JPH06253795A - 保存食品の製造方法 - Google Patents

保存食品の製造方法

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JPH06253795A
JPH06253795A JP7512293A JP7512293A JPH06253795A JP H06253795 A JPH06253795 A JP H06253795A JP 7512293 A JP7512293 A JP 7512293A JP 7512293 A JP7512293 A JP 7512293A JP H06253795 A JPH06253795 A JP H06253795A
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JP
Japan
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chain fatty
fatty acid
acid triglyceride
weight
parts
Prior art date
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Pending
Application number
JP7512293A
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English (en)
Inventor
Makoto Nakahara
誠 中原
Takafumi Murao
崇文 村尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
House Foods Corp
Original Assignee
House Foods Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by House Foods Corp filed Critical House Foods Corp
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Publication of JPH06253795A publication Critical patent/JPH06253795A/ja
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存中に異味・異臭が発生するとの問題のな
い中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する保存食品の製造
方法を提供する。 【構成】 中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する保存食
品を製造するに際して、予め酵素を含有する原料に酵素
失活処理を施すことを特徴とする保存食品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保存中における中鎖脂
肪酸トリグリセリドの分解を有効に防止することができ
る保存食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、種々の栄養素に着目し、特定の添
加物を含有する食品について、多数の提案がなされてい
る(特開平1−157359号、特開平4−30779
号等)。
【0003】本発明者等は、こうした添加物の中で、腸
からの吸収効率が高く、また、速やかに代謝され、極め
て早くエネルギーとなり、体力増強作用、コレステロー
ルの低下作用等が見込まれるとの理由から中鎖脂肪酸ト
リグリセリドに着目した。従来、中鎖脂肪酸トリグリセ
リドを含有する食品については、特公昭62−1516
6号、特開昭63−71153号等に開示がある。
【0004】しかしながら、こうした従来の中鎖脂肪酸
トリグリセリドを含有する食品は、調製後直ちに喫食す
れば問題ないがこれを保存すると、保存中に不快臭が発
生し、風味が劣化するとの問題点があった。
【0005】こうした問題点を解決する技術として、本
出願人は、中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する食品
に、更に香辛料を含有させることにより、保存中におけ
る風味の劣化を防止する技術について既に出願してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中鎖脂
肪酸トリグセリドを含有する食品に、更に香辛料を含有
させた場合、保存中に中鎖脂肪酸トリグセリドが分解
し、それに起因して異味・異臭が発生するとの問題に遭
遇した。
【0007】そこで、本発明者等は上記問題点を解決す
べく鋭意研究を行った結果、中鎖脂肪酸トリグセリドの
分解は香辛料中のリパーゼ等の酵素に起因するものであ
り、また、香辛料以外にもこうした酵素を含有する原料
を使用した場合には上記と同様な問題が発生するとの知
見を得た。本発明は、上記した知見を基に完成されたも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のものは、
中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する保存食品を製造す
るに際して、予め酵素を含有する原料に酵素失活処理を
施すことを特徴とする保存食品の製造方法を提供する。
【0009】本発明の第2のものは、中鎖脂肪酸トリグ
リセリドを含有する保存食品を製造するに際して、中鎖
脂肪酸トリグリセリドを含有する食品を調製した後、該
中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する食品に酵素失活処
理を施すことを特徴とする保存食品の製造方法を提供す
る。
【0010】以下、本発明の内容について詳細に説明す
る。
【0011】本発明でいう中鎖脂肪酸トリグリセリド
(以下MCTという)は、一般式
【化1】 [化1の式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって
中鎖脂肪酸残基であるアルキル基を示す。]で表され
る。MCTに対応する好ましい中鎖脂肪酸は、炭素数が
6から12の直鎖又は分枝鎖脂肪酸で飽和又は不飽和脂
肪酸である。より好ましいものは、これらの内の飽和直
鎖脂肪酸である。具体的には、カプロン酸、ヘプタン
酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン
酸等を挙げることができる。好ましく使用できるMCT
としては、カプリル酸トリグリセリド、ジカプリル酸カ
プリン酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、
ジカプリン酸カプリル酸トリグリセリド、カプロン酸ト
リグリセリド、カプロン酸カプリル酸カプリン酸トリグ
リセリド、ペラルゴン酸トリグリセリド、カプリン酸ト
リグリセリド、ラウリン酸カプリン酸カプリル酸トリグ
リセリド、カプロン酸ヘプタン酸カプリル酸トリグリセ
リド等を挙げることができる。
【0012】本発明においては、MCTの使用量は特に
制限されないが、MCTの含有量が保存食品全体の0.
1重量%以上更には1.0重量%以上である場合には、
保存中にMCTの分解に起因する異味・異臭が特に顕著
になるので本発明が有用である。次に、酵素としては、
具体的にはリパーゼ等が例示できる。
【0013】また、上記酵素を含有する原料としては、
例えばシナモン、ガーリック、セージ、タイム、クロー
ブ、ローレル、ジンジャー、カルダモン、オレガノ、ナ
ツメグ、メース、ターメリック、オールスパイス、レッ
ドペッパー、ホワイトペッパー、ブラックペッパー等の
香辛料、麦芽、大豆、とうがらし、米、生乳、血液、卵
類、微生物、動物組織、植物種子等があるが、香辛料が
前記した保存中のMCTの分解に起因する異味・異臭の
点で最も問題となる。
【0014】本発明の保存食品を得るに際しては、上記
のもの以外に本発明の目的を妨げない範囲で調味料、着
色料、着香料等を適宜使用できる。
【0015】本発明の保存食品の具体的な種類は、特に
制限されないが、例えばカレー、シチュー、デミグラス
ソース、ハヤシ、トマトソース、ミートソース、ピザソ
ース、洋風スープ、中華スープ、ドレッシング、マーボ
ー豆腐、ラー油、油揚げ菓子、パフスナック、グラタ
ン、牛丼、ラーメンスープ、焼きそばソース等がある。
また、保存食品のpHは、特に限定されないが、本発明
はpH7以下の食品に好適に利用することができる。
【0016】本発明の第1のものにおいては、予め酵素
を含有する原料に酵素失活処理を施すことが重要であ
る。上記酵素失活処理としては、加熱処理、マイクロ波
処理、酸処理および/またはアルカリ処理等がある。具
体的な条件は、例えば加熱処理の場合、70°C以上、
1秒間以上、好ましくは85〜120°C、1〜30分
が例示できる。
【0017】本発明の第2のものにおいては、中鎖脂肪
酸トリグリセリドを含有する食品を調製した後、該中鎖
脂肪酸トリグリセリドを含有する食品に酵素失活処理を
施すことが重要である。上記酵素失活処理としては、加
熱処理、加圧加熱処理、加圧処理等がある。具体的な条
件は、例えば加圧加熱処理の場合70〜140°C、5
秒〜100分がある。
【0018】また、上記食品に対しては、例えば冷蔵、
冷凍、乾燥、殺菌等の保存性を付与するための手段を適
宜適用することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、保存中における中鎖脂
肪酸トリグリセリドの分解を有効に防止することがで
き、それに起因する保存食品の異味・異臭の発生を有効
に防止することができる。以下、本発明の内容を更に実
施例を基に説明する。
【0020】
【実施例1】予め100°C、10分間の条件で加熱処
理したカレー粉0.01重量部、醤油0.5重量部、チ
キンエキス2.0重量部、ポークエキス1.0重量部、
食塩1.3重量部、水3.9重量部を50°Cで5分間
混合し調味液を得た。一方、MCT1.0重量部と野菜
シーズニングオイル0.5重量部とを50°Cで5分間
混合しオイルを得た。上記調味液8.71gとオイル
1.5gとをサランコートナイロン/ポリエチレン製の
小袋(70mm×80mm)に充填密封し、小袋入りの
ラーメンスープの素を得た。得られた小袋入りのラーメ
ンスープの素を常温で6ケ月間保存した後、丼にラーメ
ンスープの素を取り出し、300mlの湯を注加した。
得られたラーメンスープはMCTの分解に起因する異味
・異臭が感じられない良好な風味を呈するものであっ
た。
【0021】
【実施例2】玉葱300重量部、ショウガ50重量部、
ニンニク30重量部をみじん切りにした後、バター12
5重量部で30分間炒めた。これに、カレー粉50重量
部、小麦粉130重量部をMCT100重量部で20分
間炒めて得た小麦粉ルー、ブイヨン2000重量部、リ
ンゴ(すりおろしたもの)200重量部、トマト(みじ
ん切りにしたもの)210重量部、チャツネ200重量
部、食塩20重量部、具材として、牛肉(予めバターで
炒めたもの)850重量部、玉葱(予めバターで炒めた
もの)1000重量部、ニンジン(10分間ボイルした
もの)300重量部、ジャガイモ(10分間ボイルした
もの)850重量部を添加混合し、弱火で沸騰するまで
煮込んだ。その後、得られたカレーを200gずつレト
ルトパウチ(ポリエチレンテレフタレート/ナイロン/
アルミニウム/無延伸ポリプロピレン)に充填密封し、
121°C、20分間の条件で加圧加熱殺菌処理を施し
た。得られたレトルトカレーを常温で6ケ月間保存後、
5分間熱湯で加温してパウチを開封し、カレーを皿に注
ぎ出した。得られたカレーはMCTの分解に起因する異
味・異臭が感じられない良好な風味を呈するものであっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する保
    存食品を製造するに際して、予め酵素を含有する原料に
    酵素失活処理を施すことを特徴とする保存食品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する保
    存食品を製造するに際して、中鎖脂肪酸トリグリセリド
    を含有する食品を調製した後、該中鎖脂肪酸トリグリセ
    リドを含有する食品に酵素失活処理を施すことを特徴と
    する保存食品の製造方法。
JP7512293A 1993-03-08 1993-03-08 保存食品の製造方法 Pending JPH06253795A (ja)

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JP7512293A JPH06253795A (ja) 1993-03-08 1993-03-08 保存食品の製造方法

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JPH06253795A true JPH06253795A (ja) 1994-09-13

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ID=13567087

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JP7512293A Pending JPH06253795A (ja) 1993-03-08 1993-03-08 保存食品の製造方法

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JP (1) JPH06253795A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008301724A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Kochi Univ Of Technology マイクロ波照射による酵素失活方法
JP2015080459A (ja) * 2013-10-24 2015-04-27 日清オイリオグループ株式会社 油脂含有食品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008301724A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Kochi Univ Of Technology マイクロ波照射による酵素失活方法
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