JPH0621098A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH0621098A
JPH0621098A JP4176389A JP17638992A JPH0621098A JP H0621098 A JPH0621098 A JP H0621098A JP 4176389 A JP4176389 A JP 4176389A JP 17638992 A JP17638992 A JP 17638992A JP H0621098 A JPH0621098 A JP H0621098A
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JP
Japan
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film
gate electrode
forming
semiconductor device
substrate
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JP4176389A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Machida
佳彦 町田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大型の基板を用いた場合に簡便にオフセット構
造を有する薄膜トランジスタを作製する方法を提供す
る。 【構成】ゲート電極或はその周辺の段差に形成したサイ
ドウォール上にソース・ドレインを形成する。ソース・
ドレインを形成する方法として選択成膜を用いる。 【効果】オフセット構造のオフセット領域をサイドウォ
ールの形状に依存せず、また素子にダメージを与えるこ
となく形成することが可能である。大型基板を用いた場
合に、複雑な工程を用いることなく高いオンオフ比を有
する薄膜トランジスタを形成することが可能となる。ま
た全工程を450℃以下で構成することも可能で、低コ
ストな基板を利用することができる。その結果、大型で
高解像度の液晶表示パネルや大型で高速高解像度の密着
型イメージセンサや三次元IC等を低コストで製造でき
るようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置及びその製
造方法に係わり、特に絶縁性非晶質材料上の半導体装置
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型で高解像度の液晶表示パネル
や高速で高解像度の密着型イメージセンサ、三次元IC
等へのニーズから、ガラスや石英等の絶縁性非晶質基板
やSiO2等の絶縁性非晶質材料上に高性能な半導体素
子を形成する技術が求められている。
【0003】この様な半導体素子として、非晶質シリコ
ンもしくは多結晶シリコンを素子材としたものは、各素
子の特性のばらつきや、歩留まりといった点では良好な
結果が得られている。特に多結晶シリコンを素子材とし
たものは、レーザー光による溶融再結晶化の技術や、非
晶質シリコンを固相成長させ大粒径の多結晶シリコン膜
を形成する技術等により比較的高い移動度を有する素子
が比較的容易に作製できる様になっている。このためL
CDやイメージセンサのスイッチング素子や駆動素子と
しての応用が可能となってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、液晶パ
ネルの高精細化やSRAMへの応用等で、オン電流ばか
りで無くオフリークの小さい、またより耐圧の高い素子
が求められる様になってきている。
【0005】MOS型のトランジスタとしてこの様な特
性を実現する構造として、LDD(ライトリー・ドープ
ト・ドレイン)構造が知られている。この構造は通常ゲ
ート電極形成後、低濃度の不純物イオンの打ち込みを行
なった後、ゲート電極の周囲にサイドウォールを形成し
て再度高濃度での不純物イオン打ち込みを行うと言った
方法で形成されるものである。
【0006】上述した様なLDD構造を作製するプロセ
スでは、低濃度のドレイン領域の長さはサイドウォール
の幅に直接依存することになり、このサイドウォールを
均一に形成するために基板全体にわたって非常に均一に
エッチングを行なうことが要求される。しかし、液晶パ
ネル等への応用では例えば20cm角と言った大型の基板
に素子を作製する必要があり、この様な基板全体で均一
なエッチングを行なうことは非常に難しい。また、基板
が絶縁体であるためにエッチバックによるダメージも起
こり易い。更に均質なサイドウォールを形成するために
は、その材料であるSiO2膜を成膜した後、比較的高
い温度での熱処理を必要とし、この点でも大型の基板を
用いる場合に好ましくない。
【0007】このため、この様な分野への利用に関して
は、低濃度のイオン打ち込みを行なった後、低濃度の領
域として残す部分の上にレジストを形成した後、高い濃
度の不純物イオンの打ち込みを行なうと言ったプロセス
が検討されている。しかし、この様なプロセスでは、上
述のレジストの形成がゲート電極を形成する工程と全く
別個に行なわれるため、そのアライメントの精度が問題
となる。特に大型の基板を用いる場合には、熱処理等に
より微妙な基板の変形や反り等が起こり、基板全体で高
い精度でアライメントを行なうことが難しい場合も少な
くない。
【0008】この様により大型の基板に対して容易にオ
フセット構造やLDD構造を有する薄膜トンランジスタ
を作製することの出来るプロセスが求められている。
【0009】そこで本発明はこの様な問題点を解決する
ためのもので、大型の基板で簡便なプロセスでオフセッ
ト構造やLDD構造を持つ薄膜トランジスタを形成する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上述べた様な問題点を
解決するために、本発明の半導体装置は、ゲート電極に
よる段差或はゲート電極周辺の段差部に形成したサイド
ウォール上にソース・ドレイン領域を有することを特徴
とする。
【0011】本発明の半導体装置の製造方法は、少なく
ともゲート電極による段差或はゲート電極周辺の段差部
に形成したサイドウォール上に選択的にシリコン膜を形
成することによりソース・ドレイン領域を形成する工程
を有することを特徴とする。
【0012】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
少なくともゲート電極による段差或はゲート電極周辺の
段差部に形成したサイドウォール、或はサイドウォール
からP或は、As、B等の不純物を拡散させた領域より
ソース・ドレイン領域を形成する工程を有することを特
徴とする。
【0013】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
少なくともゲート電極のパターンを形成する工程に於
て、或はその工程と連続的にその下側の材料をエッチン
グすることにより、ゲート電極の膜厚を越える段差を形
成する工程を有することを特徴とする。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の実施例における半導体装置
の製造方法の一例を示す工程断面図である。
【0015】図1(a)は、絶縁性基板101上にゲー
ト電極層102、絶縁膜103及びサイドウォール10
4を形成した状態を示したものでる。
【0016】絶縁性基板101としては、表面にAPC
VD法(常圧CVD法)によるNSG層を形成した石英
ガラス基板を用いている。基板としては、他にも表面に
絶縁膜を形成したシリコン基板や、高耐熱性(800℃
以上の耐熱性を有するもの)ガラス基板を使用すること
ができる。
【0017】ゲート電極層102は多結晶シリコン膜
で、LPCVD法(減圧CVD法)により成膜したもの
である。反応ガスとしてシラン(SiH4)を用い、成
膜温度590℃で2000Å成膜した。成膜後、P拡散
による低抵抗化を行なっている。ゲート電極層102の
膜厚は、サイドウォールを形成するために1000Å以
上とすることが望ましい。また、材料としては多結晶シ
リコンの他にMo、W、Tiを利用したシリサイド膜を
利用しても良い。例えばタングステンシリサイド+多結
晶シリコンの様な2層構造や、多結晶シリコン+タング
ステンシリサイド+多結晶シリコンの様な3層構造とす
ると、ゲート電極の低抵抗化を図ることができる。
【0018】絶縁膜103はSiO2膜で、ゲート電極
層を形成後LPCVD法を用いて成膜したものである。
反応ガスとしてシラン及び酸素(O2)を用い、成膜温
度750℃で1200Å成膜した。絶縁膜103の形成
には、より高品質の絶縁膜を形成することの可能なゲー
ト電極層102の熱酸化や、ECRCVD法(電子サイ
クロトロン共鳴CVD法)による成膜を利用しても良
い。また、絶縁膜103の膜厚は400Å以下とすると
オフセット領域の効果が小さくなってオフ電流が大きく
なり、2000Å以上とするとオン電流が小さくなるた
め500〜2000Åの範囲とすると良い。特に100
0〜1500Åの膜厚とすると、高いオン・オフ比を有
する薄膜トランジスタを作製することができる。
【0019】サイドウォール104はLPCVD法によ
り成膜したSi34膜により形成したものである。Si
34膜は、反応ガスとしてシラン及びアンモニア(NH
3)を用い、成膜温度800℃で5000Å成膜した。
その後NF3を反応ガスとしたRIEで時間管理でエッ
チングを行ない、続いて塩素(Cl2)及び窒素(N2
を反応ガスをとしたドライエッチングを行なうことによ
りサイドウォールを形成した。サイドウォール形成後、
RCA洗浄を行い、800℃のN2アニールを行なって
いる。700℃以上の温度でのアニールを行なうとエッ
チングによる絶縁膜のダメージの回復に有効であり、作
製した薄膜トランジスタの信頼性を向上させることがで
きる。
【0020】図1(b)は、サイドウォール上に不純物
ををドープしたシリコン層105を形成した状態を示し
たものである。
【0021】不純物をドープしたシリコン層105の形
成方法としてはLPCVD法を利用し、成膜温度590
℃で800Å成膜している。反応ガスとしては、シラ
ン、ジクロルシラン(SiH2Cl2)、水素(H2)を
用い、混合比=1:30:100として成膜した。ドー
ピングガスとしては、水素ベースの2000ppmのフ
ォスフィン(PH3)を使用し、シラン及びジクロルシ
ランに流量に対して1/3程度添加している。シランと
ジクロルシランの流量比=1:20〜1:200、シラ
ンと水素の流量比1:50〜1:300の範囲でSi3
4上に選択的に不純物をドープしたシリコン層を形成
することができる。またジクロルシランのみでなく、C
l基を含む反応ガス、例えばCl2やSiCl4等を適量
添加して成膜することで同様の効果を得ることが可能で
ある。ドーピングガスとして、ホスフィンの他にもジボ
ラン(B26)や、アルシン(AsH3)等を用いるこ
ともできる。また、ドーピングするガスの流量を成膜中
に変化させることにより、ドレイン部の不純物分布を任
意に制御することが可能であり、LDD構造や傾斜ドー
プのドレイン構造を形成することもできる。不純物をド
ープしたシリコン膜の膜厚は、300Å以下であると配
線層とのコンタクトを取ることが難しくなり、また20
00Å以上とするとオフセットの効果が低くなって作製
した薄膜トランジスタのオフ電流が大きくなるため、3
00〜2000Åとすると良い。特に500〜1000
Åとするとコンタクト特性が安定で、オフ電流の低い薄
膜トランジスタを作製することができる。
【0022】安定的にSi34上のみに不純物をドープ
した多結晶シリコン膜を成膜するために、成膜前にRC
A洗浄や、水素含む雰囲気中でのプラズマ処理を行うの
も有効である。また、弗酸によるライトエッチを行なう
ことも、選択的な成膜を安定に行なうために有効であ
る。
【0023】図1(c)は不純物をドープしたシリコン
層105及び絶縁膜103上にシリコン層106を形成
した状態を示したものである。
【0024】シリコン層106の形成方法としてはLP
CVD法を用いている。反応ガスとしてシランを用い、
成膜温度590℃で800Å成膜した。成膜後、不要な
部分をフォトエッチ工程により取り除いている。より高
性能な薄膜トランジスタを作製するために、シリコン層
106の形成に固相成長法にる多結晶シリコン膜の大粒
径化や、レーザーアニール或はランプアニールによる多
結晶シリコン膜の高品質化の工程を利用すると良い。前
者は反応ガスとしてジシラン(Si26)を用いたLP
CVD法や反応ガスとしてシランを用いたプラズマCV
D法により非晶質シリコン膜を成膜した後、600〜7
20℃程度の温度で1〜数十時間のアニールを行なうも
のである。例えば600℃、72時間とか700℃、2
時間と言った条件のアニールが有効である。後者はシリ
コン層105の成膜を行なった後、レーザー或はランプ
の光により素子全体をアニールする方法である。この場
合不純物をドープしたシリコン層105及びシリコン層
106は、多結晶シリコンでも非晶質シリコンでも良
い。光源として波長の短いXeClやKrCl等を用い
たエキシマレーザーを用いてアニールを行なった場合
に、特に高いオン電流値を有する薄膜トランジスタが得
られた。また、シリコン層106の膜厚は300Å以下
とすると作製した薄膜トランジスタのオン電流のばらつ
きが大きくなり、2000Åとするとオフ電流が大きく
なり、オン特性が劣化するため、300〜2000Åと
すると良い。特に500〜1200Åとするとばらつき
が小さく、良好な特性を有する薄膜トランジスタを作製
することができる。
【0025】図1(d)は薄膜トランジスタの完成した
状態を示すもので、シリコン層106をチャネル領域、
不純物をドープしたシリコン層105をソース・ドレイ
ン領域として薄膜トランジスタを構成している。シリコ
ン層106を形成後、層間絶縁膜107、コンタクトホ
ール、金属配線層108の順序で形成している。
【0026】層間絶縁膜107の形成方法としては、A
PCVD法を用いている。反応ガスとしてシラン及び酸
素を用い、480℃で5000Å成膜した。層間絶縁膜
107成膜後に、水素を含む雰囲気中で350℃のアニ
ールを行なっている。コンタクトホールの形成は、反応
ガスとしてCF4及び水素を用いたRIEで行なってい
る。金属配線108の形成は、シリコンを1〜5%程度
含むアルミ−シリコン−銅のターゲットを用たスパッタ
法を用いている。金属配線108形成後、コンタクト部
の安定化のために250〜300℃のアニールを行なっ
ている。
【0027】上述した工程を用いることにより、作製し
た薄膜トランジスタのゲートオフセット領域は酸化膜1
03の膜厚により規定されることになり、サイドウォー
ルの形状にはあまり依存しなくなる。このため大型の基
板を用いた場合の素子特性のばらつきを低く抑えること
が可能となった。また、エッチバック工程の後に素子の
能動領域を形成するため、エッチバックによるダメージ
を受け難く、高い歩留まりで素子を作製することができ
る。
【0028】図2は、本発明の実施例における半導体装
置の製造方法の他の一例を示す工程断面図である。
【0029】図2(a)は、絶縁性基板201上にゲー
ト電極層202、絶縁膜203及びサイドウォール20
4を形成した状態を示したものでる。
【0030】絶縁性基板201としては、表面にスパッ
タ方によるSiO2層を形成したホウ珪酸ガラス(コー
ニング社7059)基板を用いている。ゲート電極層2
02はスパッタ法により形成したW膜で、基板温度20
0℃で800Å成膜したものである。ゲート電極の材料
としては、Wの他にもTiやCrを用いることができ
る。ゲート電極層202のパターンの形成は反応ガスに
CF4を用いたRIEによるエッチングを用いており、
連続的に基板部までエッチングを行なって約2500Å
の段差を形成している。この段差部の大きさとしては1
500〜5000Åの範囲で良好な特性を有する薄膜ト
ランジスタを形成することができる。電極材料としてC
rを用いる場合にはウエットエッチによりCrのエッチ
ングを行なった後、反応ガスとしてCF4を用いたRI
Eにより基板部をエッチングし、再びウェットエッチに
よりCrのエッチングを行なう。その後、スパッタ法に
より絶縁膜203を形成する。絶縁膜203の形成方法
としては、SiO2をターゲットとしたマグネトロンス
パッタ法を利用し、10%の酸素を添加したアルゴン雰
囲気中で、基板温度を350℃とし、1500Å成膜し
た。アルゴンに添加する酸素の量は、3〜20%が適当
で、5〜15%の範囲で特に耐圧の高いゲート膜を成膜
することが出来る。基板温度はある程度高い方が、耐圧
の高いゲート膜を成膜することが可能であるが、250
〜400℃とするのが適当である。
【0031】サイドウォール204は非晶質のSi34
膜により形成したものである。Si34膜の成膜にはP
ECVD法を用い、基板温度を350℃で5000Å成
膜を行なっている。反応ガスとしては、モノシラン及び
アンモニアを用い、水素で3%に希釈して成膜した。そ
の後NF3を反応ガスとしたRIEで時間管理でエッチ
ングを行ない、続いてCl2と窒素を反応ガスをとした
ドライエッチングを行なうことによりサイドウォールを
形成している。
【0032】図2(b)はサイドウォール上に不純物を
ドープしたシリコン層205を形成した状態を示すもの
である。
【0033】不純物をドープしたシリコン層205の形
成方法としては、プラズマCVD法を利用し、基板温度
300℃で、500Å成膜した。反応ガスとして、シラ
ン、ジクロルシラン、水素を用い、混合比を、シラン、
ジクロルシラン、水素=1:30:200として成膜し
た。ドーピングガスとしては、水素ベースの2000p
pmの濃度のフォスフィンを用い、シラン流量に対して
1/3程度添加している。シランとジクロルシランの流
量比=1:20〜1:200、シランと水素の流量比
1:50〜1:300の範囲でSi34によるサイドウ
ォール上に選択的に不純物をドープしたシリコン層を形
成することができる。ドーピングガスとして、ホスフィ
ンの他にもジボラン(B26)や、アルシン(As
3)等を用いることも可能である。また、ドーピング
するガスの流量を成膜中に変化させることにより、ドレ
イン部の不純物分布を任意に制御することが可能であ
り、LDD構造や傾斜ドープのドレイン構造を形成する
こともできる。
【0034】安定的にSi34上のみに不純物をドープ
した多結晶シリコン膜を成膜するために、成膜前にRC
A洗浄や、水素或はアルゴン(Ar)含む雰囲気中での
プラズマ処理を行うのも有効である。
【0035】図2(c)はシリコン層206を形成した
状態を示すものである。
【0036】シリコン層206の形成方法としては、プ
ラズマCVD法を利用し、基板温度400℃で800Å
程度成膜している。反応ガスとして、シランを利用し、
水素で1%に希釈して成膜した。原料ガスを0.5〜4
%の範囲で水素希釈して成膜を行うことで、450℃以
下の温度で多結晶シリコン膜を形成することが可能であ
る。基板温度としては、200℃程度まで多結晶シリコ
ンの成膜を行うことが可能であるが、良好な膜質を得る
ためには300℃以上とするのが望ましい。原料ガスと
してはジシランを用いても良い。また原料ガスとして、
シラン、ジシラン、水素に加えて、弗素(F)、塩素
(Cl)等の元素を含む反応ガスを適量混合すること
で、より成膜速度の速い条件で多結晶シリコンを成膜す
ることができ、成膜時間を短縮することが可能である。
成膜条件の一例を示すと、反応ガスとしてシラン、ジク
ロルシラン、水素を用い、混合比を例えば、シラン:ジ
クロルシラン=1:20〜1:200程度、シラン:水
素=1:100〜1:1000程度の範囲で、基板温度
300℃〜450℃程度とすると、良好な結果が得られ
る。シリコン膜206の膜厚は1000Å以下とするこ
とが、形成した薄膜トランジスタのオフ電流を下げ、V
th(しきい値電圧)を減少させるのに望ましい。特に
500〜1000Åの範囲とすると良好な特性が得られ
る。
【0037】図2(d)は、薄膜トランジスタの完成し
た状態を示すもので、シリコン層206をチャネル領
域、不純物をドープしたシリコン層205をソース・ド
レイン領域として薄膜トランジスタを構成している。シ
リコン層206を形成後、層間絶縁膜207、コンタク
トホール、金属配線層208の順序で形成している。
【0038】層間絶縁膜207の形成方法としては、酸
化シリコンをターゲットとしたスパッタ法を利用し、基
板温度280℃で4000Å成膜している。成膜前にR
CA洗浄を行なっている。その後、弗酸によるライトエ
ッチを行なって良い。層間絶縁膜207成膜後に、水素
を含む雰囲気中でプラズマ処理を行うことで、作製した
薄膜トランジスタの特性の向上を図ることが可能であ
る。上記プラズマ処理を行う場合には、300〜350
℃程度の温度でアニールを行うことが、作製した薄膜ト
ランジスタのしきい値電圧や等のばらつきを抑えるため
に望ましい。
【0039】コンタクトホールの形成は弗酸を用いたウ
エットエッチにより行なった。アルミ配線の形成は、シ
リコンを1〜5%程度含むアルミ−シリコン−銅のター
ゲットを用たスパッタ法を利用している。金属配線20
8形成後に250〜300℃のアニールを行っている。
【0040】以上本実施例では、全ての工程を400℃
以下(条件に依っては450℃以下)で行うことが可能
であり、基板201として多くの種類の材料を選択する
ことができる。無論、より高い耐熱性を有する高耐熱性
のガラスや石英ガラス、シリコン基板を用いる場合でも
プロセスの複合化を図る場合に有効である。
【0041】図3は、本発明の実施例における半導体装
置の製造方法の他の一例を示す工程断面図である。
【0042】図3(a)は、絶縁性基板301上にゲー
ト電極層302、絶縁膜303及びサイドウォール30
4を形成した状態を示したものでる。
【0043】絶縁性基板301としては、表面にAPC
VDのよるNSG層を形成した石英ガラス基板を用いて
いる。基板としては、他にも表面に絶縁膜を形成したシ
リコン基板を利用することも可能である。
【0044】ゲート電極層302は多結晶シリコン膜
で、LPCVD法により成膜したものである。反応ガス
としてシランを用い、成膜温度は590℃で2000Å
成膜した。成膜後、P拡散により低抵抗化を行なってい
る。
【0045】絶縁膜303はSiO2膜で、ゲート電極
層を形成後LPCVD法を用いて成膜したものである。
反応ガスとしてシラン及び酸素を用い。成膜温度は59
0℃で1200Å成膜した。
【0046】サイドウォール304はLPCVD法によ
り成膜した多結晶シリコン膜により形成したものであ
る。多結晶シリコン膜は、反応ガスとしてシランを用
い、成膜温度590℃で5000Å成膜した。P拡散を
行い多結晶シリコン膜の低抵抗化を図っている。多結晶
シリコン膜の低抵抗化はNチャネルの薄膜トランジスタ
を作製する場合にはAsを、Pチャネルの薄膜トランジ
スタを作製しようとする場合にはB、BF2をイオン打
ち込みにり導入することで行なっても良い。その後、S
6を反応ガスとしたRIEで多結晶シリコン膜をエッ
チバックすることによりサイドウォールを形成してい
る。
【0047】図3(b)はサイドウォール304及び絶
縁膜303上にシリコン層306を形成した状態を示す
ものである。
【0048】シリコン層306の形成方法としてはLP
CVD法を用いている。反応ガスとしてシランを用い、
成膜温度590℃で800Å成膜した。シリコン膜30
5の不要部分をフォトエッチ工程により取り除いた後9
00℃で、1時間のアニールを行なっている。このアニ
ールの代わりにランプアニールを行なっても良い。
【0049】図3(c)は薄膜トランジスタの完成した
状態を示すもので、シリコン層306をチャネル領域、
多結晶シリコン膜を素子材とするサイドウォール304
をソース・ドレイン領域として薄膜トランジスタを構成
している。層間絶縁膜307、金属配線308は図1に
示した実施例と同様の工程を用いて形成したものであ
る。 上述した工程を用いることで、選択的な成膜を行
なうこと無く薄膜トランジスタを作製することができ
る。また、ソース・ドレイン領域の膜厚を厚くすること
ができるため、コンタクト部の安定性を損なうことなく
シリコン層304を薄くすることが可能で、よりオン・
オフ比の高い薄膜トランジスタを作製することができ
る。
【0050】図4は、本発明の実施例における半導体装
置の製造方法の他の一例を示す工程断面図である。
【0051】図4(a)は、絶縁性基板401上にゲー
ト電極層402、及びサイドウォール404を形成した
状態を示したものでる。
【0052】絶縁性基板401としては、表面にAPC
VDのよるNSG層を形成した石英ガラス基板を用いて
いる。基板としては、他にも表面に絶縁膜を形成したシ
リコン基板や、高耐熱性(800℃以上の耐熱性を有す
るもの)ガラス基板を使用することができる。
【0053】ゲート電極層402は多結晶シリコン膜
で、LPCVD法により成膜を行なっている。反応ガス
としてシランを用い、成膜温度590で2000Å成膜
した。成膜後、P拡散による低抵抗化を行なっている。
【0054】絶縁膜403はSiO2膜で、ゲート電極
層を形成後LPCVD法を用いて成膜したものである。
反応ガスとしてシラン及び酸素を用い。成膜温度750
℃で1200Å成膜した。
【0055】サイドウォール404はSi34膜により
形成したものである。Si34膜はLPCVD法により
成膜したもので、800℃で5000Å成膜した。その
後NF3を反応ガスとしたRIEでエッチングを行なう
ことによりサイドウォールを形成している。その後、弗
酸によるエッチングを行なうことで、ゲート電極層40
2上の絶縁膜403を除去している。
【0056】図4(b)は、ゲート電極層402上に絶
縁膜409を形成した状態を示したものである。
【0057】絶縁膜409はゲート電極層402を熱酸
化することにより形成している。酸化条件は830℃の
ウェット酸化で、続いて830℃のN2アニールを行な
った。
【0058】図4(c)はサイドウォール上に不純物を
をドープしたシリコン層405を形成し、その後にシリ
コン層406を形成した状態を示すものである。
【0059】不純物をドープしたシリコン層405及び
シリコン層406は図1に示した実施例と同様の工程を
用いて形成したものである。
【0060】図4(d)は薄膜トランジスタの完成した
状態を示すもので、シリコン層406をチャネル領域、
不純物をドープしたシリコン層405をソース・ドレイ
ン領域として薄膜トランジスタを構成している。シリコ
ン層406を形成後、層間絶縁膜407、コンタクトホ
ール、金属配線層408の順序で形成している。
【0061】層間絶縁膜407及びコンタクトホールは
図1に示した実施例と同様の方法を用いて形成した。
金属配線408にはスパッタ法により形成したTi及び
TiNをバリアメタルとしたAl−銅を用いている。パ
ターンの形成に塩素及びBrCl3を用いたRIEを用
いている。バリアメタルを用いることで、シリコン層4
06、不純物をドープしたシリコン層405を薄くした
場合にも安定なコンタクトを取ることができる。
【0062】上述した工程を用いた場合には、作製した
薄膜トランジスタのゲート絶縁膜となる絶縁膜409が
サイドウォールを形成するときのエッチングに曝される
ことがないため、より信頼性の高い素子を形成すること
ができる。また絶縁膜403と絶縁膜409とを別の膜
厚に作製することができ、オフセット領域の大きさとゲ
ート絶縁膜の膜厚を別々に制御することができる。
【0063】以上述べた4つの実施例では主に絶縁性の
基板を用いることを前提として説明してきたが、例えば
下側に別の素子を形成した基板の層間膜上に形成するこ
とも可能である。ことため、SRAMの負荷トランジス
タや3次元ICの積層部分の素子を作製する場合にも有
用である。
【0064】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、オフ
セット構造のオフセット領域をサイドウォールの形状に
依存せず、また素子にダメージを与えることなく形成す
ることが可能である。このため、大型の基板でも簡便な
プロセスでオフセット構造やLDD薄膜トランジスタを
形成することが可能である。また、全プロセスを450
℃以下の低い温度で構成する事も可能であり、ホウ珪酸
ガラス(コーニング社の7059等)の比較的安価なガ
ラス基板上に形成することができる。その結果、大型で
高解像度の液晶表示パネルや大型で高速高解像度の密着
型イメージセンサや三次元IC等を低コストで製造でき
るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例における半導体装置の製造工
程の一例示す工程断面図である。
【図2】 本発明の実施例における半導体装置の製造工
程の他の一例を示す工程断面図である。
【図3】 本発明の実施例における半導体装置の製造工
程の他の一例を示す工程断面図である。
【図4】 本発明の実施例における半導体装置の製造工
程の他の一例を示す工程断面図である。
【符号の説明】
101、201、301、401 ・・・基板 102、202、302、402 ・・・ゲー
ト電極層 103、203、303、403、409 ・・・絶縁
膜 104、204、404 ・・・サイ
ドウォール 304 ・・・サイドウォール(薄
膜トランジスタのソース・ドレイン領域) 105、205、405 ・・・不純物をドープした
シリコン層(薄膜トランジスタのソース・ドレイン領
域) 106、206、306、406 ・・・シリ
コン層 107、207、307、407 ・・・層間
絶縁膜層 108、208、308、408 ・・・金属
配線層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁ゲート型半導体装置において、ゲート
    電極による段差或はゲート電極周辺の段差部に形成した
    サイドウォール上にソース・ドレイン領域を有すること
    を特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】絶縁ゲート型半導体装置の製造方法に於
    て、少なくともゲート電極による段差或はゲート電極周
    辺の段差部に形成したサイドウォール上に選択的にシリ
    コン膜を形成することによりソース・ドレイン領域を形
    成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】絶縁ゲート型半導体装置の製造方法に於
    て、少なくともゲート電極による段差或はゲート電極周
    辺の段差部に形成したサイドウォール、或はサイドウォ
    ールからP或は、As、B等の不純物を拡散させた領域
    よりソース・ドレイン領域を形成する工程を有すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】絶縁ゲート型半導体装置の製造方法に於
    て、少なくともゲート電極のパターンを形成する工程に
    於て、或はその工程と連続的にゲート電極下側の材料を
    エッチングすることにより、ゲート電極の膜厚を越える
    段差を形成する工程を有することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5561980A (en) * 1994-09-12 1996-10-08 Topy Industries, Limited Tandem master cylinder
KR100308852B1 (ko) * 1998-12-12 2002-10-25 엘지.필립스 엘시디 주식회사 액정표시장치의트랜지스터제조방법

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US5561980A (en) * 1994-09-12 1996-10-08 Topy Industries, Limited Tandem master cylinder
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