JPH06331668A - Ｄｃ／ｄｃコンバータ内蔵コンデンサの容量算出回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストの安いＤＣ／ＤＣコンバータ内蔵コン
デンサの容量算出回路を提供する。 【構成】 断続的にオン・オフを繰り返して電圧が供給
されるコイルによって昇圧された電圧を被測定コンデン
サで平滑して昇圧電圧として出力するＤＣ／ＤＣコンバ
ータを備え、該ＤＣ／ＤＣコンバータの昇圧開始後の所
定時間の間に前記コンデンサが昇圧される電気量をもっ
て、該コンデンサの容量を算出する演算処理回路を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、自動車等に設けられ
るエアバックシステム等において、ＤＣ／ＤＣコンバー
タに内蔵されたコンデンサの容量を算出するためのＤＣ
／ＤＣコンバータ内蔵コンデンサの容量算出回路に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】図３に従来のエアバックシステムにおけ
るバックアップ用コンデンサの容量算出回路の回路構成
ブロック図を示し、従来のコンデンサの容量算出回路を
説明する。図において、直流電源としてのバッテリ１の
電圧は、イグニションスイッチ２を介し、逆流防止用ダ
イオード８、加速度等の衝撃によって閉ざされる２つの
加速度スイッチ４１及び４３、エアバッグを起動させる
ための火薬に点火する***４２に直列に接続される。ま
た一方、逆流防止用ダイオード８を介した電流は、抵抗
１０を介してバックアップコンデンサ１１に供給され
る。

【０００３】またバッテリ１から出力されてＤＣ／ＤＣ
コンバータ７で昇圧された電圧は、逆流防止用ダイオー
ド９を介して逆流防止用ダイオード８と抵抗１０との接
続点に加えられ、抵抗１０を介してバックアップコンデ
ンサ１１に供給され、バックアップコンデンサ１１を初
期充電量ゼロから充電する。さらに、逆流防止用ダイオ
ード９を介したＤＣ／ＤＣコンバータ７の出力は、２つ
の加速度スイッチ４１、４３及び***４２の直列回路に
も供給される。

【０００４】なお、ＤＣ／ＤＣコンバータ７はコイル
４、スイッチングトランジスタ６、発振回路５から構成
され、発振回路５からのパルス出力によってオン・オフ
制御されるスイッチングトランジスタ６のオン・オフに
伴ってコイル４に流れる電流が変化して入力電圧が昇圧
される。

【０００５】この状態において、車体が衝突すると、こ
れを***４２に直列接続された２つの加速度スイッチ４
１、４３が閉ざされることにより、バッテリ１からの電
流がイグニションスイッチ２、逆流防止用ダイオード８
を直列に介して***４２に流れる。これによって、火薬
が点火され、その爆発力でエアバックが膨張して運転者
を保護する。

【０００６】しかし仮に、バッテリ１の電圧が低下して
いたり、ＤＣ／ＤＣコンバータ７が故障していた場合
に、衝突によって上記２つの加速度スイッチ４１、４３
が閉ざされると、バックアップコンデンサ１１に充電さ
れた電荷が放電され、その放電電流がダイオード１２を
通じて上記***４２に流れて火薬が点火されるようにな
されている。

【０００７】このようにバックアップコンデンサ１１
は、バックアップ用の電源として用いられており、この
バックアップコンデンサ１１の容量が規定値以上あるか
否かをチェックすることが極めて重要なこととなってい
る。このチェック方法としての従来のバックアップコン
デンサ１１の容量算出方法としては、例えば図４に示す
ように、イグニションスイッチ２を０Ｎしてからのバッ
クアップコンデンサ１１の非接地側の電圧、すなわち充
電電圧を演算処理回路１３で測定する。換言すると、演
算処理回路１３は、充電電荷がゼロから基準電圧Ｖ１と
なるまで時間ｔ１を測定して、次に示す数１式によりバ
ックアップコンデンサ１１の容量値を算出する。

【０００８】

【数１】

【０００９】その結果、算出された容量値が所定の範囲
内にあれば、バックアップコンデンサ１１は正常と判断
され、範囲外で有れば異常と判断され、警報信号Ａが出
力される。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のコンデンサの容量算出回路は、イグニションス
イッチのＯＮ直後のバックアップコンデンサの充電電圧
ゼロの状態からの充電電圧を測定するように構成されて
いるため、演算処理回路のプログラム、すなわち数１式
の計算を行うためのプログラムの規模が大きくなり、コ
スト的に高いものになるという問題点があった。

【００１１】そこで、この発明は、上記のような問題点
に着目してなされたもので、コストの安いＤＣ／ＤＣコ
ンバータ内蔵コンデンサの容量算出回路を提供すること
を目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】この発明にかかるＤＣ／
ＤＣコンバータ内蔵コンデンサの容量算出回路は、断続
的にオン・オフを繰り返して電圧が供給されるコイルに
よって昇圧された電圧を被測定コンデンサで平滑して昇
圧電圧として出力するＤＣ／ＤＣコンバータを備え、該
ＤＣ／ＤＣコンバータの昇圧開始後の所定時間の間に前
記コンデンサが昇圧される電気量もって、該コンデンサ
の容量を算出する演算処理回路とを備えたものである。

【００１３】

【作用】この発明によれば、ＤＣ／ＤＣコンバータの出
力段にコンデンサを設け、かつそのコンデンサを定電流
で充電して昇圧する構造とし、かつそのコンデンサの所
定時間内における昇圧電圧変化を検出する構成とするこ
とによりコストダウンを図った。

【００１４】

【実施例】以下、この発明による実施例を図１に基づい
て説明する。なお、図１において、図３に示す従来例の
構成と同一のもの、または均等なものには同一符号を付
してその詳細説明は省略し、異なる部分についてのみ説
明する。

【００１５】図１において、１５はアンドゲートで、前
記発振回路５から供給される所定周波数のパルスと、前
記イグニッションスイッチ２の出力電圧とを入力して、
イグニションスイッチ２からハイレベル信号が供給され
ているとき、発振回路１５からのパルスを通過させる。
１６はカウンタで、前記アンドゲート１５から供給され
るパルスを計数し、そのパルスの計数値が所定値に達し
たとき、すなわちｔ０時間経過したとき、演算処理回路
１３’に対してバックアップコンデンサ１１の充電電圧
Ｖ１を読み取るための信号を出力する。また、その後所
定時間経過して時刻ｔ１に達した時点で、前記演算処理
回路１３’に対してバックアップコンデンサ１１の充電
電圧Ｖ３の読み取りのための信号を供給する。

【００１６】その結果、演算処理回路１３’は、読み取
った２つの値Ｖ１，Ｖ２の差をとり、その値が設定され
た基準値から外れた場合には容量不良として警報信号Ａ
を出力する。

【００１７】次に、上記構成の作用説明を図２を参照し
ながら行う。即ち、イグニッションスイッチ２がオンさ
れると、発振回路５の作動が開始され、バックアップコ
ンデンサ１１に充電が開始されると共に、アンドゲート
１５が開かれてカウンタ１６によって発振回路５から出
力されるパルスの計数が開始される。このパルスの計数
の開始から所定時間が経過して時刻ｔ０になるとカウン
タ１６から演算処理回路１３’に対してバックアップコ
ンデンサ１１の電圧Ｖ１を読み取るための信号が供給さ
れ、かつさらに時間が経過して時刻ｔ１に達すると電圧
Ｖ３を読み取るための信号が供給され、それら２つの電
圧値Ｖ１，Ｖ３は演算処理回路１３’によって読み取ら
れ、その電圧差からバックアップコンデンサ１１の正
常、異常が判定され、異常と判定された場合には演算処
理回路１３’は警報信号出力Ａする。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、この発明よれば、
バックアップコンデンサがＤＣ／ＤＣコンバータに組み
込まれる構成になるので、全体構成が簡素化され低コス
トになるという効果が発揮される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるＤＣ／ＤＣコンバータ内蔵コンデ
ンサの容量算出回路の実施例を説明するための回路構成
ブロック図である。

【図２】図１の作用説明用のバックアップコンデンサ１
１の充電電圧波形図である。

【図３】従来例を示すコンデンサの容量算出回路の回路
構成ブロック図である。

【図４】図３の作用説明用のバックアップコンデンサ１
１の充電電圧波形図である。

【符号の説明】

５ 発振回路 ６ スイッチングトランジスタ ７ ＤＣ／ＤＣコンバータ １１ バックアップコンデンサ １３、１３’ 演算処理回路 １５ アンドゲート １６ カウンタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断続的に電流が供給されるコイル（４）
   によって昇圧された電圧をコンデンサ（１１）で平滑
   し、その平滑された昇圧電圧を出力するＤＣ／ＤＣコン
   バータ（７）における該ＤＣ／ＤＣコンバータの昇圧開
   始後の所定時間の間に前記コンデンサ（１１）が昇圧さ
   れる電気量をもって、該コンデンサの容量を算出する演
   算処理回路（１３）を備えたことを特徴とするるＤＣ／
   ＤＣコンバータ内蔵コンデンサの容量算出回路。