JPH0625081Y2 - ページング受信機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は自己の呼出番号に続くメッセージ情報を受信し
てそのメッセージ情報を表示するページング受信機に関
する。

〔従来技術及びその問題点〕

従来、ページング受信機を携帯している人を呼出し、且
つ文字情報を含むメッセージを伝える方法として、ペー
ジング受信機に定型句メッセージを記憶させた定型句メ
モリを設け、呼出側でプッシュホンから特定の呼出番号
と伝えたいメッセージの内容に合った定型句メッセージ
の短縮コードとを無線基地局に送る方法がある。無線基
地局に送られた呼出番号と短縮コードは、無線基地局か
ら無線信号として送信されて呼出しが行われる。そして
その呼出番号に該当する特定の受信機が呼出番号に続く
短縮コードを含むメッセージデータを受信し、呼出音を
報音すると共に受信したメッセージデータを内蔵するメ
モリに記憶するようになっている。

上述した受信機の使用者は、通常呼出音からは緊急の呼
出しか否かを知ることができず、メッセージ内容を確認
した後緊急呼出しであれば呼出側に連絡を取っている。
しかしながら、受信直後に必ずしもメッセージを確認す
るとは限らず、使用者のメッセージの確認が遅れた場合
にはすぐに連絡が取れないという欠点があった。

そこで受信時に緊急な呼出しか否かを知らせる為に、例
えばＰＯＣＳＡＧ方式を用いたページングシステムでは
アドレスコードワードの２ビットのファンクションビッ
トを利用して緊急呼出しであることを伝える方法、ある
いはメッセージ情報の一部として緊急呼出しであること
を示すデータを付加して送信することが考えられる。

しかしながら、ファンクションビットを緊急呼出の区別
の為に利用すると、ファンクションビットを４人の呼出
者識別に利用できなくなり、また、特別のコードを付加
して送信した場合は入力操作が増えるばかりでなくデー
タ送信時間も長くなるという欠点を有している。

〔考案の目的〕

本考案は新たなデータを付加することなく従来と同じメ
ッセージ情報を送信し、受信側で緊急呼出しか否かを報
知できるページング受信機を提供することを目的とす
る。

〔考案の要点〕

本考案は、メッセージ情報の受信時に、受信したメッセ
ージ情報内の定型句短縮コードが所定の短縮コードであ
るか否かを判別する手段を設け、該判別手段が所定の短
縮コードであると判別した場合には、通常とは異なる呼
出報知を行うようにしたものである。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図〜第３図を参照しなが
ら説明する。

第１図は一実施例のページング受信機の回路構成を示す
ブロック図である。同図においてアンテナ１から受信し
た無線信号は受信部２において増幅、検波、復調され
「０」，「１」のデジタルデータに変換されデコーダ部
３に出力される。デコーダ部３はその「０」，「１」の
データからなる呼出番号がＩＤ−ＲＯＭ４に記憶されて
いる自己の呼出番号に一致するかどうかを比較する回路
であり、呼出番号が一致したときには続いて受信するデ
ータをＣＰＵ６に出力し、呼出番号が一致しないときに
は、受信部２での受信の打ち切りを指示する。

スイッチ群５は図示していないが受信メッセージを検索
する為のサーチキー、あるいは受信時の報音を停止させ
る為のスイッチ等で構成されておりそれらの操作信号は
ＣＰＵ６に出力される。

ＣＰＵ６はスイッチ群５からのキー入力の検出、受信メ
ッセージのメッセージメモリ７への格納等を行う中央処
理部であり、デコーダ部３から受信メッセージを受け取
ると、報音制御部７にメッセージの受信を通知する。報
音制御部７はＣＰＵ６からの指示を受けスピーカ８を駆
動して呼出しがあったことを報音する。このとき受信し
た短縮コードに対応する定型句メモリ１０（後述する）
に記憶されている呼出情報（呼出報知制御情報）が
「１」であったとき、即ち緊急呼出しを意味していると
きには、報音モードスイッチが無音モードにセットされ
ていてもＣＰＵ６から報音制御部７に報音の指示が与え
られ、スピーカ８から通常呼出しと異なった音で報音が
行われる。

定型句メモリ１０は複数の定型句メッセージの文字コー
ドと定型句メッセージが緊急呼出しか否かを示す呼出情
報とを記憶したＲＯＭである。第２図はこの定型句メモ
リ１０の構成の一部を示す図であり、短縮コードに対応
して同図に示されるそれぞれの定型句メッセージの文字
コードが記憶され、さらに定型句メッセージ内に「至
急」という文字が含まれているメッセージ、例えば短縮
コード「０３」及び「０４」に対応する定型句メッセー
ジのメモリ部Ｍ_３，Ｍ_４には呼出情報として「１」が記
憶され、「至急」の文字を含まない定型句メッセージの
メモリ部Ｍ_１，Ｍ_２には呼出情報として「０」が記憶さ
れている。

キャラクタジェネレータ１１は定型句メモリ１０の文字
コードに対応する文字フォントを記憶したＲＯＭであ
る。表示部１２は液晶表示器等で構成されスイッチ群５
の操作によりメッセージメモリ９に記憶された受信メッ
セージを表示する。

またＬＥＤ制御部１３及びＬＥＤ１４は着信があったこ
とを光で表示する為のものであり、ＣＰＵ６からの指示
によりＬＥＤ１３が点灯する。

次に以上のような構成の実施例の受信時の処理動作を第
３図のフローチャートに基づいて説明する。メッセージ
を受信するとステップＳ_１で受信したメッセージをメッ
セージメモリ９の先頭に格納する。そしてステップＳ_２
で受信した短縮コードに対応する呼出情報が「１」かど
うかを判別し、「０」ならばステップＳ_３に進み無音モ
ードかどうかを判別する。無音モードでなければステッ
プＳ_４に進み、前述したファンクションビット等で指定
される通常の呼出音を報音したのち、ステップＳ_５に進
み着信を知らせるＬＥＤ１３を駆動し、無音モードであ
れば直接ステップＳ_５に進みＬＥＤ１３の表示だけで着
信を知らせる。さらに次のステップＳ_６で表示部１２に
着信があったことを知らせるメッセージを表示して処理
を終了する。

一方、ステップＳ_２の判別で受信した短縮コードに一致
する定型句メモリ１０の呼出情報が「１」のときには、
その定型句メッセージは緊急呼出しを意味しているので
ステップＳ_４に進み無音モードか否かに関わらず呼出し
があったことを報音する。

従って緊急呼出しの定型句の短縮コードを受信したとき
には、例えば報音モードスイッチにより無音モードが設
定されていても呼出音を出力して受信機の使用者に緊急
呼出しがあったことを知らせることができる。

尚、上記実施例では緊急呼出しのメッセージを受信した
ときは報音モードスイッチが無音モードに設定されてい
ても呼出音を出力するようにしているが、通常呼出しと
は異なった報音パターン、あるいは異なった振動パター
ンで報知するようにしても良い。また、呼出情報を各短
縮コードに対応して記憶する他に、緊急呼出しに該当す
る短縮コードと通常呼出しに該当する短縮コードとを異
なったブロックに記憶しておき、短縮コードを受信機し
たときそのコードがいずれのブロックにあるかを判別し
て呼出しの緊急度を判断しても良い。

〔考案の効果〕

本考案によれば、受信したメッセージ情報が緊急呼出し
か否かを、当該メッセージ情報中に含まれる定型句短縮
コードによって判別できるので、送信するメッセージ情
報の一部としてその呼出が通常呼出しであるか、それと
も緊急呼出しであるかを示す情報を送信する必要がな
く、データの送信効率を低下させることなく両者の呼出
を区別して報知することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のページング受信機の回路構
成を示すブロック図、 第２図は第１図の定型句メモリの構成を示す図、 第３図は実施例の動作を示すフローチャートである。 ６……ＣＰＵ、 ７……報音制御部、 ８……スピーカ、 １０……定型句メモリ。

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自己の呼出番号に続くメッセージ情報を受
   信し、該メッセージ情報内の短縮コードに対応する定型
   句メッセージを復元して表示するページング受信機にお
   いて、 前記定型句メッセージと該定型句メッセージが緊急呼出
   しか否かを示す識別情報とを記憶するメモリと、 受信したメッセージ情報内の短縮コードに対応する識別
   情報から該短縮コードによる呼出しが緊急呼出しか否か
   を判別する判別手段と、 この判別手段の判別結果に基づいて受信時に緊急呼出し
   と他の呼出しとを区別して報知する報知手段とを備える
   ことを特徴とするページング受信機。
2. 【請求項２】自己の呼出番号に続くメッセージ情報を受
   信し、該メッセージ情報内の短縮コードに対応する定型
   句メッセージを復元して表示するページング受信機にお
   いて、 前記定型句メッセージを該定型句メッセージが通常呼出
   しか、あるいは緊急呼出しかによりブロック別に記憶す
   るメモリと、 受信したメッセージ情報内の短縮コードが前記メモリの
   いずれのブロックの短縮コードに一致するかにより緊急
   呼出しか否かを判別する判別手段と、 この判別手段の判別結果に基づいて受信時に緊急呼出し
   と他の呼出しとを区別して報知する報知手段とを備える
   ことを特徴とするページング受信機。
3. 【請求項３】前記報知手段は、呼出音を発生する鳴音モ
   ードと呼出音を発生しない無音モードとの切換え設定が
   可能な報音手段と、受信したメッセージ情報が前記判別
   手段により緊急呼出しであると判別されたとき、前記報
   音手段が無音モードに設定されていても前記報音手段か
   ら呼出音を発生させる制御手段とを備えることを特徴と
   する請求項１又は２記載のページング受信機。
4. 【請求項４】自己の呼出番号に続くメッセージ情報を受
   信し、該メッセージ情報内の短縮コードに対応する定型
   句メッセージを復元して表示するページング受信機にお
   いて、 メッセージ情報の受信時、受信したメッセージ情報内の
   短縮コードが所定の短縮コードであるか否かを判別する
   判別手段と、 この判別手段が所定の短縮コードであると判別したと
   き、通常とは異なる呼出報知を行う報知手段とを備える
   ことを特徴とするページング受信機。
5. 【請求項５】前記報知手段は、呼出音を発生する鳴音モ
   ードと呼出音を発生しない無音モードとの切換え設定が
   可能な報音手段と、前記判別手段が受信したメッセージ
   情報内の短縮コードが所定の短縮コードであると判別し
   たとき、前記報音手段が無音モードに設定されていても
   前記報音手段から呼出音を発生させる制御手段とを備え
   ることを特徴とする請求項４記載のページング受信機。
6. 【請求項６】自己の呼出番号に続くメッセージ情報を受
   信する受信手段と、メッセージ情報の受信を報知する報
   知手段と、受信したメッセージ情報を表示する表示手段
   と、複数の定型句メッセージを記憶した定型句メモリ
   と、受信したメッセージ情報内に定型句短縮コードが含
   まれていた場合、当該定型句短縮コードに対応する定型
   句メッセージを前記定型句メモリから読み出して前記表
   示手段に復元表示させる表示制御手段とを備えたページ
   ング受信機において、 前記定型句メモリの各定型句メッセージに対応して呼出
   報知制御情報を記憶する呼出報知制御情報記憶手段と、
   定型句短縮コードを含むメッセージ情報を受信したと
   き、当該定型句短縮コードで指定される定型句メッセー
   ジの呼出報知制御情報に基づいて前記報知手段を制御す
   る報知制御手段を設けたことを特徴とするページング受
   信機。
7. 【請求項７】前記報知手段は、呼出音を発生する鳴音モ
   ードと呼出音を発生しない無音モードとの切換え設定が
   可能な報音手段であり、前記呼出報知制御情報は前記報
   音手段が無音モードに設定されていても呼出音の発生を
   指示する制御情報を含むことを特徴とする請求項６記載
   のページング受信機。