JPH0627042B2 - 木材害虫防除剤組成物 - Google Patents

木材害虫防除剤組成物

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JPH0627042B2
JPH0627042B2 JP63068989A JP6898988A JPH0627042B2 JP H0627042 B2 JPH0627042 B2 JP H0627042B2 JP 63068989 A JP63068989 A JP 63068989A JP 6898988 A JP6898988 A JP 6898988A JP H0627042 B2 JPH0627042 B2 JP H0627042B2
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秀治 福田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、木材害虫防除剤組成物に関する。
従来の技術及びその問題点 家屋等の建築物に利用されるか又は利用されている木材
の劣化の要因の最も重大なものとしては白アリやキクイ
ムシ等による食害及び各種菌の繁殖による腐朽がある。
しかして上記木材害虫の防除対策としては、白アリ防除
剤等を含有す油剤又は乳剤を刷毛等で被処理木材表面に
塗布したり適当な噴霧機を用いて噴霧塗布する方法が専
ら行なわれているが、これらの方法は以下の如き種々の
欠点を有しており、尚実用的方法としては満足できな
い。即ちこれらの方法では、塗布する箇所が自ずと制限
を受け、特に家屋等の建築物に利用されている木材では
その天井裏や床下等或は壁と壁板との隙間(壁材で被覆
された壁板裏面)等の処理は困難であり、また塗布操作
が煩雑で且つ作業時間が長い欠点がある。しかもこれら
方法に適用される油剤、乳剤等自体比較的多量の溶剤を
含有しており、例えば油剤では上記溶剤(通常ケロシン
乃至灯油が汎用されている)が被処理木材中に浸透し、
その表面にシミ等をつくり、木材価値を著しく低減した
り、壁面等を汚染する欠点がある。また乳剤では、水で
希釈して用いられるためにその施用によれば、木材自体
が高湿度条件に曝されることとなり、むしろ黴の発生を
促すおそれがある。また木材の防黴対策としては、上記
と略々同様に防腐剤有効成分を含有する油剤、乳剤等を
塗布する方法が提案されているが、これらも上記と略々
同様の欠点がある。更に一般に殺虫剤の分野において
は、上記油剤及び乳剤と共に、フレオン、ジメチルエー
テル、プロパン、n−ブタン、イソブタン等の液化石油
ガス等の噴射剤を利用したエアゾール剤も知られている
が、これを上記木材の処理に用いる場合には、多量の溶
剤と噴射剤ガスとを同時に噴射することとなり、殊に火
災等の危険が大きい。いずれにせよ従来木材の劣化防止
のための特別な薬剤は知られておらず、害虫防除剤や防
黴剤等が夫々別個に、限られた個所に施用されているに
すぎず、到底充分な効果は期待できない現状にある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記現状に鑑み木材の劣化防止を要望さ
れる各種個所に、容易に適用でき、作業時間も極めて短
く、しかも木材表面の汚染や火災等の危険もなく、充分
な効果を奏し得る新しい処理手段を提供することを目的
として鋭意研究を重ねた結果、下記特定組成を有する組
成物の利用により上記目的に合致する処理を行ない得る
ことを見い出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、シロアリ等の木材害虫の防除剤(害虫忌
避剤、又は、ピレスロイド系、有機塩素系、有機リン
系、除虫菊系、タバコ系、ホウ素系、クロルフェニル
系、砒素系、クロルナフタリン系、シクロベンゼン系若
しくは有機フッ素系の殺虫剤、例えば、フェニトロチオ
ン等)と効力増強剤としてピペロニルブトキサイド、N
−プロピルイゾーム、N−(2−エチルヘキシル)−ビ
シクロ〔2,2,1〕−ヘプタ−5−エン−2,3−ジ
カルボキシイミド(MGK−264、サイネピリン22
2)、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル
−4−メチルビシクロ〔2,2,2〕−オクト−5−エ
ン−2,3−ジガルボキシイミド(サイネピリン50
0)、β−ブトキシ−β′−チオシアノジエチルエーテ
ル(リーセン384)、チオシアノ酢酸イソボルニル
(IBTA)及びオクタクロロジプロピルエーテル(S
−421)より選ばれた少なくとも1種を24〜75重
量%含有することを特徴とする木材害虫防除剤組成物に
係る。
本発明組成物は、上記特定組成を有することに基づき、
これを例えば噴霧適用することによって、以下の如き極
めて優れた諸効果を発揮できる。
(1) 非常に短い噴霧処理時間で、容易に施工できる。
殊にその処理時間は、同様の処方の油剤(同一有効成分
化合物を灯油等の溶剤に溶解したもの)に比し、約1/
10〜1/20以下に短縮される。
(2) 壁と壁板との隙間等の公知の殺虫剤乃至白アリ防
除剤等の適用困難な箇所にも非常に簡単に適用でき、所
望効果を奏し得る。
(3) 白アリやキクイムシの防除効果及び防腐効果に極
めて優れている。この効果は有効成分とする木材害虫防
除剤及び防腐剤の併用によるのみならず、これらが液化
炭酸ガスのガス圧により、微細粒子形態で噴射され密閉
空間内に均一濃度で充分に拡散される所謂拡散効果及び
上記液化炭酸ガスの噴射蒸発による冷却効果にもよって
おり、従来例を見ない卓越したものである。
(4) 木材表面の汚染等を惹起しない。公知の油剤、液
剤等は壁や板の継ぎ目、割れ目、張り合せ部等より液が
浸潤し、シミ等の発生を回避できないが、本発明ではか
かる弊害を確実に回避できる。これは本発明組成物中に
溶剤量が少ないことは勿論のこと、これを比較的多量含
有する場合でも、該組成物自体の適用量が非常に少なく
てすみ、しかも液化炭酸ガスが上記溶剤の浸潤防止作用
をも兼ね備えているためである。該液化炭酸ガスによる
浸潤防止機構は現在尚明確ではないが、有機溶剤その他
の浸潤性物質が、噴射された液化炭酸ガスの蒸発気化に
同伴され飛散するためと考えられる。
(5) 液化炭酸ガスを噴射剤とすることにより、本発明
組成物を適用される密閉空間は、炭酸ガス雰囲気とな
り、その不活性作用により火災の危険を確実に阻止でき
る。
本発明組成物において、木材害虫防除剤としては、従来
より白アリやキクイムシ等の木材害虫の防除作用を有す
ることの知られている各種のもの、例えばピレスロイド
系、有機塩素系、有機リン系、防虫菊系、タバコ系、ホ
ウ素系、クロルフェニル系、砒素系、クロルナフタリン
系、シクロベンゼン系、有機フッ素系の殺虫剤や他の通
常の害虫忌避剤等をいずれも使用できる。これらの代表
例を以下に例示する。
(2,3,4,5,6,7,8,8,−オクタクロロ
−2,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロ−4,7
−メタノインデン)(一般名クロールデン、以下クロー
ルデンという) 3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテ
マート(一般名アレスリン:商品名ピナリン:住友化学
工業株式会社製) 3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社
製) d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマー
ト(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製) 3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート
(一般名バイオアレスリン) N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−
メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一
般名フタルスリン:商品名ネオピナミン又はテトラメス
リン:住友化学工業株式会社製) 5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トラン
ス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名ク
リスロンフォルテ:住友化学工業株式会社製) 2−メチル−5−(2−プロパギル)−3−フリルメ
チル クリサンテマート(一般名フラメトリン) 3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−
(2′,2′−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カル
ボキシレート(一般名ペルメトリン:商品名エクスミ
ン:住友化学工業株式会社製、以下エクスミンという) 3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フェノトリン:商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製、以下スミスリンという) α−シアノ−3′−フェノキシベンジル α−イソプ
ロピル−4−クロロフェニルアセテート(一般名フェン
バレレート:商品名スミサイジン:住友化学工業株式会
社製、以下スミサイジンという) (R,S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(1R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジク
ロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシレート(一般名サイパーメスリン、以下サイパーメ
スリンという) α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(一般名サイフェノトリン、
以下サイフェノトリンという) (S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1
R,シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2
−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名デ
カメスリン、以下デカメスリンという) O,O−ジメチル O−(2,2−ジクロロ)ビニル
ホスフェート(一般名ジクロルボス) O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−ニトロフ
ェニル)チオノホスフェート(一般名フェニトロチオ
ン、以下フェニトロチオンという) O,O−ジエチル O−2−イソプロピル−4−メチ
ル−ピリミジル−(6) −チオホスフェート(一般名ダイ
アジノン、以下ダイアジノンという) O,O−ジメチル S−(1,2−ジカルボエトキシ
エチル)−ジチオホスフェート(一般名マラチオン) O,O−ジエチル O−(3−オキソ−2−フェニル
−2H−ピリダジン−6−イル)ホスホロチオエート
(一般名ピリダフェンチオン、以下ピリダフェンチオン
という) クロルピリホス ホキシム フェンチオン プロチオホス イソフェンホス o−イソプロポキシフェニル メチルカーバメート
(一般名プロポックス、以下バイゴンという) O−(4−ブロモ−2,5−ジクロロフェニル)O,
O−ジメチルホスホロチオエート(一般名ブロモフォ
ス) 2,3,4,5−ビス(△−ブチレン)−テトラヒ
ドロフルフラール(商品名 レッパー111:吉富製薬
株式会社製) N,N−ジエチル−メタートルアミド(DET) ジ−ノルマループロピル イソシンコメロネート(商
品名 レッパー333:吉富製薬株式会社製) ジ−ノルマルーブチル サクシネート(DNBS) 2−ハイドロキシエチルオクチルサルファイド(サル
ファイド) ピリミジン誘導体(5−クロロ−4−アミノ−2,6
−ジメチルピリミジンなど) ピペリジン誘導体(1−ヘキサノイル−ピペリジン、
1−ペンタノイル−2,6−ジメチル−ピペリジンな
ど) キサントゲン酸誘導体(O−エチル−S−ターシャリ
ーブチル−スルフェニル キサントエートなど) アゼピン誘導体(1−ペンタノイルヘキサハイドロ−
1H−アゼピンなど) ピペコリン誘導体(1−ヘキサノイル 3−ピペコリ
ン、1−ヘキサノイル 2−ピペコリンなど) モルフォリン誘導体(4−ヘキサノイル−2,6−ジ
メチルモルフォリンなど) ピロリジン誘導体(1−オクタノイルピロリジンな
ど) キノン類(ナフトキノン、ベンゾキノンなど) 二価アルコール(2−ブチル−2−エチル−1,3−
プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ール、ブトキシポリプロピレングライコールなど) 上記のうちで特にクロールデン、エクスミン、スミスリ
ン、スミサイジン、サイパーメスリン、サイフェノトリ
ン、デカメスリン、バイゴン、レッパー111、DE
T、レッパー333、 DNBS及びサルファイドは好適である。これらの木材
害虫防除剤はその1種を単独で用いることもでき、2種
以上を併用することもできる。上記木材害虫防除剤は、
本発明組成物中に75重量%以下となる量で用いられ、
これにより本発明の所期の効果を奏し得る。
また本発明において用いられる防腐剤としては従来より
知られている各種のものをいずれも使用できる。その代
表例は以下に示す通りである。
2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロキシジフ
ェニルエーテル(イルガサンDP300、チバガイギー
社製、以下イルガサンDP300という) 2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホ
ニル)ピリジン(ダウシルS−13、ダウケミカル社
製) 4−クロロフェニル−3′−ヨードプロパルギルホル
マール(IF−1000、長瀬産業株式会社製、以下I
F−1000という) アルキルベンジル ジメチルアンモニウム クロライ
ド(塩化ベンザルコニウム、日光ケミカルズ株式会社
製) ベンジルジメチル{2−〔2−(p−1,1,3,3
−テトラメチル ブチルフェノキシ)エトキシ〕エチ
ル}アンモニウム クロライド(塩化ベンゼトニウム、
三共株式会社製) 4−イソプロピルトロポロン(ヒノキチオール、高砂
香料工業株式会社製、以下ヒノキチオールという) N,N−ジメチル−N−フェニル−N′−(フルオロ
ジクロロメチルチオ)スルホンアミド(プリベントール
、バイエル社製) 2−(4′−チアゾリル)ベンズイミダゾール(TB
Z、北興化学株式会社製、以下TBZという) N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタールイミ
ド(プリベントールA、バイエル社製、以下プリベン
トールAという) 6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキシン
(ジオキシン、ジボーダン社製) トリブチルホスフェート(以下TBPという) エチレンビス(ジチオカルバミド酸)亜鉛(ジネブ、
ロームアンドハース社製) エチレンビス(ジチオカルバミド酸)マンガン(マン
ネブ、ロームアンドハース社製) 亜鉛、マンネブ錯化合物(マンゼブ、ロームアンドハ
ース社製) ビス(ジメチルジチオカルバミド酸)エチレンビス
(ジチオカルバミド酸)二亜鉛(ポリカーバメート、東
京有機化学社製) ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド(チ
ラム、ロードアンドハース社製) クロトン酸 2,6−ジニトロ−4−オクチルフェニ
ル反応異性体混合物(DPC、ロームアンドハース社
製) N−トリクロロメチルチオテトラヒドロフタルイミド
(キャプタン、三共社製、以下キャプタンという) 2,3−ジシアノ−1,4−ジチアアントラキノン
(ジチアノン、メルク社製) 2,4−ジクロロ−6−(o−クロロアニリノ)−S
−トリアジン(トリアジン、富士化成薬社製) S−n−ブチル S′−p−ターシャリーブチルベン
ジル N−3−ピリジルジチオカルボンイミデート(デ
ンマート、住友化学社製) N−(3′,5′−ジクロロフェニル)−1,2−ジ
メチルクロロプロパンジカルボキシイミド(スミレック
ス) ビス(クロロフェニル)トリクロロエタノール(ケル
セン) 6−メチルルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネ
ート(モレスタン) テトラクロロイソフタロニトリル(ダコニール) メチル−1−(ブチルカルバモイル)−2−ベンゾイ
ミダゾールカーバメート ブラストサイジンS−ベンジルアミノベンゼンスルホ
ネート ストレプトマイシン塩酸塩 カスガマイシン塩酸塩 シクロヘキシミド 上記腐食剤もまたその1種を単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。その配合量は通常5〜20重量
%、好ましくは7〜15重量%の範囲となる量とされ、
これにより所期の効果を奏し得る。
本発明組成物において効力増強剤としては、ピペロニル
ブトキサイド、N−プロピルイゾーム、N−(2−エチ
ルヘキシル)−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタ−5−
エン−2,3−ジカルボキシイミド(MGK−264、
サイネピリン222)、N−(2−エチルヘキシル)−
1−イソプロピル−4−メチルビシクロ〔2,2,2〕
−オクト−5−エン−2,3−ジガルボキシイミド(サ
イネピリン500)、β−ブトキシ−β′−チオシアノ
ジエチルエーテル(リーセン384)、チオシアノ酢酸
イソボルニル(IBTA)及びオクタクロロジプロピル
エーテル(S−421)から選択される少なくとも1種
を用いることが重要であり、これは通常好ましくは前記
木材害虫防除剤と同量前後の範囲で即ち本発明組成物中
に75重量%以下となる量で用いられ、本発明組成物
は、これらの効力増強剤を24〜75重量%含有するこ
とにより本発明所期の効果を奏し得る。
本発明組成物には、また特に必要ではないが、有機溶剤
を含有させることができる。該有機溶剤は、その使用に
より上記木材害虫防除剤及び防腐剤の被処理木材への浸
透付着性を改善し、所期の効果を助長する場合があり、
通常配合使用されるのが好ましい。該有機溶剤は、通常
上記有効成分化合物との混和性、親和性を主として、他
に悪臭のないこと、毒性の低いこと、良好な噴霧特性を
阻害しないこと、適度の揮発性を有すること等を考慮し
て選択される。その代表的具体例としては、例えばヘキ
サン、3,3,4−トリメチルノナン、シクロヘキサ
ン、灯油(ケロシン)、ナフサ、n−パラフィン、イソ
パラフィン等の石油系溶剤、ジクロロエタン、トリクロ
ロエタン等の塩素化炭化水素、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール等のアルコール類、エーテル等を例
示できる。之等は通常1種単独で又は2種以上混合して
用いられる。その使用量は、45重量%までの範囲から
適当に決定され、通常約5〜20重量%の範囲とするの
が好適である。
本発明組成物には、更に必要に応じて通常用いられてい
る揮散率向上剤、消臭剤、香料等の各種添加剤を任意に
添加することができる。揮散率向上剤としてはフェネチ
ルイソチオシアネート、ハイミックス酸ジメチル等を、
消臭剤としてはラウリル酸メタクリレート(LMA)等
を、香料としてはシトラール、シトロネラール、ニュー
トラドール等を夫々例示できる。
本発明組成物は、上記木材害虫防除剤、防腐剤、効力増
強剤、有機溶剤及び必要に応じて他の添加剤の夫々所定
量と共に、液化炭酸ガスの5〜30重量%を配合するこ
とを必須とする。この液化炭酸ガスは、上記有効成分化
合物その他の噴射剤として作用すると共に、前記したよ
うに、有機溶剤等の被処理木材への浸潤防止作用をも有
し、しかも本発明組成物を特定方法により適用する時に
は、適用雰囲気温度を低下させる冷却作用をも奏し得
る。この冷却作用は上記防腐剤本来の防腐作用と相俟っ
て、被処理木材の腐朽の最大の原因となる各種細菌等の
殺滅をより完璧ならしめ、また白アリやキクイムシ等の
害虫に対してはその運動性を低下させ、之等木材害虫に
対する防除剤の防除作用とも相乗するものである。殊
に、本発明では之等の各種作用がわずか5重量%程度の
液化炭酸ガスの使用により奏されるのであり、この効果
は実に驚くべきことである。しかるに液化炭酸ガスの配
合量が5重量%を下回る場合、上記作用効果は奏し難く
なる。また30重量%を上回る場合、処理空間内の圧力
が急激に高くなり、安全性の点で取扱い上問題があり、
例えば壁と壁板のすき間に注入した時、その圧力で壁板
を破損してしまうおそれがある。その上液化炭酸ガスと
防腐剤等との混和性が悪くなり、分離が生じ均一な噴霧
が困難となる欠点がある。通常上記液化炭酸ガスは約5
〜15重量%の範囲で配合されるのが適当である。
本発明組成物は、一般には適当な耐圧容器に、有効成分
化合物及びその他の添加剤等を添加し、これに液化炭酸
ガスの所定量を充填することにより調製され、その使用
は上記耐圧容器に直接又は適当なパイプ、ホース等の間
接部材を介して、ノズルを接続し該ノズルより容器内容
物をスプレーすることにより行なわれる。この場合ノズ
ルの形態は、床、壁、柱、土壌や密閉空間等本発明組成
物を適用する個所に応じ、通常のロングノズル状、注射
針状、薬剤注入用中空状ドリル等任意である。またノズ
ルの口径は、通常0.1mm〜0.6mmが好ましいが、特
にこれに限定されない。
また本発明は、上記本発明組成物を、密閉空間内に噴霧
して該密閉空間を構成するか又は該空間内に存在する木
材に上記噴射粒子を接触付着させる木材劣化防止方法を
も提供するものである。ここで本発明組成物を噴霧する
密閉空間とは、被処理木材によりその全面もしくは一部
を仕切られた空間例えば壁と壁板との隙間或は適当な仕
切りにより構成され該空間内に被処理木材を収容した空
間のいずれでもよい。かかる空間への本発明組成物の噴
霧は、例えば該空間を構成する仕切りの一部に穴をあ
け、該穴より上記と同様にしてノズルを空間内に挿入
し、該ノズルより組成物を噴霧することにより行なわれ
る。この際の本発明組成物の噴霧量、噴霧時間等は、上
記と略々同様とすればよい。即ち通常密閉空間1m
り有効成分化合物が合計約5〜500g程度噴霧される
量或は被処理木材表面1m当りに有効成分化合物が合
計7〜8g程度噴霧される量とすればよい。かかる有効
成分量の噴霧は、本発明組成物を充填した耐圧容器内圧
やこれを噴霧すべきノズルの口径等により若干変化する
が、通常約3秒前後の非常に短い時間で行なわれる。こ
の時間は、同一有効成分量を従来の油剤又は乳剤の刷毛
塗りにより行なう場合の約1/10〜1/20程度に短
縮されるものであり、この点のみからも本発明方法は、
非常に作業効率が良く、実用的なものである。しかも本
発明の上記方法によれば噴霧剤とする液化炭酸ガスの噴
霧により、密閉空間内温度が瞬時に低下し、普通室温よ
り約10〜20℃程度低い温度条件が維持され、この冷
却効果と、有効成分化合物の噴霧による本来の効果との
相乗作用により、従来見られない極めて優れた効果が奏
される。
実施例 以下本発明を更に詳しく説明するため実施例及び比較例
を挙げる。
実施例1 クロールデン490g(23.9重量%)、IF−10
00 125g(12.2重量%)、S−421(2
3.9重量%)、n−パラフィン100g(9.8重量
%)及び液化炭酸ガス310g(30.2重量%)から
なる組成物を、内容1の耐圧ボンベ(高圧ガス取締ま
り法の基準に適合するもの)に注入して、ボンベに充填
された本発明組成物を得た。
実施例2〜4 木材害虫防除剤、防腐剤、効力増強剤及び有機溶剤の種
類並びに之等及び液化炭酸ガスの配合割合を下記第1表
に示すものに変化させて実施例1と同様にして、第1表
に示す種々の本発明組成物を得た。第1表には上記実施
例1の場合をも併記する。
比較例1〜8 実施例1と同様にして、下記第1表に示す組成の比較組
成物No.a〜hを得た。
<噴霧試験> 上記各実施例及び比較例で得た組成物の流動性及び噴霧
状況を観察した。その結果を第2表に示す。但し各項目
についての評価は、以下の基準により行なった。
流動性評価基準 ◎……非常に良好 ○……良好 △……使用可能 ×……安全上もしくは実 用上好ましくない 噴霧状況評価基準 ◎……非常に良好 ○……良好 △……使用可能 ×……安全上もしくは実 用上好ましくない <木材劣化防止試験> 1.殺虫効力試験I 厚さ0.2cmの松合板を貼合わせて、箱内面が縦1m、
横10cm及び高さ1mの箱体を作成し、該箱体の上面の
長軸方向中央位置に巾3mmのスリットを設ける。上記ス
リットの一端より箱内部にノズルを挿入し、該ノズルよ
り、本発明組成物又は比較組成物(実施例No.1〜43
及び比較例No.ah)を6秒間(有効成分化合物として
約20g)を噴射した。噴射1ケ月及び6ケ月後に箱を
解体し、箱側面を構成していた合板の箱内壁面に相当し
ていた面上に、直径10cm及び高さ20cmの円筒を置
き、この円筒内に、朽木より採集したヤマトシロアリ成
虫20頭及び人工飼料で継代飼育したヒラタキクイムシ
成虫20頭の夫々を投入し、各供試組成物により処理さ
れた木材と接触させ、投入24時間後に各供試虫の死虫
数を計測し、殺虫率を求めた。各供試虫についての噴射
1ケ月後の殺虫率を第2表に示す。また第2表には各供
試組成物により処理された木材表面への各組成物の浸潤
の有無(シミの有無)を肉眼で観察した結果を併記す
る。また噴射6ケ月後の処理木材を用いた場合の殺虫率
を第3表に示す。
2.防腐試験 第1表に記載した本発明組成物及び比較組成物を、試験
体(スギ辺材2×2×1cm)に減圧注入を1秒間行なっ
た後、この試験体を滅菌シャーレ中の寒天培地(麦芽エ
キス2%、グルコース1%、ペプトン0.5%)にあら
かじめ生育させた防腐効力検定菌であるリグニン分解菌
(カワラタケ)及びセルロース分解菌(オオウズラタ
ケ)の菌上に接置し、25℃で3週間強制腐朽させたの
ち、試験体上の菌糸発育の程度及び圧縮強度低下の有無
により以下の表示により効力を測定した。
+……試験体上に菌糸の発育を全く認めず、圧縮強度も
健全材となんら変らない。
±……試験体上にわずかに菌糸の発育が認められるか、
又は圧縮強度がやや低下した。
−……試験体上にはっきりと菌糸の発育が認められる
か、圧縮強度が明らかに低下した。
結果を下記第2表に併記する。
比較例9 クロールデン2%油剤(クロールデン12重量%及びケ
ロシン88重量%)600mlを、前記殺虫効力試験に用
いたと同一の箱体の内面にスリットー端より散布し、同
一試験を繰返した。また上記防腐試験も行なった。結果
を下記第4表及び第5表に示す。
比較例10 クロールデン40%乳剤(クロールデン40重量%、ケ
ロシン40重量%、イソプロピルアルコール10重量%
及び乳化剤10重量%)を20倍に希釈し、該希釈液8
00mlを用いて上記比較例9と同一操作を繰返した。結
果を下記第4表及び第5表に示す。
<殺虫試験II> 上記殺虫効力試験Iで用いたと同一の箱体に予め朽木よ
り採集したヤマトシロアリ成虫20頭及びヒラタキクイ
ムシ成虫20頭の夫々を投入し、之等箱体に上記殺虫効
力試験Iと同様にしてノズルより、本発明組成物(実施
例No.1〜43)並びに比較例9及び10に記載の油剤
及び乳剤を夫々噴射又は散布した。噴射又は散布終了5
分後に、各箱体内の供試虫の仰天頭数を計数し、ノック
ダウン率(%)を求めた。
その結果本発明組成物利用の場合いずれも95%以上の
ノックダウン率を認めたのに対し、比較例9及び10の
油剤及び乳剤の利用では、ノックダウン率は夫々30%
にすぎなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 57/12 G 8517−4H B 8517−4H 57/16 103 C 8517−4H (72)発明者 福田 秀治 大阪府大阪市東区本町4丁目1番地 岩谷 産業株式会社大阪本社内 (72)発明者 山本 明生 兵庫県赤穂市新田6 浮田アパート2号 (72)発明者 枡田 和則 兵庫県神戸市灘区高徳町3丁目2‐16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シロアリ等の木材害虫の防除剤(害虫忌避
    剤、又は、ピレスロイド系、有機塩素系、有機リン系、
    除虫菊系、タバコ系、ホウ素系、クロルフェニル系、砒
    素系、クロルナフタリン系、シクロベンゼン系若しくは
    有機フッ素系の殺虫剤)と、効力増強剤としてピペロニ
    ルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、N−(2−エ
    チルヘキシル)−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタ−5
    −エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−エチ
    ルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ
    〔2,2,2〕−オクト−5−エン−2,3−ジカルボ
    キシイミド、β−ブトキシ−β′−チオシアノジエチル
    エーテル、チオシアノ酢酸イソボルニル及びオクタクロ
    ロジプロピルエーテルより選ばれた少なくとも1種を2
    4〜75重量%含有することを特徴とする木材害虫防除
    剤組成物。
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