JPH0624358A - 車体構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造を複雑とせず、いかなる方向の力に対し
ても面内剛性を向上させることができる車体構造を提供
する。 【構成】 ダッシュロアパネル１２にレインフォースパ
ネル１４を接合した車体構造において、前記ダッシュロ
アパネル１２に、レインフォースパネル１４側と反対側
に突出する車体側ビード１２ｂを複数本併設する一方、
前記レインフォースパネル１４に、前記ダッシュロアパ
ネル１２側と反対側に突出する複数本のレインフォース
側ビード１４ａを、前記複数の車体側ビード１２ｂの間
に位置するように形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、車両の壁や床面等を
形成する車体パネルにレインフォースパネルを接合した
車体構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来からこの種のものとしては、図４及
び図５に示すようなものがある。図中符号１は、車体パ
ネルとしてのダッシュロアパネルで、このダッシュロア
パネル１にメルシート２を介在させてレインフォースパ
ネル３が接合されている。このダッシュロアパネル１と
レインフォースパネル３とには、それぞれ同方向に突出
する車体側ビード１ａとレインフォース側ビード３ａが
複数本併設されている。

【０００３】そして、この車体側ビード１ａとレインフ
ォース側ビード３ａとは互いに嵌合している。

【０００４】なお、図４中符号４はカウルボックスであ
る。

【０００５】他のこの種のものとしては、例えば実開昭
６１−５９１６７号公報に記載されたようなものがあ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車体構造にあっては、サブフレーム取付け点
から矢印Ｐ方向（車幅方向）に作用する荷重に対し両ビ
ード１ａ，３ａが有効に働かず、この方向に対する面内
剛性が低下し、その結果、ロードノイズ等の振動を抑制
することができなかった。

【０００７】この発明は、構造を複雑とせず、いかなる
方向の力に対しても面内剛性を向上させることができる
車体構造を提供することを課題としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、かかる課題
に着目してなされたもので、車体の壁や床面等を形成す
る車体パネルにレインフォースパネルを接合した車体構
造において、前記車体パネルに、レインフォースパネル
側と反対側に突出する車体側ビードを複数本併設する一
方、前記レインフォースパネルに、前記車体パネル側と
反対側に突出する複数本のレインフォース側ビードを、
前記複数の車体側ビードの間に位置するように形成した
車体構造としたことを特徴としている。

【０００９】

【作 用】かかる手段によれば、複数本のレインフォー
ス側ビードを、複数本の車体側ビード間に位置するよう
に形成することにより、各ビードの長手方向に作用する
力に対する面内剛性は勿論のこと、各ビード形成方向と
略直交する方向に作用する力に対する面内剛性を向上さ
せることができる。

【００１０】このように面内剛性を向上させることがで
きると共に、車体パネルとレインフォースパネルとの間
には空気層を形成できることから遮音性能を従来より向
上させることができる。

【００１１】

【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。

【００１２】図１乃至図３は、この発明の一実施例を示
す図である。なお、従来と同一の部材は同一符号を付し
て説明する。

【００１３】まず構成を説明すると、図中符号１１はフ
ロアパネルで、このフロアパネル１１の前端部１１ａに
は「車体パネル」としてのダッシュロアパネル１２の下
端部１２ａが接合されている。

【００１４】そして、このダッシュロアパネル１２によ
り、車室内側Ｒとエンジンルーム側Ｅとが画成され、こ
のダッシュロアパネル１２の車室内側Ｒにアスファルト
含浸シート等の防音防振シート１３を介在させた状態で
レインフォースパネル１４とスポット溶接されている。

【００１５】このダッシュロアパネル１２には、略エン
ジンルーム側Ｅに突出（レインフォースパネル１４側と
反対側に突出）し、車両前後方向に延びる車体側ビード
１２ｂが、中央部及びその両側に複数本併設されてい
る。

【００１６】一方、レインフォースパネル１４には、図
３に示すように、車室内側Ｒに突出（ダッシュロアパネ
ル１２側と反対側に突出）し、車両前後方向に延びるレ
インフォース側ビード１４ａが計５本形成されている。

【００１７】これらレインフォース側ビード１４ａは、
複数の車体側ビード１２ｂの間に位置するように形成さ
れている。これにより、レインフォース側ビード１４ａ
等により形成される空気層１５と、車体側ビード１２ｂ
等により形成される空気層１６とが車幅方向に互い違い
に形成されている。

【００１８】また、レインフォース側ビード１４ａに
は、複数箇所に凹部１４ｂが形成され、この底部は一般
部１４ｄと同一面となり、この部分がダッシュロアパネ
ル１２の一般部１２ｄにスポット溶接されている（図２
参照）。また、凹部１４ｂと一般部１２ｄとが重ならな
い場合には、同様にして別の凹部を形成してもよい。

【００１９】次に、作用について説明する。

【００２０】上記のように、複数の車体側ビード１２ｂ
の間にレインフォース側ビード１４ａが位置しており、
空気層１５，１６が車幅方向に沿って略連続した状態と
なっているため、車幅方向に作用する力に対して面内剛
性が向上する。

【００２１】このように面内剛性が向上すると共に、連
続する空気層１５，１６が形成されることにより、遮音
性能も向上することとなる。

【００２２】なお、上記各実施例では、「車体パネル」
としてダッシュロアパネル１２を用いて説明したが、こ
れに限らず、フロアパネル等に適用することもできる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、車体パネルに、レインフォースパネル側と反対側
に突出する車体側ビードを複数本併設する一方、レイン
フォースパネルに、車体パネル側と反対側に突出する複
数本のレインフォース側ビードを、複数の車体側ビード
の間に位置するように形成することにより、重量増加等
を招かずに、遮音性能を向上させることができる、とい
う実用上有益な効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の車体構造の一実施例を示す図３のＡ
−Ａ線に沿う断面図である。

【図２】同一実施例を示す図３のＢ−Ｂ線に沿う断面図
である。

【図３】同一実施例を示す全体斜視図である。

【図４】従来例を示す斜視図である。

【図５】図４のＣ−Ｃ線に沿う断面図である。

【符号の説明】

12 ダッシュロアパネル（車体パネル） 12b 車体側ビード 14 レインフォースパネル 14a レインフォース側ビード

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体の壁や床面等を形成する車体パネル
   にレインフォースパネルを接合した車体構造において、 前記車体パネルに、レインフォースパネル側と反対側に
   突出する車体側ビードを複数本併設する一方、 前記レインフォースパネルに、前記車体パネル側と反対
   側に突出する複数本のレインフォース側ビードを、前記
   複数の車体側ビードの間に位置するように形成したこと
   を特徴とする車体構造。