JPH06239542A - エレベーター装置 - Google Patents

エレベーター装置

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JPH06239542A
JPH06239542A JP5028892A JP2889293A JPH06239542A JP H06239542 A JPH06239542 A JP H06239542A JP 5028892 A JP5028892 A JP 5028892A JP 2889293 A JP2889293 A JP 2889293A JP H06239542 A JPH06239542 A JP H06239542A
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JP
Japan
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braking force
braking
brake
car
force
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JP5028892A
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English (en)
Inventor
Masanobu Ito
正信 伊藤
Masakatsu Tanaka
正勝 田中
Masayuki Shigeta
政之 重田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動指令発生時に乗客の生理的苦痛を低減
し、かつ乗り心地を良好にする。 【構成】 一端に乗かご7を他端につり合おもり8を吊
下げたロープ6を巻き掛ける駆動シーブ4と、駆動シー
ブ4を制動するブレーキ手段17とよりなる巻上機3を
備え、ブレーキ手段17を、巻上機3の回転部材に制動
力を付勢する制動力付勢手段20と、制動力付勢手段2
0を開放しその付勢力を変化させる制動力開放手段19
とにより形成し、ブレーキ手段17を制御する制御手段
14に、予め設定されたエレベーター系の定数を記憶し
かつ制動指令発生時の乗かごの制動距離(乗かご位置)
hを入力して制動力指令値25を出力する制動力設定手
段24を設け、制動力指令値25に応じて制動力開放手
段19を制御する制動力制御手段26を付設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベーターに係り、
特に制動指令発生時に制動力を制御するのに好適なエレ
ベーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエレベーター装置においては、図
10に示すように、昇降路1の頂部に形成した機械室2
に設置した巻上機3により、ロープ6でつるべ状に吊り
下げた乗かご7とつり合おもり8とを昇降運転するもの
である。この巻上機3は電動機と、駆動シーブ4と、ブ
レーキ装置とよりなり、ロープ6を巻掛けた駆動シーブ
4を電動機で駆動し、ブレーキ装置で制動するものであ
る。そしてブレーキ手段を、巻上機の回転部材に制動力
を付勢する制動力付勢手段と、制動力付勢手段を開放し
その付勢力を変化させる制動力開放手段とにより形成
し、ブレーキ手段を制御する制御手段を具備してなる構
成とする。すかわち、昇降路1の上部に形成した機械室
2に設置した巻上機3の駆動シーブ4およびそらせ車5
にロープ6を巻き掛け、このロープ6の両端に乗かご7
およびつり合おもり8を連結してつるべ状に吊下げてい
る。乗かご7およびつり合おもり8は、昇降路1内に設
置した図示しない案内レールによって上下方向に昇降移
動できるように案内されている。
【0003】また、乗かご7およびつり合おもり8から
は両者に跨がるつり合ロープ9が吊下げられ、吊下げ下
端につり合プーリ10を巻掛けてつり合ロープ9の緩み
をなくしている。さらに、乗かご7からは照明用の電線
や操作用あるいは各種検出器用の信号線などをまとめた
テールコード11が引き出され、昇降路1の壁に設けた
接続箱12および配線13を経由して機械室2内に設け
た制御装置(制御手段)14に接続されている。この制
御装置14は接続線15を介して巻上機3の電動機に接
続し、また建屋内に配線された電力線や信号線に接続さ
れている。
【0004】前記構成のエレベーター装置を運転するに
は、巻上機3を駆動すればよい。巻上機3の駆動によ
り、駆動シーブ4が回転し、巻掛けたロープ6を介して
乗かご7およびつり合おもり8が昇降する。
【0005】エレベーターの運転は、まずブレーキ装置
の制動力を開放する動作状態にし、制御装置により制御
される電動機を駆動し、駆動シーブを介して乗かごを駆
動する。エレベーターの通常の停止時(制動指令発生
時)は、電動機により速度を下げて乗かごの速度を零
(停止)状態にしておき、ブレーキ装置により制動力を
掛ける状態にし、このブレーキで発生する摩擦力、つま
り制動力で乗かごを静止保持する。非常停止の場合は、
乗かごが走行している状態で電動機の電源を遮断すると
ともに、ブレーキ装置の制動力開放を中止して制動力を
与え、未だ走行状態のエレベーターを減速し停止させ
る。すなわち、走行中のエレベーターをブレーキ装置の
制動力で直接減速し停止させる。この非常停止の際、急
激な減速では減速度が大きくなり、乗客に生理的な苦痛
を与え、乗心地を低下させるため、できるだけ減速度を
小さくして目標位置に停止させることが必要である。乗
心地を考慮した所定減速度をβとすると、これに必要な
制動距離h、つまり乗かごの位置から目標停止位置まで
の距離が定まる(後述の(1)式を変形して求まる)。
したがって、制動距離に余裕がある場合は制動力を低減
し、減速度を小さくして乗心地をよくすることが必要で
ある。従来のブレーキ装置とその制動力を制御する手段
は、特開昭60−148879号公報に記載のように構
成されている。すなわち、機械的なばねによる制動力を
電磁吸着力で開放する電磁ブレーキ装置を用い、非常停
止指令があった場合、この電磁ブレーキ装置の励磁電流
値を下げてばねによる制動力を弱めることが考えられて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベーター装
置にあっては、電磁ブレーキ装置の励磁電流によって制
動力を設定しており、この制動力の設定に対して、乗か
ごの積載量及び運転方向などは考慮されているが、乗か
ごの位置については考慮されていない。また、制動力が
制御されていないため、制動力が安定しないという問題
がある。
【0007】本発明の目的は、制動指令発生時に乗客の
生理的苦痛を低減し、乗り心地の良好なエレベーター装
置を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、非常停止時におい
て、安定した制動力の制御を行い得るエレベーター装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係るエレベーター装置は、一端に乗かごを
他端につり合おもりを吊下げたロープを巻き掛ける駆動
シーブと、駆動シーブを制動するブレーキ手段とよりな
る巻上機を備え、ブレーキ手段を、巻上機の回転部材に
制動力を付勢する制動力付勢手段と、制動力付勢手段を
開放しその付勢力を変化させる制動力開放手段とにより
形成し、ブレーキ手段を制御する制御手段を具備してな
るエレベーター装置において、制御手段に、予め設定さ
れたエレベーター系の定数を記憶するとともに制動指令
発生時の乗かごの位置を入力し制動距離に応じて制動力
指令値を出力する制動力設定手段を設け、制動力指令値
により制動力開放手段を制御する制動力制御手段を付設
した構成とする。
【0010】そして制動力設定手段は、少なくとも乗か
ご、つり合おもり、ロープ、駆動シーブ、そらせ車、つ
り合プーリ及び電動機より求めた慣性モーメントと、乗
かご速度と、制動遅れ時間と、シーブ半径とよりなるエ
レベーター系の定数を予め記憶し、乗かごの制動距離に
応じて所定減速度を求め制動距離の関数として所定制動
力を演算し制動力指令値を出力するものである構成とす
る。
【0011】また制動力制御手段は、制動力指令値によ
り制動力開放手段を駆動する操作手段と、制動力開放手
段の制動力を検出する制動力検出手段とよりなり、制動
力指令値に制動力検出手段の出力値を負帰還させるもの
である構成でもよい。
【0012】さらに制動力開放手段は、電磁駆動機構で
ある構成でもよい。
【0013】そして制動力開放手段は、油圧駆動機構で
ある構成でもよい。
【0014】また制動力検出手段は、ブレーキレバーの
表面に設けた表面歪み検出手段である構成でもよい。
【0015】
【作用】本発明によれば、制動指令発生時に制御手段に
乗かごの位置が入力され、制動距離に応じて減速度が求
められ、所定制動力を乗かごの位置によって設定するよ
うにしたため、制動距離に余裕がある位置からは制動力
が下げられて減速度が低減される。また、実際の制動力
を制動力検出手段によって検出しその信号を帰還制御し
て制動力が加わるようにしたため、制動力が安定する。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図4を参照しなが
ら説明する。図1に示すように、一端に乗かご7を他端
につり合おもり8を吊下げたロープ6を巻き掛ける駆動
シーブ4と、駆動シーブ4を制動するブレーキ手段(ブ
レーキ装置)17とよりなる巻上機3を備え、ブレーキ
手段17を、巻上機3の回転部材に制動力を付勢する制
動力付勢手段20と、制動力付勢手段20を開放しその
付勢力を変化させる制動力開放手段19とにより形成
し、ブレーキ手段17を制御する制御手段(制御装置)
14を具備してなるエレベーター装置であって、制御手
段14に、予め設定されたエレベーター系の定数を記憶
するとともに制動指令発生時の乗かごの乗かご位置hを
入力し制動距離に応じて所定減速度を選択し制動力指令
値25を出力する制動力設定手段24を設け、制動力指
令値25により制動力開放手段19を制御する制動力制
御手段26を付設した構成とする。すなわち、乗かご7
とつり合おもり8はロープ6で連結され、駆動シーブ4
およびそらせ車5に対してつるべ状に吊られている。駆
動シーブ4は電動機16に結合されている。また、ブレ
ーキ装置17は、電動機16および駆動シーブ4に結合
されたブレーキドラム18を制動するように設けられ、
駆動シーブ4、電動機16およびブレーキ装置17より
なる巻上機3を制動し、乗かご7およびつり合おもり8
を制動し停止保持する。
【0017】制動力開放手段19は、例えば電磁力を利
用した電磁駆動機構または油圧力を利用した油圧駆動機
構よりなり、制動力付勢手段20は例えば金属ばねより
なるものとする。制御装置14は、位置・速度検出器
(パルスエンコーダ)21の出力および乗かご7の積載
量検出器22の出力を帰還入力として電動機16を制御
し駆動する。さらに、制御装置14はエレベーターが停
止しようとする際、制動指令23と位置・速度検出器2
1による乗かご7の位置情報とによりブレーキ装置17
を制御する。すなわち、通常の制動指令23に対して
は、スイッチSWを通常側に選択して制動力開放手段1
9を消勢し、制動力付勢手段20により制動力を加え
る。また、非常の制動指令23に対しては、スイッチS
Wを非常側に選択して、制動力設定手段24によって、
乗かご7の位置情報と予め設定されたエレベーター系の
定数に基づいて設定される制動力指令値25とにより制
動力制御手段26が動作し、制動力開放手段19を作動
させて制動力を制御する。
【0018】巻上機3は図2および図3に示すように、
駆動シーブ4を駆動する電動機16を有する。この電動
機16の回転軸27の一端は軸受28によって回転自在
に支承され、この回転軸27の他端に駆動シーブ4が取
付けられている。さらに、駆動シーブ4の他端に隣接し
てブレーキ装置17が設けられている。このブレーキ装
置17は、駆動シーブ4と一体に形成されたブレーキド
ラム29と、このブレーキドラム29を挟む位置に配置
された両側のブレーキレバー30と、これらブレーキレ
バー30を回動自在に下端で支持するピン31と、ブレ
ーキレバー30のほぼ回転軸27の中心に対応する位置
に、各々ピン32を介して蝶番結合されるブレーキシュ
ー33とにより形成される。各ブレーキシュー33のブ
レーキドラム29と対抗する面は、ブレーキドラム29
の外周面に合致するように凹曲面に形成され、表面にラ
イニング材34が固定されている。
【0019】ブレーキレバー30の上方には、両者に跨
がるロッド35が貫通しており、このロッド35の貫通
端とブレーキレバー30との間にブレーキばね36が嵌
着されている。このブレーキばね36によりブレーキレ
バー30の上部間隔が狭められ、これによりブレーキシ
ュー33の凹曲面がブレーキドラム29の外周面に押圧
力Pbで押付けられて制動力付勢手段20が形成され
る。
【0020】制動力付勢手段20の上方には、ブレーキ
ばね36による制動力を開放する制動力開放手段19
が、押圧ロッド37を介してそれぞれのブレーキレバー
30の間に設けられ、この制動力開放手段19が作動す
ると押圧ロッド37がそれぞれのブレーキレバー30側
に移動し、この押圧ロッド37の移動によりブレーキレ
バー30を押し広げて押圧力Pbを変化させるのであ
る。
【0021】また、制動力開放手段19の駆動機構の一
例として電磁石の場合を図4に示す。すなわち、箱体を
形成する継鉄38と、この継鉄38内に固定された固定
鉄心39と、この固定鉄心39と継鉄38を垂直に貫通
する可動ロッド43と、この可動ロッド43の上部に固
定された可動鉄心40と、可動鉄心40と対向する固定
鉄心39の外周に設置された円筒状のコイル41と、可
動ロッド43の下端に一端が当接するレバー42と、こ
のレバー42の他端に一端が当接し、かつ他端が図2に
示すブレーキレバー30に当接する押圧ロッド37とに
より形成される。なお、継鉄38にはフランジ44が設
けられており、このフランジ44を利用して図3に示す
軸受28の固定部材に取付けている。また、継鉄38の
可動ロッド43と可動鉄心40とが貫通する位置には軸
受部材45,46が施され、可動ロッド43と可動鉄心
40の移動を案内するようになっている。レバー42は
フランジ44にピン47を介して蝶番結合されている。
なお、固定鉄心39と可動鉄心40とは空隙δgを介し
て対向している。
【0022】前記構成で、コイル41を励磁すると、可
動鉄心40は固定鉄心39側に吸引されて移動し、可動
ロッド43を下方へさげる。可動ロッド43の下方への
移動により、レバー42はピン47を支点として図示の
二点鎖線のように回動し、押圧ロッド37を矢印b方向
へ移動させる。コイル41が無励磁の場合は、図2に示
すブレーキばね36の力によって押圧ロッド37が矢印
a方向へ押され、可動鉄心40は図4に示す状態にな
る。
【0023】次に、制動力設定手段について、図5およ
び図6を参照しながら説明する。予め設定されたエレベ
ーターの回転系、直線系全体で形成される定数、すなわ
ち、乗かご、つり合おもり、ロープ、駆動シーブ、そら
せ車、つり合プーリ、電動機などより求めた慣性モーメ
ント(I)48、乗かご速度(v)49、制動遅れ時間
(t)50およびシーブ半径(r)51などを予め設定
入力して記憶し、さらに、位置・速度検出器21からの
乗かご位置(h)52を制動力設定手段24に入力して
所定減速度を求めて所定制動力(必要フレーキ力)を演
算し、これを制動力指令値25として図1に示す制動力
制御手段26へ入力する。
【0024】図6は、制動指令が発生した乗かご位置h
より所定停止位置53までの制動距離と、減速停止させ
る必要減速度(所定減速度)βとの関係を示す。所定停
止位置53に対し、乗かご位置hで制動指令が発生する
と、必要減速度βは(1)式の通りである。 β=v2/{2(h−v・t)} ……(1) β:必要減速度 v:非常制動が発生したときの乗かご速度 h:非常制動が発生したときの乗かご位置 (所定停止位置までの制動距離) t:ブレーキ装置の制動動作遅れ時間 一方、必要減速度βを得るための必要ブレーキ力Tbは
(2)〜(4)式で表される。 Tb=Iω±Tub ……(2) ω =β/Rs ……(3) Tub=|Rs{(Lc/2)−L}| ……(4) Tb:ブレーキ力(トルク) I :エレベーター系全体の慣性モーメント ω :角減速度 Rs:駆動シーブ半径 Tub:不平衡トルク +;Tubの方向が乗かごの運転方向と同一の場合 −;Tubの方向が乗かごの運転方向と逆の場合 Lc:乗かごの定格積載量 L :乗かごの積載量 したがって、(1)〜(4)式より、必要ブレーキ力T
bは(5)式のようになる。 Tb=I/Rs×v2/{2(h−v・t)}±Tub ……(5) ここで、エレベーター系全体の慣性モーメントI、制動
指令が発生したときの乗かご速度v(通常は定格速度を
設定する)、ブレーキ装置の制動遅れ時間tおよび駆動
シーブ半径Rsを定数、不平衡トルクTubを符号に関
係しない定数として設定すると、必要ブレーキ力Tbは
乗かご位置hだけの関数になる。また、(1)式で必要
制動距離、すなわち乗かごの位置からの必要減速度βを
乗かごの乗客が生理的苦痛を許容できる限界値とする。
このように制動力(トルク)を設定することにより、乗
心地の良好な非常制動が可能である。しかし、実際的に
は、乗客の生理的苦痛を少しでも感じさせないようにす
ることが必要で、制動距離に余裕、すなわち所定停止位
置から乗かごの位置がhより大なる場合は制動力を下げ
て、図6に示すように、乗かご位置h1(h1>h)から
の制動のように減速度を小さくしてβ>β1とすると良
好である。
【0025】ところで、図4に示す制動力開放手段19
の一例である電磁石の電磁力は、図7に示すようにコイ
ル電流一定のとき空隙δgに対して2次的に低下する。
図2〜図4に示すブレーキ装置は、この空隙δgを変動
させる要因がある。すなわち、ライニング材34の摩
耗、およびレバー42と可動ロッド43およびレバー4
2と押圧ロッド37の接触部の摩耗である。図7に示す
ように、例えば所定の空隙δgが大なる方へΔδg変動
すると、所定の電磁力Pmに対して電磁力がΔPm低下
する。このことは、制動力開放手段19の開放力が小さ
くなるのでブレーキ装置17の所定の制動力が増大する
ことになる。また、逆に所定の空隙δgが小なる方へ変
動すると制動力は低下する。したがって、従来例のよう
に、コイル41に一定電流を流す場合は、前記のように
設定した制動力が変動する問題がある。
【0026】そこで、この問題を改善した他の実施例を
図8および図9に示す。図8に示すように、制動力検出
手段54で制動力を検出して、制動力指令値25に負帰
還し、その後操作手段55を介して制動力開放手段19
を駆動するようにしたものである。図9は図2に示すブ
レーキ装置17の一例である。制動力検出手段はブレー
キレバー30の表面に設けたひずみゲージなどの表面歪
み検出手段56であり、これによりブレーキドラム29
の押圧力Pbを検出し変換要素57に入力する。すなわ
ち、ライニング材34とブレーキドラム29との間の摩
擦係数μb、ブレーキドラム半径Rbとすると、Tb=
μb×Rb×Pbであるから、この変換要素57により
押圧力Pbを制動力Tbに変換し出力する。制動力制御
手段は図8に示す構成と同様であり、変換要素57の出
力、すなわち検出した制動力Tbを制動力指令値25に
負帰還し、その後、操作手段55を介して制動力開放手
段19の電磁石のコイルに電流を流し、制動力開放手段
19を駆動ようにしたものである。この場合、制動力を
制御しているため、電磁石の空隙が変化しても指令され
た制動力となるようにコイルの電流が変化する。
【0027】なお、ブレーキばね力Psによるブレーキ
レバー30表面のひずみ量がブレーキドラム29の押圧
力Pbに比例するのを実験的に確認している。またブレ
ーキドラム29の制動力検出手段はひずみゲージ56に
限定されず、圧力検出器を直接ブレーキレバー30とブ
レーキシュー33との間、あるいはブレーキシュー33
とライニング材34との間に設置してもよく、さらに、
ブレーキばね力Psと制動力開放手段19の電磁石の出
力Pmとの差を取ってもよい。
【0028】本発明によれば、エレベーターの停止時又
は非常停止時において、制動指令が発生した乗かご位置
によって制動力を制御するようにしたため、乗客の生理
的苦痛を低減し、良好な乗り心地が得られる効果があ
る。また、制動力を検出し、制動力指令値に対して負帰
還するようにしたため、安定した制動力の制御ができる
効果がある。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、制動指令が発生した際
の乗かご位置によって制動力を制御するようにしたた
め、乗客の生理的苦痛を低減し、良好な乗り心地が得ら
れる効果がある。また、制動力を検出し、制動力指令に
対して負帰還するようにしたため、安定した制動力の制
御ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すエレベーターの構成図
である。
【図2】図1に示す巻上機の正面図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】図1に示す制動力開放手段の駆動部の一部の縦
断面図である。
【図5】図1に示す制動力設定手段の構成図である。
【図6】制動指令が発生した乗かごの位置と減速度との
関係を示す図である。
【図7】電磁石の空隙と電磁力との関係を示す図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例を説明する図である。
【図9】図8の構成図である。
【図10】従来の技術を示す図である。
【符号の説明】 3 巻上機 4 駆動シーブ 5 そらせ車 6 ロープ 7 乗かご 8 つり合おもり 10 つり合プーリ 16 電動機 17 ブレーキ装置 19 制動力開放手段 20 制動力付勢手段 21 位置・速度検出器 23 制動指令 24 制動力設定手段 25 制動力指令値 26 制動力制御手段 54 制動力検出手段 55 操作手段 56 表面歪み検出手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に乗かごを他端につり合おもりを吊
    下げたロープを巻き掛ける駆動シーブと、該駆動シーブ
    を制動するブレーキ手段とよりなる巻上機を備え、前記
    ブレーキ手段を、前記巻上機の回転部材に制動力を付勢
    する制動力付勢手段と、該制動力付勢手段を開放しその
    付勢力を変化させる制動力開放手段とにより形成し、前
    記ブレーキ手段を制御する制御手段を具備してなるエレ
    ベーター装置において、前記制御手段に、予め設定され
    たエレベーター系の定数を記憶するとともに制動指令発
    生時の前記乗かごの位置を入力し制動距離に応じて制動
    力指令値を出力する制動力設定手段を設け、該制動力指
    令値により前記制動力開放手段を制御する制動力制御手
    段を付設したことを特徴とするエレベーター装置。
  2. 【請求項2】 制動力設定手段は、少なくとも乗かご、
    つり合おもり、ロープ、駆動シーブ、そらせ車、つり合
    プーリ及び電動機より求めた慣性モーメントと、乗かご
    速度と、制動遅れ時間と、シーブ半径とよりなるエレベ
    ーター系の定数を予め記憶し、前記乗かごの制動距離に
    応じて所定減速度を求め該制動距離の関数として所定制
    動力を演算し制動力指令値を出力するものであることを
    特徴とする請求項1記載のエレベーター装置。
  3. 【請求項3】 制動力制御手段は、制動力指令値により
    制動力開放手段を駆動する操作手段と、該制動力開放手
    段の制動力を検出する制動力検出手段とよりなり、前記
    制動力指令値に該制動力検出手段の出力値を負帰還させ
    るものであることを特徴とする請求項1又は2記載のエ
    レベーター装置。
  4. 【請求項4】 制動力開放手段は、電磁駆動機構である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のエ
    レベーター装置。
  5. 【請求項5】 制動力開放手段は、油圧駆動機構である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のエ
    レベーター装置。
  6. 【請求項6】 制動力検出手段は、ブレーキレバーの表
    面に設けた表面歪み検出手段であることを特徴とする請
    求項3記載のエレベーター装置。
JP5028892A 1993-02-18 1993-02-18 エレベーター装置 Pending JPH06239542A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7655710B2 (en) 2002-05-22 2010-02-02 Basf Construction Polymers Gmbh Use of water-soluble polymers as auxiliary drying agents for the production of polymer dispersing agents
WO2011074068A1 (ja) * 2009-12-15 2011-06-23 三菱電機株式会社 エレベータ装置

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