JPH0626503B2 - 生食用冷凍魚介類の加工方法および生食用冷凍魚介製品 - Google Patents

生食用冷凍魚介類の加工方法および生食用冷凍魚介製品

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JPH0626503B2
JPH0626503B2 JP2418965A JP41896590A JPH0626503B2 JP H0626503 B2 JPH0626503 B2 JP H0626503B2 JP 2418965 A JP2418965 A JP 2418965A JP 41896590 A JP41896590 A JP 41896590A JP H0626503 B2 JPH0626503 B2 JP H0626503B2
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JP
Japan
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retainer
frozen
fillet
seafood
raw
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正巳 児島
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KOJIMA SHOTEN JUGEN
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  • Processing Of Meat And Fish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生食用冷凍魚介類の加工
方法および生食用冷凍魚介製品に関する。
【0002】本明細書にいう「生食用」とは、生のまま
で食用に供する調理、たとえば刺身、寿司のネタ、シャ
ブシャブ料理などを意味している。
【0003】本発明の冷凍魚介製品は、上記生食用とし
て開発されたものであるが、もちろん他の調理方法に供
することを妨げることではない。また、本発明の適用に
魚介類の種類の制限は本来存せず、いわゆる高級魚であ
っても低級魚であってもよい。ただし、鯛やブリ、ハマ
チなどのいわゆる高級魚に適用したばあいは、流通機構
にのせて遠隔地へ販路を広げても商業ベースにのりやす
いという利点がある。
【0004】
【従来の技術】図書「食品の加工・貯蔵」三共出版株式
会社、昭和59年10月15日発行によれば、従来より知られ
ている冷凍魚介類の加工方法には、冷凍食品とチルド食
品のあることが示されている。
【0005】冷凍食品とは、品温が−18℃以下になるよ
うに急速凍結し、通常そのまま消費者に販売されること
を目的として包装されたものをいう。ところが、この冷
凍食品は、えびフライやフィッシュハンバーグなどの調
理食品を対象としており、生食用魚介類の分野では未だ
存在していない。
【0006】また、チルド食品とは製造から貯蔵、流
通、販売まで+5〜−5℃で管理し、一般に4〜7日間
の短期間で販売するものをいう。このチルド食品の概念
に含まれる水産物には、切身、むき身、刺身などがあ
る。したがって、チルド食品は生食用魚介類を扱うので
あるが、販売までの期間が上記のとおり短期間に制約さ
れているという問題がある。
【0007】そこで現実に至るも、生食用魚介類の販売
は魚市場や小売店で活魚として売られているか、バラ売
りの冷凍魚類が販売されているにすぎないというのが現
状である。当然このような販売形態は、せまい地域内で
行われないと鮮度保持が困難であるので、広範な地域の
需要をまかなうことができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事情に
鑑み、生食用魚介類を流通機構にのせて広範な地域での
需要に応ずることを可能にする加工方法を提供すること
を目的とする。
【0009】また本発明は、魚本来のうま味を保持し、
種々の魚料理が可能な冷凍魚介製品を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明における生食用冷
凍魚介類の加工方法は、魚介類から不可食部分を除去
し、フィレーを作る前処理工程と、フィレーに食品接着
剤を付着させ、リテーナに詰める型込め工程と、リテー
ナを閉じ、内部に詰められている多数のフィレーを圧縮
する圧縮工程と、リテーナごとフィレーを低温貯蔵し、
食品接着剤によってフィレーを互いに接着して成形する
成形工程と、リテーナごとフィレーを急速凍結する冷凍
工程と、凍結したフィレーをリテーナから取出し、真空
包装する包装工程とを順に実行することを特徴とする。
【0011】本明細書にいう「フィレー」とは魚からひ
れ、内臓、頭などの不可食部分を除去したものを三枚に
おろし、さらに骨を除き、食肉のみに切取ったものを意
味する。また、「低温貯蔵」とは、氷結点(−1℃)以
上の低温における貯蔵を意味し、通常は約+3℃で行わ
れる。そして、「急速凍結」とは、品温を常温から最大
氷結晶生成帯(−1〜−5℃の間)を越えて、さらに低
温の領域に急速に降下させて凍結させることをいい、通
常−30℃〜−179 ℃で冷凍することにより行われる。
【0012】本発明の生食用冷凍魚介製品は、上記加工
方法により得られた製品であって、魚介類の多数のフィ
レーが成形して凍結されており、かつ真空包装されてい
ることを特徴とするものである。
【0013】
【実施例】つぎに本発明の一実施例を説明する。
【0014】図1は本発明の加工方法における工程図で
ある。
【0015】まず、前処理工程Aでは、うろこや皮、ひ
れ、内臓、頭などを除去し、つぎに三枚におろし、さら
に背骨の部分を除いて、いわゆる不可食部分を取去る。
こうして残ったのが、食肉をかたまりであるフィレーで
ある。
【0016】この前処理工程Aで使うまな板や包丁など
はアルコール消毒すると、製品中の細菌数が減少するの
で好ましい。
【0017】型込め工程Bでは、フィレーに食品接着剤
を付着させ、そのフィレーをリテーナに詰め込む。
【0018】リテーナとしては種々の形状、構造のもの
を用いることができるが、たとえば図2に示すようなリ
テーナ1が用いられる。このリテーナ1は容器部2に蓋
部3がヒンジ4で開閉自在に連結されており、止金5に
よって閉じることができるようになっている。また、側
蓋6が容器部2の一端に開閉自在に連結されており、こ
れを閉じ止金5で閉鎖すると、リテーナ1はほぼ密閉状
態となる。
【0019】フィレーに付着させる食品接着剤は公知の
ものでよく、たとえば千葉製粉株式会社製のパールミー
トFなどが用いられる。この食品接着剤は、いわゆる食
品用蛋白であり、粉末状の食品接着剤にフィレーを押し
付けると、むらなく付着させることができる。
【0020】そして、図3に示すように、リテーナ1を
開いておき、剥離用のフィルム7を敷き、その上にフィ
レーxを順に詰めていく。このとき詰め込むフィレーx
の量はリテーナ1を閉じたとき、内部のフィレーxに圧
縮力がかかる程度でなくてはならない。
【0021】リテーナ1へのフィレーxの詰め込みが完
了すると、剥離用フィルム7で包み、上から千枚通しを
差し込んで空気抜きの孔を適数個あけておく。
【0022】ついで、リテーナ1を閉じ圧縮工程C(図
1参照)に入る。このばあい図4に示すように、容器部
2と蓋部3を閉じ、最後に側蓋6を閉じるようにするの
が好ましい。なお、リテーナ1内部にフィレーが詰まり
すぎているばあいは、フィレーを少し取り出すなど量を
加減すればよい。
【0023】つぎに成形工程D(図1参照)に入る。こ
の工程は、約30分〜1時間低温貯蔵することにより行わ
れる。この間に食品接着剤がフィレー同士を接着させる
ので、多数のフィレーがリテーナの形状に成形される。
【0024】つぎにリテーナ1にフィレーを詰めたま
ま、冷凍工程Eに入る。この工程では、冷凍庫を使うと
きは−30℃で、チッ素冷凍法を使うときは−179 ℃で急
速冷凍が行われる。
【0025】急速凍結するときは、魚介類の品温が氷結
点以上から最大結晶生成帯を越え、−30℃以下に急降下
する。
【0026】最大氷結晶生成帯は食品水分のほぼ80%が
氷結晶となる温度帯で、水が氷になるとき多量の潜熱を
放出するので、通常は品温降下に時間がかかる(緩慢凍
結のばあい数時間)のであるが急速凍結では数分から数
10分ですむ。このような品温降下速度の大きい急速凍結
は、水分移動の時間的余裕がなく、より微細な多数の氷
結晶が細胞内に生ずるので、品質が低下しないという利
点がある。
【0027】つぎに最終工程の包装工程Fに入る。この
工程では、まずリテーナからフィレーを取り出す。この
とき剥離フィルムが介在していることにより、フィレー
を容易に取出すことができる。
【0028】取出されたフィレーは通気性ないフィルム
の袋に入れられ、真空包装される。真空包装のためには
公知の真空包装機を使えばよい。
【0029】包装の材料は通気性のないフィルムを使用
しなければならない。冷凍食品は氷が昇華すると乾燥し
て凍結ヤケを招く。これは水分蒸発により脱水(この部
分の含水率は2〜3%にも減少する)が起こり、同時に
空気による酸化が食品内部にまで及び、脂質酸化、タン
パク質変化を起こし、退色、褐変、風味の減退をきたす
ものである。しかし、通気性のないフィルムで密着する
と、凍結ヤケを防止しうるので、ふっくらとした身の新
鮮な風味を長期間保存することができる。
【0030】図5には以上の加工方法で得られた本発明
の冷凍魚介製品Zが示されている。8は包装用のフィル
ムである。この冷凍魚介製品Zは、上記加工方法の利点
をそのまま継承している。したがって、魚の細胞組織や
成分を損っていないので、身はふっくらとして、新鮮な
風味が味わいうるのである。また、食品接着剤を除いて
何らの添加物も入れておらず塩さえも使用していない。
したがって、魚本来のうまみが活かされている。
【0031】このことによって、刺身や寿司のネタ、シ
ャブシャブ料理などに使用したとき、活魚と同様の味を
味わうことができるのである。
【0032】もちろん真空包装により長期保存が可能で
あるので、流通機構にのせて、遠隔地へも輸送すること
が可能となる。これによって、広範な地域での需要に応
えることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、冷凍食品でありなが
ら、従来なかった生食用の料理に使うことができ、しか
も味が活魚と同様のものを期待することができる。さら
に鮮度を長期間良好に保存することができるので、流通
機構にのせて販路を広げることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工方法を示す工程図である。
【図2】リテーナを示す斜視図である。
【図3】型込め工程を示す斜視図である。
【図4】圧縮工程を示す斜視図である。
【図5】本発明の冷凍魚介製品を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 リテーナ x フィレー Z 冷凍魚介製品 8 フィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚介類から不可食部分を除去し、フィレー
    を作る前処理工程と、フィレーに食品接着剤を付着さ
    せ、リテーナに詰める型込め工程と、リテーナを閉じ、
    内部に詰められている多数のフィレーを圧縮する圧縮工
    程と、リテーナごとフィレーを低温貯蔵し、食品接着剤
    によってフィレーを互いに接着して成形する成形工程
    と、リテーナごとフィレーを急速凍結する冷凍工程と、
    凍結したフィレーをリテーナから取出し、真空包装する
    包装工程とを順に実行することを特徴とする生食用冷凍
    魚介類の加工方法。
  2. 【請求項2】魚介類の多数のフィレーが成形して凍結さ
    れており、かつ真空包装されていることを特徴とする生
    食用冷凍魚介製品。
JP2418965A 1990-12-22 1990-12-22 生食用冷凍魚介類の加工方法および生食用冷凍魚介製品 Expired - Lifetime JPH0626503B2 (ja)

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CA2545769C (en) * 2003-11-14 2010-01-26 Pontificia Universidad Catolica De Chile Physical process causing the effect of preserving fish or meat food throughout long periods of time, tens of months, thereby preserving the properties of a fresh product

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