JPH06317385A - セラミックファイバーブランケット積層ライニング補修方法およびその補修用補助スタッド - Google Patents

セラミックファイバーブランケット積層ライニング補修方法およびその補修用補助スタッド

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JPH06317385A
JPH06317385A JP10545093A JP10545093A JPH06317385A JP H06317385 A JPH06317385 A JP H06317385A JP 10545093 A JP10545093 A JP 10545093A JP 10545093 A JP10545093 A JP 10545093A JP H06317385 A JPH06317385 A JP H06317385A
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stud bolt
ceramic fiber
lining
fiber blanket
repair
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Fumiaki Hihara
原 文 明 日
Shusei Otori
鳥 修 正 大
Akinobu Aoyama
山 晃 庸 青
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Shinagawa Refractories Co Ltd
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Shinagawa Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ライニングを固定しているスタッドボルトの
溶損が生じても損傷したライニング層のみを除去し、溶
損したスタッドボルトを利用して新たなライニング層に
よる補修を可能とする。 【構成】 鉄皮1に溶着されたスタッドボルト2にセラ
ミックファイバーブランケット3を挿通積層してナット
4により固定するセラミックファイバーブランケット積
層ライニングにおいて、所要大きさを有するプレート9
を設け、このプレート9に溶損したスタッドボルト2を
抜止めして挿着し得る挿着孔10を形成するとともに補
助スタッドボルト11を固着し、この補助スタッドボル
ト11に新たなセラミックファイバーブランケットを挿
通してナット14により固定するようにしたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックファイバー
ブンラケット積層ライニングの補修方法およびその補修
用補助スタッドに関する。
【0002】
【従来の技術】重油、ガス等を燃料とする工業用加熱炉
や石油化学プラントにおける各種熱処理装置では、断熱
性の高いセラミックファイバーでライニングすることが
多く用いられている。
【0003】上記のライニングの手段としては、図4に
一部の断面を示すように、炉の鉄皮1の内面にスタッド
ボルト2を溶着しておき、このスタッドボルト2にセラ
ミックファイバーブランケット3,3…を挿通して積層
し、スタッドボルト2の端部にワッシャ4を嵌め、ナッ
ト5を螺合することによりブランケット3を押えて固定
するようにしている。
【0004】上記のスタッドボルト2やワッシャ4、ナ
ット5類は、SUS304、310S等の特殊鋼が用い
られているが、これら部材は炉内の加熱面側に位置され
るので加熱により酸化、溶損されやすく、これらが溶損
して脱落すると図5のように加熱面側の第1層のブラン
ケット3の保持力が失われて垂れ下がったり、延いては
剥離に及ぶことになる。
【0005】このような損傷箇所の補修には、従来は鉄
皮1に至るまでライニングを剥し、新たなスタッドボル
トを溶接し直してこれにセラミックファイバーブランケ
ットを新設時と同様に挿通して積層することによってい
る。
【0006】他方、前記スタッドボルト2の端部やナッ
ト5の溶損を極力防ぐために、図6および図7のように
セラミックファイバー6によりナット5部分を被覆した
り、セラミック製のキャップ7を被冠することによって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに上記前者のよ
うに補修の際にスタッドボルト2を溶接し直すには、全
層にわたってライニングを剥離させなければならず、そ
のうえ新たなスタッドボルトを溶接したのち再びセラミ
ックファイバーブランケットを挿通積層しなければなら
ないため、これらに多くの手数を要し、補修作業に多く
の時間を費やすことが必要となるばかりでなく、鉄皮1
に近い側のライニングは損傷を免れていた場合であった
としてもこれをも除去しなければならないため材料の無
駄な消費を伴ない、きわめて不経済であるなどの問題点
がある。
【0008】また上記後者のようにスタッドボルト2の
端部やナット5にファイバー6やキャップ7を被冠して
溶損自体を防ぐようにしても、単にカバーしているだけ
であるため熱的問題は解消しきれず、しかも使用中に脱
落したりしてさしたる実効を期待することはできない。
【0009】本発明はこれに鑑み、スタッドボルトの先
端部分に溶損が生じても、損傷したライニング層のみを
剥離除去しかつ溶損したスタッドボルトを利用して新た
なライニングの積層を行なって補修することを可能とす
るセラミックファイバーブランケット積層ライニング補
修方法、およびその補修用補助スタッドを提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来の技術が有する
問題点を解決するための手段として、本発明は、鉄皮に
溶着されたスタッドボルトにセラミックファイバーブラ
ンケットを挿通積層してナットにより固定するセラミッ
クファイバーブランケット積層ライニングにおいて、前
記スタッドボルトの先端部分が溶損したときそのスタッ
ドボルトを利用してこれに補助スタッドを保持させ、こ
の補助スタッドに新たなセラミックファイバーブランケ
ットを挿通支持して補修することを特徴とするセラミッ
クファイバーブランケット積層ライニング補修方法と、
所要大きさを有するプレートを設け、このプレートに溶
損したスタッドボルトを抜止めして挿着し得る挿着孔を
形成するとともに補助スタッドボルトを固着し、この補
助スタッドボルトに新たなセラミックファイバーブラン
ケットを挿通してナットにより固定するようにしたこと
を特徴とするセラミックファイバーブランケット積層ラ
イニング補修用補助スタッドを提供するにある。
【0011】
【作用】スタッドボルトの先端が溶損し、そのナットに
よるライニングの保持能力を失った損傷箇所の損傷ライ
ニングを損傷していない層まで剥離除去する。これによ
りスタッドボルトの軸部分が露出するのでこれに補修用
補助スタッドのプレートの挿着孔を押し込むように嵌着
する。プレートは挿着孔の嵌着によりスタッドボルトに
固定されるので、このプレートに固定されている補助ス
タッドボルトに新たなライニングとなるファイバーを挿
着し、この補助スタッドボルトにワッシャ、ナットを嵌
合して締着することにより固定され、補修が完了する。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。図1は本発明において用いられる補修用補助
スタッド8の一例を示し、図2はその使用状態を断面図
として示している。
【0013】上記補助スタッド8は、所要大きさを有す
る金属板からなるプレート9を備え、このプレート9の
一端寄りには挿着孔10が、他端寄りには補助スタッド
ボルト11が設けられている。
【0014】上記挿着孔10は、図示の実施例ではプレ
ート9の一面側から他面側にプレス加工等により球面状
に膨出され、その膨出部分の周縁部10aからその中心
に穿設されている孔部10bにかけて複数条のスリット
10c,10c…が放射状に形成され、この孔部10b
の直径は、不使用時において鉄皮1に溶着されているス
タッドボルト2の外径より若干小とされており、上記膨
出部分の凹面側(図1において上面側)から孔部10b
にスタッドボルト2を通すときはスリット10c,10
c…の存在により若干押し広げられ、挿着後抜き方向へ
は孔部10bの内周縁がくいついて容易には抜けない状
態に嵌着されるようになっている。
【0015】補助スタッドボルト11は、プレート9に
貫通されてその挿通部分のネジにプレート9の両面側か
らナット12,13により締着され、他端のネジにはラ
イニング固定用のナット14が螺合される。なおこの補
助スタッドボルト11はプレート9に溶接により固着す
るようにしてもよい。また図3はプレート9を円板状と
した例を示す平面図であるが、このプレート9の形状に
ついては任意に選択されてよい。
【0016】次に上記実施例の作用を説明する。鉄皮1
に溶着されているスタッドボルト2の先端が溶損し、そ
のナット4によるライニングの保持能力を失った場合、
損傷箇所の損傷ライニングを損傷していない層まで剥離
除去する。図2においてAは損傷していないライニング
層を示している。
【0017】これによりスタッドボルト2の軸部分が露
出するので、このスタッドボルト2の先端から補助スタ
ッド8のプレート9の挿着孔10を嵌込む。このとき挿
着孔10の膨出部分の凹面側からスタッドボルト2の先
端を孔部10bに差込めば、孔部10bはスリット10
c,10c…により若干拡張して嵌り、既存のライニン
グ層Aに押しつけるように押込む。これによりプレート
9は抜け方向には孔部10bの内周縁がスタッドボルト
2にくい込むので容易には抜けない状態に取付けられ
る。
【0018】ついでプレート9に固定されている補助ス
タッドボルト11のナット14を外し、新たなライニン
グ層Bを形成するためのブランケットを挿着したのち補
助スタッドボルト11にワッシャ15、ナット14を嵌
めて締付ければ、図2のように新なライニング層Bが形
成されて補修が完了する。
【0019】なおプレート9に形成される挿着孔10
は、図示の例では膨出部分を形成してその中央に孔部1
0bを設けるようにした場合について示したが、プレー
ト9を平板状のままとして孔部を穿設し、その周辺に放
射状のスリットを形成するようにしても抜止めを図るこ
とができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、溶
損されたスタッドボルトを利用して補修用のブランケッ
トを積層することができるので、損傷箇所のライニング
を鉄皮に至るまですべて取り去る必要がないとともに新
たなスタッドボルトを鉄皮に溶接し直す必要がなく、し
たがって損傷していないライニング材を生かして補修す
ることができ、材料費を著しく低減し得るうえ、補修作
業の作業能率を大巾に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における補修用補助スタッドの一例を示
す斜視図。
【図2】補修完了状態を示す一部の断面図。
【図3】図1の補助スタッドのプレートの変形例を示す
平面図。
【図4】従来のライニング固定手段を示す断面図。
【図5】図4のスタッドボルトが溶損し、ライニングの
一部が剥離した状態を示す断面図。
【図6】従来のスタッドボルト保護手段の例示断面図。
【図7】同、他の保護手段の例示断面図。
【符号の説明】
1 鉄皮 2 スタッドボルト 3 セラミックファイバーブランケット 8 補修用補助スタッド 9 プレート 10 挿着孔 11 補助スタッドボルト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄皮に溶着されたスタッドボルトにセラミ
    ックファイバーブランケットを挿通積層してナットによ
    り固定するセラミックファイバーブランケット積層ライ
    ニングにおいて、前記スタッドボルトの先端部分が溶損
    したときそのスタッドボルトを利用してこれに補助スタ
    ッドを保持させ、この補助スタッドに新たなセラミック
    ファイバーブランケットを挿通支持して補修することを
    特徴とするセラミックファイバーブランケット積層ライ
    ニング補修方法。
  2. 【請求項2】鉄皮に溶着されたスタッドボルトにセラミ
    ックファイバーブランケットを挿通積層してナットによ
    り固定するセラミックファイバーブランケット積層ライ
    ニングにおいて、所要大きさを有するプレートを設け、
    このプレートに溶損したスタッドボルトを抜止めして挿
    着し得る挿着孔を形成するとともに補助スタッドボルト
    を固着し、この補助スタッドボルトに新たなセラミック
    ファイバーブランケットを挿通してナットにより固定す
    るようにしたことを特徴とするセラミックファイバーブ
    ランケット積層ライニング補修用補助スタッド。
JP10545093A 1993-05-06 1993-05-06 セラミックファイバーブランケット積層ライニング補修用補助スタッド Expired - Lifetime JPH0776675B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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