JPH06247712A - セラミックス微粒子の製造方法及びその装置 - Google Patents

セラミックス微粒子の製造方法及びその装置

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JPH06247712A
JPH06247712A JP12803593A JP12803593A JPH06247712A JP H06247712 A JPH06247712 A JP H06247712A JP 12803593 A JP12803593 A JP 12803593A JP 12803593 A JP12803593 A JP 12803593A JP H06247712 A JPH06247712 A JP H06247712A
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inner cylinder
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JP12803593A
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Kentaro Oshima
賢太郎 大島
Toshiharu Numata
敏晴 沼田
Toru Nishimura
徹 西村
Sachiko Kokubo
佐知子 小久保
Keiichi Den
慶一 傳
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一種類、又は複数種類の金属化合物を気化させ
て原料ガスとし、該原料ガスをキャリアーガスにより、
静止した外円筒と回転可能な内円筒を有する共軸二重円
筒型反応装置の内外円筒間の環状部に設けられた反応空
間に供給し、内円筒を回転させながら該反応空間内で該
原料ガスを反応せしめることを特徴とするセラミックス
微粒子の製造方法及びその装置。 【効果】本発明によれば、CVD反応場の流れとして、
テイラー渦流を採用したことにより、その渦流内での温
度分布、反応ガス濃度分布及び渦流内に閉じこめられた
生成微粒子の滞留時間が均一となり、高収率で均一な微
粒子を得ることが可能となる。また、核微粒子の反応空
間への供給や原料ガスを二箇所以上の供給口より反応空
間に供給することにより、各層の厚さの均一な複層構造
微粒子を高収率で得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス微粒子の
製造方法及びその装置に関する。更に詳しくは、一種
類、又は複数種類の金属化合物を気化させ原料ガスと
し、該原料ガスの化学反応、すなわちCVD法(Chemic
al Vapor Deposition ; 気相化学成長法)によりセラミ
ックス微粒子を連続的に製造する方法及びその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、セラミックス微粒子には、TiO2 ,ZnO,Al
2 3 ,SiO2等の酸化物、SiC,TiC等の炭化
物、Si3 4 ,TiN,AlN等の窒化物の微粒子が
あるが、それらの光導電性、圧電性、蛍光性、触媒効果
等の性能を利用して様々な工業分野で頻繁に利用されて
いる。
【0003】セラミックス微粒子の中で、例えば酸化チ
タン微粒子は広範な工業製品価値を有し、白色顔料、磁
気原料、研磨材、医薬品、紫外線遮蔽材として用いられ
ている。また、例えば、SiC微粒子も広範な工業製品
価値を有し、その抵抗安定性を利用してサーミスター
や、電圧−電流の非直線性を利用してバリスター等とし
て用いられている。その他のセラミックス微粒子も様々
な工業的価値を有する。以上のように、セラミックス微
粒子はその工業的価値は極めて大きいが、その機能を最
大限に発現させるには粒子径分布幅の狭い、均一な微粒
子化が重要である。すなわち、微粒子化することによ
り、比表面積が増大し、微粒子を構成する全分子数中に
占める微粒子表面に位置する分子数の割合が大きくなる
為に微粒子の表面エネルギーが増大し、単位重量当りの
その機能が極めて大きく発現され、かつ粒子径分布幅が
狭いためにその機能発現にばらつきがみられなくなる。
またセラミックス微粒子は、同心状に複層構造化するこ
とによって、各層を構成するセラミックスの機能を複合
したり、核となっている物質の表面における性質を改善
したりすることができる。このような複層構造微粒子の
機能を最大限に発現させるには、セラミックス微粒子を
構成する各層を均一に被着する必要がある。特に最表層
部を均一にむらなく被着することで、内層の表面の性質
が直接外部に及ぶことを防ぎ、かつ最表層の性質を均一
に発現させることができる。
【0004】前述のような、極めて重要な工業的価値を
有するセラミックス微粒子の製造方法には、大きく分け
て、液相法と気相法がある。液相法では、例えば、酸化
亜鉛微粒子の製造では、それらの金属アルコキシドを加
水分解して酸化亜鉛微粒子を得る方法(特開平2-59425
号公報)がある。又、一般的には、古くから、金属塩に
酸・アルカリの溶液を加えて液相内反応を起こすことに
より、所望のセラミックス微粒子を得る方法がある。複
層構造微粒子については、例えばTiO2 微粒子の懸濁
水溶液中に金属塩を加え、中和反応により微粒子表面を
金属酸化物で被覆する方法(特開平3-88877号公報)等
が知られている。液相法による製造プロセスについて
は、バッチ式が基本となる為に自動化が困難で、しかも
生成微粒子は固液混相の状態で得られる為、製品として
得るには、必ず濾過、乾燥の工程が加わり、製造プロセ
ス全体が複雑となりプロセス全体のメンテナンスが難し
く、またその為に製品の低コスト化が困難となる。
【0005】気相法では、一般に、金属を蒸気化し、そ
の蒸気と酸素を有するガスとを混合して接触酸化反応を
させることにより、セラミックス微粒子を得る方法(例
えば、酸化亜鉛微粒子の製造では、特開平1-286919号公
報および特開平2-208369号公報)がある。また、気相法
の一手法として、CVD法(気相化学成長法)と呼ばれ
る微粒子製造方法があるが、これは原料ガスをキャリア
ーガスと共に、反応管へ導入して、内部で原料ガスを加
熱等してエネルギーを与えて化学反応させて微粒子を得
る方法で、製品純度が高く、また比較的粒子径がそろっ
ていること等が挙げられる。例えば、有機ケイ素化合物
を原料として、CVD法により非晶質球状シリカ粉末を
製造する方法(特開平4-97907 号公報)、低高周波合成
音波を用いて微粒子による流動層を形成し、これにCV
D法を用いて被覆を行い、被覆微粒子を生成する方法
(特開昭64-80437号公報)がある。
【0006】上記の液相法と気相法の両者の特性を有す
る方法として、噴霧熱分解法があり、これは金属の無機
酸塩又は有機酸塩を含む水溶液あるいは有機溶媒溶液を
霧化し、この霧状液体粒子を加熱炉に搬送して、熱分解
反応により酸化物系微粒子を得る方法(例えば、酸化物
系超電導体の製造では、特開平2-196023号公報)であ
る。
【0007】前記の気相法あるいはその一手法であるC
VD法及びその一変法である噴霧熱分解法においては、
一般に、微粒子製造用反応器では、生成微粒子の粒子径
および結晶性を制御する為に、反応器内部での温度分
布、原料ガス濃度分布又は原料液滴密度分布が均一にな
るように、直管型反応器内に原料ガスを層流に流して微
粒子の製造を行なっている。従って、反応器のスケール
アップを行なう場合、反応器内部での温度分布、原料ガ
ス濃度分布又は原料液滴密度分布を均一にするのが難し
く、その為に反応器のスケールアップが困難で、また、
反応器内壁への微粒子の付着が多い為に収率が低いとい
うことが問題であった。
【0008】一方、液−液反応の場合であるが、テイラ
ー渦流を利用することによって均一な液滴を得る方法が
特開昭56-139122 号公報に開示されている。ここにテイ
ラー渦流とは、中心軸を共有する二重円筒間に流体を満
たし、外円筒を静止し、内円筒を一定回転数以上に回転
したときにその流体に現れるドーナツ状の渦流である。
このテイラー渦流は、円筒軸方向に規則正しく並び、軸
方向の液相流れ速度を適当に設定することにより、消滅
することなく1列に並んだまま平行移動する。かかるテ
イラー渦流を利用すれば反応器のスケールアップも容易
となり、連続反応も可能となると思われるが気相法に用
いられた例はみられない。このテイラー渦流を利用した
液−液系での均一液滴の製造及び液−液反応への応用に
ついては、上記特開昭56-139122 号公報に記載されてい
るが、テイラー渦流を利用したセラミック微粒子の製造
方法は未だ知られていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の気相法
におけるスケールアップの困難、低収率等の課題を解決
するためになされたものであり、上記のテイラー渦流の
利用により、簡便なプロセスで、反応器のスケールアッ
プが容易であり、連続運転ができ、かつ微粒子の内円筒
及び外円筒壁面への付着が少ない為に高収率にてセラミ
ックス微粒子の大量生産が可能であることを発見し、さ
らに研究を進めて本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明の要旨は、(1)一種類、
又は複数種類の金属化合物を気化させて原料ガスとし、
該原料ガスをキャリアーガスにより、静止した外円筒と
回転可能な内円筒を有する共軸二重円筒型反応装置の内
外円筒間の環状部に設けられた反応空間に供給し、内円
筒を回転させながら該反応空間内で該原料ガスを反応せ
しめることを特徴とするセラミックス微粒子の製造方
法、(2)原料ガス以外に、更に核微粒子をキャリアー
ガスにより反応空間に供給し、該原料ガスの反応により
生じるセラミックスで該核微粒子の表面を被覆すること
を特徴とする前記(1)記載の製造方法、(3)共軸二
重円筒型反応装置に設けられた二箇所以上の供給口よ
り、種類の異なる原料ガスをキャリアーガスにより反応
空間に供給し、各々の原料ガスの反応により生じるセラ
ミックスで複層構造を有するセラミックス微粒子を形成
させることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の製
造方法、(4)反応空間内のガスにテイラー渦流を形成
させるように内円筒の回転数を制御することを特徴とす
る前記(1)〜(3)いずれかに記載の製造方法、
(5)下記の式で表されるテイラー数及びレイノルズ数
が、それぞれ40〜15,000及び0.05〜2,0
00の範囲となるように内円筒の回転角速度及びガス相
の軸方向速度を制御することを特徴とする前記(1)〜
(4)いずれかに記載の製造方法、 Ta =(Ri ・ω・d/ν)(d/Ri )1/2 Re=d・u/ν (式中、Taはテイラー数、Ri は内円筒径、ωは内円
筒の回転角速度、Re はレイノルズ数、dは内外円筒間
の環状部の幅、νはガス相の動粘度、uはガス相の軸方
向速度を表わす。) (6)一種類又は複数種類の金属化合物を気化させ原料
ガスを発生させる為の原料気化装置、該原料ガスを輸送
させる為のキャリアーガス供給装置、テイラー渦流を形
成させる為の静止した外円筒および回転可能な内円筒を
有すると共に原料ガスの供給口を備えた共軸二重円筒型
反応装置、該内円筒を回転させる為の内円筒回転駆動用
装置、化学反応に必要なエネルギーを内外円筒間の環状
部に設けられた反応空間内に供給するエネルギー供給装
置、及び該反応空間より出た気相中の微粒子を捕集する
微粒子捕集装置を具備することを特徴とするセラミック
ス微粒子の製造装置、並びに(7)共軸二重円筒型反応
装置に核微粒子の供給口がさらに設けられ、核微粒子の
供給手段と連結されていることを特徴とする前記(6)
記載の製造装置に関する。
【0011】以下、図面に基づいて本発明について詳細
に説明する。本発明のセラミックス微粒子には、単層か
らなるものと、複層構造を有するものとの2つの態様が
あり、それらを製造する装置には種々の態様がある。図
1は、単層からなるセラミックス微粒子を製造する装置
の一例の概略図を示すものである。図1において原料気
化装置5により気化された一種類又は複数種類の金属化
合物からなる原料ガスは、キャリアーガス供給装置6よ
り供給されるキャリアーガスにより、静止した外円筒2
および回転可能な内円筒1を有する共軸二重円筒型反応
装置内に該装置の底部に設けられた原料の供給口9より
導入する。この時、内円筒は内円筒回転駆動用装置3に
より回転させられており、内円筒1と外円筒2の間隙
(反応空間8)には内円筒の回転数及びガス相の軸方向
速度を適当に選べば、環状のガス相渦流であるテイラー
渦流が形成され、このテイラー渦流は、入口では気気混
相状態であるが、出口方向へ向けて移動する間に、この
テイラー渦流に含まれる原料ガスは、化学反応に必要な
エネルギーを供給するエネルギー供給装置4よりエネル
ギーを受けて化学反応を起こしてセラミックス微粒子が
生成する。反応空間8より出た気相中の微粒子は微粒子
捕集装置7で回収される。
【0012】原料気化装置は、温度制御可能な発熱体を
有する蒸発器型等が良く、特に原料の蒸発量を一定にで
きるものが良い。
【0013】キャリアーガス供給装置は、長時間にわた
り一定流量のキャリアーガスを供給できるようなもの
で、その流量制御装置としては、例えば、質量式流量計
が使用できる。
【0014】共軸二重円筒型反応装置は、静止した外円
筒と回転可能な内円筒からなり、内円筒と外円筒の間隙
である環状部を反応空間として使用される。該装置の材
質には、例えばステンレス、セラミックス、石英ガラス
等が使用できる。
【0015】内円筒回転駆動用装置は、内円筒を長時間
にわたり一定回転させられるようなもので、例えばイン
バーター制御のモーター等が使用できる。
【0016】化学反応に必要なエネルギー供給装置とし
ては、熱CVD、光CVD、プラズマCVDの各プロセ
スに対して、それぞれ、熱、光、プラズマ等の発生装置
が使用される。更に詳しくは、温度制御可能な高温加熱
体(電気炉等)等や、低圧水銀ランプ、CO2 ,ArF
レーザー等、アークプラズマ、高周波誘導加熱プラズマ
等の発生装置である。
【0017】それらの反応を例示すると、 Ti(OC3 7 4 → TiO2 +4C3 6 +2H2 O (熱CVD) (Si(CH3 3 2 NH → Si2 NC6 19 (光CVD) SiH4 + N2 → SiN2 4 (プラズマCVD) 等が挙げられる。
【0018】また、本反応空間内のエネルギー分布とし
ては、熱CVDの場合、反応空間内の温度分布を均一に
することができるものが良く、光CVDおよびプラズマ
CVDについても同様に均一な光場およびプラズマ場が
良い。
【0019】微粒子捕集装置には、フィルター式、静電
捕集式等が有効であるが、長期運転用には、電気集塵器
または拡散荷電型等の静電捕集式が好ましい。
【0020】次に、複層構造を有するセラミックス微粒
子の製造装置について説明する。複層構造を有するセラ
ミックス微粒子を製造するには、以下の3つの態様が挙
げられる。まず図2は、本発明により複層構造を有する
セラミックス微粒子を製造する為の第1の態様の装置の
一例の概略図を示すものである。図2において内円筒
1、外円筒2、内円筒回転駆動用装置3、エネルギー供
給装置4、原料気化装置5、キャリアーガス供給装置
6、反応空間8及びこれらにより反応空間内においてテ
イラー渦流を形成させ、原料ガスを化学反応させる仕組
みについては、前述の図1の場合と同様である。本装置
においてはさらに、共軸二重円筒型反応装置に核微粒子
の供給口12が設けられ、核微粒子の供給手段が連結さ
れている。即ち、ここで核微粒子の供給手段とは、粉体
輸送用キャリアーガス供給装置11より供給されるキャ
リアーガス中に、粉体供給分散装置10を用いてセラミ
ックス微粒子の核となる微粒子状物質(以下、核微粒子
という)を分散し、核微粒子を含んだキャリアーガスを
核微粒子の供給口12から反応空間8に導入する手段を
いう。この態様では共軸二重円筒型反応装置の頂部に設
けられた原料ガスの供給口9より原料ガスが導入され、
原料ガスの化学反応により生じたセラミックスが、供給
口12より導入された核微粒子の表面に被着することに
より、複層構造を有するセラミックス微粒子が生成す
る。反応空間8より出た気相中の微粒子は、前述の図1
の場合と同様に微粒子捕集装置7で回収される。核微粒
子の供給口12は、通常反応空間の入口近傍に設けられ
る。
【0021】粉体輸送用キャリアーガス供給装置は、キ
ャリアーガス供給装置と同様に長時間にわたり一定流量
のキャリアーガスを供給できるようなものであればよ
く、キャリアーガス供給源及び流量制御装置から構成さ
れる。このうちキャリアーガス供給源はキャリアーガス
供給装置と同じものを共用することもできる。また、粉
体供給分散装置は、核微粒子をキャリアーガス中に一定
濃度で均一に分散させることができるものであればよ
く、例えば、粉体貯蔵槽を設け、これより一定速度で供
給される核微粒子を、キャリアーガスによって高速で細
管内を通過させることにより、キャリアーガス中に核微
粒子を分散させる方式等が挙げられる。
【0022】図3は、本発明により複層構造を有するセ
ラミックス微粒子を製造する為の第2の態様の装置の一
例の概略図を示すものである。図3において内円筒1、
外円筒2、内円筒回転駆動用装置3、エネルギー供給装
置4、原料気化装置5a、5b、キャリアーガス供給装
置6a、6b、反応空間8及びこれらにより反応空間内
においてテイラー渦流を形成させ、原料ガスを化学反応
させる仕組みについては、前述の図1の場合と同様であ
る。図1の装置の場合には、原料ガスの供給口が1つで
あったが、図3の装置においては、原料ガスの供給口が
2つ(9a,9b)設けられている点で異なる。この態
様では、装置の底部に設けられた原料ガスの供給口9a
より原料ガスが導入され、この原料ガスの化学反応によ
り生じたセラミックスの表面に、装置の外円筒壁部に設
けられた供給口9bより導入された別の原料ガスの化学
反応により生じたセラミックスが被着することにより複
層構造を有するセラミックス微粒子が生成する。各供給
口より導入される原料ガスは種類の異なるものが導入さ
れるため、原料ガスの種類に応じた複層構造が得られ
る。図3では原料ガスの供給口が2つの場合を例示した
が、供給口の数は特に限定されず、目的とする層の数に
応じて供給口の数を適宜決定すればよい。
【0023】複層構造を有するセラミックス微粒子を製
造する為の第3の態様は、前記の第1の態様と第2の態
様を併合した装置が挙げられる。即ち、共軸二重円筒型
反応装置に核微粒子の供給口を設け、核微粒子の供給手
段を連結すると共に原料ガスの供給口を2箇所以上設け
た装置である(図4)。この装置を用いることにより、
核微粒子の表面に複数のセラミックス被着層からなる複
層構造を有するセラミックス微粒子を生成させることが
できる。この態様における各装置や各部材は、第1の態
様、第2の態様におけるものと同様のものを使用するこ
とができる。
【0024】次に、前記のような本発明の装置を用いた
本発明のセラミックス微粒子の製造方法について説明す
る。本発明で使用される原料ガスは、一種類又は複数種
類の金属化合物を気化させたものである。図3に示され
るように原料ガスの供給口が二箇所以上設けられている
場合には、種類の異なる原料ガスが用いられる。金属化
合物として用いられる金属元素は、具体的にはアルカリ
金属、アルカリ土類金属、遷移金属等である。例えば、
アルカリ金属は、Li,Na,K,Rb,Cs,Fr、
アルカリ土類金属はBe,Mg,Ca,Sr,Ba,R
a、遷移金属は周期表第4周期のSc,Ti,V,C
r,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,G
e,As、第5周期のY,Zr,Nb,Mo,Tc,R
u,Rh,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb、第6
周期のLa,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,P
t,Au,Hg,Tl,Pb,Bi、等の他に、Al,
Si等が挙げられる。
【0025】また、金属化合物の種類としては、金属塩
化物、金属水素化物や、金属アルコキシド、金属アルキ
ル化物、金属β−ジケトン化物等の有機金属化合物であ
る。金属化合物の具体例として、TiCl4 ,SiCl
4 ,SiH4 ,AsH3 ,Ti(OC3 7 4 ,Al
(OC3 7 3 ,Al(CH3 3 ,Zn(C
2 5 2 ,Zn(C11192 2 ,Zr(C1119
2 4 等が挙げられる。
【0026】これらの金属化合物は、気相中にて単独又
は混合物として用いられる。混合物として、例えば、T
i(OC3 7 4 ガスとZn(C2 5 2 ガスの混
合ガスを用いた場合、CVD法によりTiO2 微粒子と
ZnO微粒子の複合微粒子が得られる。
【0027】キャリアーガスとは、不活性ガスあるいは
化学反応の進行を妨げないガスを言い、例えばヘリウ
ム、空気、窒素等が用いられ、キャリアーガスの流量
は、環状のガス相渦であるテイラー渦流をこわさないよ
うな流量以下で、かつ反応空間内における原料ガスを含
むキャリアーガスの滞留時間が1秒より短くならないよ
うにキャリアーガスの流量を調節することが好ましい。
【0028】原料ガス濃度は、キャリアーガスに対し
て、0.001〜40重量%の範囲が良く、0.01〜
20重量%の範囲が望ましい。その理由は、原料ガス濃
度が0.001重量%より小さい場合、微粒子の生成量
が極めて少なくなり、また原料ガス濃度が40重量%よ
り大きい場合、原料ガス分子同士の凝集や生成微粒子の
内円筒および外円筒壁面への付着が激しく起こり、生成
微粒子の大きさが不均一となり、その歩留まりが悪くな
るからである。
【0029】本発明の方法において、核微粒子を反応空
間内に導入することにより、原料ガスの反応により生じ
るセラミックスでこれを被覆し、複層構造を有する微粒
子を生成することができる。核微粒子とは、金属やセラ
ミックス等の無機物質、有機物質あるいはこれらの複合
体であって、キャリアーガスによって反応空間内を沈積
することなく移動できる程度の大きさを有するものを言
い、例えばTiO2 微粒子や雲母微粒子、鉄粉、ポリマ
ービーズ等が挙げられる。
【0030】核微粒子を輸送する為のキャリアーガス
は、原料ガスを輸送する為のキャリアーガスと同様に、
不活性ガスあるいは反応空間内において原料ガスの化学
反応の進行を妨げないガスを言い、例えばヘリウム、空
気、窒素等が用いられる。また、原料ガスを輸送する為
のキャリアーガスと合わせた流量は、環状のガス相渦で
あるテイラー渦流をこわさないような流量以下で、かつ
反応空間内において原料ガス及び核微粒子を含むキャリ
アーガスの滞留時間が1秒より短くならないようにキャ
リアーガスの流量を調節することが好ましい。
【0031】核微粒子は、図2に示すように反応空間の
入口(頂部)に設けられた供給口12から、反応空間に
供給することができる。核微粒子の供給口12は、前記
のように通常、反応空間の入口周辺に設けられるが、核
微粒子の表面に原料ガスの反応の結果生じるセラミック
スが被着できる態様であればよく、原料ガスの供給口を
設ける位置との関連で適宜その位置は、選択可能であ
り、入口近傍の外円筒壁部に設けてもよい。
【0032】尚、被着するセラミックスの特性のみなら
ず核微粒子の特性を強く引き出す必要のある用途におい
ては、核微粒子表面への被着はむしろ部分的である方が
好ましい場合がある。そのような複層構造を有するセラ
ミックス微粒子を得るには、核微粒子の供給口を内円筒
の軸方向に後段の位置に設ければよい。即ち、例えば外
円筒の中央周辺の壁面に設けられるが、反応空間の入口
からの長さは目的とするセラミックス微粒子により適宜
選択される。
【0033】核微粒子の反応空間内への導入は、核微粒
子の表面が気相と十分に接触して被覆が均一に行なわれ
るように、粉体供給分散装置等を用いて、キャリアーガ
ス中に分散させた状態で反応空間内に導入することが好
ましい。分散濃度は、102〜1020個/m3 が望まし
い。濃度が1020個/m3 よりも高い条件では核微粒子
の分散度が悪くなり、102 個/m3 よりも低い条件で
は生成する被覆粒子の生産性が著しく低下する。原料ガ
スの反応の結果生じるセラミックスは、原子状、分子状
あるいはこれらの活性種や集合体の形で核微粒子の表面
に被着し、集積して被覆層を形成する。被着したときの
状態や反応空間の状態によっても異なるが、通常被覆層
の構造はほぼ均一な層状となり、核微粒子の供給口の位
置によっては部分的に均一に被着した微粒子の集合体の
ようになる場合がある。
【0034】原料ガスは図1に示すように単一の供給口
9から導入してもよく、あるいは図3に示すように二箇
所以上に、例えば供給口9a,9bを設け、段階的に反
応空間内へ供給することもできる。後者の場合、反応空
間の入口に設けられた供給口から供給したガスの反応に
よって核となるセラミックスを生成した後、内円筒の軸
方向の後段に設けられた供給口から他の種類の原料ガス
を一段あるいは多段に供給して、反応空間内での各反応
により生じたセラミックスで核となる粒子を順次被覆
し、複層構造の微粒子を得ることができる。
【0035】原料ガスの供給口を二箇所以上設ける場合
の位置は、複層構造微粒子を構成する各被覆層の間での
物質の混合を少なくするために、それぞれ前段で供給さ
れた原料ガスの反応が大部分進行しているような条件を
満たしている位置であることが好ましい。反応率として
は80%以上が好ましく、90%以上となっていること
が更に好ましい。
【0036】複層構造微粒子を製造する過程で生じる生
成微粒子は、反応空間内をより後段へと移動する間に、
原料ガスの反応の結果生じる原子状、分子状あるいはこ
れらの活性種や集合体の形の物質でその表面を被覆さ
れ、順次被覆層が形成されていく。被着したときの状態
や反応空間の状態によっても異なるが、通常各被覆層の
構造はほぼ均一な層状となり、後段に設けられた原料ガ
スの供給口の位置によっては部分的に均一に被着した微
粒子の集合体のようになる場合がある。
【0037】前記の共軸二重円筒型反応装置において
は、回転している内円筒付近の流速は外円筒付近の流速
よりも大きく、そのために内円筒付近を回転する流体塊
の遠心力の方が外円筒付近を回転する流体塊の遠心力よ
りも大きくなり、内円筒付近の流体塊は外円筒の方へ吐
出流となって噴出し、代わりに外円筒付近の流体塊は帰
還流となって内円筒に向かって流れる。このような吐出
流と帰還流によって反応空間内にテイラー渦流が形成さ
れる。これらの渦流は、それぞれ独立しており、渦流同
士での混合はほとんどない。したがって反応空間の入口
から導入された原料ガスは、テイラー渦流中に入り込
み、渦流中の温度及び原料ガス濃度は均一となり、しか
も導入速度が一定であればそれぞれの渦流中の原料ガス
の反応空間中の滞留時間は一定となる。
【0038】共軸二重円筒型反応装置において、軸方向
流れを与えた場合に反応空間内にテイラー渦流を形成さ
せる条件としては、内円筒径及び内外円筒間の環状部の
幅、ガス相の粘度、内円筒の回転角速度、ガス相の軸方
向速度が挙げられる。テイラー渦流の形成はそれら各条
件の組み合せで決まるものであるが、テイラー渦流の発
生条件及びテイラー渦流を壊さずに共軸二重円筒型反応
装置の反応空間を通過させる条件は、それぞれ、下記の
式で表されるテイラー数及びレイノルズ数により規定さ
れる。 Ta =(Ri ・ω・d/ν)(d/Ri )1/2 Re=d・u/ν (式中、Taはテイラー数、Ri は内円筒径、ωは内円
筒の回転角速度、Re はレイノルズ数、dは内外円筒間
の環状部の幅、νはガス相の動粘度、uはガス相の軸方
向速度を表わす。)
【0039】本発明においては、テイラー渦流の発生条
件としては、テイラー数が40〜15000の範囲が良
く、70〜10000の範囲がさらに好ましく、100
〜5000の範囲が特に好ましい。その理由として、テ
イラー数が40より小さいとテイラー渦流が発生しなく
なり、また、テイラー数が15000より大きいと渦の
構造が消滅するからである。
【0040】また、上記条件にて発生したテイラー渦流
を壊さずに共軸二重円筒型反応装置の反応空間を通過さ
せる条件としては、レイノルズ数が0.05より大きく
2000以下の範囲が良く、0.5〜500の範囲が望
ましい。その理由としては、レイノルズ数が0.05よ
り小さいとキャリアーガス流量が小さくなり、生産効率
が低下する。また、レイノルズ数が2000より大きい
とテイラー渦流が軸方向の流れに押されて壊れてしまう
からである。
【0041】上記のテイラー数及びレイノルズ数の範囲
内にあれば、本発明におけるテイラー渦流の発生条件及
びテイラー渦流を壊さずに共軸二重円筒型反応装置の反
応空間を通過させる条件が成立する、すなわち反応空間
内におけるテイラー渦流の形成条件を満足すると言え
る。また、反応空間内の圧力は限定されないが、原料ガ
ス密度を上げて渦流の安定性を良くする為に常圧ないし
加圧にするのが望ましい。
【0042】本発明により得られるセラミックス微粒子
は、単分散性が良く、微粒子表面も清浄であり、また原
料ガス濃度または反応空間内におけるガスの滞留時間の
調整により、0.001〜10μmの範囲のものが得ら
れるが、微粒子化による機能向上を考慮した場合、好ま
しくは0.001〜1μmの範囲が望ましい。尚、セラ
ミックス微粒子径は、種々の方法で測定できるが、例え
ば走査型または透過型電子顕微鏡により測定できる。
【0043】また複層構造を有する微粒子を生成した場
合、上記の特徴に加え、被覆層の均一な粒子が得られ
る。各被覆層の厚みは、被覆層より内側の部分の粒径d
p及び被覆層を含む部分の粒径Dpの比dp/Dpにつ
いて、0.5〜0.9999の範囲となることが好まし
い。dp/Dpが0.5未満となる場合、被覆層より内
側の部分の性質が被覆層を介して外部に及ぶことが期待
できず、またdp/Dpが0.9999を越えるような
場合、被覆層の形成が不十分であり被覆層の性質が発現
されることが期待できない。
【0044】このようにして、一種類、又は複数種類の
金属化合物を気化させた原料ガスをキャリアーガスによ
り共軸二重円筒型反応装置の反応空間に供給し、テイラ
ー渦流の形成条件下で原料ガスを反応せしめることによ
り、均一なセラミックス微粒子を簡便に製造することが
できる。また、本発明の方法によれば、生成微粒子の内
円筒および外円筒壁面への付着をテイラー渦流によるか
きとり効果により有効に防止することができるので高収
率にセラミックス微粒子を製造することができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。 実施例1 図1に示す反応装置を用いて、セラミックス微粒子の製
造を行なった。即ち、チタンテトライソプロポキシド
(Ti(OC3 7 4 )を蒸発器により50℃にて蒸
発させ、流量を10L/minに制御された窒素キャリ
アーガス(600℃における窒素ガスの動粘度0.98
cm2/s)を用いて、外円筒外側にある加熱炉により6
00℃に温度制御された共軸二重円筒型反応装置(ステ
ンレス製、内円筒径100mm、外円筒径133mm、
内外円筒間の環状部の幅16.5mm、長さ57cm)
の底部から内外円筒の間隙に存在する反応空間に送り、
内円筒外面の周速度を262cm /s(内円筒回転数を
500rpm)に制御してテイラー渦流の形成条件を保
った。原料ガスが反応空間内を通過する間に熱分解させ
TiO2 微粒子を生成させ、気相に含まれるTiO2
粒子を反応空間出口直後に取り付けた拡散荷電型静電捕
集器により回収した。尚この時、原料ガス濃度は、原料
の蒸発量を重量法を用いて測定することにより、窒素キ
ャリアーガスに対して0.16重量%、また反応空間内
でのガスの平均滞留時間は約21秒である。また、テイ
ラー数は358、レイノルズ数は4.6であり、前述の
テイラー渦流の形成条件を満足している。
【0046】上記条件により得られたTiO2 微粒子
は、その結晶相はアモルファスで一部アナターゼが混在
しており、そのTiO2 粒子径は平均径(個数基準)で
約0.03μmであり、その粒子径分布は、0.01〜
0.02μmが15%、0.02〜0.04μmが70
%、0.04〜0.06μmが10%、0.06〜0.
10μmが5%であった。また、フイルターにて捕集し
たTiO2 微粒子の収率(重量比)は、98%であっ
た。尚、生成したTiO2 微粒子の結晶相はX線回折装
置により測定し、また、微粒子径は走査型電子顕微鏡を
用いて測定した。以下、比較例1でも、同様の方法で測
定を行なった。
【0047】比較例1 実施例1と同じ反応装置および条件を用いて、内円筒を
回転させないで、すなわちテイラー渦流を発生させず、
押し出し流れにて、原料ガスの熱分解により微粒子生成
実験を行なった。上記条件により得られたTiO2 微粒
子は、その結晶相はアモルファスで一部アナターゼが混
在しており、そのTiO2 粒子径は平均径(個数基準)
で約0.04μmであり、その粒子径分布は、0.01
〜0.02μmが20%、0.02〜0.04μmが4
0%、0.04〜0.06μmが30%、0.06〜
0.10μmが10%となり、テイラー渦流の形成条件
下で微粒子生成を行なった実施例1の場合に比べて、そ
の粒子径分布は広く、単分散性に劣ると言える。また、
フイルターにて捕集したTiO2 微粒子の収率(重量
比)は、TiO2微粒子が内円筒および外円筒壁面に付
着しているため83%であり、テイラー渦流の形成条件
下で微粒子生成を行なった実施例1の場合に比べて、収
率は悪いと言える。
【0048】実施例2 図2に示す反応装置を用いて、複層構造を有するセラミ
ックス微粒子の製造を行なった。原料ガスの種類及び気
化温度、反応空間の温度、大きさ、形状及び内円筒の回
転数は、実施例1と同じである。流量を5L/minに
制御された窒素キャリアーガスを用いて原料ガスを反応
空間の頂部に設けた供給口9より導入し、さらに同様に
頂部に設けた供給口12より雲母微粒子(平板状、平均
径約5μm、平均厚さ約0.25μm)を粉体供給分散
装置を用いて窒素ガス中に分散した状態(約5×1010
個/m3 )で反応空間内に供給した。この時雲母微粒子
を含む窒素ガスの流量を1L/minに制御した。原料
ガスが反応空間内を通過する間に熱分解されて生成する
TiO2 により、雲母微粒子表面を被覆した。反応空間
底部より流出するガス中に含まれるTiO2 被覆雲母微
粒子を実施例1と同様の方法により回収した。
【0049】尚、この時、原料ガス濃度は、窒素キャリ
アーガスに対して0.17重量%、また反応空間内での
ガスの平均滞留時間は約36秒である。またテイラー数
は358、レイノルズ数は2.8であり、前述のテイラ
ー渦流の形成条件を満足している。上記条件により得ら
れたTiO2 被覆雲母微粒子は、X線回折による分析の
結果、TiO2 被覆層の結晶相がアモルファスで一部ア
ナターゼが混在していることがわかった。また微粒子断
面の透過型電子顕微鏡による観察の結果、被覆層は一様
な層状構造をもち、その平均厚みは約0.11μmで、
雲母微粒子の粒子径dpとTiO2 被覆雲母微粒子の粒
子径Dpの比dp/Dpは0.98となる。被覆層厚み
の分布は、0.08μm以下が2%、0.08〜0.1
μmが10%、0.1〜0.12μmが72%、0.1
2〜0.14μmが13%、0.14μm以上が3%で
あった。この微粒子の外観は、全体色が肌色でかつ鮮や
かな真珠光沢性を有しており、発色特性は全体にわたっ
て均一であった。また、フィルターにて捕集したTiO
2 被覆雲母微粒子の収率(重量比)は97%であった。
【0050】比較例2 実施例2と同じ反応装置および条件を用いて、内円筒を
回転させないで、すなわちテイラー渦流を発生させず、
押し出し流れにて、原料ガスの熱分解による微粒子生成
実験を行なった。上記条件により得られたTiO2 被覆
雲母微粒子は、TiO2 被覆層の結晶相がアモルファス
で一部アナターゼが混在していた。被覆層の平均厚みは
約0.09μmで、被覆層厚みの分布は、0.06μm
以下が10%、0.06〜0.08μmが23%、0.
08〜0.1μmが45%、0.1〜0.12μmが1
4%、0.12μm以上が8%であった。テイラー渦流
の形成条件下で微粒子生成を行なった実施例2の場合に
比べて、その被覆層厚み分布は広く、単分散性に劣ると
言える。また、フィルターにて捕集したTiO2 被覆雲
母微粒子の収率(重量比)は、生成微粒子が内円筒およ
び外円筒壁面に付着しているため87%であり、テイラ
ー渦流の形成条件下で微粒子生成を行なった実施例2の
場合に比べて、収率は悪いと言える。
【0051】実施例3 図3に示す反応装置を用いて、複層構造を有するセラミ
ックス微粒子の製造を行なった。反応空間の温度、大き
さ、形状及び内円筒の回転数は、すべて実施例1と同じ
である。アルミニウムイソプロポキシド(Al(OC3
7 3 )を蒸発器5aにより100℃にて蒸発させ、
流量を1L/minに制御された窒素キャリアーガスを
用いて、反応空間の底部に設けた供給口9aから供給し
た。さらにチタンテトライソプロポキシドを蒸発器5b
により50℃にて蒸発させ、流量を1L/minに制御
された窒素キャリアーガスを用いて、外円筒壁部に設け
られた供給口9b(反応空間頂部から供給口9bまでの
距離10cm)より反応空間内に導入した。アルミニウ
ムイソプロポキシドの熱分解反応により生じたAl2
3 微粒子の表面が、チタンテトライソプロポキシドの熱
分解反応により生じるTiO2 で被覆され、TiO2
覆Al2 3 微粒子が生成した。反応空間頂部より流出
するガス中に含まれる被覆微粒子を実施例1と同様の方
法により回収した。
【0052】尚、この時、原料ガス濃度は、窒素キャリ
アーガスに対してアルミニウムイソプロポキシド0.3
5重量%、チタンテトライソプロポキシド0.17重量
%、また反応空間内での原料ガスの平均滞留時間はアル
ミニウムイソプロポキシドが約188秒、チタンテトラ
イソプロポキシドが約18秒である。またテイラー数は
358、レイノルズ数は反応空間底部より供給口9bま
での部分で0.46、供給口9b以降の部分で0.93
であり、前述のテイラー渦流の形成条件を満足してい
る。
【0053】上記条件により得られたTiO2 被覆Al
2 3 微粒子は、X線回折による分析の結果、Al2
3 核粒子の結晶相がアモルファスに近いγ型、TiO2
被覆層の結晶相がアモルファスで一部アナターゼが混在
していることがわかった。走査型電子顕微鏡による観察
の結果、粒子径は平均径(個数基準)で約0.7μmで
あり、粒子径分布は0.5μm以下が2%、0.5〜
0.6μmが9%、0.6〜0.7μmが45%、0.
7〜0.8μmが28%、0.8〜0.9μmが12
%、0.9μm以上が4%であった。また粒子断面の透
過型電子顕微鏡による観察の結果、Al2 3 核粒子部
とTiO2 被覆層は共に一様な層状構造をもち、これら
の間には明瞭な境界が認められた。被覆層の平均厚みは
約0.05μmで、Al2 3 核粒子の粒子径dpとT
iO2 被覆Al2 3 微粒子の粒子径Dpの比dp/D
pは0.93となり、被覆層厚みの分布は、0.03μ
m以下が1%、0.03〜0.04μmが7%、0.0
4〜0.05μmが46%、0.05〜0.06μmが
41%、0.06〜0.07μmが5%、0.07μm
以上が0%であった。また、フィルターにて捕集したT
iO2 被覆Al2 3 微粒子の収率(重量比)は96%
であった。
【0054】比較例3 実施例3と同じ反応装置および条件を用いて、内円筒を
回転させないで、すなわちテイラー渦流を発生させず、
押し出し流れにて、原料ガスの熱分解による微粒子生成
実験を行なった。上記条件により得られたTiO2 被覆
Al2 3 微粒子は、Al2 3 核粒子の結晶相がアモ
ルファスに近いγ型、TiO2 被覆層の結晶相がアモル
ファスで一部アナターゼが混在していることがわかっ
た。粒子径は平均径(個数基準)で約0.7μmであ
り、粒子径分布は0.5μm以下が4%、0.5〜0.
6μmが15%、0.6〜0.7μmが33%、0.7
〜0.8μmが26%、0.8〜0.9μmが18%、
0.9μm以上が4%であった。被覆層の平均厚みは約
0.05μmで、被覆層厚みの分布は、0.03μm以
下が13%、0.03〜0.04μmが15%、0.0
4〜0.05μmが28%、0.05〜0.06μmが
23%、0.06〜0.07μmが14%、0.07μ
m以上が7%であった。テイラー渦流の形成条件下で微
粒子生成を行なった実施例3の場合に比べて、その被覆
粒子径、被覆層厚みの分布は共に広く、粒子径の単分散
性、被覆層の均一性に劣ると言える。また、フィルター
にて捕集したTiO2 被覆Al2 3 微粒子の収率(重
量比)は、生成微粒子が内円筒および外円筒壁面に付着
しているため79%であり、テイラー渦流の形成条件下
で微粒子生成を行なった実施例3の場合に比べて、収率
は悪いと言える。
【0055】実施例4 図4に示す反応装置を用いて、複層構造セラミックス微
粒子の製造を行った。反応空間の温度、大きさ、形状及
び内円筒の回転数は、すべて実施例1と同じである。チ
タンテトライソプロポキシドを蒸発器5aにより50℃
にて蒸発させ、流量を1L/minに制御された窒素キ
ャリアーガスを用いて反応空間の頂部に設けた供給口9
aより導入し、さらに同様に頂部に設けた供給口12よ
りFe23 微粒子(平均径約0.9μm)を粉体供給
分散装置を用いて窒素ガス中に分散した状態(約1012
個/m3 )で反応空間内に供給した。この時Fe2 3
微粒子を含む窒素ガスの流量を1L/minに制御し
た。さらにアルミニウムイソプロポキシドを蒸発器5b
により100℃にて蒸発させ、流量を1L/minに制
御された窒素キャリアーガスを用いて、外円筒壁部に設
けられた供給口9b(反応空間頂部から供給口9bまで
の距離10cm)より反応空間内に導入した。Fe2
3 微粒子の表面がチタンテトライソプロポキシドの熱分
解反応により生じるTiO2 で被覆され、さらにアルミ
ニウムイソプロポキシドの熱分解反応により生じるAl
2 3 でその外側が被覆されて、Fe2 3 /TiO2
/Al23 複層構造微粒子が生成した。反応空間底部
より流出するガス中に含まれる複層構造微粒子を実施例
1と同様の方法により回収した。
【0056】尚この時、原料ガス濃度は、窒素キャリア
ーガスに対してチタンテトライソプロポキシド0.17
重量%、アルミニウムイソプロポキシド0.35重量
%、また反応空間内での原料ガスの平均滞留時間はチタ
ンテトライソプロポキシドが約75秒、アルミニウムイ
ソプロポキシドが約57秒である。またテイラー数は3
58、レイノルズ数は反応空間頂部から供給口9bまで
の部分で0.93、供給口9b以降の部分で1.4であ
り、前述のテイラー渦流の形成条件を満足している。
【0057】上記条件により得られたFe2 3 /Ti
2 /Al2 3 複層構造微粒子は、X線回折による分
析の結果、TiO2 被覆層の結晶相がアモルファスで一
部アナターゼが混在しており、Al2 3 被覆層の結晶
相がアモルファスに近いγ型であることがわかった。粒
子断面の透過型電子顕微鏡による観察の結果、TiO2
被覆層とAl2 3 被覆層は共に一様な層状構造をも
ち、これらの間には明瞭な境界が認められた。TiO2
被覆層の平均厚みは約0.05μmで、Fe2 3 核微
粒子の粒子径dpとTiO2 被覆層まで含めた部分の粒
子径Dpの比dp/Dpは0.89となる。TiO2
覆層厚みの分布は、0.03μm以下が0%、0.03
〜0.04μmが3%、0.04〜0.05μmが21
%、0.05〜0.06μmが69%、0.06〜0.
07μmが7%、0.07μm以上が0%であった。最
外層であるAl2 3 被覆層の平均厚みは約0.07μ
mで、Al2 3 被覆層を除いた部分の粒子径dpと複
層構造微粒子全体の粒子径Dpの比dp/Dpは0.8
7となる。Al2 3 被覆層厚みの分布は、0.04μ
m以下が1%、0.04〜0.06μmが20%、0.
06〜0.08μmが76%、0.08〜0.1μmが
3%、0.1μm以上が0%であった。また、フィルタ
ーにて捕集したFe2 3 /TiO2 /Al2 3 複層
構造微粒子の収率(重量比)は98%であった。
【0058】比較例4 実施例4と同じ反応装置および条件を用いて、内円筒を
回転させないで、すなわちテイラー渦流を発生させず、
押し出し流れにて、原料ガスの熱分解により微粒子生成
実験を行った。上記条件により得られたFe2 3 /T
iO2 /Al2 3 複層構造微粒子は、TiO2 被覆層
の結晶相がアモルファスで一部アナターゼが混在してお
り、Al2 3 被覆層の結晶相がアモルファスに近いγ
型であった。TiO2 被覆層の平均厚みは約0.05μ
mで、TiO2 被覆層厚みの分布は、0.03μm以下
が6%、0.03〜0.04μmが13%、0.04〜
0.05μmが24%、0.05〜0.06μmが37
%、0.06〜0.07μmが15%、0.07μm以
上が5%であった。最外層であるAl2 3 被覆層の平
均厚みは約0.07μmで、Al2 3 被覆層厚みの分
布は、0.04μm以下が6%、0.04〜0.06μ
mが35%、0.06〜0.08μmが44%、0.0
8〜0.1μmが13%、0.1μm以上が2%であっ
た。テイラー渦流の形成条件下で微粒子生成を行った実
施例4の場合に比べて、その被覆層厚み分布はTi
2 、Al2 3 共に広く、被覆層の均一性に劣ると言
える。また、フィルターにて捕集したFe2 3 /Ti
2 /Al2 3 複層構造微粒子の収率(重量比)は、
生成微粒子が内円筒および外円筒壁面に付着しているた
め78%であり、テイラー渦流の形成条件下で微粒子生
成を行った実施例4の場合に比べて、収率は悪いと言え
る。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、CVD反応場の流れと
して、テイラー渦流を採用したことにより、その渦流内
での温度分布、反応ガス濃度分布及び渦流内に閉じこめ
られた生成微粒子の滞留時間が均一となり、高収率で均
一な微粒子を得ることが可能となる。また、核微粒子の
反応空間への供給や原料ガスを二箇所以上の供給口より
反応空間に供給することにより、各層の厚さの均一な複
層構造微粒子を高収率で得ることができる。従って、本
発明の簡便なプロセスにより、広範な種類のセラミック
ス微粒子を高収率、低コストで連続生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における微粒子製造装置の一例を示す概
略図である。
【図2】本発明における複層構造微粒子製造装置の一例
を示す概略図である。
【図3】本発明における複層構造微粒子製造装置の一例
を示す概略図である。
【図4】本発明における複層構造微粒子製造装置の一例
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 内円筒 2 外円筒 3 内円筒回転駆動用装置 4 化学反応に必要なエネルギー供給装置 5 原料気化装置 5a 原料気化装置(蒸発器) 5b 原料気化装置(蒸発器) 6 キャリアーガス供給装置 6a キャリアーガス供給装置 6b キャリアーガス供給装置 7 微粒子捕集装置 8 反応空間 9 原料ガスの供給口 9a 原料ガスの供給口 9b 原料ガスの供給口 10 粉体供給分散装置 11 粉体輸送用キャリアーガス供給装置 12 核微粒子の供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小久保 佐知子 埼玉県北葛飾郡吉川町平沼2090−705 (72)発明者 傳 慶一 和歌山県和歌山市関戸4−1−1

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一種類、又は複数種類の金属化合物を気
    化させて原料ガスとし、該原料ガスをキャリアーガスに
    より、静止した外円筒と回転可能な内円筒を有する共軸
    二重円筒型反応装置の内外円筒間の環状部に設けられた
    反応空間に供給し、内円筒を回転させながら該反応空間
    内で該原料ガスを反応せしめることを特徴とするセラミ
    ックス微粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 原料ガス以外に、更に核微粒子をキャリ
    アーガスにより反応空間に供給し、該原料ガスの反応に
    より生じるセラミックスで該核微粒子の表面を被覆する
    ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 共軸二重円筒型反応装置に設けられた二
    箇所以上の供給口より、種類の異なる原料ガスをキャリ
    アーガスにより反応空間に供給し、各々の原料ガスの反
    応により生じるセラミックスで複層構造を有するセラミ
    ックス微粒子を形成させることを特徴とする請求項1又
    は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応空間内のガスにテイラー渦流を形成
    させるように内円筒の回転数を制御することを特徴とす
    る請求項1〜3いずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 下記の式で表されるテイラー数及びレイ
    ノルズ数が、それぞれ40〜15,000及び0.05
    〜2,000の範囲となるように内円筒の回転角速度及
    びガス相の軸方向速度を制御することを特徴とする請求
    項1〜4いずれかに記載の製造方法。 Ta =(Ri ・ω・d/ν)(d/Ri )1/2 Re=d・u/ν (式中、Taはテイラー数、Ri は内円筒径、ωは内円
    筒の回転角速度、Re はレイノルズ数、dは内外円筒間
    の環状部の幅、νはガス相の動粘度、uはガス相の軸方
    向速度を表わす。)
  6. 【請求項6】 一種類又は複数種類の金属化合物を気化
    させ原料ガスを発生させる為の原料気化装置、該原料ガ
    スを輸送させる為のキャリアーガス供給装置、テイラー
    渦流を形成させる為の静止した外円筒および回転可能な
    内円筒を有すると共に原料ガスの供給口を備えた共軸二
    重円筒型反応装置、該内円筒を回転させる為の内円筒回
    転駆動用装置、化学反応に必要なエネルギーを内外円筒
    間の環状部に設けられた反応空間内に供給するエネルギ
    ー供給装置、及び該反応空間より出た気相中の微粒子を
    捕集する微粒子捕集装置を具備することを特徴とするセ
    ラミックス微粒子の製造装置。
  7. 【請求項7】 共軸二重円筒型反応装置に核微粒子の供
    給口がさらに設けられ、核微粒子の供給手段と連結され
    ていることを特徴とする請求項6記載の製造装置。
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