアレイ手段は前記透明基
    板の出射側面またはその表面近傍に形成されている請求
    項1記載のライトバルブ装置。
  5. 【請求項5】第2のレンズアレイ手段の各正レンズ素子
    の光軸は第1のレンズアレイ手段の対応する正レンズ素
    子の光軸と一致する請求項1記載のライトバルブ装置。
  6. 【請求項6】第1のレンズアレイ手段の各正レンズ素子
    の焦点距離をf1 、第2レンズアレイ手段の各正レンズ
    素子の焦点距離をf2 、正整数をmとして、次の条件を
    満足する請求項5記載のライトバルブ装置。 【数1】
  7. 【請求項7】第2のレンズアレイ手段の各正レンズ素子
    の光軸は第1のレンズアレイ手段の隣接する2つの正レ
    ンズ素子の中心を結ぶ直線の中点を通る請求項1記載の
    ライトバルブ装置。
  8. 【請求項8】ライトバルブ装置は画素を正方配列したも
    のであって、第1のレンズアレイ手段の各正レンズ素子
    の光軸は第2のレンズアレイ手段の隣接する4つの正レ
    ンズ素子の中心で構成される四角形の中心を通る請求項
    1記載のライトバルブ装置。
  9. 【請求項9】第1のレンズアレイ手段の各正レンズ素子
    の焦点距離をf1 、第2レンズアレイ手段の各正レンズ
    素子の焦点距離をf2 、正の整数をmとして、次の条件
    を満足する請求項7または請求項8記載のライトバルブ
    装置。 【数2】
  10. 【請求項10】光源と、前記光源の出射光が入射し映像
    信号に応じて光学像が形成されるライトバルブ装置と、
    前記ライトバルブ装置の光学像をスクリーン上に投写す
    る投写レンズとを備え、前記ライトバルブ装置として請
    求項1から請求項9のいずれかに記載のライトバルブ装
    置を用いた投写型表示装置。
  11. 【請求項11】光源と、前記光源の出射光が入射し映像
    信号に応じて光学像が形成されるライトバルブ装置と、
    前記ライトバルブ装置の光学像を拡大する拡大レンズと
    を備え、前記ライトバルブ装置として請求項1から請求
    項9のいずれかに記載のライトバルブ装置を用いたビュ
    ーファインダ装置。
  12. 【請求項12】光源は発光手段と、前記発光手段の出射
    光を指向性の狭い光に変換する集光レンズとを備えたも
    のである請求項11記載のビューファインダ装置。
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