JPH0625228U - 洗浄装置におけるバスケット搬入・搬出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業場を有効に活用できて通行の邪魔になら
ない搬入・搬出リフトであって、洗浄装置の搬入・搬出
リフトに直角に接続される洗浄装置におけるバスケット
搬入・搬出装置を提供する。 【構成】 軸受等を入れたバスケット８をそのまま洗浄
する洗浄装置の前後に設けられる搬入リフト４と搬出リ
フトに直角に接続される搬入・搬出装置であって、固定
台１６と、該固定台１６上を走行しバスケット８が載る
移動台１７と、該移動台１７に対する駆動装置１８とを
備えてなる洗浄装置におけるバスケット搬入・搬出装置
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電車に用いられる大型の軸受について定期的なグリース交換を行う 場合のように解体された大型軸受等をバスケットに入れてそのまま洗浄するため に用いられる洗浄装置におけるバスケット搬入・搬出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電車の車軸に用いられる大型軸受は、グリース充填による潤滑が一般的であり 、定期的に解体洗浄してグリース交換する必要がある。特に電車の場合、定期的 に解体洗浄されるので専用の洗浄装置を有している。この洗浄装置では通常１０ 〜２５ｋｇと重たい大型軸受を傷付けることなく搬送ができるように洗浄用のバ スケットを用い、このバスケットに大型軸受を数個収納し、バスケットごと洗浄 槽に入れて洗浄している。

【０００３】 このような洗浄装置としては、例えば図４及び図５に示されるものが考えられ る。図４は洗浄装置の上面図、図５は洗浄装置の側面図である。図４において、 １は洗浄装置本体であって、第１槽２と第２槽３とを有している。４は洗浄装置 本体１前に設けられる搬入リフト、５は洗浄装置本体１後に設けられる搬出リフ ト、６はバスケット搬入装置、７はバスケット搬出装置、８はバスケット、図５ の９はバスケット横送り装置である。また、１０は建屋の壁であり、バスケット 搬入装置６とバスケット搬出装置７の先端側が壁１０外に突出するように設置さ れている。なおバスケット８は箱型であり、その底面及び側面は格子状となって いる。

【０００４】 上述した図４の洗浄装置において、壁１０の外側で解体された大型軸受はバス ケットの中に収められ、フォークリフト等でバスケット搬入装置６の上に載置さ れる。そして、バスケット搬入装置６の上を方向に滑らせて、バスケット８を 搬入リフト４の上に移載する。図５のように搬入リフト４は方向に上昇し、バ スケット横送り装置９でバスケット８が第１槽２の上の図外のリフトまで移送さ れる。第１槽２で洗浄された後、図示の位置にバスケット８が戻り、バスケット 横送り装置９で第２槽３の上の図外のリフトまで移送される。第２槽３で防錆水 洗された後、図示の位置にバスケット８が戻り、バスケット横送り装置９で搬出 リフト５まで移送される。このように、バスケット横送り装置９は矢印１１の四 角形運動を行うと、バスケット８は順次移送される。そして、搬出リフト５が 方向に下降し、図４のバスケット搬出装置７の上に載置され、方向に滑らせて 壁１０の外側に戻り、フォークリフト等で解体場所まで運ばれる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上述の洗浄装置では、搬入リフト４及び搬出リフト５に直角に搬入装置６及び 搬出装置７が接続され、バスケットを壁１０外と壁１０内の洗浄装置との間を搬 入・搬出可能となっている。しかしながら、搬入装置６及び搬出装置７が壁１０ の外に突出し、解体作業場１２が狭くなり、通行の邪魔になるという問題点を有 していた。

【０００６】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、作業場を有効に活用できて通行の邪魔にならない搬 入・搬出リフトであって、洗浄装置の搬入・搬出リフトに直角に接続される洗浄 装置におけるバスケット搬入・搬出装置を提供せんとすることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、洗浄装置における本考案のバスケット搬入・搬出 装置は、軸受等を入れたバスケットをそのまま洗浄する洗浄装置の前後に設けら れる搬入リフトと搬出リフトに直角に接続される搬入・搬出装置であって、固定 台と、該固定台上を走行しバスケットが載る移動台と、該移動台に対する駆動装 置とを備えてなるものである。そして、搬入装置の移動台にはバスケットに対す るストッパーが設けられ、該ストッパーは移動台が搬入リフトに向かって短縮し 、搬入リフト及び洗浄装置の受け入れが整った場合に解除されるようになってお り、搬出装置の移動台にはバスケットの検知手段が設けられ、該検知手段による バスケット無しで移動台が搬出リフトに向かって短縮した位置で停止するように なっている。

【０００８】

【作用】

移動台が固定台上を駆動装置で走行し、バスケットの搬送時には全体が伸び、 搬送時以外には短縮させておける。そして、バスケットの載った搬入側移動台の ストッパーは短縮時に解除され、搬出側移動台の検知手段によりバスケット無し で短縮位置となる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。図１は洗浄装置における 本考案の搬入装置の側面図、図２は図１の搬入装置の上面図、図３は洗浄装置に おける本考案の搬出装置の側面図である。

【００１０】 図１において、搬入装置１４は搬入リフト４に直角に接続されており、固定台 １６と、移動台１７と、駆動装置としてのシリンダ１８と、ストッパー１９とを 主要部分としている。２０はボタンスイッチのボックス、２１は第１リミットス イッチ、２２は第２リミットスイッチである。

【００１１】 図２のように、固定台１６は平行な２本の上枠４０に凸型鋼４１を取り付けた ものであり、床面に固定される四隅の支持枠４２と横枠２３で全体として箱型枠 に形成されている。移動台１７は平行な２本の上枠２５にローラ列２６を取り付 けたものであり、床面を走る車輪２７（図１参照）を有する支持枠２８と横枠２ ９で固定台１６を跨ぐように形成されたものである。また上枠２５のローラ列２ ６の下側にローラ３０が軸支されており、固定台１６の凸型鋼４１の上を走行す るようになっている。そして固定台１６の横枠２３と移動台１７の横枠２９の間 にシリンダ１８が設けられており、移動台１７は固定台１６に対して図１の実線 の伸びた位置と、二点鎖線の搬入リフト４に向かって短縮した位置のいずれかと なる。

【００１２】 図１のように、移動台１７の上枠２５にはローラ列２６が斜めに取り付けられ 、バスケット８は自重でリフト４に向かって滑ろうとする。しかし移動台１７に は軸３０を支点とする揺動腕３１が取り付けられ、シリンダ３２で揺動腕３１が 突出しており、バスケット８を止めている。シリンダ３２が伸びると揺動腕３１ がローラ列２６より沈み、バスケット８は滑り出す。

【００１３】 上述した搬入装置１４の作動を図１により説明する。ボックス２０のボタンス イッチを押して移動台１７を図示の位置に伸ばす。この時、第１リミットスイッ チ２１が移動台１７を検出しないので、ストッパー１９の揺動腕３１は図示のよ うに突出しており、移動台１７に載せられるバスケット８が滑り落ちることがな い。そして、ボックス２０の他のボタンスイッチを押してシリンダ１８により移 動台１７を距離Ｌだけ短縮させると、第１リミットスイッチ２１が移動台１７を 検出してストッパーの揺動腕３１が沈み、バスケット８は搬入リフト４のテーブ ル３５の上に滑り移る。そして、搬入リフト４のリミットスイッチ２２がバスケ ット８を検出すると、テーブル３５は距離Ｈだけ上昇する。そして、搬入リフト ４からバスケット横送り装置９を経て洗浄装置へと運ばれる。この条件が整うと ストッパーの揺動腕３１が沈む。なお、バスケット８がテーブル３５の上に乗り 移ると、移動台１７が伸びて待機状態となる。また、テーブル３５が図示の実線 位置に下降していないと、移動台１７のボックス２０のボタンスイッチを押して も伸びないようにすることもできる。

【００１４】 図３は搬出装置１５の側面図であり、図１の搬入装置１４と異なる点は、移動 台１７の上枠２５のローラ列２６が水平に取り付けられ、バスケット８を検知す る第３リミットスイッチ３６が設けられた点である。また、搬出リフト５のテー ブル３７は基台３８に対してシリンダ３９で傾動自在となっている。この搬出装 置１５において、テーブル３７がバスケット８を載せたまま距離Ｈだけ下降する と、第２リミットスイッチ２２が作動して、実線位置のバスケット８を検知する 。すると、シリンダ１８で移動台１７が距離Ｌだけ短縮し、第１リミットスイッ チ２１を作動させ短縮完了が検知される。そしてシリンダ３９でテーブル３７が 二点鎖線のように傾動し、バスケット８が移動台１７の上に滑り移る。そして、 第３リミットスイッチ３６がバスケット８を検知すると、シリンダ１８で移動台 １７が伸びて実線位置となる。さらに、第３リミットスイッチ３６がバスケット ８を検知しない時には、シリンダ１８で移動台１７は搬出リフト５側に走行した 短縮位置を保持するようになっている。ただし、移動台１７がバスケット８を検 知している間は、短縮位置に走行しない。バスケット８を移動台１７から取り除 かない状態のまま、移動台１７を短縮させると、次に送られてくるバスケットと ぶち当たる恐れがあるからである。

【００１５】

【考案の効果】

洗浄装置における本考案のバスケット搬入・搬出装置は、固定スライド台と、 該固定スライド台上を走行しバスケットが載る移動台と、該移動台に対する駆動 装置とを備えてなり、バスケットの搬送時には全体が伸び、洗浄作業終了後の搬 送時以外には短縮させておけるので、搬入・搬出装置が作業場の邪魔にならず、 作業場を有効に活用できる。この搬入・搬出装置は固定スライド台と移動台の組 合せであり、大型軸受の如く重いものの搬送に耐える構造にでき、床面に多少の 凹凸があっても設置可能で構造も簡単である。そして、バスケットの載った搬入 側移動台のストッパーは短縮時に解除され、搬出側移動台の検知手段によりバス ケット無しで短縮位置となって安全が確保される。

【図面の簡単な説明】

【図１】洗浄装置における本考案の搬入装置の側面図で
ある。

【図２】搬入装置の上面図である。

【図３】洗浄装置における本考案の搬出装置の側面図で
ある。

【図４】洗浄装置の上面図である。

【図５】洗浄装置の側面図である。

【符号の説明】

８ バスケット １４ 搬入装置 １５ 搬出装置 １６ 固定台 １７ 移動台 １８ シリンダ（駆動装置） １９ ストッパー ３６ 第３リミットスイッチ（バスケット検知手段）

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸受等を入れたバスケットをそのまま洗
   浄する洗浄装置の前後に設けられる搬入リフトと搬出リ
   フトに直角に接続される搬入・搬出装置であって、固定
   台と、該固定台上を走行しバスケットが載る移動台と、
   該移動台に対する駆動装置とを備えてなる洗浄装置にお
   けるバスケット搬入・搬出装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の装置において、搬入装置
   の移動台にはバスケットに対するストッパーが設けら
   れ、該ストッパーは移動台が搬入リフトに向かって短縮
   し、搬入リフト及び洗浄装置の受け入れが整った場合に
   解除されるようにした洗浄装置におけるバスケット搬入
   ・搬出装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の装置において、搬出装置
   の移動台にはバスケットの検知手段が設けられ、該検知
   手段によるバスケット無しで移動台が搬出リフトに向か
   って短縮した位置で停止するようにした洗浄装置におけ
   るバスケット搬入・搬出装置。