JPH0619708Y2 - 壁面用入隅材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、各種の建築物の内部に位置する入隅部分にパ
ネルを張設するための壁面用入隅部材に関するものであ
る。

（従来の技術） 一般に構造物内の入隅部分は、隅柱、隅壁に対して壁パ
ネルを直角に鉤形に接合立設させ、その接合部分をコー
ナー材で被覆固定するか、隅柱に向かつて入隅材を釘止
めし、その入隅材に設けた凹溝部に壁パネルの辺端を挿
着施工する工法が一般に実施されている。

然し、これ等の工法によると、入隅部分の施工が面倒で
手間が係り、入隅部を垂直正確に立設しにくく、しか
も、壁パネルコーナー材を固着する釘等が多数表面に露
出し、美麗に仕上がらない等の欠点があつた。

（考案が解決しようとする課題） 然るに、前記従来のものには、入隅部分に壁パネルを接
合する時に躯体側に凹凸部の有る場合には、垂直方向に
水平に張着することは困難ある問題点である。また、こ
の従来のコーナー材は、Ｌ型状のため、入隅部分が直角
でないと正確に取着施工ができない問題点が生ずる。更
に、従来の施工法では、入隅部材が躯体の前方に隙間調
整ができないと共に、垂直方向に直角に安定立設でき
ず、壁パネルの張着が正確とはならない等の問題が生じ
ていた。

本考案は、上記の如き従来の問題点に鑑みて考案された
もので、その目的とする所は、入隅部分の施工が容易な
組立によつて簡単にできると共に、入隅部材を垂直に立
設されることが容易であり、壁パネルの正常位置が簡単
に決定でき、平滑が美しく壁パネルを張着する点にあ
る。

（課題を解決するための手段） 本考案の壁面用入隅部材は、上述の問題点を解決するも
のであつて、入隅部材(1)の外側に向かつて直角に相対
応する受片(2)(2)を設け、この受片(2)(2)を直角に屈曲
して受持片(3)(3)を設けると共に、受持片(3)(3)の外方
に頸部(5)(5)を形成させ、その頸部(5)の先端に受持片
(3)(3)と平行に当付片(6)(6)を併設させることによつて
上記の目的の達成を計つたものである。

（実施例） 次に、本考案の実施例を図面について説明すると、壁面
のコーナー用の入隅部材(1)は、主としてアルミニウム
等の軽金属から製作され、その入隅部材(1)は、コンク
リート等の壁面コーナーに立設される。該入隅部材(1)
は、長手方向に押し出し成型されると共に、その中央に
外側に向かつて直角に相対応する壁パネル(15)(15)の端
面を当てる受止片(2)(2)を形成する。この受止片(2)(2)
の端部には、各々直角に屈曲して受持片(3)(3)を形成せ
しめてある。前記受持片(3)(3)には、その所定位置に外
方に頸部(5)(5)を各突出形成してある。この頸部(5)(5)
には、該受持片(3)(3)と平行した当付片(6)(6)には、壁
面側の躯体(16)に取り付ける固定具(10)が係止される係
合溝(7)(7)を形成してある。また、該入隅部材(1)の受
止片(2)(2)の角部には、美しく見せるコーナー凹部(8)
を設けてある。

次に、前記固定具(10)には、躯体(16)に当付けする取着
片(11)とその一端に相対する折曲片(12)(12)を形成する
と共に、その先端に該頸部(5)と係合する挿入隙間(13)
を形成せしめてある。図中(15)は、各種構成材料よりな
る壁面に張着する壁パネルを示したものである。

（作用） 本考案は上述の如き構成からなり、今この用法を説明す
ると、例えば、第２図の如く、コンクリート壁地下の躯
体(16)の壁入隅に該入隅部材(1)を接着剤又は釘等を以
て直角に取り付ける。この取り付けされた入隅部材(1)
の受止片(2)(2)と受持片(3)(3)とに対し壁パネル(15)(1
5)の端辺を各当接し、該受持辺(3)(3)に釘止等の手段を
以て固定すれれば入隅の壁面が構成されるものである。

また、第３図に示す如く、コンクリート等の躯体(16)の
表面に凹凸等を有し、隙間を設けて壁入隅を構成する場
合は、躯体(16)に数個の固定具(10)の取着片(11)をビス
止めし、折曲片(12)(12)の挿入隙間(13)に該挿入部材
(1)を壁入隅に立設させ、前記同様に該受止片(2)(2)と
受持片(3)(3)とに壁パネル(15)(15)を張着して壁入隅を
構成するものである。

（考案の効果） 以上の如く、本考案によれば、入隅部分において突き合
わせに接合する壁パネルを簡単に組み立てることによつ
て容易に施工できるばかりか、壁パネルの接合部分に美
しく仕上がり、壁面をクロス仕上げする時に大変に便利
である。また、この入隅部材は、そのままの状態でも床
面に垂直に立設できると共に、壁パネルを直角に張設で
きる効果がある。そして、入隅部材には、長手方向に直
角に相対応する受止片と受止片に隣接して受持片を直角
に屈曲形成したことによつて、壁パネルの端辺を正確に
当付けできると共に、各直角の屈曲によつて入隅部材の
全体が著しく強靱化される効果がある。また、該受持片
の外方に設けた頸部と、その頸部に設けた受持片と平行
した当付片とを形成したことによつて、壁パネルの正常
位置が簡単にでき、且つ、コンクリート壁に生ずる結露
による害を防止する隙間が容易に設けられ、その隙間の
調整も頸部の長短によつて設定できる効果と、当付片に
よつてコーナー壁面への当付けが簡単確実にできると共
に、例えば固定具を使用して壁面に固定する場合には、
該頸部と当付片とが容易に係止され、入隅部材を直接壁
面に固定しなくても取着できると云う便利な効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の入隅部材の斜面図、第２図は同じくコ
ーナー型に直接固定した横断平面図、第３図は同じく固
定具を使用した場合の横断平面図、第４図は固定具の斜
面図である。 符号(1)は入隅部材、(2)は受止片、(3)は受持片、(5)は
頸部、(6)は当付片、(7)は係合溝、(10)は固定具、(15)
は壁パネル、(16)は躯体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】軽金属よりなる長手方向に成型される入隅
   材(1)には、長手方向の中央に外側に向かつて直角に相
   対応する壁パネル(15)(15)の端面を当てる受止片(2)(2)
   を形成し、該受止片(2)(2)の端部には、各々直角に屈曲
   して受持片(3)(3)を形成し、該受持片(3)(3)には、所定
   位置に直角の外方に向かつた頚部(5)(5)を各突出形成し
   て両側に係合溝(7)(7)を形成し、該頚部(5)(5)には、該
   受持片(3)(3)と平行して当付片(6)(6)を一体的に形成し
   たことを特徴とする壁面用入隅部材。