JPH0631303B2 - 新規な6位置換アルドヘキソピラノ−ス誘導体 - Google Patents

新規な6位置換アルドヘキソピラノ−ス誘導体

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JPH0631303B2
JPH0631303B2 JP10133784A JP10133784A JPH0631303B2 JP H0631303 B2 JPH0631303 B2 JP H0631303B2 JP 10133784 A JP10133784 A JP 10133784A JP 10133784 A JP10133784 A JP 10133784A JP H0631303 B2 JPH0631303 B2 JP H0631303B2
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信也 森貞
優 福井
恵一 門田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式(1) 〔式中、Rは1位置換のインドール、イサチン、インド
リン、5−フルオロウラシル、ピロリジン、またはイミ
ダゾールの各残基を、R1は水素、アセチル基、ベンジ
ル基、またはベンゾイル基を、R2は水酸基、アセトキ
シ基、ベンジルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、アミノ
基、N−アセチルアミノ基、またはN−ベンゾイルアミ
ノ基を、R3は水素またはメチル基を表わす。〕 で示される新規な6位置換アルドヘキソピラノース誘導
体、およびR2がアミノ基である上記誘導体の酸付加塩
に関する。
酸付加塩を形成する際に用いる酸としては無機酸または
有機酸が挙げられる。
これら一連の新規6位置換アルドヘキソピラノース誘導
体は医薬、農薬等に有用な化合物群である。例えば医薬
としては抗腫瘍剤、免疫促進剤として用いることができ
る。
従来、生理活性核酸関連化合物の糖部分はDNA,RN
Aに代表される如く天然五炭糖であるリボース及びデオ
キシリボースに限定されている。又これらの核酸塩基は
糖部分の活性な1位に結合されているのが殆んどであ
る、わずかにリボース又はデオキシリボースの5位にア
デニン誘導体の付加した化合物群が“reversed”核酸と
して知られるが(J.Heterocycl.Chem:,3(4),485〜
9,1966)その活性については全く記憶がない。一方、
天然により広く存在する六炭糖(グルコース、マンノー
ス、ガラクトースなど)は、最近マウスの癌細胞からそ
の存在が初めて明らかにされたグルコース核酸(GN
A)に含まれるグルコースに示される様にその存在と役
割が注目されている。
この六炭糖誘導体についてもその多くの研究が糖の1位
に核酸塩基を付加しているもので生理活性についても顕
著な例は殆んどない。ところが我々はこの六炭糖の6位
という従来殆んど用いられていない部位を使用してグリ
コシルドナーとする事によるそのコンフォーメーション
の特異性及び生体膜透過時のキャリャーとしての親和性
を利用することを考えた。
六炭糖の6位に付加する化合物としては天然にみられる
いわゆる核酸塩基を用いず簡単な構造を有する化合物
で、例えば生体膜を通過し、癌細胞などを反応をおこし
得る化合物群を種々検討した。その結果、おどろく事に
単独では殆んど制癌活性を示さないインドール、イミダ
ゾール及びその誘導体を六炭糖の6位に付加させた一連
の新規なアルドヘキソピラノース誘導体が良好な制癌活
性や免疫促進作用などを示すことを見出したのである。
すなわち本発明は有用な用途を有する新規な化合物群で
ある6位置換アルドヘキソピラノース(グルコース、ガ
ラクトース)、アルドヘキソピラノシルアミン(グルコ
ースアミン)誘導体及びそれらの製造法に関するもので
ある。
これらの化合物を製造するについては大略以下の方法に
よった。まず、合成中間体となる種々の6−デオキシ−
6−ハロゲノーアルドヘキソピラノース誘導体について
は概ね公知の方法に従い合成した(代表的な参考文献例
としてはJ.Amer.Chem.Soc.,70,2785(1948);Ann.Chem.,8
25(1980);Bull.Chem.Soc.Japan,46,3165(1973);特開昭
55−122796等があげられる)が、これに関しては例えば
次の反応式I〜IV等で示すことができる。
反応式I 反応式II 反応式III 反応式IV ただし、式中の記号は以下の意味を表わす。
Ac:アセチル,Tr:トリチル,Ms:メタンスルホニル,
Bn:ベンジル,Bz:ベンゾイル,Ts:p−トルエンスル
ホニル,Py:ピリジン,DMF:ジメチルホルムアミド この様な方法で得られる、一般式(2) 〔式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素を、R1′はア
セチル基、ベンジル基、またはベンゾイル基を、R2
はアセトキシ基、ベンジルオキシ基、ベンゾイルオキシ
基、アミノ基、N−アセチルアミノ基、N−ベンゾイル
アミノ基、またはN−p−メトキシベンジリデンアミノ
基を、P2′はメチル基、アセチル基、ベンジル基、ま
たはベンゾイル基を表わす。〕 で示される、6−デオキシ−6−ハロゲノ−アルドヘキ
ソピラノース誘導体またはR2がアミノ基である上記誘
導体の酸付加塩と、インドール、イサチン、インドリ
ン、5−フルオロウラシル、ピロリジン、イミダゾール
の中の一種とを、相間移動触媒の存在下アルカリ水溶液
の条件下で反応させるか、あるいは非プロトン性溶媒中
アルカリ金属ハイドライド存在下反応させた後通常の後
処理操作および精製を行なった後場合によって保護基を
脱保護することにより一般式(1)で表わされる6位置換
アルドヘキソピラノース誘導体を製造することができ
る。
ここにおいて相間移動触媒としては四級アンモニウム
塩、四級ホスホニウム塩、四級ピリジニウム塩などの四
級塩が用いられるが好適には四級アンモニウム塩が用い
られる。例示すればトリエチルベンジルアンモニウムハ
ライド、セチルトリメチルアンモニウムハライド、セチ
ルジメチルベンジルアンモニウムハライド等である。使
用量は基質(2)に対し0.1〜10モル%程度が用いられ
る。アルカリ水溶液としては水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等の濃厚水溶液が用いられるが好適な濃度とし
ては30〜70%水溶液である。基質(2)に対し1〜1
5当量の過剰量を用る。相間移動触媒を用いる反応に於
て有機相としては生成物の6位置換アルドヘキソピラノ
ース誘導体を抽出可能な、反応に不活性な有機溶媒なら
ば特に制限はないが好適にはベンゼン、トルエンなどの
芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水
素類、ジメトキシエタン、ジエトキシメタンなどのエー
テル類などがそれぞれ単独又は混合して用いられる。
反応温度としては特に制限はないが通常常温から反応系
での還流温度が使用される。相間移動触媒を用いる反応
は通常3〜10時間で終了する。
ここにおいて相間移動触媒を使用すると反応速度及び収
率が向上することに加え、インドールを代表とする塩基
群のN−置換体が優先的に得られる。
さらに非プロトン性溶媒としてはN,N−ジメチルホル
ムアミド,ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホ
リックトリアミド等が好適に用いられる。なおこれらの
非プロトン性溶媒は常法により脱水処理後使用すること
が望ましい。
アルカリ金属ハイドライドとしては水素化ナトリウム、
水素化リチウム、水素化カリウム等が用いられる。使用
量はインドール、イサチン等の一種に対し1.0〜1.2当量
が用いられる。
反応温度としては常温から約200℃の範囲で行なわれ
る。反応は通常5〜20時間で完結する。これらの反応
の進行は薄層クロマトプレート、ガスクロマトグラフィ
ー等で検知できる。生成物の精製はシリカゲルカラム又
はシリカゲル薄層クロマト等により行なわれる。一方出
発原料として次式(3)又は(4)で示されるウロン酸誘導体
から一般式(1)で示される6位置換アルドヘキソピラノ
ース誘導体のうちインドール誘導体を製造することがで
きる。
〔式中Zはベンジル基またはベンゾイル基を表わす。〕 すなわち、これらウロン酸誘導体をジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(DCC)等の縮合剤の存在下インドリン
と反応させ式 〔式中、Zは前述のとおりである。〕 で示されるインドリンアミドとし、さらに酸化によりイ
ンドールアミドとする。その後ジボラン等による還元を
行ないカルボニル基をメチレン基に変換することによ
り、6位置換アルドヘキソピラノース−インドール誘導
体を製造することができる。この場合、目的化合物に応
じて、保護基を脱保護する、あるいは、さらに他の保護
基へと変換して、目的化合物を得ることができる。ただ
し、目的化合物が、一般式(1)で示される化合物のうち
1がベンジル基でR2がベンジルオキシ基であるもの、
もしくは、R1がベンゾイル基でR2がベンゾイルオキシ
基であるものの場合には、出発原料として一般式(4)で
示される化合物を用い、保護基を脱保護せずそのままで
目的化合物を得ることができる。これらに関しては例え
ば次の反応式V〜VI等で示すことができる。
反応式V (ただしDDQはジシクロジシアノキノンを示す。) 反応式VI 以上のようにして合成した種々の新規化合物は腫瘍細
胞、例えばP388に対し良好な腫瘍細胞増殖阻止作用
を有する。例えばP388マウス白血病細胞に対する効
果は以下の方法により試験を行なった。すなわちP38
8白血病細胞はDBA/2NCrjマウスの腹腔内で継代されて
きた細胞をマウス腹腔より採り10%仔牛血清、5μM
2−ヒドロキシエチルジサルファイドを加えたRosewell
Park Memorial Institute Medium1640(以下RPMT
1640培地と称する)に懸濁し、細胞濃度を1.0×1
5cells/mlとなるよう調製した。一方各薬剤をRPMI 16
40培地に20,2,0.2μg/mlに調製した。細胞懸濁液、薬剤
溶液各0.5mlずつを培養試験管にとり、最終的に細胞濃
度5.0×104cells/ml、薬剤濃度10,1,0.1μg/mlとし
た。培養試験管にアルミキヤップをかぶせ、5%二酸化
炭素を含む湿雰囲気中37℃で48時間培養した。
培養前後の細胞数をコールターカウンターで測定し48
時間で増殖した細胞数を求め、対照に対する比をとり、
それを増殖率とした。1から増殖率を減じ、増殖抑制率
を求めた。即ち これらの結果は、それ自身単独では制癌活性を示さない
かもしくは弱い活性しか示ささないインドール、イサチ
ン誘導体等が、アルドヘキソピラノース誘導体の6位置
換体として顕著なマウス白血病抗腫瘍作用を有する事を
示す新しい知見であり今迄予想できなかった有用性を有
するものである。
又これらの新規化合物群(一般式(1))の抗体産生作用
は例えば以下の試験方法によった。
in vivo 抗体産生作用 〔方法〕一群5匹のICRマウス(♂,8週令)に各化
合物を各日100mg/kgづつ3日間腹腔内投与し、3日
目に10%羊赤血球(SRBC)を0.2ml静脈注射して免疫
を施した。
SRBC感作5日目にマウス脾臓の有核細胞106個あ
たりの抗体産生細胞数をCunninghamらの方法によって算
定して抗体産生作用に及ぼす影響を検討した。
〔結果〕下表に示したいずれの化合物も対照に比べ統計
的に有意に抗体産生が増強された。
本発明化合物の具体例としては例えば次の様な化合物が
あげられる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、こ
れらはいずれも一部にすぎないものであって本発明は何
らこれらのみに限定されるものではない。
実施例1 1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデンガラクツロン酸−
水塩4.40g(15ミリモル)、インドリン1.87g(15.8
ミリモル)を塩化メチレン80mlに溶解し0℃に冷却し
た。ジシクロヘキシルカルボジイミド3.09g(15ミリ
モル)の塩化メチレン溶液(5ml)を滴下し、室温で一
夜放置した。酢酸エチル100mlを加え、析出結晶を
別した。液を濃縮後、イソプロパノール10mlより結
晶化させ、1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデンガラク
ツロン酸のインドリンアミド体3.481gを得た。収率は6
1.8%であった。NMRピークはδ(CDCl3,ppm)=1.33
(6H,シングレット)、1.47(3H,シングレッ
ト)、1.55(3H,シングレット)、3.07(2H,トリ
プレット,J=12Hz)、4.0〜5.0(6H,マルチプ
レット)、5.63(1H,ダブレット,J=7.5Hz)、6.7
〜7.4(3H,マルプレット)、8.1〜8.4(1H,マル
チプレット)であった。
実施例2 実施例1で得られた1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデ
ンガラクツロン酸のインドリンアミド1.489g(3.97ミ
リモル)、ジクロロジシアノキノン1.36g(6ミリモ
ル)をキシレン20mlに溶解し、還流下3.5時間反応さ
せた。固体を別後、液を濃縮し、シリカゲルカラム
で精製し、1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデンガラク
ツロン酸のインドールアミド1.039gを得た。収率は70.
1%であった。
NMRピークはδは(CDCl3,ppm)=1.33(6H,シン
グレット)、1.47(3H,シングレット)、1.55(3
H,シングレット)、4.40(1H,ダブレット,J=6
Hz)、4.70(2H,シングレット)、4.93(1H,シン
グレット)、5.70(1H,ダブレット,J=6Hz)、
6.53(1H,ダブレット,J=5Hz)、7.2〜7.7(3
H,マルチプレット)、7.95(1H,ダブレット,J=
5Hz)、8.4〜8.6(1H,マルチプレット)であっ
た。
実施例3 実施例2で得られた1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデ
ンガラクツロン酸のインドールアミド0.551g(1.48ミ
リモル)をテトラヒドロフラン7mlに溶解し0℃に冷却
する。ジボランのTHF溶液(0.5モル濃度)6mlを滴
下し、0℃で30分、室温で2時間反応させた。常法に
より後処理を行ない、シリカゲル薄層クロマトで精製
し、6−デオキシ−6−インドリル−1,2:3,4−ジ−O
−イソプロピリデンガラクトピラノース0.368gを得
た。、収率は69.4%であった。
NMRピークはδは(CDCl3,ppm)=1.10(3H,シン
グレット)、1.20(3H,シングレット)、1.43(6
H,シングレット)、3.47(1H,ダブレット,J=1
2Hz)、3.9〜4.5(4H,マルチプレット)、5.47
(1H,ダブレット,J=7.5Hz)、5.87(1H,ダブ
レット,J=12Hz)、6.38(1H,ダブレット,J
=5Hz)、7.0〜7.2(2H,マルチプレット)、7.15
(1H,ダブレット,J=5Hz)、7.4〜7.8(2H,マ
ルチプレット)であった。IRはν(neat,cm-1)=300
0,1460,1380,1260,1220,1080,1010,910,740であった。
実施例4 1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデンガラクツロン酸−
水塩の代りに1,2,3,4−テトラベンゾイルガラクツロン
酸を用いた他は実施例1,実施例2,実施例3と同様の
操作を行ない、6−デオキシ−6−インドリル−1,
2,3,4−テトラベンゾイルガラクトピラノースを得
た。
NMRピークはδ(CDCl3,ppm)=4.2〜5.0(4H,マ
ルチプレット)、5.8〜6.1(3H,マルチプレット)、
6.4〜6.5(1H,マルチプレット)、6.5〜8.1(25
H,マルチプレット)であった。
実施例5 実施例4で得られた、6−デオキシ−6−インドリル−
1,2,3,4−テトラベンゾイルガラクトピラノース
161mg(0.231ミリモル)に1%苛性ソーダのメタノ
ール溶液5mlを加え、室温で3.5時間撹拌した。濃度後
シリカゲル薄層クロマトで精製し、6−デオキシ−6−
インドリル−ガラクトース47mgを得た。収率は72.8%
であった。
NMRピークはδ(d4−メタノール,ppm)=4.0〜5.1
(10H,マルチプレット)、6.35(1H,ブロー
ド)、6.8〜8.1(6H,マルチプレット)であった。
旋光度は▲〔α〕20 D▼+8.6゜(C8.88,メタノール)
であった。
実施例6 1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデンガラクツロン酸−
水塩の代りに2,3,4−トリベンゾイルグルコピラノシド
ウロン酸を用いた他は実施例1,実施例2,実施例3と
同様の操作を行ない、メチル6−デオキシ−6−インド
リル−2,3,4−トリベンゾイルグルコピラノシドを得
た。
NMRピークはδ(CDCl3,ppm)=2.87(3H,シング
レット)、4.0〜4.6(3H,マルチプレット)、5.0〜
6.3(4H,マルチプレット)、6.35(1H,ダブレッ
ト,J=8Hz)、6.8〜8.0(20H,マルチプレッ
ト)であった。
実施例7 実施例6で得られたメチル6−デオキシ−6−インドリ
ル−2,3,4−トリベンゾイルグルコピラノシド344mg
(0.568ムリモル)に1%苛性ソーダのメタノール溶液
5mlを加え室温で1時間撹拌した。濃縮後シリカゲル薄
層クロマトで精製し、メチル6−デオキシ−6−インド
リルグルコピラノシド182mgを得た。収率は100%
であった。
NMRピークはδ(d4−メタノール、ppm)=2.90(3
H,シングレット)、3.0〜4.9(10H,マルチプレッ
ト)、6.33(1H,ダブレット,J=5Hz)、6.8〜
8.1(5H,マルチプレット)であった。
IRはν(KBrディスク,cm1)=3370,1060,745であっ
た。
実施例8 イサチン662mg(4.5ミリモル)にヘキサメチルホス
ホリックトリアミド9mlを加えさらに50%水素化ナト
リウム216mg(4.5ミリモル)を添加した。室温で1
時間撹拌した後6−デオキシ−6−ヨード−1,2:3,4−
ジ−O−イソプロピリデンガラクトピラノース1.11g
(3ミリモル)を加え、130℃で14.5時間反応させ
た。冷却後水を加え、酢酸エチルで抽出した。芒硝で乾
燥後、酢酸エチルを減圧留去し、残渣をシリカゲル薄層
クロマトで精製し、1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデ
ンガラクトピラノースの6位イサチン置換体666mgを
得た。収率は57%であった。
NMRピークはδ(CDCl3,ppm)=1.23(3H,シング
レット)、1.33(3H,シングレット)、1.37(3H,
シングレット)、1.50(3H,シングレット)、3.8〜
4.8(6H,マルチプレット)、5.40(1H,ダブレッ
ト,=6Hz)、6.9〜7.8(4H,マルチプレット)で
あった。
IRはν(KBrデイスク,cm-1)=1740,1615,1170であ
った。
実施例9 実施例8で得られた6位イサチン置換体559mgに80
%トリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で1.5時間放置し
た。減圧濃縮後、エタノールを加え再度濃縮したとこ
ろ、ガラクトースの6位イサチン置換体の赤色結晶が4
89mg得られた。収率は100%であった。
NMRピークはδ(d6−DMSO,ppm)=3.3〜4.3(7H,
マルチプレット)、4.20(4H,シングレット)、7.0
〜7.8(4H,マルチプレット)であった。
IRはν(KBrディスク,cm-1)=3300,1740,1730,161
0,1460であった。
実施例10〜11 実施例8と同様の条件で溶媒をN,N−ジメチルホルム
アミドを使用して反応を行なった。後処理も同様に行っ
た後残渣をシリカゲルカラムクロマトで精製した後脱保
護基操作を行うかあるいはそのままで目的物を得た。反
応出発物、収率、物性等を表Iに示した。
実施例12 インドール109mg(0.93ミリモル)にベンゼン4mlと
2,2−ジメトキシエタン2mlを加え更に相間移動触媒
としてセチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド1
8.4mg(0.047ミリモル)を添加した。ここに30%苛性
ソーダ水溶液(0.37gNaOHを0.86gの水に溶解した)を
加え室温で2時間撹拌後50℃に昇温して1時間撹拌し
た。ここで、N−(p−メトキシベンジリデン)−トリ
アセチル−6−デオキシ−6−ヨードグルコースアミン
450mg(0.84ミリモル)をベンゼン3ml、2,2−ジ
メトキシエタン1.5mlに溶解させた液を激しく撹拌した
上記反応液中に約1時間50℃にて滴下した後同温度に
て3時間反応させた。
冷却後過剰の水を加え酢酸エチルで2回抽出した。有機
層を飽和塩水で洗浄した後硫酸マグネシウムで乾燥後酢
酸エチル層を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムで
2回にわたり精製し、N−(p−メトキシベンジリデ
ン)−トリアセチル−6−デオキシ−6−インドリルグ
ルコースアミン81mgを得た。収率は18.5%であった。
この生成物に2%ナトリウムメチラートのメタノール溶
液1mlを加え室温で3時間撹拌後酸性イオン交換樹脂処
理を行うと6−デオキシ−6−インドリル−グリコース
アミン32mgが得られた。この生成物のアセトン溶液に
5N塩酸液を添加すると6−インドリル−グルコースア
ミン塩酸塩が定量的に得られた。
実施例13及び14 実施例8又は実施例12と同様の方法で行なった。生成
物に関しその物性値と共に構造式にて表IIに示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森貞 信也 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 福井 優 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 門田 恵一 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 奥田 隆夫 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Rは1位置換のインドール、イサチン、インド
    リン、5−フルオロウラシル、ピロリジン、またはイミ
    ダゾールの各残基を、Rは水素、アセチル基、ベンジ
    ル基、またはベンゾイル基を、Rは水酸基、アセトキ
    シ基、ベンジルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、アミノ
    基、N−アセチルアミノ基、またはN−ベンゾイルアミ
    ノ基を、Rは水素またはメチル基を表わす。〕 で示される6位置換アルドヘキソピラノース誘導体、ま
    たはRがアミノ基である上記誘導体の酸付加塩。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素を、R′はア
    セチル基、ベンジル基またはベンゾイル基を、R′
    アセトキシ基、ベンジルオキシ基、ベンゾイルオキシ
    基、アミノ基、N−アセチルアミノ基、N−ベンゾイル
    アミノ基、またはN−p−メトキシベンジリデンアミノ
    基を、R′はメチル基、アセチル基、ベンジル基、ま
    たはベンゾイル基を表わす。〕 で示される6−デオキシハロゲノアルドヘキソピラノー
    ス化合物、またはRがアミノ基である上記化合物の酸
    付加塩と、インドール、イサチン、5−フルオロウラシ
    ル、インドリン、ピロリジン、イミダゾールのうちの1
    種とを、相間移動触媒の存在下、アルカリ水溶液の条件
    下で反応させるか、あるいは非プロトン性溶媒中アルカ
    リ金属ハイドライド存在下反応させた後、保護基を脱保
    護しないかあるいは脱保護することを特徴とする一般式 〔式中、Rは1位置換のインドール、イサチン、インド
    リン、5−フルオロウラシル、ピロリジン、またはイミ
    ダゾールの各残基を、Rは水素、アセチル基、ベンジ
    ル基、またはベンゾイル基を、Rは水酸基、アセトキ
    シ基、ベンジルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、アミノ
    基、N−アセチルアミノ基、またはN−ベンゾイルアミ
    ノ基を、Rは水素またはメチル基を表わす。〕 で示される6位置換アルドヘキソピラノース誘導体、ま
    たはRがアミノ基である上記誘導体の酸付加塩の製造
    法。
  3. 【請求項3】一般式 または 〔式中、Zはベンジル基またはベンゾイル基を表わ
    す。〕 で2されるウロン酸誘導体とインドリンとを反応させ式 または 〔式中、Zは前記のとおりである。〕 で示されるインドリンアミドとし、さらに酸化によりイ
    ンドールアミドとした後還元を行ない、その後保護基を
    脱保護しないか、あるいは脱保護する、あるいはさらに
    他の保護基に変換することを特徴とする、一般式 〔式中、Rは水素、アセチル基、ベンジル基、または
    ベンゾイル基を、R″は水酸基、アセトキシ基、ベン
    ジルオキシ基、またはベンゾイルオキシ基を、Rは水
    素またはメチル基を表わす。〕 で示される6位置換アルドヘキソピラノース誘導体の製
    造法。
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