JPH06286629A - グリップ圧感応式電子制御パワーステアリング装置 - Google Patents

グリップ圧感応式電子制御パワーステアリング装置

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JPH06286629A
JPH06286629A JP7206093A JP7206093A JPH06286629A JP H06286629 A JPH06286629 A JP H06286629A JP 7206093 A JP7206093 A JP 7206093A JP 7206093 A JP7206093 A JP 7206093A JP H06286629 A JPH06286629 A JP H06286629A
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JP
Japan
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steering
grip pressure
grip
power steering
electronically controlled
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JP7206093A
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English (en)
Inventor
Yoichi Taniguchi
庸一 谷口
Masaji Tanaka
正司 田中
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ステアリングホイールのグリップ
圧に応じて操舵アシスト量を制御する、グリップ圧感応
式電子制御パワーステアリング装置に関し、ドライバの
体力に応じて常に最適な操舵アシスト状態が得られるよ
うにすることを目的とする。 【構成】 アシスト量調整機構1と、該アシスト量調整
機構1を制御する制御手段30と、自動車のステアリン
グホイールのグリップ圧を検出するグリップ圧センサ3
4とをそなえ、該制御手段30が、該グリップ圧センサ
34で検出されたグリップ圧情報に基づいて該グリップ
圧が低いほど該自動車の操舵時に必要とする操舵力のレ
ベルが小さくなるように該アシスト量調整機構1を制御
するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のステアリング
機構における操舵アシスト量を電気的に制御する電子制
御パワーステアリング装置に関し、特に、自動車のステ
アリングホイールのグリップ圧に応じて操舵アシスト量
を制御する、グリップ圧感応式電子制御パワーステアリ
ング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ステアリングホイール(以下、ハ
ンドルという)を操作する力(以下、ハンドル操作力又
は操舵力という)をアシストするために、電子制御パワ
ーステアリング装置が普及している。この電子制御パワ
ーステアリング装置としては、油圧シリンダ機構を利用
して油圧により操舵アシストする油圧式電子制御パワー
ステアリング装置が一般的に用いられているが、このほ
か、電動モータにより操舵アシストする電動電子制御パ
ワーステアリング装置も開発されている。
【0003】ところで、一般に、車庫入れ等の低速時に
は、ハンドルをより軽く操作できるようにしたい。ま
た、高速走行時には、ハンドルがあまり軽いと走行が不
安定になってしまう。そこで、車速に応じて、低速時に
は操舵アシスト量を多くして、中高速時には高速になる
のにしたがって操舵アシスト量を少なくするようにした
車速感応型電子制御パワーステアリング装置が開発され
ている。
【0004】このような車速感応型電子制御パワーステ
アリング装置としては、車両に車速センサを設け、油圧
式電子制御パワーステアリング装置の油圧系統の一部に
電子制御パワーステアリングへの供給油圧を調整しうる
バルブや操舵反力を調整しながら付与しうる機構等を設
けて、車速センサで検出した車速に基づいてバルブや反
力付与機構等の作動を電子制御しながら、操舵アシスト
量を調整するようにしたもの(これを電子制御パワース
テアリング装置という)がある。
【0005】例えば図10〜12は、いずれも電子制御
パワーステアリング装置の一例を示す構成図であり、図
10はインプットシャフト部分及びピニオン部分の縦断
面を電子制御パワーステアリング用油圧シリンダととも
に示す図であり、図11はインプットシャフト部分の横
断面図であって、図10のA−A断面図であり、図12
はインプットシャフトに並設された油圧制御バルブの縦
断面を反力プランジャとともに示す構成図であって、油
圧制御バルブ部分は図11のC−C断面図であり、反力
プランジャ部分は図10のB−B断面図である。
【0006】これらの図10〜12において、11は図
示しないステアリングホイール(ハンドル)から操舵力
を受けるインプットシャフトであり、ケーシング25内
に回転自在に内装されている。このインプットシャフト
の下端に、図示しないブッシュ等を介してピニオンギヤ
12が設けられている。インプットシャフト11の内部
には、トーションバー15が設けられているが、このト
ーションバー15はその上端をインプットシャフト11
にピン等を介して一体回転するように結合され、その下
端はインプットシャフト11に対して拘束されていな
い。
【0007】そして、ピニオンギヤ12は、トーション
バー15の下端とセレーション結合しており、インプッ
トシャフト11に入力された操舵力がトーションバー1
5を介してピニオンギヤ12に伝達されるようになって
いる。このピニオンギヤ12は、ラック13と噛合して
おり、操舵力がピニオンギヤ12を介してラック13に
伝わって、ラック13を軸方向に駆動して、車輪の操舵
を行なう。
【0008】また、14は電子制御パワーステアリング
(パワステ)用油圧シリンダであり、この油圧シリンダ
14は、車体側の部材に設置されたシリンダ14Aと、
ラック13の途中に設けられてラック13とともにシリ
ンダ部14A内を軸方向へ移動するピストン14Bとを
そなえ、シリンダ14A内には、このピストン14Bに
よって左右に仕切られ、油室14C,14Dが形成され
ている。
【0009】さらに、16は油圧シリンダ14を駆動す
るロータリバルブであり、このロータリバルブ16の開
閉に応じて、油圧シリンダ14の左右の油室14C,1
4Dに作動油が供給又は排出されて、操舵アシスト力を
ラック13に与えるようになっている。なお、このロー
タリバルブ16は、インプットシャフト11側とピニオ
ンギヤ12側との間に介装されており、インプットシャ
フト11とピニオンギヤ12との位相差に応じて、開閉
するようになっている。つまり、インプットシャフト1
1に操舵力が入力されると、インプットシャフト11は
剛であって殆ど捩じりを生じないが、トーションバー1
5は捩じれを生じながらピニオンギヤ12に操舵力を伝
達するので、ピニオンギヤ12がインプットシャフト1
1に対して操舵側へ位相差を生じるようになる。この位
相差に応じて、操舵方向へ所要量の操舵アシスト力(操
舵アシスト量ともいう)が生じるように、ロータリバル
ブ16が開閉するようになっている。
【0010】そして、インプットシャフト11の下部外
周には、操舵時に操舵反力を与えて操舵力(つまり、操
舵手応え)を増大させる反力プランジャ17が設けられ
ている。この反力プランジャ17は、図12に示すよう
に、インプットシャフト11の外周を包囲するように複
数設けられており、油圧制御バルブ18の制御を通じて
供給された油圧を、その背部のチャンバ17Aに受ける
ことで、油圧に応じてインプットシャフト11を拘束し
て操舵反力を与えて、操舵アシスト量を減少させるのと
同等の制御を行ないうるようになっている。つまり、反
力プランジャ17及び油圧制御バルブ18等からなる操
舵反力調整機構1は、アシスト量調整機構に相当する。
なお、チャンバ17Aは、リターン用オリフィス22を
介して、オイルリザーバ24側と通じている。
【0011】油圧制御バルブ18は、図12に示すよう
に、ケーシング25内のインプットシャフト11の側部
にこれと平行に設けられており、ケーシング25内を上
下にスライドしうるプランジャ18Aと、このプランジ
ャ18Aに上方への軸力を与えるソレノイド19と、プ
ランジャ18Aを下方へ付勢するスプリング20とをそ
なえている。
【0012】プランジャ18Aには、オイルリザーバ2
4に通じる油路18B,18Cと、オイルポンプ23に
通じうる環状油路18Dと、反力プランジャ17のチャ
ンバ17Aに通じうる環状油路18Eと、これらの環状
油路18D,18Eを相互に連通する油路18Fとがそ
なえられる。つまり、反力プランジャ17のチャンバ1
7Aには、環状油路18Dから油路18F,環状油路1
8Eを通じて、オイルポンプ23からの高圧の作動油が
供給されうるようになっている。
【0013】そして、例えば据え切り時や低速走行操舵
時には、ソレノイド19に最大電流を与えるようにす
る。これにより、プランジャ18Aが最も上昇して、環
状油路18Dがオイルポンプ23と連通しなくなって、
反力プランジャ17のチャンバ17Aへのオイル供給が
行なわれなくなり、反力プランジャ17がインプットシ
ャフト11を拘束しなくなって、軽快に操舵できる。
【0014】また、例えば中高速走行時には、車速の増
加に応じて、ソレノイド19に与える電流を減少させて
いく。すると、ハンドルの中立時には、プランジャ18
Aの軸力が、電流減少に伴って低下して、これに伴いプ
ランジャ18Aが降下して、環状油路18Dがオイルポ
ンプ23と連通するようになって、反力プランジャ17
のチャンバ17Aへのオイル供給が行なわれるようにな
る。
【0015】この状態では、反力プランジャ17がイン
プットシャフト11を拘束するので、ハンドルが中立に
保持される。そして、この中立状態で、ハンドルを微小
に操舵すると、オイルポンプ出力が上昇しようとする
が、この吐出圧は油圧制御バルブ18でほとんど制御さ
れることなく、反力プランジャ17のチャンバ17Aに
作用する。したがって、ハンドルの中立状態の近傍で
は、操舵力が増して、ハンドルの中立手応えを十分に得
られ、中立状態でのハンドル安定感が増す。
【0016】この中高速走行時に操舵する際には、通常
の操舵範囲内では、ハンドルの操舵に応じて(操舵力の
増大に応じて)、オイルポンプ出力が上昇して、操舵ア
シストを増大させるように作用する。一方で、オイルポ
ンプの吐出圧が油圧制御バルブ18で制御されながら、
反力プランジャ17のチャンバ17Aに作用する。した
がって、この反力プランジャ17が、インプットシャフ
ト11を拘束して、操舵手応え(操舵力)を増大させる
ように作用する。
【0017】この結果、中高速走行操舵時には、据え切
り時や低速走行操舵時に比べて、反力プランジャ17の
作用する分だけ、操舵力が増大する。つまり、操舵手応
えが大きくなって、安定した操舵フィーリングが得られ
る。特に、車速の増加に応じて、ソレノイド19に与え
る電流を減少させていくことで、高速になるほど、操舵
アシストが減少して、操舵力(操舵手応え)が大きくな
って、より安定した操舵フィーリングが得られる。
【0018】このように、ソレノイド19に与える電流
を調整することで、操舵アシスト特性を制御でき、例え
ば図12に示すように、車速センサ31からの車速情報
のほか、EPS(電子制御パワーステアリング)モード
切換スイッチ32からのモード設定情報や、エンジン回
転数センサ33等からのエンジン回転信号等に基づい
て、コントロールユニット(制御手段)30で、ソレノ
イド19に与える電流量を設定して、ソレノイド19を
制御している。
【0019】つまり、EPSモード切換スイッチ32で
は、ノーマルモードとノーマルモードよりも低速から操
舵力を増加させる制御を行なうスポーツモードとを設定
でき、コントロールユニット30では、これらのモード
が設定されると、そのモードにしたがって、電子制御パ
ワーステアリングのアシスト特性を制御する。例えば、
図13に示すように、スポーツモードに設定すると、車
速情報に基づいて、比較的速度の低い領域から速度の増
加にしたがってやや急激に操舵力が大きくなるようにア
シスト量が減少制御され、ノーマルモードに設定する
と、車速情報に基づいて、比較的速度が高くなってから
速度の増加にしたがって緩やかに操舵力が大きくなるよ
うにアシスト量が減少制御される。
【0020】このために、ソレノイド19に与える電流
量は、図14に示すように、設定される。つまり、スポ
ーツモードの場合には、比較的速度の低い領域から速度
の増加にしたがってやや急激にソレノイド電流が減少し
て、ノーマルモードの場合には、比較的速度の高い領域
までは、ソレノイド電流が最大状態に保持され、この
後、速度の増加にしたがって緩やかにソレノイド電流が
減少するようになっている。
【0021】また、操舵力と出力油圧との相関特性は、
図15に示すように、車速が高速になるにしたがって、
反力プランジャ17により付与される反力が増加して、
通常の操舵力範囲では、操舵アシスト量を決めるポンプ
の出力圧は低速時よりも低くなる。なお、この電子制御
パワーステアリング装置では、車速情報とエンジン回転
信号等から検出系統などの異常を検知して、この時に
は、ソレノイド19をオフにするなどして、フェイルセ
ーフ制御を行なうようにもなっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、操舵アシス
ト力は、車速に対応して制御するだけでは必ずしも十分
ではなく、ドライバの体力に応じて、必要とするアシス
ト量も異なってくるものであり、この点を考慮したアシ
スト量制御も求められている。例えば、一般的に、ドラ
イバが高齢であるほど体力レベルが低くなり、また、女
性ドライバは男性ドライバよりも非力で体力レベルが低
い。このような体力レベルが低いドライバは、操舵操作
が負担になり易いので操舵アシスト量をより多くした
い。また、同一のドライバでも、疲労しているときほど
操舵アシストを多くしたい。
【0023】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、ドライバの体力状態に応じて常に最適な操舵アシ
スト状態が得られるようにした、グリップ圧感応式電子
制御パワーステアリング装置を提供することを目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のグリップ圧感応式電子制御パワーステアリン
グ装置は、自動車の操舵をアシストする電子制御パワー
ステアリング装置であって、アシスト量を増減調整しう
るアシスト量調整機構と、該アシスト量調整機構を制御
する制御手段とをそなえた、電子制御パワーステアリン
グ装置において、該自動車のステアリングホイールのグ
リップ圧を検出するグリップ圧センサをそなえ、該制御
手段が、該グリップ圧センサで検出されたグリップ圧情
報に基づいて該グリップ圧が低いほど該自動車の操舵時
に必要とする操舵力のレベルが小さくなるように該アシ
スト量調整機構を制御するように構成されていることを
特徴としている。
【0025】また、請求項2記載の本発明のグリップ圧
感応式電子制御パワーステアリング装置は、自動車の操
舵をアシストする電子制御パワーステアリング装置であ
って、アシスト量を増減調整しうるアシスト量調整機構
と、該アシスト量調整機構を制御する制御手段とをそな
えた、電子制御パワーステアリング装置において、該自
動車の車速を検出する車速センサと、該自動車のステア
リングホイールのグリップ圧を検出するグリップ圧セン
サとをそなえ、該制御手段が、該車速センサで検出され
た車速情報と該グリップ圧センサで検出されたグリップ
圧情報とに基づいて、該車速が低いほど且つ該グリップ
圧が低いほど該自動車の操舵時に必要とする操舵力のレ
ベルが小さくなるように該アシスト量調整機構を制御す
るように構成されていることを特徴としている。
【0026】また、請求項3記載のように、該グリップ
圧センサは、該ステアリングホイールのグリップ面に配
設されて受圧量に応じて電気抵抗値の変化する感圧導電
ゴムと、該感圧導電ゴムの電気抵抗値を測定すべく設け
られた抵抗測定回路とをそなえ、該抵抗測定回路から出
力しうる電気抵抗対応量をグリップ圧対応量とするよう
に構成することができる。
【0027】
【作用】上述の請求項1記載の本発明のグリップ圧感応
式電子制御パワーステアリング装置では、制御手段が電
気的にアシスト量調整機構を制御して、このアシスト量
調整機構によりアシスト量が増減調整される。このと
き、制御手段では、グリップ圧センサで検出されたステ
アリングホイールのググリップ圧情報に基づいて、該グ
リップ圧が低いほど該自動車の操舵時に必要とする操舵
力のレベルが小さくなるように、該アシスト量調整機構
を制御する。
【0028】また、請求項2記載の本発明のグリップ圧
感応式電子制御パワーステアリング装置では、制御手段
が電気的にアシスト量調整機構を制御して、このアシス
ト量調整機構によりアシスト量が増減調整される。この
とき、制御手段では、車速センサで検出された自動車の
車速情報とグリップ圧センサで検出されたステアリング
ホイールのググリップ圧情報とに基づいて、該車速が低
くほど且つ該グリップ圧が低いほど該自動車の操舵時に
必要とする操舵力のレベルが小さくなるように、該アシ
スト量調整機構を制御する。
【0029】また、請求項3記載のように、該グリップ
圧センサが構成されると、ステアリングホイールのグリ
ップ面がグリップされると、感圧導電ゴムがその受圧量
に応じて電気抵抗値を変化させる。そして、該感圧導電
ゴムの電気抵抗値を測定すべく設けられた抵抗測定回路
から電気抵抗対応量が出力されると、この電気抵抗対応
量をグリップ圧対応量、つまり、グリップ圧に相当する
量として上述のアシスト量制御に用いることができる。
【0030】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
のグリップ圧感応式電子制御パワーステアリング装置に
ついて説明すると、図1はその模式的な構成図、図2は
その選択モード毎の操舵力特性を示す図、図3はその選
択モード毎のアシスト量調整機構の制御量(ここでは制
御電流)特性を示す図、図4はそのステアリングホイー
ルのグリップ圧センサの要部を示すための模式的な断面
図、図5はそのグリップ圧センサを示す模式的な構成
図、図6はそのグリップ圧センサの原理を示す図、図7
はグリップ圧の特性を示す図、図8はグリップ圧に対す
る操舵力特性を示す図、図9はグリップ圧と接触面積と
の関係を示す図である。
【0031】このグリップ圧感応式電子制御パワーステ
アリング装置の機械的な部分(ハード構成)は、前述の
従来例のもの(図10〜12参照)とほぼ同様に構成さ
れているので簡単に説明する。すなわち、図1及び図1
0,11に示すように、インプットシャフト11の内部
には、トーションバー15が上端をインプットシャフト
11に一体回転するように結合されており、トーション
バー15の下端はインプットシャフト11に対して拘束
されていない。
【0032】そして、ピニオンギヤ12は、トーション
バー15の下端とセレーション結合しており、インプッ
トシャフト11に入力された操舵力がトーションバー1
5を介してピニオンギヤ12に伝達されるようになって
いる。このピニオンギヤ12は、ラック13と噛合して
おり、操舵力がピニオンギヤ12を介してラック13に
伝わって、ラック13を軸方向に駆動して、車輪の操舵
を行なう。
【0033】ラック13上に設けられた油圧シリンダ1
4は、車体側の部材に設置されたシリンダ14Aと、ラ
ック13の途中に設けられてラック13とともにシリン
ダ部14A内を軸方向へ移動するピストン14Bとをそ
なえ、シリンダ14A内には、このピストン14Bによ
って左右に仕切られ、油室14C,14Dが形成されて
いる。
【0034】さらに、インプットシャフト11側とピニ
オンギヤ12側との間には、ロータリバルブ16が介装
されており、このロータリバルブ16が、インプットシ
ャフト11とピニオンギヤ12との位相差に応じて開閉
し、これに応じて、油圧シリンダ14の左右の油室14
C,14Dに作動油が供給又は排出されて、操舵アシス
ト力がラック13に与えられるようになっている。
【0035】そして、インプットシャフト11には、反
力プランジャ17及び油圧制御バルブ18等からなる、
アシスト量調整機構としての操舵反力調整機構1が装備
されている。つまり、インプットシャフト11の下部外
周には、操舵時に操舵反力を与えて操舵力(つまり、操
舵手応え)を増大させる反力プランジャ17が設けられ
ている。この反力プランジャ17は、インプットシャフ
ト11の外周を包囲するように複数設けられており、油
圧制御バルブ18の制御を通じて供給された油圧を、そ
の背部のチャンバ17Aに受けることで、油圧に応じて
インプットシャフト11を拘束して操舵反力を与えるよ
うになっている。なお、チャンバ17Aは、リターン用
オリフィス22を介して、オイルリザーバ24側と通じ
ている。
【0036】油圧制御バルブ18は、ケーシング25内
のインプットシャフト11の側部にこれと平行に設けら
れており、ケーシング25内を上下にスライドしうるプ
ランジャ18Aと、このプランジャ18Aに上方への軸
力を与えるソレノイド19と、プランジャ18Aを下方
へ付勢するスプリング20とをそなえている。プランジ
ャ18Aには、オイルリザーバ24に通じる油路18
B,18Cと、オイルポンプ23に通じうる環状油路1
8Dと、反力プランジャ17のチャンバ17Aに通じう
る環状油路18Eと、これらの環状油路18D,18E
を相互に連通する油路18Fとがそなえられる。つま
り、反力プランジャ17のチャンバ17Aには、環状油
路18Dから油路18F,環状油路18Eを通じて、オ
イルポンプ23からの高圧の作動油が供給されうるよう
になっている。
【0037】このような油圧制御バルブ18は、図1に
示すように、車速センサ31からの車速情報,EPSモ
ード切換スイッチ32からのモード選択信号,グリップ
圧センサ34からのステアリングホイール(ハンドル)
のグリップ圧情報及びハンドル発生トルクセンサ35か
らのステアリングホイールの発生トルク情報等に基づい
て、コントロールユニット(制御手段)30で、ソレノ
イド19に与える電流量を設定して、ソレノイド19を
制御している。
【0038】つまり、コントロールユニット30では、
EPSモード切換スイッチ32で、ノーマル走行モード
が選択されると、図2に曲線n,n1,n2で示すよう
な操舵力特性になるように、操舵反力を制御し、EPS
モード切換スイッチ32で、スポーツ走行モードが選択
されると、図2に曲線s,s1,s2で示すような操舵
力特性になるように、操舵反力を制御する。なお、この
操舵力特性の図は、所定の舵角範囲でスラローム走行を
行なう際に要求される操舵力の大きさを車速対応で示し
ている。
【0039】図示するように、ノーマル走行モードの場
合もスポーツ走行モードの場合も、低車速時には、操舵
力は小さいが、車速の増加とともに操舵力が大きくなっ
ている。そして、スポーツ走行モードでは、ノーマル走
行モードの場合よりも、比較的車速の小さい状態から操
舵力が大きくなっており、低車速時を除いて広い走行速
度域で比較的大きな操舵力が要求されるのも、従来例と
同様である。
【0040】ところが、この装置では、スポーツ走行モ
ードかノーマル走行モードかを選択しても、これだけで
は操舵力特性は決定せず、さらに、グリップ圧情報に基
づくドライバの体力レベルに応じて、操舵力特性が決定
する。つまり、ドライバの体力が十分にあって操舵操作
が負担にならなければ、操舵アシスト量を小さくしても
よく、むしろハンドルの操舵手応え感が得られるように
操舵アシスト量を抑制して、操舵時に比較的大きな操舵
力が必要なようにし、逆に、ドライバの体力が低いと操
舵操作が負担になるので、操舵アシスト量を大きくし
て、比較的小さな操舵力で操舵できるようにするのであ
る。
【0041】なお、ここでいっている体力とは、操舵に
必要な腕力と考えてもよいが、この体力(即ち、腕力)
自体を測定するのは困難なので、ここでは、ハンドルを
握るグリップ圧と体力(腕力)との関係に着目して、こ
のグリップ圧からドライバの体力を推定している。つま
り、図7に示すように、ハンドルを握るグリップ圧は、
一般的に、ハンドルを通じてドライバが与える操舵力
(即ち、ハンドルからの発生トルク)にほぼ比例するよ
うに増加するが、同程度の操舵力を与える場合にも、体
力(腕力)がある場合ほどグリップ圧が強い傾向にあ
る。
【0042】つまり、図7中には、グリップ圧は、ドラ
イバを、若い男性層と中年男性層と女性,高年齢層との
3種の層に分類して、それぞれのグリップ圧特性を異な
る領域で表示している。一般的には、若い男性層が最も
体力が高く、続いて中年男性層が体力があり、女性,高
年齢層は体力が低いといえるが、図示するように、体力
があるほどグリップ圧が強い傾向にあることがわかる。
【0043】そこで、コントロールユニット30では、
ドライバのグリップ圧とハンドルからの発生トルクとに
基づいてドライバの体力レベルを推定するが、この推定
は、グリップ圧,発生トルクの各データを適当な周期で
得ながら、直近の所要数のサンプリングデータから、グ
リップ圧と発生トルクとの相関に基づいて体力レベルを
推定するようになっている。したがって、ドライバが代
わった場合や、同一のドライバでも疲れて体力が低下し
た場合等でも、適当なサンプリング時間の後には、ドラ
イバの現在の体力状態が適切に推定されるようになって
いる。
【0044】そして、コントロールユニット30では、
EPSモード切換スイッチ32の設定のもとに、このよ
うに推定された体力レベルと検出された車速とから、操
舵力状態、即ち、パワーステアリングのアシスト量の程
度を設定するようになっている。例えば、EPSモード
切換スイッチ32がノーマル走行モードに設定されてい
ると、体力レベルが中ぐらいと判断されれば図2に曲線
nで示すような操舵力特性が得られるように、体力レベ
ルが高いと判断されれば図2に曲線n1で示すように操
舵力が比較的大きくなるような特性が得られるように、
体力レベルが低いと判断されれば図2に曲線n2で示す
ように操舵力が比較的小さくなるような特性が得られる
ように、それぞれ反力制御を行なうようになっている。
また、EPSモード切換スイッチ32がスポーツ走行モ
ードに設定されていると、体力レベルが中ぐらいなら図
2に曲線sで示すような操舵力特性が得られるように、
体力レベルが高いと図2に曲線s1で示すように操舵力
が比較的大きくなるような特性が得られるように、体力
レベルが低いと図2に曲線s2で示すように操舵力が比
較的小さくなるような特性が得られるように、それぞれ
反力制御を行なうようになっている。
【0045】このため、ソレノイド19に与える電流量
は、図3に示すような特性で、EPSモード切換スイッ
チ32の設定のもとに、この体力レベルと車速とから設
定される。なお、ハンドルからの発生トルクを検出する
ハンドル発生トルクセンサ35は、例えばトーションバ
ー15の捩じれ状態を検出する歪みゲージ等により構成
することができる。また、ドライバのグリップ圧を検出
するグリップ圧センサ34は、例えば、図4〜6に示す
ように、感圧導電ゴムを利用して構成することができ
る。
【0046】つまり、図4に示すように、ハンドル2
は、金属製の中空パイプ2Aの外周に感圧導電ゴム2B
を被覆して、さらに感圧導電ゴム2Bの外周に金属箔2
Cを被覆した上で、この外周を表皮2Dで覆った構成に
なっている。感圧導電ゴム2Bは、ゴム3中に導電粒子
4を含有されたもので、全体として導電対となってお
り、加えられた圧力に対応して抵抗が変化する特性があ
る。
【0047】そして、中空パイプ2Aと感圧導電ゴム2
Bと金属箔2Cとが積層された導電系は、図5に示すよ
うに、グリップ圧検出回路5内に組み込まれている。こ
れにより、図6に示すように、中空パイプ2A及び金属
箔2Cの2つの電極間において、加圧状態に応じた感圧
導電ゴム2Bの抵抗変化が例えば電極間の電圧変化等に
より検出できるようになっている。
【0048】なお、図5中、符号6はバッテリである
が、中空パイプ2A側からバッテリ6への電線5Aは、
例えば中空パイプ2Aの内部からステアリングスポーク
部分(図示省略)やステアリングコラム部分(図示省
略)を経てバッテリ6の設置されたエンジンルーム(図
示省略)内へ導くことができ、金属箔2C側からバッテ
リ6への電線5Bも、例えばステアリングスポーク部分
(図示省略)やステアリングコラム部分(図示省略)を
経てエンジンルーム(図示省略)内へ導くことができ
る。
【0049】また、このようにして検出された電極間の
電圧変化等のグリップ圧に対応した情報は、図1に示す
ように、グリップ圧情報としてコントロールユニット3
0に送られるようになっている。なお、本グリップ圧セ
ンサ34は、図6に示すように、加圧状態に応じて感圧
導電ゴム2Bの抵抗が変化することを利用しているが、
感圧導電ゴム2Bの抵抗は、実際には、グリップ面積
(接触面積)にも影響する。つまり、グリップ面積が増
加すると、感圧導電ゴム2Bの抵抗も増加する。ところ
が、このグリップ面積は、図9に示すように、一般に、
グリップ圧が大きいほどグリップ面積も大きくなる傾向
にある。したがって、感圧導電ゴム2Bの抵抗の増減傾
向は、グリップ圧の増減と対応するものであり、グリッ
プ面積を考慮しつつ感圧導電ゴム2Bの抵抗からグリッ
プ圧を検出しうるものである。
【0050】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応
式電子制御パワーステアリング装置は、上述のように構
成されているので、自動車の運転中には、EPSモード
切換スイッチ32の設定信号と、車速センサ31,グリ
ップ圧センサ34及びハンドル発生トルクセンサ35か
らの各検出情報とが、適当な周期で、コントロールユニ
ット30に送られる。
【0051】そして、コントロールユニット30では、
直近の所要数のサンプリングデータから、グリップ圧と
発生トルクとの相関に基づいて体力レベルを推定して、
EPSモード切換スイッチ32の設定のもとに、このよ
うに推定された体力レベルと検出された車速とから、操
舵力状態、即ち、パワーステアリングのアシスト量の
(即ち、ここでは操舵反力)が得られるように、ソレノ
イド19に与える電流量を制御する。
【0052】例えば、EPSモード切換スイッチ32が
ノーマル走行モードに設定されていると、図3に特性線
n,n1,n2で示すような特性でソレノイド19の電
流を制御し、EPSモード切換スイッチ32がスポーツ
走行モードに設定されていると、図2に曲線s,s1,
s2で示すような特性でソレノイド19の電流を制御す
る。
【0053】特に、ドライバの体力レベルが中ぐらいと
判断されれば、図3に曲線n,sで示すような特性でソ
レノイド19の電流を制御し、ドライバの体力レベルが
高いと判断されれば、図3に線n1,s1で示すような
特性でソレノイド19の電流を制御し、ドライバの体力
レベルが低いと判断されれば、図3に線n1,s1で示
すような特性でソレノイド19の電流を制御する。
【0054】これにより、EPSモード切換スイッチ3
2のモード設定毎に、ドライバの体力レベルに応じて、
ドライバの体力レベルが中ぐらいなら、図2に曲線n,
sで示すような特性に、ドライバの体力レベルが高い
と、図2に曲線n1,s1で示すような特性に、また、
ドライバの体力レベルが低いと、図2に曲線n2,s2
で示すような特性に、操舵力が調整される。
【0055】したがって、ドライバの体力状態に応じて
常に最適な操舵アシスト状態が得られる。例えば、女性
ドライバや高齢ドライバなど体力の低いドライバには、
大きな操舵アシスト量が与えられて、小さな操舵力で操
舵を行なえるようになり、操舵操作の負担が軽減され
る。また、同一のドライバでも、疲労しているときほど
大きな操舵アシスト量が与えられるようになって、疲労
時の操舵操作の負担が軽減される。一方、十分な体力を
有するドライバの場合、操舵操作の負担が過大にならな
い程度に大きな操舵力を要するようにでき、操舵操作感
を確実に得られるようになるとともに、ハンドルの操作
安定性を向上できる。
【0056】特に、ドライバの体力状態を、ハンドルの
グリップ圧で推定しているが、このグリップ圧とドライ
バの体力状態との間には十分に対応関係があり、また、
グリップ圧の測定は、感圧導電ゴムを利用して容易に行
なうことができるので、ドライバの体力状態を確実に推
測できる。また、感圧導電ゴムをハンドルの使用感に大
きく影響することのないように装着できるとともに、グ
リップ圧の検出回路もハンドル操作を妨げないように装
備できる。したがって、ハンドルの操作性を確保しなが
ら、グリップ圧の測定を行なえる。
【0057】なお、この実施例では、目標とする車速対
応の操舵力特性を、体力の高,中,低の3段階に分けて
設定しているが、この体力のレベルは3段階に限るもの
でなく、高と低の2段階のみに分けることや、3段階よ
りも多くの段階に分けることも考えられる。また、図2
に示す特性図はその一例であり、体力のレベルに応じて
操舵力を実施例に示すような傾向に増減させることがで
きれば、これに限定されるものではない。
【0058】例えば、図8は、グリップ圧に応じた最適
操舵感特性の他の設定例を示す図である。図中、破線は
所定の操舵力トルクが発生する場合のグリップ圧Gpの
車速対応特性によるモード区分の境界値を示し、鎖線は
このモード区分に対応する最適操舵力特性を示してい
る。ここでは、グリップ圧Gpが高い順に、即ち、体力
の高い順に、a<Gp≦b,b<Gp≦c,c<Gp≦
d,d<Gp≦eの4つのモードに分類している。そし
て、a<Gp≦bのモードでは、鎖線αに示すような操
舵力特性とし、b<Gp≦cのモードでは、鎖線βに示
すような操舵力特性とし、c<Gp≦dのモードでは、
鎖線γに示すような操舵力特性とし、d<Gp≦eのモ
ードでは、鎖線δに示すような操舵力特性としている。
【0059】また、図中、実線は従来の電子制御パワー
ステアリング装置(EPS),従来の電子制御でない一
般的なパワーステアリング装置(P/Sあり),パワー
ステアリング装置でないステアリング装置(P/Sな
し)の各操舵力特性を車速と対応させて示している。図
示するように、グリップ圧Gpのレベル、即ち、体力の
レベルに応じて、操舵力を設定しており、実施例のもの
とほぼ同様の作用及び効果が得られ、特に、体力のレベ
ルを4段階と細分化しているので、より適切な操舵力制
御を行なえる。なお、鎖線α,β,γ,δはいずれも操
舵力特性の傾向を示した極めて模式的な特性図であり、
実際には、従来の電子制御パワーステアリング装置の操
舵力特性のように、低車速域では車速に対して操舵力が
緩やかな増加特性として、中高速域で、鎖線α,β,
γ,δで示すような増加特性になるように設定すること
も考えられる。
【0060】また、本実施例では、EPSモード切換ス
イッチ32により、ノーマル走行モードとスポーツ走行
モードとを選択できるように構成しているが、EPSモ
ードをこれよりも多種モードに設定してもよく、勿論、
EPSモード切換のないものに設定してもよい。さら
に、本実施例では説明していないが、このグリップ圧感
応式電子制御パワーステアリング装置に、車速情報とエ
ンジン回転信号等から検出系統などの異常を検知して、
異常検知時には、ソレノイド19をオフにするなどし
て、フェイルセーフ制御を行なうような構成を追加する
ことも考えられる。
【0061】また、本実施例では、アシスト量調整機構
として操舵反力調整機構1を設け、操舵反力を調整する
ことでパワーステアリングのアシスト量を調整している
が、例えば電動ポンプでアシスト油圧を発生させる電動
油圧パワーステアリング装置などでは、アシスト油圧自
体を微調整できるので、このアシスト油圧を調整するこ
とでアシスト量自体を調整するアシスト量調整機構も考
えられる。さらには、電動モータで操舵アシストする電
動パワーステアリング装置に、本グリップ圧感応式電子
制御パワーステアリング装置を適用してもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のグリップ圧感応式電子制御パワーステアリング装
置によれば、自動車の操舵をアシストする電子制御パワ
ーステアリング装置であって、アシスト量を増減調整し
うるアシスト量調整機構と、該アシスト量調整機構を制
御する制御手段とをそなえた、電子制御パワーステアリ
ング装置において、該自動車のステアリングホイールの
グリップ圧を検出するグリップ圧センサをそなえ、該制
御手段が、該グリップ圧センサで検出されたグリップ圧
情報に基づいて該グリップ圧が低いほど該自動車の操舵
時に必要とする操舵力のレベルが小さくなるように該ア
シスト量調整機構を制御するように構成されていること
により、ドライバの体力状態に応じて常に最適な操舵ア
シスト状態が得られる。例えば、体力の低いドライバに
は、小さな操舵力で操舵を行なえるようになり、操舵操
作の負担が軽減される。また、同一のドライバでも、疲
労しているときほど大きな操舵アシスト量が与えられる
ようになって、疲労時の操舵操作の負担が軽減される。
一方、十分な体力を有するドライバの場合、操舵操作の
負担が過大にならない程度に大きな操舵力を要するよう
にでき、操舵操作感を確実に得られるようになるととも
に、ハンドルの操作安定性を向上できる。
【0063】また、請求項2記載の本発明のグリップ圧
感応式電子制御パワーステアリング装置によれば、自動
車の操舵をアシストする電子制御パワーステアリング装
置であって、アシスト量を増減調整しうるアシスト量調
整機構と、該アシスト量調整機構を制御する制御手段と
をそなえた、電子制御パワーステアリング装置におい
て、該自動車の車速を検出する車速センサと、該自動車
のステアリングホイールのグリップ圧を検出するグリッ
プ圧センサとをそなえ、該制御手段が、該車速センサで
検出された車速情報と該グリップ圧センサで検出された
グリップ圧情報とに基づいて、該車速が低いほど且つ該
グリップ圧が低いほど該自動車の操舵時に必要とする操
舵力のレベルが小さくなるように該アシスト量調整機構
を制御するように構成されていることにより、請求項1
記載の装置と同様に、ドライバの体力状態に応じて常に
最適な操舵アシスト状態が得られ、特に、ドライバの体
力状態とともに車速の状態に基づき操舵力のレベルが調
整されるので、常に適切な操舵アシスト状態が実現す
る。
【0064】また、請求項3記載のように、該グリップ
圧センサが、該ステアリングホイールのグリップ面に配
設されて受圧量に応じて電気抵抗値の変化する感圧導電
ゴムと、該感圧導電ゴムの電気抵抗値を測定すべく設け
られた抵抗測定回路とをそなえ、該抵抗測定回路から出
力しうる電気抵抗対応量をグリップ圧対応量とするよう
に構成されることにより、容易で且つ確実に、グリップ
圧を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置を示す模式的な構成図で
ある。
【図2】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置における選択モード毎の
操舵力特性を示す図である。
【図3】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置における選択モード毎の
アシスト量調整機構の制御量(ここでは制御電流)特性
を示す図である。
【図4】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置のステアリングホイール
のグリップ圧センサの要部を示すための模式的な断面図
である。
【図5】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置ののグリップ圧センサを
示す模式的な構成図である。
【図6】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置のグリップ圧センサの原
理を示す図である。
【図7】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置の原理を説明する図であ
って、グリップ圧の一般的な特性を示す図である。
【図8】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置のグリップ圧に対する操
舵力特性を示す図である。
【図9】本発明の一実施例としてのグリップ圧感応式電
子制御パワーステアリング装置の原理を説明する図であ
って、グリップ圧と接触面積との関係の具体例を示す図
である。
【図10】従来の電子制御パワーステアリング装置にお
けるインプットシャフト部分及びピニオン部分の縦断面
をパワーステアリング用油圧シリンダとともに示す図で
ある。
【図11】従来の電子制御パワーステアリング装置にお
けるインプットシャフト部分の横断面図であって、図1
0のA−A断面図である。
【図12】従来の電子制御パワーステアリング装置にお
いてインプットシャフトに並設された油圧制御バルブの
縦断面を反力プランジャとともに示す構成図であって、
油圧制御バルブ部分は図11のC−C断面図であり、反
力プランジャ部分は図10のB−B断面図である。
【図13】従来の電子制御パワーステアリング装置にお
ける選択モード毎の操舵力特性を示す図である。
【図14】従来の電子制御パワーステアリング装置にお
ける選択モード毎のアシスト量調整機構の制御量(ここ
では制御電流)特性を示す図である。
【図15】従来の電子制御パワーステアリング装置にお
ける操舵力に関するアシスト用出力油圧の特性を示す図
である。
【符号の説明】
1 アシスト量調整機構としての操舵反力調整機構 2 ハンドル(ステアリングホイール) 2A 中空パイプ 2B 感圧導電ゴム 2C 金属箔 2D 表皮 3 ゴム 4 導電粒子 5 グリップ圧検出回路 5A,5B 電線 6 バッテリ 11 インプットシャフト 12 ピニオンギヤ 13 ラック 14 油圧シリンダ 14A シリンダ 14B ピストン 14C,14D 油室 15 トーションバー 16 ロータリバルブ 17 反力プランジャ 17A チャンバ 18 油圧制御バルブ 18A プランジャ 18B,18C 油路 18D,18E 環状油路 18F 油路 19 ソレノイド 20 スプリング 22 リターン用オリフィス 24 オイルリザーバ 25 ケーシング 30 コントロールユニット(制御手段) 31 車速センサ 32 EPSモード切換スイッチ 34 グリップ圧センサ 35 ハンドル発生トルクセンサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の操舵をアシストする電子制御パ
    ワーステアリング装置であって、アシスト量を増減調整
    しうるアシスト量調整機構と、該アシスト量調整機構を
    制御する制御手段とをそなえた、電子制御パワーステア
    リング装置において、 該自動車のステアリングホイールのグリップ圧を検出す
    るグリップ圧センサをそなえ、 該制御手段が、該グリップ圧センサで検出されたグリッ
    プ圧情報に基づいて該グリップ圧が低いほど該自動車の
    操舵時に必要とする操舵力のレベルが小さくなるように
    該アシスト量調整機構を制御するように構成されている
    ことを特徴とする、グリップ圧感応式電子制御パワース
    テアリング装置。
  2. 【請求項2】 自動車の操舵をアシストする電子制御パ
    ワーステアリング装置であって、アシスト量を増減調整
    しうるアシスト量調整機構と、該アシスト量調整機構を
    制御する制御手段とをそなえた、電子制御パワーステア
    リング装置において、 該自動車の車速を検出する車速センサと、 該自動車のステアリングホイールのグリップ圧を検出す
    るグリップ圧センサとをそなえ、 該制御手段が、該車速センサで検出された車速情報と該
    グリップ圧センサで検出されたグリップ圧情報とに基づ
    いて、該車速が低いほど且つ該グリップ圧が低いほど該
    自動車の操舵時に必要とする操舵力のレベルが小さくな
    るように該アシスト量調整機構を制御するように構成さ
    れていることを特徴とする、グリップ圧感応式電子制御
    パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 該グリップ圧センサが、該ステアリング
    ホイールのグリップ面に配設されて受圧量に応じて電気
    抵抗値の変化する感圧導電ゴムと、該感圧導電ゴムの電
    気抵抗値を測定すべく設けられた抵抗測定回路とをそな
    え、該抵抗測定回路から出力しうる電気抵抗対応量をグ
    リップ圧対応量とするように構成されていることを特徴
    とする、請求項1又は2に記載の、グリップ圧感応式電
    子制御パワーステアリング装置。
JP7206093A 1993-03-30 1993-03-30 グリップ圧感応式電子制御パワーステアリング装置 Withdrawn JPH06286629A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005193788A (ja) * 2004-01-07 2005-07-21 Suzuki Motor Corp 雪上車の電動パワーステアリング装置
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JP2010058571A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリングの制御装置

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