JPH06289746A - 離型剤供給装置 - Google Patents

離型剤供給装置

Info

Publication number
JPH06289746A
JPH06289746A JP7552993A JP7552993A JPH06289746A JP H06289746 A JPH06289746 A JP H06289746A JP 7552993 A JP7552993 A JP 7552993A JP 7552993 A JP7552993 A JP 7552993A JP H06289746 A JPH06289746 A JP H06289746A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
roll
fixing
web
release agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7552993A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Uehara
康博 上原
Yasuhiro Kusumoto
保浩 楠本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP7552993A priority Critical patent/JPH06289746A/ja
Publication of JPH06289746A publication Critical patent/JPH06289746A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型の装置で十分な量のオイルを供給するこ
とが可能であるとともに、経時的に安定した離型剤量を
均一に、離型剤筋が発生することなく供給可能な離型剤
供給装置を提供することを目的とする。 【構成】 定着ロールに離型剤を塗布供給する離型剤供
給装置において、上記定着ロールの表面に接触する離型
剤を含浸させたウエブ部材と、このウエブ部材を定着ロ
ールの表面に押し付けるための部材であり、離型剤を含
浸させた離型剤含浸層の表面に離型剤の滲み出しを制御
する制御層を形成した離型剤供給部材とを備えるように
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機、フ
ァクシミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを利用した
画像形成装置に使用される定着装置において、定着ロー
ルに離型剤を供給するための離型剤供給装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記電子写真プロセスを利用した
複写機等の画像形成装置においては、転写用紙上に転写
された未定着トナー像を定着して永久画像にする必要が
あり、その定着法として溶剤定着法、圧力定着法、及び
加熱定着法が知られている。
【0003】これらの定着法のうち、溶剤定着法は、溶
剤蒸気が飛散し、臭気や衛生上等の多くの問題点を有し
ており、又圧力定着法も他の定着法と較べて定着性が悪
く、かつ圧力感応性トナーが高価であるなどの問題点を
有しており、共に広く実用化されていないのが実状であ
る。
【0004】そのため、未定着トナー像を転写用紙上に
定着する定着装置には、一般に加熱することによってト
ナーを溶融させ、転写用紙上に付着させる加熱定着法が
広く使用されている。
【0005】この加熱定着法を採用した定着装置として
は、図3に示すように、円筒状芯金100の内部にヒー
ター101を配設し、かつその芯金100表面にポリテ
トラフルオロエチレン等の耐熱性樹脂、あるいはHTV
シリコーンゴム(HighTemperature V
ulcanization Silicone Rub
ber)、RTVシリコーンゴム(Room Temp
erature Vulcanization Sil
icone Rubber)、等の耐熱弾性体から成る
被覆層102を形成した定着ロール103と、この定着
ロール103の下方に設けられ、円筒状芯金104の表
面にHTVシリコーンゴム、LTVシリコーンゴム(L
ow Temperature Vulcanizat
ionSilicone Rubber)、RTVシリ
コーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱弾性体105を形成し
た加圧ロール107とから構成され、これらロール10
3、107間に未定着トナー像108の形成された転写
用紙109を挿通させて定着を行うように構成したヒー
トロール方式の装置が知られている、この定着装置は、
他の加熱定着装置と較べ、低電力かつ定着部での紙詰ま
りによる火災の危険性の少ないこと等の利点があること
から、最近では最も広く利用されている定着方式であ
る。
【0006】しかし、このヒートロール方式の定着装置
は、転写用紙109上のトナー像108が直接定着ロー
ル103表面と接触するため、転写用紙109上の未定
着トナー108の一部が定着ロール103側に転写さ
れ、そのトナー108が転写用紙109の後端あるいは
次に通過する転写用紙に再転写されてその用紙を汚して
しまう、いわゆるトナーオフセット現象が起こるという
問題点を有している。
【0007】そこで、上記ヒートロール方式の定着装置
においては、トナーオフセット現象を防止するため、定
着ロール103表面にジメチルシリコーンオイル等の離
型剤(以下、オイルという)を供給する離型剤供給装置
110が使用されている。
【0008】この離型剤供給装置110としては、例え
ば、図3に示すように、オイルパン111内に収容され
たオイル112にオイル供給ロール113を含浸させ、
このオイル供給ロール113の表面に付着したオイル1
12を、2つのオイル塗布ロール114、115を介し
て定着ロール103の表面に塗布するように構成されて
いる。その際、上記定着ロール103の表面に塗布され
るオイル量は、オイル供給ロール113の表面に接触す
るブレード116によって制御するようになっている。
また、この方式の離型剤供給装置110は、オイル供給
ロール113の表面に接触するブレード116のエッジ
先端の曲率と押圧荷重を適当に選ぶことにより、微少オ
イル量(約1mg/copy)から多オイル量(100
mg/copy)までの設定が可能であり、多くの定着
装置に採用されている方式である。
【0009】なお、上記離型剤供給装置110として
は、図4に示すように、オイル供給ロール113と、定
着ロール103の表面にオイル112を塗布するオイル
塗布ロール115を直接接触させるとともに、オイル制
御用のブレード116をオイル塗布ロール115の表面
に接触するように構成したものもある。
【0010】また、上記離型剤供給装置110として
は、特開平3−114064号公報等に開示されている
ものがある。この離型剤供給装置110は、図5に示す
ように、オイル112を含浸したウエブ120をスポン
ジロール121によって直接定着ロール103に押しつ
けながら、オイル112を供給するように構成したもの
もある。この方式は、どちらかといえばクリーニング装
置に属するものであり、離型剤供給装置110としての
機能は副次的なものである。
【0011】さらに、上記離型剤供給装置110として
は、図6に示すように、オイル112が保持されたロー
ル122の外表面を、制御膜123として多孔質部材た
とえば緻密なフェルト、発泡体、多孔質フィルムなどで
被覆したいわゆるオイル封入ロール122を用いて、定
着ロール103の表面にオイル112を供給する方式で
ある。この方式では、オイル112がオイル封入ロール
122の多孔質部材123を介して毛管現象により少し
ずつ表面に滲み出し、そのオイル112が定着ロール1
03に供給される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、図3及び図4に示す方式の離型剤供給装置110の
場合には、ブレード116のエッジに傷や汚れが発生す
ると、オイル塗布ロール115の長手方向に塗布される
オイル量が不均一となり、定着ロール103の表面に塗
布されるオイル112に筋が発生し易く、これがコピー
上に現れてコピーの画質低下を招くといった問題点を有
している。また、経時的にブレードエッジの曲率やブレ
ードが設置されたロール113又は115の表面粗さが
変化し、オイル112の供給量が変化してしまうという
問題点をも有している。
【0013】また、図5に示す方式の離型剤供給装置1
10の場合には、オイル112を含浸したウエブ120
をスポンジロール121によって直接定着ロール103
に押しつけながら、オイル112を供給するものである
ため、供給可能なオイル量は、たかだか0.1〜0.5
mg/copyであり、主に利用範囲はオイルレス用ト
ナーの定着装置に限定されるという問題点を有してい
る。しかし、この方式の離型剤供給装置110は、オイ
ルこぼれの問題がなく、またウエブ120によるクリー
ニング効果があるといったメリットを有するものであ
る。
【0014】さらに、図6に示す方式の離型剤供給装置
110の場合には、上記2方式の装置と異なり、装置の
構成が簡単であり、オイル筋の発生はなく、コピー上の
オイル112の分布は比較的均一であるといった利点を
有する。しかし、この方式の離型剤供給装置110は、
オイル供給量がコピーモードにより大きく変化し易いと
いう問題点を有している。この原因は、オイル塗布ロー
ル122が回転しはじめると、定着ロール103に接触
する当該オイル塗布ロール122の温度が上昇し、オイ
ル塗布ロール122の内部圧力が上昇して、オイル11
2の滲み出し速度が増大するためである。この問題点を
防止するためには、急激に温度が上昇してもオイル11
2がしみ出さないように、オイル塗布ロール122の制
御膜123を選定することが考えられる。しかし、こう
した場合には、オイル塗布ロール122によって供給可
能なオイル量が、たかだか1mg/copyとなってし
まい、やはり主な利用範囲はオイルレストナー用の定着
装置ということになり、トナー量の多いカラー画像を定
着する装置には、使用することができないという問題点
を有している。
【0015】なお、上記離型剤供給装置110において
十分な量のオイルを供給するためには、図5に示す離型
剤供給装置110と図6に示す離型剤供給装置110を
併用することも考えられるが、この場合には、定着ロー
ル103の周囲に2つの離型剤供給装置110を配置す
る必要があるため、装置が大型化するばかりか、各離型
剤供給装置110によって供給されるオイル量を合わせ
ても、2.5mg/copy程度にしかならず、やはり
不十分なものであるという問題点を有している。
【0016】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、小型の装置で十分な量のオイルを供給すること
が可能であるとともに、経時的に安定した離型剤量を均
一に、離型剤筋が発生することなく供給可能な離型剤供
給装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
定着ロールに離型剤を塗布供給する離型剤供給装置にお
いて、上記定着ロールの表面に接触する離型剤を含浸さ
せたウエブ部材と、このウエブ部材を定着ロールの表面
に押し付けるための部材であり、離型剤を含浸させた離
型剤含浸層の表面に離型剤の滲み出しを制御する制御層
を形成した離型剤供給部材とを備えるように構成されて
いる。
【0018】上記ウエブ部材としては、例えば、耐熱性
不織布にシリコーンオイルを含浸したものが用いられ
る。
【0019】また、上記離型剤供給部材としては、例え
ば、金属コアの表面に多孔質の耐熱フェルトからなる離
型剤含浸層を被覆し、この離型剤含浸層の表面に制御層
として延伸多孔質ゴアテックスフィルム(ジャパンゴア
テックス社、商品名)を被覆したものが用いられる。こ
の制御層からのオイル滲み出し量は、その膜の空隙率を
調整することによって制御でき、またオイルの粘度が高
い時は空隙率を上げ、低い時には空隙率を下げることに
より、最適に調整される。また、オイル含浸性を有する
RTVシリコーンゴム等を用いて延伸多孔質の膜上の孔
部分をふさぎ、孔からのオイル供給をさらに制御するこ
とにより、オイル供給が均一に行えるようになる。この
ときには、オイル含浸性材料の含浸速度と多孔質層の空
隙率からオイル供給量を最適に調整するのはもちろんで
あるが、オイル含浸性材料を用いると厚みや材料によっ
て微妙に制御可能となるため加工もしやすい。また、こ
のオイル含浸性材料の付着は制御層の孔部分に選択的に
行なってもよいが、薄く一様に塗布あるいはオイル含浸
性材料中に多孔質層をディップコートする等により、孔
部分には多めのオイル含浸性材料が埋め込まれ、他の部
分には極く薄く層形成されるので、孔部分のオイル含浸
性材料によるオイル量制御機能が特に有効に作用する。
また、孔以外の部分に付着しているオイル含浸性材料
は、孔より拡散してきたオイルを適度に含むため、離型
剤供給部材の表面では全体的に均一なオイル供給が可能
となる。
【0020】
【作用】この発明においては、定着ロールの表面に接触
する離型剤を含浸させたウエブ部材と、このウエブ部材
を定着ロールの表面に押し付けるため部材であり、離型
剤を含浸させた離型剤含浸層の表面に離型剤の滲み出し
を制御する制御層を形成した離型剤供給部材とを備える
ように構成されているので、定着ロールの表面には、離
型剤を含浸させたウエブ部材を介して離型剤供給部材か
らも、離型剤を供給することができるため、定着ロール
の表面に十分な量の離型剤を供給することが可能とな
る。また、定着ロールには、その表面に均一に接触する
ウエブ部材を介して離型剤を供給することができるの
で、定着ロールの表面に在留したトナー等は、ウエブ部
材によって除去することができ、経時的に安定した離型
剤量を均一に、離型剤筋が発生することなく供給するこ
とが可能となる。
【0021】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0022】図1はこの発明に係る離型剤供給装置を適
用した定着装置の一実施例を示すものである。
【0023】この定着装置は、図1に示すように、内部
に加熱源2を有し、矢印方向3へ回転する定着ロール1
と、この定着ロール1に圧接するように配設され、矢印
方向4へ回転する加圧ロール5とで、その主要部が構成
されており、上記定着ロール1と加圧ロール5との間に
形成されるニップ部に、未定着トナー像7が転写された
転写用紙8を通過させることにより、未定着トナー像7
を熱と圧力によって転写用紙8上に定着させるものであ
る。
【0024】上記定着ロール1は、図示しない駆動モー
タによって矢印方向3に沿って所定の速度で回転駆動さ
れるようになっている。この定着ローラ1は、例えば、
外径46mm、内径40mmのアルミニウム製円筒9を
備えており、このアルミニウム製円筒9の表面には、弾
性体層10としてHTVシリコーンゴム(JIS−A硬
度計でゴム硬度45度)が2mmの厚さで被覆されてい
る。また、上記弾性体層10の表面には、トップコート
層11としてRTVシリコーンゴムが50μmの厚さに
ディップコートされているとともに、このトップコート
層11の表面は、鏡面に近い表面状態に仕上げられてい
る。
【0025】さらに、上記アルミニウム製円筒9の内部
には、加熱源として400Wのハロゲンランプ2が配置
されており、定着ロール1は、このハロゲンランプ2に
よって表面温度が所定の温度となるように内部から加熱
されるようになっている。上記定着ロール1の表面温度
は、当該定着ロール1の表面接触する温度センサー13
によって検出され、定着ロール1の表面温度が例えば1
50℃となるように図示しない温度コントローラにより
制御するように構成されている。
【0026】一方、加圧ロール5は、外径50mm、内
径40mmのアルミニウム製円筒15に離型層16とし
て、テフロン(デュポン社の製品名)が50μmの厚さ
にコーティングされている。
【0027】また、上記アルミニウム製円筒15の内部
には、加熱源として400Wのハロゲンランプ17が配
置されており、加圧ロール5は、このハロゲンランプ1
7によって表面温度が所定の温度となるように内部から
加熱されるようになっている。上記加圧ロール5の表面
温度は、当該加圧ロール5の表面に接触する温度センサ
ー18によって検出され、加圧ローラ5の表面温度がや
はり150℃となるように図示しない温度コントローラ
により制御するように構成されている。
【0028】なお、上記加圧ロール5の表面には、転写
用紙8を剥離するための剥離爪19が配置されている。
【0029】さらに、上記定着ロール1と加圧ロール5
とは、互いに荷重80Kgで圧接され、100mm/s
ecの速度で回転駆動されるようになっている。
【0030】そして、上記定着ロール1と加圧ロール5
との間に形成されるニップ部に、未定着トナー像7が転
写された転写用紙8を通過させることにより、未定着ト
ナー像7を熱と圧力によって転写用紙8上に定着するも
のである。
【0031】ところで、上記定着装置においては、定着
ロール1の表面にオフセット防止用の離型剤としてのオ
イルを塗布する離型剤供給装置6が設けられている。
【0032】この離型剤供給装置6は、図1に示すよう
に、オイルを含浸したウエブ20を供給するウエブ供給
手段21と、このウエブ供給手段21によって供給され
るウエブ20を定着ロール1の表面に接触させるオイル
封入ロール22とを備えている。上記ウエブ供給手段2
1は、定着ロール1の全幅に相当する幅を有する長尺の
ウエブ20を巻き付けたウエブ供給ロール23と、この
ウエブ供給ロール23から供給されるウエブ20を巻き
取るウエブ巻取ロール24とから構成されている。ま
た、上記ウエブ20としては、例えば、厚さ50μmの
耐熱性不織布に10000センチストークスのシリコー
ンオイルを含浸したものが用いられる。このウエブ20
は、ウエブ巻取ロール24によって例えば毎分1mmの
巻取り速度で巻き取られる。
【0033】なお、上記ウエブ供給ロール23は、オイ
ル封入ロール22の周面に長い領域に渡って接触し、十
分なオイルがオイル封入ロール22からウエブ20に供
給可能な位置に配置されているとともに、ウエブ巻取ロ
ール24は、オイル封入ロール22の表面から直ちに離
間する位置に配置されている。
【0034】また、上記オイル封入ロール22は、金属
コア25の表面に被覆された多孔質の耐熱フェルト26
を備えており、この多孔質の耐熱フェルト26には、ウ
エブ20に含浸されているシリコーンオイルの粘度より
も低い1000センチストークスの粘度を有するシリコ
ーンオイルが250g含浸されている。また、上記多孔
質の耐熱フェルト26の表面には、オイル制御膜27と
して多孔質のフッ素樹脂フィルムが被覆されている。こ
のオイル制御膜27としては、例えば、厚さ10μm、
空隙率60%の延伸多孔質ゴアテックスフィルム(ジャ
パンゴアテックス社、商品名)にRTVシリコーンゴム
を含浸させたものを、接合部でシートに重なりを持たせ
て耐熱フェルト26上に被覆したものを用いた。このオ
イル封入ロール22は、ウエブ巻取ロール24の巻取り
速度と同じ例えば毎分1mmの回転速度で回転駆動され
る。
【0035】以上の構成において、この実施例に係る離
型剤供給装置を適用した定着装置においては、次のよう
にして経時的に安定したオイル量を均一に、オイル筋が
発生することなく供給されるようになっている。すなわ
ち、上記離型剤供給装置6が適用された定着装置におい
ては、定着ロール1の表面にオイルが含浸されたウエブ
20をオイル封入ロール22によって接触させ、定着ロ
ール1の表面にウエブ20及びオイル封入ロール22に
よってシリコーンオイルを塗布するようになっている。
上記定着ロール1は、100mm/secの速度で回転
駆動されるのに対し、ウエブ20及びオイル封入ロール
22は、毎分1mmの速度で搬送ないし回転駆動され
る。
【0036】その際、上記ウエブ20には、10000
センチストークスのシリコーンオイルが含浸されている
とともに、オイル封入ロール22には、ウエブ20に含
浸されているシリコーンオイルの粘度よりも低い100
0センチストークスの粘度を有するシリコーンオイルが
含浸されている。そのため、定着ロール1の表面には、
オイル封入ロール22から供給されるシリコーンオイル
がウエブ20を介して塗布されるとともに、ウエブ20
に含浸されたシリコーンオイルが直接塗布される。
【0037】特に、上記実施例では、ウエブ20に含浸
されているシリコーンオイルの方が、オイル封入ロール
22に含浸されているシリコーンオイルよりも粘度が高
く設定されているので、オイル封入ロール22からは、
粘度の相対的に低いシリコーンオイルのウエブ20側へ
の供給が促進され、ウエブ20に含浸されているシリコ
ーンオイルと相まって、定着ロール1の表面には、十分
な量のシリコーンオイルを塗布することができる。
【0038】また、上記離型剤供給装置6では、定着ロ
ール1の表面に均等に接触するウエブ20によってシリ
コーンオイルを塗布するため、経時的に安定したオイル
量を均一に、オイル筋が発生することなく供給すること
ができる。
【0039】次に、本発明者らは、上記実施例に係る離
型剤供給装置6の効果を確認するため、図1に示すよう
な離型剤供給装置6を適用した定着装置を試作し、離型
剤の供給性を確認する実験を行った。
【0040】上記離型剤供給装置6においては、静止時
と回転時のオイル封入ロール22の温度はどちらも平均
温度が80℃であったが、定着ロール1にオイル封入ロ
ール22を直接接触させて、このオイル封入ロール22
を定着ロール1と同じ100mm/secの速度で回転
させた場合には、オイル封入ロール22は130℃まで
温度上昇し、このとき多量のオイルの滲み出しがあり、
使用不可能であった。これは、温度上昇によるオイル封
入ロール22の内部圧力の増大とオイル粘度の低下及び
遠心力の効果によるものであると考えられる。
【0041】また、上記実施例に係る離型剤供給装置6
を設けた定着装置を用いて毎分15枚のA4サイズの転
写用紙8を定着処理したところ、1枚当たり4mgのオ
イルが供給された。そして、静止時および回転時にオイ
ル封入ロール22からのオイルの滲み出しというトラブ
ルは発生しなかった。また、連続定着実験を行ったとこ
ろ、初期から50000コピーまでの1枚当たりのオイ
ル供給量は4±1mgであり、非常に安定していた。こ
のオイル供給量は、従来のウエブクリーニング装置とオ
イル封入ロールの2つを同じ定着ロールに設けた場合に
得られる最大のオイル供給量である1.5mgの2倍以
上のオイル供給量を達成している。
【0042】このため、上記離型剤供給装置6は、トナ
ー中に離型性向上のために低軟化点ポリプロピレンなど
のワックスなどが含有された所謂オイルレストナーだけ
でなく、カラー定着などの多量のオイルを必要とするカ
ラートナーへの適用を可能とするものである。
【0043】また、50000コピー後のオイル封入ロ
ール22の表面の汚れも皆無であり、50000コピー
後に再びオイルをオイル封入ロール22の多孔質の耐熱
フェルト26に含浸することによって、再使用可能であ
った。
【0044】このように、上記実施例に係る離型剤供給
装置6によれば、定着ロール1の表面に従来のウエブク
リーニング装置とオイル封入ロールの2つを設けた場合
よりも、広い範囲のオイル供給量を選択することが可能
となり、利用範囲が広くなる。
【0045】また、設置面積が少なくてすむので、装置
の小型化に寄与する。さらに、オイル封入ロール22の
表面に制御膜27が形成されているので、トナーや紙粉
で汚れず、オイル筋の発生がなく均一で安定してオイル
供給が達成される。さらにまた、静止時に余分なオイル
の滲み出しがあった場合でも、ウエブ20を介して滲み
出したオイルを吸収することができるので、何ら問題と
なることがない。また、本方式は、オイルこぼれがなく
傾けても問題が生ぜず、装置の搬送やメインテナンス等
が容易となる。
【0046】図2はこの発明の他の実施例を示すもので
あり、前記実施例と同一の部分には同一の符号を付して
説明すると、この実施例では、オイル供給部材40がロ
ール状の部材ではなく、停止状態に形成されており、こ
のオイル供給部材40には、オイルタンク41からチュ
ーブ42を介して連続的にシリコーンオイルが供給され
るようになっている。
【0047】その他の構成及び作用は、前記実施例と同
様であるので、その説明を省略する。
【0048】
【発明の効果】この発明は以上の構成及び作用よりなる
もので、小型の装置で十分な量のオイルを供給すること
が可能であるとともに、経時的に安定した離型剤量を均
一に、離型剤筋が発生することなく供給可能な離型剤供
給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る離型剤供給装置を適用
した定着装置の一実施例を示す断面構成図である。
【図2】 図2はこの発明に係る離型剤供給装置を適用
した定着装置の他の実施例を示す断面構成図である。
【図3】 図3は従来の離型剤供給装置を適用した定着
装置を示す断面構成図である。
【図4】 図4は従来の離型剤供給装置を適用した定着
装置を示す断面構成図である。
【図5】 図5は従来の離型剤供給装置を適用した定着
装置を示す断面構成図である。
【図6】 図6は従来の離型剤供給装置を適用した定着
装置を示す断面構成図である。
【符号の説明】
1 定着ロール、5 加圧ロール、6 離型剤供給装
置、20 ウエブ、22オイル封入ロール。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着ロールに離型剤を塗布供給する離型
    剤供給装置において、上記定着ロールの表面に接触する
    離型剤を含浸させたウエブ部材と、このウエブ部材を定
    着ロールの表面に押し付けるための部材であり、離型剤
    を含浸させた離型剤含浸層の表面に離型剤の滲み出しを
    制御する制御層を形成した離型剤供給部材とを備えたこ
    とを特徴とする離型剤供給装置。
JP7552993A 1993-04-01 1993-04-01 離型剤供給装置 Pending JPH06289746A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7552993A JPH06289746A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 離型剤供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7552993A JPH06289746A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 離型剤供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06289746A true JPH06289746A (ja) 1994-10-18

Family

ID=13578849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7552993A Pending JPH06289746A (ja) 1993-04-01 1993-04-01 離型剤供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06289746A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6420080B1 (en) 2000-10-17 2002-07-16 Fuji Xerox, Co., Ltd Process for forming image
JP2006301394A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Katsuragawa Electric Co Ltd 定着装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6420080B1 (en) 2000-10-17 2002-07-16 Fuji Xerox, Co., Ltd Process for forming image
JP2006301394A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Katsuragawa Electric Co Ltd 定着装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0736298A (ja) 定着装置
JPH08334997A (ja) 定着ベルト方式の加熱定着装置
US4197445A (en) Roll fuser apparatus and system therefor
JPS5837541B2 (ja) 定着装置
JPH06289746A (ja) 離型剤供給装置
US5570171A (en) Imaging fixing device including a heat roller with a release layer
US4079229A (en) Contacting and heating fixing apparatus
JPH07191567A (ja) 熱圧力ローラ及び定着装置
JP3231443B2 (ja) 定着装置
JPS5983182A (ja) 定着装置
JPH08160800A (ja) 定着装置用オイル塗布ローラ及び画像形成装置
JPH0675495A (ja) 加熱ロール型定着装置の離型剤塗布装置
JPH0314352B2 (ja)
JP3224950B2 (ja) 画像形成装置
JPH0310525Y2 (ja)
JPH04213482A (ja) 定着装置
JPH0379708B2 (ja)
JPS62111273A (ja) オフセツト防止液供給ロ−ラ
JPH0451900Y2 (ja)
JPH01106086A (ja) 画像形成装置
JPH01321462A (ja) 定着装置
JPH0143310B2 (ja)
JP2650161B2 (ja) 定着装置
JPH10268689A (ja) 定着装置
JPH06308849A (ja) 定着装置