JP7249818B2 - 凝集剤注入制御装置、凝集剤注入制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

凝集剤注入制御装置、凝集剤注入制御方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、凝集剤注入制御装置、凝集剤注入制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
水処理プラントでは、処理すべき原水への凝集剤の注入量を制御する凝集剤注入制御装置が用いられている。しかしながら、従来の凝集剤注入制御装置による制御では、凝集剤の注入量を原水の水質や運用事業者のニーズに応じて適切に制御することができず、処理後の水の水質が安定しない場合があった。特に、近年では、局所豪雨や台風等の発生頻度が上昇しており、高濁度の原水が比較的短時間に発生するという状況が多く発生している。そのため、このような短時間での原水の変化に対しても適切に凝集剤流入量を制御することができる技術が求められている。
特許第3522650号公報 特許第5925005号公報 特許第5131005号公報 特許第5636263号公報 特開2017-18879号公報 特開2002-239307号公報 特開2016-30228号公報
本発明が解決しようとする課題は、凝集剤の注入量をより適切に制御することができる凝集剤注入制御装置、凝集剤注入制御方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
実施形態の凝集剤注入制御装置は、凝集剤注入制御部と、制御目標値決定部と、を持つ。凝集剤注入制御部は、凝集剤が注入された被処理水である混和水におけるフロックの凝集状態を制御量とし、被処理水に対する凝集剤の注入量を操作量としてフィードバック制御を行う。制御目標値決定部は、前記フィードバック制御における前記制御量の目標値を、前記被処理水として流入する原水の濁度に基づいて決定する。
第1の実施形態における水処理プラントのシステム構成の具体例を示す図。 第1の実施形態における上流原水水質計の具体例を示す図。 従来の水処理プラントにおいて高濁度の原水が流入した際に用いられる凝集剤注入率の設定例を示す図。 第1の実施形態の凝集剤注入制御装置が凝集状態目標値を制御目標値として決定する際に用いる対応表の具体例を示す図。 第1の実施形態の凝集剤注入制御装置による制御目標値の制御例を示す図。 第2の実施形態における水処理プラントのシステム構成の具体例を示す図。 第2の実施形態において生成される第2の対応表の具体例を示す図。 第2の実施形態における制御目標値の補正による効果の具体例を示す図。 第3の実施形態における水処理プラントのシステム構成の具体例を示す図。 第3の実施形態において分取流路に設けられるセルの具体例を示す図。
以下、実施形態の凝集剤注入制御装置、凝集剤注入制御方法及びコンピュータプログラムを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における水処理プラント100のシステム構成の具体例を示す図である。水処理プラントは、処理対象の水に含まれる懸濁物質等の固形物を凝集剤によって凝集させ、凝集した固形物の重力沈降によって固形物を被処理水から分離する固液分離プロセスを実現する設備である。以下では、水処理プラントが処理対象とする水、又は水処理プラントが処理中の水を「被処理水」といい、水処理プラントによる処理を終えて放流可能又は再利用可能となった水を「処理済み水」という。また、以下では、水処理プラントの内外から固液分離プロセスに流入する被処理水のうち、流入直後の被処理水を「原水」という。換言すれば、原水は初期状態の被処理水といえる。
また、以下に説明する実施形態の凝集剤注入制御装置の適用先は、上述のような固液分離プロセスを実現するものであれば特定の水処理プラントや水処理設備に限定されない。例えば、実施形態の凝集剤注入制御装置の適用先は、浄水場等の水処理プラントであってもよいし、製紙工場や食品工場などの各種工場に設けられた水処理設備であってもよい。例えば、浄水場においては、河川水やダム湖水、地下水、雨水、下水等が原水となりうる。また、製紙工場や食品工場等の産業プラントでは、それらの工業排水が原水となりうる。このような適用先の一例として、図1は浄水場において固液分離プロセスを実現する水処理プラント100を示す。
水処理プラント100は、固液分離プロセスを実現する各種設備と、凝集剤注入制御装置1を備える。例えば、水処理プラント100は、固液分離プロセスを実現する設備として、着水井3、急速混和池4(混和池)、フロック形成池5、沈澱池6、濾過池7、凝集剤注入装置8を備える。被処理水は、まず着水井3に着水した後、急速混和池4、フロック形成池5、沈澱池6、濾過池7の順に送られる。すなわち、被処理水の流れに関して最も上流に位置する設備が着水井3であり、最も下流に位置する設備が濾過池7である。
着水井3は、水処理プラント100に流入する原水を貯える貯水槽である。着水井3では、植物や土砂等の比較的比重の大きい固形物が重力沈降し、その上澄み水が被処理水として後段の急速混和池4に送られる。
なお、着水井3には原水水質計31が備えられる。原水水質計31は着水井3に着水した原水の水質を測定する。具体的には、原水水質計31は、固液分離プロセスの処理結果に影響する可能性のある水質の指標値を測定する。例えば、原水水質計31は、原水の濁度や色度、水温、導電率、pH(水素イオン濃度指数)、アルカリ度(酸消費量)、紫外線吸光度等の諸量を測定する。原水の紫外線吸光度は、原水に含まれる有機物量の指標値として用いることができ、その測定には例えば260nmの波長の紫外線が用いられる。原水水質計31によって測定された各種指標値はプラントデータとして凝集剤注入制御装置1に入力される。
また、着水井3の上流には遠方監視のための上流原水水質計2が設けられる。上流原水水質計2は、水処理プラント100に流入する原水の水質の変化を早期に検出するために設置されるものである。図2は、第1の実施形態における上流原水水質計2の具体例を示す図である。図2に示すように、一般に、上流原水水質計2は、測定時点から数時間後に水処理プラント100に流入する原水について水質の測定が可能な位置に設置されるとよい。具体的には、上流原水水質計2は、水処理プラント100に向かって流下している原水の水質の指標値として濁度や色度、pH(水素イオン濃度指数)等の諸量を測定する。上流原水水質計2によって測定された各種指標値はプラントデータとして通信回線を介して遠隔の凝集剤注入制御装置1に入力される。
また、着水井3と急速混和池4との間の配水管には流量計32が備えられる。流量計32は、着水井3から急速混和池4に送られる被処理水の流量を測定する。流量計32によって測定された流量はプラントデータとして凝集剤注入制御装置1に入力される。
急速混和池4は、着水井3から送られてきた被処理水に凝集剤を注入し、凝集剤が注入された被処理水を急速攪拌するための貯水槽である。混和水に注入される凝集剤は、例えばポリ塩化アルミニウム(PAC:Poly Aluminum Chloride)や硫酸アルミニウム(硫酸ばんど)等の薬剤であり、凝集剤注入装置8によって行われる。
また、急速混和池4には急速攪拌機41が備えられる。急速攪拌機41は急速混和池4において凝集剤が注入された被処理水を攪拌する。例えば、急速攪拌機41はフラッシュミキサである。急速攪拌機41は、一定の攪拌速度で動作するものであってもよいし、モータの制御によって攪拌速度を調節できるものであってもよい。急速混和池4では、凝集剤の注入、及び急速攪拌機41の攪拌によって被処理水中に微小なフロックが形成される。このような微小なフロックを含む被処理水は後段のフロック形成池5に送られ、フロック形成池5以降の設備においてフロックのさらなる集塊化が促進される。
また、急速混和池4とフロック形成池5との間の配水管には混和水水質計42が備えられる。混和水水質計42は、凝集剤が注入された被処理水(以下「混和水」ともいう。)の水質を測定する。具体的には、混和水水質計42は、固液分離プロセスの処理結果に影響する可能性のある水質の指標値を測定するとともに、混和水中のフロックの凝集状態に関する指標値(以下「凝集状態指標値」という。)を測定する。例えば、混和水水質計42は、固液分離プロセスの処理結果に影響する可能性のある混和水の水質の指標値として、アルカリ度、pH、導電率を測定する。また、混和水水質計42は、混和水のゼータ電位や流動電流値、フロックの電気泳動速度などの値を凝集状態指標値として測定する。混和水水質計42によって測定された各種指標値はプラントデータとして凝集剤注入制御装置1に入力される。
通常、水中に存在する懸濁物質は、その表面がマイナスに帯電しており、マイナス同士の反発力によって水中に安定して存在する。これにより水に濁りが生じる。一方、凝集剤は、水中ではプラスに帯電する。したがって、懸濁物質を含む被処理水に凝集剤が注入されると、凝集剤が懸濁物質に付着する。懸濁物質に付着した凝集剤は、懸濁物質のマイナスの荷電を打ち消し(以下「中和する」という。)、懸濁物質の表面電荷を0[mV]に近づける。懸濁物質の表面電荷が0[mV]に近づくと、それに伴ってゼータ電位も0[mV]に近づく。したがって、凝集剤は、懸濁物質同士の反発を弱めて衝突回数を増加させる。この凝集剤の作用により、衝突したフロック同士が徐々に集塊化していき、より大きなフロックが形成される。
フロック形成池5は、被処理水中により大きなフロックを形成するための貯水槽である。フロック形成池5には、緩速攪拌機が備えられ、緩速攪拌機による被処理水の攪拌によってフロックのさらなる集塊化が促進される。例えば、フロック形成池5は、図1に示すように3つの攪拌池51、52及び53に分けられ、各攪拌池にそれぞれ緩速攪拌機54、55及び56が設置される。例えば、緩速攪拌機54、55及び56はフロキュレータである。各攪拌池のうち攪拌池51は被処理水の流れに関して最も上流に位置し、攪拌池53は最も下流に位置する。
攪拌池51には急速混和池4から送られた被処理水が流入する。攪拌池51では、緩速攪拌機54による被処理水の攪拌により、微細なフロックが衝突を繰り返すことによってより大きな粒径のフロックが形成される。攪拌池51の被処理水は、所定時間の攪拌の後に後段の攪拌池52に送られる。
攪拌池52には攪拌池51から送られた被処理水が流入する。攪拌池52では、緩速攪拌機55による被処理水の攪拌により、さらに大きな粒径のフロックが形成される。ここで、攪拌強度が強すぎると集塊化したフロックが破壊されてしまうため、緩速攪拌機55は緩速攪拌機54よりも弱い強度で被処理水を攪拌する。これにより、フロックのさらなる集塊化が促進される。攪拌池52の被処理水は、所定時間の攪拌の後に後段の攪拌池53に送られる。
攪拌池53には攪拌池52から送られた被処理水が流入する。攪拌池53では、緩速攪拌機56による被処理水の攪拌により、さらに大きな粒径のフロックが形成される。ここでも、集塊化したフロックが破壊されないように、緩速攪拌機56は緩速攪拌機55よりも弱い強度で被処理水を攪拌する。これにより、フロックのさらなる集塊化が促進される。攪拌池53の被処理水は、所定時間の攪拌の後に後段の沈澱池6に送られる。
沈澱池6は、フロック形成池5から流入する被処理水を貯える貯水槽である。被処理水が所定時間沈澱池6に貯留されることにより、フロック形成池5において形成された粒径の大きなフロックが重力により沈降する。例えば、被処理水は3時間程度沈澱池6に貯留される。これにより、フロックが被処理水から分離され、その上澄み水が後段の濾過池7に送られる。なお、沈澱池6の最下流部には、濾過池7に送られる被処理水に対してオゾン処理や生物活性炭処理等の付加的な処理を施す設備が備えられてもよい。また、沈澱池6に沈澱したフロックは汚泥として引き抜かれ、図示しない汚泥処理設備に送られる。
また、沈澱池6の下流部には沈澱池水質計61が備えられる。沈澱池水質計61は、濾過池7に送られる被処理水の水質を測定する。具体的には、沈澱池水質計61は、固液分離プロセスの処理結果に関する各種指標値を測定する。例えば、沈澱池水質計61は、固液分離プロセスの処理結果に関する指標値として、被処理水の濁度及び色度を測定する。
濾過池7は、沈澱池6から流入する被処理水を濾過する濾過設備を備えた貯水池である。濾過池7では、被処理水に残留する微小な固形物が濾過によって分離される。濾過された被処理水は処理済み水として放流又は再利用される。
このような各種の水処理設備を有する水処理プラント100において、凝集剤注入制御装置1は入力されるプラントデータに基づいて凝集剤注入装置8が注入する凝集剤の注入量(以下「凝集剤注入量」という。)を制御する。一般に、凝集剤注入量は、単位時間当たりに注入される凝集剤の量で表される。また、凝集剤注入量は、単位時間当たりの被処理水の流量を用いて凝集剤の注入率(以下「凝集剤注入率」という。)に換算される。以下、本実施形態の凝集剤注入制御装置1の構成について詳細に説明するが、凝集剤注入量は、適宜、凝集剤注入率に置き換えることができる。
凝集剤注入制御装置1は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、プログラムを実行する。凝集剤注入制御装置1は、プログラムの実行によって制御目標値決定部11及び凝集剤注入制御部12を備える装置として機能する。なお、凝集剤注入制御装置1の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
制御目標値決定部11は、凝集剤注入装置8の凝集剤注入率をフィードバック制御方式で決定する際の制御目標値を決定する。フィードバック制御は、制御量と制御目標値との偏差に基づいて操作量を変動させることで制御量を制御目標値に追従させる制御方式である。本実施形態では、制御目標値決定部11は、高濁度の原水の流入時においても沈澱池6の濁度を所定の管理目標値以下に維持することを目的として、凝集状態指標値の目標値(以下「凝集状態目標値」という。)を制御目標値として決定する。制御目標値決定部11は、決定した凝集状態目標値を凝集剤注入制御部12に出力する。
凝集剤注入制御部12は、制御目標値決定部11によって決定された凝集状態目標値と、入力されるプラントデータ(具体的には、上流原水水質計2、原水水質計31、流量計32及び混和水水質計42の計測データ)とに基づいて凝集剤注入装置8の凝集剤注入率を操作量として決定する。凝集剤注入制御部12は、決定した凝集剤注入率を凝集剤注入装置8に通知する。この凝集剤注入率の制御周期は例えば10分周期で行われる。
具体的には、凝集剤注入制御部12は、凝集状態指標値を制御量とするフィードバック制御において、制御目標値決定部11によって決定された凝集状態目標値に基づいて操作量となる凝集剤注入率を決定する。例えば、凝集剤注入制御部12は、P制御(比例制御:Proportional Controller)やPI制御(比例積分制御:Proportional-Integral Controller)、PID制御(Proportional-Integral-Differential Controller)等のフィードバック制御を実行する。なお、凝集状態指標値は各種計測器から直接的に凝集剤注入制御部12に入力されてもよいし、図示しない記憶部等に一旦記録されてから凝集剤注入制御部12に入力されてもよい。
図3は、従来の水処理プラントにおいて高濁度の原水が流入した際に用いられる凝集剤注入率の設定例を示す図である。従来は、図3に示すような原水の濁度と凝集剤注入率との対応表に基づいて原水の濁度に応じた凝集剤注入率を決定するフィードフォワード制御が一般的であった。
さらに、実際の運用においては、対応表により決定された凝集剤注入率を、オペレータがその時の原水の水質やフロックの形成状況に応じて微調整することが多く人的負荷が高くなりがちであった。これに対して本実施形態の水処理プラント100では、凝集剤注入率が凝集状態指標値を制御目標値とするフィードバック制御によって調整されるためオペレータによる調整が不要となる。
ただし、平常時とは異なる高濁度の原水が流入した場合、平常時の制御目標値をそのまま使用したのでは処理済み水の水質が悪化する可能性がある。これは、高濁度の原水の流入時には原水中の懸濁物質の量が増加するため、平常時と同様の制御目標値では凝集剤が不足するためである。
図4は、第1の実施形態の凝集剤注入制御装置1が凝集状態目標値を制御目標値として決定する際に用いる対応表の具体例を示す図である。図4に示す対応表は、凝集状態目標値の一例としてフロックの電気泳動速度(移動速度)の目標値と、原水の濁度とを対応づけた例である。このように、原水の濁度に応じて凝集状態目標値を決定することで、処理済み水の水質を良好に維持できるとの知見を得た。
なお、原水の濁度に応じた制御目標値は、図4に示す対応表を示す情報に基づいて凝集剤注入制御装置1が決定してもよいし、対応表に基づいて決定された値が手動で凝集剤注入制御装置1に入力されてもよい。このような対応表を用いることにより、凝集剤注入制御装置1は原水の濁度の上昇に応じてより高い値の制御目標値でフィードバック制御を行うことができるようになる。
図5は、第1の実施形態の凝集剤注入制御装置1による制御目標値の制御例を示す図である。第1の実施形態の凝集剤注入制御装置1によれば、制御目標値がプラス側に高い値となるということは高濁度の原水が流入したときであり、凝集状態としてはより荷電が中和される方向に、つまり凝集剤がより多く注入される方向に凝集剤注入率が制御される。このため、高濁度の原水の流入時において凝集剤が不足するような状況が発生することを抑制することができる。具体的には、流入する原水の濁度の変化に対して制御目標値が図5の例のように制御されることになる。
また、第1の実施形態の凝集剤注入制御装置1によれば、高濁度の原水の流入時において、濁度がピークを過ぎて下降していく期間においても、原水の濁度の低下に応じて制御目標値を低くしていくことができる。これにより、濁度の下降期においても、凝集剤が過剰に注入されるのを抑制することができる。
ここで、高濁度の原水の流入時において良好な処理済み水の水質を得るためには、濁度の上昇期において凝集剤を不足させないことも重要な課題の1つとなる。本実施形態における凝集剤注入制御装置1は、原水水質計31の計測値に加え、上流原水水質計2の計測値も利用して制御目標値を決定することによりこの課題を解決することができる。例えば、流入する原水の濁度が数時間後(例えば2~3時間後)に上昇することが予想される場合、予め制御目標値を高い値に変更しておくことにより、濁度の上昇期において凝集剤が不足する状況が発生することをより確実に抑制することができる。
なお、この手法は濁度の下降期においても有効である。一般に、凝集剤の過剰注入は汚泥の発生量を増加させることにつながるため、凝集剤の注入量を必要最小限に抑えたいという要望がある。特に、高濁度の原水の流入時においては、汚泥の元となる懸濁物質と凝集剤とが多量に存在することになるので汚泥の発生量も多くなる。このような場合、沈澱池6の下部に溜まった汚泥の引き抜きが遅れると処理済み水の水質に影響が出る場合もある。また、汚泥を一旦貯留しておく排泥池などの容積も限られているため、多量に汚泥が発生する状況は回避されることが望ましい。このため、流入する原水の濁度が数時間後に低下することが予想される場合、予め制御目標値を低い値に変更しておくことにより、濁度の下降期において凝集剤が過剰に注入されることを抑制することができる。
なお、上流原水水質計2の計測値に基づいて制御目標値を変更する操作は、図5に示すように段階的に行われてもよい。この場合、制御目標値を変更する大きさや変更の頻度は予想される濁度の変化の速度や変化量に応じて決定されるとよい。
このように構成された第1の実施形態の凝集剤注入制御装置1によれば、凝集剤の注入量をより適切に制御することが可能になる。具体的には、凝集剤注入制御装置1が、原水の水質に応じた凝集状態目標値を制御目標値として凝集剤注入量を操作するフィードバック制御を行うことにより、原水の水質の変化に応じた適切な凝集剤注入量を決定することが可能になる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態における水処理プラント100aのシステム構成の具体例を示す図である。水処理プラント100aは、凝集剤注入制御装置1に代えて凝集剤注入制御装置1aを備える点で第1の実施形態における水処理プラント100と異なる。また、凝集剤注入制御装置1aは、制御目標値決定部11に代えて制御目標値決定部11aを備える点で第1の実施形態の凝集剤注入制御装置1と異なる。その他の構成については第1の実施形態と同様のため、図6において第1の実施形態と同様の構成については図1と同じ符号を付すことにより、それら同様の構成についての説明を省略する。
制御目標値決定部11aは、第1の実施形態における制御目標値決定部11と同様の機能に加え、制御目標値の決定に用いる対応表(以下「第2の対応表」という。)を生成する機能を有する。一般に、浄水場などの水処理施設では図3に示したような対応表が予め用意されていることが多い。そこで、第2の実施形態における制御目標値決定部11aは、このような従来の対応表に基づいて第2の対応表を生成する。従来の対応表は、運用の中で適宜見直される場合が多く、長年の運用によってその水処理施設に流入する高濁度の原水の特性をよりよく表すものとなっていることが多い。そのため、このような従来の対応表に基づいて第2の対応表を生成することで、処理済み水の水質をより安定させることができる。
具体的には、制御目標値決定部11aは次のような方法で第2の対応表を生成する。まず、第2の対応表における原水濁度の範囲を決定する。ここでは簡単のため、原水濁度の範囲については、従来の対応表における原水濁度の範囲をそのまま採用することとする。次に、従来の対応表における原水濁度の連続する各範囲間の凝集剤注入率の増分を制御目標値に変換する。例えば、ここでは次の式(1)及び(2)により凝集剤注入率の増分を移動速度目標値の増分に変換する。
Figure 0007249818000001
Figure 0007249818000002
PI制御は、凝集剤注入率の増分を求め、その増分に基づいて新たな凝集剤注入率を演算する制御方式である。式(1)はこのPI制御の演算式を変形して得られる式であり、式(1)をさらに変形することで式(2)が得られる。
具体的には、従来の対応表より求めた凝集剤注入率の増分の値を式(2)のΔPACに当てはめることで移動速度目標値の増分ΔSVを得る。ここでの、Kp及びTiは、対象の水処理施設で行われているPI制御のパラメータである。Kpは比例ゲインとよばれ、Tiは積分時間と呼ばれる。このように生成される第2の対応表は、その水処理施設で実際に調整されたパラメータであるため、その水処理施設に流入する原水の水質の特性をよく反映したものとなる。
図7は、第2の実施形態において生成される第2の対応表の具体例を示す図である。図7において左側の表は従来の対応表により求められた凝集剤注入率の増分を表し、右側の表はその増分を変換して得られた移動速度目標値の増分に基づいて生成された第2の対応表を表す。ここでSV初期値には、高濁度の原水が流入する前の移動速度の実測値が用いられるとよい。この実測値は原水の濁度が上昇する前のものであれば、瞬時値であってもよいし、高濁度の原水が流入する直前の所定期間(例えば1時間)における平均値であってもよい。
なお、このように生成された第2の対応表において、高濁度の範囲において、SV値がプラス側に高い値(例えば2μm/s程度)となる場合が考えられる。2μm/sのSV値はゼータ電位に換算すると+10mV程度であり、これ以上プラス側にゼータ電位が振れると、凝集剤の注入量が過剰となり凝集状態がかえって悪くなる可能性がある。このような状況を回避するため、第2の対応表に設定される凝集状態目標値(ここではSV値)には上限が設けられてもよい。このような上限を設けることにより、例えば上限を2μm/sとしたときにある原水濁度の範囲について2μm/sを超える移動速度目標値が得られた場合であっても、その範囲内の濁度の原水が流入したときには制御目標値を上限の2μm/sとして凝集剤注入率を決定することができる。
以上、原水の濁度の範囲に応じて制御目標値を決定する方法を示したが、実際には、原水の濁度に加えて濁度の上昇速度も凝集状態に影響を及ぼす可能性がある。つまり、濁度の上昇速度が遅い場合には、凝集剤注入率の調整が十分に間に合うので凝集剤が不足する状況が発生しにくいが、濁度の上昇速度が速い場合には、凝集剤注入率の調整が追い付かずに凝集剤が不足する状況が発生しやすくなる。このような状況が発生することを回避するために、制御目標値決定部11aは、濁度の上昇速度に応じて制御目標値を補正するように構成されてもよい。
例えば、濁度の上昇速度が制御目標値を補正する必要がない通常範囲に収まっているときの補正係数を1とし(すなわち補正しない)、通常範囲を超える速度で濁度が上昇した際の補正係数を1よりも大きい値にする。この場合、通常範囲を超える速度で濁度が上昇した際の補正係数を例えば1.1とすれば、通常範囲での制御目標値(SV初期値+ΔSV)を(SV初期値+1.1×ΔSV)に補正することができる。図8は、このような制御目標値の補正による効果の具体例を示す図である。図8を見ても分かるように、濁度の上昇速度に応じて制御目標値が補正されることにより、原水濁度が急激に上昇する期間においてより多くの凝集剤が注入することが可能になる。そのため、原水濁度の上昇期間において凝集剤が不足する状況をより確実に回避することができる。
このように構成された第2の実施形態の凝集剤注入制御装置1aによれば、個々の水処理施設の特性を反映した第2の対応表に基づいて凝集剤注入率が決定することにより、凝集剤の注入量をより適切に制御することが可能になる。また、第2の対応表が凝集剤注入制御装置1aによって生成されることにより水処理プラント100の運用に係る人的負荷を低減させることができる。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態における水処理プラント100bのシステム構成の具体例を示す図である。水処理プラント100bは、凝集状態指標値を測定する具体的な手段の一例として解析部9を備える点で第1の実施形態における水処理プラント100と異なる。第3の実施形態における凝集剤注入制御装置1は、凝集状態目標値の決定に、解析部9によって測定された凝集状態指標値を用いる点で第1の実施形態における凝集剤注入制御装置1と異なるものの、凝集剤注入率を決定する機能構成は第1の実施形態の凝集剤注入制御装置1と同様である。
解析部9は、分取された混和水の一部を分析して凝集状態指標値を測定する装置である。図9は、一部の混和水が急速混和池4とフロック形成池5との間の配水管から分取される構成を示す。この構成は一例であり、混和水は必ずしも急速混和池4とフロック形成池5との間の配水管から分取される必要はない。例えば、混和水は急速混和池4から採取されてもよいし、フロック形成池5から取得されてもよい。また、分取流路を設けることができない場合には、混和水の分取は人手によって行われてもよい。本実施形態では、混和水の分取は、前記配水管を流れる混和水の一部を配水管とは別の流路(以下「分取流路」という。)に流すことによって実現されるものとする。
解析部9は、凝集状態指標値を測定する構成として光源部91、撮像部92及び速度測定部93を備える。光源部91は分取流路を流れる混和水に光を照射する。光源部91は、例えばレーザー光や可視光を照射する光源である。光源部91は、照射する光の強度や波長を変更可能なように構成されてもよい。光源部91から照射された光は、一部が混和水中のフロックの表面で散乱され、その他は混和水を透過して撮像部92の光学系に受光される。
撮像部92は、カメラ等の撮像装置を用いて構成される。撮像部92は、分取流路を流れる混和水を撮像可能な位置に配置される。例えば、分取流路の途中にはセルと呼ばれる透明な容器が設置され、光源部91と撮像部92とがセルを混和水の流れに対して垂直方向から挟んで対向するように配置される。このような配置により、セルを流れる混和水に流れに対して垂直な方向から光が照射され、撮像部92はセルを透過した光を受光する。撮像部92は、受光した光の強度をデジタル値に変換することによってセルを通過する混和水の画像データを生成する。撮像部92は、セルを通過する混和水を所定の撮像周期(例えば1/3秒周期)で撮像し、生成した画像データを時系列に速度測定部93に出力する。
速度測定部93は、撮像部92から出力される画像データに基づいて混和水中のフロックの凝集状態を示す指標値(凝集状態指標値)を測定する。具体的には、速度測定部93は、フロックの電気泳動速度を凝集状態指標値として測定する。速度測定部93は、撮像部92から出力される時系列の画像データを用いて混和水中のフロックの電気泳動速度を測定し、その測定データを凝集剤注入制御部12に出力する。
図10は、第3の実施形態において分取流路に設けられるセルの具体例を示す図である。図10はy軸負方向から流入する混和水をy軸正方向に通過させるセルの例を示す。セルCには、混和水の流れに対して垂直方向の電場を形成する正極EP及び負極ENと、正極EP及び負極ENに電圧を印加する電源PSが備えられる。電源PSが正極EP及び負極ENに電圧を印加した状態で混和水を通水することにより、セルCにおいて混和水中のフロックの電気泳動が発生する。
具体的には、表面電荷がマイナスであるフロックは電圧の印加によって正極EP方向(すなわちx軸の負方向)に移動する。従って、表面電荷がマイナスであるフロックの電気泳動速度の平均値は負となる。一方、表面電荷がプラスであるフロックは電圧の印加によって負極EN方向(すなわちx軸の正方向)に移動する。従って、表面電荷がプラスであるフロックの電気泳動速度の平均値は正となる。
これに対して表面電荷が中和しているフロックは電場の影響を受けない。そのため、表面電荷が中和しているフロックの移動方向は、電圧が印加されている状況においても一定ではない。従って個々のフロックの移動速度のばらつきが大きくなり、移動速度の分散値が大きくなる。そのため、表面電荷が中和しているフロックの移動速度の分散値は所定値以上になると考えられる。そこで、この所定値を閾値として、フロックの移動速度の分散値と比較することによって、フロックの表面電荷が中和しているか否かを把握することができる。
速度測定部93は、セルCを通過する混和水が撮像された画像に対してソフトウェアによる画像解析処理を施すことにより画像内のフロックを検出し、検出した個々のフロックの移動速度を求める。移動速度は、連続して撮像された画像間におけるフロックの位置と、撮像周期とに基づいて求められる。速度測定部93は、検出したフロックごとに移動速度を測定し、各フロックの移動速度の平均値(以下「平均移動速度」という。)を算出する。
なお、速度測定部93は、各フロックについて求めた移動速度の移動平均をとり、各フロックの移動平均値を平均した値を平均移動速度として算出してもよい。速度測定部93は、このように算出した平均移動速度の時系列データを凝集状態指標値として凝集剤注入制御部12に出力する。なお、平均移動速度は、各フロックの電気泳動速度の平均的な値を示すものであれば平均値に限らず他の統計値に置き換えられてもよい。
このように構成された第3の実施形態の水処理プラント100bは、画像解析処理によってフロックの平均移動速度を測定する解析部9を備えることにより、凝集剤注入制御装置1に対してより正確な凝集状態指標値を供給することができる。
なお、第3の実施形態では、凝集剤注入制御装置1とは異なる別の装置として解析部9を備える水処理プラント100bについて説明したが、解析部9は必ずしも凝集剤注入制御装置1と別体に構成される必要はなく、凝集剤注入制御装置1の一部として構成されてもよい。
また、第3の実施形態では、凝集状態指標値を測定する装置の一例としてフロックの電気泳動速度を測定する解析部9について説明したが、解析部9は他の凝集状態指標値を測定する装置に置き換えられてもよい。例えば、水処理プラント100bは、解析部9に代えて、フロックのゼータ電位、混和水の流動電流値又はコロイド荷電量など、フロックの荷電状態を示す指標値を測定する他の装置に置き換えられてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、凝集剤が注入された被処理水である混和水におけるフロックの凝集状態を制御量とし、被処理水に対する凝集剤の注入量を操作量としてフィードバック制御を行う凝集剤注入制御部と、前記フィードバック制御における前記制御量の目標値を、前記被処理水として流入する原水の濁度に基づいて決定する制御目標値決定部と、を持つことにより、凝集剤の注入量をより適切に制御することができる。
なお、混和水水質計42は、混和水の水質を測定可能であれば、必ずしも急速混和池4とフロック形成池5との間の配水管に設けられる必要はない。例えば、混和水水質計42は、急速混和池4の流出部付近に設けられてもよい。
また、制御目標値は、移動速度目標値のように、高い値ほど凝集剤注入率を増加させる方向に作用するものである必要はない。例えば、制御目標値として用いる凝集状態指標値の種類や、定義の仕方などによっては、低い値ほど凝集剤注入率を増加させる方向に作用する指標値が制御目標値として用いられてもよい。例えば、被処理水のpHは凝集剤の注入量が多いほど低下する。そのため、低い値ほど凝集剤注入率を増加させる方向に作用する指標値として凝集剤注入後の被処理水のpHが用いられてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100,100a,100b…水処理プラント、1,1a…凝集剤注入制御装置、11,11a…制御目標値決定部、12…凝集剤注入制御部、2…上流原水水質計、3…着水井、31…原水水質計、32…流量計、4…急速混和池、41…急速攪拌機、42…混和水水質計、5…フロック形成池、51~53…攪拌池、54~56…緩速攪拌機、6…沈澱池、61…沈澱池水質計、7…濾過池、8…凝集剤注入装置、9…解析部、91…光源部、92…撮像部、93…速度測定部、C…セル、EN…負極、EP…正極、PS…電源

Claims (8)

  1. 凝集剤が注入された被処理水である混和水におけるフロックの凝集状態を制御量とし、被処理水に対する凝集剤の注入量を操作量としてフィードバック制御を行う凝集剤注入制御部と、
    前記フィードバック制御における前記制御量の目標値を、前記被処理水として流入した原水の濁度に基づいて決定する制御目標値決定部と、
    を備え
    前記制御目標値決定部は、前記被処理水として流入した原水の濁度と、所定時間の後に流入することが予想される原水の濁度と、に基づいて前記制御量の目標値を決定する、
    凝集剤注入制御装置。
  2. 凝集剤が注入された被処理水である混和水におけるフロックの凝集状態を制御量とし、被処理水に対する凝集剤の注入量を操作量としてフィードバック制御を行う凝集剤注入制御部と、
    前記フィードバック制御における前記制御量の目標値を、前記被処理水として流入した原水の濁度に基づいて決定する制御目標値決定部と、
    を備え、
    前記制御目標値決定部は、
    前記原水の濁度と凝集剤注入率との対応関係を示す情報に基づいて、前記原水の濁度と前記目標値との対応関係を示す情報を生成し、
    前記凝集剤注入率と前記目標値との関係性に基づいて、前記原水の濁度の増加分に対応する前記凝集剤注入率の増加分を、前記原水の濁度の増加分に対応する前記目標値の増加分に変換し、
    前記原水の濁度の増加分に対応する前記目標値の増加分を前記原水の濁度の上昇速度に応じて決定し、決定した前記増加分に基づいて前記制御量の新たな目標値を決定する、
    集剤注入制御装置。
  3. 前記制御目標値決定部は、前記原水の濁度に基づいて決定した目標値が閾値以上である場合、前記閾値を前記制御量の目標値とする、
    請求項1または2に記載の凝集剤注入制御装置。
  4. 前記混和水中に含まれるフロックの電気泳動速度に基づいて前記混和水におけるフロックの凝集状態の指標値を測定する凝集状態測定部をさらに備える、
    請求項1からのいずれか一項に記載の凝集剤注入制御装置。
  5. 前記混和水のゼータ電位、流動電流値又はコロイド電荷量に基づいて前記混和水におけるフロックの凝集状態の指標値を測定する凝集状態測定部をさらに備える、
    請求項1からのいずれか一項に記載の凝集剤注入制御装置。
  6. 凝集剤が注入された被処理水である混和水におけるフロックの凝集状態を制御量とし、被処理水に対する凝集剤の注入量を操作量としてフィードバック制御を行う凝集剤注入制御ステップと、
    前記フィードバック制御における前記制御量の目標値を、前記被処理水として流入した原水の濁度に基づいて決定する制御目標値決定ステップと、
    を有し、
    前記制御目標値決定ステップにおいて、前記被処理水として流入した原水の濁度と、所定時間の後に流入することが予想される原水の濁度と、に基づいて前記制御量の目標値を決定する、
    凝集剤注入制御方法。
  7. 凝集剤が注入された被処理水である混和水におけるフロックの凝集状態を制御量とし、被処理水に対する凝集剤の注入量を操作量としてフィードバック制御を行う凝集剤注入制御ステップと、
    前記フィードバック制御における前記制御量の目標値を、前記被処理水として流入した原水の濁度に基づいて決定する制御目標値決定ステップと、
    を有し、
    前記制御目標値決定ステップにおいて、
    前記原水の濁度と凝集剤注入率との対応関係を示す情報に基づいて、前記原水の濁度と前記目標値との対応関係を示す情報を生成し、
    前記凝集剤注入率と前記目標値との関係性に基づいて、前記原水の濁度の増加分に対応する前記凝集剤注入率の増加分を、前記原水の濁度の増加分に対応する前記目標値の増加分に変換し、
    前記原水の濁度の増加分に対応する前記目標値の増加分を前記原水の濁度の上昇速度に応じて決定し、決定した前記増加分に基づいて前記制御量の新たな目標値を決定する、
    凝集剤注入制御方法。
  8. コンピュータを、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の凝集剤注入制御装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
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