JPH0628672A - 光学的データ記憶体並びにこの記録装置及び記録再生装置 - Google Patents

光学的データ記憶体並びにこの記録装置及び記録再生装置

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JPH0628672A
JPH0628672A JP4153311A JP15331192A JPH0628672A JP H0628672 A JPH0628672 A JP H0628672A JP 4153311 A JP4153311 A JP 4153311A JP 15331192 A JP15331192 A JP 15331192A JP H0628672 A JPH0628672 A JP H0628672A
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crystal
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JP4153311A
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English (en)
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Satoshi Kawada
聡 河田
Yoshimasa Kawada
善正 川田
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SENRI OYO KEISOKU KENKYUSHO KK
Original Assignee
SENRI OYO KEISOKU KENKYUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大容量を持つ光学的記憶方法および記憶装置
を提供することを目的とする。 【構成】 感光材料に対物レンズを用いてレーザーを集
光し、3次元的に一点一点データを屈折率変化として書
き込み、その3次元的に記録されたデータを反射型の共
焦点光学系を用いて読みだすことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データを光学的に書き
込みおよび読み出しのできる記憶方法および記憶装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術、およびその問題点】近年のコンピュータ
ーの高機能化や情報の多次元化に伴い、大容量のメモリ
ーが必要となってきている。この需要に応えるため、大
きな容量をもつメモリーの開発が進められている。コン
パクトディスク、光磁気ディスクなどの光学的記憶装置
で、大容量のメモリーが実現されているが、これらの光
学的記憶装置ではこれ以上の記録容量を大きくすること
は困難である。つまり、データの書き込みと読み出しに
光を使うかぎり、単位面積あたりの記録密度は使用する
波長の回折限界で決まるスポット径で制限される。した
がって、より大きな容量の光学的記憶装置を実現するに
は、記録媒体(ディスク)の面積を大きくしなければな
らないからである。
【0003】光学的記憶装置の記録媒体(ディスク)の
面積を大きくすることなく、より大きな記録容量を実現
するには、データを2次元平面内だけでなく、奥行き方
向(光軸方向)にも記録し、3次元構造を持つ光学的記
憶装置を実現すればよい。
【0004】3次元光学的記憶装置としてホログラフィ
ー技術を応用したものが、いくつか提案されている(L.
d'Auria, J. P. Huignard, C. Slezak, and E. Spitz:
Appl. Opt. Vol. 13, 808-818, 1974; P. J. van Heer
den: Appl. Opt. Vol. 2, 393-400, 1963; Di Chen and
J. D. Zook: Proc. IEEE Vol. 63, 1207-1230, 197
5)。これらの方法は、2次元データ(画像)を厚みのあ
る感光材料に、ホログラムとして記録するものである。
多数枚の2次元データを参照光の照明方向を変えて、同
一ホログラム材料に多重記録する。
【0005】ホログラフィーを用いてデータを記録する
方法では、以下のような問題点がある。多重記録した複
数の2次元データのうち、クロストークなしで1枚ずつ
2次元データを読みだすためには、多重記録する際に参
照光の照明方向を大きく変化させて記録しなければなら
ない(L. d'Auria, J. P. Huignard, C. Slezak, andE.
Spitz: Appl. Opt. Vol. 13, 808-818, 1974)。そのた
め、多重記録の多重度を高くすることはできず、記録容
量を大きくすることはできない。また、ホログラフィー
の記録と再生には、コヒーレント光源が必要である。そ
のためホログラムからの再生像には、光学部品に付着し
たほこりなどに起因するスペックル像およびリング状の
干渉縞などのコヒーレント雑音が重畳する。これらコヒ
ーレント雑音は、再生データ像ののSN 比を低下させ、
データ読み出しの信頼性を著しく低下させる。
【0006】記録媒体に一点ずつデータを書き込む3次
元光学的記憶装置もいくつか提案されている(D. A. Par
thenopoulos and P. M. Rentzepis: Science Vol. 245,
843-844, 1989; S. Hunteer, F. Kiamilev, S. Esene
r, D. A. Parthenopoulos, and P. M. Rentzepis: App
l. Opt. Vol. 29, 2058-2066, 1990; J. H. Stricklera
nd W. W. Webb: Opt. Lett. Vol. 16, 1780-1782, 199
1)。
【0007】これらは、二光子吸収が光強度の2乗に比
例して生じることを利用して、フォトポリマー中にデー
タを書き込むものである。まず、フォトポリマーにレー
ザー光を集光する。二光子吸収は光強度の2乗に比例し
て生じるので、レーザー光強度の大きな焦点付近でのみ
二光子吸収が生じ、ポリマーの結合状態が変化する。よ
って、レーザーの集光点付近のみでポリマーの構造が変
化し、その点で屈折率が変化する。ポリマーを3次元的
に走査して、データを3次元的に一点ずつ記録する。デ
ータの読み出しには、微分干渉顕微鏡を用いている。各
点での屈折率変化を検出し、データを読みだす。
【0008】二光子吸収を用いた光学的記憶装置では、
データの書き込み時に高出力のパルスレーザーが必要で
ある。またデータの読み出しには干渉顕微鏡を用いてい
るため、光軸方向(奥行き方向)のデータの読み出し分
解能は顕微鏡の焦点深度によって決まる。通常の顕微鏡
の焦点深度は大きく、光軸方向のデータの読み出し分解
能は低い。また、焦点位置にある屈折率変化のデータに
焦点位置から外れた位置に存在する屈折率変化のぼけた
像が重なるので、データの読み出し精度は低下する。し
たがって、光軸方向の記録密度を上げることは困難であ
り、容量を大きくすることも困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高記録密
度、大容量の3次元構造を持つ光学的記録装置または記
憶方法を実現することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、データの書き
込みと読み出しを、記録材料の面内および深さ方向の3
次元方向に行なう3次元構造を持つ光学的記録装置にお
いて、入射光強度によって屈折率変化を生じる記録材料
と、記録材料内の微小領域にレーザービームを集光する
光学系と、記録材料内の屈折率変化領域を検出する共焦
点光学系と、記録材料内の3次元走査を行なう手段を持
つ事を特徴とする。
【0011】
【作用】本発明では、厚みのある記録材料に3次元的に
データを一点一点記録し、それらのデータを共焦点光学
系を用いて読みだす。
【0012】データの記録材料には、フォトリフラクテ
ィブ結晶、フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩
フィルムなど、光強度に応じて屈折率が変化する感光材
料を用いる。このような記録材料中にレーザー光を集光
すると、集光位置で屈折率が大きく変化する。集光点以
外の部分では、集光位置に比べ光強度が小さいので、屈
折率変化は小さく、無視できる。レーザービームを走査
するかまたは記録材料を3次元的に走査して、一点一点
記録材料中にデータを3次元的に記録する。
【0013】本発明の光学的記憶方法では、例えば500
nm のレーザー光を用いてデータの書き込みを行ない、
屈折率変化が集光スポットの周辺1mm3 の範囲で生じた
とすると、1x1012 bit/cm3 の記録密度が得られる。よ
り短い波長のレーザー光を用いることや高い開口数の対
物レンズを使用すること、レーザー光強度に対して非線
形に感光する記録材料を用いて屈折率変化が生じる領域
を小さくすることなどにより、さらに高い記録密度が得
られる。
【0014】記録材料としてLiNbO3, BaTiO3, SBN, Bi1
2SiO20 などの書き換え可能なフォトリフラクティブ結
晶を用いた場合には、ランダムアクセスメモリ(RAM)お
よびリードオンリーメモリー(ROM) としての作用を持た
せることができる。フォトポリマー、重クロム酸ゼラチ
ンなど、書き換えができない材料を記録材料に用いた場
合には、リードオンリーメモリー(ROM) としてのみ利用
する。
【0015】3次元光学的記憶装置に書き込まれたデー
タを読みだすには、反射型の共焦点光学系を用いる。反
射型の共焦点光学系は、面内には回折限界で決まる分解
能をもち、奥行き方向(光軸方向)にも高い分解能を持
つ。
【0016】本発明の読み出し光学系では、検出器に点
検出器を用い、光源と点検出器をともに記対物レンズの
結像(焦点)位置に設け、反射型の共焦点光学系を構成
する。点光源から射出した光を、対物レンズによって焦
点面上におかれた記録材料上に集光する。材料内の屈折
率変化が生じている領域で反射された光は、再び対物レ
ンズを通り、検出器上に点像を結ぶ。点光源と点検出器
が共に対物レンズの焦点位置に配置されているので、記
録材料内に3次元的に記録されたデータのうち、対物レ
ンズの焦点位置に存在する屈折率変化で反射した光は点
検出器に達する。しかし、光源と検出器の焦点位置から
外れた位置に存在する屈折率変化の生じている領域で反
射した光は、検出器位置に結像せず、そこでは円形状に
ぼけた強度分布を与える。点検出器はこのぼけた点像の
一点の光量しか検出しないので、焦点面から外れた位置
にある屈折率変化の像のコントラストは非常に低くな
る。つまり、ディフォーカス像はぼけるのではなく、消
える。したがって、反射型の共焦点光学系を用いれば、
材料内に3次元的に記録されたデータ(屈折率変化)を
他のデータからの干渉なしに読みだすことができる。別
のデータを読みだすには、記録材料、あるいはレーザー
ビームを相対的に走査する。
【0017】共焦点光学系のデータ読み出しでは、空間
分解を持たない点検出器を用いる。そのため、焦点位置
近くの記録材料の構造やダストに依存するリング上の干
渉縞、材料面の不均質さまたはレンズなどの光学部品に
付着しているほこりにより生じるスペックルパターンな
ど、空間コヒーレンスの高い光源を用いた時に問題とな
るコヒーレント雑音が全て除去される。つまり、コヒー
レント雑音の影響を受けることなく、SN比の高いデータ
の読み出しができる。
【0018】
【実施例】本発明のデータ書き込みの実施例を第1図に
示す。この光学系は、レーザー1、対物レンズ3、デー
タを記録するための感光材料5、3軸方向に移動可能な
ステージ4、およびシャッター13で構成される。
【0019】光源にはレーザー1を用いる。レーザー1
からの光を対物レンズ3によって記録材料5中に集光す
る。実施例では、感光材料5として、フォトリフラクテ
ィブ結晶を用いる場合を考える。ここでは、フォトリフ
ラクティブ結晶としてLiNbO3結晶5を用いる。LiNbO3結
晶5では、フォトリフラクティブ効果によって、光の強
度分布の微分値に比例して結晶内の屈折率が変化する。
よって、LiNbO3結晶5に収束光を入射すると、光軸上の
光強度は焦点位置からの距離の2分の1乗に比例するの
で、結晶の屈折率変化は距離の3分の1乗に比例する。
つまり、屈折率変化はレーザーの集光点付近のみで生じ
る。この屈折率変化によってデータを結晶内に記録する
ことができる。LiNbO3 結晶5を、3軸方向に移動可能
なステージ4に上にのせ、3次元走査を行ないながら、
一点一点データを記録する。二値データ(0または1)
を記録するには、シャッター13を開閉して、LiNbO3
結晶5に照射するレーザー光を制御し、結晶内での屈折
率変化の有無によってデータを記録する。レーザー光の
制御には、本実施例で用いた機械的な駆動によるシャッ
ター13以外にも、液晶や電気光学効果を利用したシャ
ッターなども用いることができる。感光材料5として、
フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩フィルムな
どを用いた場合もフォトリフラクティブ結晶と同様にデ
ータの記録を行なう。
【0020】第2図にデータの書き込みの他の実施例を
示す。本実施例では、ビーム走査により、高速にデータ
の記録を行なう。この光学系は、レーザー光源1、ポリ
ゴンミラー8、ガルバノミラー9、対物レンズ3、LiNb
O3 結晶5、z 軸方向に走査可能なステージ10、複数
のリレーレンズ11、シャッター13によって構成され
る。レーザー1の集光スポットは、ポリゴンミラー8と
ガルバノミラー9とによって、焦点面内(x-y 面内)を
走査される。本走査は、ガルバノミラー9とポリゴンミ
ミラー8を対物レンズ3の瞳面に配置し、両ミラー8,
9によってビームを振ることにより行なう。光軸方向の
走査は、z 軸方向に移動可能なステージ10上にLiNbO3
結晶5をのせ、このステージ10を走査して行なう。
ポリゴンミラー8とガルバノミラー9によってビーム走
査を行なうことにより、データの記録が高速に実現でき
る。ビームの走査は、ガルバノミラーとガルバノミラー
との組み合わせや、二つのポリゴンミラーを用いる方
法、ガルバノミラーもしくはポリゴンミラーと音響光学
素子を組み合わせる方法など、いずれの方法を用いても
よい。
【0021】第3図に、本発明の読み出し光学系の実施
例を示す。この光学系は、レーザー2、ビームスプリッ
ター6、対物レンズ3、データの記録されたLiNbO3結晶
5、点検出器7、3次元走査可能なステージ5によって
構成される。この光学系は、反射型の共焦点顕微鏡と同
等のものであり、光検出には点検出器を用いるかもしく
はピンホールを配置してその後ろ側でピンホールを通過
した光を面検出器によって検出するものを用いる。光源
(レーザー)2と検出器7は共に、対物レンズ3の焦点
位置に配置する。
【0022】読み出し用の光源には、記録データを破壊
しないように、LiNbO3 結晶5のフォトリフラクティブ
効果が生じない波長のレーザーを用いる。もし、データ
の書き込みと同波長のレーザーを用いる場合には、記録
データを破壊しないように、レーザー光強度を十分小さ
くする。フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩フ
ィルムなど記録材料では、書き込み後定着処理を行なう
ので、読み出し時には再感光が起こらない。そのため、
読み出し時に書き込み時と同一波長のレーザーを用いて
も問題は生じない。
【0023】レーザー2からの光を屈折率変化が生じて
いる部分に集光し、そこからの反射光を点検出器7で検
出する。光源2と点検出器7が対物レンズ3の焦点位置
に配置されているので、結晶5内に書き込まれたデータ
のうち対物レンズ3の焦点位置に存在する屈折率変化か
ら反射した光のみが点検出器7に達する。焦点位置から
外れた屈折率変化が生じている領域で反射した光は、検
出器7の位置に結像せず、検出されない。したがって3
次元的に記録されたある一点のデータ(屈折率変化)を
他のデータとの相互干渉することなしに読みだすことが
できる。
【0024】第4図に本発明のデータ読み出しの他の実
施例を示す。本実施例では、ビーム走査により、高速に
データの読み出しを行なう。この光学系は、レーザー
2、ポリゴンミラー8、ガルバノミラー9、対物レンズ
3、データの記録されたLiNbO3結晶5、z 軸方向に移動
可能なステージ10、ビームスプリッター6、点検出器
7、多数のリレーレンズ 11、結像レンズ12によっ
て構成される。前記第2図の実施例と同様に、レーザー
の集光点の焦点面内(x-y 面内)の走査は、ポリゴンミ
ラー8とガルバノミラー9により行ない、光軸方向の走
査は、z 軸方向に走査可能なステージ10上にLiNbO3
結晶5をのせて、ステージを走査して行なう。ビーム走
査を行なうことにより、高速にデータの読み出しを行な
うことができる。ビームの走査は、ガルバノミラーとガ
ルバノミラーとの組み合わせや、二つのポリゴンミラー
を用いる方法、ガルバノミラーもしくはポリゴンミラー
と音響光学素子を組み合わせる方法など、いずれの方法
を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】3次元的にデータを書き込み・読み出し
のできる光学的記憶装置を実現することによって、大容
量のメモリーを実現することができる。また、ビームを
走査することにより高速のデータ書き込み・読み出しを
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるデータ書き込みの実施例を示す
説明図である。
【図2】共焦点光学系を用いた本発明におけるデータ書
き込みの他の実施例を示す説明図である。
【図3】本発明におけるデータ読み出しの実施例を示す
説明図である。
【図4】共焦点光学系を用いた本発明におけるデータ読
み出しの他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 書き込み用レーザー 2 読み出し用レーザー 3 対物レンズ 4 3軸ステージ 5 感光材料 6 ビームスプリッター 7 点検出器 8 ポリゴンミラー 9 ガルバノミラー 10 z軸ステージ 11 リレーレンズ 12 結像レンズ 13 シャッター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月29日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 光学的データ記憶体並びにこの記録装
置及び記録再生装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的データ記憶体並
びに光学的データ記憶媒体の記録装置及び光学的記録体
の記録再生装置に関し、光強度に対して非線形性をもっ
て感光する感光材料の体積中にデータを一点一点3次元
に記録しこれを読み出しデータを再生できる光学的デー
タ記録体並びにこれの記録及び/又は再生装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術、およびその問題点】近年のコンピュータ
ーの高機能化や情報の多次元化に伴い、大容量のメモリ
ーが必要となってきている。この需要に応えるため、大
きな容量をもつメモリーの開発が進められている。コン
パクトディスク、光磁気ディスクなどの光学的記憶装置
で、大容量のメモリーが実現されているが、これらの光
学的記憶装置ではこれ以上の記録容量を大きくすること
は困難である。つまり、データの書き込みと読み出しに
光を使うかぎり、単位面積あたりの記録密度は使用する
波長の回折限界で決まるスポット径で制限される。した
がって、より大きな容量の光学的記憶装置を実現するに
は、記録媒体(ディスク)の面積を大きくしなければな
らないからである。
【0003】光学的記憶装置の記録媒体(ディスク)の
面積を大きくすることなく、より大きな記録容量を実現
するには、データを2次元平面内だけでなく、奥行き方
向(光軸方向)にも記録し、3次元構造を持つ光学的記
憶装置を実現すればよい。
【0004】3次元光学的記憶装置としてホログラフィ
ー技術を応用したものが、いくつか提案されている(L.
d'Auria, J. P. Huignard, C. Slezak, and E. Spitz:
Appl. Opt. Vol. 13, 808-818, 1974; P. J. van Heer
den: Appl. Opt. Vol. 2, 393-400, 1963; Di Chen and
J. D. Zook: Proc. IEEE Vol. 63, 1207-1230, 197
5)。これらの方法は、2次元データ(画像)を厚みのあ
る感光材料に、ホログラムとして記録するものである。
多数枚の2次元データを参照光の照明方向を変えて、同
一ホログラム材料に多重記録する。
【0005】ホログラフィーを用いてデータを記録する
方法では、以下のような問題点がある。多重記録した複
数の2次元データのうち、クロストークなしで1枚ずつ
2次元データを読みだすためには、多重記録する際に参
照光の照明方向を大きく変化させて記録しなければなら
ない(L. d'Auria, J. P. Huignard, C. Slezak, andE.
Spitz: Appl. Opt. Vol. 13, 808-818, 1974)。そのた
め、多重記録の多重度を高くすることはできず、記録容
量を大きくすることはできない。また、ホログラフィー
の記録と再生には、コヒーレント光源が必要である。そ
のためホログラムからの再生像には、光学部品に付着し
たほこりなどに起因するスペックル像およびリング状の
干渉縞などのコヒーレント雑音が重畳する。これらコヒ
ーレント雑音は、再生データ像のSN比を低下させ、デー
タ読み出しの信頼性を著しく低下させる。
【0006】記録媒体に一点ずつデータを書き込む3次
元光学的記憶装置もいくつか提案されている(D. A. Par
thenopoulos and P. M. Rentzepis: Science Vol. 245,
843-844, 1989; S. Hunteer, F. Kiamilev, S. Esene
r, D. A. Parthenopoulos, and P. M. Rentzepis: App
l. Opt. Vol. 29, 2058-2066, 1990; J. H. Stricklera
nd W. W. Webb: Opt. Lett. Vol. 16, 1780-1782, 199
1)。
【0007】これらは、二光子吸収が光強度の2乗に比
例して生じることを利用して、フォトポリマー中にデー
タを書き込むものである。まず、フォトポリマーにレー
ザー光を集光する。二光子吸収は光強度の2乗に比例し
て生じるので、レーザー光強度の大きな焦点付近でのみ
二光子吸収が生じ、ポリマーの結合状態が変化する。よ
って、レーザーの集光点付近のみでポリマーの構造が変
化し、その点で屈折率が変化する。ポリマーを3次元的
に走査して、データを3次元的に一点ずつ記録する。デ
ータの読み出しには、微分干渉顕微鏡を用いている。各
点での屈折率変化を検出し、データを読みだす。
【0008】二光子吸収を用いた光学的記憶装置では、
データの書き込み時に高出力のパルスレーザーが必要で
ある。またデータの読み出しには微分干渉顕微鏡を用い
ているため、光軸方向(奥行き方向)のデータの読み出
し分解能は顕微鏡の焦点深度によって決まる。通常の顕
微鏡の焦点深度は大きく、光軸方向のデータの読み出し
分解能は低い。また、焦点位置にある屈折率変化のデー
タに焦点位置から外れた位置に存在する屈折率変化のぼ
けた像が重なるので、データの読み出し精度は低下す
る。したがって、光軸方向の記録密度を上げることは困
難であり、容量を大きくすることも困難である。なお、
上記の二光子吸収(two-photon absorption)とは、ある
特定の物質が2個の光子を同時に吸収する現象をいい、
この現象においては、2個の光子は同一の周波数の場合
も異なる周波数の場合もあって、後者では波長の異なる
例えばレーザービームをそれぞれ用いて感光材料中の任
意の微小領域で両ビームの集光点を交差させて屈折率変
化を記録することができるが、前者は、特定波長の単一
のレーザービームを用いてその集光点の光強度に感応す
る非線形性を利用して屈折率変化を記録するものであ
る。この前者の二光子吸収の原理を利用した3次元的デ
ータの記録手法には、上記で言及した問題点のほかに以
下の問題も指摘される。すなわち、データの書き込み
には、極めて高出力のパルスレーザーが必要とされ、例
えば、上掲のJ.H.Stricker and W.W.Webbの論文におい
ては、大型のアルゴンイオンレーザー装置とこのレーザ
ーからのビームをパルス化するColliding-Pulse Mode-l
ocked Dye Laserという大型の装置が使用されている。
しかしながら、このような高出力パルスレーザーは、実
証試験や研究のために、研究室や実験室レベルでは装備
可能であるが、民生レベルの実用化のためにはコストが
かかり過ぎ、さらには極めて大型化した装置システムの
形態をとらざるを得ず、問題が多い。つまり、現在普及
している書き換え可能型の光磁気ディスク装置などのよ
うに、小型コンパクト化されなおかつ比較的コスト低廉
で提供され民生用に広く普及するには難点が多いという
ことである。次に、二光子吸収の性質を示現する物
質、感光材料は、その種類がきわめて限定され、現状で
はある特定のフォトポリマーだけが利用可能であるとい
う、二光子吸収を示す感光材料そのものに係わる問題で
ある。現状では、単一のレーザービームを使用する場
合、高エネルギーを集中化することによってのみ屈折率
変化を記録でき、低エネルギーのレーザーで記録でき
る、あるいは特有の波長依存性を呈して低エネルギーで
記録できるような感光材料は見いだされていない。ま
た、現在用いられている感光材料はフォトポリマーで
あって、その常温での性状は液体であり、記録時やデー
タの再生において、あるいは記録体の長期保存という見
地から難点が認められる。すなわち、記録時には、例え
ば紫外線を用いてある程度のゲル化が必須であり、記録
した後も収縮や変形を防止するために特別の処理を施さ
ざるを得ないという問題である。3次元的にデータを記
憶させたとはいっても、データ担体そのものが収縮や変
形によって、データアクセスが不可能化する可能性があ
るとすれば、そのようなデータ担体は、たとえきわめて
大容量のものとしても、利用・適用の可能性は乏しく例
えば民生用にコンパクトディスクのように広く普及する
などということは考え難い。更に、二光子吸収の原理
を用いた屈折率変化の形成は固定したものであり、たと
え大容量化が図られたとしても、それはROMとしての
利用に限られてしまい、書き換えの可能性を全く挫くと
いう難点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、特
殊な装置の利用や特別な処理を施すことなくデータの記
録が容易で高記録密度、大容量の記憶が可能な光学的デ
ータ記憶体並びにこの記録装置及び記録再生装置を提供
することを基本的な目的とし、その他に、書き換え可能
な大容量光学的データ記憶体を提供することも目的の一
つとする。
【0010】
【課題を達成するための手段、発明の構成】本発明に係
る光学的データ記憶体は、光強度に対し大きな非線形性
を示す感光材料の体積中に、比較的低出力のレーザーに
より、記録すべき2値データに対応する離散的な屈折率
変化の分布を層状に形成したデータ記憶体であることを
基本的な特徴とする。また、上記のデータ記憶体を得る
ためにこの記録媒体にデータを記録する本発明に係る記
録装置は、光源としてのレーザと、前記レーザからの光
を集光する集光レンズと、入射光強度によって屈折率変
化を生じる所定厚さの感光材料の体積中に前記集光レン
ズの集光点が位置するように配備される感光材料の載置
台と、前記感光材料の体積中を前記集光点により3次元
に走査可能にする感光材料の走査手段と、前記感光材料
中の任意の微小領域における集光点の有無を記録すべき
2値データに応じて切り換える切換手段とを備えたこと
を基本的な特徴とする。そして、上記データ記憶体の本
発明に係る記録再生装置は、光源としてのレーザと、前
記レーザからの光を集光する集光レンズと、入射光強度
によって屈折率変化を生じる所定厚さの感光材料の体積
中に前記集光レンズの集光点が位置するように配備され
る感光材料の載置台と、前記感光材料の体積中を前記集
光点により3次元に走査可能にする感光材料の走査手段
と、前記感光材料中の任意の微小領域における集光点の
有無を記録すべき2値データに応じて切り換える切換手
段とを備えたことを特徴とする。光源としてのレーザ
と、前記レーザからの光を集光する集光レンズと、入射
光強度によって屈折率変化を生じる所定厚さの感光材料
の体積中に前記集光レンズの集光点が位置するように配
備される感光材料の載置台と、前記感光材料の体積中を
前記集光点により3次元に走査可能にする感光材料の走
査手段と、前記感光材料中の任意の微小領域における集
光点の有無を記録すべき2値データに応じて切り換える
切換手段と、前記感光材料中に記録された屈折率変化の
分布を検出するために用いられるデータ再生用のレーザ
と、このレーザ照射光の反射光を受ける対物レンズと、
前記対物レンズの実質的な焦点位置に設けられる点状の
光電検出器とを備えたことを基本的な特徴としている。
【0011】
【作用】本発明では、厚みのある光強度に対し大きな非
線形性を示す記録材料に比較的低出力のレーザーにより
3次元的にデータを屈折率変化として一点一点記録す
る。そして、記録されたデータを再生するときは、屈折
率変化の有無を反射光の有無をもってこれを反射型の共
焦点光学系を用いて読み出す。
【0012】データの記録材料には、フォトリフラクテ
ィブ結晶、フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩
フィルムなど、光強度に応じて屈折率が変化する感光材
料を用いる。このような記録材料中にレーザー光を集光
すると、集光位置で屈折率が大きく変化する。集光点以
外の部分では、集光位置に比べ光強度が小さいので、屈
折率変化は小さく、無視できる。レーザービームを走査
するかまたは記録材料を3次元的に走査して、一点一点
記録材料中にデータを3次元的に記録する。
【0013】本発明の光学的記録手法では、例えば出力
が数mW■十数mWで波長が500 nm のレーザー光を用いて
データの書き込みを行ない、屈折率変化が集光スポット
の周辺1μm3 の範囲で生じたとすると、1x1012 bit/cm3
の記録密度が得られる。より短い波長のレーザー光を
用いることや高い開口数の対物レンズを使用すること、
レーザー光強度に対してより大きく非線形に感光する記
録材料を用いて屈折率変化が生じる領域を小さくするこ
となどにより、さらに高い記録密度が得られる。
【0014】記録材料としてLiNbO3, BaTiO3, SBN, Bi
12SiO20 などの一様な光を照射することにより先に記録
した屈折率変化が消失するフォトリフラクティブ結晶を
用いた場合には、データの書き換え可能でランダムアク
セスメモリ(RAM)およびリードオンリーメモリー(ROM)
としての作用を持たせることができる。フォトポリマ
ー、重クロム酸ゼラチンなど、書き換えができない材料
を記録材料に用いた場合には、リードオンリーメモリー
(ROM) としてのみ利用できる。なお、フォトリフラクテ
ィブ結晶を用いるときは、この結晶はすべからく固体で
あるから記録時等、取り扱いがきわめて容易で利便であ
る。また、比較的低出力のレーザー例えば、出力が50
mW以下の半導体レーザーでも記録可能であるので、記録
ないし記録再生装置の小型、コンパクト化が充分可能で
ある。
【0015】3次元光学的記憶体に書き込まれたデータ
を読みだすには、反射型の共焦点光学系を用いる。反射
型の共焦点光学系は、面内には回折限界で決まる分解能
をもち、奥行き方向(光軸方向)にも高い分解能を持
つ。
【0016】本発明の上記読み出し光学系では、検出器
に点状をなす検出器を用い、光源と点検出器をともに前
記対物レンズの実質的な結像(焦点)位置に設け、反射
型の共焦点光学系を構成する。点光源から射出した光
を、対物レンズによって焦点面上におかれた記録材料中
に集光する。材料内の屈折率変化が生じている領域で反
射された光は、再び対物レンズを通り、検出器上に点像
を結ぶ。点光源と点検出器が共に対物レンズの焦点位置
に配置されているので、記録材料内に3次元的に記録さ
れたデータのうち、対物レンズの焦点位置に存在する屈
折率変化で反射した光は点検出器に達する。しかし、光
源と検出器の焦点位置から外れた位置に存在する屈折率
変化の生じている領域で反射した光は、検出器位置に結
像せず、そこでは円形状にぼけた強度分布を与える。点
検出器はこのぼけた点像の一点の光量しか検出しないの
で、焦点面から外れた位置にある屈折率変化の像のコン
トラストは非常に低くなる。つまり、ディフォーカス像
はぼけるのではなく、消える。したがって、反射型の共
焦点光学系を用いることにより、材料内に3次元的に記
録されたデータ(屈折率変化)を他のデータからの干渉
なしに読みだすことができる。別のデータを読みだすに
は、記録材料、あるいはレーザービームを相対的に走査
する。
【0017】共焦点光学系のデータ読み出しでは、空間
分解を持たない点状をなす検出器を用いる。そのため、
焦点位置近くの記録材料の構造やダストに依存するリン
グ上の干渉縞、材料面の不均質さまたはレンズなどの光
学部品に付着しているほこりにより生じるスペックルパ
ターンなど、空間コヒーレンスの高い光源を用いた時に
問題となるコヒーレント雑音が全て除去される。つま
り、コヒーレント雑音の影響を受けることなく、SN比の
高いデータの読み出しができる。なお、前述の二光子吸
収を用いたフォトポリマー材料における記録により生じ
る屈折率変化は10-3〜10-1で、例えば本発明で用いられ
る一般的なフォトリフラクティブ結晶での屈折率変化は
10-5〜10-3でほぼ100倍の差があるが、読出し光学系に
共焦点光学系を用いることによりこの差は充分に補償さ
れる。
【0018】
【実施例】本発明のデータ書き込みの実施例を第1図に
示す。この光学系は、レーザー1、対物レンズ3、デー
タを記録するための感光材料5、3軸方向に移動可能な
ステージ4、およびシャッター13で構成される。な
お、参照符号1で示したレーザーには内部にビームエク
スパンダー及びコリメートレンズを含み点状の光源とし
て作用する。
【0019】光源にはレーザー1を用いる。レーザー1
からの光を対物レンズ3によって記録材料5中に集光す
る。実施例では、感光材料5として、フォトリフラクテ
ィブ結晶を用いる場合を考える。ここでは、フォトリフ
ラクティブ結晶としてLiNbO3結晶5を用いる。LiNbO3
晶5では、フォトリフラクティブ効果によって、光の強
度分布の微分値に比例して結晶内の屈折率が変化する。
よって、LiNbO3結晶5に収束光を入射すると、光軸上の
光強度は焦点位置からの距離の2分の1乗に比例するの
で、結晶の屈折率変化は距離の3分の1乗に比例する。
つまり、屈折率変化はレーザーの集光点付近のみで生じ
る。この屈折率変化によってデータを結晶内に記録する
ことができる。LiNbO3 結晶5を、3軸方向に移動可能
なステージ4の上にのせ、3次元走査を行ないながら、
一点一点データを記録する。二値データ(0または1)
を記録するには、シャッター13を開閉して、LiNbO3
結晶5に照射するレーザー光を制御し、結晶内での屈折
率変化の有無によってデータを記録する。レーザー光の
制御には、本実施例で用いた機械的な駆動によるシャッ
ター13以外にも、液晶や電気光学効果を利用したシャ
ッターなども用いることができる。感光材料5として、
フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩フィルムな
どを用いた場合もフォトリフラクティブ結晶と同様にデ
ータの記録を行なう。なお、上記にいうフォトリフラク
ティブ効果については、1960年代後半にAshki
nらにより特定の結晶による第2高調波の発生や光変調
の研究の副産物として発見され、当初は光損傷と命名さ
れた。このフォトリフラクティブ効果による屈折率変化
は、数mWの低出力のレーザー光で惹起させることがで
き、また、反応速度が数msecから数secであるこ
とから反応はリアルタイムで進行し、強度パターンが変
化するとその屈折率分布も変化する性質をもつことが知
られている。これらの性質を利用して、従来より、実時
間ホログラムやホログラフィク光メモリとしての応用
や、位相共役鏡としての応用が盛んに研究されている。
しかしながら、上記実施例のように、フォトリフラクテ
ィブ効果を用いてこの結晶に一点一点収束光を入射して
ビット形式の記録を行う試みは寡聞にしてない。フォト
リフラクティブ結晶には、LiNbO3(λ=633nm)、Li
TaO3(λ=488nm)、KNbO3(λ=488nm)、BaTiO
3(λ=546nm)、Ba0.75Sr0.25Nb26(λ=488nm)、
Ba0.39Sr0.41Nb26(λ=620nm)、Bi12SiO
20(λ=510nm)、Bi12GeO20(λ=488nm)、GaAs
(λ=488nm)、CdTe(λ=488nm)がよく知られている
が(尚、括弧内は感度の中心波長を示す)、フォトリフラ
クティブ効果による屈折率変化の大きさは、総じておよ
そ10-5〜10-3である。フォトリフラクティブ結晶
は、電気光学結晶であり屈折率変化の大きさは電気光学
定数及び内部に形成される電界の大きさに比例する。電
気光学定数は結晶の種類、結晶構造に依存し、内部電界
の大きさは、結晶内に含まれる不純物の濃度に依存す
る。大きな屈折率変化を有する結晶としてBaTiO3
SBN、LiNbO3が知られている。これらの結晶の屈
折率変化の大きさは10-3程度であり、透過型体積ホロ
グラムとして用いたときの回折効率は80%に達する。
BaTiO3及びSNB結晶は、電気光学定数が非常に大
きいために屈折率変化が大きくなるのに対し、LiNbO
3結晶は電気光学定数は小さいが、光起電力効果が大き
く、内部電界を大きくすることができるので、屈折率が
大きくなる。また、SNB結晶やLiNbO3は不純物を
ドープすると屈折率変化を大きくすることができ、SN
B結晶にはCeをLiNbO3結晶には、Fe,Mn,Rhを
ドープすると屈折率変化が大きくなることが知られてい
る。また、上記したフォトポリマー、重クロム酸ゼラチ
ン、銀塩フィルムは、記録された屈折率変化は固定され
てしまい書き換えることができないが、フォトリフラク
ティブ結晶で記録したデータは、前回の記録パターンと
は異なる強度分布をもつ光あるいは一様な自然光を照射
することで容易に書き換えることができる。すなわち、
フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩フィルム
は、ROM(Read Only Memory)としてのみ用いるこ
とができる一方、フォトリフラクティブ結晶はRAM
(Read/Write memory)として用いることができる。更
に、フォトポリマーと、重クロム酸ゼラチン,銀塩フィ
ルムとを比較すると、後者は低ノイズで高回折効率とい
う特徴をもつが、現像に手間がかかることや記録材料の
安定性が悪いということがあり、一般的に取り扱いが難
しいということは否めない。他方、前者のフォトポリマ
ーは、自己現像型で、露光後、自然光を一様に照射する
だけで、記録した屈折率変化の分布を簡単に固定するこ
とができるという利点をもつ。
【0020】第2図にデータの書き込みの他の実施例を
示す。本実施例では、ビーム走査により、高速にデータ
の記録を行なう。この光学系は、レーザー光源1、ポリ
ゴンミラー8、ガルバノミラー9、対物レンズ3、LiNb
O3 結晶5、z 軸方向に走査可能なステージ10、複数
のリレーレンズ11、シャッター13によって構成され
る。レーザー1の集光スポットは、ポリゴンミラー8と
ガルバノミラー9とによって、焦点面内(x-y 面内)を
走査される。本走査は、ガルバノミラー9とポリゴンミ
ミラー8を対物レンズ3の瞳面に配置し、両ミラー8,
9によってビームを振ることにより行なう。光軸方向の
走査は、z 軸方向に移動可能なステージ10上にLiNbO3
結晶5をのせ、このステージ10を走査して行なう。
ポリゴンミラー8とガルバノミラー9によってビーム走
査を行なうことにより、データの記録が高速に実現でき
る。ビームの走査は、ガルバノミラーとガルバノミラー
との組み合わせや、二つのポリゴンミラーを用いる方
法、ガルバノミラーもしくはポリゴンミラーと音響光学
素子を組み合わせる方法など、いずれの方法を用いても
よい。なお、上記実施例では、フォトリフラクティブ結
晶としてLiNbO3結晶を用いている。これは、この結
晶がデータ記録及びデータ読出しの双方で他の結晶より
も有利であるという特性に基づいている。すなわち、フ
ォトリフラクティブ結晶における屈折率変化の大きさは
およそ10-5〜10-3程度と小さい。この範囲の屈折率
変化では、再生するとき上の層に記録されたデータによ
り光の波面が大きく乱されることはないが、屈折率が変
化したところで光を反射させて再生するためには、その
屈折率変化は大きい方が反射率が高い。そのため、屈折
率変化の大きい材料を選択する必要があり、一般に高い
屈折率変化を示す結晶としてBaTiO3、LiNbO3及び
SNB結晶が知られている。そこで、BaTiO3、LiN
bO3及びSNB結晶についてメモリとしてもちいるのに
好適な書き込み光と読み出し光の光軸に対する最適な結
晶軸の方向と読出し光の偏光方向とを検討した。 Ba
TiO3,SNB,LiNbO3結晶は異方性結晶であり、
光が結晶に入射すると常光線と異常光線とに分かれる。
それぞれの偏光方向に対する屈折率だ円体の変形の大き
さを求めてみると、異常光線の方が常光線より著しく大
きいことが分かった。したがって、データの記録された
屈折率変化の生じた微小領域からの反射光を大きくする
には、読出し光の偏光方向を異常光線の偏光方向と一致
させるのがよい。偏光方向をこのように決定すると、屈
折率変化の大きさは、書き込み光及び読出し光の光軸が
結晶軸となす角度だけで表わすことができる。BaTiO
3,SNB,LiNbO3のそれぞれの結晶について、書き
込み光及び読出し光の光軸と結晶軸とのなす角度θを変
化させたとき、異常光線に対する結晶内の屈折率変化を
調べてみると、BaTiO3,SNB結晶では、書き込み
光及び読出し光の光軸に対して結晶軸のが約60度また
は125度のときに、最も大きな屈折率変化が生じるこ
とが解った。従って、メモリにBaTiO3とSNB結晶
を用いる場合には、光の入射面の法線方向に対して、結
晶軸が60度または125度傾いているものがよい。し
かしながら、結晶のドメインの向きを制御した状態で、
結晶軸に対して結晶を斜めに切り出すような加工は、困
難である。また、通常よく用いられる結晶の角度である
0度(光の入射面の法線方向に対して結晶軸が平行)及び
90度(入射面の法線方向に対して結晶軸が垂直)では、
屈折率分布はほとんど生じないことも判明している。そ
のため、これらの結晶は、メモリの記録体としては一応
不適当であるとの結果を得ている。他方、LiNbO3
晶では、書き込み光および読出し光の光軸にたいして結
晶軸が、0度、60度、120度、180度のときに大
きな屈折率変化が生じる。光軸に対して、結晶軸のなす
角度が0度と180度にするには、z軸カットのLiNb
3結晶を用いればよい。また、LiNbO3結晶の場合に
は、比較的容易に結晶軸に対して斜めに結晶を切り出す
ことができるので、60度と120度の場合のものも簡
単に実現することができる。これらの解析結果に基づい
てフォトリフラクティブ結晶を用いた3次元光メモリ記
録体にはLiNbO3結晶を用いるのが最適である。
【0021】第3図に、本発明の読み出し光学系の実施
例を示す。この光学系は、レーザー2、ビームスプリッ
ター6、対物レンズ3、データの記録されたLiNbO3結晶
5、点検出器7、3次元走査可能なステージ5によって
構成される。この光学系は、反射型の共焦点顕微鏡と同
等のものであり、光検出には点検出器を用いるかもしく
はピンホールを配置してその後ろ側でピンホールを通過
した光を面検出器によって検出するものを用いる。光源
(レーザー)2と検出器7は共に、対物レンズ3の焦点
位置に配置する。なお、共焦点光学系については、中村
収・河田聡・南茂夫著”コンフォーカル・レーザー走査
顕微鏡の三次元結像特性”と題する「応用物理」誌、Vo
l.57,No.5(1988),pp.128-135.に詳しい。
【0022】読み出し用の光源には、記録データを破壊
しないように、LiNbO3 結晶5のフォトリフラクティブ
効果が生じない波長のレーザーを用いる。もし、データ
の書き込みと同波長のレーザーを用いる場合には、記録
データを破壊しないように、レーザー光強度を十分小さ
くする。フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩フ
ィルムなど記録材料では、書き込み後定着処理を行なう
ので、読み出し時には再感光が起こらない。そのため、
読み出し時に書き込み時と同一波長のレーザーを用いて
も問題は生じない。
【0023】レーザー2からの光を屈折率変化が生じて
いる部分に集光し、そこからの反射光を点検出器7で検
出する。光源2と点検出器7が対物レンズ3の焦点位置
に配置されているので、結晶5内に書き込まれたデータ
のうち対物レンズ3の焦点位置に存在する屈折率変化か
ら反射した光のみが点検出器7に達する。焦点位置から
外れた屈折率変化が生じている領域で反射した光は、検
出器7の位置に結像せず、検出されない。したがって3
次元的に記録されたある一点のデータ(屈折率変化)を
他のデータとの相互干渉することなしに読みだすことが
できる。
【0024】第4図に本発明のデータ読み出しの他の実
施例を示す。本実施例では、ビーム走査により、高速に
データの読み出しを行なう。この光学系は、レーザー
2、ポリゴンミラー8、ガルバノミラー9、対物レンズ
3、データの記録されたLiNbO3結晶5、z 軸方向に移動
可能なステージ10、ビームスプリッター6、点検出器
7、多数のリレーレンズ 11、結像レンズ12によっ
て構成される。前記第2図の実施例と同様に、レーザー
の集光点の焦点面内(x-y 面内)の走査は、ポリゴンミ
ラー8とガルバノミラー9により行ない、光軸方向の走
査は、z 軸方向に走査可能なステージ10上にLiNbO3
結晶5をのせて、ステージを走査して行なう。ビーム走
査を行なうことにより、高速にデータの読み出しを行な
うことができる。ビームの走査は、ガルバノミラーとガ
ルバノミラーとの組み合わせや、二つのポリゴンミラー
を用いる方法、ガルバノミラーもしくはポリゴンミラー
と音響光学素子を組み合わせる方法など、いずれの方法
を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】3次元に2値データを書き込み・読み出
しのできる光学的記憶装置を実現することによって、き
わめて大容量のメモリーを現実化することができる。ま
た、高密度,大容量であるにもかかわらず、ビームを走
査することにより高速のデータ書き込み・読み出しを実
現することができる。さらに、半導体レーザーを用いる
ことができるので、装置の小型・コンパクト化が達成で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるデータ書き込みの実施例を示す
説明図である。
【図2】共焦点光学系を用いた本発明におけるデータ書
き込みの他の実施例を示す説明図である。
【図3】本発明におけるデータ読み出しの実施例を示す
説明図である。
【図4】共焦点光学系を用いた本発明におけるデータ読
み出しの他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】 1 書き込み用レーザー 2 読み出し用レーザー 3 対物レンズ 4 3軸ステージ 5 感光材料 6 ビームスプリッター 7 点検出器 8 ポリゴンミラー 9 ガルバノミラー 10 z軸ステージ 11 リレーレンズ 12 結像レンズ 13 シャッター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの書き込みと読み出しを、記録材
    料の面内および深さ方向の3次元方向に行なう光学的記
    録装置において、 入射光強度によって屈折率変化を生じる記録材料と、 前記記録材料内の微小領域にレーザービームを集光す
    る、少なくとも1個の対物レンズを備えた光学系と、 前記記録材料内の屈折率変化領域を検出する、少なくと
    も点光源と点検出器またはピンホールと検出器と対物レ
    ンズとを備えた共焦点光学系と、 前記記録材料の3軸方向の走査手段とを持つ事を特徴と
    する光学的記憶方法及び記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記のレーザービームを集光する光学系
    または共焦点光学系は、光学的ビーム走査手段を備え、 前記走査手段は、少なくとも深さ方向に走査する手段で
    ある、請求項1に記載の光学的記憶方法及び記憶装置。
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