JPH06329160A - 開栓開封後に鮮度保持機能を持つ複合容器とその製法 - Google Patents

開栓開封後に鮮度保持機能を持つ複合容器とその製法

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JPH06329160A
JPH06329160A JP15101493A JP15101493A JPH06329160A JP H06329160 A JPH06329160 A JP H06329160A JP 15101493 A JP15101493 A JP 15101493A JP 15101493 A JP15101493 A JP 15101493A JP H06329160 A JPH06329160 A JP H06329160A
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JP15101493A
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Keisuke Ito
圭介 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 容器の外観形状を維持しつつ、充填物の使用
に伴う吸気を充填物に不接触とすることで、充填物の酸
化、吸湿、変質、腐敗、成分拡散、結露、誘爆、硬化、
残存物廃棄等の弊害を防止し、危険環境での延命や廃棄
物対策を容易にする。 【構成】 ガラス、金属、陶磁、樹脂、紙質等の外容器
1,21,31,51の内面に密接して軟質樹脂からな
る内容器2,22,32,52を押出し、射出、深絞
り、管状フィルム等からの予備成形物で合体形成し、内
容器或は外容器の転位、例えば回動によって外容器内で
内容器が収縮又は変形し、生成通孔3,23,33,5
3又は既成通孔から使用充填物相当の吸気又は他の物質
が層間に分離して収容され、特に開栓開封後に鮮度保持
機能の効果が優れるとともに保安並びに経済効果に優れ
た構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂による柔軟
性と収縮機能性のある内容器を持つ複合容器に関し、更
に詳しくは、容器外形は保持しつつ容器内部において口
部からの吸気を分離収容することにより必要とする容器
充填物が繰り返し使用されても充填物に外気が直接に接
触せず、充填物に対する耐酸化性、耐湿性、耐水性、ガ
ス遮断性、保香性、揮発成分の拡散防止、光線による変
質の改善、結露による弊害防止、容器内硬化の防止、風
味保存性等の諸性能に優れている複合容器とその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より酒類や食品、飲料、化粧品、薬
剤、調味料、香辛料、塗料、接着剤、工業用原料等を収
容する容器にはガラスや金属等の硬質容器や剛性のある
熱可塑性樹脂製容器が広範に使用されている。これらの
容器はその使用目的により極めて多種類の形態をとり、
その製造方法も多岐にわたっている。これらの容器の充
填物が使用に供される経時段階は、製造、充填、輸送、
消費等の各段にわたり、その各段に応じて要求される機
械的強度、耐湿性、耐水性、ガス遮断性、耐薬品性、風
味保存性、保香性、耐光性等々の諸性能を容器が具備す
ることにより、充填物は消費者の手に渡り消費される直
前まで外部環境から保護されることとなっている。
【0003】しかしながら前段にのべた容器群は、容器
内の充填物質が密封されている状態では満足な所期の目
的性能を発揮するが、一旦開封開栓し、充填物質を使用
に供するにしたがい何れの容器も充填物の使用された分
量の吸気を伴い、容器内の充填物質を一度に使用し尽く
さない限り、容器内での充填物質と外気との接触は避け
難くなる。従来の容器にあっては流入した外気とそれに
混入する細菌その他異物による酸化、有用成分の拡散、
吸湿、変敗、壁内面結露による濃度変化、容器内硬化等
に対しては対応できないものであった。又、実開平成1
−132539に示す異質軟質プラスチックの共押出に
よる易剥離性スクイーズ容器も提案されているが、容器
の上下端の界面を露出し層間への通気を図るに際しピン
チオフ部の両端内は内外層が鋭く挟合しているとともに
延伸胴部と比較して高い剛性を有し且つ軟質外層を使用
しているため層間通気は緩慢であり絞り出しの都度層間
排気をしつつ絞り出さなければならず絞りだし所望の絞
りだし量を得るには不便であった。更に、頭部に径縮部
と螺子部があるため口部からの通気には困難なものがあ
り、底部ピンチオフ部の界面からの外気吸引に随伴した
汚染流体の毛管現象による侵入の恐れがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ガラスびんや徳利、金
属製容器に充填された飲料、特に日本酒、生酒、ワイ
ン、果実酒等のアルコール飲料の容器においては、個人
の一回に飲む量は個人差はあるとしても限られており、
使用した分量の吸引外気とともに閉栓して冷所又は室温
貯蔵処置する間に、容器内においては流入外気、雑菌等
によってアルコール成分の拡散、酸化、変敗が時間の経
過とともに進行し室温下においては著しく進行すること
になり、所謂気の抜けた状態及び味の変化をきたすこと
になる。
【0005】又、ドレッシング等の調味料の充填されて
いる容器においては、内容物使用の都度に外気流入と攪
拌作用が生じ、特に油との二液性調味料の場合は激しく
攪拌することにより混合して使用しなければならず液中
液面のみならず容器内壁面付著層の全域にわたり酸化、
変敗を受け品質低下をきたすことになる。
【0006】又、生醤油、トマトピューレ、各種のた
れ、生ジュース、ヨーグルト等にあっては開栓後の吸気
が充填物に接触することにより賞味期間が極めて短期間
となり冷蔵したとしても風味の低下と細菌の繁殖は避け
ることはできない。
【0007】又、目薬、試薬等をはじめとする薬品、接
着剤、塗料等が充填されている容器にあっては、容器の
内外温度差によって内壁面に結露を生じるため、内容量
が減ずるに従い当初と比較して濃度や薬効変化を生じ、
水滴内では細菌の繁殖が生ずることになり、接着剤や塗
料では容器内硬化の原因となっている。
【0008】又、ガラスびんや金属缶に収容された胡淑
等の各種の香辛料、塩、コーヒー、粉ミルク、麦芽飲
料、お茶等の粉体、粒体、乾燥体にあっても、開栓開封
後の吸気に伴う吸湿、酸化、有用成分の揮発等の品質低
下要因に対して無防備である。
【0009】
【課題を解決するための手段及び構成】本発明に係る容
器10,20,30,50は層間が易剥離性を持つ外容
器1,21,31,51並びに落下防止され且つ外容器
内にてブロー又は再拡張され外見上一体化された柔軟性
のある内容器2,22,32,52によって構成され、
容器の頭部又は肩部以下の層間通気孔3,23,33,
53から充填物の使用に伴う吸気を分離して層間に収容
する手段を採用することによって充填物に対する外気の
接触は注出口のみとなり、従来の容器群では不可抗力と
されてきた充填物への吸引外気との容器内接触を極力回
避せしめることで、開封開栓後の充填物の使用当初から
使用終了までの鮮度保持機能を飛躍的に高めることを要
旨とする。
【0010】本発明の複合容器の外容器は、ガラス、陶
器、磁器、金属等の剛性のある無機質材によるものと、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルニトリル、
ポリスチレン、ナイロン等を始めとする熱可塑性樹脂の
単体又は変性物、更に、樹脂間の重合による機能性の強
化されたもの、更に又、エチレン・ビニルアルコール共
重合樹脂を始めとするガスバリヤー性の高い樹脂との積
層体、木器、漆器、積層紙器等の有機質材によって従来
の製造方法によって得られる。
【0011】本発明の複合容器の内容器は、直鎖状低密
度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重
合樹脂、ポリペンテン−1、ポリブテン−1等のポリオ
レフィン類が好適に使用されるが、外容器内で外応力又
は負圧によって収縮する機能を維持する限りにおいてポ
リエチレンテレフタレートを主たる単位とする結晶性又
は非晶性ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、各種のナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート等を始めとする熱可塑性樹脂又はこれらの樹脂と他
の樹脂との共重合又は変性による改質樹脂をも使用し得
る。又、上記の樹脂は薄膜形成によって外容器内にて収
縮可能な樹脂の代表例として挙げたが、本発明は外容器
内にて収縮可能であればこれらの樹脂又は組合わせに限
定されない。
【0012】本発明の複合容器の内容器に用いるガスバ
リヤー性樹脂層としては、エチレン含有量が15〜60
モル%でケン化度が95%以上、特に99%以上となる
ようにケン化して得られるエチレン・ビニルアルコール
共重合体を好適に使用し得る。このエチレン・ビニルア
ルコール共重合体は、薄膜形成時にガスバリヤー性に優
れた樹脂の一つであるが、上記の範囲以外の場合、即
ち、エチレンが60%以上の場合はガスバリヤー性の劣
化があり15%以下の場合は溶融成形性の劣化があるた
め本発明においては採用されない。又、上記の採用され
る範囲内にてガスバリヤー性を維持する限り、オレフィ
ン類を始めとする相溶性のある熱可塑性樹脂をブレンド
して含有させることができる。又、他のガスバリヤー性
樹脂の例としては、芳香族ポリアミド、脂肪族ポリアミ
ド、主鎖中に芳香族環を有する脂肪族ポリアミド、塩化
ビニリデン共重合樹脂、アクリロニトリル共重合樹脂、
ポリエステルとポリアミドのブレンド樹脂等を挙げるこ
とができる。
【0013】本発明の複合容器の内容器は上記の外容器
及び内容器相互の外容器壁到達偏差を生ずる形状を保持
して次に列挙する製造方法によって得ることができる。 A.熱可塑性樹脂の射出成形による上端部開口の有底予
備成形物(パリソン)の外容器内でのブロー成形、或は
二軸延伸ブロー成形によって収縮可能な外容器壁に密着
した内容器の形成。 B.熱可塑性樹脂の管状パリソンの金型内での有底予備
成形物を外容器口部から挿入し二次ブロー或は拡張して
容器の底部及び胴部の内外容器が密着一体化した収縮可
能な内容器の形成。 C.熱可塑性樹脂の延伸成形用プランク又はシートから
の絞り成形によるカップ状予備成形物を外容器に挿入後
ブロー成形或は拡張或は嵌合することにより壁部を収縮
可能とした内容器の形成。 D.熱可塑性樹脂のインフレーションフィルム又はフィ
ルム状シートの横端部を融着した筒状フィルムの開口一
端部に剛性の有るリング体又は内蓋を融着し他端部を壁
部の底辺部相互又は底板シートの融着によって閉鎖した
予備成形物を外容器に挿入し外容器間に通気孔を生成す
るリング体間又は外容器壁の通気孔から層間抜気をしつ
つブロー成形、又は充填物の加圧応力によって外壁に密
着一体化させた収縮可能な内容器の形成。 更に、予備成形物のエア通路が容器の充填物やブロー等
の応力によって拡張変形し内外容器の底部及び胴部が密
着することによっても得ることができる。
【0014】前記A、B、C、Dにおける複合容器の内
容器は、上端部開口の有底パリソンの二軸延伸ブロー成
形法、又は熱可塑性樹脂の管状パリソンのダイレクトブ
ロー成形法、又は延伸成形用プランク及びシートからの
シートフォーミング成形法、又はリング体に接続された
筒状フイルムによって得られるが、外容器の内表面に接
して形成されるため通常の割金型におけるエア抜き機構
を用いることが出来ないことから次のケースによる構成
と形成手段によって層間のエア抜きを行い内外容器壁の
密着した容器が製造され、充填物の使用に際しては外応
力又は負圧によって層間が易剥離して吸気が充填物に触
れることなく分離して収容される開封後に鮮度保持機能
を持つ複合容器が得られる。 1.外容器の壁が完全に閉鎖されている場合には口部の
層間からエアを抜く。 2.外容器の壁に貫通孔を有する場合には貫通孔及び口
部からエアを抜く。 3.外容器が分解及び組立てできる場合には繋合部及び
口部からエアを抜く。 4.外容器の壁が通気性を持つ網目、多孔、スリット等
を構成した場合。
【0015】前記1.のケースにあっては、外容器がガ
ラスびん、磁器製びん等の窯業産品、金属缶、樹脂製等
で実質単層又は難剥離多層によって構成され口部以外は
容器壁が閉鎖されている容器であり、外容器の口部の直
径が胴部の直径より短径の場合は0013段Aに述べる
方法が好ましい。即ち、パリソン(予備成形物)胴部径
が外容器の口部内径内を容易に通過し外容器の頭部内径
にパリソンの外径方向の通気溝突部が内接し且つ胴部壁
を上下に傾斜加熱、又は通気溝を含む層厚に勾配を持た
せることにより外容器壁への到達偏差を付与した上端部
開口の熱可塑性樹脂による有底パリソンを外容器内に嵌
合し、二軸延伸ブローによって底部から優先して膨張さ
せることにより内外容器間のエアは頭部に生成した通気
孔から容器の外部に排出されることになり、外容器の内
表面に接する収縮可能な内容器を形成することができ
る。又、内外容器間の特に底部に接着層を設け成形時に
内外容器の一部を固定し内容器の過回転と落下の防止手
段を講ずることができる。
【0016】又、口部の直径と胴部の直径が同一又は近
接する前段の素材の外容器の場合にあっては、前記Aの
ブロー法以外にBに示す熱可塑性樹脂の管状パリソンの
ブロー成形によって通気溝を有する内容器となる袋状の
予備成形物を形成し、外容器の口部から挿入して口部か
らの二次ブローによって予備成形物を膨張させ、内外容
器間のエアは内容器又は外容器の通気溝並びに口部に生
成した層間通気孔又は容器壁の通気口から容器の外部に
排出されることによって外容器の内表面に接する内容器
を形成することができる。又、予備成形物を加熱して底
部固定棒にて底部の内外容器を接着、固定した後二次ブ
ローすることもできる。
【0017】前記2.の外容器壁に貫通孔のあるケース
の外容器にあっては、実質単層又は難剥離層によって構
成され開口部以外の容器壁に少なくとも一つ以上の貫通
孔のある陶磁器、金属缶、樹脂製容器等があり、特に横
断面が楕円等の異径物に代表されるように前記のパリソ
ン並びに内容器の予備成形物の膨張到達距離に差異があ
る場合、遠距離方向にエア抜き貫通孔を設けることが有
効である。更に、貫通孔に弁体を装着することにより内
容器並びに充填物の保護並びに使用中の通気をすること
ができる。
【0018】前記3.の分解及び組立てできるケースの
外容器にあっては、実質単層又は難剥離層によって構成
され容器壁が繋合又は嵌合されて上下又は横方向に二つ
以上に分解及び組立て、テーパー部を介して組立て可能
な金属缶、ガラス及び窯業産品、樹脂製容器、木器、紙
器等があり、層間通排気は口部又は組立て接合部又は貫
通孔の何れかの単独又は組合せによる通気孔又は通気溝
によって行うことができる。
【0019】前記4.のケースの外容器にあっては編目
又は多孔又はスリットのある金属缶、樹脂製容器、繊維
質壁の容器、多孔陶磁器、多孔紙器等があり、これらの
容器壁は極めて通気性が良いため前記の内容器の形成は
各開放口より排気並びに層間通気を行うことができる。
【0020】次に、層間通気孔は容器の頭部又は胴部に
て解放状態で使用することもできるが、充填物の保護と
層間通気の必要性から保管時と使用時に任意に通気孔の
開閉を可能とし、且つ、生産時における内容器の形成時
の層間エアをスムーズに排出する機能を併用させるため
次のケースによりその構成と手段を説明する。 a.内容器の成形時並びに充填物の使用時とも解放通気
孔を用いる。 b.内容器の成形時には解放通気孔、使用時には開閉す
る通気孔を用いる。 c.使用時の頭部の内容器及び/又は外容器に係る外応
力によって自動的に通気孔の開閉をする。 d.内容器のフランジ及び/又は外容器のフランジが外
応力によって回動することにより通気孔が開閉する。 e.内外容器の頭部の内径が上長下短となり嵌合された
リング体又は中蓋又は蓋部の回動によって通気孔が開閉
する。 f.外容器に弁付き貫通孔又は切裂部を設け外応力によ
って通気孔を開閉又は開設する。 g.外容器の繋合部が外応力で動くことにより繋合部に
通気孔が開閉する。 h.内外容器間の通気孔を弁機能をもつリング体が動く
ことにより通気孔が開閉する。 i.閉栓によって閉じ開栓によって開く樹脂又は金属の
弾力性に依存して通気孔が開閉する。 j.容器の口部のシール部又は嵌装蓋部のシール部を剥
離した後に内容器を外容器の口部内にて回動させること
により通気孔を開閉する。
【0021】前記a.の場合は頭部並びに胴部又は底部
の通気孔又は通気溝が常時開放状態にあるケースであ
り、外容器が主として自立性を担当し内容器は主として
充填物の使用に追随して収縮する保護機能を担当するも
のであり、内容器の充填物に対する保護機能が内容器壁
のみによって達成される場合に採用される。頭部の内容
器の形状は以下の各項に述べる各形状においてもフラン
ジ、外径方向及び/又は内径方向の凹凸、内径の上長下
短によって落下又は脱落が防止されものである。又、解
放通気孔を用いる容器では容器の口部に接着される気密
シール、頭部に嵌装される簡易ポンプアップ装置等によ
って充填物は保護することができる。
【0022】前記b.の場合は頭部並びに胴部又は底部
の通気孔又は通気溝が内容器の成形時には解放状態にあ
って層間のエア抜き作用を持ち、内容器成形が完了した
時点又は成形後に閉じられるものであり、充填物の使用
時に自動又は外応力によって開閉されることにより充填
物の使用に追随して収縮する内容器と剛性があり自立す
る外容器間に充填物の使用された分量の外気を分離収容
するものである。充填物の保護は未使用時には内外容器
によって行われ、使用時には主として内容器によって行
われる。
【0023】前記c.の場合は前述Bにおける使用時に
おいて、嵌合又は接着された中蓋又は蓋部にて閉鎖され
ていた通気孔が開蓋又は引き裂きによって自動的に開通
させられるものであり、充填物の使用直後に閉栓するこ
とにより内容器内への外気の侵入は防止される。この場
合は内容器の胴部が極めて柔軟性を持つ場合に有効であ
る。他方、内容器壁に剛性があり充填物の使用によって
内容器内に吸気する場合には嵌合又は接着された中蓋又
は蓋部にて閉鎖されていた通気孔が開蓋又は引き裂きに
よって自動的に開通せられ、且つ中蓋又は蓋部を力点と
して内容器を回動させることにより胴部の内容器壁は捩
り応力によって収縮することになり、内容器内の空気は
容器外に排出せられ、次に、蓋部の閉止により通気孔も
閉鎖される。
【0024】前記d.の場合は頭部に内容器の落下防止
と口部の充填物の付着物から通気孔を保護するためのフ
ランジを形成したケースであり、嵌合又は接着された中
蓋又は蓋部、又は手指等をはじめとする力点により加え
られる外応力によってフランジ部を回動或は上下動させ
ることにより、層間通気孔が開設せられるとともに内容
器の回動によって連動して内容器胴部は捩り応力を受け
て充填物の使用分量の収縮が可能となり、更に充填物の
使用に当り必要量をフランジ部の回動によって抽出する
ことが可能となる。
【0025】前記e.の場合は容器の頭部の内径の形状
が内外容器ともに上長下短に形成され内容器の落下が防
止されているケースであり、嵌合又は接着されたリング
体又は中蓋又は蓋部にかかる外応力によって内容器を回
動させることにより、層間通気孔が開設されるとともに
内容器の回動によって連動して内容器胴部は捩り応力を
受けて収縮が可能となり充填物の使用分量の吸気を排出
可能となり、更に充填物の使用に当り必要量を内容器の
回動によって吸気を伴うことなく抽出することが可能と
なるものである。
【0026】前記f.g.の場合は外容器壁に貫通孔又
はスリット等の通気口を設け、該通気口に弁体を装着す
ることにより充填物の不使用時には閉止されて充填物の
保護機能を増加させ、充填物の使用時には通気を可能と
することにより内容器内の充填物の減少に追随して収縮
する内容器と外容器間に充填物の使用分量の通気が可能
と成る。又、外容器壁の頭部外周、胴壁部、底部の所望
箇所に肉薄部である切裂溝を設けるて外応力によって切
り裂き或は切除することにより通気孔を開設することが
できる。又、外容器をツーピース以上にて構成し一方に
通気孔又はスリットを設けて面状の一方を嵌合しその回
動によって通気口が開閉されることも可能であり、頭部
並びに底部を固定された内容器は外容器内で捩り応力を
受けて収縮して充填物の使用分量の吸気を排出可能とな
り、更に充填物の使用に当り必要量を外容器の回動によ
って吸気を伴うことなく充填物を抽出することが可能と
なるものである。更に又、頭部の通気孔の単独又は併用
も可能である。更に又、貫通孔の弁体にスプリング等の
機械的機構を設けることもできシート貼付等の簡易的処
置もできる。
【0027】前記h.の場合は頭部の内外容器間又は分
割可能な外容器壁間に設けたリング体が単層、多層、中
空、有孔体、弾性体、摺動体、切裂体等の一つ又は組合
せによって構成され嵌合又は接着された中蓋又は嵌装蓋
部又は手指等をはじめとする外応力によって内外容器間
又はリング体内部又はリング体間に層間通気孔が開設さ
れ、次いで内容器又は外容器壁が回動することにより内
容器は外容器内で収縮して充填物の使用分量の吸気を直
ちに排出可能となり、更に充填物の使用に当り必要量を
内外容器の回動によって吸気を伴うことなく充填物を抽
出することが可能となるものである。
【0028】前記i.の場合は頭部の内外容器間の一方
又は双方に突部を設け、突部の上方の内外容器間は密着
する構成とすることにより打栓、閉栓、嵌合される中蓋
又は蓋部等によって通気孔が閉鎖され、開栓、又は蓋部
の回動又は上下動によって突部の樹脂の弾力性を起動力
として層間通気孔が開通せられるものである。
【0029】前記j.の場合は外容器の口部に接着され
た気密用シールを剥離又は切除することにより内容器の
口部が露出し、この内容器にかかる外応力によって通気
孔の開設並びに内容器の回動を可能としたものである。
又、嵌装蓋部内の気密用シールを剥離又は切除又は部分
切除することにより蓋部はより深く嵌合可能となり、蓋
部内の突部又は残存シール部の突部が内容器の頭部と嵌
合又は繋合されることにより通気孔の開設と内容器の回
動が蓋部の回動と連繋して可能となるなるものである。
更に又、内容器のフランジ部をはじめとする口部に凹凸
を設け手動も可能としつつ前述の嵌装蓋部からの応力を
受容可能とする相互作用により通気孔の開設と内容器の
回動による容器内での収縮が可能となるものである。
【0030】以上述べたように、内外容器間又は外容器
壁又は外容器間に開設される層間通気口から充填物の使
用分量の外気が内外容器間に分離して収容されることが
可能となるものであり、吸気が分離して収容されること
によって従来のような充填物の酸化、吸湿、変質、腐
敗、香気の散逸、揮発成分の拡散、結露等の品質低下の
要因は大幅に改善されることとなるものである。又、通
気孔の開設は容器の製造に際して後段に述べるエア抜き
連通条溝に連通されることにより容器の内部から層間エ
アの排出を可能となすものである。
【0031】次に、本発明の複合容器は、内容器が外容
器内にて充填物の使用分量を自動又は外応力を受容して
収縮するため、内容器は充填物の使用の進行とともに容
器内にて懸垂状態となり不安定化するため内外容器の頭
部及び底部、必要にあっては側部において少なくとも一
箇所以上接着又は繋合されることにより脱落防止と安定
化が図られる。又、内容器内の充填物は自重に因って自
立中は容器の底部に集積されるため安定して保管するこ
とができる。更に又、内容器内の充填物を使用するに当
り内容器は頭部の内容器並びに外容器壁に支持され外容
器内にて胴部が揺動しても外容器の内面内の範囲に限定
され充填物の抽出には何ら困難はない。
【0032】次に、本発明の複合容器の充填物の使用に
際し、内容器の材質又は層厚並びに充填物の粘度等によ
って内容器内への吸気が必然的に生起する場合は、容器
の口部に注出量を調整する中蓋、吸気防止の弁体、有孔
シリンダー等の吸気遮断装置を設けることにより内容器
内の充填物は保護されることになるものである。又、内
容器内への吸気が生起した場合には、ガラス、鉄等の剛
性の高い外容器にあっては内容器の回動による収縮によ
って排気することが可能であり、熱可塑性樹脂やアルミ
ニューム等の比較的に剛性の低い外容器にあっては外容
器の弾力性を利用して収縮と復元を反復することにより
排気することが可能である。
【0033】次に、本発明の複合容器の胴部又は調部に
おいて、内容器の口部又はフランジ部又は口部周辺の突
部の内周又は外周又はその双方に少なくとも一つ以上の
外応力を受容する凹凸を設け、該凹凸に手動又は嵌装蓋
部からの外応力によって内容器が回動又は上下動するこ
とによって層間通気孔が開閉され、且つ回動によって内
容器は捩り応力によって収縮し内容器内の外気の滞留は
回避されることになる。又、容器の口部又は外容器壁間
にリング体を嵌合、挟合、繋合、接着等の手段にて設
け、該リング体の内周又は外周又はその双方に少なくと
も一つ以上の外応力を受容する凹凸を設け、該凹凸に手
動又は嵌装蓋部からの外応力によって連動して内容器が
回動又は上下動することによって層間通気孔が開閉さ
れ、且つ回動によって内容器は捩り応力を受けて収縮し
内容器内の外気の滞留は回避されることになる。又、内
容器の口部又はフランジ及びリング体の相互の組合せも
可能であり必要に応じて当業者において選択し得るもの
である。
【0034】上述のリング体は熱可塑性樹脂或はアルミ
ニューム等の軟性金属等によって構成される場合には、
肉薄部を設けることによって部分或は全周にわたって引
裂、切除が容易に可能であり切除、引裂によって気密性
を解除し通気孔の開設が容易に可能となり、且つ生成し
た空間を利用して蓋部をはじめとする外応力の受容がよ
り確実に可能となるものである。
【0035】次に、本発明の複合容器は外容器内にて内
容器が形成されるため外容器内に予め他の物質を容易に
装填することが可能となる。本発明においては内外層間
に脱酸素剤、不活性ガス発生剤、吸湿剤等を塗布又は封
入することにより容器の生産段階から内容物の充填段階
そして流通段階、更に、消費段階にあっても容器の充填
物が容器壁からのガスの侵入によって劣化させられるこ
とを防止可能賭することができる。又、スリーピスの金
属缶にあるごとく底部の内面コーナーが90度に近く内
容器の収縮に障害となる形状を改善するため、内容器の
形状を規制する緩衝物を装着することにより内容器の収
縮形状を自由に設計することが可能となるものである。
更に又、緩衝物と前述の封入剤との組合せも十分に可能
となるものである。更に又、透明性の容器にあっては緩
衝物に印刷又は立体表示も可能と成るため外容器には印
刷及びラベルが不要となり、充填物の使用後は十分に収
縮させた内容器に連結させて緩衝物を取り出すことで流
通後の廃棄物リサイクル対策にも貢献可能となるもので
ある。
【0036】次に、容器の頭部に嵌装された蓋部と一体
化された少量抽出用の手動簡易ポンプアップ装置によっ
てポンプアップされた充填物の使用量の外気が、解放通
気孔、内容器の回動又は上下動することによる通気孔、
リング体による通気孔、外容器壁の通気孔等から層間通
気され、従来においては吸い込みホース上端の近傍から
吐出と同時に容器内へのエアバックが行われていたが、
本発明の複合容器においては通気構造が変更され従来部
が気密閉鎖されるとともに新たに内容器の上端部に密着
し内容器内への通気不能として単なる外部通気又は蓋部
内での外周方向の通気孔を設けて層間通気を行うもので
ある。
【0037】以上詳しく述べたように、本発明の複合容
器は剛性のある外容器の内表明に接して柔軟性のある収
縮可能な内容器を形成し、内外容器の層間又は外容器壁
に層間通気孔を開設し、充填物の使用に際して使用され
た分量の外気を自動又は外応力によって収縮された内容
器と易剥離した外容器間に分離して収容する手段を採る
ことにより、容器内にて充填物が外気に接触することは
ゼロ又は極めて短時間にすることが可能となり充填物の
酸化、吸湿、変質、腐敗、有用成分の拡散、鮮度の低
下、容器内の結露等々の品質低下要因を大幅に除去又は
防止することが可能な開栓開封後に鮮度保持機能を持つ
容器を提供せんとするものである。
【0038】
【課題を解決するための手段及び製法】次に、本発明の
複合容器の製造方法において、前述の
【0013】段ABCDの順に詳しく説明する。 A.配向性が弱く、且つ、内容器の形成後に外応力によ
って収縮並びに変形可能な熱可塑性樹脂、例えば直鎖状
低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、変性ポリプロピレン、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体等のポリオレフィン類、また、その他の樹
脂としては非晶性ポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン共重合体、各種のナイロン樹脂、ポ
リスチレン等の射出成形グレードによって、上部から下
部に至るエア抜き連通条溝、或は表面平滑性を有し外容
器の口部に嵌合可能な上端部開口の有底予備成形物(以
下パリソンという)を射出成形或は管状パイプの熱成
形、或は他の熱成形によって形成し、該パリソンを使用
樹脂の特性を勘案しその樹脂の融点以下、或は融点以下
ガラス転移以上の範囲内において加熱温度特性が底部に
あっては高く頭部においては低く或はその逆、又は中間
部を傾斜加熱又は傾斜冷却し、分子運動の異なることに
よる同一圧力下における延伸速度差を付与せしめ、該有
底パリソンを予め形成された自立し且つ剛性を有し且つ
壁面が冷却された外容器の口部から挿入し二軸延伸ブロ
ー成形法によって内容器を形成するものである。又、パ
リソンの均一加熱下にあっては外容器の内径を通気孔に
向かって漸増させることによって外壁到達偏差を生ぜし
め層間抜気を容易にしつつ内容器を形成するものであ
る。従来の二軸延伸ブロー成形法においては、エア抜き
を割金型のパーティング面やブロック間の接合面、エア
孔、必要にあってはエアベントピン、サンドブラスト加
工等によって行うが、本発明においては外容器内にて外
壁の内表面到達偏差を保持してブロー成形されるため次
に挙げる外容器の形状と機能によって異なる。 1.口部以外が閉鎖された外容器の層間からエア抜を抜
く。 2.口部以外の外容器壁の貫通孔又は貫通溝からエアを
抜く。
【0039】前記1.の場合は、例えばガラス瓶、金属
缶、樹脂性の瓶、口部注出タンク等にみられる口部以外
が閉鎖されている容器である。本発明にあっては、これ
らの容器の内表面に接して一体化された内容器を形成し
膨張する予備成形物と外容器間のエア抜きは口部層間か
ら行われる。即ち、これらの外容器の口部から主として
下記の温度条件並びに形状、又はその組合せによるパリ
ソンを挿入する。 a.傾斜加熱又は傾斜冷却された膨張速度に差異のある
パリソン。 b.均一加熱され且つ層厚一定のパリソンにあっては外
容器の通気孔に向かって漸増する内径の径差。 c.エア抜き連通溝のあるパリソンにあっては通気孔に
向かって漸増する突部を始めとする層厚の差異。 次いで該パリソンの口部からの高圧流体の圧入によっ
て、a.の温度傾斜のあるパリソンは分子運動の法則に
従って高温部から膨張を開始し外壁に順次達して停止す
ることにより内容器を形成し、b.のパリソンは一定の
速度で膨張することにより外容器壁径の小なる部位から
外壁に順次達して停止することにより内容器を形成し、
c.のパリソンは外表面に通気孔に向かって外径が高く
なる連通溝の突部、又は、通気孔に向かって層厚が漸増
する層厚に勾配を付与することにより層厚の小なる部位
から順次に外壁に到達して停止することにより内容器を
形成するものである。外容器とパリソン間のエアはパリ
ソンが通気孔の最遠方から膨張を完了することにより、
頭部のエア抜き連通溝を経て口部の層間通気孔から容器
外部へと排出せられるものである。又、延伸棒の突き出
し速度は、内容器壁が高度の分子配向を要求されないた
め使用する樹脂の固有延伸速度と外容器の内径偏差又は
パリソン長さ及び層厚の大小等の相関関数によって個別
に決定されうるものである。更に、延伸棒の突き出しに
よってパリソンの高温部の層厚を調整することも可能で
あり、外容器並びにパリソンの形状によって縦方向並び
に半径方向への延伸は一方又は双方を任意に用いること
も可能である。
【0040】前記2.の場合は、例えば金属缶、樹脂製
の瓶及び缶、積層紙の円筒缶、ガラス及び陶器、木器、
漆器等において容器生産時点に壁部に貫通孔を開穿した
もの、或は組立又は分解による繋合又は接合部に通気溝
を形成可能な外容器である。本発明にあっては、これら
の容器の内表面に接して一体化された内容器を形成する
ため、膨張するパリソンと外容器間のエア抜きは上記の
貫通孔又は貫通溝、更に又、前項と同様な口部の層間通
気孔の併用によって行われる。即ち、これらの外容器の
口部から主として前項に列記したabcの温度条件並び
に形状又はそれらの組合せによるパリソンを外容器の口
部から挿入し、パリソンの口部からの高圧流体の圧入と
延伸棒の突き出しによって外壁到達偏差の大小にしたが
って通気孔又は通気溝の遠方から順次に外容器壁に到達
して停止することにより内容器を形成するものである。
【0041】又、内容器となる頭部の内径が上長下短又
は口部フランジを設けて外容器内への落下防止されたパ
リソンの外表面に、通気孔の近距離にて高く遠距離にて
低くなる延伸率に応じた高低傾斜を有するエア抜き連通
溝を設け、該連通溝が一定圧力によるパリソンの延伸部
の膨張によって遠距離から順次に排気をしつつ外容器壁
へとパリソン壁部とともに到達して密着し、通気孔の至
近距離にて未延伸部として残存させることにより、充填
物の使用による層間通気の通気孔及び通気溝が形成せら
れるものである。又、頭部に首部を形成し通気孔に向か
って径差のある胴部を形成する外容器にあっては口部及
び首部に予め未延伸部としての連通溝を形成するもので
ある。
【0042】又、外容器の内径の径差以外の形状によっ
てもパリソンの外壁への到達偏差を求めることができ
る。即ち、外容器内表面の口部又は頭部以下から底部に
至る層間通気孔の近距離にて高く遠距離にて低くなる内
径方向の高低傾斜を有する連通溝を設け、内容器となる
パリソンが高圧流体の圧入による膨張し通気孔の遠距離
から順次に外容器壁へと排気をしつつ到達することによ
り、内外容器壁の密着した複合容器を製造することがで
きる。又、頭部並びに壁部の層間における通気連通溝並
びに通気孔、更に、パリソンの形状並びに延伸プロセス
等にあっては諸前段に述べたものと併用することも可能
となるものである。
【0043】更に又、内容器におけるガスバリヤー機能
としては、ガスバリヤー性の高い樹脂、例えば、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン6、ナイロン
66、ナイロン12が好適に使用できるが、他のナイロ
ンとしては主鎖中に芳香族環を有する脂肪族ポリアミド
であるメタキシレンジアミンとアジピン酸との重縮合か
ら得られるMXD6ナイロン(三菱瓦斯化学)等のガス
バリヤー性樹脂を二次又は三次射出によって多層化する
ことによって内容器に高度のガスバリヤー性を付与する
ことが可能となる。又、内容器としての使用樹脂の本質
を損なわない限り、上記のバリヤー性樹脂をブレンドす
ることもでき、一例としてはポリエステル又は共重合ポ
リエステルに3乃至30%、好ましくは15乃至20%
のMXD6ナイロンをブレンドすることにより単層のガ
スバリヤー性内容器を得ることが可能となる。
【0044】B.にあっては、分子配向性が低く、且
つ、内容器の成形後に外応力によって収縮並びに変形可
能で押出成形によって管状パリソンを形成可能な溶融粘
度を有する熱可塑性樹脂、例えば、高圧法低密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン又はその重合
体或は変性物、エチレン酢酸ビニル共重合体等々に代表
されるポリオレフィン類が好適に使用される。その他の
例としては、非晶質の共重合ポリエステル、軟質ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン又はポリ塩化ビニリデン
共重合体、各種の軟質ポリアミド等があり、樹脂の選定
に当っては上記の樹脂又はそれ以外の樹脂でピンチオフ
を形成可能な樹脂であれば本発明の主旨を損なわない限
り採用することができる。又、延伸によって分子配向性
が高くなり剛性を増進する樹脂、例えばポリエチレンテ
レフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート等に
あってはフィルム状の薄膜を形成することにより柔軟性
を付与することが可能である。又、上述の樹脂をパイプ
状に成形後底部を熱成形して予備成形物とすることも可
能である。
【0045】本発明の管状パリソンによる予備成形物か
らの内容器は、前段に述べた樹脂による単層構成を取る
こともできるが、充填物の保護機能の強化という観点か
らガスバリヤー性樹脂との多層化が好ましい。多層化を
構成するバリヤー性樹脂としては、最も優れた樹脂の一
つとしてエチレン−ビニルアルコール共重合体があげら
れる。即ち、エチレン−ビニルアルコール共重合体をケ
ン化度が95%以上、特に99%以上にケン化して得ら
れる樹脂は高性能なガスバリヤー性を示すことが判明し
ている。又、エチレン−ビニルアルコール共重合体はエ
チレン含有量によってそのガスバリヤー性及び熱成形性
に変化が生起することも判明しており、本発明にあって
は、エチレン含有量が15乃至75モル%、特に25乃
至60モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体
を、ケン化度が少なくとも95%以上、特に99%以上
にケン化して得られる共重合休を好適に使用し得る。こ
のガスバリヤー性層には、エチレン−ビニルアルコール
共重合体の本質を損なわない範囲において相溶性のある
他の熱可塑性樹脂をブレンドさせることもできる。又、
他のガスバリヤー性樹脂の例としては、ナイロン6、ナ
イロン6・6、ナイロンMXD6等を代表とするポリア
ミド類、アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニリデ
ン、ガスバリヤー性ポリエステル等があり、特にレトル
ト処理後の累積酸素透過量や熱水希釈によって繰り返し
使用される飲料の酸素を始めとする気体並びに湿度バリ
ヤー性においてはMXD6ナイロンが好適に使用し得
る。
【0046】次に、これらの熱可塑性樹脂を構成層とす
る共押出しによる管状パリソンを割金型内でのダイレク
トブロー、又は口部並びにピンチオフのみの成形によっ
て予備成形物として形成、又は、ダイレクトブロー後に
あっては負圧による収縮、挿入ピン又はロッドに添った
負圧による収縮、挿入ピン又はピンと外部からの機械的
機構による容器軸方向への収縮等によって予備成形物を
形成し、次に、主として次に挙げる外容器の形状並びに
それに対応する予備成形物の形状及び温度等の組合わせ
の手段によって外容器内に挿入後に層間抜気をしつつ一
次又は再ブローされ外壁に密着した内容器が形成せられ
るものである。又、ロッドの挿入によって軟化状態の予
備成形物の揺動を防止し、且つ、外容器の底部との固定
によって外径方向への延伸が安定して行うことが可能と
なるものである。 I.外容器の形状 1.外容器の口部最小内径が胴部最大径の35%以内で
ある場合。 2.外容器の口部最小内径が胴部最大径の36〜70%
以内にある場合。 3.外容器の口部最小内径が胴部最大径の71〜100
%以内にある場合。 4.外容器の口部最小内径が胴部最大径の101%以上
の場合。 5.外容器の口部径が上記の範囲内に有り、且つ容器の
胴部の横断面に対し開口方向の口部横断面が1°乃至1
30゜、好ましくは90°の範囲以内に開口している場
合。 6.外容器の肩部の少なくとも一つの対称部が容器軸外
方又は下方にに90°〜45°の範囲の角度を有する場
合。 7.外容器の肩部の少なくとも一つの対称部が容器軸に
平行乃至45°未満の範囲の角度を有する場合。 8.外容器の胴部の横断面が上中下共に略対称形である
場合。 9.外容器の横断面が通気孔に向かって連通溝となる膨
出部を有する場合。 10.外容器の底部コーナーから胴部下部に至る外角度
が底部の水平面に対して0゜乃至90゜、好ましくは3
0°乃至60°の範囲以内にあり、その縦断面が、例え
ば直線、略半円、略楕円等の曲線を形成する場合。 11.予備成形物の延伸による外壁への到達距離に偏差
を求めるめに、層間通気孔に向かって内径が漸増してい
る場合。 II.予備成形物の形状と延伸プロセス及び温度特性。 1.ブロー成形された予備成形物のフランジ部以下の頭
部の最大外径面が外容器の頭部内径面に接し、且つ、外
容器の口部から挿入される予備成形物の頭部以下の外径
が外容器の口部内径より短径である場合には直ちに通気
孔から層間抜気をしつつ再ブロー成形する。 2.再ブロー成形される予備成形物の頭部以下の外径が
外容器口部の内径に対して長径となり外容器の口部から
の挿入に困難をきたす場合には、予め縦又は斜め方向の
屈曲部を一次成形した壁部を融点以下に保持して、エア
マンドレルからの負圧により収縮させた後に外容器の口
部から挿入し通気孔から層間抜気をしつつ再ブロー成形
する。 3.再ブロー成形される予備成形物の頭部以下の外径が
外容器口部の内径に対して長径であり外容器の口部から
の挿入が困難な場合の他の方法としては、一次ブローに
際しエアマンドレルからの表面平滑又は凹凸或は外径を
拡大縮小が自在な機能を持つピンの突出しを行い、次い
で負圧により収縮させた後に外容器の口部から挿入し通
気孔から層間抜気をしつつ再ブロー成形される。 4.再ブロー成形される予備成形物の形成にあっては、
前記の突出されたピンの外表面の凹凸に添って負圧によ
る軸方向への予備延伸を行うことにより、表面積の拡大
と連通溝の形成が可能である。更に、ピンに加熱及び/
又は冷却機構を設けることにより予備成形物の上下左右
の所望箇所を傾斜温度として延伸速度差を付与すること
も可能となり、再ブロー時の層間抜気を容易にすること
ができる。又、必要にあっては、ピンチオフ部の強度の
許容範囲においてピンの突出しによる縦方向への延伸も
可能である。 5.一次ブローを伴わない予備成形物の形成法として
は、押出しされた管状パリソンを割型で挟みピンチオフ
部を形成した後エアマンドレルを打ち込んで外容器と嵌
合可能な口部又は口部を含む頭部を形成すると共にエア
マンドレル内からロッドを突き出して底部を固定し、次
いでこの有底予備成形物を外容器の口部から挿入し通気
孔からの層間抜気をしつつブロー成形する。又、予備成
形物の外容器への挿入精度及び揺動防止及び内外容器の
底部での接着のためにピン又はロッドの突出しをしても
良い。 以上に述べたように、熱可塑性樹脂の管状パリソンから
外容器に対応する種々の形状並びに温度特性を持つ予備
成形物を形成し、該予備成形物を挿入する種々の形状を
持つ外容器との組み合わせによって外容器内にて予備成
形物を高圧流体の圧入によってブロー成形し内外壁の密
着した開栓開封後に鮮度保持機能を持つ複合容器を得る
ことができる。
【0047】次に、C.におけるシートフォーミングか
らの予備成形物は、本発明にあってはガラス、金属缶、
樹脂等の広口の外容器、特に口部の内径が胴部下端の最
小内径の50%乃至300%の範囲にある外容器、又は
底部の縦断面が略錘体断面を示しスタンド部を持つ外容
器において、前述のAにおける射出成形法によっても広
口の予備成形物は得られるが多層化構造に一部の樹脂を
除いて限界があり、他方前述のBにおけるブロー成形法
によってもまた広口の予備成形物は得られるがパリソン
と予備成形物の口径に大差がある場合には材料のロスが
多大であり、且つ、フランジの形状の多様性と精度を極
めることに困難な点があるため、シートフォーミング成
形法の内特に深絞り成形が可能なドレープ成形法、プラ
グアシスト成形法、フローコントロールフォージング成
形法、更に、プレスフォージング成形法等によってシー
ト又は延伸用プランクから外容器の口部から挿入可能で
且つフランジを有するカップ状の予備成形物として形成
される。又、本発明の予備成形物は延伸又は拡張によっ
て内容器を形成し、外応力によって外容器内にて収縮又
は変形することにより充填物に対する鮮度保持機能を付
与することになるため、成形法それ自体は公知の製法に
依存するが使用する樹脂の種類並びに機能は新規分野の
展開を取ることになる。即ち、従来においては高度な分
子配向性並びに耐クリープ性樹脂の使用によって単層又
は多層構成された剛性のある高性能容器を得ていたが、
本発明にあっては以下に述べる柔軟性を持つ樹脂の使用
によって単層又は多層構成された柔軟性のある高性能容
器を得ることになるものである。
【0048】上記の予備成形物を構成する熱可塑性樹脂
としては、容器の自立並びに剛性は外容器が主として担
当し充填物の鮮度保持機能は内容器が主として担当する
ことになるため、内容器を構成する樹脂としては分子配
向性が低く、且つ、内容器の成形後に外応力によって収
縮並びに変形可能でシートフォーミング成形法による深
絞り成形が可能であり、且つ、予備成形物として外容器
に挿入後に高圧流体の圧入又は充填物の重圧によって延
伸又は拡張が可能な熱可塑性樹脂が採用される。採用さ
れる樹脂としては、例えば、高圧法低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン又はその重合体或
は変性物、エチレン酢酸ビニル共重合体等に代表される
ポリオレフィン類が好適に採用される。その他の例とし
ては、軟質ポリ塩化ビニル、各種の軟質ポリアミド類、
ポリ塩化ビニリデン又はポリ塩化ビニリデン共重合体等
があり、樹脂の選定に当っては上記の樹脂又はそれ以外
の樹脂で多層化によってシートフォーミング成形が可能
な樹脂であれば本発明の主旨を損なわない範囲において
採用することができる。又、延伸によって高度に分子配
向される従来の樹脂、例えば、ポリスチレン、高密度ポ
リスチレン、発砲ポリスチレン、ポリプロピレン、高密
度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等は他の
樹脂との重合又は薄膜化又はグレードの変更によって延
伸後に外応力にて収縮可能となる場合にのみ採用され
る。
【0049】本発明のシートフォーミング成形による予
備成形物からの内容器は、前段に述べた樹脂による単層
構成を取ることもできるが、充填物の保護機能の強化の
ためにガスバリヤー性樹脂との多層化が好ましい。多層
化を構成するバリヤー性樹脂としては、最も優れた樹脂
の一つとしてエチレン−ビニルアルコール共重合体が挙
げられる。即ち、エチレン−ビニルアルコール共重合体
をケン化度が95%以上、特に99%以上にケン化して
得られる樹脂は高性能なガスバリヤー性を示すことが判
明している。又、エチレン−ビニルアルコール共重合体
はエチレン含有量によってそのガスバリヤー性及び熱成
形性に良否が生起することも判明しており、本発明にあ
っては、エチレン含有量が15乃至75モル%、特に2
5乃至60モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合
体を、ケン化度が少なくとも95%以上、特に99%以
上にケン化して得られる共重合体を好適に使用し得る。
又、このガスバリヤー性層には、エチレン−ビニルアル
コール共重合体の本質を損なわない範囲において相溶性
のある他の熱可塑性樹脂をブレンドさせることもでき
る。又、他のガスバリヤー性樹脂の例としては、ナイロ
ン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロンMXD6
等を代表とするポリアミド類、ポリ塩化ビニリデン等が
あり、更に、ガスバリヤー性ポリエステル等で絞り成形
によって容器壁を構成する条件、例えば温度並びに多層
化によるクラック及びピンホール防止更に延伸による薄
膜化によって実質柔軟性を獲得可能な樹脂であれば採用
されても何ら差し支えはない。
【0050】次に、これらの熱可塑性樹脂を構成層とす
る押出し又は共押出しによる単層又は多層シート、シー
トを裁断したプランク、射出又は共射出によるプランク
を深絞り成形によって口径の0.5乃至10倍、好まし
くは1乃至5倍に延伸した予備成形物を形成し、インラ
インにあっては雄型プラグ或は挿入プランジャと共に離
型させた後に、必要にあっては遠赤外線等の加熱機構に
よって再加熱し、スライドされたテーブル機構上の外容
器の口部から両者が挿入され、次に、プラグ又はプラン
ジャ又は独立したエア機構からの高圧流体の圧入又は充
填物からの応力によって壁部を層間抜気をしつつ拡張さ
せ内外密着した複合容器を形成する。複合容器がライン
外にて生産される場合は、予備成形物を予め加熱機構、
例えば、遠赤外線、加熱オーブン、熱風等によって樹脂
の特性値に加熱した後外容器に挿入されエア機構からの
高圧流体の圧入又は充填物からの応力によって壁部を層
間抜気をしつつ拡張させ内外密着した複合容器を形成す
る。外容器間の抜気機構は、予備成形物における連通溝
は雌金型に吸引させる真空機構、容器径にあっては軸に
添った半径方向の内径径差を設けることによっても可能
であり、他の方法としては、外容器に同様の構成手段を
設けることも可能である。又、前述のA並びにBに述べ
たように傾斜温度による方法もまた可能である。
【0051】次に、D.におけるインフレーションフィ
ルム又は他の筒状フィルムからの予備成形物は、金属
缶、紙器、樹脂製缶、木器、ガラス瓶等の広口の外容器
で口部の内径が胴部の最大内径の50乃至150%、特
に80乃至100%の範囲にある外容器において、筒状
フィルムの開口一端部に剛性のあるリング体又は内蓋或
は中蓋を融着又は接着して予備成形物の口部を形成し、
他端部を壁部の底辺部相互の折畳みも含めた融着又は接
着、更に、底部シート面の折畳みとそれの融着又は接着
による底面の形成、更に又、別途の底板シートの融着又
は接着による底面の形成によって閉鎖した予備成形物と
して形成される。次に、この予備成形物を遠赤外線を始
めとする加熱機構によって通気孔に向かって遠高近低に
延伸温度の範囲以内にて傾斜加熱、又は均一加熱にあっ
ては外容器の内径径差を付与し、或は半径方向に外壁到
達偏差を生ずる規則性のある収縮を行った後、該予備成
形物を外容器の口部から挿入し層間抜気をしつつ高圧流
体の圧入又は充填圧又は充填物の重圧によってブロー成
形又は拡張し、内外容器壁の密着した開栓後に充填物の
使用に伴う吸気を内容器を易剥離して収縮させることに
より、通気孔から生産時と逆行する作用によって外気を
層間に分離して収容可能となる鮮度保持機能を持つ複合
容器が生産される。又、胴部がフィルムによって構成さ
れるため、次に挙げる方法によって外容器への挿入工程
と延伸精度並びに拡張精度の向上性を図ることができ
る。 1.予備成形物内に雄プラグ又はエア機構持つプラグを
挿入し胴部並びに底部の弛緩を防止すると共に外容器内
での位置の精度と延伸の精度を高める。 2.予備成形物内にエア機構又はエア機構と加熱機構を
持つプラグを挿入し、次いで吸引機構によって壁部を吸
引固定又は部分延伸を行い、次いで流体の圧入によって
ブロー又は拡張によって内外容器壁を密着させる。 3.予備成形物内に予め流体圧を加えて容器壁の弛緩を
防止した後に外容器内へ挿入しブロー又は拡張する。
又、ロッドを挿入しつつ弛緩防止をすることもできる。
【0052】上記の予備成形物を構成する熱可塑性樹脂
としては、容器の自立並びに剛性は外容器が主として担
当し、充填物の鮮度保持機能は内容器が主として担当す
ることになるため、内容器を構成する樹脂としては低分
子配向性若しくは高分子配向性にあっては層厚が十分に
低く可撓性に優れ、且つ、内容器の成形後に外応力によ
って収縮並びに変形可能なフィルム、例えば、サーキュ
ラダイを用いたインフレーション成形法フィルム、又は
フラットダイを用いたTダイによる押出し或は共押出し
フィルム、又は冷間熱間ラミネートフィルムが好適に使
用し得る。インフレーションフィルムは連続した筒状フ
ィルムであり、他のシート状フィルムにあっては対向端
部をウエルド又は接着することにより筒状フィルムが成
形可能であり、更に、インフレーションフィルムの対向
壁面を軸方向に連続してウエルドしてその中央部を裁断
することにより少なくとも一つ以上の筒状フィルムを簡
易に生産することが可能と成る。本発明にあっては、予
備成形物として外容器に挿入後に高圧流体の圧入又は充
填物の圧入又は充填物の重圧によって延伸又は拡張が可
能な熱可塑性樹脂が採用される。採用される樹脂として
は、例えば、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリプロピレン重合体或はその変
性物、ポリブテン・1、ポリメチルペンテン、エチレン
酢酸ビニル共重合体等に代表されるポリオレフィン類或
はその共重合体或は変性物が好適に採用される。その他
の例としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリエチレンテレフタレート、各種のナイロン、ポリカ
ーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ア
イオノマー、ポリブタジェン等を始めとしてその共重合
体又は変性物も採用可能であり、上記に限らずフィルム
を形成可能な樹脂であれば本発明の主旨を損なわない限
り採用することができる。
【0053】本発明のフィルムによる予備成形物からの
内容器は、前段に述べた樹脂による単層又は多層構成を
取ることもできるが、充填物の保護機能の強化のために
ガスバリヤー性樹脂との多層化が好ましい。多層化を構
成するバリヤー性樹脂としては、最も優れた樹脂の一つ
としてエチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられ
る。即ち、エチレン−ビニルアルコール共重合体をケン
化度96%以上、特に99%以上にケン化して得られる
樹脂は高性能なガスバリヤー性を示すことが判明してい
る。更に、エチレン−ビニルアルコール共重合体は一軸
又は二軸延伸されることによりガスバリヤー性が著しく
性能をアップすることも判明している。ガスバリヤー性
樹脂の他の例としては、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化
ビニリデン共重合体も好適に使用することができ、その
他ナイロン6、ナイロン46、ナイロン6・6、ナイロ
ンMXD6等を代表とするポリアミド類、ガスバリヤー
性ポリエステル、ポリカーボネート等があり、筒状フィ
ルム形成によって容器壁を構成する条件、例えば多層化
によるクラック及びピンホールの防止並びに延伸による
薄膜化によって実質柔軟性を確保可能な樹脂であればそ
の他の樹脂が採用されても何ら差し支えはない。
【0054】次に、これらの熱可塑性樹脂を構成層とす
る筒状フィルムの一端部に外容器の口部に嵌合され、且
つ、内容器の落下防止がされた剛性のあるリング体又は
内蓋或は中蓋を融着又は接着或は接合することによって
予備成形物の口部を形成し底部を閉鎖した後、該予備成
形物を外容器の口部から挿入し外壁に密着した層間易剥
離性の開栓開封後に鮮度維持機能を持つ複合容器が生産
されることになる。本発明の筒状フィルムは加熱延伸或
は拡張されることによって外見上は外容器と一体化さ
れ、充填物の使用に伴って外応力によって易剥離するこ
とにより吸気は内外容器間に分離して収容され充填物の
鮮度保持が実行されるものである。この筒状フィルムの
加熱延伸或は拡張倍率にあっては、外容器の口部内径が
胴部内径の100乃至80%の範囲にあり、且つ、予備
成形物の上下の内径差が3倍の範囲にあ予備成形物では
外径の0.001乃至5倍、好ましくは0.1乃至3倍
で内外容器の層間抜気が可能な範囲において加熱延伸或
は拡張が可能となる。又、予備成形物の延伸或は拡張倍
率ににあっては、樹脂の個別延伸温度特性、層厚、傾斜
加熱による温度勾配、連通溝の傾斜配置、外容器の内径
偏差、通気孔の所在位置等の諸条件によって個別の倍率
を当業者において本発明の主旨を損なわない範囲内で選
択し得るものである。
【0055】以上のA.B.C.Dに述べた複合容器内
の充填物が使用される際に内容器が収縮又は変形するこ
とによって充填物に対する外気接触が防止されるため、
外容器内での内容器の不安定性の防止及び内容器が捩り
応力を受けて収縮又は変形する場合の過回転を防止する
ために有底パリソンの嵌合時又は予備成形物の嵌合時に
所望の位置に接着層を容易に設けることができる。又、
ブロー成形された容器壁の一部が外容器のスリット、或
は通気部と繋合する構成を取ることにより、内外容器の
底部又は胴部の少なくとも一つ以上の接着、接合、繋合
部を設けることが可能となり使用上の過回転並びに揺動
等に対する安定性が得られることになる。更に又、内容
器の形状を規制する緩衝物を外容器内に設けることによ
っても収縮又は変形による不安定化の防止及び過回転の
防止が可能となる。
【0056】前述のA.B.C.Dの上端部開口の予備
成形物の外容器内での延伸又は拡張にあっては、外容器
並びに予備成形物からの内容器間のスムーズなエア排気
を行うことによって内外壁部の密着した複合容器が得ら
れることになる。内外容器壁層間のエアは外容器壁の大
規模なスリット等によって行う場合を除いて狭隘な層間
通気孔から行うことになるため、予備成形物壁が一定圧
力によって一定速度で膨張すれば層間のエアは通気孔の
遠距離において層間に残留することになる。このことは
充填物の流通段階並びに外観上も商品性の低下が免れな
い。本発明にあっては、スムーズな層間排気の一手段と
して予備成形物の外表面の形状を層間通気口に向かって
近距離にて高く遠距離にて低くなる延伸率又は拡張率に
応じた高低傾斜を有するエア抜き連通溝として形成し、
ブロー圧を始めとする内圧を受けて膨張する壁部が通気
孔の遠距離部から層間排気をしつつ順次に外壁に到達す
ることが可能となり、更に、柔軟性又は収縮を求めない
部位では未延伸又は未拡張部が通気溝及び/又は通気孔
として残余することにより充填物の使用による吸気のエ
ア通路が形成されるものである。又、外容器口部上端に
接するフランジ部の形成、或は頭部の内径を上長下短と
することにより内容器の落下又は脱落が防止されるとと
もに外応力によって頭部の回動並びに上下動作が可能と
なり連動して内容器の収縮並びに変形が可能となること
で開栓開封後に吸引エアが層間に分離して収容され鮮度
保持機能が容易に得られることになる。又、連通溝の形
状にあっては外周方向に直状、斜状、螺状、上下方向に
直状、波形、台形等を一例として多様な形状を取ること
ができるが、本発明の主旨を損なわない範囲において当
業者において形状を任意に選択し得るものである。
【0057】又、スムーズな層間排気の一手段として外
容器の内表面に層間通気孔に向かって近距離にて高く遠
距離にて低くなる連通溝を形成し、ブロー圧を始めとす
る内圧を受けて膨張する予備成形物の壁部が通気孔の遠
距離から層間排気をしつつ延伸又は拡張されて順次に外
壁に到達することにより内外壁の密着が可能となる。
又、予備成形物の頭部を始めとする未延伸部又は未拡張
部と対応する外容器の連通溝の凹凸部が層間通気溝及び
/又は通気孔となる。更に又、前段の連通溝のある予備
成形物との併用も可能である。
【0058】又、層間排気の一手段として内容器となる
予備成形物内にエア機構及び連続凹凸を持つピン又はロ
ッド又は中空管を挿入し負圧によって予備成形物を収縮
或は容器成形とは逆に内方延伸させて外容器内への挿入
を容易にすると共にエア抜き連通溝を形成し、該予備成
形物が外容器内にて高圧流体の圧入又は充填物の内応力
によって層間排気をしつつ延伸又は拡張されて外壁に順
次に到達するすることで内外壁の密着した複合容器が生
産されることになる。又、予備成形物の底部をロッド又
はピン、或は中空管の端部と外容器間で固定することに
より、予備成形物の外容器内での安定性と延伸又は拡張
に際しての偏肉及び層間排気のアンバランスを防止する
ことが可能となる。又、通気溝及び/又は通気孔にあっ
ては前述同様の方法を用いることができる。
【0059】更に又、層間排気の一手段として外容器の
内径及び/又は予備成形物の外径が通気孔に向かって漸
増する勾配を持ち、予備成形物が高圧流体の圧入又は充
填物の内圧を受けて層間排気をしつつ延伸又は拡張され
て外容器壁に到達する距離に偏差が物理的に生ずること
により内外壁の密着した複合容器が生産されることにな
る。又、通気溝及び/又は通気孔にあっては前述同様の
方法を用いることができる。
【0060】次に、複合容器の頭部の内外容器間又は外
容器壁間のリング体を予備成形物の嵌合時に装着、又は
嵌合時前に外容器壁間に装着することによりリング体と
容器間の密着性は向上し気密性も確保されることになる
ものである。又、切り裂き部を有するリング体にあって
は切除することによって通気孔を開口させることが可能
となるものである。
【0061】以上述べたように、本発明の複合容器の製
造方法においては、内容器となる有底パリソン並びに管
状パリソンのブロー成形並びに絞り成形並びにフィルム
からの形成による予備成形物の壁部に層間通気口に向か
って傾斜配熱による温度勾配、壁上下の径の大小による
外壁への到達距離差、エア抜き連通溝の層間通気孔に対
する高低差の遠近等の単独又は組合せによって自立し剛
性を有し且つ壁面が冷却又は温度調節された外容器内に
て一次又は再ブロー又は充填物等の内応力によって再拡
張されることによって内外容器壁が易剥離する多層の複
合容器を得ることが可能となるものである。
【0062】
【作用】本発明に係る多層構成にした複合容器は、バリ
ヤー性と柔軟性を併せ持つ内層で構成する内容器、並び
にガスバリヤー性と剛性、耐圧性、透明性等を併せ持つ
外層で構成する外容器との易剥離による分離作用、更
に、頭部の層間に生成する通気口又は外容器壁を貫通す
る通気口からの通気作用、更に又、頭部からの内容器の
回動又は外容器壁の回動、又は充填物の抽出による負圧
等による内容器壁の収縮又は変形等による層間通気作用
によって、容器内充填物の使用相当の外気が充填物に接
触すること無く内外容器の層間に分離して通気され開栓
開封後に鮮度保持機能を持つ高性能な複合容器が提供さ
れる。
【0063】本発明の複合容器は、閉栓された充填物の
流通段階では従来通りに厳重に密封されて充填物を保護
する。本発明の特徴は、開栓開封された消費段階におい
ても従来通りに消費者が簡便な操作によって充填物を取
り出すことができると共に従来より大幅に鮮度保持の継
続が可能と成るものである。本発明の複合容器は、開栓
開封されて充填物が使用された後の残存充填物に対して
特段の保護作用が生成するものである。即ち、ガラス、
陶器、金属、樹脂を始めとする自立し剛性があり充填物
の保護性に優れた外容器を持ち、該外容器の内面形状に
添って密着し、且つ、外応力によって易剥離する柔軟性
のある内容器をブローによる熱成形、或は絞り成形、或
はフィルムの成形、或は熱成形後の再拡張によって形成
し、内容物を充填後に主として外容器と繋合して蓋部を
装着して密封された状態にて流通され、充填された内容
物を使用する消費段階にて蓋部に連動又は手動による外
応力又は自動によって外容器内にて内容器が捩り又は連
続した弛緩により収縮せられることにより、充填物は使
用時の口部以外においては外気に接触することが回避さ
れることになるものである。
【0064】内容器の収縮作用に伴って内外容器間には
層間通気口からの通気作用によって外気が分離して流入
せられるが、通気の手段にあっては層間の解放通気孔、
層間の開閉可能な通気孔、層間のリング体を経由したも
の、つまみ部を持つリング体の切除、外容器壁の切り裂
き、中蓋の切り裂き等多岐にわたった充填物の粘度及び
形状及び使用上の利便性等に対応した方法を採ることが
でき当業者において使用目的に応じて選択し得るもので
ある。
【0065】本発明の複合容器の製造方法にあっては、
内容器と成る射出成形による予備成形物である有底パリ
ソン、押出しによる管状パリソンのブロー成形による予
備成形物、シート又はプランクの絞り成形による予備成
形物、管状フィルムからの予備成形物を外容器内にてブ
ロー成形又は再拡張する際に、予備成形物の形状並びに
温度条件として、外壁に通気口に向かって近距離にて高
く遠距離にて低くなる高低傾斜を有するエア抜き連通
溝、軸方向の上下を傾斜加熱又は傾斜冷却、軸方向又は
外周方向に上下又は左右の径を異径とする何れかの単独
又は組合をすることにより口部から吹込まれる流体圧力
又は充填物の内応力によって外容器壁への到達距離に偏
差が生じることになり、通気口に向かって遠距離からの
内外容器壁の密着作用と並行して層間のエアが通気口か
ら順次に排気される作用を生じることにより、外見上は
一つの容器に観察される複合容器が製造されるものであ
る。
【0066】又、容器の頭部にあってはフランジ又は内
径を上長下短とすることによって内容器の落下が防止さ
れ、予備成形物の挿入に当っては底部又は側部の部分接
着剤の塗布及びリング体の装着、予備成形物の延伸後に
あっては底部又は側部の部分熱接合及びリング体の嵌合
をすることにより、頭部では内容器の落下の防止作用、
底部又は側部の接合は内容器の揺動並びに過回転の防止
作用、リング体では層間気密と通気並びに不正使用防止
の諸作用が有る複合容器が製造されるものである。
【0067】又、予備成形物の壁部のエア抜き連通溝の
形状を内容器の回動と収縮方向の後方に向かって勾配を
付与することにより、充填物の抽出による内容器の収縮
が容器の中心線に添って斜に一方向に整理される作用を
持つことになり、充填物の抽出路の保持と内容器の安定
性並びに強度の増強並びに透明容器では外観の見苦しさ
の防止をする作用がある複合容器を製造可能とするもの
である。
【0068】以上述べたように、容器の外容器の形状は
充填物の使用の当初から使用終了まで一貫して維持又は
復元され、内容器の形状は充填物の減少に追随して収縮
又は変形されることになり、この収縮又は変形された分
量の外気が層間通気口から内外容器間に分離して収容さ
れることになる。容器内の充填物は使用の当初から使用
終了まで口部以外においては一貫して外気に接触するこ
と無く使用が可能となり、酸化、吸湿、変質、腐敗、有
効成分の拡散、内壁の結露、浮遊異物の混入等の従来に
おける弊害は本発明の複合容器においては除去又は大幅
に低減されることが可能となるものである。
【0069】
【実施例】次に、本発明に係る複合容器の実施例を図面
に基づいて詳しく説明する。第1図において、符号11
は上端部開口の複合容器であり、符号1で示す外層を構
成する外容器は耐圧性、剛性、透明性、耐水性、ガスバ
リヤー性の高い強化ガラスより成る。その符号2で示す
内層を構成する内容器は多層構造をとり内層及び外層を
耐湿性、耐水性、耐油性、耐ピンホール性、引張強度、
接合部強度、引裂並びに衝撃強度、耐ストレスクラッキ
ング性、耐熱性、透明性の高い低密度ポリエチレン、中
間層にガスバリヤー性の高いエチレン・ビニルアルコー
ル共重合樹脂を接着樹脂を介して挟合してなる3種5層
にて構成する。
【0070】第2図において、前記の内容器2は、管状
パリソンを割り金型で挟みピンチオフによって底部を閉
鎖し、次いでパリソン内径を規制するマンドレル10の
打込みにより頭部を上長下短に成形すると共に、エア機
構を持つロッド12をマンドレルの中央からパリソン底
部に当接する位置まで突出すことでパリソンを上下に固
定、次いで割り金型を開き、把持機構によって固定され
た底部に接着層9を持つ外容器を上昇させて該有底パリ
ソンを口部から挿入し、頭部が嵌合され底部が当接する
と同時にエア機構から高圧エアを圧入し口部通気孔13
から排気をしつつブロー成形に処し内外壁の密着した内
容量300mlの複合容器を得ることができる。
【0071】本例における上記の予備成形物15は、密
度(ASTM−D−1505)が0.920g/cc,
メルトインデックスが1.3g/10minの低密度ポ
リエチレンを内層及び外層とし、中間層にエチレン共重
合比率32mol%のエチレン−ビニルアルコール共重
合樹脂を用い、その両面に接着層を用いて、温度が20
0℃の3種5層のダイを使用して共押出を行い、金型表
面温度が口部にあっては30℃胴部にあっては95℃の
傾斜配熱され、キャビティ内径が頭部では上長下短とな
り、胴部では頭部下端から底部外端方向に15mmの漸
増勾配を持たせるとともに連通溝用の凹凸を有する割り
金型にて一次ブロー成形に処し、口部フランジ17、連
通溝16、壁部の径差を付与した後に内圧を解除して直
ちに金型を開き、該予備成形物15並びにロッド12を
直ちに高さ160mm直径65mm底部コーナーが略半
円にて内容量が320mlの耐熱強化ガラス製外容器1
に挿入し、連通溝16と通孔13から層間排気をしつつ
再ブロー成形に処して層間の密着したバリヤー性の高い
複合容器を得た。尚、頭部下部にヒケ(収縮)が生じた
が層間排気の補助作用となり最終的には問題はなかっ
た。
【0072】又、図示しないが前記の内容器2の他の製
造方法としては、管状パリソンからの予備成形物として
次に列挙する方法により、それぞれ予備成形物を形成後
にガラス製外容器との複合容器とする。 1.頭部のネック部を金型とマンドレルにて規制して頭
部のみをブロー成形すると共にロッドの突き出しを行い
底部を固定、金型を開いた後に内径差を持つ外容器に挿
入し流体圧により胴部をブロー成形して内容量300m
lの複合容器とする。 2.割金型の冷却機構を頭部或は頭部と底部を10乃至
60℃、好ましくは20乃至40℃間に保持し、胴部の
キャビティ面にあっては使用する樹脂の再ブローが可能
な温度に保持することができる加熱機構のある金型を用
いて、本例にあっては頭部30℃、胴部中央が80℃の
金型を用いて管状パリソンの内径を規制しないマンドレ
ルを打ち込みブロー成形すると共にロッドの突き出しを
行い、口部では口端部内径方向に水平な壁部を持つ予備
成形物を形成し、該予備成形物を内径差を持つ外容器内
に挿入し流体圧により胴部をブロー成形して内容量30
0mlの複合容器とする。
【0073】以上3例の複合容器の口部にそれぞれプル
アウト部5と当接部5bのある低密度ポリエチレン製の
中蓋7を融着した。又、嵌装外部内には当接部5aのあ
るパッキンを回転不能に嵌合し、中蓋7とパッキン間に
は取外しできるリング体4を載置した。又、リング体4
を用いずに当接部5aを長径とすることもでき、この場
合には外部8を最深部まで嵌合しないで用いることもで
き、蓋部と外容器1に設ける突部間に切り裂きリング体
を設けることも可能である。更に又、中蓋7を嵌合体と
することもでき、内容物を充填後に嵌合して密栓するこ
ともできる。係る複合容器各2本、Aa,Bb,Ccに
生酒を150ml充填し、次いで嵌装蓋部8に繰り返し
捩り応力を加えて生酒が口部に達するまで内容器を収縮
させて容器内エアを排気すると同時に通孔8から層間吸
気させた後に、蓋部を強く捩り密栓した。次に比較例と
して内容器を用いない300mlの単層ガラス瓶、Dd
に各290ml、他の一方Eeには各150ml充填
し、ABCDEはそれぞれ15日間室温にて放置し、a
bcdeは室温5℃の冷蔵庫に同じく15日間保管し
た。次に、16日後、香り、味を成人男子3名にて試飲
させたところ次の結果を得た。 以上述べたように管状パリソンから生産される本発明の
複合容器は開栓開封後に内容器を外応力によって簡便に
取縮させることにより内容物の鮮度が従来に比較して格
段に維持可能と成るものである。又、上記リング体を取
外し可能とすることにより充填時の閉栓に伴う応力は内
容器には伝達されず生産段階において内容物を充填後に
閉栓工程を通常通りに実施することができ流通段階にお
ける密封性も確保可能となるものである。
【0074】次に、本発明に係る射出成形からの予備成
形物を使用した複合容器について詳しく説明する。第3
図において、符号20は上端部開口の複合容器であり、
符号21で示す外層を構成する外容器は耐圧性、剛性、
透明性、耐水性、ガスバリヤー性の高い強化ガラスより
成る。その符号22で示す内層を構成する内容器は単層
構造をとり耐湿性、耐水性、耐ストレスクラッキング
性、透明性の高い低密度ポリエチレンより成る。内外容
器の底部間には過回転防止用の接着層29が設けられて
いる。頭部では内容器の口部の突部29に中蓋27が嵌
合され、中蓋にはプルアウト部25を形成し、中蓋外径
部には表面に凹凸のある当接部25bがあり、蓋部28
内面に密着しているパッキン26の外径部のやはり表面
に凹凸のある当接部25aが中間部発砲体の取外しリン
グ体24を介して接続されている。内容物の使用に当っ
てはリング体24を取外し、プルアウト部を切り取るこ
とにより内容物の取り出しが可能となり、取り出し後に
は蓋部28を螺合することにより当接部25aと25b
の凹突部がかみ合い内容器は収縮可能となる。
【0075】前記の内容器22は、図示しないが、外径
方向に連通溝並びに通気孔となる凹凸並びにフランジを
持つ射出成形されたカップ状の有底パリソンを、金型温
度の調整によって底部にあっては80℃と高く口部にあ
っては40℃と低く傾斜冷却し、該有底予備成形物並び
に成形コアを外容器21の口部から挿入し高圧流体の圧
入によって層間排気をしつつブロー成形に処し、内容量
500mlの内外壁の密着した複合容器を得る。又、通
気孔の遠隔部からの外壁到達偏差を求めることが可能な
場合、例えば、下方に向かって径縮された外容器では傾
斜配熱の無いホットパリソンの二軸延伸によっても内容
器は得られる。
【0076】前記の内容器22は、密度(ASTM−D
−1505)が0.920g/cc,メルトインデック
ス(ASTM−D−1238)が7.0g/10min
の低密度ポリエチレンをそれ自体は公知の射出成形機に
よってコアとそれを包囲するキャビティ間に射出され
る。本発明にあっては、予備成形物の外壁到達に偏差を
求めることによって層間排気をしつつ内容器が形成され
るために1.予備成形物の上下の温度差、2.予備成形
物の上下の径差、3.予備成形物の連通溝の凹凸、4.
外容器の上下の径差、5.外容器の連通溝の凹凸等の単
独又は組合せによって生産される。本例に置いては1.
4.の組合せによって複合容器を得た。
【0077】又、本例における低密度ポリエチレンにあ
っては主として湿度バリヤー性を要求される充填物に対
して好適に使用し得るが、他のポリオレフィン類も使用
し得る。又、酸素を始めとするガスバリヤー性を要求す
る充填物に対しては塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共
重合体、各種のポリアミド類、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体やそのブレンド物を使用することができ、
更に、予備成形物又は内容器に塩化ビニリデンのラテッ
クスを用いることも可能である。又、引張り強度並びに
耐ピンホール性、透明性、口部や底部の接着性等の諸機
能性に優れた樹脂としてはアイオノマー(イオンタイ
プ)やその共重合体も好適に使用し得るが、他の樹脂に
あっても単独又は重合して薄膜化することによって柔軟
性を獲得可能であれば本発明の主旨を損なわない限り使
用することが可能である。
【0078】上記の射出予備成形物からの複合容器2個
A,aと比較例に内容器を形成しない単層ガラス瓶B,
bを用意して、それぞれに口部下5mmに達するまで粉
末の乾燥麦芽飲料(商品名、ミロ、ネッスル日本社製)
を200g充填し、A,Bは室温が22℃、湿度70%
に空調した室内にて取出し、一方abは取出しはABと
同条件下で行い閉栓後は室温5℃の冷蔵庫に保管し、各
々を一日一回10g等量を開栓して取出し直ちに閉栓し
14日間毎日繰り返し140gを消費し次のような結果
を得た。尚、Aaは取出し後内容器の頭部を回動させ吸
気は層間に分離して収容して保管した。 表中の記号は次の意味を示す。 ◎極めて良い。 ○良い。 △劣化が始まっている。粘性発生と内壁面に充填物が付
着して黒化。 ▼劣化。内壁付着と黒化と粒状が崩れ表面固化が始まっ
ている。 冷蔵庫内保管のaは層間の壁部に結露が1日目より生じ
14日には全面に結露が見られたが充填物には何らの変
化は無かった。又、bでは6日まで無結露であったが7
日目より内壁面に結露が見られ取出し時に内容物が付着
した。このことからbにあっては6日までは充填物に水
分が吸収されたものと推定される。
【0079】以上述べたように、従来の剛性のある容器
では専ら容器壁の剛性と消費者が開栓開封するまでのバ
リヤー性に重点が置かれており、充填物の使用に伴う容
器内への吸気に起因する弊害については不可抗力或は看
過或は早期消費の推奨、又は防腐剤等の薬物使用によっ
て対応していたが、本発明の開栓開封後に鮮度保持機能
を持つ複合容器にあっては、外容器内に合理的に内容器
を形成することにより充填物の消費段階での継続した保
護性を実現可能とするものである。
【0080】次に、本発明に係る絞り成形からの予備成
形物を使用した大口径の複合容器について詳しく説明す
る。第4図において、符号30は上端部開口の複合容器
であり、符号31で示す外層を構成する外容器は鉄を主
体とする剛性、耐水性、耐湿性、印刷性、ガスバリヤー
性の高い金属缶よりなる。その符号32で示す内層を構
成する内容器は本例にあっては単層構造をとり耐湿性、
耐水性、ガスバリヤー性、耐ストレスクラック性、柔軟
性、透明性の高いポリ塩化ビニリデンよりなる。
【0081】前記の内容器32は図示しないが柔軟壁を
持つカップ状予備成形物の外容器内での拡張、必要にあ
っては延伸によって得られる。即ち、外径方向にフラン
ジを持つカップ状予備成形物は、ポリ塩化ビニリデンの
射出成形によるプランクを延伸絞り成形に付することに
よって得られ、この予備成形物のフランジ部に内径に当
接用凹凸のある回動用リング体37を接着し、次いでこ
れを外容器31の口部から挿入し高圧流体の圧入によっ
て層間排気をしつつ底部から順次拡張させ外壁と密着し
た複合容器が製造されるものである。
【0082】内容物の充填後にプルアウト部を持つアル
ミ製中蓋35を結合して密封が為される。内容物の使用
に当っては取外しリング体34を除去しプルアウトした
後に内容物を取り出し、パッキン36と連続する当接部
35aを回転不能に密着させた蓋部38を螺合すること
により当接部35aは取外しリング体の縦径の障害の無
い分量下降が可能となり35aと35bは当接して内容
器32の頭部を回動させることになる。32が回動する
ことにより図示しないがリング体37と接着されたフラ
ンジ部が撓み現象を生起し層間通気が33の部位におい
て行われる。又、リング体37の外径に凹凸孔を設ける
ことも容易に可能であり、絞り成形時にフランジに凹凸
を設け通気孔とすることもできる。
【0083】本発明はポリ塩化ビニリデンに新規な用途
を開発するものである。即ち、ポリ塩化ビニリデンを主
たる単位とする共重合体は、酸素透過係数がエチレン・
ビニルアルコール共重合体と比較して水分の影響を全く
受けず、更に水蒸気透過率がポリエチレンやポリプロピ
レン樹脂よりも小さいことは判明しており、バリヤー性
に関しては極めてバランスのとれた樹脂である。しかし
ながら、従来の容器にあってはポリ塩化ビニリデンの単
体は採用されず器壁の剛性を求めるために他の熱可塑性
樹脂、例えば、低分子量のポリプロピレンとの共押出し
によるシートからの絞り容器を製造しているが、ポリ塩
化ビニリデンは熱成形時に発生する30乃至50%再使
用が難しく、再利用にあたっては褐色に変色する特性が
ありポリプロピレン層に顔料を入れて色彩緩和の処置が
為されているが透明性の観点から生産された容器が不透
明性容器を派生的に生産しなければ樹脂の廃棄につなが
り経済的に不利である。又、押出し温度を190℃以下
に保持することが不可欠であり、更に繰り返し押出し制
限があるため、に多層化にあたっては相手樹脂に大きな
制限がある。本発明にあっては、内容器に剛性が要求さ
れず軟性を要求するという特徴があるため、ポリ塩化ビ
ニリデン単体の使用によって耐湿性、耐水性、ガスバリ
ヤー性、器壁の柔軟性を得ることが可能である。即ち、
190℃以下融点以上に加熱溶融されたポリ塩化ビニリ
デンを主たる単位とする共重合体を射出成形によって、
それ自体は公知の方法で延伸成形用プランクを形成し、
再加熱後にプラグアシスト法、プレスフォージング法等
を始めとするの延伸絞り成形法によって外容器の形状に
随伴した予備成形物を形成し、外容器内に挿入後再延伸
又は拡張されることにより複合容器は製造される。
【0084】内容器を形成する樹脂にあっては、低密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンを始め
とするポリオレフィン類又はその共重合体は湿度バリヤ
ー性を要求する充填物において好適に使用し得る。更
に、ポリ塩化ビニル、各種のポリアミド類、ポリスチレ
ン、ポリエステル等やその共重合体にあっても薄膜に構
成することにより外容器内にて変形又は収縮可能であれ
ば本発明の主旨を損なわない限り使用することができ
る。
【0085】次に、本発明に係るフイルムからの予備成
形物を使用した複合容器について詳しく説明する。第5
図において、符号50は上端部開口の複合容器であり、
符号51で示す外層を構成する外容器は鉄を主体とする
剛性、耐湿性、耐水性、印刷性、ガスバリヤー性の高い
金属缶よりなる。その符号52で示す内層を構成する内
容器は本例にあっては耐湿性、耐水性、ガスバリヤー
性、柔軟性、透明性の高いポリ塩化ビニリデンのインフ
レーションフィルムよりなる。
【0086】前段の内容器52は筒状フィルムの底部を
融着した後に折畳み底部60を形成し、この袋状予備成
形物に垂下部61を持つ回動リング体57の垂下部61
にフイルム端部を融着したものである。この内容器52
は外容器内での拡張、必要にあっては延伸によって層間
排気しつつ得られる。又、円筒状フィルムの一端部がリ
ング体57と他のリング体間に強固に繋合されることも
容易に可能である。リング体57は外容器の径縮部62
に接して載置されて内容器の落下が防止されている。
又、リング体の内端部上方がプルアウト部を持つアルミ
製内蓋56と接し内容物の層間漏洩を防止しているが、
この部位にパッキンを用いることも容易に可能である。
円筒状フィルムの他端部は一部分が接着層59で金属缶
底部と接着固定されている。この接着部は剥離可能とな
っている。
【0087】又、嵌装蓋部内面に密着する当接部55a
は、中蓋56のプルアウト部55を切除後に現れるリン
グ体の凹凸のある当接部55bと、取外しリング体54
の除去によって生成する縦径分量をより深く嵌合可能と
なる蓋部58の螺回下降によって当接することにより、
内容器52の頭部は応力を受けて回動開始し、次いで、
回動の応力によって胴部は連動して変形収縮し吸気は生
成通孔54から層間に分離収容され、内容器口部ではパ
ッキン63が下方端面部の当接と共に密着密封して停止
する。又、軸径を短縮するためのパッキンを中蓋外端部
上に載置しても前記の機能を得ることが可能であり、更
に、中蓋のプルアウト部に軸径の短縮分量の突部を設け
ても同様の機能が得られることになる。尚、液状充填物
等で層間漏洩のある場合はフィルム端部を接着又は融着
させたリング体57の密着強度を増加、或はリング端部
を外容器端部より軸方向に長径として、内容物を充填後
にリング体57にプルアウト式の内蓋56を連結しても
良い。更に、外容器の口部に載置又は嵌合されたリング
体からの回動も可能であり、更に又、外容器の口部にリ
ング体を固定しその内周に接して他のリング体を設けて
も良く内壁が接着された内蓋を設けても内容器の回動を
妨げるもので無い限り如何なる手段を用いても良い。
又、内容器の底部の固定にあっては、接着樹脂、接着
剤、熱着、圧着、ファスナー、釦、弾性体による空圧、
螺子、外壁孔との繋合、チャック、クランプ、ヒンジ、
リング、底板等の単独又は組合せによって内容器の過回
転を防止可能なものであれば前述のそれぞれのフィルム
以外の内容器にあっても本発明の主旨を損なわない限り
採用することができる。
【0088】又、本発明は上記の缶だけでなく瓶や陶磁
器、プラスチック等を始めとする広口の容器において好
適に使用し得る。更に、図示しないが口部の比較的に小
さいバックインカートンやバックインボックスにおいて
も好適にし得る。即ち、主として紙質からなる外容器と
内容器口部との接続部を回転可能な嵌合部とすることに
よって、内容器口部又は口部に連続する応力受容体を手
指等の外応力により回転転位させると応力に連動して内
容器が変形し容器内の吸気を排気することが可能とな
り、蓋を閉じることにより充填物は外気と遮断され保護
される。又、回転部に凹凸設けて一方向回転とすること
も容易に可能であり、ストッパーを用いることもでき
る。大型のカートンでは内容器口部に連結するハンドル
を用いることもできる。
【0089】本発明のフィルム又はシートからの内容器
は、インフレーションフィルムが好適に使用し得るがシ
ート状のフィルムの両端部を融着又は圧着又は接着した
筒状のフイルムも使用し得る。フィルムを構成する素材
としは先に述べたポリ塩化ビニリデンの他の例として
は、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、
ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリ
カーボネート等が挙げられ、一方多層構成フィルムにあ
っては上記の樹脂の組合せ、或はラミネーションするこ
とによりガスバリヤー性のある樹脂としては、中間材と
してエチレン・ビニルアルコール共重合体、MXD6ナ
イロンが挙げられ、表面コート材としてはポリ塩化ヒニ
リデンが挙げられ、ポリ塩化ビニリデンにあってはセロ
ハンコートによっても用いることができる。又、樹脂以
外のものとしては蒸着アルミ、アルミ箔が挙げられる。
又、内容器の底部並びに口部のヒートシール性に関して
はエチレンビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、アイオノマー、或はその共重合体が好適に使用
し得るが、対向する壁間に接着層を有しない同質樹脂間
にあっては良好に接着が可能である。
【0090】本発明の目的は開栓開封後においても充填
物の鮮度を保持することであり、外容器の口径の大小に
よって夫々製法が異なるところであるが、特に口部径が
胴部径と同一或はその近傍にある場合ではフィルム及び
深絞りから構成した内容器が好適に使用し得る。該内容
器壁が口部の回動或は外容器壁部の回動によって変形又
は収縮し充填物の使用に伴う吸気が層間分離収容され、
充填物の鮮度保持機能は内容器壁及び蓋部によって主と
して実行されることになるため、広口の外容器への挿入
並びに底部の固定は最終消費段階においても可能とな
り、このことは、外容器と内容器の別途の流通が可能と
なることを意味する。別途に流通し充填物の使用時に合
体させることで剛性があり自立した外容器内にて充填物
は安定的に使用可能となる。更に、別途の流通が可能と
なることにより充填物に汚染されない外容器は繰り返し
の使用が可能となり、省資源、廃棄物対策の効用も生成
されることになり鮮度保持とともに甚大な経済的効用を
有することになる。
【0091】以上実施例として縷々述べたように、本発
明の開栓開封後に鮮度保持機能を有する複合容器は、主
として外容器の口径の大小によって、ダイレクトブロ
ー、インジェクションブロー、絞り成形、インフレーシ
ョンフィルム等々を使い分けて外容器内で転位可能な内
容器を形成することにより内外容器間に充填物使用に対
応した吸気を層間に分離収容することが可能となるもの
である。
【0092】
【発明の効果】以上縷々説明したように器壁界面の捩り
等の転位によって開栓開封後に鮮度保持機能を持つ本発
明の複合容器の効果は、充填物の使用に伴う容器内への
吸気が極めて簡便な操作によって内外容器の層間に分離
して収容され、内容器内の充填物には取出し時以外には
外気接触が防止されることにより、開栓開封直後から繰
返使用上における充填物の酸化、吸湿、変敗、変質、有
用成分の拡散、結露等々の従来の充填物への外気接触、
吸気タイプの容器における欠点を一掃し得ることであ
り、充填物に対する保護機能性が飛躍的に高まる効果と
共に経済的な効果も多大であり、更に、外容器が内部汚
染されることなく繰返使用が可能となるために省資源、
省エネルギーの効果も多大であり、使用済みの内容器は
折り畳んで廃棄可能となるため廃棄物対策にあっても多
大の効果がある。
【0093】又、上記の効果の分野別の具体例として
は、食品分野においては吸気に起因する品質劣化によっ
てもたらされていた保健衛生面の改善には顕著な効果と
して現れることになり、更に、品質維持のための合成保
存料の添加も無用か大幅に減少させることが可能となる
ため、食生活によってもたらされる健康面の改善効果は
計り知れないものがある。更に又、防湿及び防酸化機能
で賞味及び保存期間の延長が可能となることによる経済
的効果も大幅に改善可能となるものである。
【0094】又、食品や酒類、飲料、薬品、塗料、接着
剤、香料、揮発油、溶剤、化粧品、調味料等々でその揮
発成分を利用する分野、例えば練り山葵、日本酒やワイ
ン、コーヒー、アルコール消毒薬、シンナー希釈塗料、
瞬間接着剤、香水、ガソリン、トルエン、香料入り化粧
品等においては従来の吸気接触タイプの容器では充填物
を使用するにしたがいその減少分を用器壁の弾力性に起
因して吸気しその吸引された空気中に揮発成分が揮発滞
留し再使用時に大気中に散逸してしまい、所謂気の抜け
た状態となり著しく品質低下を来すことになるが、本発
明の吸気分離収容の構成によって有用成分の拡散は飛躍
的に防止される効果があり、且つ、酸化、吸湿、腐敗、
変質、器内硬化等が受けにくくなり保存期間並びに賞味
期限が延長可能と成る経済効果を生成する。
【0095】又、内容器が充填物の有無に関わらず分離
して流通可能となることにより、従来では外容器に費や
されていた資源が大幅に節約される効果があり、充填物
の使用後にあっても洗浄の手間を不用とした詰め替え再
使用もできる効果がある。更に使用後の廃棄を内容器に
限定することが可能であり廃棄物対策としても好都合な
効果がある。
【0096】又、ガソリン、エタノール等の揮発油、ト
ルエンやシンナー等の溶剤、金属微粉末、爆薬等の引火
性の高い物質の分野では、容器内の気化を主因とする引
火及び誘爆、或は吸引酸素による酸化劣化の防止効果が
あり危険予防にとって有用である。又、結露の防止によ
って内燃機関を保護する効果もある。更に又、静電気を
防止する樹脂及びコーティングを内容器に用いることを
可能とするためより安全性を得られる効果がある。
【0097】又、閉じられた空間、例えば宇宙船や潜水
艦、深海探査船内、クリーンルーム内における実験及び
実験途中の充填物の保管、生活や活動空間内での容器充
填物の使用では、宇宙にあっては物質の容器内での浮遊
防止並びに吐気による飛散防止効果があり、充填物の繰
返し使用に当っては取出し量の定量を可能とする効果が
あり、且つ、空間内への臭いを始めとする揮発成分の拡
散と酸化防止効果がある。又、水中にあっては揮発危険
物の拡散並びに臭気の拡散防止に効果がある。又、今後
において宇宙空間滞在の日数が増加した場合にあっても
地上生活における外観や感覚を維持しつつ且つ閉鎖空間
の環境を維持することができる精神的な効果もある。
【0098】又、ボンベを始めとする高圧の気体や液化
や固化ガス体を取り出す場合、例えば、キセノンやネオ
ン等の稀少ガスにあっては内部が大気圧と均衡した後は
取り出し不能となり不経済であったが容器内でエアの分
離収容により残存ガスの90%以上を利用可能とする経
済効果が生成する。又、消防士用やアクアラング用の空
気ボンベでは、通常メーターがゼロ圧を示してもボンベ
の内容量分のエアが残存しておりゼロ圧の緊急事態にあ
っては汚染外気又は外界水を層間に導入する弁を解放す
ることにより残存エアを吸入可能と成り脱出及び延命効
果がある。
【0099】又、密封された注射薬を始めとする薬剤を
取り出す場合、例えば、口部が圧縮ゴムによって密閉さ
れた瓶内の薬液の使用に当っては注射器の注射針を突き
刺すとともに他の注射針を通気用に隣接して突き刺すこ
とが行われ、積極的に外気を導入することにより空気中
の浮遊不純物や水分及び細菌類も同時に吸引されてしま
うが、本発明の容器は開封により層間通気されるため通
気用針は不用となり薬液の衛生面の向上効果と、繰返し
使用によっても変質は避けられる効果があり、更に容器
の大容量化を図ることが可能となる利便性と経済的効果
がある。
【0100】又、本発明の容器の内外温度差に起因する
内面結露は層間で生起するため、充填物の結露による弊
害は一掃される効果があり、例えば精密な濃度を要求す
る薬液や粉薬や丸薬、燃料タンクにおいて有益であり、
更に、結露による塗料や接着剤等の塗りムラや剥離、更
に又、水性塗料や水性接着剤の容器内効果の遠因を除去
し固化の防止効果がある。
【0101】又、透明な外容器では内容器が収縮するこ
とで充填物に対する直射光が次第に間接光へと変化する
ため光変性に対しても効果がある。その他の効果として
は外容器をガラス、金属、紙を問わず回収素材とし、内
容器に新規素材とすることが可能であり、且つ、詰替も
衛生面を保持しつつ容易に行え省資源と省エネルギーの
効果がある。更に又、外容器の破損に際しても充填物が
漏洩又は飛散しにくい効果もある。更に又、粘度の高い
充填物にあっても柔軟性のある内容器を取り出すことに
より手指で最終まで絞ることが可能であり経済的な効果
もある。
【0102】以上述べたように、本発明の開封開栓後に
鮮度保持機能を持つ複合容器の構造及び手段及び作用に
よる効果は、容器の充填物が消費者の手で開栓開封され
た後に従来に無い特段の鮮度保持効果を発揮するもので
ある。この効果は従来技術を飛躍的に高めると共に、古
来より土器や陶器、ガラス容器、金属容器、木器、漆
器、現代においては合成樹脂製容器、紙器等々の容器群
が容器壁の剛性に起因する容器内への吸気作用により充
填物に吸引外気が接触するのは自明のこととされ、充填
物それ自体に劣化防止策を採用するか使用途上の自立性
を犠牲にしたスクイーズ性容器或は袋状容器の採用によ
って使用上の利便性と劣化防止策を採ることが行われて
いたが、本発明は外気の流入を容器内にて分離収容し、
且つ、口部密閉の手段と構成を採用することで如何なる
口部口径を持つ容器にあっても充填物には外気が接触せ
ず開栓開封後も鮮度保持機能を保持し、従来の自明を非
自明のこととする容器の効果を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管状パリソンからの小口径予備成形物
による内容器を持つ複合容器の一実施例を示す中央縦断
断面図である。
【図2】本発明の管状パリソンからの予備成形物が外容
器内に挿入された状態の一実施例を示す中央縦断断面図
である。
【図3】本発明の射出成形からの中口径予備成形物によ
る内容器を持つ複合容器の一実施例を示す中央縦断断面
図である。
【図4】本発明の絞り成形からの予備成形物による内容
器を持つ複合容器の一実施例を示す中央縦断断面図であ
る。
【図5】本発明のフィルムからの予備成形物による内容
器を持つ複合容器の一実施例を示す中央縦断断面図であ
る。
【符号の説明】
1 外容器 2 内容器 3
通気孔 4 取外しリング体 5 プルアウト部
5a 当接部 5b 当接部 6 パッキン
7 中蓋 8 蓋部 9 接着部 10
複合容器本体 11 マンドレル 12 ロッド 13
通気孔 15 予備成形物 16 連通溝 17
フランジ 20 複合容器本体 21 外容器 22
内容器 23 通気孔 24 取外しリング体 25
プルアウト部 25a 凹凸のある当接部 25b 凹凸のある当接
部 26 パッキン 27 中蓋 28
蓋部 30 複合容器本体 31 外容器 32
内容器 33 生成通気孔 34 取外しリング体 35
プルアウト部 35a 当接部 35b 当接部 36
パッキン 37 リング体 38 蓋部 50 複合容器本体 51 外容器 52
内容器 53 生成通気孔 54 取外しリング体 55
プルアウト部 55a 当接部 55b 当接部 56
中蓋 57 垂下部のあるリング体 58
蓋部 59 接着部 60 折畳部 61
垂下接着部 62 外容器の径縮部 63 パッキン

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に開口部を持ち他端を閉じた外容
    器内にてその器壁相互が接着性を有しない軟質の熱可塑
    性樹脂からなる内容器を合体形成する容器において、器
    壁界面間が外応力により転位されることによって生成す
    る開閉自在通孔又は既設通孔から器壁転位に連動した内
    容器壁の変形又は収縮に随伴して層間通気され、被充填
    物が容易に抽出できるとともにその使用に伴う吸気が分
    離して収容されることを特徴とする開栓開封後に鮮度保
    持機能を持つ複合容器。
  2. 【請求項2】 外容器壁を貫通又は切裂して貫通する少
    なくとも一つ以上の層間通気孔又は通気溝があることを
    特徴とする請求項1記載の複合容器。
  3. 【請求項3】 外容器壁を貫通した層間通気孔に自動又
    は手動弁体を装着したことを特徴とする請求項1記載の
    複合容器。
  4. 【請求項4】 内外容器の層間において、内容器及び/
    又は外容器に通気孔に連通する直状又は勾配のあるエア
    通路を設けたことを特徴とする請求項1記載の複合容
    器。
  5. 【請求項5】 容器の頭部において、通孔を妨げないフ
    ランジ及び/又は径縮部を形成することで内容器の脱落
    が防止されることを特徴とする請求項1記載の複合容
    器。
  6. 【請求項6】 容器の肩部以下の界面において、少なく
    とも一箇所以上が接着又は繋合されることにより内容器
    の安定化と脱落防止がなされたことを特徴とする請求項
    1記載の複合容器。
  7. 【請求項7】 容器の頭部において、内外容器間に設け
    たリング体が切裂かれることにより通気孔が開設される
    ことを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  8. 【請求項8】 容器の口部において、内容器の口部に注
    出量調整中蓋又は内容器内への吸気防止弁体を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  9. 【請求項9】 容器の頭部において、内容器の口部又は
    取付リング体が一つ以上の力点にかかる外応力によって
    外容器との繋合体内で転位することにより内容器を変形
    又は収縮させ排気することを特徴とする請求項1記載の
    複合容器。
  10. 【請求項10】 内外容器間に酸素吸着剤又は不活性ガ
    ス発生剤又は吸湿剤を塗布又は封入したことを特徴とす
    る請求項1記載の複合容器。
  11. 【請求項11】 内外容器間に内容器の形状を規制する
    緩衝物を設けたことを特徴とする請求項1記載の複合容
    器。
  12. 【請求項12】 容器口端部の気密保持シールを剥離す
    ることにより内容器の回動が可能となることを特徴とす
    る請求項1記載の複合容器。
  13. 【請求項13】 嵌装蓋部内又は容器上端部のパッキン
    又はリング体を剥離又は除去することにより蓋部の回動
    応力が内容器に達し連動して内容器が転位可能となるこ
    とを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  14. 【請求項14】 容器の頭部に嵌装された蓋部に連結す
    る少量抽出用の手動簡易ポンプアップ装置のエア通路を
    層間通気孔と連通させ充填物の使用分量の吸気を連通す
    る層間通気孔から吸入し充填物が外気に触れることなく
    使用可能となることを特徴とする請求項1記載の複合容
    器。
  15. 【請求項15】 熱可塑性樹脂を構成層とするインジェ
    クションされた上端部開口の有底予備成形物を使用樹脂
    の融点以下又は融点以下ガラス転移以上の範囲において
    底部及び頭部間を傾斜加熱又は傾斜冷却又は無傾斜加熱
    では接触内外面の上下に径差を設けて外容器壁への延伸
    到達距離偏差を付与し、該有底予備成形物を予め形成さ
    れた壁面が冷却された外容器の口部から挿入し二軸延伸
    ブロー成形法により一体化成形され、充填物の使用時に
    は外応力又は負圧によって内容器壁が易剥離して変形又
    は収縮し吸引エアが分離して収容されることを特徴とす
    る開栓開封後に鮮度保持機能を持つ複合容器の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 熱可塑性樹脂を構成層とする上端部が
    開口し壁部の口部から底部間のエア抜き連通溝又は平滑
    管形を持つ予備成形物を管状パリソンのブロー成形によ
    って形成し、該予備成形物を外容器の口部から挿入し口
    部を嵌合した後生成又は既成の通気孔から層間抜気をし
    つつ再ブロー又は再拡張して胴部が密に形成され、充填
    物の使用に際し外応力又は負圧によって内容器壁が易剥
    離して収縮又は変形し吸引エアが層間に分離して収容さ
    れることを特徴とする開栓開封後に鮮度保持機能を持つ
    複合容器の製造方法。
  17. 【請求項17】 熱可塑性樹脂を構成層とする管状パリ
    ソンを割型で挟みピンチオフ部を形成し、次いでエアマ
    ンドレルの打込みによって口部を形成すると共にマンド
    レル内から底部に至るロッドの突き出しを行うことによ
    り予備成形物を形成し、次いで金型が開かれた後、該予
    備成形物が上端部開口の層間通気孔に向かって内径径差
    のある外容器の口部から挿入され、次いで高圧流体の圧
    入によって通気孔から層間抜気をしつつブロー成形する
    ことにより内容器が形成され、充填物の使用に際し外応
    力又は負圧によって内容器壁が易剥離して収縮又は変形
    し吸引エアが層間に分離して収容されることを特徴とす
    る開栓開封後に鮮度維持機能を持つ複合容器の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 熱可塑性樹脂を構成層とする上端部が
    開口し壁部の口部から底部間が使用する樹脂の延伸温度
    特性に応じて底部において高く口部において低い温度勾
    配又は一定温度を保持した内容器となるカップ状予備成
    形物を延伸成形用プランク又はシートからのシートフォ
    ーミング成形法によって形成し、該予備成形物を外容器
    の口部から挿入し口部を嵌合した後外容器壁又は層間の
    通気孔から層間抜気をしつつブロー成形又は拡張して内
    外容器を一体化成形し、外応力又は負圧によって易剥離
    した内壁が収縮又は変形することにより吸引エアが分離
    して収容されることを特徴とする開栓開封後に鮮度保持
    機能を持つ複合容器の製造方法。
  19. 【請求項19】 熱可塑性樹脂を構成層とするインフレ
    ーションフィルム又はシートの横端部を融着又は接着し
    た筒状フィルムの開口一端部をフランジ加工或は剛性の
    あるリング体又は内蓋或は中蓋を融着又は接着し、他端
    部の底辺壁部相互又は底板シートの融着又は接着によっ
    て閉鎖した予備成形物を外容器内に挿入し層間又は外容
    器壁の通気孔から層間抜気をしつつブロー成形、又は充
    填物の加圧応力によって拡張して外容器壁に密着一体化
    し、外応力又は負圧によって易剥離する内壁が収縮又は
    変形することにより吸引エアが分離して収容されること
    を特徴とする開栓開封後に鮮度保持機能を持つ複合容器
    の製造方法。
  20. 【請求項20】 複合容器の内容器となる頭部の内径が
    上長下短又は口部フランジを設けた上端部開口の有底予
    備成形物の外表面において、該口部から底部間に層間通
    気口の近距離にて高く遠距離にて低くなる延伸率に応じ
    た高低傾斜を有するエア抜き連通溝がブロー成形又は拡
    張により遠距離部から順次外容器壁と層間排気をしつつ
    密着し、延伸成形後にあっては胴部では内外容器壁が密
    着し頭部通気では通気溝及び/又は通気孔として残余す
    ることを特徴とする請求項15及び16及び17及び1
    8及び19記載の複合容器の製造方法。
  21. 【請求項21】 複合容器の外容器の内表面の口部から
    底部間において、層間通気口の近距離にて高く遠距離に
    て低くなる外周方向の高低傾斜を有するエア抜き連通溝
    及び/又は内径径差を設け、落下防止された上端部開口
    の有底予備成形物を嵌合し容器間の抜気をしつつブロー
    成形又は拡張され、延伸成形後にあっては胴部では内外
    容器壁が密着し頭部では外容器の凹凸部及び/又は内容
    器の凹凸部が通気溝及び通気孔となることを特徴とする
    請求項15及び16及び17及び18及び19記載の複
    合容器の製造方法。
  22. 【請求項22】 複合容器の内容器となる予備成形物を
    収縮又は内方延伸させて外容器に挿入し高圧流体又は充
    填物の内応力によって層間抜気をしつつエア抜き連通溝
    を膨張させることを特徴とする請求項15及び16及び
    17及び18及び19記載の複合容器の製造方法。
  23. 【請求項23】 外容器壁の内径又は予備成形物の外径
    が通気孔に向かって順次勾配を有しブロー圧を受けて膨
    張する予備成形物の外容器壁への到達距離に偏差を生ず
    ることにより内外容器が一体化されることを特徴とする
    請求項15及び16及び17及び18及び19記載の複
    合容器の製造方法。
  24. 【請求項24】 複合容器の成形前に外容器の内壁及び
    /又は予備成形物の外壁に内容器の過回転並びに脱落防
    止のための接着層を少なくとも一つ以上設けたことを特
    徴とする請求項15及び16及び17及び18及び19
    記載の複合容器の製造方法。
  25. 【請求項25】 外容器に挿入された予備成形物の底部
    を口部から突き出されたロッド又はピンによって固定し
    内容器の偏肉及び排気の偏りが防止されることを特徴と
    する請求項16及び18及び19記載の複合容器の製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113306852A (zh) * 2021-05-10 2021-08-27 广东白云学院 一种农产品物流信息追踪装置
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