JPH06268240A - 薄膜太陽電池及びその製造方法 - Google Patents
薄膜太陽電池及びその製造方法Info
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- JPH06268240A JPH06268240A JP5048952A JP4895293A JPH06268240A JP H06268240 A JPH06268240 A JP H06268240A JP 5048952 A JP5048952 A JP 5048952A JP 4895293 A JP4895293 A JP 4895293A JP H06268240 A JPH06268240 A JP H06268240A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄膜太陽電池のi形層を構成するa−SiG
e:Hを高品質化し、高効率の薄膜太陽電池を提供する
こと。 【構成】 p形a−SiC:H膜3、i形a−SiG
e:H膜4、微結晶n膜5からなる薄膜半導体接合のi
形a−SiGe:H膜が非単結晶で、SiとGeが深さ
方向に濃度分布を持ち、さらにこの層中に、IIIa族元
素であるBがGeの最高濃度位置で最高濃度となる濃度
分布を持ってドーピングされている薄膜太陽電池。
e:Hを高品質化し、高効率の薄膜太陽電池を提供する
こと。 【構成】 p形a−SiC:H膜3、i形a−SiG
e:H膜4、微結晶n膜5からなる薄膜半導体接合のi
形a−SiGe:H膜が非単結晶で、SiとGeが深さ
方向に濃度分布を持ち、さらにこの層中に、IIIa族元
素であるBがGeの最高濃度位置で最高濃度となる濃度
分布を持ってドーピングされている薄膜太陽電池。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SiとGeを主な構成
元素とするi形層を有する非単結晶薄膜太陽電池及びそ
の製造方法に関する。
元素とするi形層を有する非単結晶薄膜太陽電池及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非単結晶薄膜太陽電池として、非
晶質シリコン(a−Si:H)をi形層として用いるも
のが一般的であった。しかし、非晶質シリコンはバンド
ギャップが1.8eVと太陽光を有効に利用するには広
過ぎるため発電効率は限られていた。このため、よりバ
ンドギャップの狭い非晶質シリコンゲルマニウム(a−
SiGe:H)を用いた太陽電池が開発されている。し
かし、単にゲルマニウムを膜中に導入しただけでは膜の
ギャップ内準位密度がa−Si:Hの2×1016個/c
m3から1017個/cm3或いは1018個/cm3にも増
加するため、i形層内で生成したキャリヤがすぐに再結
合し、電流として取り出せないため効率のよい太陽電池
ができないという問題があった。近年、第20回アイ・
イー・イー・イー・光起電力専門家会議講演集、第79
頁(1988)(Proc. 20th IEEEPHOTOVOLTAIC SPECIA
LISTS CONFERENCE,p.79(1988)Las Vegas)において発
表されたように、発電効率向上のため、i形層内におけ
るSiとGeの組成を膜厚方向に変化させ、濃度分布を
持たせることが行われ、効率向上に効果をあげている。
晶質シリコン(a−Si:H)をi形層として用いるも
のが一般的であった。しかし、非晶質シリコンはバンド
ギャップが1.8eVと太陽光を有効に利用するには広
過ぎるため発電効率は限られていた。このため、よりバ
ンドギャップの狭い非晶質シリコンゲルマニウム(a−
SiGe:H)を用いた太陽電池が開発されている。し
かし、単にゲルマニウムを膜中に導入しただけでは膜の
ギャップ内準位密度がa−Si:Hの2×1016個/c
m3から1017個/cm3或いは1018個/cm3にも増
加するため、i形層内で生成したキャリヤがすぐに再結
合し、電流として取り出せないため効率のよい太陽電池
ができないという問題があった。近年、第20回アイ・
イー・イー・イー・光起電力専門家会議講演集、第79
頁(1988)(Proc. 20th IEEEPHOTOVOLTAIC SPECIA
LISTS CONFERENCE,p.79(1988)Las Vegas)において発
表されたように、発電効率向上のため、i形層内におけ
るSiとGeの組成を膜厚方向に変化させ、濃度分布を
持たせることが行われ、効率向上に効果をあげている。
【0003】一方、i形層であるa−SiGe:H中に
微量の硼素原子を添加することにより発電効率の向上が
図られることが特開昭61−232685に示されてい
る。
微量の硼素原子を添加することにより発電効率の向上が
図られることが特開昭61−232685に示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記講演集記載の従来
技術は、ギャップ内準位密度の増加による発電特性の劣
化をなお十分に防ぐことができないという問題があっ
た。また、上記特開昭61−232685記載の従来技
術は、硼素原子添加の効果がa−Si:Hのi形層と異
なり、あまり大きくないという問題があった。
技術は、ギャップ内準位密度の増加による発電特性の劣
化をなお十分に防ぐことができないという問題があっ
た。また、上記特開昭61−232685記載の従来技
術は、硼素原子添加の効果がa−Si:Hのi形層と異
なり、あまり大きくないという問題があった。
【0005】本発明の目的は、i形層を構成するa−S
iGe:Hを高品質化した高効率の薄膜太陽電池及びそ
の製造方法を提供することにある。
iGe:Hを高品質化した高効率の薄膜太陽電池及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の薄膜太陽電池は、p形層、n形層及びこの
2つの層の間に配置されたSiとGeを主成分とするi
形層からなる薄膜半導体接合が基板上に設けられ、i形
層は、非単結晶で、SiとGeが深さ方向に濃度分布を
持ち、さらにi形層中には、Geの最高濃度位置で最高
濃度となるように濃度分布を持ったIIIa族元素がドー
ピングされている。
に、本発明の薄膜太陽電池は、p形層、n形層及びこの
2つの層の間に配置されたSiとGeを主成分とするi
形層からなる薄膜半導体接合が基板上に設けられ、i形
層は、非単結晶で、SiとGeが深さ方向に濃度分布を
持ち、さらにi形層中には、Geの最高濃度位置で最高
濃度となるように濃度分布を持ったIIIa族元素がドー
ピングされている。
【0007】p形層、i形層、n形層のそれぞれの厚み
は50Åから200Åの範囲、1000Åから8000
Åの範囲、100Åから500Åの範囲であることが好
ましい。i形層中のGeの最高濃度は、30at%から
60at%の範囲であることが好ましく、またその位置
は、p形層に近い位置にあること、すなわち、i形層の
厚みの1/2よりもp形層に近いいちにあることが好ま
しい。さらにその位置は、p形層の側から50Å以上離
れた位置にあることが好ましい。IIIa族元素として
は、B、Ga、Al等が用いられ、その最高濃度は、1
×1016個/cm3から1×1018個/cm3の範囲の濃
度であることが好ましい。
は50Åから200Åの範囲、1000Åから8000
Åの範囲、100Åから500Åの範囲であることが好
ましい。i形層中のGeの最高濃度は、30at%から
60at%の範囲であることが好ましく、またその位置
は、p形層に近い位置にあること、すなわち、i形層の
厚みの1/2よりもp形層に近いいちにあることが好ま
しい。さらにその位置は、p形層の側から50Å以上離
れた位置にあることが好ましい。IIIa族元素として
は、B、Ga、Al等が用いられ、その最高濃度は、1
×1016個/cm3から1×1018個/cm3の範囲の濃
度であることが好ましい。
【0008】さらに本発明の薄膜太陽電池の製造方法
は、基板上に、p形層又はn形層の内の一方の層を形成
し、この層の上にSiとGeを主成分とするi形層を形
成するときに、SiとGeの原料の比率を変化させて、
SiとGeが深さ方向に濃度分布を持つように形成し、
さらにIIIa族元素をGeの最高濃度位置で最高濃度と
なる濃度分布を持つようにドーピングし、ついでこのi
形層の上にp形層又はn形層の内の上記一方の層と異な
る他方の層を形成するものである。
は、基板上に、p形層又はn形層の内の一方の層を形成
し、この層の上にSiとGeを主成分とするi形層を形
成するときに、SiとGeの原料の比率を変化させて、
SiとGeが深さ方向に濃度分布を持つように形成し、
さらにIIIa族元素をGeの最高濃度位置で最高濃度と
なる濃度分布を持つようにドーピングし、ついでこのi
形層の上にp形層又はn形層の内の上記一方の層と異な
る他方の層を形成するものである。
【0009】
【作用】本発明の方法においては、i形層中のGeの濃
度変化に従うギャップ内準位密度の増減に合わせて、添
加するIIIa族元素の量を変化させることで、a−Si
Ge:H膜の微量ドーパント添加による膜質改善効果を
飛躍的に向上させるものである。これにより、i形層中
のn形のギャップ内準位をp形のドーパントにより不活
性化することで実質的にギャップ内準位密度の低減がな
されると考えられる。この時、ギャップ内準位を埋める
以上にドーパントが存在するとキャリヤ輸送特性の劣化
を生じる。このためギャップ内準位密度の変化に従って
ドーパント濃度を増減させることが重要である。従っ
て、一定濃度の微量ドーパント添加では効果がないかま
たは逆に効率の低下をもたらす場合もあった。
度変化に従うギャップ内準位密度の増減に合わせて、添
加するIIIa族元素の量を変化させることで、a−Si
Ge:H膜の微量ドーパント添加による膜質改善効果を
飛躍的に向上させるものである。これにより、i形層中
のn形のギャップ内準位をp形のドーパントにより不活
性化することで実質的にギャップ内準位密度の低減がな
されると考えられる。この時、ギャップ内準位を埋める
以上にドーパントが存在するとキャリヤ輸送特性の劣化
を生じる。このためギャップ内準位密度の変化に従って
ドーパント濃度を増減させることが重要である。従っ
て、一定濃度の微量ドーパント添加では効果がないかま
たは逆に効率の低下をもたらす場合もあった。
【0010】
【実施例】〈実施例1〉本発明の第1の実施例の薄膜太
陽電池の形成手順を図1及び図2を用いて説明する。表
面に7000Åの厚みの透明導電性酸化物(SnO
2(Sbドープ))2を有するガラス基板1上に、1
3.56MHのRF(マイクロ波)プラズマCVD(化
学気相成長)法で100%SiH4、100%CH4、1
%B2H6(H2ベース)から、バンドギャップ2.05
eVのp形a−SiC:H膜3を100Åの厚みに形成
した。
陽電池の形成手順を図1及び図2を用いて説明する。表
面に7000Åの厚みの透明導電性酸化物(SnO
2(Sbドープ))2を有するガラス基板1上に、1
3.56MHのRF(マイクロ波)プラズマCVD(化
学気相成長)法で100%SiH4、100%CH4、1
%B2H6(H2ベース)から、バンドギャップ2.05
eVのp形a−SiC:H膜3を100Åの厚みに形成
した。
【0011】続いて、100%SiH4、100%Ge
H4、20ppmB2H6(H2ベース)から、RF(1
3.56MH)プラズマCVD法でi形a−SiGe:
H膜4を3000Åの厚みに形成した。i形a−SiG
e:H膜4形成時の各ガス組成を制御して、形成された
膜の膜厚方向のSi/Ge組成比を図2(a)に示すよ
うにした。図1のAの部分の長さが図2の縦軸のAの部
分に相当する。Ge組成の最大値は40at%であり、
その位置はp形a−SiC:H膜3側から300Åのと
ころにある。20ppmB2H6(H2ベース)について
もその量を制御し、形成された膜の膜厚方向のドーピン
グ濃度を(1)図2(b)に示すような濃度分布とした
もの(実施例1とする)、(2)図2(c)に示すよう
に一定濃度としたもの、(比較例1とする)(3)図2
(d)に示すようにドーピングしないもの(比較例2と
する)の3種類とした。
H4、20ppmB2H6(H2ベース)から、RF(1
3.56MH)プラズマCVD法でi形a−SiGe:
H膜4を3000Åの厚みに形成した。i形a−SiG
e:H膜4形成時の各ガス組成を制御して、形成された
膜の膜厚方向のSi/Ge組成比を図2(a)に示すよ
うにした。図1のAの部分の長さが図2の縦軸のAの部
分に相当する。Ge組成の最大値は40at%であり、
その位置はp形a−SiC:H膜3側から300Åのと
ころにある。20ppmB2H6(H2ベース)について
もその量を制御し、形成された膜の膜厚方向のドーピン
グ濃度を(1)図2(b)に示すような濃度分布とした
もの(実施例1とする)、(2)図2(c)に示すよう
に一定濃度としたもの、(比較例1とする)(3)図2
(d)に示すようにドーピングしないもの(比較例2と
する)の3種類とした。
【0012】次に、RF(13.56MH)プラズマC
VD法で100%SiH4、0.1%PH3(H2ベー
ス)から、微結晶n膜5を300Åの厚みに形成した。
続いて、裏面電極6としてAlをマスク蒸着し、さら
に、裏面電極6下部以外の積層膜をCF4プラズマエッ
チング法により図1(b)に示すように除去した。除去
部分上にAlをマスク蒸着し、透明導電性酸化物2から
の引き出し電極7を形成し薄膜太陽電池とした。この薄
膜太陽電池を650nm以下の短波長成分を除いた太陽
光照射下で特性を測定した。その結果を表1に示す。
VD法で100%SiH4、0.1%PH3(H2ベー
ス)から、微結晶n膜5を300Åの厚みに形成した。
続いて、裏面電極6としてAlをマスク蒸着し、さら
に、裏面電極6下部以外の積層膜をCF4プラズマエッ
チング法により図1(b)に示すように除去した。除去
部分上にAlをマスク蒸着し、透明導電性酸化物2から
の引き出し電極7を形成し薄膜太陽電池とした。この薄
膜太陽電池を650nm以下の短波長成分を除いた太陽
光照射下で特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1に見られるに、本発明の実施例である
硼素の濃度分布を持たせた場合が最もよい変換効率が得
られた。なお、上記製造方法ではBのドーピングにB2
H6を用いたがBF3等他のB化合物を用いても同様の薄
膜太陽電池が得られた。また、Bの変わりにGa、Al
をドーピングしても同様の効果が得られた。
硼素の濃度分布を持たせた場合が最もよい変換効率が得
られた。なお、上記製造方法ではBのドーピングにB2
H6を用いたがBF3等他のB化合物を用いても同様の薄
膜太陽電池が得られた。また、Bの変わりにGa、Al
をドーピングしても同様の効果が得られた。
【0015】〈実施例2〉本発明の第2の実施例の薄膜
太陽電池の形成手順を図3を用いて説明する。図3
(a)に示すように、SUS基板8上に、金属電極層9
としてTi(200Å)/Ag(500Å)を蒸着法で
形成し、さらにバリヤー層10として800Åの厚みの
透明導電性酸化物(ZnO(Alドープ))をスパッタ
法で形成した。次に、RF(13.56MH)プラズマ
CVD法で100%SiH4、0.1%PH3(H2ベー
ス)から、n形a−Si:H膜11を300Åの厚みに
形成した。
太陽電池の形成手順を図3を用いて説明する。図3
(a)に示すように、SUS基板8上に、金属電極層9
としてTi(200Å)/Ag(500Å)を蒸着法で
形成し、さらにバリヤー層10として800Åの厚みの
透明導電性酸化物(ZnO(Alドープ))をスパッタ
法で形成した。次に、RF(13.56MH)プラズマ
CVD法で100%SiH4、0.1%PH3(H2ベー
ス)から、n形a−Si:H膜11を300Åの厚みに
形成した。
【0016】引き続き、100%SiH4、100%G
eH4、20ppmBF3(H2ベース)から、マイクロ
波プラズマCVD法でi形a−SiGe:H膜12を3
000Åの厚みに形成した。このとき、Si及びGe原
料ガス及びドーピングガスについてはガス流量を制御
し、Si/Ge組成比及びドーピング濃度を図3
(b)、(c)に示したように膜厚方向に変化させた。
eH4、20ppmBF3(H2ベース)から、マイクロ
波プラズマCVD法でi形a−SiGe:H膜12を3
000Åの厚みに形成した。このとき、Si及びGe原
料ガス及びドーピングガスについてはガス流量を制御
し、Si/Ge組成比及びドーピング濃度を図3
(b)、(c)に示したように膜厚方向に変化させた。
【0017】つぎに100%CH4、1%B2H6(H2ベ
ース)から、p形微結晶膜13を100Åの厚みに形成
した。続いて、透明電極14としてITOをマスク蒸着
し、さらに、透明電極14の周辺部に周辺電極15とし
てAlをマスク蒸着し、透明電極14からの電極引き出
しを行い薄膜太陽電池とした。640nm以下の短波長
成分を除いた太陽光照射下で、この薄膜太陽電池の特性
測定を行ったところ、短絡電流、曲線因子のいずれも向
上し、3.2%の変換効率が得られた。これは実施例1
の結果よりさらに良いものである。
ース)から、p形微結晶膜13を100Åの厚みに形成
した。続いて、透明電極14としてITOをマスク蒸着
し、さらに、透明電極14の周辺部に周辺電極15とし
てAlをマスク蒸着し、透明電極14からの電極引き出
しを行い薄膜太陽電池とした。640nm以下の短波長
成分を除いた太陽光照射下で、この薄膜太陽電池の特性
測定を行ったところ、短絡電流、曲線因子のいずれも向
上し、3.2%の変換効率が得られた。これは実施例1
の結果よりさらに良いものである。
【0018】一方、比較のため、BF3(H2ベース)を
8ppm一定でドーピングした場合には短絡電流、曲線
因子が非常に低下し、1.9%の変換効率しか得られな
かった。すなわち本実施例ではドーパントの影響、効果
が顕著であった。
8ppm一定でドーピングした場合には短絡電流、曲線
因子が非常に低下し、1.9%の変換効率しか得られな
かった。すなわち本実施例ではドーパントの影響、効果
が顕著であった。
【0019】〈実施例3〉本発明の第3の実施例の薄膜
太陽電池の形成を説明する。第2の実施例と同一のプロ
セスでn形a−Si:H膜11まで形成し、その後i形
a−SiGe:H膜形成においては20Å形成ごとに2
0秒間のプラズマ水素処理を行い、これを繰り返して3
000Åの厚みにした。このときi形膜の一部分に結晶
化が見られた。その後、第2の実施例と同一のプロセス
で薄膜太陽電池を作成し、上記と同じ評価を行った。そ
の結果、膜内のギャップ内準位密度が低減し、実施例2
に比べてさらに曲線因子が向上し、変換効率として3.
3%が得られた。
太陽電池の形成を説明する。第2の実施例と同一のプロ
セスでn形a−Si:H膜11まで形成し、その後i形
a−SiGe:H膜形成においては20Å形成ごとに2
0秒間のプラズマ水素処理を行い、これを繰り返して3
000Åの厚みにした。このときi形膜の一部分に結晶
化が見られた。その後、第2の実施例と同一のプロセス
で薄膜太陽電池を作成し、上記と同じ評価を行った。そ
の結果、膜内のギャップ内準位密度が低減し、実施例2
に比べてさらに曲線因子が向上し、変換効率として3.
3%が得られた。
【0020】なお、上記実施例においては単接合太陽電
池のみについて示した。しかし、本発明は、a−SiG
e太陽電池を狭バンドギャップ接合層とする多接合太陽
電池に適用できることが明らかである。
池のみについて示した。しかし、本発明は、a−SiG
e太陽電池を狭バンドギャップ接合層とする多接合太陽
電池に適用できることが明らかである。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、a−SiGe太陽電池
のi層内に、IIIa族元素がGeの最高濃度位置で最高
濃度となる濃度分布を持ってドーピングされているので
電界強度分布の最適設計が可能で、太陽電池の高効率化
が図れた。
のi層内に、IIIa族元素がGeの最高濃度位置で最高
濃度となる濃度分布を持ってドーピングされているので
電界強度分布の最適設計が可能で、太陽電池の高効率化
が図れた。
【図1】本発明の第1の実施例の薄膜太陽電池の概略断
面図。
面図。
【図2】本発明の第1の実施例の薄膜太陽電池のi形層
のSi/Ge組成比及びドーピング濃度を示す図。
のSi/Ge組成比及びドーピング濃度を示す図。
【図3】本発明の第2の実施例の薄膜太陽電池の概略断
面図及びi形層のSi/Ge組成比及びドーピング濃度
を示す図。
面図及びi形層のSi/Ge組成比及びドーピング濃度
を示す図。
1…ガラス基板、2…透明導電性酸化物、3…p形a−
SiC:H膜、4…i形a−SiGe:H膜、5…微結
晶n膜、6…裏面電極、7…引き出し電極、8…SUS
基板、9…金属電極層、10…バリヤー層、11…n形
a−Si:H膜、12…i形a−SiGe:H膜、13
…p形微結晶膜、14…透明電極、15…周辺電極。
SiC:H膜、4…i形a−SiGe:H膜、5…微結
晶n膜、6…裏面電極、7…引き出し電極、8…SUS
基板、9…金属電極層、10…バリヤー層、11…n形
a−Si:H膜、12…i形a−SiGe:H膜、13
…p形微結晶膜、14…透明電極、15…周辺電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 克 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (10)
- 【請求項1】p形層、n形層及び該p形層とn形層の間
に配置されたSiとGeを主成分とするi形層からなる
薄膜半導体接合を基板上に有する薄膜太陽電池におい
て、上記i形層は、非単結晶で、SiとGeが深さ方向
に濃度分布を持ち、さらにi形層中には、IIIa族元素
がGeの最高濃度位置で最高濃度となる濃度分布を持っ
てドーピングされていることを特徴とする薄膜太陽電
池。 - 【請求項2】請求項1記載の薄膜太陽電池において、上
記IIIa族元素の最高濃度は、1×1016個/cm3から
1×1018個/cm3の範囲の濃度であることを特徴と
する薄膜太陽電池。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の薄膜太陽電池におい
て、上記IIIa族元素は、硼素であることを特徴とする
薄膜太陽電池。 - 【請求項4】請求項1から3のいずれか一に記載の薄膜
太陽電池において、上記基板上には非透光性の金属電極
が設けられ、該金属電極上に、上記n形層、i形層及び
p形層がこの順に配置されたことを特徴とする薄膜太陽
電池。 - 【請求項5】請求項1から4のいずれか一に記載の薄膜
太陽電池において、上記i形層は、少なくとも一部分が
結晶質であることを特徴とする薄膜太陽電池。 - 【請求項6】請求項1から5のいずれか一に記載の薄膜
太陽電池において、上記i形層中のGeの最高濃度位置
は、上記p形層の側から50Å以上離れた位置で、か
つ、i形層の厚みの1/2よりもp形層に近い位置にあ
ることを特徴とする薄膜太陽電池。 - 【請求項7】基板上に、p形層又はn形層の内の一方の
層を形成し、該層の上にSiとGeを主成分とするi形
層を形成し、該i形層の上にp形層又はn形層の内の上
記一方の層と異なる他方の層を形成して薄膜半導体接合
を構成する薄膜太陽電池の製造方法において、上記i形
層の形成は、SiとGeの原料の比率を変化させて、S
iとGeが深さ方向に濃度分布を持つように形成し、さ
らに、IIIa族元素をGeの最高濃度位置で最高濃度と
なる濃度分布を持つようにドーピングすることを特徴と
する薄膜太陽電池の製造方法。 - 【請求項8】請求項7記載の薄膜太陽電池の製造方法に
おいて、上記IIIa族元素のドーピングは、IIIa族元素
のフッ化物をガスソースとして行うことを特徴とする薄
膜太陽電池の製造方法。 - 【請求項9】請求項7又は8記載の薄膜太陽電池の製造
方法において、上記i形層の形成は、マイクロ波プラズ
マ化学気相成長法により行うことを特徴とする薄膜太陽
電池の製造方法。 - 【請求項10】請求項7又は8記載の薄膜太陽電池の製
造方法において、上記i形層の形成は、少なくとも一部
分に水素プラズマ処理を行うことを特徴とする薄膜太陽
電池の製造方法。
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1993
- 1993-03-10 JP JP5048952A patent/JPH088371B2/ja not_active Expired - Fee Related
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