JPH06201930A - ハイブリッド光導波回路およびその製造方法 - Google Patents

ハイブリッド光導波回路およびその製造方法

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JPH06201930A
JPH06201930A JP5001133A JP113393A JPH06201930A JP H06201930 A JPH06201930 A JP H06201930A JP 5001133 A JP5001133 A JP 5001133A JP 113393 A JP113393 A JP 113393A JP H06201930 A JPH06201930 A JP H06201930A
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JP
Japan
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optical waveguide
optical element
layer
optical
core layer
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Application number
JP5001133A
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English (en)
Inventor
Yasubumi Yamada
泰文 山田
Akihiro Takagi
章宏 高木
Masahiro Yanagisawa
雅弘 柳澤
Kaoru Yoshino
薫 吉野
Hiroshi Terui
博 照井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 埋め込み型光導波路に光素子を位置精度よく
搭載する。 【構成】 基板1上には光導波路2が形成されており、
しかも、コア層2bが十分に厚いオーバークラッド層2
aで取り囲まれた埋め込み型光導波路となっている。こ
の埋め込み型光導波路に光素子3を精度よく表面実装す
るため、光素子搭載部I及び光素子ガイドIIを形成し、
光素子ガイドIIの上面を基準面2Dとする。これにより
基準面2Dとコア層2bの中心との距離と、活性層3a
と底面(基準面)3bとの距離を等しくできる。かくて
位置精度のよい表面実装をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高機能な光導波回路実
現のために必要となる光導波路と半導体光素子等の光素
子を集積するハイブリッド光導波回路およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信や光情報処理技術の高度化にとも
ない、各種光素子と光導波路とを複合化した小型で高機
能なハイブリッド光導波回路の実現が期待されている。
このためには、光導波路基板上の任意の位置で光導波路
と光素子とを結合する光素子表面実装技術の開発が必須
である。
【0003】光素子を光導波回路基板上の所望の位置に
表面実装するハイブリッド光導波回路については、従来
から、基板上に光導波路コア部を凸上に突出させ、その
周囲に薄いクラッド層を形成した構造のリッジ型光導波
路を用いた形態が検討されている。
【0004】図11、図12は、光素子搭載のための位
置決め基準面を光導波路コア層直下の高さに設けた例を
示している。1はSi基板、2は石英系光導波路であ
り、オーバークラッド層2a(厚さ1μm)、コア層2
b(厚さ8μm)、およびアンダークラッド層2c(厚
さ30μm)からなるリッジ構造をしている。2dは導
波路リッジの底面であり、この表面には厚さ0.5μmの
電気配線4が形成されている。3は光素子である半導体
レーザであり、その活性層3aを下にした状態(アップ
サイドダウン)で電気配線上に搭載されている。光導波
路底面2dの電気配線上面と光導波路コア層2b中心と
の距離は約5μmであり、これは光素子3の表面3bと
活性層3aの中心との距離に概ね等しく設定してあるの
で光導波路底面2dが高さ基準面の役割を果たし、この
結果、光素子3を光導波路底面2dに搭載しただけで高
さ方向の位置合わせが完了する。横方向の位置合わせ
は、導波路を伝搬する光をモニタすることにより実現す
る。
【0005】この様な光導波路は、図13、図14に示
す製造方法により形成できる。はじめに、図13のよう
に基板上に厚さ30μmのアンダークラッド層2cと厚
さ8μmのコア層2bを形成た後、光導波路パタン5a
および光素子搭載部に必要な光素子ガイドパタン5bと
が同時に描かれたフォトマスク5を用いたフォトリソ工
程、および、それに引き続くエッチング工程により不要
部分の光導波膜を所望の深さ除去する。これにより図1
4に示す構造が形成できる。この時のエッチング深さ
は、光導波路コア層厚、搭載すべき光素子の表面から活
性層間の距離、後工程で形成するオーバークラッド層の
厚さおよび電気配線層の厚さとを考慮して10.5μmに
設定すればよい。この程度の深さであれば、エッチング
深さを1μm以内の精度で制御することが可能である。
最後に、厚さ1μmのオーバークラッド層2aおよび電
気配線4を形成することにより図11の構造が形成でき
る。
【0006】このように、リッジ形光導波路において
は、コア層およびクラッド層の厚さが比較的薄いので、
光素子搭載部形成に必要なエッチング量を10μm程度
に抑えることが出来るので、コア層直下の所望高さに精
度よく位置決め基準面を形成することが出来る。このた
め、光素子を光導波路基板上に表面実装することが比較
的容易である。
【0007】図15、図16は、位置決め基準面をリッ
ジ型光導波路表面に設けた例を示している。図15に示
すように、光導波路基板上に光導波路2の上面と同一の
高さを有する光素子ガイドパタンを形成する。この上面
2d′は、光導波路2の上面と同一高さであり高さ基準
面となっている。また、その側面2eは面内方向の位置
決め基準面として機能する。図16に示すように、光素
子には段差が設けられており底面3bと活性層3aとの
距離が、光導波路基板に設けた高さ基準面2dとコア層
2bの中心との距離に概ね等しく設定してある。また、
光素子段差の側面3cは面内方向の位置決め基準面とな
っている。光導波路の高さ基準面2d′とコア層2bの
中心間の距離は、単一モード系光導波路の場合、高々3
〜5μm程度であるので、光素子3に精密に高さ基準面
(底面)3bならびに位置決め基準面(側面)3cを形
成することができる。したがって、光素子3を光導波路
基板の素子搭載部に搭載しただけで光素子と光導波路と
の位置合わせが完了する。また、この際、光導波路に設
けた電気配線4と光素子とが電気的にも接続される。
【0008】以上述べたように、リッジ型光導波路にお
いてはオーバークラッド層の厚さが1〜数μm程度と薄
いので、光素子を搭載するための光素子ガイドが精度よ
く形成できるので、ハイブリッド光導波回路を容易に実
現することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リッジ
形光導波路では、オーバークラッド層厚が十分ではない
ために、導波路側面および表面に付着するゴミ等の影響
を受け易く導波路の損失を低減することが容易ではな
い。さらに、光導波回路の重要な構成要素である方向性
結合回路を形成することが難しいために、リッジ形光導
波路では実現できる光回路機能が光信号の分配に限定さ
れ、波長合分波機能、光スイッチング機能等の実現は困
難であるという問題がある。
【0010】光導波路に十分な機能を発揮させるために
は、光導波路コア部を十分に厚いオーバークラッド層、
例えばコア層の厚さの3倍以上の厚さのオーバークラッ
ド層、で取り囲んだ構造の埋め込み型光導波路を用いる
必要がある。しかし、埋め込み型光導波路には、光素子
を基板表面に表面実装することが困難だという問題があ
る。
【0011】図17は、従来提案されている埋め込み型
光導波路に対する光素子搭載部の構造を示す(特願昭6
3−164369:特開平2−13909)。2cおよ
び2aは、それぞれアンダークラッド層およびオーバー
クラッド層であり厚さはともに30μm、2bはコア層
であり厚さは5μmである。オーバークラッド層が厚く
なったために、光素子搭載にあたってリッジ形光導波路
に対して適用したような方法を採用すると以下の様な問
題が生ずる。すなわち、図18のように導波路底面を高
さ基準面2dとして用いるためには、光素子給電用の電
極の厚さを考慮すると、オーバークラッド層表面から導
波路底面までの深さd1 を40μm以上に設定しなけれ
ばならない。この様な深溝の深さを1μm以内の精度で
制御することは容易ではない。また、図19のように光
導波路表面を高さ基準面2d′として用いると、埋め込
み光導波路に形成する光素子搭載溝についての深さ精度
は大幅に緩和されるが、光素子側の高さ基準面の形成が
困難となる。何故ならば、埋め込み光導波路表面からコ
ア層中心までの距離d2 は30μm以上となるので、こ
れに合わせて光素子側にも深さ30μm以上の大きな段
差を形成する必要が生ずるが、このような段差を光素子
内に1μm以内の精度で形成することは難しいからであ
る。
【0012】以上述べたように、従来技術で光素子の表
面実装が可能な光導波路は、光導波路コア部を凸状に突
出させて極薄いクラッド層をコア層の周囲に形成したリ
ッジ形光導波路に限定され、コア層を十分な厚さを有す
るオーバークラッド層で埋め込んだ形態の埋め込み形光
導波路には適用できなかった。
【0013】従来のハイブリッド光導波回路の構造は、
コア部を凸上に形成しその上に極薄いクラッド層を形成
したリッジ形光導波路にのみ適用できるものであり、コ
ア層を十分な厚さのオーバークラッド層で埋め込んだ構
造の埋め込み構造光導波路に適用することが困難であっ
た。また、従来のハイブリッド光導波回路の製造方法
は、リッジ形導波路に適用した場合に限り光導波路基板
上に精度の高い位置決め基準面を有する光素子ガイドが
形成できたのであり、埋め込み構造光導波路に適用して
も高精度な位置決め基準面を形成することは困難であっ
た。本発明の目的は、これらの問題点を解決し、埋め込
み構造光導波路にも適用できる光素子搭載部を有するハ
イブリッド光導波回路を提供するとともに、その実現を
可能とする製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のハイブリッド光
導波回路は、光導波路として埋め込み型光導波路を用
い、しかも、基板上の任意位置での光素子表面実装を可
能とするために、光導波路基板上の所望位置に光素子搭
載部を設け、かつ、その光素子搭載部にコア層上面と同
等またはそれ以上で、かつ、オーバークラッド層表面よ
り低い位置に所望高さの位置決め基準面を有する光素子
ガイドを設けたことを特徴とする。この結果、この基準
面から光導波路コア層中心までの距離を、一般的な光素
子の高さ基準面と活性層間の距離に概ね等しい値であ
る、3〜5μm程度に設定することが可能となる。した
がって、光導波路高さ基準面−コア中心間距離と光素子
高さ基準面−活性層(または、コア層)間距離を高い精
度で一致させることが容易となり、埋め込み構造光導波
回路を用いた場合であっても光素子の光導波路基板上へ
の表面実装が可能となる。さらに、位置決め基準面の高
さを、コア層上面またはそれより高い位置に設ける構造
とすることにより、後で述べる製作方法により光素子ガ
イドと光導波路の両者が描かれた1枚のフォトマスクを
用いて同時に形成する製造方法を適用することが可能と
なり、高さ方向のみならず面内方向の位置決め基準面も
高い精度で形成できる。
【0015】本発明のハイブリッド光導波回路の製造方
法の特徴は、光導波路と光素子ガイドが描かれた1枚の
フォトマスクを用いた加工プロセスにより、光導波路パ
タンと光素子ガイドパタンとを同時に形成したこと、お
よび、無機材料または金属材料をエッチングストップ膜
として光素子ガイドパタン上面に形成した後に十分な厚
さのオーバークラッド層中に埋め込むこと、にある。す
なわち、基板上にアンダークラッド層、コア層を形成し
た後、光素子ガイドパタンと光導波路パタンの両者が描
かれた1枚のフォトマスクを用いたフォトリソ工程およ
びエッチング工程により不要部分の光導波層を除去する
ことにより、光導波路および光素子ガイドを同時に形成
する。ついで、光素子ガイド上面にエッチングストップ
膜を形成し、この後に、オーバークラッド層に埋め込む
ようにした。最後に、再びエッチングにより不要部分の
光導波路層を除去して埋め込んだエッチングストップ膜
を露出させるとエッチングがそれ以上は進まなくなるの
で、光素子ガイド上面の高さは光導波路コア層上面の高
さに正確に一致して形成されるのである。
【0016】従来のハイブリッド光導波回路の構造と本
発明の構造とは、従来のハイブリッド光導波回路がリッ
ジ形光導波路を用いたのに対して、本発明では十分な厚
さのオーバークラッド層でコア層を埋め込んだ形態の埋
め込み構造光導波路を用い、かつ、光素子ガイド上面を
コア層上面と同等またはそれより高い位置に設定したこ
とが異なる。また、従来のハイブリッド光導波回路の製
造方法と本発明の製造方法との違いは、従来は光素子搭
載部の位置決め基準面の高さを制御するためにエッチン
グ時間の制御によってのみ行なっていたのに対して、本
発明では、位置決め基準面となるべき部分に、エッチン
グ速度が光導波路と比較して著しく遅い無機材料または
金属材料からなるエッチングストップ層を形成しておく
ことにより、位置決め基準面の高さを精密に制御するよ
うにしたことが異なる。
【0017】
【実施例】
<第1実施例>図1は、本発明の第1の実施例のハイブ
リッド光導波回路の斜視図であり、1はSi基板、2は
石英系光導波路であり、2cはそのアンダークラッド層
(厚さ30μm)、2bはコア層(厚さ6μm)、2a
はオーバークラッド層(厚さ30μm)である。基板上
の所望位置には、光素子搭載部Iが形成されており、搭
載部Iにはコア層2bの上面と同一の高さの位置決め基
準面2Dを有する光素子ガイドIIが設けられている。ま
た、その側面2Eは面内方向の位置決め基準面となって
いる。
【0018】図2は、この構造の光導波回路の機能を説
明するために、光素子3を搭載した時の状態を示した図
である。ここでは光素子としては半導体レーザを用いて
いる。光素子3には段差が形成されており、その底面3
bと活性層3aとの距離は3μmに設定してある。段差
側面3cは面内方向の位置決め基準面となっている。
【0019】この実施例においては、光導波路の光素子
ガイドII上面の高さをコア層2bの上面に一致させ光素
子3に設ける段差を数μm以下と小さく設定できるよう
にしたので、光素子3の寸法を高い精度で制御できるよ
うになった。このために、埋め込み型光導波路2と光素
子3との高精度位置合わせが可能となった。
【0020】図3〜図5は図1のハイブリッド光導波回
路の製造方法の説明図である。はじめに、図3に示すよ
うに、Si基板1上にアンダークラッド層2cおよびコ
ア層2bを形成する。次に、光導波路パタン5aおよび
光素子ガイドパタン5bが描かれたフォトマスク5を用
いたフォトリソ工程、引き続いてエッチング工程を実施
する。次に、図4に示すように、形成された光素子ガイ
ド上面にエッチングストップ膜7を形成する。光素子ガ
イド上面の高さは、光導波路コア層上面の高さに一致し
ている。この実施例では、エッチングストップ膜として
Si膜を用いた。この後に、図5のように光導波路基板
全体を十分な厚さのオーバークラッド層2aで埋め込
み、オーバークラッド層表面にマスク材8をパタン化し
て形成する。マスク材8としてSi膜を用いた。最後
に、不要部分の光導波膜をエッチングにより除去し光素
子搭載部Iを形成した後、必要な電気配線を形成すれば
図1,図2に示すハイブリッド光導波回路が形成でき
る。
【0021】本実施例の製造方法によれば、第1に光素
子ガイド上面にエッチングストップ膜7を形成したの
で、最終段階のエッチングにおいても光素子搭載部に形
成される高さ基準面の高さを、コア上面の高さと正確に
一致させることができる。第2に光素子ガイドパタン5
bと光導波路パタン5aの両者が描かれたフォトマスク
5を用いているので光素子搭載部の面内方向位置決め基
準面の位置も高精度に決定できるという効果がある。
【0022】<第2実施例>図6は、本発明の第2の実
施例のハイブリッド光導波回路の構造を示す斜視図であ
る。第1実施例との違いは、光素子搭載部Iが高さ基準
面2Dおよび面内方向位置決め基準面2Eを有する光素
子ガイドIIのみで形成されていることで、他の構成要素
は全く同一である。このような構造としても、第1実施
例と同様の効果が得られる。
【0023】<第3実施例>図7は本発明の第3の実施
例である。本実施例と第1実施例との違いは、光素子搭
載部Iに設けた高さ基準面2Dを、コア層2bの上面で
はなくオーバークラッド層と同一の屈折率を有する高さ
調整層21の上面に設けたことにある。光素子3に設け
た高さ基準面3bの高さと光導波路のコア層2bの中心
と上面間の距離とが整合しない場合には、高さ調整層2
1を用いることにより光素子の位置合わせが可能とな
る。本実施例では、コア層厚6μmに対して、光素子の
活性層3aと高さ基準面3bとの距離が5μmであっ
た。したがって2μm厚の高さ調整層21を設けること
により両者の高さ合わせが実現した。
【0024】高さ調整層を介する構造の光導波回路に素
子搭載部を形成するためには、はじめに、図8に示すよ
うに、基板1上にアンダークラッド層2aおよびコア層
2bを形成し、この上に高さ調整層21を所望の厚さ形
成すればよい。この後、図3〜図5に示した方法に従っ
て加工すれば、図7のハイブリッド光導波回路が形成で
きる。
【0025】<第4実施例>図9は本発明の第4の実施
例を示したものである。第1実施例との違いは、光素子
3をベアチップ状態で光導波回路上に表面実装したので
はなく、キャリア31に搭載したのち、キャリアごと光
導波路の光素子搭載部I中に搭載するようにしたことに
ある。光素子3は活性層に近い表面をキャリア面に接触
固定した。したがって、キャリア表面31bと活性層3
aとの距離は、光素子表面3bと活性層3aとの距離に
等しくなる。一方、光導波路の光素子搭載部Iにはアン
ダークラッド層2aおよびSi基板の一部をエッチング
して深溝が形成してあり、ここに光素子3が挿入される
ようにしてある。本実施例のハイブリッド光導波回路
は、このような構造になっているので、キャリアに固定
された光素子をキャリア表面31bと光導波路の高さ基
準面2dとが接触するように光素子搭載部I中に搭載す
るだけで、高さ方向の位置合わせは実現する。ただし、
この実施例の構造では面内方向の位置合わせ機構がない
ので、この方向の位置合わせは導波路伝搬光強度をモニ
タして実施する。
【0026】以上、本発明の詳細を実施例に基づき説明
した。なお、上記の各実施例ではSi基板上に形成した
石英系光導波路を取り上げたが、本発明が有効な対象は
これに限定されないことは言うまでもない。また、光素
子としては半導体レーザを例に挙げて説明したが、これ
に限定されるものではなく各種光機能素子に対して適用
できる。
【0027】<比較例>本発明のハイブリッド光導波回
路の効果を検証するために、本発明実施例の方法(図
3,4,5)を適用した場合と従来技術(図17,1
8)を用いた場合の接続特性比較を行った。光導波路と
してはコア径6μm、比屈折率差0.75%の石英系光導
波路を用い、搭載すべき光素子としては半導体レーザダ
イオード(LD)を採用した。
【0028】図10に、それぞれ15サンプルについて
求めた接続特性のヒストグラムを示す。図10(a)は
本発明の第2実施例の方法で素子搭載を行った場合の特
性であり平均値8.3dB,標準偏差0.9dBであった。
これに対して、図10(b)は従来技術により素子搭載
を行った場合の特性を示している。平均値10.1dB,
標準偏差1.7dBとなり、本発明と比較して、従来技術
では接続損失平均値とともに、そのバラツキも大きくな
ることが明かである。
【0029】このように、本発明によれば光導波回路基
板上に高い精度で光素子ガイドを設けることが可能とな
るので、埋め込み構造ハイブリッド光導波回路に対して
低損失化、ならびに、歩留まり向上に大きな効果がある
ことが確認された。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明のハイブリッ
ド光導波回路は、光導波路コア層を十分な厚さのオーバ
ークラッド層で埋め込んだ構造の光導波路を用いて、基
板上の所望位置に光素子搭載部を形成し、かつ、この光
素子搭載部にはコア層上面と同一高さ、または、オーバ
ークラッド層中の所望高さの位置決め基準面を有する光
素子ガイドを設ける構造とした。
【0031】この効果は、第1に、光素子側に設ける基
準面と活性層間の距離が数μm程度で済むので、光素子
側の位置決め機構を高精度に形成できるようになったこ
とにある。このために、光素子に設けた基準面と光導波
路に設けた高さ基準面とを接触させて光導波路と光素子
との高さ方向の位置合わせが実現できるようになり、従
来技術は容易ではなかった埋め込み構造光導波路への光
素子表面実装が可能となった。
【0032】第2の効果は、光導波路に形成する光素子
ガイドの位置決め基準面をコア層上面またはそれより高
い位置に設ける構造としたので、光導波路パタンと光素
子ガイドパタンを1枚のフォトマスクを用いて同時に形
成することが可能となった点にある。この結果、光素子
ガイドを高さ方向のみならず面内方向に対しても高い精
度で形成することが可能となり、光素子を光導波路上の
光素子搭載部に搭載するだけで両者の位置合わせが実現
できるようになった。
【0033】また、本発明のハイブリッド光導波回路の
製造方法においては光導波路パタンと光素子ガイドパタ
ンとを同時に形成した後、光素子ガイド上面にエッチン
グストップ層を形成し、さらに全体をオーバークラッド
層で埋め込むようにした。この結果、最後に光導波路層
の所望位置に光素子搭載部を形成するにあたり、位置決
め基準面の高さをエッチングストップ層の高さに正確に
決定することができる。また、本発明の製造工程では、
埋め込み構造光導波路に対しても光導波路と素子搭載構
造とを同時に形成できるので、両者の面内方向での位置
を正確に決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のハイブリッド光導波回路
を示す構成図。
【図2】本発明の第1実施例のハイブリッド光導波回路
を示す構成図。
【図3】第1実施例の製造方法を示す説明図。
【図4】第1実施例の製造方法を示す説明図。
【図5】第1実施例の製造方法を示す説明図。
【図6】本発明の第2実施例のハイブリッド光導波回路
を示す構成図。
【図7】本発明の第3実施例のハイブリッド光導波回路
を示す構成図。
【図8】第3実施例を実現するため用いる光導波路層を
示す構成図。
【図9】本発明の第4実施例のハイブリッド光導波回路
を示す構成図。
【図10】本発明のハイブリッド光導波回路と従来技術
との特性を示す特性図。
【図11】従来のリッジ型光導波路を用いたハイブリッ
ド光導波回路を示す構成図。
【図12】従来のリッジ型ハイブリッド光導波回路を示
す構成図。
【図13】従来のリッジ型ハイブリッド光導波回路の製
造方法を示す説明図。
【図14】従来のリッジ型ハイブリッド光導波回路の製
造方法を示す説明図。
【図15】従来のリッジ型ハイブリッド光導波回路の他
の例を示す構成図。
【図16】従来のリッジ型ハイブリッド光導波回路の他
の例を示す構成図。
【図17】従来の埋め込み型光導波路を用いたハイブリ
ッド光導波回路示す構成図。
【図18】従来の埋め込み型光導波路を用いたハイブリ
ッド光導波回路示す構成図。
【図19】従来の埋め込み型光導波路を用いたハイブリ
ッド光導波回路示す構成図。
【符号の説明】
I 光素子搭載部 II 光素子ガイド 1 Si基板 2 光導波路 2a オーバークラッド層 2b コア層 2c アンダークラッド層 2D 高さの位置決め基準面 2d 底面(高さの位置決め基準面) 2d′上面(高さの位置決め基準面) 2E 面内方向の位置決め基準面 2e 側面(面内方向の位置決め基準面) 3 半導体レーザ(光素子) 3a 活性層 3b 底面(高さ方向の位置決め基準面) 3c 側面(面内方向の位置決め基準面) 4 電気配線 5 フォトマスク 5a 光導波路パタン 5b 光素子ガイドパタン 7 エッチングストップ膜 21 高さ調整層 31 キャリア 31b キャリア表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 薫 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 照井 博 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成した光導波路と、該基板上
    の所望位置に該光導波路と光軸が一致するように搭載し
    た光素子とで構成するハイブリッド光導波回路におい
    て、 該光導波路は、アンダークラッド層、コア層、および該
    コア層を取り囲むように形成したオーバークラッド層と
    からなる埋め込み型光導波路であり、 該光導波路基板上の所望位置には光素子搭載部が形成し
    てあり、該光素子搭載部には光素子ガイドが形成されて
    あり、該光素子ガイド上面の高さは該コア層上面と同等
    以上で且つオーバークラッド層表面より低い高さに設定
    されている、 ことを特徴とするハイブリッド光導波回路。
  2. 【請求項2】 基板上に少なくともアンダークラッド層
    およびコア層からなる光導波膜を形成した後、不要部分
    の光導波膜をエッチングすることにより光導波路パタン
    および光素子ガイドパタンを形成する工程と、 該光素子ガイドパタン上面に、該光導波膜に比してエッ
    チング速度の遅い材料からなるエッチングストップ層を
    形成する工程と、 該エッチングストップ層を、該コア層とともに十分な厚
    さを有するオーバークラッド層中に埋め込む工程と、 不要部分の光導波膜をエッチングにより除去して光素子
    搭載部を形成する工程とを有する、 ことを特徴とするハイブリッド光導波回路の製造方法。
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