JPH06315345A - タマネギ加工品の製法 - Google Patents

タマネギ加工品の製法

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JPH06315345A
JPH06315345A JP13134493A JP13134493A JPH06315345A JP H06315345 A JPH06315345 A JP H06315345A JP 13134493 A JP13134493 A JP 13134493A JP 13134493 A JP13134493 A JP 13134493A JP H06315345 A JPH06315345 A JP H06315345A
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JP
Japan
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onion
onions
processed
product
collagen
Prior art date
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Pending
Application number
JP13134493A
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English (en)
Inventor
Koichi Tamura
幸一 田村
Suekazu Ooyabu
末和 大藪
Naohiko Abu
尚彦 阿武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shinyaku Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Shinyaku Co Ltd filed Critical Nippon Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、解凍後にタマネギ本来の品
質を保持した香気及び形態の良いタマネギ加工品を得る
ことにある。 【構成】 本発明は、タマネギ加工品の製造において、
タマネギの表面をコラーゲン又はゼラチン、及び加工澱
粉でコーテイングした後、冷凍することにより構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はタマネギ加工品に関す
る。ハンバーグやミンチボール等の食肉加工品にはタマ
ネギをみじん切りにしたものやソテーしたものが利用さ
れている。本発明は解凍することによりみじん切りタマ
ネギやタマネギソテーとしてそのまま利用できるタマネ
ギ加工品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タマネギは、特有の強い香気や油と共に
加熱したときに発生する香ばしい香りが好まれ、香辛料
として広く利用されている。タマネギの用途としては、
畜肉製品、各種のスープ、カレー、ソース、たれ、スナ
ック、菓子類、惣菜、冷凍食品、ベビーフード、健康食
品などがあり、ほとんどのすべての食品に利用されてい
る。
【0003】そのため、タマネギには、いろいろのかた
ちの製品がある。その利用の形態としては、生タマネギ
の他に、カットオニオン、生ピューレ、凍結ピューレ、
加熱ピューレ、また、新鮮なタマネギの風味をそこなわ
ぬように搾汁したジュース、タマネギを熱水中で煮沸
後、搾汁してエキスを抽出し、これを濃縮した濃縮エキ
スやこれらを乾燥粉末化したパウダーなどがある。
【0004】タマネギ特有の強い香気は、タマネギを切
断した時、細胞が損傷をうけると動き出す生分解の機構
によって生成する。この反応では、含硫アミノ酸である
アルキルシステインスルフォキシドが分解酵素CSリア
ーゼの作用で分解し、催涙性物質およびジスルフィドを
主要成分とする揮発性の香気を生成する。
【0005】昔から、このタマネギの強い香気が肉や魚
の臭いをマスキングするのに有効であることは良く知ら
れており、そのフレーバーは肉類ともよく調和して、ま
ろやかなまとまったよい味を作り出すことができ、嗜好
的にも優れた高品質の肉製品や肉類を用いた惣菜類を製
造することができる。そのため、タマネギは肉製品の製
造において多量に使用されている。
【0006】生タマネギを切断したカットオニオンは新
鮮なフレーバーを持っているが、他の野菜同様タマネギ
は水分を多量に含んでいるため、ハンバーグなどの食品
の製造の際、多量の添加を行うと身くずれをおこす欠点
を持っている。
【0007】また、生タマネギピューレ(摩砕物)は、
ハンバーグ類に多量に加えると風味はよくなり、増量効
果もあるが、タマネギ中にはクエン酸、リンゴ酸などの
有機酸類が含まれているため、加熱調理すると肉の保水
性が低下し、製品からのドリップが激しく、製品の歩ど
まりが低下する。そのためテクスチャーや肉汁感といっ
た製品の官能特性も低下する。
【0008】一方、これら生タマネギやピューレにあっ
ては、必要の都度、タマネギを切断したり、摩砕しなけ
ればならず、その手間が誠に厄介である。そのため生タ
マネギをカットしたカットオニオンや生ピューレへあら
かじめ調製した凍結品が製造、販売されている。
【0009】しかし、これらの生タマネギの製品にあっ
ては、タマネギに付着した土壌細菌等によって製品が汚
染する危険性があることから、調理加工の工程で加熱殺
菌が充分に行われるカレー等の製造以外では、その利用
が嫌われている。そのため、ハンバーグやミンチボー
ル、コロッケ、シューマイ等の惣菜にあってはタマネギ
を加熱処理したソテー等が多く使用されている。
【0010】加熱処理されたタマネギは、香りがまろや
かで刺激臭もほとんどなくなり、肉とのなじみもよくな
る。
【0011】しかし、加熱処理を施したタマネギでは、
生タマネギに比較し組織が軟弱になるため、タマネギ自
身の水の保持能力が低下し、これらを使用したハンバー
グ等の肉加工品では、生タマネギに比べ、更にドリップ
が出やすくなるという欠点を有している。また、長時間
の加熱処理を行ったタマネギにおいては、生タマネギ本
来の香気がないため、新鮮なタマネギのような抑臭効果
が期待できず、タマネギをこのような目的に利用する場
合には使用できない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにハンバー
グやミンチボール等の製造時には、タマネギをみじん切
りにしたものやソテーしたものが利用されている。この
場合必要の都度、タマネギを切断し製造に使用しなけれ
ばならず、その手間が誠に厄介である。そのため、従来
から、カットタマネギやソテーを冷凍保存することが試
みられている。しかし、従来の生タマネギやソテーを凍
結した製品は、ハンバーグやミンチボール、コロッケ、
シューマイ等の加工食品に使用した時、最終製品の品質
低下を引き起こす。
【0013】そのため、解凍時にドリップが少なく、ま
た、それらを利用した製品においても品質の低下、特に
ドリップ発生を防止する効果のある製品の出現が望まれ
ている。本発明はかかる課題に取り組み、解凍後にタマ
ネギ本来の品質を保持した香気及び形態の良いタマネギ
を得るためのものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のタマネギ加工品
は、タマネギを裁断後、殺菌等の処理を施すか又は施さ
ず、コラーゲンとゼラチンのいずれか一方を必ず含む可
食性素材を加えて攪拌した後、冷却し、凍結して、製造
するものである。
【0015】本発明においては一又は二以上の可食性素
材を加えることをその特徴としている。本発明に係る可
食性素材としては、コラーゲン、ゼラチンのうちいずれ
かは必須であるが、その両方ともが必須というわけでは
ない。その他の本発明に係る可食性素材のうち良好なも
のとして、加工澱粉を挙げることができる。このように
して製造したオニオンは、ハンバーグ製造の際、他の副
原料と共に添加して使用した時、タマネギの粒状感を適
当に残し、肉汁感に富み、テクスチャーに優れた製品を
作ることができる。
【0016】本発明に係る可食性素材としてのコラーゲ
ン、ゼラチン、加工澱粉は、タマネギの表面をコーテイ
ングすることによりタマネギ内部の水が流出するのを防
止するものである。本発明に係る可食性素材には上記し
たもののほか、卵白、乳蛋白、血漿蛋白等の動物性蛋白
質、大豆蛋白、小麦グルテン等の植物性蛋白質、でんぷ
ん、食物繊維、ガム等の増粘多糖類等があげられる。
【0017】しかし、卵白、大豆蛋白、乳蛋白、血漿蛋
白等の蛋白素材にあっては固有の臭いを有するものもあ
るため、これらの素材を用いてコーテイングしたタマネ
ギ加工品においては、タマネギ臭以外の異臭として感じ
られる場合があり、ハンバーグ等の製品において生タマ
ネギを添加した時と比較して、肉のテクスチャー及びフ
レーバーとのなじみが悪く、一体感が得られないことが
あったり、蛋白の特性上、タマネギの臭いを吸着するの
で、タマネギ本来の臭いの発現効果を低下させることが
ある。従って、本発明には、コラーゲン、ゼラチン、加
工澱粉を使用することが好ましい。
【0018】コラーゲン、ゼラチンは使用量を多くして
も、食感や風味を損なうことがなく、効果的にタマネギ
の表面をコーテイングすることができるが、タマネギに
対して1〜20%使用するのが好ましい。加工澱粉にあ
っては0.1〜10%が好ましい。しかしながら、これ
らの量に限定するものではない。また、組み合わせて用
いる場合にはコラーゲンあるいはゼラチンと加工澱粉と
の比は1〜99:99〜1の範囲のどのような比であっ
てもよい。
【0019】本発明の効果を発揮させるためには、コラ
ーゲン、ゼラチン、加工澱粉がタマネギのカット面に均
一に接触するようにすることが大事である。そのため、
常温で粉体のままタマネギにまぶしても良いが、コラー
ゲンやゼラチンが融解する温度で使用するのが好まし
い。タマネギと可食性素材を混合接触させた後、枠型に
入れて冷却後、凍結する。
【0020】本発明において凍結は、急速凍結であって
も、緩慢凍結でもあってもどちらでもよい。緩慢凍結に
おいても本発明の方法を用いることにより、解凍後にタ
マネギ本来の品質を保持した香味および形態の優れたタ
マネギ加工品を容易につくることができる。また、凍結
品の形態は板上であってもバラ状であってもよい。使用
は、完全解凍後用いても良いが、半解凍状態で使用して
もよいし、凍結品のまま用いてもよい。
【0021】
【効果】本発明のタマネギ加工品は前記のように構成し
たもので、これをハンバーグ製造に添加して製造すると
タマネギの粒状感にすぐれ、可食性素材の作用もあっ
て、調理加工時のドリップの発生が少なく、肉汁感があ
り、テクスチャー、フレーバー共に優れた製品を製造す
ることができる。
【0022】
【実施例】以下本発明の試験例及び実施例について説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 試験例 生タマネギのみじん切り1100g を80℃の湯浴上で油
を添加せずにゆっくりと攪拌しながらその重量が80%
になるように調整する。その中にコラーゲン60g を数
回に分けて加えた後、加工澱粉60g を添加し、タマネ
ギより流出した水分によって可食性素材を溶解、溶融さ
せ、タマネギと一体化させる。その後、枠型に入れ込
み、冷凍しタマネギ加工品を製造する。次に、合挽きミ
ンチ(豚:牛=3:1)53%、タマネギみじんぎり、
ソテーにあっては20%、本発明タマネギ加工品にあっ
ては22.7%、卵7.7%、パン粉6%、精製ラード
5%、、水5%、馬鈴薯澱粉1.5%、醤油0.3%、
食塩0.6%、砂糖0.6%、グルタミン酸ナトリウム
0.2%、香辛料0.1%(タマネギ含有量は20%)
よりなるハンバーグ原料を良く混合後、1個あたり約1
00g の重量で成形した。このものを鉄板上で1分づつ
両面を焼き色がつく程度に一次加熱した。このとき遊離
するドリップを測定した。さらに一次加熱を終えたハン
バーグを一個づつ真空包装した後、85℃で20分間、
二次加熱した。冷却後、袋から取り出し、遊離するドリ
ップを測定した。その結果を表1に示した。一次加熱、
二次加熱時のドリップを合計したドリップ量は本発明の
冷凍タマネギを使用したハンバーグでは最も少なくドリ
ップ防止効果のあることが認められた。また、二次加熱
を終えたハンバーグを電子レンジにて2分加熱した後、
官能検査した結果を表2に示した。本発明で得られる製
品を使用したハンバーグはタマネギの粒状感があり、肉
汁感に富み品質の優れたものであった。
【表1】
【表2】
【0023】実施例1 生タマネギのみじん切り88部にコラーゲン6部、加工
澱粉6部を添加し、40℃の水浴上で加熱・攪拌しながら
可食性素材を溶解、溶融させ、タマネギと一体化させ
る。その後、枠型に入れ込み。−20℃に冷凍しタマネ
ギ加工品を製造する。
【0024】実施例2 水分含量約90重量%のタマネギ100部をみじん切り
に細断した後、サラダ油5部と共に厚手のアルミ容器に
入れ、最初はガスコンロの中火で、タマネギを炒めてタ
マネギの水分をある程度除去し、その後弱火で更に炒
め、タマネギの重量が75部になるまでソテーした。こ
のタマネギソテー80部に対し、コラーゲン8部を数回
に分けて加えた後、加工澱粉12部を添加し、溶解、溶
融させた。その後、枠型に入れ、−20℃に冷凍しタマ
ネギ加工品を製造する。
【0025】実施例3 生タマネギをみじん切りに細断した後、重量の減少が起
こらないように加圧下で加熱したタマネギ88部に対
し、コラーゲン6部、加工澱粉6部を添加し、溶解、溶
融させ、均一になるように攪拌混合した。その後、枠型
に入れ込み、−20℃に冷凍しタマネギ加工品を製造す
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タマネギ加工品の製造において,タマネ
    ギの表面を、コラーゲンとゼラチンのいずれか一方を必
    ず含む可食性素材でコーテイングした後、冷凍すること
    を特徴とするタマネギ加工品の製造法。
JP13134493A 1993-05-06 1993-05-06 タマネギ加工品の製法 Pending JPH06315345A (ja)

Priority Applications (1)

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JP13134493A JPH06315345A (ja) 1993-05-06 1993-05-06 タマネギ加工品の製法

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JP13134493A JPH06315345A (ja) 1993-05-06 1993-05-06 タマネギ加工品の製法

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JPH06315345A true JPH06315345A (ja) 1994-11-15

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ID=15055749

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JP13134493A Pending JPH06315345A (ja) 1993-05-06 1993-05-06 タマネギ加工品の製法

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JP (1) JPH06315345A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008029330A (ja) * 2006-06-26 2008-02-14 Prima Meat Packers Ltd 多層構造ハンバーグ及びその製造方法
JP2011155850A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Nippon Flour Mills Co Ltd 冷凍生玉ネギを使用したパスタソース及びその製造方法
JP2011223998A (ja) * 2010-03-30 2011-11-10 Takara Shuzo Co Ltd 料理用酒類、食材の処理方法、不快臭の消臭方法、食感の改善方法、並びに、加工食品

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