JPH0627248B2 - ポリエステルブロツク共重合体組成物 - Google Patents

ポリエステルブロツク共重合体組成物

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JPH0627248B2
JPH0627248B2 JP59025140A JP2514084A JPH0627248B2 JP H0627248 B2 JPH0627248 B2 JP H0627248B2 JP 59025140 A JP59025140 A JP 59025140A JP 2514084 A JP2514084 A JP 2514084A JP H0627248 B2 JPH0627248 B2 JP H0627248B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリエステルブロツク共重合体組成物に関する
ものである。さらに詳しくは樹脂の溶融状態における成
形品前駆体、いわゆるパリソンの形状安定性が良好で、
かつ熱安定性、機械的性質の優れたポリエステルブロツ
ク共重合体組成物に関するものである。
分子鎖中に芳香族ポリエステル部分と脂肪族ポリエステ
ル部分を有するポリエステルブロツク共重合体はゴム状
弾性を有するポリマとして知られ、射出成形、ブロー成
形、フイルム成形など種々の成形方法によつて加工され
繊維、成形品、フイルムなどに供される。各種成形方法
のうち、特にブロー成形によつて中空成形品を得る場合
やチユーブを押出成形する場合などにおいては、加工の
間に溶融したパリソンが十分な時間、一定形状に保持さ
れ得ること、すなわち溶融状態での形状安定性が良好で
あることが必要である。このために溶融状態における形
状安定性を向上させる手段として重合体を高分子量化
し、溶融粘度を高くする方法が提案されている。特開昭
51−42797号公報には芳香族ポリエステルと脂肪族ポ
リエステルを溶融混合して中間的な分子量のポリエステ
ルブロツク共重合体を得、その後固相で重合し高分子量
化する方法が示されているが、重合速度が遅く生産性が
低い。又特開昭51−111895号公報、特開昭52−2988
2号公報では、酸ラクタム化合物、ジカルボン酸ジアリ
ールエステル、炭酸エステルなどを添加し、高重合度化
する方法が示されているが、これらの化合物を添加して
溶融重合を行うとラクタム化合物、フエノール化合物な
どが副生して重合回収系を汚染したり得られたポリマが
着色しやすいなどの問題点がある。特開昭55−92723
号公報では芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルを
多価のイソシアネート化合物を添加して高重合度化して
いるが、この場合にも得られたポリマが着色しやすい、
耐熱性が悪いなどの問題がある。なお特開昭58−162654
号公報には、ポリマの耐加水分解性を改善する目的で、
芳香族ポリエステルとラクトン類を反応させたポリエス
テルブロツク共重合体にエポキシ化合物を添加すること
が提案されているが、芳香族ポリエステルにラクトン類
を反応させるには特公昭48−4116号公報に記載されて
いるように、ラクトン類の反応性は芳香族ポリエステル
の水酸基に対して高活性であり、従つてブロツク性の高
い弾性挙動の優れたポリエステルブロツク共重合体を得
るには、水酸基末端基の多い芳香族ポリエステルにラク
トン類を反応させるため得られたポリエステルブロツク
ポリマも水酸基末端基の多いポリマとなる。一方エポキ
シ化合物の反応性はカルボキシル末端基との反応性が高
く、芳香族ポリエステルにラクトン類を反応させたポリ
マでは高粘度化するために多量のエポキシ化合物を添加
する必要があり従つて要求する粘度レベルを再現性よく
得るのが困難であることや、さらには部分的にゲル化物
が生成しやすいなどの欠点がある。
本発明者らは、前記ポリエステルブロツク共重合体の溶
融時におけるパリソンの形状安定性を向上させる目的で
鋭意検討した結果、ポリエステルブロツク共重合体にエ
ポキシ化合物と特定の金属塩化合物及び/又は3価のリ
ン化合物を含有せしめた組成物が溶融時に安定した高溶
融粘度を有し、前記目的を満足することを見出し本発明
に到達した。
すなわち本発明は、(A)芳香族ジカルボン酸を主たる酸
成分とする芳香族ポリエステルと(B)脂肪族ジカルボン
酸を主たる酸成分及び/又は脂肪族オキシカルボン酸を
オキシ酸成分とする脂肪族ポリエステルとをブロツク化
反応せしめたポリエステルブロツク共重合体100重量部
に対してエポキシ化合物を単独に0.1〜40重量部の割
合含有せしめた組成物とすれば上記目的を達成し得ると
いうことがわかつた。
さらにより効果的に本発明の目的を達成せしめるには、 すなわち本発明は(A)芳香族ジカルボン酸を主たる酸成
分とする芳香族ポリエステルと(B)脂肪族ジカルボン酸
を主たる酸成分及び/又は脂肪族オキシカルボン酸をオ
キシ酸成分とする脂肪族ポリエステルとをブロツク化反
応せしめたポリエステルブロツク共重合体100重量部に
対して(A)エポキシ化合物を0.1〜40重量部と、(B)有
機スルホン酸塩、硫酸エステル塩及び3価の有機リン化
合物より選択された1種以上を10重量部以下の割合それ
ぞれ含有せしめてなるポリエステルブロツク共重合体組
成物とする。
以下本発明の組成物の製法及び特徴を詳述する。
本発明にいう芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とする
芳香族ポリエステルとは芳香族ジカルボン酸あるいは、
そのエステル形成性誘導体とジオールあるいはそのエス
テル形成性誘導体とを主成分とする縮合反応により得ら
れる重合体ないしは共重合体である。なお主たるとはジ
カルボン酸成分の60%以上が芳香族ジカルボン酸であ
ることを意味する。
芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、ビス(P−カルボキシフエニ
ル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4′−ジフ
エニルエーテルジカルボン酸あるいはそのエステル形成
誘導体などである。好ましい芳香族ジカルボン酸はテレ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸である。
ジオール成分としては炭素数2〜10の脂肪族ジオール
すなわちエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオベンチルグリコール、1,5−
ベンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチ
レングリコール、シクロヘキサンジオールおよびそれら
の混合物などである。好ましいジオールはエチレングリ
コール、1,4−ブタンジオールである。
具体的なポリエステルの例としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどがあげられ
る。これらの芳香族ポリエステルの中で特に好ましいの
は結晶性の高いポリブチレンテレフタレートである。
本発明で使用する脂肪族ポリエステルとは、脂肪族ジカ
ルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体とジオール
あるいはそのエステル形成性誘導体とを及び/又は脂肪
族オキシカルボン酸またはその誘導体たる酸成分及び/
又はオキシ酸主成分とする縮合反応により得られる重合
体ないしは共重合体である。主たる酸成分とは酸成分の
60モル%当該成分を含むという意味である。
脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸あるい
はそのエステル形成性誘導体である。グリコール成分の
具体例としては、上記芳香族ポリエステルのグリコール
成分に例示したものと同様である。
脂肪族オキシカルボン酸としては、ヒドロキシカプロン
酸、ヒドロキシドデカン酸がありそれらの誘導体として
はε−カプロラクトンがある。特に好ましい脂肪族ポリ
エステルとしては、ポリエチレンテレアジペート、ポリ
ブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート及びポリ
−ε−カプロラクトンである。
なお上記芳香族及び脂肪族ポリエステルには、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、グリセリン、メリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトールのような三官能以上の化
合物が少量共重合されたポリエステルであつてもよい。
本発明において、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエス
テルをブロツク化させる方法としては、芳香族ポリエス
テルと脂肪族ポリエステルを溶融混合し、エステル交換
反応によりポリエステルブロツク共重合体を得る方法が
好ましく採用される。この際エステル交換反応時間を短
縮するためチタン化合物や錫化合物のような触媒を添加
することは可能であり、又、エステル交換反応によりポ
リエステルブロツク共重合を得た後、エステル交換反応
の触媒を失活ないしは抑制するためリン化合物を添加す
ることも可能である。
本発明に係る組成物の必須成分であるエポキシ化合物と
は分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物
であり、例えばビスフエノールAとエピクロルヒドリン
とを各種の割合で反応させて得られるビスフエノール型
エポキシ化合物、ノボラツク樹脂とエピクロルヒドリン
より得られるノボラツク型エポキシ化合物、ポリカルボ
ン酸とエピクロルヒドリンより得られるポリグリシジル
エステル類、脂環化合物(例えば、ジシクロペンタジエ
ン)から得られる脂環化合物型エポキシ化合物、アルコ
ール性水酸基を有する脂肪族化合物(例えば、ブタンジ
オール、グリセリンなど)とエピクロルヒドリンより得
られるグリシジルエーテル類、エポキシ化ポリブタジエ
ン、及び、エポキシ基を有する不飽和単量体と他の不飽
和単量体とからなるエポキシ基含有共重合体などがあげ
られる。これらのエポキシ化合物の好ましい例はビスフ
エノールA型エポキシ化合物としては、 例えば、 (但し、nは0〜10の数である) で示される化合物であり、グリシジルエステル化合物と
しては、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、
テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー
酸ジグリシジルエステル、バーサテイク酸グリシジルエ
ステルがあげられる。
又、エポキシ基含有共重合体としては、エチレン/メタ
クリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/
メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/一酸化炭
素/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アク
リル酸グリシジル共重合体などであり、中でもエチレン
/メタクリル酸グリシジル共重合体が最も好ましい。ま
た本発明において使用されるエポキシ化合物は塩素や臭
素などのハロゲン原子で置換されていてもよいが、アミ
ノ基を形成する窒素原子を含むことは着色を生じ好まし
くない。
本発明におけるエポキシ化合物の添加量はポリエステル
ブロツク共重合体100重量部に対して0.1〜40重量部の
割合が適当であり、1〜30重量部の割合がより好まし
い。添加量が0.1重量部未満では溶融時の形状安定性の
改良は十分でなく、一方40重量部を越えた場合にはポ
リエステルブロツク共重合体自体の性質を損なう欠点が
ある。
本発明の組成物は、前記エポキシ化合物とポリエステル
ブロツク共重合体からなるものでもよいが、好ましくは
有機スルホン酸塩、硫酸エステル塩、3価の有機リン化
合物から選ばれる少なくとも1種含むものを対象とす
る。有機スルホン酸塩及び硫酸エステル塩とは、一般式 R(SO3M)n (a) R(OSO3M)n (b) で示されるものである。ここで式中Mは金属原子を、R
は有機基を、またnは1以上の整数を示す。Mの好まし
い例としてはリチウム、ナトリウム、カリウムなどのア
ルカリ金属類、マグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、あるいは亜
鉛、アルミニウムなどがあげられる。Rの好ましい例と
してはフエニル、α−ナフチル、β−ナフチル、ドデシ
ルフエニル、ドデシルナフチル、アリル、メタクリルな
ど、あるいは高分子量体であるポリスチレン、ポリエチ
レングリコールなどである。
有機スルホン酸塩の好ましい例としては一般式 (但し、式中Mはリチウム、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、R′及びR″はメチル、エチル、フエニル、2
−ヒドロキシエチル、4−ヒドロキシブチルである)で
示される化合物、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、メタリ
ルスルホン酸ナトリウム、1,5−ナフタレンジスルホン
酸カリウム、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
スルホン化ポリスチレンのナトリウム塩などである。硫
酸エステル塩の好ましい例としてはラウリル硫酸ナトリ
ウム、ラウリル硫酸カリウム、ステアリル硫酸カルシウ
ム、ステアリル硫酸バリウム、ポリオキシエチレンエチ
ルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシ
ル、フエニルエーテル硫酸ナトリウムなどである。これ
らの有機スルホン酸塩及び硫酸エステル塩は2種類以上
併用してもよい。
また、有機スルホン酸塩及び硫酸エステル塩はポリエス
テル中に置換基として含まれていてもよいが、エポキシ
化合物中に含まれるのは好ましくない。
本発明の組成物を構成する他の一成分である3価の有機
リン化合物とは、 一般式 PR1R2R3 (d) で示されるものである。ここでR1R2R3は脂肪族基、芳香
族基、脂環族基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミ
ノ基など、もしくはその誘導体を示し、同一であつても
異なつていてもよい。またR1R2R3のうち二者以上が任意
の化学結合で連結されていてもよい。さらにR1R2R3は3
価または5価のリン原子を含んでいてもよい。すなわ
ち、リン原子は有機リン化合物中に2個以上含まれてい
てもよい。R1R2R3は例えばメチル、エチル、プロピル、
ブチル、オクチル、デシル、ベンジル、フエニル、トリ
ル、ナフチル、シクロヘキシル、エトキシ、イソデコキ
シ、フエノキシ、ジメチルアミノ基などであり、R1R2R3
のうちただ一者であれば塩素/臭素などのハロゲン原子
で置換されていてもよい。3価の有機リン化合物の好ま
しい例としてはトリフエニルホスフアイト、トリイソデ
シルホスフアイト、トリス(ノニルフエニル)ホスフア
イトなどである。
上記有機スルホン酸塩、硫酸エステル塩及び3価の有機
リン化合物より選択された化合物の添加量はポリエステ
ルブロツク共重合体100重量部に対して10重量部以
下の割合であり、好ましくは0.1〜5重量部である。1
0重量部を越えると溶融粘度を低下させる傾向があるた
め本発明の目的を達成するのが困難であり好ましくな
い。
本発明の組成物の配合方法は特に限定されるものではな
いが、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルを反応
罐でブロツク化反応終了後エポキシ化合物と有機スルホ
ン酸塩、硫酸エステル塩、3価のリン化合物の1種を反
応罐の中で配合し、吐出する方法、芳香族ポリエステル
と脂肪族ポリエステル、エポキシ化合物及び有機スルホ
ン酸塩、硫酸エステル塩、3価のリン化合物の1種を芳
香族ポリエステルの融点以上の温度で押出機を用いて均
一な混合物に溶融混練する方法、又、芳香族ポリエステ
ルと脂肪族ポリエステルをあらかじめ反応罐を用いてポ
リエステルブロツク共重合体を製造しこのポリエステル
ブロツク共重合体の融点以上の温度でエポキシ化合物及
び有機スルホン酸塩、硫酸エステル塩、3価のリン化合
物の1種を押出機で均一な混合物に溶融混合する方法が
挙げられる。
本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、
通常の添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安
定剤、滑剤、離型剤、染料および顔料を含む着色剤、繊
維状および粒状の充填剤および強化剤、核化剤、難燃剤
などで変性されていてもよい。
またポリエステルブロツク共重合体本来の性質を下落さ
せない範囲で少量の他の熱可塑性樹脂(例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フツ素樹脂、ポ
リアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリス
ルホン、ポリフエニレンオキサイドなど)、熱硬化性樹
脂(例えばフエノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など)、軟質熱
可塑性樹脂(例えばエチレン/酢ビ共重合体、エチレン
/プロピレンターポリマーなど)を添加してもよい。こ
れらの樹脂は、1種のみでなく2種以上を併用してもよ
い。
本発明に係る組成物は、それを溶融状態で押出してパリ
ソンを形成したとき、その形状が安定するという特徴を
有する。そのためパリソンを意図している成形品に成形
加工したとき、形状、寸法の均質な成形品となる。
また、熱安定性がよい。従つて、着色が抑制され、また
機械的物性の低下が抑制された成形品が得られる。
さらにポリエステルブロツク共重合体があらかじめポリ
マーとして形成された芳香族ポリエステルと脂肪族ポリ
エステルとをブロツク状に反応させて得られたものであ
るので、少ないエポキシ化合物をもつて目的とする組成
物とすることができる。ゲル化物も少ないものとなつて
いる。
以下実施例によつて本発明を説明するが各実施例中の樹
脂の性質の測定は下記の方法に従つた。
溶融粘度−高化式フローテスタを使用し230℃の温度で
測定した。
メルトテンシヨン−東洋精機製メルトテンシヨン測定装
置を使用した。当測定装置は20mmφ押出機とメルトテン
シヨン測定装置とからなり20mmφ押出機の温度を230
℃、スクリユー回転数を10rpmにして溶融重合体を押
出し、メルトテンシヨン測定装置の回転数を30rpmに
して溶融重合体のメルトテンシヨンを求めた。
実施例中相対粘度とはオルトクロルフエノールを溶媒と
して0.5%のポリマ溶液を25℃の温度で測定した値で
ある。又「部」または「%」で表示したものはすべて重
合比率で表わしたものである。
参考例1(ポリブチレンテレフタレートの重合) テレフタル酸75部、1,4ブタンジオール74部、及び
触媒としてチタンテトラブトキシド0.05部を精留塔のつ
いた反応罐に仕込み、220℃の温度で2時間エステル化
反応を行つた。次いでエステル化反応物をダブルヘリカ
ルリボン攪拌機を有する重合罐に移行後重合触媒として
チタンテトラブトキシド0.05部を添加し、温度250℃、
圧力0.5mmHgの減圧下で3時間重合した。得られたポリ
マの相対粘度は1.48、COOH末端基量は45当量/106
gであつた。
参考例2(ポリブチレンアジペートの重合) アジピン酸ジメチル87部、1,4−ブタンジオール90
部、及び触媒としてチタンテトラブトキシド0.05部を参
考例1で使用した反応罐に仕込み、100℃から220℃まで
2時間で昇温しエステル交換反応を行つた。得られたエ
ステル交換反応物を参考例1で使用した重合罐に移行し
温度250℃、圧力0.5mmHgの減圧下で2時間反応させた。
得られたポリマの相対粘度は1.65、COOH末端基量は36
当量/106gであった。
参考例3(ポリ−ε−カプロラクトンの重合) ε−カプロラクトン100部、1,4−ブタンジオール2部及
び触媒としてチタンテトラブトキシド0.5部を参考例1
で使用した重合罐に仕込み、温度220℃で窒素雰囲気下
常圧で2時間反応させた。得られたポリマの相対粘度は
1.27COOH末端基量は0当量/106gであつた。
実施例1〜9、比較例1〜2 上記参考例1〜3で得たポリマを表1に示した割合で混
合し、温度240℃、窒素雰囲気下常圧で15分間反応さ
せ吐出し冷却してポリエステルブロツク共重合体を得
た。得られたポリエステルブロツク共重合体を100℃の
温度で真空乾燥した。このポリエステルブロツク共重合
体100重量部に対して表1に示したエポキシ化合物、有
機スルホン酸塩、硫酸エステル塩、3価のリン化合物を
表1に示した割合でドライブレンド後230℃に設定した
40mmφのスクリユーを有する押出機で溶融混合しペレ
タイズを行つた。得られた樹脂組成物の溶融粘度および
融解強度の値を表1に示した。
なお表1中の記号または用語は次の記載内容を示す。
PBT:参考例1で得たポリブチレンテレフタレート PBA:参考例2で得たポリブチレンアジペート PCL:参考例3で得たポリ−ε−カプロラクトン a)“エピコート”:油化シエル化学(株)社製のビス
フエノールA系エポキシ化合物の商品名(商標名)、10
01、分子量約900 構造; b)a)と同様油化シエル化学(株)社製エポキシ化合
物。
191P:ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル c)E/GMA(90/10):エチレン/メタクリル酸グリ
シジル=90/10(重量比)の重合体、 MI:3 くり返し単位; d)BF−1000:アデカアーガス化学(株)社製のエポキ
シ化ポリブタジエンの商品名、分子量約1000、 くり返し単位; e)SSIA:3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸ナト
リウムジメチルエステル f)TPT:トリフエニルホスフアイト g)“エマール”:花王アトラス(株)社製ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(商標名)、
200 構造;R−O(CH2CH2O)nSO3Na 表1から明らかなように本発明組成物は溶融粘度、メル
トテンシヨンが高く、押出成形、ブロー成形に優れた材
料であることが判る。
実施例11 参考例1で得たポリブチレンテレフタレート64部、参
考例2で得たポリブチレンアジペート27部、実施例7
で使用したE/GMA(90/10)9部及びエマール
200 0.05部をドライブレンド後250℃に設定した40mm
φ2軸押出機で溶融混合、ペレタイズした。得られたポ
リマの溶融粘度は12300poise、メルトテンシヨン3.1g
であり優れた押出成形材料であることが判る。
比較例3 参考例1で得たポリブチレンテレフタレート50部とε
−カプロラクトン50部とを反応罐に仕込み230℃、窒
素雰囲気下常圧で2時間反応させ吐出・冷却してポリエ
ステルブロツク共重合体を得た。このポリエステルブロ
ツク共重合体の乾燥物100部、エピコート10013部、SSI
A0.1部をドライブレンド後230℃に設定した40mmφの
スクリユーを有する押出機で溶融混合しペレタイズを行
つた。得られたポリーの溶融粘度は3.8×103poise、
メルトテンシヨンは0.7gであつた。
比較例4 ポリエチレンテレフタレート100重量部に対してエピ
コート1001を3重量部ドライブレンドし、280℃
に設定した40mmφのスクリューを有する押出機で溶融
混合を試みたが、ポリマのゲル化によりスクリューが停
止してペレタイズできなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NJX 8830−4J // B29K 67:00 B29L 22:00 (56)参考文献 特開 昭50−96649(JP,A) 特開 昭48−14783(JP,A) 特開 昭52−129759(JP,A) 特開 昭55−92758(JP,A) 特開 昭54−162750(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分と
    する芳香族ポリエステルと(B)脂肪族ジカルボン酸を主
    たる酸成分及び/又は脂肪族オキシカルボン酸をオキシ
    酸成分とする脂肪族ポリエステルとをブロツク化反応せ
    しめたポリエステルブロツク共重合体100重量部に対し
    て、エポキシ化合物を0.1〜40重量部の割合含有せし
    めてなるポリエステルブロツク共重合体組成物。
  2. 【請求項2】(A)芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分と
    する芳香族ポリエステルと(B)脂肪族ジカルボン酸を主
    たる酸成分及び/又は脂肪族オキシカルボン酸をオキシ
    酸成分とする脂肪族ポリエステルとをブロツク化反応せ
    しめたポリエステルブロツク共重合体100重量部に対し
    て(A)エポキシ化合物を0.1〜40重量部と、(B)有機ス
    ルホン酸塩、硫酸エステル塩及び3価の有機リン化合物
    より選択された1種以上を10重量部以下の割合それぞれ
    含有せしめてなるポリエステルブロツク共重合体組成
    物。
JP59025140A 1984-02-15 1984-02-15 ポリエステルブロツク共重合体組成物 Expired - Lifetime JPH0627248B2 (ja)

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