JPH06327907A - フロック形成制御装置 - Google Patents

フロック形成制御装置

Info

Publication number
JPH06327907A
JPH06327907A JP11857093A JP11857093A JPH06327907A JP H06327907 A JPH06327907 A JP H06327907A JP 11857093 A JP11857093 A JP 11857093A JP 11857093 A JP11857093 A JP 11857093A JP H06327907 A JPH06327907 A JP H06327907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floc
raw water
flock
turbidity
injection rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11857093A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Tanaka
久雄 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP11857093A priority Critical patent/JPH06327907A/ja
Publication of JPH06327907A publication Critical patent/JPH06327907A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロック形成を良好に行い、沈殿池流出濁度
を適正に維持できるフロック形成制御装置を得る。 【構成】 フロック形成池4のフロック特性量の変化と
水質計1の原水の水質計測値と沈殿池6の流出濁度に基
づいて、凝集剤注入率を制御する制御装置10Bと撹拌
パドル4A、4B、4Cの回転数を制御する制御装置1
8を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は浄化場、下水処理場、
産業廃水処理場等における、濁質物質の凝集プロセスの
凝集剤注入率や撹拌強度を制御するフロック形成制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えば特開平1−266813号
公報に示された従来のフロック形成制御装置の構成図で
ある。図において、1は原水の水質を計測する水質計、
2はこの原水と凝集剤注入率制御手段10の指令に基づ
いて注入される凝集剤とを撹拌機3によって撹拌混和す
る急速混和池、4はこの混和池2の混和水より3つの撹
拌モータ5A、5B、5Cを作動させて撹拌パドル4
A、4B、4Cを回転させフロックを形成するフロック
形成池、6はフロック形成池4で形成されたフロックを
沈殿させる沈殿池である。7はフロック形成池4内のフ
ロックを撮影する撮像機、8は撮像機7のフロックの画
像より、フロック特性量を算出する画像処理装置であ
り、前記凝集剤注入率制御手段10の指令は水質計1の
原水の水質計測値とフロック特性量と沈殿池6内に設け
られた水質計9の沈殿池流出濁度によって決められる。
【0003】次に、動作について説明する。急速混和池
2において水質計1によって水質を計測された原水と凝
集剤注入率制御手段10からの指令に基づいて注入され
た凝集剤が撹拌機3によって撹拌され混和水が作られ、
この混和水の中で濁質物質のマイクロフロックが形成さ
れる。急速混和池2で撹拌混和された混和水はマイクロ
フロックとともにフロック形成池4に流入するが、フロ
ック形成池4には3つの撹拌モータ5A、5B、5Cに
よって回転する3つの撹拌パドル4A、4B、4Cがあ
り、フロック形成池4に流入したマイクロフロック群が
これらを通過していくうちに、互いに衝突または接触し
て凝集し、大きなフロックに成長する。この成長したフ
ロックは沈殿池6で沈殿降下され、上澄液は濾過池へ流
入する。また、フロック形成池4の出口付近に設けられ
た撮影機7によりフロックを撮像し、その画像を画像処
理装置8において認識してフロック特性量を求め、この
特性量を水質計1において計測した原水の水質値と比較
して凝集剤注入率制御手段10で凝集剤注入率Cを算出
する。この凝集剤注入率Cは線形回帰式を用いて次式の
ように表される。
【0004】C=ΣAiXi (1)
【0005】ここで、X1は原水の水温、X2は原水の
アルカリ度、X3は原水濁度、X4は原水pH、X5は
処理流量、X6はフロック個数濃度、X7はフロック粒
径、X8はフロック輝度、X9はフロック形成量、X1
0はフロック密度であり、A1〜A10は長期間にわた
るデータを統計的に解析して求めた係数である。また、
(1)式の凝集剤注入率Cは水質計9で測定した沈殿池
流出濁度がある設定値を超えた時、ΔCだけ増加するよ
うに補正され、フロック粒径X7がある設定値より低い
場合も凝集剤注入率CをΔCだけ増加させるように補正
される。
【0006】前述した特開平1−266813号公報に
示されているフロック形成制御装置は凝集剤注入率の制
御に関するものであるが、フロック形成制御の操作因子
としては、フロック形成池の撹拌パドル4A、4B、4
Cの回転数の制御も問題となる。これに関する従来技術
としては、例えば特開平4−35702号公報に示され
ているように、画像処理装置8から得られるフロック特
性量を基にフロック形成池の撹拌パドル4A、4B、4
Cの回転数で達成可能な最大フロック粒径を演算式より
算出し、この最大フロック粒径と実測されたフロック粒
径との大きさを比較すると共に、画像処理で得られた微
フロック量から沈殿池の予測流出濁度を演算式より算出
して、この予測流出濁度と沈殿池出口での流出濁度設定
値とを比較し、さらに設定した原水の流入量(処理水
量)とその時の実測流量とを比較して、これらの結果か
ら、パドルの回転数を上げるか、下げるか、現状維持か
を判断して、パドル回転数を制御するというものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のフ
ロック形成制御装置では、凝集剤注入率の算出式やフロ
ック形成池の撹拌パドルの回転数の制御式の中に、実際
の運転データをもとに統計的に求められた係数が多く含
まれているため、何らかの原因でこれらの係数が実際の
現象と合わなくなくなった場合には補正が困難であり、
また降雨時の原水水質が急変する場合と晴天時の原水水
質が安定している場合とでは、各々の条件に適応した前
記の各係数値が異なるためフロックを確実に形成させて
沈殿池の流出濁度を常に適正に維持できないという問題
点があった。
【0008】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたものであり、沈殿池での流出濁度を適正に
維持できるように、良好なフロック形成を行うための凝
集剤注入率やフロック形成池の撹拌パドルの回転数を制
御できるフロック形成制御装置を得ることを目的してい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフロック
形成制御装置においては、フロック特性量計測手段にフ
ロック特性量変化傾向演算手段を設けて、フロック特性
量の変化に基づいて凝集剤注入率を補正するものであ
る。
【0010】また、前記のフロック特性量としては、フ
ロック平均粒径やフロック平均個数の少なくとも一方を
用いるものである。
【0011】また、原水水質計測手段にフィードフォワ
ード注入率演算手段を設けて前記フロック特性量の変化
に基づいて補正した凝集剤注入率を原水の水質計測値の
変化量に基づいて決めるものである。
【0012】また、前記原水の水質計測値の変化量とし
ては、原水濁度の変化量を用いるものである。
【0013】更に、フロック形成池の撹拌パドルにそれ
ぞれのパドルを制御する撹拌パドル制御手段を設け、必
要滞留演算手段より原水の水質計測値に基づいて算出し
たフロック形成池における混和水の必要滞留時間と原水
の流入量より算出した滞留時間と前記フロック特性量の
変化よりフロック形成池の撹拌強度を制御するものであ
る。
【0014】そして前記原水の水質計測値を原水濁度と
するものである。
【0015】
【作用】以上のように、この発明におけるフロック形成
制御装置では、フロック特性量の変化によって沈殿池の
流出濁度の変化を予測できるので、フロック特性量の変
化より現在のフロック形成状況を判断して凝集剤注入率
を決めることができる。
【0016】また、フロック特性量の変化よりフロック
形成池の撹拌パドルの回転数を制御できるので、原水の
水質計測値とフロック形成状態に基づいて凝集剤を注入
することができ、沈殿池の沈降効率を高く維持できる。
【0017】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の一実施例を示す構成図であ
る。図において1〜9、4A、4B、4C、5A、5
B、5Cは前記従来装置と同一のものであり、凝集剤注
入率制御手段10Aは水質計1の原水の水質に基づいて
凝集剤の注入率を算出するフィードフォワード(以下F
Fと略す)注入率演算手段11と、画像処理装置8より
フロック特性量の変化を算出するフロック特性量変化傾
向演算手段12と、前記FF注入率演算手段11とフロ
ック特性量変化傾向演算手段12より凝集剤注入率の補
正量を算出するFF注入率補正演算手段13と、この補
正演算手段13より凝集剤注入率を目標値に制御する凝
集剤注入率目標値設定手段14とにより構成されてい
る。
【0018】凝集剤注入率制御手段10A以外の各部の
動作は従来装置の動作と同様であり、ここではフロック
特性量をフロック平均粒径とした場合について、本実施
例の動作を説明する。フロック形成池4の出口付近に設
けられた撮像機7によって得られたフロック画像を画像
処理装置8により、画像認識してフロック平均粒径を算
出し、得られたフロック平均粒径をフロック特性量変化
傾向演算手段12に入力する。フロック特性量変化傾向
演算手段12では、過去に入力されたフロック平均粒径
の時系列データから現在のフロック平均粒径の変化ΔD
を次式により算出する。
【0019】 ΔD=(ΣaDi−ΣbDi)/I (2)
【0020】ここで、添字iは時刻を意味し、Diは時
刻iでのフロック平均粒径を示す。そして、Σaはi=
n−Iからn−1までの加算を行い、Σbはi=n−1
−Iからn−1までの加算を行う。また、nは現在時
刻、Iはフロック平均粒径の移動平均をとる回数を示
す。ΔD>0ならば、フロック平均粒径は大きくなって
おり、ΔD<0ならば小さくなっている。フロック平均
粒径の計測周期は通常15分〜60分程度で、Iは2〜
5程度である。FF注入率演算手段11では、水質計1
で計測した原水水質の4因子、水温θ、アルカリ度A
L、原水濁度TUin,PHから次式によりFF注入率
Cを計算する。
【0021】 C=b1TUin+b2θ+b3AL+b4PH (3)
【0022】ここで、b1〜b4は長期間にわたるデー
タから重回帰して求めた係数である。さらに、FF注入
率補正演算手段13では、(3)式より計算されたCを
水質計9で得られる沈殿池流出濁度TUoutと(2)
式で計算されるΔDに基づいて、次式により補正する。
【0023】 ΔD≧0かつTUout≦TUout*の時 Cp=C−ΔC ΔD≧0かつTUout≧TUout*の時 Cp=C (4) ΔD≦0かつTUout≦TUout*の時 Cp=C ΔD≦0かつTUout≧TUout*の時 Cp=C+ΔC
【0024】ここで、TUout*は沈殿池流出濁度の
目標値、ΔCは注入率の補正量である。図2に示すよう
に、フロック平均粒径が大きくなっていく時には、沈殿
池流出濁度TUoutは時間遅れを伴って低化し、逆に
フロック平均粒径が小さくなっていく時には、沈殿池流
出濁度TUoutは時間遅れを伴って上昇することが経
験的に見い出されている。すなわち、沈殿池流出濁度の
変化がフロック平均粒径の変化より予測できることにな
る。しかしながら、フロック平均粒径と沈殿池流出濁度
との関係は原水の水質、原水の流入量、凝集剤注入率、
パドルの撹拌強度等の影響を受けやすく、これらの影響
を受けると安定せずばらつきが大きくなる。そこで、
(4)式より沈殿池流出濁度が目標値より低く、かつフ
ロック平均粒径が大きくなっているときには注入率を減
少させるように注入率の補正を行い、逆に沈殿池流出濁
度が目標値より大きく、かつフロック平均粒径が小さく
なっているときには、注入率を増大させるように注入率
の補正を行う。FF注入率補正演算手段13において、
(4)式より補正された凝集剤注入率Cpは凝集剤注入
率目標値設定手段14に入力され、ここでCpの注入率
となるように凝集剤を急速混和池2に注入する。
【0025】また、(3)式では原水水質として、4つ
の因子を考慮したが、これらの全てを常時測定できない
場合にはやや精度は落ちるが、(3)式の右辺第1項の
原水濁度の項のみを考慮し、右辺第2項以下は省略して
もよい。また、凝集剤注入率Cはフロック特性量の変化
だけの見るのではなく、沈殿池流出濁度が目標値より高
くなっているときには注入率を増加させるように、沈殿
池流出濁度によるフィードバック補正を加味してもよ
い。
【0026】さらに、ここではフロック特性量としてフ
ロック平均粒径を例に上げて説明したがフロック平均粒
径の変わりに、フロック平均個数あるいはフロック平均
粒径とフロック平均個数の両者を用いて、注入率の補正
を行ってもよい。フロック平均個数を用いる場合には、
FF注入率補正演算手段13における注入率は次式で補
正される。
【0027】 ΔN≧0かつTUout≦TUout*の時 Cp=C ΔN≧0かつTUout≧TUout*の時 Cp=C+ΔC (5) ΔN≦0かつTUout≦TUout*の時 Cp=C−ΔC ΔN≦0かつTUout≧TUout*の時 Cp=C
【0028】ここで、ΔNはフロック平均個数の変化を
示ており、上式は(2)式のDiをNiでおきかえて計
算したものである。
【0029】ここまでは注入率補正量ΔCを固定値とし
て説明したが、フロック特性量の変化ΔD、ΔNに対す
る沈殿池流出濁度の変化ΔTUOUTの割合、ΔTUO
UT/ΔD、ΔTUOUT/ΔNは、原水水質変化によ
る影響を受け易いため、注入率補正量ΔCを原水水質の
変化量に基づいて、設定できるようにすれば、フロック
形成をより安定に行え、沈殿池流出濁度も目標値近くに
維持することができる。原水水質の変化、特に原水濁度
の変化は他の因子に比べてΔD/ΔTUOUTΔN/Δ
TUOUTに与える影響が大きいため、原水濁度の変化
量に対してのみ注入率補正量ΔCを設定してもほぼ上記
と同等の効果が得られる。
【0030】また、撮影機7はフロック形成池4の出口
側にもうけたが、これはフロック形成池出口に近接した
沈殿池側に設けてもよい。尚、以上の構成において、水
質計1は請求項の原水水質計測手段を構成し、撮像機7
はフロック撮像手段を構成し、画像処理装置8はフロッ
ク特性量計測手段を構成している。
【0031】実施例2.前記実施例1では、フロック特
性量の変化に基づいて凝集剤注入率を補正する場合につ
いて述べたが、本実施例では図4に示すように、フロッ
ク形成池4における混和水の必要滞留時間を水質計1の
原水の水質計測値に基づいて設定する必要滞留時間演算
手段15と、この必要滞留時間とフロック特性量の変化
及び原水の流入量より算出した滞留時間により撹拌パド
ル4A、4B、4Cの回転数を制御する撹拌パドル制御
手段16を設けてフロック形成の操作因子である凝集剤
注入率とフロック形成池4の撹拌強度の両者を制御する
ことができるようにしたので、実施例1に比べてより高
性能なフロック形成制御装置を提供できる。
【0032】また、フロック形成を良好に効率よく行う
ためには、適切な凝集剤注入を行うとともに、現在の凝
集剤注入条件のもとでフロック形成池4の出口におい
て、適切なフロック平均粒径が得られるように撹拌パド
ル4A、4B、4Cの回転数を制御する必要がある。フ
ロック形成池4におけるフロック成長速度は、与えられ
た凝集剤注入条件のもとでは、(撹拌強度Gxフロック
形成池4への流入濁質濃度Tux撹拌時間T)の値によ
って決定され、また作られる最大フロック径は、撹拌強
度Gによって決定される。撹拌強度Gは撹拌パドル4
A、4B、4Cの回転数によって制御できるし、撹拌時
間Tは混和水のフロック形成池4の平均滞留時間と考え
られ、濁質濃度Tuは原水中の濁質濃度と凝集剤注入量
によって定まるものであり、簡略して原水濁度TUin
としても大差はない。撹拌パドル制御手段16では、
(6)式よりフロック平均粒径の変化ΔDと沈殿池流出
濁度TUout及び必要滞留時間TLと原水の流入量計測
値Qから撹拌パドル4A、4B、4C回転数Rを算出
し、これらの値に基づいて、撹拌モータ5A、5B、5
Cを操作して撹拌パドル4A、4B、4Cの回転数を制
御する。
【0033】 ΔD<0かつTUout>TUout*かつT<TLのとき R=R*+ΔR ΔD<0かつTUout>TUout*かつT>TLのとき R=R*−ΔR ΔD>0かつTUout≦TUout*のとき R=R*+ΔR その他のとき R=R* (6)
【0034】ここで、R*は現在の撹拌パドルの回転
数、ΔRは撹拌パドルの回転数の補正量である。Tは混
和水の平均滞留時間で、フロック形成池4の有効容積U
を流量計17において計測した原水の流入量で除したも
のである。また、必要滞留時間TLは必要滞留時間演算
手段15において、原水水質の4因子水温、原水濁度、
アルカリ度、PHと凝集剤注入率から計算されるもので
ある。
【0035】(6)式による撹拌パドル4A、4B、4
Cの回転数の補正はフロック平均粒径の変化ΔDより沈
殿池流出濁度TUOUTが目標値TOUT*から高くなること
が予想される場合、この原因がフロック成長速度が遅い
混和水がフロック形成池4に流入して流出するまでに、
十分に大きなフロック平均粒径が得られないことにある
のか、または、撹拌強度(回転数)が高すぎて、フロッ
ク粒径の破壊が進んだことにあるのかの判断をTとTL
との比較で行い、フロック成長速度に起因している場合
には回転数を上昇させ、逆にフロック破壊に起因してい
る場合には回転数を下降させる。また、逆にフロック平
均粒径の変化ΔDから沈殿池流出濁度TOUTが目標値
TOUT*から低くなることが予想されるときは、フロ
ック平均粒径が大きくなりすぎていることが考えられる
ので、粒径を少し小さくするように撹拌パドルの回転数
を減少させる。そして、以上の条件以外の時は、撹拌パ
ドル回転数は現状のままとする。
【0036】撹拌パドル4A、4B、4Cの回転数は凝
集プロセスの運用経験に基づいて、それぞれ上下限が設
定されているので、この範囲内において(6)式による
撹拌パドルの回転数の制御を行う。また、撹拌パドル4
A、4B、4Cの回転数はテーパードフロキュレーショ
ンが一般的で、フロック形成池4の入り口側から、出口
側に行くに従って、回転数を低くしてあり、その回転数
の比は凝集プロセスの運用経験に基づいて定められてい
る。なお、運用経験により、前段及び後段の撹拌パドル
4A、4Cの回転数は一定にしておき、中段の撹拌パド
ル4Bの回転数のみを制御する場合もある。以上の構成
において、撹拌パドル制御手段16は請求項5における
フロック形成池の撹拌強度を制御する手段を構成してい
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
1に係るフロック形成制御装置によれば、原水の水質を
計測する原水水質計測手段と、前記原水と凝集剤とを撹
拌混和させて混和水を得、この混和水から濁質物質のフ
ロックを形成するフロック形成池と、前記フロックを沈
殿させる沈殿池と前記フロックの画像を撮像するフロッ
ク撮像手段と、前記フロック撮像手段の画像信号から前
記フロック特性量を計測するフロック特性量計測手段
と、前記沈殿池の流出濁度を測定する沈殿池流出濁度計
測手段と、前記フロック特性量と前記沈殿池流出濁度と
前記原水水質計測手段の計測値とから前記凝集剤の注入
率を制御する凝集剤注入率制御手段と、前記フロック特
性量の変化に基づいて前記凝集剤注入率を補正する制御
装置とを備えたため、また、この発明の請求項2に係る
フロック形成制御装置によれば、前記フロック特性量
は、フロック平均粒径又はフロック平均個数の少なくと
も一方を用いるようにしたので、さらに、この発明の請
求項3に係るフロック形成制御装置によれば、前記フロ
ック特性量の変化に基づく凝集剤注入率の補正は、前記
原水水質計測手段による水質計測値の変化量に基づいて
決定されるようにしたため、またこの発明の請求項4に
係るフロック形成制御装置によれば、前記原水水質の変
化量は、原水濁度の変化量としたため、適正なフロック
形成を行うことができ、沈澱池流出濁度を適正に管理す
ることができる。
【0038】また、この発明の請求項5に係るフロック
形成制御装置によれば、請求項1のフロック形成制御装
置において、さらに、前記フロック形成池の撹拌を制御
する手段と、前記フロック形成池における混和水の必要
滞留時間を原水の水質計測値に基づいて設定する手段
と、前記混和水の必要滞留時間と前記原水の流入量より
算出した滞留時間と前記フロック特性量の変化から、フ
ロック形成池の撹拌強度を制御する手段とを備えたた
め、さらに、この発明の請求項6に係るフロック形成制
御装置によれば、前記原水の水質計測値が原水濁度に基
づいて得られるようにしたため、前記効果をより効率良
く奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すブロック図である。
【図2】この発明におけるフロック平均粒径の変化と沈
殿池流出濁度の変化との関係を示す図である。
【図3】この発明におけるフロック平均個数の変化と沈
殿池流出濁度の変化との関係を示す図である。
【図4】この発明の実施例2を示すブロック図である。
【図5】従来のフロック形成制御装置のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 水質計 2 急速混和池 3 撹拌機 4 フロック形成池 4A、4B、4C 撹拌パドル 5A、5B、5C 撹拌モータ 6 沈殿池 7 撮像機 8 画像処理装置 9 水質計 10、10A、10B 凝集剤注入率制御手段 18 撹拌パドル回転数制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水の水質を計測する原水水質計測手段
    と、 前記原水と凝集剤とを撹拌混和させて混和水を得、この
    混和水から濁質物質のフロックを形成するフロック形成
    池と、 前記フロックを沈殿させる沈殿池と前記フロックの画像
    を撮像するフロック撮像手段と、 前記フロック撮像手段の画像信号から前記フロック特性
    量を計測するフロック特性量計測手段と、 前記沈殿池の流出濁度を測定する沈殿池流出濁度計測手
    段と、 前記フロック特性量と前記沈殿池流出濁度と前記原水水
    質計測手段の計測値とから前記凝集剤の注入率を制御す
    る凝集剤注入率制御手段と、 前記フロック特性量の変化に基づいて前記凝集剤注入率
    を補正する制御装置と、 を備えたことを特徴とするフロック形成制御装置。
  2. 【請求項2】前記フロック特性量は、フロック平均粒径
    又はフロック平均個数の少なくとも一方を用いることを
    特徴とする請求項1のフロック形成制御装置。
  3. 【請求項3】前記フロック特性量の変化に基づく凝集剤
    注入率の補正は、前記原水水質計測手段による水質計測
    値の変化量に基づいて決定されることを特徴とする請求
    項1のフロック形成制御装置。
  4. 【請求項4】前記原水水質の変化量は、原水濁度の変化
    量であることを特徴する請求項3のフロック形成制御装
    置。
  5. 【請求項5】前記フロック形成池の撹拌を制御する手段
    と、 前記フロック形成池における混和水の必要滞留時間を原
    水の水質計測値に基づいて設定する手段と、 前記混和水の必要滞留時間と前記原水の流入量より算出
    した滞留時間と前記フロック特性量の変化から、フロッ
    ク形成池の撹拌強度を制御する手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1のフロック形成制御
    装置。
  6. 【請求項6】前記原水の水質計測値が原水濁度に基づい
    て得られることを特徴とする請求項5のフロック形成制
    御装置。
JP11857093A 1993-05-20 1993-05-20 フロック形成制御装置 Pending JPH06327907A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11857093A JPH06327907A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 フロック形成制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11857093A JPH06327907A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 フロック形成制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06327907A true JPH06327907A (ja) 1994-11-29

Family

ID=14739873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11857093A Pending JPH06327907A (ja) 1993-05-20 1993-05-20 フロック形成制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06327907A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100332630B1 (ko) * 1999-04-28 2002-04-17 최병성 정수 및 오폐수처리장의 교반장치
JP2002159805A (ja) * 2000-11-24 2002-06-04 Yokogawa Electric Corp 浄水場の凝集剤注入制御方法
JP2003093806A (ja) * 2001-09-27 2003-04-02 Kurita Water Ind Ltd 凝集剤注入装置
JP2005193204A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Kurita Water Ind Ltd 水処理システム
JP2012101171A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Hitachi Ltd 凝集剤注入制御システム
JP2018038984A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 株式会社日立プラントサービス 水処理システム及び水処理方法
JP2019055406A (ja) * 2019-01-07 2019-04-11 株式会社東芝 凝集沈殿制御装置、凝集沈殿制御方法及びコンピュータプログラム
JP2020195949A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 オルガノ株式会社 水処理装置、水処理方法、浮上分離装置の異常診断装置および診断方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100332630B1 (ko) * 1999-04-28 2002-04-17 최병성 정수 및 오폐수처리장의 교반장치
JP2002159805A (ja) * 2000-11-24 2002-06-04 Yokogawa Electric Corp 浄水場の凝集剤注入制御方法
JP2003093806A (ja) * 2001-09-27 2003-04-02 Kurita Water Ind Ltd 凝集剤注入装置
JP2005193204A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Kurita Water Ind Ltd 水処理システム
JP2012101171A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Hitachi Ltd 凝集剤注入制御システム
JP2018038984A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 株式会社日立プラントサービス 水処理システム及び水処理方法
JP2019055406A (ja) * 2019-01-07 2019-04-11 株式会社東芝 凝集沈殿制御装置、凝集沈殿制御方法及びコンピュータプログラム
JP2020195949A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 オルガノ株式会社 水処理装置、水処理方法、浮上分離装置の異常診断装置および診断方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3205450B2 (ja) 薬注率自動決定装置と自動決定方法
JP3231164B2 (ja) 浄水場凝集プロセスの制御装置
JP7179486B2 (ja) 凝集剤注入制御装置、凝集剤注入制御方法及びコンピュータプログラム
JP4505772B2 (ja) 浄水場の凝集剤注入制御方法
JPH0483504A (ja) 凝集剤注入制御方法
JP2008055299A (ja) 凝集沈殿処理装置
JPH06327907A (ja) フロック形成制御装置
JPH10202013A (ja) 浄水凝集処理の制御方法
JP2016191679A (ja) 凝集状態検出方法、薬剤注入制御方法及び薬剤注入制御装置
KR20040067702A (ko) 플록의 실시간 영상검출에 의한 정수처리장의 응집제투입량 자동제어 방법
JP2007098287A (ja) 浄水プロセスの運転管理方法
JP2003200175A (ja) 凝集剤注入制御方法及び凝集剤注入制御システム
JP7074406B2 (ja) 薬剤添加量制御装置及び薬剤添加量制御方法
JPH05240767A (ja) フロック計測制御装置
JP7249818B2 (ja) 凝集剤注入制御装置、凝集剤注入制御方法及びコンピュータプログラム
JPH06226011A (ja) 水処理凝集プロセスにおける凝集剤注入制御方法、及び、凝集剤注入制御装置
JP3522650B2 (ja) 浄水用凝集剤自動注入装置
JPH08309109A (ja) 浄水場の薬剤注入制御装置
KR20140059557A (ko) 응집제 주입량 조절수단을 구비한 수처리장치 및 응집제 주입량 조절방법
JP2007029922A (ja) 汚泥脱水機における汚泥固形物供給量の調整方法および装置
JPH0425041B2 (ja)
JP2674225B2 (ja) フロック形成制御装置
JPH01288307A (ja) 浄水場における凝集剤注入制御方式
JPH05285308A (ja) 凝集剤の注入制御装置
JPH02284605A (ja) フロック形成池のパドル制御装置