JPH0624815B2 - 制振防音材ならびにその製造法 - Google Patents

制振防音材ならびにその製造法

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JPH0624815B2
JPH0624815B2 JP2238970A JP23897090A JPH0624815B2 JP H0624815 B2 JPH0624815 B2 JP H0624815B2 JP 2238970 A JP2238970 A JP 2238970A JP 23897090 A JP23897090 A JP 23897090A JP H0624815 B2 JPH0624815 B2 JP H0624815B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、住宅等の建材または住宅の付属設備もしくは
家庭電器、自動車等に用いられる制振、防音用の材料な
らびにその製造法に関する。
[従来技術とその問題点] 近年、住宅環境の騒音が問題にされ、例えば集合住宅に
おける隣家の間に設けられた隔壁、もしくは上、下階間
に生ずる振動などによる近隣間のトラブルが社会問題化
している。同様な問題は、住宅内で使用される回転機器
を備えた洗濯機、冷蔵庫、電気掃除機などの家庭電化製
品から発する騒音に対しても提起されている。
この種の騒音抑止ならびに振動抑止のための資材として
最近、開発されているのものに制振鋼板があり、このも
のは、例えば自動車内の居住性を高めるための騒音抑止
材または同様な目的で電気洗濯機などの側板に利用され
ている。
一方、木造または軽量コンクリート板製の一般住宅およ
びマンション等の集合住宅にあっては、それら住宅の
壁、天井面などに使用される石膏ボードまたは合板もし
くは鋼板などに制振ゴムを貼り合わせたものが知られて
いる。しかし、かゝるゴム系制振材にあっては、厚さが
厚いほど制振効果が認められるが価格が高くなり、住宅
の内装用として使用したときに居住空間が狭くなる等の
問題があり、一方、薄くすると急激に剛性がなくなり、
建材に貼り合せても振動を減衰させることができない。
また、このほか建材に対しては熱可塑性樹脂シート、不
織布、発泡樹脂シート等を貼り合せたものを知られてい
るが、前記いずれも満足すべき効果をあげていない。
ところで近年、複数枚の板紙をアクリル系合成ゴム接着
剤などのエマルジョン系接着剤で接着、積層して成る制
振防音材の提案も見受けられるが、制振性能を向上させ
るためには、多量にエマルジョン接着剤を塗布しなけれ
ばならず、その場合には、紙層中に多量の水分が残るの
で「カビ」や「カール」発生の原因となる。さらにま
た、製造時に紙層中に浸み込んだ水分を蒸発させる為、
多量の乾燥エネルギーと長い乾燥時間が必要であり、そ
のため生産性が悪いなどの種々の問題があった。その
上、水分の蒸発が不完全な場合には、残留水分のため制
振材料の拘束層に相当する板紙の剛度が低下してしま
い、その結果、板紙と板紙の間に構成される粘弾性樹脂
層に力が加わらなくなるため、振動起因のズレ剪断力
(非拘束型の場合には伸び変形力)が伝達され難く、粘
弾性樹脂層によるエネルギー吸収が困難となり、制振性
能が低下してしまうという問題があった。具体的に説明
すると、後記の比較例にも示すように高固形分のエマル
ジョン系接着剤を使用して、加工前の含有水分が8%の
2枚の板紙を積層させてみても接着剤中の水分が紙層内
に拡散するため、加工後においては前記水分が10〜15%
に増加する。水分8%の板紙の剛度を100とすると、水
分10%では97、水分15%では91と剛度が下がる。また、
水分8%の板紙を用いた板紙/合成樹脂/板紙の構成か
らなる板紙系複合シートの損失係数を100とすると、水
分10%では95、水分15%では88と著しく減少する。
[発明の目的および構成] 本発明の目的は、上述の問題点を解消し、制振と防音材
を兼ね備えた制振防音材を提供せんとしたもので、本発
明による制振防音材は、少なくとも一枚の板紙の表面
に、下記に特定するようなホットメルト系接着剤または
塗工剤(以下、単に接着剤またはHM接着剤という)
を、固化後の厚みが30μm以上となるように積層させて
成る非拘束型の制振防音材に係り、同じく前記のホット
メルト系接着剤層を介して複数枚の板紙を貼り合せて成
る拘束型の制振防音材とを含むものである。なお、複数
枚の板紙を積層させる際、それら板紙層の間の接着剤の
うち、少なくとも1層の接着剤層はこれを前記厚さを有
するホットメルト系接着剤層とする必要があるが、それ
以外の接着剤層としては、前記以外のエマルジョン系接
着剤その他の接着剤を用いることができる。ただし、エ
マルジョン系接着剤を併用する場合には、制振層として
ではなく単に板紙相互を接合する目的で使用するもので
あり、その場合には紙になるべく水分を与えないよう
に、塗布量を固形分で20μm以下程度にする必要があ
る。
更にまた、本発明は、前記のホットメルト系接着剤が極
めて高粘度であるため、前記制振防音材を製造するに当
っては、好ましくは後記のニーダー・ルーダー(Kneader
-Ruder)を使用して混練と溶融ならびに脱水を行った上
で、スリットダイから薄膜状に押出しながら板紙の表面
にラミネートしたり、或いはギヤ・イン・ダイコーター
やロールコーターを用いてラミネートする等の方法で板
紙に適用する。なお、前記のようにホットメルト系接着
剤をラミネートした板紙を巻き取るに当っても板紙の剛
度を低下させないように比較的大径のドラムに巻き取る
か、或いはラミネートした板紙を平版截断機で直接、断
裁するようになして前記の不具合が生じないようにす
る。
本発明に用いられる板紙としては、比較的厚みの大きい
板紙が用いられ、たとえば、坪量が250〜650g/m2程度
のものが好ましい。
接着剤としては、ホットメルト系接着剤が用いられる。
ホットメルト系接着剤としては、公知のエチレン−酢酸
ビニル共重合体、スチレン系共重合体、ポリエチレン、
ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン等のベース
ポリマーに、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、ワックス
類、酸化防止剤などを適宜配合して用いることができ
る。
本発明で用いるホットメルト系接着剤は、本発明者等の
検討結果から、使用温度域(0℃〜40℃)での粘弾性値
である損失弾性率(G″)が104〜108dyne/cm2、損失正
接(tanδ)が0℃〜40℃の範囲において緩やかなピー
クを有し、かつそのピーク値が0.3〜3.0であるホットメ
ルト系接着剤を用いることを要件とし、このようなホッ
トメルト系接着剤を使用した場合には、振動のヒズミを
効果的に吸収し得ることが判明した。上記ベースポリマ
ーの中でも、ベースポリマーとしてスチレン−イソプレ
ン−スチレン共重合体、アタクチックポリプロピレンを
用いるのがよい。
前述のように、本発明の制振防音材に用いるホットメル
ト系接着剤は、そのガラス転移温度(Tg)領域が使用温度
域に合致するように選択するのがよく、さらに損失弾性
率(G″)と損失正接(tanδ)は、使用温度領域内に
おいては鋭いピークがなく、緩やかなピークを描くよう
な特性のものを用いるのがよい。けだし、使用温度域内
に転移領域がくるものを用いれば、ホットメルト系接着
剤成分の高分子が、主鎖及び側鎖のマクロ的或いはミク
ロ的な絡み合いをしながら、効果的に振動エネルギーを
吸収するからである。また、ホットメルト系接着剤の使
用量は、少なくとも塗工後の厚さを30μm以上とするこ
とが必要である。
次に、前記した損失弾性率(G″)と損失正接(tan
δ)ならびに後記データ中の損失係数(η)について説
明する。前記損失係数は、本発明の目的とするような制
振防音材ならびにこれらを貼付して使用する石膏ボー
ド、珪酸カルシウム板の如き被貼付素材と制振防音材と
の複合体を対象とした音の透過損失を示す測定値である
が、損失弾性率と損失正接は、いずれもホットメルト接
着剤自体を対象とした粘弾性の測定値である。ちなみ
に、前記損失弾性率と損失正接は、いずれもエネルギー
ロス量を示しており、両者は、次のような関係にある。
なお、本発明で使用するホットメルト系接着剤は、エマ
ルジョン系接着剤とは異なり、接着剤塗工後の紙層中へ
の水分の移行がないので、それによる紙の剛度の低下も
なく、したがって、ホットメルト接着剤層の振動エネル
ギー吸収能力と板紙の振動エネルギー吸収能力とを効果
的に発現させることができると考えられる。
本発明における制振防音材の層構成としては種々の形態
があるが、基本的な層構成を列記すると、次のとおりで
ある。
HM/板紙 板紙/HM/板紙 板紙/HM/板紙/EM/板紙/HM/板紙 板紙/PE/板紙/HM/板紙/PE/板紙 板紙/HM/板紙/HM/板紙/HM/板紙 ただし、HM=ホットメルト系接着剤、EM=エマルジ
ョン系接着剤、PE=ポリエチレンフィルムまたはシー
トを示す。なお、前記PEとして示す層には、ポリエチ
レンのほか、ポロプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリメチルペンテンなどの比較的剛性の高いラミ
ネート樹脂またはフィルムなどを用いることも出来、そ
の場合のPEの厚みは、概ね15〜40μm程度とするのを
可とする。なお、上記にPEとして表示したラミネート
樹脂またはフィルムは防湿性を有するので、これを併用
したときにはGL工法壁(第11図参照)におけるコンク
リートの結露水が石膏ボード表面に浸み出すことを防止
でき、ひいてはカビの発生を防止するのに有効である。
これら板紙を積層した制振防音材の片面または両面に
は、合板、石膏ボード、鋼板などの建材が貼合されて使
用されるが、その一例を添付図面に基づいて具体的に説
明すると、第1図aは、本発明における非拘束型の制振
防音材を模式的に示したもので、符号11は板紙層、同12
はホットメルト接着剤層、同13は前記構成から成る制振
防音材を貼付した石膏ボードなどの被貼付体(素材)を
示す。同じく第1図bは、前記の制振防音材が振動源ま
たは騒音源からの固体伝搬音または空気伝搬音の影響を
受けて作動した状態で、非拘束型の場合にはHM層12に
のび変形が生ずることを模式的に示したものである。ま
た、第2図a,bは、同じく拘束型の制振防音材の挙動
を示した断面図であって、前記と同じ部材については、
同じ符号を付して示し、拘束型の制振防音材にあっては
前記HM層にズレせん断変形が生ずることを模式的に示
した。第3〜4図は、本発明における制振防音材を石膏
ボードなどの被貼付体13に貼り付けた状態を示す斜視図
であって、第3図は片面型、第4図は両面型を示した。
第5〜6図は、前記したニーダー・ルーダーの一例を示
し、図中、20はフレーム、21はプレミキサーで、その外
殻に加温装置が組み込まれている。22は、前記プレミキ
サーにおける攪拌羽根21aを駆動するモータ、23はニー
ダーであり、前記プレミキサー21の底部に設けられた配
管24を通じて該ミキサーで溶融混練されたホットメルト
接着剤(以下、HM接着剤という)が該ニーダー内に導
かれ、更に均一に混練されてからニーダー23の下部に配
設された加温装置つきのエクストルーダー25に導入さ
れ、その上で、該エクストルーダーの側部に取り付けら
れた供給パイプ25aを介して押出される。ちなみに、符
号23aはニーダー内に設けられた攪拌翼であって、その
取付軸23bの上端に付設されたモータ23cにより駆動せ
しめられる。前記供給パイプ25aを介して供給されたH
M接着剤は、第7〜8図に示すようなスリットダイ方式
のラミネーター26または27によって板紙11にラミネート
される。なお、符号26は横向きに樹脂を押出すラミネー
ターで、同27は、上向きに樹脂を流出させるファンテン
方式を示す。第9図は符号28で示すロールコーターによ
って板紙11の表面にHM接着剤をラミネートさせる事例
を示す。
第10図は、同じくロールコータ方法により本発明の制振
防音材を製造する場合の他の実施例を示すもので、符号
30は、加温装置が組み込まれたHM接着剤の貯槽Reserv
oir)であって、該槽30の底部に開口させた供給管31と管
路途中にに設けた送りポンプ32を介して槽30内のHM接
着剤をパン33に導く。パン33内においては溶融状態にあ
るHM接着剤に浸漬しつつ回転するコーティングロール
34と非回転の計量ロール35とが相対峙して配設され、そ
の間のニップによって制御された適正量のHM接着剤が
コーティングロール34を介してその直上を走行している
板紙11に塗布される。HM接着剤が塗布された積層板
は、次段に配設された上下一対の圧着ロール36a,36bを
介して別の板紙11と重合させられて、2枚の板紙をHM
接着剤で積層させた制振防音材となる。符号37は、積層
板紙の走行を案内する案内ロールである。
なお、図示を省略したが、前記のようにして製造された
積層材は、これを一旦大径の巻取りドラムに巻き取った
上で、さらに別の積層板と重合させたり、或いは製造直
後に巻き取らずに平判断截機で所定の寸法に截断するこ
ともある。さらにまた、第7〜9図の装置により製造し
た片面型の積層材において、板紙11の表面に配設したH
M接着剤層12の露出面に別の板紙11を貼り合せることも
でき、このようにして任意の積層枚数を有する制振防音
材を製造するものである。
[実施態様] 以下に、本発明の実施例を比較例と共に具体的に記述す
る。
実施例1 坪量300g/m2の板紙2枚を、スチレン−イソプレン−
スチレン共重合体樹脂をベースポリマーとするホットメ
ルト接着剤を用い、かつ該接着剤の塗工厚みが60μmに
なるように用いて貼合し、別に、同様にして貼合した2
枚の積層板紙を、スチレン−アクリル共重合体系樹脂エ
マルジョン(乾燥後の厚さ20μm)で接着して、合計4
枚の板紙を積層させてなる制振防音材を得た。この制振
防音材の一方の面に厚さ9mmの合板を、他方の面には厚
さ3mmの合板を、それぞれ接着剤で貼合した。実施例1
で使用したホットメルト接着剤の粘弾性は、損失弾性率
(G″)が5℃で4×106dyne/cm2、20℃で、8×105dy
ne/cm2、損失正接(tanδ)は、5℃で1.7,20℃で0.7
であった。また、ガラス転移温度(Tg)は、+0.5℃であ
った。
比較例1 実施例1において、板紙2枚の貼合をホットメルト接着
剤の代りにスチレン−ブタジェン共重合体ラテックスエ
マルジョンを用い、乾燥後の厚みが60μmとなるように
したこと以外は、実施例1と全く同様にして制振防音材
を得た。
実施例2 実施例1において、坪量600g/m2の板紙2枚を用い、
2枚の板紙の貼合に用いるホットメルト接着剤の厚さを
120μmとた以外は、実施例1と全く同様にして本発明
の制振防音材を得た。
実施例3 坪量280g/m2の板紙2枚を、厚さ40μmのポリエチレ
ン押出ラミネートにより貼合し、それとは別に同様にし
て貼合した2枚の積層板紙をスチレン−イソプレン−ス
チレン共重合体をベースポリマーとしたホットメルト接
着剤を用い、接着剤の塗工厚さが60μmになるように、
貼合、積層した。次いで、実施例1と同様にして、前記
積層板紙の上面および下面に合板を貼合して本発明の制
振防音材を得た。
実施例4 坪量600g/m2の板紙2枚を、前記ホットメルト接着剤
を用い、かつこの接着剤層の厚さが60μmになるように
貼合、積層し、さらに前記実施例1と同様にして前記積
層板紙の上面、下面に合板を貼合し、本発明の制振防音
材を得た。
比較例2 実施例4において、坪量600g/m2の板紙2枚を、ホッ
トメルト接着剤に代えて、ポリアクリル酸エステルエマ
ルジョン接着剤(乾燥後に厚さ60μm)を用いて貼合、
積層する以外は、実施例4と全く同様にして、制振防音
材を得た。
実施例5 実施例1において、ホットメルト接着剤として、スチレ
ン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂をベースポリマー
とするホットメルト接着剤を用いた以外は、実施例1と
全く同様にして本発明の制振防音材を得た。
ここで用いたホットメルト接着剤の粘弾性は、損失弾性
率(G″)が5℃で、4.3×106dyne/cm2、20℃で9.1×1
05dyne/cm2、損失正接(tanδ)は5℃で1.3,20℃で
0.5であった。また、ガラス転移温度(Tg)は、+4.8
℃であった。
実施例6 坪量300g/m2の板紙2枚を実施例1と同様に貼合し、
別に同様に貼合した2枚の積層板紙をスチレン−イソプ
レン−スチレン共重合体をベースポリマーとするホット
メルト接着剤を厚さ60μmになるように用いて接着させ
て、板紙が4枚構成の制振防音材層となし、これら4枚
の積層板紙の上面に厚さ9mmの石膏ボードを、下面にも
厚さ9mm石膏ボードを、それぞれ前記ホットメルト接着
剤(厚さ20μm)で貼合することにより石膏ボードと組
み合わせた制振防音材を得た。
比較例3 実施例6において、ホットメルト接着剤の代りにスチレ
ン−ブタジエン共重合体ラテックスエマルジョンを用い
た以外は、実施例6と全く同様にして制振防音材を得
た。
実施例7 実施例6と同様の制振材層で、板紙の上面に厚さ8m/
mの珪酸カルシウム板を下面にも厚さ8m/mの珪酸カ
ルシウム板をホットメルト接着材20μmで貼合させ珪酸
カルシウム板に貼合した本発明の制振防音材を得た。
比較例4 実施例7において、板紙2枚の貼合をホットメルト接着
剤の代りに、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス
エマルジョンを用いて行った以外は、実施例7と全く同
様にして制振防音材を得た。
実施例8 実施例6の構成において、裏面の石膏ボードに代えて、
本発明の制振防音材をコンクリート躯体への直貼り工法
壁として利用した例である。すなわち、実施例6で示す
4枚の板紙をホットメルト接着剤(HM)で積層させて
成る制振防音材の裏面側の板紙部分11に、第7図に示す
ようにダンゴ状の直貼り用ボンド14を所定の間隔で配設
した上でコンクリート躯体13a(150mm厚)と接着させ
た。この場合には、HM層が均一なフィルム状の膜を形
成するので、防湿性も良好でコンクリート躯体からの水
分や、直貼り用ボンドからの水分の影響を受けにくく、
また制振材全体がカールすることもない。更にまた施工
時において制振材同志のつき合せも、段差が発生せずに
良好であった。
比較例5 実施例8の構成で、HMの代りに比較例3のスチレンブ
タジエン共重合体ラテックスエマルジョンを用いる以外
は、実施例8と全く同様にして制振防音材を得、前記と
同様にしてコンクリート躯体(150mm厚)と接着させ
た。この場合にはラテックス中の水分が紙層中に残留
し、またラテックスの均一な連続膜を形成することが難
しく、当然、防湿性も低いので、コンクリート躯体から
の水分や直貼り用ボンドからの水分で、制振材全体がカ
ールし易く、施工時に制振材同志をつき合せると段差が
生じ、外観不良となった。
実施例9 実施例8において、直貼り用ボンド(第7図参照)に最
も近いホットメルト接着剤(HM)をポリエチレンフィ
ルム(厚さ40μm)としたこと以外は、実施例8と全く
同様にしてコンクリート躯体13aと接着させた。前記P
Eが良好な防湿性を示すので、前記実施例と同様に良好
な結果を得た。
実施例10 坪量600g/m2の板紙表面にホットメルト接着剤とし
て、スチレン−ブチレン−スチレン共重合体機能をベー
スポリマーとする、粘着型ホットメルト接着剤を厚さ60
μmとなるようにして、剥離紙の易剥離紙面と貼合し
た。この板紙の裏面に坪量600g/m2の板紙2枚を実施
例1の樹脂エマルジョンで接着して制振材層とし、さら
に、次工程で、表面側を被覆している剥離紙を剥して
後、石膏ボードと貼合して、本発明の制振防音材を得
た。
以上の実施例、比較例で得た制振防音材の制振防音効果
を示す損失係数を測定した結果を、第1表に示す。
損失係数の試験方法 実施例、比較例で得られた制振防音材について、機械イ
ンピーダンス法により、周波数を変化させて損失係数を
測定した。損失係数の値が大きい方が、制振防音効果が
大きい。損失係数の値の水準は、使用する積層素材や層
構成によって異なる。
損失弾性率(G″)および損失正接(tanδ)の測定方
法 ホットメルト系接着剤の塗装膜について、ダイナミック
アナライザーRDA-700(レオメトリックス・ファーイー
スト株式会社製)を用いて、1HZの測定周波数、−50
℃〜100℃の温度域で測定した。
実施例11 実施例6と同様の制振防音材層で、板紙(300g/m2)の
上面に厚さ4.0mmの合板を、下面には厚さ9mmの石膏ボ
ードを、それぞれホットメルト接着剤20μmで貼合させ
た後、前記の石膏ボード面に制振材層と合板とを重ねて
貼り合せて、床用下地材とした。
以下に、前記実施例における層構成を略記すると、次の
とおりである。
合板/板紙/HM/板紙/HM/板紙/HM/* */板紙/石膏ボード/板紙//HM/板紙/* */HM/板紙/HM/板紙/合板、 次いで前記の床用下地材を根太に固定し、下地材の上に
厚さ12m/cによる軽量衝撃音レベルは、低下し良好な性
能を示した。第12図は、前記実施例の制振防音材を供試
体に用いての計量衝撃音測定装置の略図であって、図
中、符号40は、根太41(根太の間隔l=300mm)の上に
固定した供試体であり、42はフローリング材、43は前記
フローリング材の上面に据置した振動源たるタッピング
マシン、44は受音測定装置である。同装置を用いての測
定結果は、下記第2表ならびに別紙第13図に示すとおり
である。
比較例6 比較例3の板紙複合体を用い、合板、石膏ボード、合板
をそれぞれスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスエ
マルジョンを用いて貼り合わせる以外は、実施例11と同
様にして軽量衝撃音を測定した。実施例11に較べ、効果
は不良であって、下記第2表ならびに別紙第13図に示す
とおりである。
なお、前記比較例の層構成を、以下に略記する。
合板/板紙/EM/板紙/EM/板紙/EM/* */板紙/石膏ボード/板紙/EM/板紙/* */EM/板紙/EM/板紙/合板 比較例7 合板(厚さ4.0mm)/石膏ボード(厚さ9.0mm)/合板
(厚さ4.0mm) 比較例8 石膏ボード(厚さ21mm) 比較例9 実施例1に用いたスチレン−イソプレン−スチレン共重
合体樹脂に酸化促進剤(過酸化物)を添加し、やや酸化
分解させたのち、実施例1と同様にして板紙を貼合し
た。
この酸化ホットメルト接着剤は、損失弾性率(G″)
が、5℃で、8×103dyne/cm2、20℃で、5×103dyne
/cm2、損失正接は5℃で0.6、20℃で0.3であった。また
ガラス転移温度(Tg)は、−1.5℃であった。
比較例10 実施例5に用いたスチレン−ブタジエン−スチレン共重
合体系ホットメルト接着剤ではあるが、重合度がやや低
く、そのため物性値は次のとおりであった。すなわち、
損失弾性率(G″)は20℃で、9×103dyne/cm2、5℃
で7×103dyne/cm2、損失正接は、5℃で0.7、20℃で0.
4であった、また、ガラス転移温度(Tg)は+4.3℃であっ
た。
以上に説明したように、前記の各実施例のうちの実施例
6ならびに実施例11を、比較例3および比較例6〜8と
対照させつつ、制振防音材の軽量衝撃音特性ならびに音
響透過損失を測定した結果を、別紙第13〜14図にもグラ
フとして示した。同グラフから明らかなように、本発明
によれば、従来型と比較して優れた制振防音特性をが得
られる。
[発明の効果] 第1表に示した結果によれば、複数枚の板紙を積層させ
るに際して、接着剤としてホットメルト接着剤を用いた
制振防音材(前記実施例1,4,6,7参照)は、従来
のエマルジョン接着剤を用いた比較例1,2,3,4に
よる制振防音材に比較して、より損失係数が大きく、制
振防音効果がすぐれていることがわかる。また、実施例
1のホットメルト接着剤と別のホットメルト接着剤を使
用した実施例5についても、従来のエマルジョン接着剤
を用いた比較例1より、制振防音効果がすぐれているこ
とが明らかになった。
また、板紙及びホットメルト接着剤の各々の厚さを、実
施例1の2倍に厚くした実施例2の損失係数は、実施例
1の2倍以上になり制振防音効果が大幅に向上する。さ
らに、実施例3のように、2枚の板紙の積層にポリエチ
レンを用いても、両積層板紙をホットメルト接着剤で貼
合することにより、すぐれた制振防音材を得ることがで
きることが判明した。なお、合板単体の損失係数は、第
1表に示した各周波数域で、いずれも0.002以下であっ
たが、本発明の制振防音材を使用したものは、いずれも
良好な損失係数を示している。
また、石膏ボード(9mm厚み)2枚を、本発明の板紙制
振防音材を用いずに貼合したものは、第1表に示した周
波数域で、いづれも、0.01以下であったが、本発明の制
振防音材を使用したものは、いづれも良好な損失係数を
示しており、珪酸カルシウム板に対しても同様に良好な
損失係数を示す。
前述のように、本発明の制振防音材は、複数枚の板紙を
積層する接着剤としてホットメルト系接着剤を用いるこ
とにより、従来の板紙系積層タイプの制振防音材よりも
制振防音効果のすぐれた制振防音材を得ることができる
ことが確認された。その結果、従来の制振ゴムなどの制
振材料を用いた場合の問題点も解消されると共に、すぐ
れた制振防音材を兼ね備えた制振防音材を提供し得、住
宅等の建材及びその他の住宅機器、家庭電化製品、自動
車等に用いて有効な制振防音材料が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図aは、本発明における非拘束型の制振防音材を模
式的に示した断面図、第1図bは、前記制振防音材が振
動源または騒音源からの固体伝搬音または空気伝搬音の
影響を受けて作動した状態を模式的に示した断面図、第
2図a,bは、同じく拘束型の制振防音材と、そのもの
の挙動を示した模式的断面図、第3〜4図は本発明にお
ける制振防音材を石膏ボードなどの被貼付体13に貼り付
けた状態を示す斜視図であって、第3図は片面型、第4
図は両面型を示す。第5図は本方法を実施する場合に用
いるニーダー・ルーダーの一例を示す正面図、第6図
は、第5図のVI−VI線における断面図、第7〜8図は、
HM接着剤を板紙に適用する場合に使用するスリットダ
イの一例を示す断面図、第9図は同じくロールコーター
方式の一例を示す断面図、第10図は、同じくロールコー
ター方式で板紙2枚をホットメルト接着剤で積層させる
装置の骨格的断面図、第11図は本発明の制振防音材を石
膏ボードとコンクリート躯体の間に適用した場合を示す
断面図、第12図は軽量衝撃音測定装置の概要を示す略
図、第13図は軽量衝撃音レベルの測定結果を示すグラ
フ、第14図は、音響透過損失について本発明の制振防音
材単板と石膏ボード単板とを比較して示したグラフ、第
15図は、横軸に周波数域をとり縦軸に損失係数をとって
示したグラフである。 11…板紙層、12…ホットメルト接着剤層、 13…被貼付体(素材)、14…直貼り用ボンド、 20…フレーム、21…プレミキサー、 22…モータ、21a…攪拌羽根、 23…ニーダー、24…配管、25…エクストルーダー、 26,27…ラミネーター、28…ロールコーター、 30…貯槽、31…供給管、 32…送りポンプ、33…パン、 34…コーティングロール、35…計量ロール、 36a,36b…圧着ロール、37…案内ロール、 40…供試体、41…根太、42…フローリング材、 43…タッピング、44…受音測定装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】坪量が250〜650g/m2の板紙を、エチレン
    −酢酸ビニル共重合体、スチレン系共重合体、ポリエチ
    レン、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン等の
    ベースポリマーに、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、充填
    剤、ワックス類、酸化防止剤などの助剤を適宜配合して
    成るホットメルト系接着剤で、かつ0℃〜40℃の範囲に
    おける該接着剤の損失弾性率(G″)が104〜108dyne/
    cm2であり、さらに損失正接(tanδ)のピークが0℃〜
    40℃の範囲にあって、そのピーク値が0.3〜3.0であるホ
    ットメルト系接着剤を用い、かつその塗工厚みが少なく
    とも30μmとなるようにして接着させたことを特徴とす
    る制振防音材。
  2. 【請求項2】複数枚の板紙をホットメルト系接着剤を用
    いて貼合、積層したものの片面または両面に合板、石膏
    ボード、パーチクルボードを貼合して成る請求項1記載
    の制振防音材。
  3. 【請求項3】ホットメルト系接着剤をニーダー・ルーダ
    ーを使用して混練と溶融ならびに脱水を行った上で、ス
    リットダイから薄膜状に押出しながら板紙の表面にラミ
    ネートしたことを特徴とする請求項1記載の制振防音材
    の製造法。
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