JPH06294167A - 型枠兼用断熱ボード - Google Patents
型枠兼用断熱ボードInfo
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- JPH06294167A JPH06294167A JP10355993A JP10355993A JPH06294167A JP H06294167 A JPH06294167 A JP H06294167A JP 10355993 A JP10355993 A JP 10355993A JP 10355993 A JP10355993 A JP 10355993A JP H06294167 A JPH06294167 A JP H06294167A
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- Japan
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- heat insulating
- concrete
- insulating board
- sheet
- board
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【構成】 硬質合成樹脂発泡板からなる断熱層１のコン
クリート打ち込み面に、補強層２及びコンクリート接着
層３をこの順に積層した型枠兼用断熱ボードであって、
コンクリート接着層がシート面に溶融フィルム化した部
分が多数点在した不織布シートからなるもの。 【効果】 コンクリート接着性に極めて優れている。
型枠材として充分な強度を有するため、コンクリート
打ち込みにおいて、型枠兼用としてコンクリート打ち込
みが可能である。（作業工程の省力化、省略化）軽量
で且つ現場での裁断性も良いため、作業性に優れる。
補強層及びコンクリート接着層は、連続的にラミネート
できるため、生産性に優れ且つコストも安くなる。内
装材に使用されるＧＬボンド、ゴム系接着剤、エポキシ
系接着剤、モルタル等との接着強度も向上するため、内
装側にタイル、モルタル等の比較的重いものも施工可能
である。
クリート打ち込み面に、補強層２及びコンクリート接着
層３をこの順に積層した型枠兼用断熱ボードであって、
コンクリート接着層がシート面に溶融フィルム化した部
分が多数点在した不織布シートからなるもの。 【効果】 コンクリート接着性に極めて優れている。
型枠材として充分な強度を有するため、コンクリート
打ち込みにおいて、型枠兼用としてコンクリート打ち込
みが可能である。（作業工程の省力化、省略化）軽量
で且つ現場での裁断性も良いため、作業性に優れる。
補強層及びコンクリート接着層は、連続的にラミネート
できるため、生産性に優れ且つコストも安くなる。内
装材に使用されるＧＬボンド、ゴム系接着剤、エポキシ
系接着剤、モルタル等との接着強度も向上するため、内
装側にタイル、モルタル等の比較的重いものも施工可能
である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリート打ち込み用
型枠兼用断熱ボードに関し、詳しくは硬質合成樹脂発泡
板上に補強層及びコンクリート接着層を積層してなる、
接着強度及び寸法安定性に優れたコンクリート打ち込み
用型枠兼用断熱ボードに関する。
型枠兼用断熱ボードに関し、詳しくは硬質合成樹脂発泡
板上に補強層及びコンクリート接着層を積層してなる、
接着強度及び寸法安定性に優れたコンクリート打ち込み
用型枠兼用断熱ボードに関する。
【０００２】
【従来の技術】鉄筋コンクリート構造物等の建築に際し
て、工期の短縮化等の面から、断熱ボードを型枠兼用と
して用いる、即ちコンクリートを打設して型枠として用
いた後も取り外さず、コンクリート硬化後は断熱材とし
て機能させる断熱ボード打ち込み工法が近年開発されて
いる。
て、工期の短縮化等の面から、断熱ボードを型枠兼用と
して用いる、即ちコンクリートを打設して型枠として用
いた後も取り外さず、コンクリート硬化後は断熱材とし
て機能させる断熱ボード打ち込み工法が近年開発されて
いる。
【０００３】ただ、この工法で用いる断熱ボードは、型
枠としての機能を果し得るためには、コンクリート打ち
込み時の側圧に耐えねばならず、必然的に断熱板の表面
に高強度の硬質板（例えば１類合板）を貼着しなければ
ならない。更に屋外使用のため、自然環境変化に対し寸
法安定性の優れたものでなければならない。しかし、強
度及び寸法安定性に優れた断熱ボードとするためには、
どうしても高価格なものとなり、しかも近年特に取り上
げられている木材資源濫費の問題も抱えている。
枠としての機能を果し得るためには、コンクリート打ち
込み時の側圧に耐えねばならず、必然的に断熱板の表面
に高強度の硬質板（例えば１類合板）を貼着しなければ
ならない。更に屋外使用のため、自然環境変化に対し寸
法安定性の優れたものでなければならない。しかし、強
度及び寸法安定性に優れた断熱ボードとするためには、
どうしても高価格なものとなり、しかも近年特に取り上
げられている木材資源濫費の問題も抱えている。
【０００４】そこでこのような点を解決するために、硬
質合成樹脂発泡体の片面又は両面に、補強層、防湿層、
接着層からなる少なくとも３層構造を有する軟質面材又
は補強層兼接着層の少なくとも１層構造を有する軟質面
材を貼着してなる、特定の曲げ強度等を有する型枠兼用
断熱ボードが提案（特開昭６１−２９４０４８号、特開
昭６３−１６１２４１号各公報）され、その接着層表面
の構成材料として、炭カル紙、水酸化アルミ紙、ガラス
不織布、ポリエステル不織布等が挙げられている。
質合成樹脂発泡体の片面又は両面に、補強層、防湿層、
接着層からなる少なくとも３層構造を有する軟質面材又
は補強層兼接着層の少なくとも１層構造を有する軟質面
材を貼着してなる、特定の曲げ強度等を有する型枠兼用
断熱ボードが提案（特開昭６１−２９４０４８号、特開
昭６３−１６１２４１号各公報）され、その接着層表面
の構成材料として、炭カル紙、水酸化アルミ紙、ガラス
不織布、ポリエステル不織布等が挙げられている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
型枠兼用断熱ボードも未だ充分満足されるものではな
い。即ち、接着層として用いる炭カル紙、水酸化アルミ
紙、ガラス不織布等は高価であり、またポリエステル不
織布は比較的安価であるものの、通常の不織布を用いた
場合には、満足するコンクリート接着強度が得られな
い。
型枠兼用断熱ボードも未だ充分満足されるものではな
い。即ち、接着層として用いる炭カル紙、水酸化アルミ
紙、ガラス不織布等は高価であり、またポリエステル不
織布は比較的安価であるものの、通常の不織布を用いた
場合には、満足するコンクリート接着強度が得られな
い。
【０００６】従って、本発明は上記従来技術の実情に鑑
みてなされたものであって、安価でしかもコンクリート
接着強度に優れた型枠兼用断熱ボードを提供すること
を、その目的とする。
みてなされたものであって、安価でしかもコンクリート
接着強度に優れた型枠兼用断熱ボードを提供すること
を、その目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、硬質合
成樹脂発泡板からなる断熱層のコンクリート打ち込み面
に、補強層及びコンクリート接着層をこの順に積層した
型枠兼用断熱ボードにおいて、上記コンクリート接着層
がシート面に溶融フィルム化した部分が多数点在した不
織布シートからなることを特徴とする型枠兼用断熱ボー
ドが提供される。
成樹脂発泡板からなる断熱層のコンクリート打ち込み面
に、補強層及びコンクリート接着層をこの順に積層した
型枠兼用断熱ボードにおいて、上記コンクリート接着層
がシート面に溶融フィルム化した部分が多数点在した不
織布シートからなることを特徴とする型枠兼用断熱ボー
ドが提供される。
【０００８】本発明の型枠兼用断熱ボードは、硬質合成
樹脂発泡体からなる断熱層のコンクリート打ち込み面
に、補強層とシート面に溶融フィルム化した部分が多数
点在する不織布シートからなるコンクリート接着層とを
その順に積層した構成のものとしたことから、安価でし
かもコンクリートとの接着性に優れたものとなる。
樹脂発泡体からなる断熱層のコンクリート打ち込み面
に、補強層とシート面に溶融フィルム化した部分が多数
点在する不織布シートからなるコンクリート接着層とを
その順に積層した構成のものとしたことから、安価でし
かもコンクリートとの接着性に優れたものとなる。
【０００９】以下、本発明の型枠兼用断熱ボードについ
て、詳しく説明する。本発明の型枠兼用断熱ボードの基
本的層構成は、例えば図１に示される。図１は、硬質合
成樹脂発泡板からなる断熱層１のコンクリート打ち込み
面（この場合は表裏両面）に補強層２を積層し、更に該
補強層２上に不織布シートからなるコンクリート接着層
３を積層した場合の構成を示す。なお、図１中、４は断
熱層１と補強層２を接着するための接着剤層、５は補強
層２とコンクリート接着層３を接着するための接着剤層
である。
て、詳しく説明する。本発明の型枠兼用断熱ボードの基
本的層構成は、例えば図１に示される。図１は、硬質合
成樹脂発泡板からなる断熱層１のコンクリート打ち込み
面（この場合は表裏両面）に補強層２を積層し、更に該
補強層２上に不織布シートからなるコンクリート接着層
３を積層した場合の構成を示す。なお、図１中、４は断
熱層１と補強層２を接着するための接着剤層、５は補強
層２とコンクリート接着層３を接着するための接着剤層
である。
【００１０】本発明の断熱ボードは、前記コンクリート
接着層を構成する不織布シートとして、シート面に溶融
フィルム化した部分が多数存在したものを使用したこと
を特徴とする。このシート面に溶融フィルム化した部分
が多数存在する不織布シートとは、常法により熱可塑性
繊維を堆積させてシート状物（ウェブ）を形成し、次い
で繊維の融点以上の温度に加熱された複数の突起物を持
つプレス盤やロール等で押圧して繊維の脱落がないよう
に結合すると共に溶融させてフィルム化させることによ
り得られるものである。
接着層を構成する不織布シートとして、シート面に溶融
フィルム化した部分が多数存在したものを使用したこと
を特徴とする。このシート面に溶融フィルム化した部分
が多数存在する不織布シートとは、常法により熱可塑性
繊維を堆積させてシート状物（ウェブ）を形成し、次い
で繊維の融点以上の温度に加熱された複数の突起物を持
つプレス盤やロール等で押圧して繊維の脱落がないよう
に結合すると共に溶融させてフィルム化させることによ
り得られるものである。
【００１１】この不織布のシート面の状態は、例えば図
３で示される。図３は不織布のシート面の顕微鏡写真を
模式的に画いた図であり、図３において、Ａで示される
部分が溶融フィルム化した部分である。溶融フィルム化
部分の１箇所当りの面積は０．０１〜５ｍｍ2、単位面
積（ｃｍ2）当りの個数は１０〜１，０００個が好まし
い。この溶融フィルム化した部分が多数存在した不織布
シートは、市販もされている（例えば商品名ストラテッ
ク、出光石油化学社製）。なお、溶融フィルム化した部
分のない不織布シートの表面状態は、例えば図４で示さ
れる。
３で示される。図３は不織布のシート面の顕微鏡写真を
模式的に画いた図であり、図３において、Ａで示される
部分が溶融フィルム化した部分である。溶融フィルム化
部分の１箇所当りの面積は０．０１〜５ｍｍ2、単位面
積（ｃｍ2）当りの個数は１０〜１，０００個が好まし
い。この溶融フィルム化した部分が多数存在した不織布
シートは、市販もされている（例えば商品名ストラテッ
ク、出光石油化学社製）。なお、溶融フィルム化した部
分のない不織布シートの表面状態は、例えば図４で示さ
れる。
【００１２】本発明においてコンクリート接着層として
使用される不織布シートは、シート面に溶融フィルム化
した部分が多数存在することにより、不織布自身の厚み
方向への剥離強度が向上したものであり、該不織布シー
トを使用した断熱ボードは、コンクリート接着強度が数
段向上したものとなる。なお、この溶融フィルム化した
部分のない不織布シートを使用した場合には、不織布シ
ートが厚み方向に引張られた際、層間剥離してしまい、
実用に耐えるようなコンクリート接着強度が得られな
い。
使用される不織布シートは、シート面に溶融フィルム化
した部分が多数存在することにより、不織布自身の厚み
方向への剥離強度が向上したものであり、該不織布シー
トを使用した断熱ボードは、コンクリート接着強度が数
段向上したものとなる。なお、この溶融フィルム化した
部分のない不織布シートを使用した場合には、不織布シ
ートが厚み方向に引張られた際、層間剥離してしまい、
実用に耐えるようなコンクリート接着強度が得られな
い。
【００１３】このコンクリート接着層を構成する不織布
シートとしては、シート面に溶融フィルム化した部分が
多数存在するものであれば、素材は任意に選択できる。
ただ、コンクリートのアルカリに対して抵抗性の弱いガ
ラス繊維不織布などは、長期間使用した場合に接着力が
低下するので、耐アルカリ性を有する合成繊維不織布を
使用するのが好ましい。合成繊維不織布としては、ポリ
プロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等
のすべての合成繊維の不織布を使用することができる
が、特にポリプロピレン系不織布の使用が、シート面に
溶融フィルム化部分を形成させる際の加工温度を低くす
ることができる点から好ましい。このような不織布は、
一般的に坪量３０〜１００ｇ／ｍ2、厚み０．２〜１ｍ
ｍ程度のものが使用される。
シートとしては、シート面に溶融フィルム化した部分が
多数存在するものであれば、素材は任意に選択できる。
ただ、コンクリートのアルカリに対して抵抗性の弱いガ
ラス繊維不織布などは、長期間使用した場合に接着力が
低下するので、耐アルカリ性を有する合成繊維不織布を
使用するのが好ましい。合成繊維不織布としては、ポリ
プロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等
のすべての合成繊維の不織布を使用することができる
が、特にポリプロピレン系不織布の使用が、シート面に
溶融フィルム化部分を形成させる際の加工温度を低くす
ることができる点から好ましい。このような不織布は、
一般的に坪量３０〜１００ｇ／ｍ2、厚み０．２〜１ｍ
ｍ程度のものが使用される。
【００１４】本発明の断熱ボードにおいて、このコンク
リート接着層は、一方ではコンクリートと接着し、他方
では内装材と接着する。前記不織布シートから構成され
るコンクリート接着層は、コンクリートに対してのみで
はなく、内装材として使用されるＧＬボンド、ゴム系接
着材、エポキシ系接着材、モルタル等に対しても強く接
着する。従って、本発明の断熱ボードを使用した場合に
は、内装側にタイル、モルタル等の比較的重いものも施
工することができる。
リート接着層は、一方ではコンクリートと接着し、他方
では内装材と接着する。前記不織布シートから構成され
るコンクリート接着層は、コンクリートに対してのみで
はなく、内装材として使用されるＧＬボンド、ゴム系接
着材、エポキシ系接着材、モルタル等に対しても強く接
着する。従って、本発明の断熱ボードを使用した場合に
は、内装側にタイル、モルタル等の比較的重いものも施
工することができる。
【００１５】本発明の断熱ボードにおいては、合成樹脂
発泡板からなる断熱層が用いられる。その具体例として
は、押出発泡ポリスチレンボード、硬質ポリウレタンフ
ォーム、発泡フェノール樹脂ボード、発泡エポキシ樹脂
ボード、発泡尿素樹脂ボード等が挙げられるが、これら
の中でも特に押出発泡ポリスチレンボードが耐水性の点
から好ましい。断熱層の厚さは、補強層及びコンクリー
ト接着層からなる軟質面材の強度によって変わってくる
が、一般的に１５ｍｍ〜１００ｍｍの範囲とすることが
好ましい。また、断熱層の密度は、断熱性能や強度との
かかわりから、０．０２５〜０．１ｇ／ｃｍ3程度とす
ることが望ましい。
発泡板からなる断熱層が用いられる。その具体例として
は、押出発泡ポリスチレンボード、硬質ポリウレタンフ
ォーム、発泡フェノール樹脂ボード、発泡エポキシ樹脂
ボード、発泡尿素樹脂ボード等が挙げられるが、これら
の中でも特に押出発泡ポリスチレンボードが耐水性の点
から好ましい。断熱層の厚さは、補強層及びコンクリー
ト接着層からなる軟質面材の強度によって変わってくる
が、一般的に１５ｍｍ〜１００ｍｍの範囲とすることが
好ましい。また、断熱層の密度は、断熱性能や強度との
かかわりから、０．０２５〜０．１ｇ／ｃｍ3程度とす
ることが望ましい。
【００１６】本発明の断熱ボードにおいては、断熱層の
打ち込み面にまず補強層が積層されるが、補強層として
は、例えば、０．０５〜２．０ｍｍ厚みの、耐衝撃性ポ
リスチレンシート、ポリエチレンシート、ポリプロピレ
ンシート、ポリエステルシート、二軸延伸ポリスチレン
シート、塩化ビニルシート等で構成することができる。
これらの中でも、特に耐衝撃性ポリスチレンシートがコ
ストが低い割には強度が高い点から好ましい。本発明の
断熱ボードは、この補強層により、コンクリート打ち込
み時に発生する圧縮引張り応力を吸収し、また自然環境
変化に対する寸法安定性を確保できるものとなる。
打ち込み面にまず補強層が積層されるが、補強層として
は、例えば、０．０５〜２．０ｍｍ厚みの、耐衝撃性ポ
リスチレンシート、ポリエチレンシート、ポリプロピレ
ンシート、ポリエステルシート、二軸延伸ポリスチレン
シート、塩化ビニルシート等で構成することができる。
これらの中でも、特に耐衝撃性ポリスチレンシートがコ
ストが低い割には強度が高い点から好ましい。本発明の
断熱ボードは、この補強層により、コンクリート打ち込
み時に発生する圧縮引張り応力を吸収し、また自然環境
変化に対する寸法安定性を確保できるものとなる。
【００１７】本発明の断熱ボードは、コンクリート打込
み型枠として使用されるため、コンクリートの側圧に充
分耐えられる強度を有する必要がある。本発明の断熱ボ
ードにおいて、その強度を得るためには、硬質合成樹脂
発泡板の密度と補強層に使用される樹脂シートの厚みと
を適度に組み合わせる必要があり、低密度の発泡板には
比較的厚い樹脂シートを、高密度の発泡板には薄い樹脂
シートを、組み合わせることにより、コンクリート側圧
に耐えられる強度を得ることができる。
み型枠として使用されるため、コンクリートの側圧に充
分耐えられる強度を有する必要がある。本発明の断熱ボ
ードにおいて、その強度を得るためには、硬質合成樹脂
発泡板の密度と補強層に使用される樹脂シートの厚みと
を適度に組み合わせる必要があり、低密度の発泡板には
比較的厚い樹脂シートを、高密度の発泡板には薄い樹脂
シートを、組み合わせることにより、コンクリート側圧
に耐えられる強度を得ることができる。
【００１８】このコンクリート側圧は、打込むコンクリ
ートの打設速度、打設高さ、硬化速度、コンクリートの
単位容積重量等により異なり、また断熱ボードの厚みも
要求される断熱性能等により異なるが、一般的なコンク
リート打込み型枠として使用する場合、補強層用樹脂シ
ートとしては引張強度２００ｋｇ／ｃｍ2以上のもの
を、硬質樹脂発泡板としては曲げ強度５ｋｇ／ｃｍ2以
上のものを、使用することが好ましい。
ートの打設速度、打設高さ、硬化速度、コンクリートの
単位容積重量等により異なり、また断熱ボードの厚みも
要求される断熱性能等により異なるが、一般的なコンク
リート打込み型枠として使用する場合、補強層用樹脂シ
ートとしては引張強度２００ｋｇ／ｃｍ2以上のもの
を、硬質樹脂発泡板としては曲げ強度５ｋｇ／ｃｍ2以
上のものを、使用することが好ましい。
【００１９】本発明の断熱ボードをコンクリート打ち込
み型枠パネル構造の少なくとも一方の型枠として使用す
る場合、少なくとも一方の型枠としてはコンパネ材を使
用することなく、本発明の断熱ボードをそのまま使用す
ることができ、しかもボードの変形も生じず、コンクリ
ートの硬化と共に断熱ボードがコンクリートに強く接着
され、良好な断熱壁を形成することができる。
み型枠パネル構造の少なくとも一方の型枠として使用す
る場合、少なくとも一方の型枠としてはコンパネ材を使
用することなく、本発明の断熱ボードをそのまま使用す
ることができ、しかもボードの変形も生じず、コンクリ
ートの硬化と共に断熱ボードがコンクリートに強く接着
され、良好な断熱壁を形成することができる。
【００２０】なお、本発明の断熱ボードは、硬質合成樹
脂発泡板に補強層用シート及び不織布シートを、熱ロー
ルや接着剤等を用いて常法によりラミネートすることに
よって、容易に得られる。従って、生産性に優れ、コス
ト的にも有利である。また、本発明の断熱ボードは、軽
量で且つ現場での裁断性も良いため、施工に当っての作
業性も良好である。
脂発泡板に補強層用シート及び不織布シートを、熱ロー
ルや接着剤等を用いて常法によりラミネートすることに
よって、容易に得られる。従って、生産性に優れ、コス
ト的にも有利である。また、本発明の断熱ボードは、軽
量で且つ現場での裁断性も良いため、施工に当っての作
業性も良好である。
【００２１】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
する。
【００２２】実施例 断熱板として、密度０．０５０ｇ／ｃｍ3、厚さ２５ｍ
ｍの押出発泡ポリスチレンボードを用い、補強層とし
て、厚さ０．２ｍｍの耐衝撃性ポリスチレンシートを、
またコンクリート接着層として、シート面に０．２ｍｍ
径の円形の溶融フィルム化した部分が１ｃｍ2当り８０
〜１００個点在するポリプロピレンスパンボンド不織布
（目付５０ｇ／ｍ2、厚み０．３９ｍｍ）を、それぞれ
ホットメルト接着剤にて積層し、図１に示される構成の
型枠兼用断熱ボードを得た。
ｍの押出発泡ポリスチレンボードを用い、補強層とし
て、厚さ０．２ｍｍの耐衝撃性ポリスチレンシートを、
またコンクリート接着層として、シート面に０．２ｍｍ
径の円形の溶融フィルム化した部分が１ｃｍ2当り８０
〜１００個点在するポリプロピレンスパンボンド不織布
（目付５０ｇ／ｍ2、厚み０．３９ｍｍ）を、それぞれ
ホットメルト接着剤にて積層し、図１に示される構成の
型枠兼用断熱ボードを得た。
【００２３】比較例 コンクリート接着層として、溶融フィルム化した部分が
ない一般的なポリエステル系不織布（目付５０ｇ／
ｍ2、厚み０．５ｍｍ）を使用した以外は、実施例と同
様にして断熱ボードを得た。
ない一般的なポリエステル系不織布（目付５０ｇ／
ｍ2、厚み０．５ｍｍ）を使用した以外は、実施例と同
様にして断熱ボードを得た。
【００２４】（評価）以上得られた断熱ボードについ
て、下記の方法（セメントモルタルの付着試験方法）に
よりコンクリート接着強度を測定した。その結果を表１
に示す。
て、下記の方法（セメントモルタルの付着試験方法）に
よりコンクリート接着強度を測定した。その結果を表１
に示す。
【００２５】セメントモルタルの付着試験 サンプルの作製方法 供試体（７０×７０×２０〜３０ｍｍのサイズ）に仮枠
を取り付け、セメントモルタル（水／セメント比５０
％）を５０×５０×１０ｍｍサイズに充填する。セメン
ト硬化後（１４日程度）仮枠を解体し、試験サンプルと
する。 試験方法 図２に示すように、測定用治具をセメントモルタル面
に、ベニヤ板を反対面にそれぞれ接着剤でつけ、治具を
ロードセルに、ベニヤ板をクロスヘッドに固定し、試験
速度５ｍｍ／ｍｉｎで引張試験を行ない、セメントモル
タルとサンプル面の剥離荷重を測定する。
を取り付け、セメントモルタル（水／セメント比５０
％）を５０×５０×１０ｍｍサイズに充填する。セメン
ト硬化後（１４日程度）仮枠を解体し、試験サンプルと
する。 試験方法 図２に示すように、測定用治具をセメントモルタル面
に、ベニヤ板を反対面にそれぞれ接着剤でつけ、治具を
ロードセルに、ベニヤ板をクロスヘッドに固定し、試験
速度５ｍｍ／ｍｉｎで引張試験を行ない、セメントモル
タルとサンプル面の剥離荷重を測定する。
【００２６】
【表１】
【００２７】表１の結果から、本発明の型枠兼用断熱ボ
ードがコンクリート接着性に優れたものであることがわ
かる。
ードがコンクリート接着性に優れたものであることがわ
かる。
【００２８】
【発明の効果】請求項１の型枠兼用断熱ボードは、硬質
合成樹脂発泡板からなる断熱層のコンクリート打ち込み
面に、補強層及びコンクリート接着層をこの順に積層し
た型枠兼用断熱ボードにおいて、上記コンクリート接着
層をシート面に溶融フィルム化した部分が多数点在した
不織布シートからなるものとしたことから、次のような
卓越した効果を奏する。 不織布において繊維間の剥離が起きにくく、その結果
コンクリート接着性に極めて優れている。 型枠材として充分な強度を有するため、コンクリート
打ち込みにおいて、型枠兼用としてコンクリート打ち込
みが可能である。（作業工程の省力化、省略化） 軽量で且つ現場での裁断性も良いため、作業性に優れ
る。 補強層及びコンクリート接着層は、連続的にラミネー
トできるため、生産性に優れ且つコストも安くなる。 内装材に使用されるＧＬボンド、ゴム系接着剤、エポ
キシ系接着剤、モルタル等との接着強度も向上するた
め、内装側にタイル、モルタル等の比較的重いものも施
工可能である。
合成樹脂発泡板からなる断熱層のコンクリート打ち込み
面に、補強層及びコンクリート接着層をこの順に積層し
た型枠兼用断熱ボードにおいて、上記コンクリート接着
層をシート面に溶融フィルム化した部分が多数点在した
不織布シートからなるものとしたことから、次のような
卓越した効果を奏する。 不織布において繊維間の剥離が起きにくく、その結果
コンクリート接着性に極めて優れている。 型枠材として充分な強度を有するため、コンクリート
打ち込みにおいて、型枠兼用としてコンクリート打ち込
みが可能である。（作業工程の省力化、省略化） 軽量で且つ現場での裁断性も良いため、作業性に優れ
る。 補強層及びコンクリート接着層は、連続的にラミネー
トできるため、生産性に優れ且つコストも安くなる。 内装材に使用されるＧＬボンド、ゴム系接着剤、エポ
キシ系接着剤、モルタル等との接着強度も向上するた
め、内装側にタイル、モルタル等の比較的重いものも施
工可能である。
【００２９】請求項２及び３の型枠兼用断熱ボードは、
前記硬質合成樹脂発泡板が押出発泡ポリスチレンボード
であるか、又は／及び前記補強層が耐衝撃性ポリスチレ
ンシートからなることから、強度及び耐水性に優れると
いう効果が加わり、その結果湧水等の悪条件下でも使用
可能となる。また、請求項２及び３の組み合わせであれ
ば、補強層を発泡ポリスチレンボードに熱によりラミネ
ートすることが可能となり、加工コストをより安価にす
ることができる。
前記硬質合成樹脂発泡板が押出発泡ポリスチレンボード
であるか、又は／及び前記補強層が耐衝撃性ポリスチレ
ンシートからなることから、強度及び耐水性に優れると
いう効果が加わり、その結果湧水等の悪条件下でも使用
可能となる。また、請求項２及び３の組み合わせであれ
ば、補強層を発泡ポリスチレンボードに熱によりラミネ
ートすることが可能となり、加工コストをより安価にす
ることができる。
【００３０】請求項４の型枠兼用断熱ボードは、表面層
である前記不織布シートがポリプロピレン系不織布シー
トであることから、耐アルカリ性に優れるという効果が
加わり、その結果長期間コンクリートに接しても劣化す
ることがない。
である前記不織布シートがポリプロピレン系不織布シー
トであることから、耐アルカリ性に優れるという効果が
加わり、その結果長期間コンクリートに接しても劣化す
ることがない。
【図１】本発明の型枠兼用断熱ボードの基本的層構成を
示す模式断面図である。
示す模式断面図である。
【図２】実施例・比較例で得られた断熱ボードのコンク
リート接着強度測定のために使用した測定装置の説明図
である。
リート接着強度測定のために使用した測定装置の説明図
である。
【図３】本発明でコンクリート接着層として使用する不
織布シートの表面状態を示す顕微鏡写真を模式的に画い
た説明図である。
織布シートの表面状態を示す顕微鏡写真を模式的に画い
た説明図である。
【図４】通常の不織布シートの表面状態を示す顕微鏡写
真を模式的に画いた説明図である。
真を模式的に画いた説明図である。
１・・・・断熱層 ２・・・・補強層 ３・・・・コンクリート接着層
Claims (4)
- 【請求項１】 硬質合成樹脂発泡板からなる断熱層のコ
ンクリート打ち込み面に、補強層及びコンクリート接着
層をこの順に積層した型枠兼用断熱ボードにおいて、上
記コンクリート接着層がシート面に溶融フィルム化した
部分が多数点在した不織布シートからなることを特徴と
する型枠兼用断熱ボード。 - 【請求項２】 前記硬質合成樹脂発泡板が押出発泡ポリ
スチレンボードである請求項１記載の型枠兼用断熱ボー
ド。 - 【請求項３】 前記補強層が耐衝撃性ポリスチレンシー
トからなる請求項１又は２に記載の型枠兼用断熱ボー
ド。 - 【請求項４】 前記不織布シートがポリプロピレン系不
織布シートである請求項１〜３のいずれか１項に記載の
型枠兼用断熱ボード。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10355993A JPH06294167A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 型枠兼用断熱ボード |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10355993A JPH06294167A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 型枠兼用断熱ボード |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06294167A true JPH06294167A (ja) | 1994-10-21 |
Family
ID=14357176
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10355993A Pending JPH06294167A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 型枠兼用断熱ボード |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06294167A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008006260A (ja) * | 2006-06-01 | 2008-01-17 | Kao Corp | 清掃用物品並びにその起毛方法及びその製造方法 |
| US8151403B2 (en) | 2005-10-19 | 2012-04-10 | Kao Corporation | Cleaning implement |
| US8151402B2 (en) | 2006-03-09 | 2012-04-10 | Kao Corporation | Cleaning article, method of fluffing cleaning article, and method of producing cleaning article |
| JP2019504946A (ja) * | 2016-02-04 | 2019-02-21 | エルジー・ハウシス・リミテッド | 室内内装材用ボード及びそれを製造する方法、並びにそのボードを用いた室内内装材 |
| JP2020076300A (ja) * | 2018-11-02 | 2020-05-21 | アキレス株式会社 | 断熱材 |
-
1993
- 1993-04-06 JP JP10355993A patent/JPH06294167A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8151403B2 (en) | 2005-10-19 | 2012-04-10 | Kao Corporation | Cleaning implement |
| US8151402B2 (en) | 2006-03-09 | 2012-04-10 | Kao Corporation | Cleaning article, method of fluffing cleaning article, and method of producing cleaning article |
| TWI624242B (zh) * | 2006-03-09 | 2018-05-21 | Kao Corp | Cleaning items |
| JP2008006260A (ja) * | 2006-06-01 | 2008-01-17 | Kao Corp | 清掃用物品並びにその起毛方法及びその製造方法 |
| JP4738311B2 (ja) * | 2006-06-01 | 2011-08-03 | 花王株式会社 | 清掃用物品及びその製造方法 |
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| JP2020076300A (ja) * | 2018-11-02 | 2020-05-21 | アキレス株式会社 | 断熱材 |
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