JP2001139774A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JP2001139774A JP32172299A JP32172299A JP2001139774A JP 2001139774 A JP2001139774 A JP 2001139774A JP 32172299 A JP32172299 A JP 32172299A JP 32172299 A JP32172299 A JP 32172299A JP 2001139774 A JP2001139774 A JP 2001139774A
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Masami Yusa
正己 湯佐
Masao Tomoi
正男 友井
Takao Iijima
孝雄 飯島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強靱性、機械的強度及び耐熱性に優れるエポ
キシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 脂環式エポキシ樹脂、下記一般式(1)
で表わされる構成単位を含むポリエステル及び酸無水物
化合物を含有してなるエポキシ樹脂組成物。 【化1】 〔ただし、一般式(1)中、nは2〜12の整数を示
し、ベンゼン環は適宜置換機を有していてもよい〕。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、耐熱性、機械的強度、
電気特性、耐薬品性、接着性に優れていることから、電
気絶縁材料、電子材料、土木用材料、接着材料、塗料材
料などの多くの分野に使用されているが、強靭性に乏し
く耐クラック性に劣るという欠点があった。このため、
耐熱性に優れ、かつ機械的強度及び強靭性に優れたエポ
キシ樹脂の開発を目的として、エポキシ樹脂に、エラス
トマー、ゴム、エンジニアリングプラスチック(エンプ
ラ)などを加えて変性し、強靭化する方法が試みられて
いる。
【0003】このような試みとして、エポキシ樹脂、ポ
リ(アルキレンフタレート)及びエポキシ樹脂硬化剤と
しての酸無水物を含む組成物が検討され、その硬化物が
引張り強度や曲げ強度などの機械的強度を低下させるこ
となく、強靭性の指標となる破壊靭性値KICが大きく向
上することが報告されている〔ジャーナル・オブ・アッ
プライド・ポリマー・サイエンス(J.Appl.Po
lym.Sci.),第43巻,463−474頁(1
991年)。ところが、この硬化物のガラス転移温度
(Tg)は70〜90℃と低く、耐熱性に改善の余地が
あるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決し、耐熱性に優れ、かつ機械的強度及び強靭性に
優れたエポキシ樹脂組成物を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明におけるエポキシ
樹脂組成物は、脂環式エポキシ樹脂、一般式(1)で表
わされる構成単位を含むポリエステル及び酸無水物化合
物を含有してなるものである。
【化2】 (ただし、一般式(1)中、nは2〜12の整数を示
し、ベンゼン環は適宜、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基、フッ素、塩素、臭素等の置換基を有していてもよ
く、置換基が複数個あるときはそれらの置換基は同一で
も異なっていてもよい) また、本発明は、脂環式エポキシ樹脂100重量部に対
し、前記一般式(1)で表される構成単位を含むポリエ
ステル5〜100重量部、酸無水物化合物をエポキシ樹
脂に対し0.7〜1.5当量を含有してなる請求項1に
記載のエポキシ樹脂組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】前記脂環式エポキシ樹脂として
は、脂環式構造を有し、1分子中に2個以上のエポキシ
基を有するものが使用され、ビニルシクロヘキセンジオ
キサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ビ
ス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジぺート、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−ス
ピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキセン−m−ジオキ
サン等が挙げられる。これら脂環式エポキシ樹脂は単独
で使用してもよく、また、必要に応じて2種類以上を混
合して用いても良い。また、本発明で特に効果を損なわ
ない範囲で、脂環式エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を
使用することができる。脂環式エポキシ樹脂以外のエポ
キシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
〔例えば、エピコート828、エピコート827、エピ
コート834、エピコート1001、エピコート100
4、エピコート1009(これらは、いずれも油化シェ
ルエポキシ株式会社商品名である)〕、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂〔例えば、エピコート807(これは
油化シェルエポキシ株式会社商品名である)〕、ビスフ
ェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂〔例えば、エピコート152、エピコート1
54(これらは、いずれも油化シェルエポキシ株式会社
商品名である)、EOCN−201(これは日本化薬株
式会社商品名である)〕、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂〔例えば、EOCN−102S、EOCN−1
04S(これらは、いずれも日本化薬株式会社商品名で
ある)〕、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂
〔例えば、N−880、N−865(これらは、いずれ
も大日本インキ化学工業株式会社商品名である)〕、ビ
スフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、グリシジル
エステル型エポキシ樹脂〔例えば、CY182、CY1
92(これらは、いずれもチバ・ガイギー社商品名であ
る)、エピコート871、エピコート872(これら
は、いずれも油化シェルエポキシ株式会社商品名であ
る)〕、グリシジルアミン型エポキシ樹脂〔例えば、M
Y720(これはチバ・ガイギー社商品名である)〕、
ヒダントイン型エポキシ樹脂〔例えば、CY350(こ
れはチバ・ガイギー社商品名である)〕、イソシアヌレ
ート型エポキシ樹脂〔例えば、PT810(これはチバ
・ガイギー社商品名である)〕、脂肪族鎖状エポキシ樹
脂〔例えば、アデカレジンED506(これは旭電化工
業株式会社商品名である)、エピクロン707(これは
大日本インキ化学工業株式会社商品名である)〕等があ
り、これらのエポキシ樹脂は、ハロゲン化されていても
よく、水素添加されていてもよい。これらのエポキシ樹
脂は、2種以上を併用してもよい。
【0007】前記ポリエステルは、前記一般式(1)で
表わされる構成単位を有するものであるが、他の構成単
位を適宜含んでいてもよい。前記ポリエステルが他の構
成単位として、一般式(1’)で表わされる構成単位を
含むことができる。
【化3】 (ただし、一般式(1’)中、nは2〜12の整数を示
し、2個のカルボニル基はベンゼン環に、メタ位又はパ
ラ位に結合しており、ベンゼン環は適宜、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、フッ素、塩素、臭素等の置換基
を有していてもよく、置換基が複数個あるときはそれら
の置換基は同一でも異なっていてもよい)
【0008】前記ポリエステルは、前記一般式(1)で
表わされる構成単位を5〜100モル%含んでいるのが
好ましく、特に10〜100モル%含んでいるのが好ま
しい。5モル%未満であるとポリエステルとエポキシ樹
脂の相溶性が低下し、本発明の目的を達成することがで
きない。また、前記ポリエステルの分子量(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーにより測定し、標準ポリ
スチレン換算で求めたピーク値)は2,000以上であ
るのが好ましい。
【0009】前記ポリエステルとしては、ポリ(エチレ
ンフタレート)、ポリ(トリメチレンフタレート)、ポ
リ(テトラメチレンフタレート)、ポリ(ペンタメチレ
ンフタレート)、ポリ(ヘキサメチレンフタレート)、
ポリ(ヘプタメチレンフタレート)、ポリ(オクタメチ
レンフタレート)、ポリ(ノナメチレンフタレート)、
ポリ(デカメチレンフタレート)、ポリ(ウンデカメチ
レンフタレート)、ポリ(ドデカメチレンフタレー
ト)、ポリ(エチレンフタレート−co−エチレンイソ
フタレート)、ポリ(トリメチレンフタレート−co−
トリメチレンイソフタレート)、ポリ(テトラメチレン
フタレート−co−テトラメチレンイソフタレート)、
ポリ(ペンタメチレンフタレート−co−ペンタメチレ
ンイソフタレート)、ポリ(ヘキサメチレンフタレート
−co−ヘキサメチレンイソフタレート)、ポリ(ヘプ
タメチレンフタレート−co−ヘプタメチレンイソフタ
レート)、ポリ(オクタメチレンフタレート−co−オ
クタメチレンイソフタレート)、ポリ(ノナメチレンフ
タレート−co−ノナメチレンイソフタレート)、ポリ
(デカメチレンフタレート−co−デカメチレンイソフ
タレート)、ポリ(ウンデカメチレンフタレート−co
−ウンデカメチレンイソフタレート)、ポリ(ドデカメ
チレンフタレート−co−ドデカメチレンイソフタレー
ト)、ポリ(エチレンフタレート−co−エチレンテレ
フタレート)、ポリ(トリメチレンフタレート−co−
トリメチレンテレフタレート)、ポリ(テトラメチレン
フタレート−co−テトラメチレンテレフタレート)、
ポリ(ペンタメチレンフタレート−co−ペンタメチレ
ンテレフタレート)、ポリ(ヘキサメチレンフタレート
−co−ヘキサメチレンテレフタレート)、ポリ(ヘプ
タメチレンフタレート−co−ヘプタメチレンテレフタ
レート)、ポリ(オクタメチレンフタレート−co−オ
クタメチレンテレフタレート)、ポリ(ノナメチレンフ
タレート−co−ノナメチレンテレフタレート)、ポリ
(デカメチレンフタレート−co−デカメチレンテレフ
タレート)、ポリ(ウンデカメチレンフタレート−co
−ウンデカメチレンテレフタレート)、ポリ(ドデカメ
チレンフタレート−co−ドデカメチレンテレフタレー
ト)などが挙げられる。
【0010】前記ポリエステルの合成は、新実験化学講
座14巻(1)(丸善株式会社昭和52年12月20日
発行)146頁以下に示される公知の方法を採用するこ
とができる。例えば、無水フタル酸及びα,ω−アルカ
ンジオールに触媒としてカルシウム、マグネシウム、亜
鉛、カドミウム、チタン、ゲルマニウム、スズ、鉛、ア
ンチモン、マンガンなどの化合物を加え、真空かきまぜ
機をつけた重合管に入れる。重合管には、窒素ガス導入
管と蒸留用の側管とをつける。この重合管を油浴に入
れ、180℃に加熱し、ゆっくりと窒素ガスを通す。理
論量の水を留出させたら、徐々に昇温しかきまぜを開始
する。真空度を徐々に高め、102Pa以下にまで到達
させる。275℃で2〜3時間加熱し、重縮合反応で生
成する水を留出させて、目的のポリエステルを得る。得
られたポリエステルは、アセトンに溶解させた後、メタ
ノールに再沈殿させて精製する。
【0011】本発明では、本発明の効果を損ねない範囲
で無水フタル酸とともに無水イソフタル酸、無水テレフ
タル酸等の他の無水ジカルボン酸を併用してもよい。こ
の場合、無水フタル酸がジカルボン酸成分全体に対し
て、30モル%以上になるように配合されることが好ま
しい。
【0012】上記の重縮合反応においてα,ω−アルカ
ンジオールの例としては、1,2−エタンジール、1,
3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオー
ル、1,11−ウンデカンジオール,1,12−ドデカ
ンジオールなどが挙げられる。これらのα,ω−アルカ
ンジオールの仕込み比は、希望の分子量によって適宜選
択されるが、ジカルボン酸成分全体に対して1.2〜4
倍モル配合されることが好ましい。
【0013】上記の重縮合反応において触媒の例として
は、上記金属の酢酸塩もしくは酸化物が挙げられる。例
えば、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、
酢酸カドミウム、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化
スズ、酸化鉛、酸化アンチモン、酸化マンガンなどがあ
る。上記の重縮合反応で、第一段階のエステル交換反応
には触媒としてカルシウム、マグネシウム、亜鉛、カド
ミウム化合物が、第二段階の重縮合反応には触媒として
チタン、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、マンガ
ン化合物が有効である。このため、それぞれの反応に有
効な触媒を併用することが好ましい。これらの重合触媒
の添加量は、ジカルボン酸成分全体に対して0.001
〜0.5重量%が好ましく、特に、0.05〜0.1重
量%が好ましい。
【0014】前記酸無水物化合物としては、無水コハク
酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、
無水イタコン酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸無水物等が挙げられ、これらは単独で使
用しても2種類以上を混合して使用しても良い。
【0015】本発明に係るエポキシ樹脂組成物におい
て、前記ポリエステルはエポキシ樹脂100重量部に対
し、5〜100重量部配合するのが好ましく、特に10
〜50重量部配合するのが好ましい。5重量部未満であ
ると強靱性の向上効果が低下する傾向にあり、100重
量部を超えると耐熱性が悪くなる傾向にある。
【0016】本発明に係るエポキシ樹脂組成物には、硬
化剤として前記酸無水物化合物が使用されるが、エポキ
シ樹脂に対して、0.7〜1.5当量で使用することが
好ましい。0.7当量未満であると硬化反応が十分進ま
ず、1.5当量を超えると耐熱性が低下する。
【0017】また、硬化反応を促進するために硬化促進
剤を使用してもよく、イミダゾール類、ベンジルジメチ
ルアミン、ピリジン、ピコリン、ピペリジン、トリエタ
ノールアミン、ジメチルアニリン、テトラメチルグアニ
ジンなどが用いられる。この硬化促進剤の配合量も適宜
決定され、保存安定性や硬化性を考慮して配合すればよ
い。配合量としては、概ねエポキシ樹脂100重量部に
対して、0.01〜5重量部が好ましい。0.01重量
部より少ないと硬化反応の促進硬化が小さく、5重量部
より多いと保存安定性が悪くなる。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物は、その成分
となる物質を溶媒の不存在下に加熱混合して使用して
も、溶剤に溶解しワニス状で使用してもよい。溶剤とし
ては、上記化合物を溶解するものであればどのようなも
のでもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、
トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エ
チル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドンなどがあり、これらは
2種類以上を混合して用いてもよい。特に、液状の脂環
式エポキシ樹脂や液状の酸無水物化合物を使用する場合
には溶剤を使用しなくても組成物を作製することができ
る。
【0019】また、本発明におけるエポキシ樹脂組成物
には、補強材(ガラス繊維,炭素繊維,芳香族ポリアミ
ド繊維,アルミナ繊維,チタン酸カリウム繊維など)、
充填材(クレー、マイカ、シリカ、グラフアイト、ガラ
スビーズ、アルミナ、炭酸カルシウムなど)等をその目
的に応じて適当量配合することも可能である。
【0020】本発明におけるエポキシ樹脂組成物には、
さらに、本発明の目的をそこなわない範囲で酸化防止剤
および熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃助剤、帯電防止
剤、滑剤、着色剤などの通常の添加剤を1種以上添加す
ることができる。
【0021】また、前記エポキシ樹脂組成物は、ガラス
布、ガラス不織布などのガラス繊維布、その他の布、紙
等の基材に含浸して乾燥し、プリプレグとすることがで
きる。このとき、エポキシ樹脂組成物としては有機溶剤
に溶解されているワニス状のものが使用され、基材への
エポキシ樹脂組成物の含浸方法としては、はけ塗り、吹
き付け、浸漬などを利用することができる。乾燥は、8
0〜200℃の温度で行うのが好ましく、溶剤を除去し
ただけのもの、部分的に硬化させたものなどがある。乾
燥の程度は、適宜決定されるが、最終の成形に適した溶
融粘度になるように調整される。このプリプレグは、適
宜積層して加圧下加熱硬化させて積層板とすることがで
き、このときの加圧の程度は4.9〜9.8MPa(5
0〜100kg/cm2)程度が好ましい。加熱温度は下記の
とおり。この積層板は配線板用基板として有用である。
【0022】前記エポキシ樹脂組成物は、一般に、溶融
粘度の調整のため、完全に硬化させることなく部分硬化
して、いわゆる、B−ステージの状態で使用してもよ
い。
【0023】前記エポキシ樹脂組成物、そのB−ステー
ジの状態のもの及びプリプレグは、概ね100℃から3
00℃の範囲に加熱して硬化させる。
【0024】前記エポキシ樹脂組成物又はそのB−ステ
ージの状態のものは、圧縮成形法、トランスファー成形
法、押出成形法、射出成形法等公知の成形法により成形
され実用に供される。
【0025】
【実施例】(合成例1) [ポリ(エチレンフタレート)(PEP)の合成]無水フ
タル酸174.6g(0.9モル)及びエチレングリコ
ール86.8g(1.4モル)に、チタン系触媒(Ti
−アクアミン錯体)2.6gを加え、真空かきまぜ機を
つけた重合管に入れた。重合管には、窒素ガス導入管と
蒸留用の側管とをつけ、この重合管を油浴に入れ、18
0℃に加熱し、ゆっくりと窒素ガスを通した。4.5時
間後、徐々に昇温しかきまぜを開始した。真空度を徐々
に高め、333Pa(2.5Torr)にまで到達させ
た。このとき温度は275℃に達するようにした。27
5℃で2時間加熱し、重縮合反応で生成する水を留出さ
せて、目的のポリエステル(PEP)を得た。得られた
ポリエステルは、アセトンに溶解させた後、メタノール
に再沈殿させて精製した。得られたポリエステルの分子
量は5,500(標準ポリスチレンを使用するゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにおけるピーク値)で
あった。
【0026】(合成例2〜4)合成例1と同様にして表
1に示す比率、合成条件で合成した。
【0027】
【表1】
【0028】(実施例1)3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキ
シレート(ダイセル化学工業株式会社製商品名;セロキ
サイド2021)100重量部に合成例1で合成したポ
リエステル(PEP)をエポキシ樹脂、ポリエステルを
含む組成物全体に対して20重量%を加え、140〜1
60℃で1時間混合した。これを120℃まで冷却して
から、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物をエポキシ樹
脂に対して1当量加え、120℃で1時間混合した。こ
の組成物を約100℃に加熱したシリコン型に流し込
み、100℃、1時間、160℃、4時間、180℃、
5時間加熱して硬化させ、硬化物を得た。
【0029】(実施例2〜7)実施例1と同様に表2に
示す配合で組成物を作製し、硬化物を得た。
【0030】(比較例1)実施例1でポリエステル(P
EP)を使用しないで実施例1と同様にして硬化物を得
た。
【0031】実施例1〜4及び比較例1で得られた硬化
物の物性を測定した結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2における破壊強靱性は、ASTM E
−399に準じて3点曲げ試験法により、クロスヘッド
速度1mm/分で測定し、ガラス転移温度(Tg)は示
差走査熱量計を用い、昇温速度10℃/分で測定し、曲
げ強さはJIS K7203に準じてクロスヘッド速度
1mm/分で測定した。
【0034】表2に示す結果から明らかなように、ポリ
エステルを含まないエポキシ樹脂組成物(比較例1)の
硬化物は、耐熱性は優れるが、強靭性の指標となるKIC
は0.51と低い。これらに対してポリエステルを含む
エポキシ樹脂組成物(実施例1〜7)の硬化物は、強靭
性の指標となるKICが大きく向上し、樹脂が強靭化され
ることが分かった。さらに、これらの樹脂は、Tgが高
く、優れた強靭性と耐熱性を併せもっている。
【0035】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、強靭
性、機械的強度及び耐熱性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CD021 CF042 CF052 CF062 CF072 EF126 EL136 EL146 FD146 GH01 GJ01 GL00 GQ00 GQ01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂環式エポキシ樹脂、一般式(1)で表
    わされる構成単位を含むポリエステル及び酸無水物化合
    物を含有してなるエポキシ樹脂組成物。 【化1】 (ただし、一般式(1)中、nは2〜12の整数を示
    し、ベンゼン環は適宜置換基を有していてもよい)。
  2. 【請求項2】 脂環式エポキシ樹脂100重量部に対
    し、前記一般式(1)で表される構成単位を含むポリエ
    ステル5〜100重量部、酸無水物化合物をエポキシ樹
    脂に対し0.7〜1.5当量を含有してなる請求項1に
    記載のエポキシ樹脂組成物。
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