JPH06256515A - 熱硬化性接着シート及びそれを用いた銅張積層板 - Google Patents

熱硬化性接着シート及びそれを用いた銅張積層板

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JPH06256515A
JPH06256515A JP5264896A JP26489693A JPH06256515A JP H06256515 A JPH06256515 A JP H06256515A JP 5264896 A JP5264896 A JP 5264896A JP 26489693 A JP26489693 A JP 26489693A JP H06256515 A JPH06256515 A JP H06256515A
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JP
Japan
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adhesive sheet
thermosetting adhesive
imide
resin
sheet
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Application number
JP5264896A
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English (en)
Inventor
Kenji Ogasawara
健二 小笠原
Keiko Kashiwabara
圭子 柏原
Makoto Takagi
真 高城
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イミド樹脂プレポリマーを必須の樹脂成分と
する、フィルム状熱硬化性接着シートであって、可撓性
を有し、低誘電率であり、低軟化温度であって、接着力
が優れているシート、及びこのシートを用いて積層一体
化された絶縁層が低誘電率である銅張積層板を提供す
る。 【構成】 ビスマレイミドとジアミンを原料とするイミ
ド樹脂プレポリマーを必須の樹脂成分とし、かつ、フィ
ルム状である熱硬化性接着シートにおいて、樹脂成分と
して、モノマレイミド又はモノアミンのいずれかを必須
の原料とするアミンとイミドの付加物を、樹脂成分の合
計量に対し2〜24重量%の割合で含む熱硬化性接着シ
ート及びこの熱硬化性接着シートを用いて積層一体化さ
れた銅張積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器に用いられる
プリント基板の材料である銅張積層板及びそれに用いる
熱硬化性接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器、特に通信、コンピュー
タの分野では情報処理の高速化が要求され、この要求に
対応するために、プリント基板の絶縁層を低誘電率化す
ることが求められている。通常、絶縁層にはガラス布、
ガラス不織布、紙等のシート状の基材に熱硬化性樹脂を
含浸、乾燥させて得られるプリプレグが使用されている
が、耐熱性の良好なシート状の基材(例えばガラス布
等)は一般に誘電率が大きいという問題があった。そこ
で、本発明者等はシート状の基材を使用していない、フ
ィルム状の接着シートを用いることにより、絶縁層を低
誘電率化する方法について検討した。そして、特願平3
−315124号において特許出願したように、ビスマ
レイミドとジアミンを原料とし、可撓性に富み、低誘電
率であるフィルムが得られるポリイミド樹脂の製造方法
を見出すと共に、このフィルムは銅張積層板や多層プリ
ント基板の製造時の熱硬化性接着シートとして使用し、
絶縁層とすることができることを見出した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特願平
3−315124号に示されるポリイミド樹脂の製造方
法で得られる、ビスマレイミドとジアミンを原料とする
イミド樹脂プレポリマーからなるフィルム状の熱硬化性
接着シートは、軟化点が高いために、銅張積層板や多層
プリント基板の製造時の熱硬化性接着シートによる接着
工程で、適切な軟化状態を得ることが困難であり、熱硬
化性接着シートの接着力が不十分であるという欠点や、
多層プリント基板の内層回路間の空隙を完全には充填で
きない場合があるという、問題があった。
【0004】上記の事情に鑑み、本発明は、ビスマレイ
ミドとジアミンを原料とするイミド樹脂プレポリマーを
必須の樹脂成分とする、フィルム状の熱硬化性接着シー
トであって、可撓性を有し、低誘電率であり、かつ、低
軟化温度であって、接着力が優れている熱硬化性接着シ
ートを提供することを目的としている。そして、さらに
銅張積層板に関する発明は、この熱硬化性接着シートを
用いて積層一体化することにより、熱硬化性接着シート
により接着された銅箔の引き剥がし強さが向上してい
て、絶縁層が低誘電率である銅張積層板を提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビスマレイミ
ドとジアミンを原料とするイミド樹脂プレポリマーを必
須の樹脂成分とし、かつ、フィルム状である熱硬化性接
着シートにおいて、樹脂成分として、モノマレイミド又
はモノアミンのいずれかを必須の原料とするアミンとイ
ミドの付加物を、樹脂成分の合計量に対し2〜24重量
%の割合で含む熱硬化性接着シート及びこの熱硬化性接
着シートを用いて積層一体化された銅張積層板である。
【0006】本発明で使用するビスマレイミドとジアミ
ンを原料とするイミド樹脂プレポリマーについては、可
撓性(製膜性)があって、熱硬化性接着シートにするこ
とができるものであればよい。そして、このイミド樹脂
プレポリマー用原料については、特に限定するものでは
ないが、特願平3−315124号又は特願平4−01
2455号に示されるような、ビスマレイミドは芳香環
を骨格に有するビスマレイミドを使用し、ジアミンは芳
香環以外の環状骨格を有するジアミンを使用すること
が、可撓性や低誘電率等の基本特性に優れる熱硬化性接
着シートを得るためには好ましい。
【0007】本発明でいうフィルム状とはシート状の基
材を使用せずにシート化した状態を指している。通常、
プリプレグを作製する際には、熱硬化性樹脂を含浸させ
る基材として、ガラス布、ガラス不織布、紙等のシート
状の基材を使用するが、本発明の熱硬化性接着シート
は、このようなシート状の基材を使用することなく、ビ
スマレイミドとジアミンを原料とするイミド樹脂プレポ
リマーが有するフィルム形成機能を利用して、シート化
される。
【0008】また、本発明では、熱硬化性接着シートの
軟化温度を下げる目的で、樹脂成分の一部として、モノ
マレイミド又はモノアミンのいずれかを必須の原料とす
るアミンとイミドの付加物を含有させるが、その含有量
は熱硬化性接着シートの樹脂成分の合計量に対し2〜2
4重量%の範囲内であることが重要である。この理由と
しては、2重量%未満では軟化温度を下げる効果が顕著
でなく、24重量%を超えると熱硬化性接着シートの可
撓性(製膜性)が損なわれ、実質的にハンドリング可能
なシートが得られないという問題が生じるからである。
【0009】また、熱硬化性接着シートとしての軟化温
度を下げるという本発明の目的を達成するには、本発明
のモノマレイミド又はモノアミンのいずれかを必須の原
料とするアミンとイミドの付加物の融点は、200℃以
下であることが望ましい。
【0010】そして、本発明のモノマレイミド又はモノ
アミンのいずれかを必須の原料とするアミンとイミドの
付加物としては、特に限定するものではないが、下記の
一般式化4、化5又は化6からなる群の中から選ばれた
1種又は2種以上であることが好ましい。
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】(上記の化4〜化6の式中のR1 及びR2
はフェニル基、フェニル基の誘導体又はアルキル基を示
し、R3 及びR4 はフェニレン基、フェニレン基の誘導
体又は脂肪族基を示している。)また、本発明の接着シ
ートの誘電率をより低減させるために、接着シート中に
10〜60体積%の中空球体をも含むように構成させる
ことが好ましい。この中空球体としては、特に限定する
ものではないが、平均粒径20μm以下、比重0.3〜
1.4及びSiO2 含有率95%以上の性質を有するも
のが、本発明の接着シートの誘電率を低減させるために
は、より好ましい。また、中空球体の表面処理について
も、特に限定はなく、必要に応じてカップリング剤等を
用いて表面処理を行っても差し支えない。中空球体の含
有量については、接着シート全体に対して10体積%未
満の場合には、低誘電率化の効果が顕著でなくなり、6
0体積%を越える場合には、接着シートの接着力が低下
し、接着不良という問題が生じるおそれがあり、10〜
60体積%であることが好ましい。
【0015】本発明では上記の熱硬化性接着シートを用
いて積層一体化して銅張積層板を得るが、積層一体化の
条件については、特に限定するものではないが、一般的
には温度130〜250℃、圧力1〜40kg/cm2の条件
で適切な時間、加熱加圧するのが好ましく、さらに、加
熱加圧を終わった後、圧力開放化で再加熱(後硬化)す
るようにしても構わない。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
説明する。
【0017】(イミド樹脂Aの合成例)下記の化7で示
されるビスマレイミド(三菱油化社製:品番MB700
0)と化8で示される脂肪族ジアミン(日本化薬社製:
商品略称HMDT)を原料として、次に示す方法で、イ
ミド樹脂Aを合成した。
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】四つ口フラスコにメチルセロソルブ 488
g、ジメチルホルムアミド 488gをはかりとり、このフ
ラスコに攪拌羽根、キューラーをセットし、上記の化7
で示されるビスマレイミド 353gを加え40℃までオイル
バスで加熱し溶解した。完全に溶解したのを確認してか
ら、化8で示される脂肪族ジアミン 173gを加えた。さ
らに60℃まで昇温し、そのまま 4時間反応させた。反応
終了後、反応物を室温まで冷却し、大量の水中に投入し
て樹脂成分を析出させた。次いで、濾別により樹脂成分
を分離し、充分に乾燥させてイミド樹脂Aを得、このイ
ミド樹脂Aを下記の実施例及び比較例において使用し
た。
【0021】(イミド樹脂Bの合成例)下記の化9で示
されるビスマレイミド(製法については特開平4-243863
号公報参照)と化10で示される脂肪族ジアミン(三井
東圧化学社製:商品略称NBDA)を原料として、次に
示す方法で、イミド樹脂Bを合成した。
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】四つ口フラスコにメチルセロソルブ 504
g、ジメチルホルムアミド 126gをはかりとり、このフ
ラスコに攪拌羽根、キューラーをセットし、上記の化9
で示されるビスマレイミド 213gを加え40℃までオイル
バスで加熱し溶解した。完全に溶解したのを確認してか
ら、化10で示される脂肪族ジアミン57gを加えた。さ
らに60℃まで昇温し、そのまま 3時間反応させた。反応
終了後、反応物を室温まで冷却し、大量の水中に投入し
て樹脂成分を析出させた。次いで、濾別により樹脂成分
を分離し、充分に乾燥させてイミド樹脂Bを得、このイ
ミド樹脂Bを下記の実施例において使用した。
【0025】(イミド樹脂Cの合成例)上記の化9で示
されるビスマレイミド(イミド樹脂Bの合成に用いたも
のと同一のもの)と下記の化11で示される脂肪族ジア
ミン(新日本理化社製:商品略称HM)を原料として、
次に示す方法で、イミド樹脂Cを合成した。
【0026】
【化11】
【0027】四つ口フラスコにメチルセロソルブ 280
g、ジメチルホルムアミド1120gをはかり取り、このフ
ラスコに攪拌羽根、キューラーをセットし、上記の化9
で示されるビスマレイミド 440gを加え30℃までオイル
バスで加熱し溶解した。完全に溶解したのを確認してか
ら、化11で示される脂肪族ジアミン 160gを加え、さ
らに30℃で 3時間反応させた。反応終了後、反応物を室
温まで冷却し、大量の水中に投入して樹脂成分を析出さ
せた。次いで、濾別により樹脂成分を分離し、充分に乾
燥させてイミド樹脂Cを得、このイミド樹脂Cを下記の
実施例において使用した。
【0028】(アミンとイミドの付加物の合成例)下
記の化12で示されるモノイミド(N−フェニルマレイ
ミド)と前記の化8で示される脂肪族ジアミン(日本化
薬社製:商品略称HMDT)を原料として、次に示す方
法で、化学構造が下記の化13で示されるアミンとイミ
ドの付加物を合成した。
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】四つ口フラスコにジオキサン 120gをはか
りとり、このフラスコに攪拌羽根、キューラーをセット
し、上記の化12で示されるモノイミド47.4gを加え完
全に溶解した。さらに、化8で示される脂肪族ジアミン
32.6gを加え、50℃で 2時間反応させた。反応終了後、
反応物を室温まで冷却し、大量の水中に投入して樹脂成
分を析出させた。次いで、濾別により樹脂成分を分離
し、充分に乾燥させてアミンとイミドの付加物を得、
このアミンとイミドの付加物を下記の実施例及び比較
例において使用した。なお、得られたアミンとイミドの
付加物の融点を測定したところ85℃であった。
【0032】(アミンとイミドの付加物の合成例)前
記の化7で示されるビスマレイミド(三菱油化社製:品
番MB7000)とモノアミンであるシクロヘキシルア
ミンを原料として、次に示す方法で、化学構造が下記の
化14で示されるアミンとイミドの付加物を合成し
た。
【0033】
【化14】
【0034】四つ口フラスコにジオキサン 120gをはか
りとり、このフラスコに攪拌羽根、キューラーをセット
し、前記の化7で示されるビスマレイミド55.6gを加え
完全に溶解した。さらに、シクロヘキシルアミン24.4g
を加え、60℃で 2時間反応させた。反応終了後、反応物
を室温まで冷却し、大量の水中に投入して樹脂成分を析
出させた。次いで、濾別により樹脂成分を分離し、充分
に乾燥させてアミンとイミドの付加物を得、このアミ
ンとイミドの付加物を下記の実施例において使用し
た。なお、得られたアミンとイミドの付加物の融点を
測定したところ72℃であった。
【0035】(実施例1〜13及び比較例1〜4)図1
に示すように、コア材1の上下に各2枚の熱硬化性接着
シート2を配置し、さらにその上下に厚み18μmの銅箔
3を配置して、積層した試験片を作製して評価した。コ
ア材1及び銅箔3については、実施例1〜13及び比較
例1〜4の全てにおいて同じものを使用し、熱硬化性接
着シート2についてはそれぞれ異なるものを使用した。
以下、作製順に説明する。
【0036】(1)コア材の作製 まず、ジメチルホルムアミドに、下記の化15で示され
るビスマレイミドと化16で示されるジアミンを原料と
して製造されているイミド樹脂D(三井石油化学社製:
品番E−2020)を溶解して固形分60重量%の樹脂ワ
ニスとした。さらに、この樹脂ワニスに、触媒として1
−ベンジル−2−メチルイミダゾ−ル(四国化成社製:
品番1B2MZ)を樹脂ワニス中の固形分に対し 0.1P
HRの割合で加えた後、Eガラスよりなる94g/m2
平織のガラス布に含浸し、160℃で7分間乾燥して溶
剤を除去し、樹脂成分の含有量が50重量%のプリプレグ
を得た。このプリプレグ1枚の両面に厚み18μmの銅箔
を配置し、圧力20Kg/cm2、温度( 130℃−10分+ 170℃
−15分)の条件で成形した後、さらに 200℃− 120分の
後硬化を行った。次いで、両面にある銅箔を化学エッチ
ングで除去しコア材を得た。得られたコア材の誘電率は
4.1であった。
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】(2)実施例1〜13及び比較例2〜4の
熱硬化性接着シートの作製 まず、ジオキサンに表1、表2に示すビスマレイミドと
ジアミンを原料とするイミド樹脂と表1、表2に示すア
ミンとイミドの付加物とを溶解して樹脂ワニスとした。
(但し比較例2及び4についてはアミンとイミドの付加
物は使用せず、ビスマレイミドとジアミンを原料とする
イミド樹脂のみを使用した。)このときのイミド樹脂及
びアミンとイミドの付加物の配合割合は表1、表2に示
す通りとした。そして、この樹脂ワニスが、表1、表2
に示す割合で、中空球体を含むように、中空球体(富士
デヴィソン化学社製、品番S40−20、比重0.3
5、平均粒径20μm、SiO2 含有率96%、ビニル
シランによる表面処理済品)を加えた後、25℃での溶
液粘度が8000〜 12000CPS となるように、ジオキサンの
添加量で調整して接着シート作製用の樹脂ワニスを得
た。この樹脂ワニスを用いて、マルチコーター(ヒラノ
テクシード社製:品番M−400 )により、キャスティン
グ法にて厚みが40〜60μmのフィルム状の熱硬化性接着
シートを得た。このときの条件としては、乾燥ゾーン1
の条件を90℃−10分とし、乾燥ゾーン2の条件を 120℃
−10分とした。次に所定の大きさにカットして次工程で
使用する熱硬化性接着シートを得た。
【0040】(3)比較例1の熱硬化性接着シートの作
製 前記のコア材の作成に用いたプリプレグを熱硬化性接着
シートとして使用した。すなわち、まず、ジメチルホル
ムアミドに、前記のイミド樹脂D(三井石油化学社製:
品番E−2020)を溶解して固形分60重量%の樹脂ワ
ニスとし、さらに、この樹脂ワニスに、触媒として1−
ベンジル−2−メチルイミダゾ−ル(四国化成社製:品
番1B2MZ)を樹脂ワニス中の固形分に対し 0.1PH
Rの割合で加えた後、Eガラスよりなる94g/m2 の平
織のガラス布に含浸し、160℃で7分間乾燥して溶剤
を除去し、樹脂成分の含有量が50重量%のプリプレグを
得、このプリプレグを熱硬化性接着シートとして使用し
た。なお、イミド樹脂Dと溶媒を用いてキャスティング
によりフィルム状のシートを作成することは、得られる
フィルムの可撓性(製膜性)が劣っていて困難であっ
た。
【0041】(4)積層した試験片の作製 上記のようにして得られたコア材と熱硬化性接着シート
を使用し、図1に示すように、コア材1の上下に各2枚
の熱硬化性接着シート2を配置し、さらにその上下に厚
み18μmの銅箔3を配置して、圧力30Kg/cm2、温度( 1
80℃−20分+ 200℃− 120分)の条件で成形して、積層
した試験片を得た。
【0042】(5)性能測定 上記のようにして得られた熱硬化性接着シート及び積層
した試験片について、各種の性能を測定した。熱硬化性
接着シートについては、シート中の中空球体含有量(体
積%)、シートの可撓性及びシートの軟化温度について
測定し、積層した試験片については、銅箔引き剥がし強
さ、誘電率及び誘電正接について測定し、その結果を表
1、表2に示す。なお、シートの可撓性については、シ
ートを180度折り曲げて、もとへ戻した状態で判定
し、もとへ戻しても割れがないものは○、180度折り
曲げても割れないが、もとへ戻すと割れるものは△、1
80度折り曲げた時点で割れるものを×として評価し
た。また、シートの軟化温度は柳本製作所社製の融点測
定器(Micro melting point apparatus )を使用して測
定し、銅箔引き剥がし強さ、誘電率及び誘電正接につい
てはJIS−C−6481に準拠して測定した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表1及び表2から明らかなように、モノマ
レイミド又はモノアミンのいずれかを必須の原料とする
アミンとイミドの付加物を、樹脂成分の合計量に対し2
〜24重量%の割合で含む熱硬化性接着シートを使用し
た実施例1〜13は比較例2、4に比べ、熱硬化性接着
シートの軟化温度が低く、積層して得られた試験片の銅
箔引き剥がし強さは高い値を示している。比較例3の結
果から明らかなように、アミンとイミドの付加物を、樹
脂成分の合計量に対し24重量%を超えて含む熱硬化性
接着シートは可撓性が乏しいという欠点がある。また、
実施例1〜13はシート状の基材を使用していないため
に、熱硬化性接着シートにガラス布を使用している比較
例1に比べて低誘電率であった。
【0046】
【発明の効果】この発明に係る熱硬化性接着シートは、
シート状の基材を使用しておらず、また低軟化温度であ
り、接着力が優れているので、この熱硬化性接着シート
を用いることにより、低誘電率であって、銅箔引き剥が
し強さが強い銅張積層板を得ることができる。従って、
この発明に係る熱硬化性接着シート及び銅張積層板はプ
リント基板の絶縁層の低誘電率化を可能にするので、プ
リント基板用の材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は評価用の積層した試験片の構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 コア材 2 熱硬化性接着シート 3 銅箔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスマレイミドとジアミンを原料とする
    イミド樹脂プレポリマーを必須の樹脂成分とし、かつ、
    フィルム状である熱硬化性接着シートにおいて、樹脂成
    分として、モノマレイミド又はモノアミンのいずれかを
    必須の原料とするアミンとイミドの付加物を、樹脂成分
    の合計量に対し2〜24重量%の割合で含むことを特徴
    とする熱硬化性接着シート。
  2. 【請求項2】 前記のアミンとイミドの付加物の融点が
    200℃以下であることを特徴とする請求項1記載の熱
    硬化性接着シート。
  3. 【請求項3】 前記のアミンとイミドの付加物が下記の
    一般式化1、化2又は化3からなる群の中から選ばれた
    1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の熱硬化性接着シート。 【化1】 【化2】 【化3】 (上記式中のR1 、R2 、R3 、R4 は下記の有機基を
    示す。 R1 及びR2 :フェニル基、フェニル基の誘導体又はア
    ルキル基 R3 及びR4 :フェニレン基、フェニレン基の誘導体又
    は脂肪族基)
  4. 【請求項4】 接着シート中に10〜60体積%の中空
    球体をも含む請求項1、2又は3いずれか記載の熱硬化
    性接着シート。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4いずれか記載の
    熱硬化性接着シートを用いて積層一体化された銅張積層
    板。
JP5264896A 1993-01-11 1993-10-22 熱硬化性接着シート及びそれを用いた銅張積層板 Withdrawn JPH06256515A (ja)

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