JPH06192888A - アルミニウム合金の高耐食性表面処理法 - Google Patents
アルミニウム合金の高耐食性表面処理法Info
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- JPH06192888A JPH06192888A JP2210591A JP2210591A JPH06192888A JP H06192888 A JPH06192888 A JP H06192888A JP 2210591 A JP2210591 A JP 2210591A JP 2210591 A JP2210591 A JP 2210591A JP H06192888 A JPH06192888 A JP H06192888A
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- aluminum alloy
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 アルミニウム合金の高耐食性表面処理方法に
おいて、硫酸浴中で電流密度0.8〜1.5A/dm2
にて交流電流によりアルマイト処理を行った後、クロム
酸アンモニウムを含む水溶液中に浸漬して、封孔処理を
行ない、更にカチオン電着塗装を施す。 【効果】 本発明の方法によって、耐食性が本質的に劣
っている熱処理系高力アルミニウム合金にも完全に耐食
性が与えられる。
おいて、硫酸浴中で電流密度0.8〜1.5A/dm2
にて交流電流によりアルマイト処理を行った後、クロム
酸アンモニウムを含む水溶液中に浸漬して、封孔処理を
行ない、更にカチオン電着塗装を施す。 【効果】 本発明の方法によって、耐食性が本質的に劣
っている熱処理系高力アルミニウム合金にも完全に耐食
性が与えられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金、特
に航空機、車両、船舶、建材等の構造材に使用される高
力アルミニウム合金に高度の耐食性を付与する表面処理
方法を提供することを目的とする。
に航空機、車両、船舶、建材等の構造材に使用される高
力アルミニウム合金に高度の耐食性を付与する表面処理
方法を提供することを目的とする。
【0002】
【従来技術】高力アルミニウム合金は熱処理により鉄鋼
に優る比強度を発揮するが、耐食性が極めて劣っており
アルマイト処理、化成処理、塗装等の公知の表面処理を
施しても十分な耐食性を付与することが出来なかった。
即ち、熱処理により35〜50kgf/mm2 の抗張力
を発揮する高力アルミニウム合金は2000番系統のAl
-Cu 系または7000番系統のAl-Zn 系アルミニウム合
金展伸材であり、それ自体耐食性が極めて劣っており、
腐食環境に暴露されると激しい腐食を起こす性質があ
る。また、アルマイト処理を行っても合金成分の銅や亜
鉛の存在のため、完全なアルマイト被膜の生成が阻害さ
れるために、十分な耐食性が得られなかった。
に優る比強度を発揮するが、耐食性が極めて劣っており
アルマイト処理、化成処理、塗装等の公知の表面処理を
施しても十分な耐食性を付与することが出来なかった。
即ち、熱処理により35〜50kgf/mm2 の抗張力
を発揮する高力アルミニウム合金は2000番系統のAl
-Cu 系または7000番系統のAl-Zn 系アルミニウム合
金展伸材であり、それ自体耐食性が極めて劣っており、
腐食環境に暴露されると激しい腐食を起こす性質があ
る。また、アルマイト処理を行っても合金成分の銅や亜
鉛の存在のため、完全なアルマイト被膜の生成が阻害さ
れるために、十分な耐食性が得られなかった。
【0003】アルミニウム合金に高度の耐食性を付与す
る表面処理としては、従来アルマイト処理を行った後
に、封孔処理を行わないか、または部分的に封孔処理を
行った後にアニオン電着塗装を施すことが行われている
が、通常の非熱処理系のアルミニウム展伸材、即ち30
00番系統の Al-Mn系合金や、6000番系統の Al-Mg
-Si 系合金等では優秀な耐食性が得られるが、熱処理系
合金である2000番および7000番系統の高力アル
ミニウム合金の場合は十分な耐食性が得られなかった。
これらの高力アルミニウム合金展伸材は従来、航空機の
機体に使用されているが、最近は自動車ボデー用板材と
して使用され、自動車の軽量化に貢献しつつあるが、完
全な耐食性を付与する表面処理方法の確立が急務とされ
ている。
る表面処理としては、従来アルマイト処理を行った後
に、封孔処理を行わないか、または部分的に封孔処理を
行った後にアニオン電着塗装を施すことが行われている
が、通常の非熱処理系のアルミニウム展伸材、即ち30
00番系統の Al-Mn系合金や、6000番系統の Al-Mg
-Si 系合金等では優秀な耐食性が得られるが、熱処理系
合金である2000番および7000番系統の高力アル
ミニウム合金の場合は十分な耐食性が得られなかった。
これらの高力アルミニウム合金展伸材は従来、航空機の
機体に使用されているが、最近は自動車ボデー用板材と
して使用され、自動車の軽量化に貢献しつつあるが、完
全な耐食性を付与する表面処理方法の確立が急務とされ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、熱処
理系および非熱処理系アルミニウム合金、特に熱処理系
高力アルミニウム合金に完全な耐食性を付与することを
可能とする表面処理方法を提供することである。
理系および非熱処理系アルミニウム合金、特に熱処理系
高力アルミニウム合金に完全な耐食性を付与することを
可能とする表面処理方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究を行ない、硫酸浴中で電流密
度0.8〜1.5A/dm2 、好ましくは1±0.2A
/dm2 にて交流電流によりアルマイト処理を行った
後、クロム酸アンモニウムを、好ましくは10〜100
g /リットルの濃度で含む水溶液中に浸漬して、封孔処
理を行ない、更にカチオン電着塗装を施すことにより、
熱処理系高力アルミニウムを含めたアルミニウム合金に
対し、極めて高度な耐食性を発揮する新規な高耐食性表
面処理法を開発した。この方法は、交流電流を用いる点
で新規なアルマイト処理方法およびクロム酸アンモニウ
ムを用いる点で新規な封孔処理方法を包含している。
を解決するために鋭意研究を行ない、硫酸浴中で電流密
度0.8〜1.5A/dm2 、好ましくは1±0.2A
/dm2 にて交流電流によりアルマイト処理を行った
後、クロム酸アンモニウムを、好ましくは10〜100
g /リットルの濃度で含む水溶液中に浸漬して、封孔処
理を行ない、更にカチオン電着塗装を施すことにより、
熱処理系高力アルミニウムを含めたアルミニウム合金に
対し、極めて高度な耐食性を発揮する新規な高耐食性表
面処理法を開発した。この方法は、交流電流を用いる点
で新規なアルマイト処理方法およびクロム酸アンモニウ
ムを用いる点で新規な封孔処理方法を包含している。
【0006】先ず新規のアルマイト処理について説明す
る。一般にアルマイト処理は直流または交直重畳の電流
により行われるものであるが、本発明においては、交流
(一般に50〜60Hz)を用いて、公知の硫酸浴中で
行う点に特徴がある。交流によるアルマイト処理により
柔軟性のあるアルマイト被膜が高力アルミニウム合金を
含むアルミニウム合金の上に生成する。このアルマイト
被膜は、直流による通常のアルマイト被膜に比較してポ
アの孔径が大きいことが電子顕微鏡により確かめられ
た。従来の直流または交直重畳によるアルマイト被膜は
封孔処理を行うと通電性が失われ電着塗装が不可能とな
るが、交流電解によるアルマイト被膜は封孔処理後も通
電性があり完全なカチオン電着塗装が可能であることが
本発明者により確かめられた。また交流電解によるアル
マイト被膜は従来の直流または交直重畳によるアルマイ
ト被膜に比較して、柔軟性があり、従って耐疲労性が良
好で、また耐加工性に富んでいることも判明した。この
交流アルマイト処理は、硫酸浴中で電流密度0.8〜
1.5A/dm2 、特に1±0.2A/dm2 の交流電
流によって行うのが好ましい。
る。一般にアルマイト処理は直流または交直重畳の電流
により行われるものであるが、本発明においては、交流
(一般に50〜60Hz)を用いて、公知の硫酸浴中で
行う点に特徴がある。交流によるアルマイト処理により
柔軟性のあるアルマイト被膜が高力アルミニウム合金を
含むアルミニウム合金の上に生成する。このアルマイト
被膜は、直流による通常のアルマイト被膜に比較してポ
アの孔径が大きいことが電子顕微鏡により確かめられ
た。従来の直流または交直重畳によるアルマイト被膜は
封孔処理を行うと通電性が失われ電着塗装が不可能とな
るが、交流電解によるアルマイト被膜は封孔処理後も通
電性があり完全なカチオン電着塗装が可能であることが
本発明者により確かめられた。また交流電解によるアル
マイト被膜は従来の直流または交直重畳によるアルマイ
ト被膜に比較して、柔軟性があり、従って耐疲労性が良
好で、また耐加工性に富んでいることも判明した。この
交流アルマイト処理は、硫酸浴中で電流密度0.8〜
1.5A/dm2 、特に1±0.2A/dm2 の交流電
流によって行うのが好ましい。
【0007】高力アルミニウム合金を含むアルミニウム
合金の上に硫酸浴中において交流アルマイトを施すこと
が、本発明の第一の構成要件である。
合金の上に硫酸浴中において交流アルマイトを施すこと
が、本発明の第一の構成要件である。
【0008】次にクロム酸アンモニウム水溶液による新
規の封孔処理について説明する。一般にアルマイト被膜
の封孔処理としては、純水封孔または酢酸ニッケル水溶
液中での封孔処理が行われている。また特に耐食性を要
求される場合には重クロム酸ナトリウム水溶液による封
孔処理が公知である。しかし高力アルミニウム合金の場
合には素材それ自体が銅や亜鉛の如き異種金属を合金成
分として含有しており、その為に極めて耐食性が悪く、
またアルマイト被膜の耐食性も劣り、公知の重クロム酸
ナトリウム封孔処理を行っても完全な耐食性を得ること
が出来なかった。即ち、高力アルミニウム合金に公知の
アルマイト処理を行ない、公知の重クロム酸ナトリウム
水溶液による封孔処理を行っても、塩水噴霧試験により
400〜600時間にて腐食を発生し、充分な耐食性を
発揮することが出来ない。これは封孔処理によりアルマ
イト被膜に吸着されたナトリウムイオンの影響によるも
のと考えられる。
規の封孔処理について説明する。一般にアルマイト被膜
の封孔処理としては、純水封孔または酢酸ニッケル水溶
液中での封孔処理が行われている。また特に耐食性を要
求される場合には重クロム酸ナトリウム水溶液による封
孔処理が公知である。しかし高力アルミニウム合金の場
合には素材それ自体が銅や亜鉛の如き異種金属を合金成
分として含有しており、その為に極めて耐食性が悪く、
またアルマイト被膜の耐食性も劣り、公知の重クロム酸
ナトリウム封孔処理を行っても完全な耐食性を得ること
が出来なかった。即ち、高力アルミニウム合金に公知の
アルマイト処理を行ない、公知の重クロム酸ナトリウム
水溶液による封孔処理を行っても、塩水噴霧試験により
400〜600時間にて腐食を発生し、充分な耐食性を
発揮することが出来ない。これは封孔処理によりアルマ
イト被膜に吸着されたナトリウムイオンの影響によるも
のと考えられる。
【0009】本発明者はこの様な観点から、高力アルミ
ニウム合金に対して重クロム酸ナトリウムの代わりにク
ロム酸アンモニウム水溶液を使用して、封孔処理を試み
た結果極めて優れた耐食性が得られることを確認した。
即ち、高力アルミニウム合金に公知の方法でアルマイト
処理するかあるいは本発明の交流アルマイト処理を施
し、クロム酸アンモニウム水溶液で封孔処理を行ったと
ころ、何れも塩水噴霧試験により2000時間以上腐食
を発生せず、優秀な耐食性を発揮することが判明した。
従って、クロム酸アンモニウム水溶液を用いて封孔処理
を行うことが本発明の第二の構成要件である。
ニウム合金に対して重クロム酸ナトリウムの代わりにク
ロム酸アンモニウム水溶液を使用して、封孔処理を試み
た結果極めて優れた耐食性が得られることを確認した。
即ち、高力アルミニウム合金に公知の方法でアルマイト
処理するかあるいは本発明の交流アルマイト処理を施
し、クロム酸アンモニウム水溶液で封孔処理を行ったと
ころ、何れも塩水噴霧試験により2000時間以上腐食
を発生せず、優秀な耐食性を発揮することが判明した。
従って、クロム酸アンモニウム水溶液を用いて封孔処理
を行うことが本発明の第二の構成要件である。
【0010】本発明の封孔処理は、高力アルミニウム合
金以外の非熱処理系アルミニウム合金に対しても同様に
優れた結果をもたらす。本発明に従う封孔処理は、10
〜100g /リットルの濃度のクロム酸アンモニウム水
溶液中で90〜100℃の温度で実施するのが特に有利
である。
金以外の非熱処理系アルミニウム合金に対しても同様に
優れた結果をもたらす。本発明に従う封孔処理は、10
〜100g /リットルの濃度のクロム酸アンモニウム水
溶液中で90〜100℃の温度で実施するのが特に有利
である。
【0011】封孔処理の後にカチオン電着塗装を施すこ
とが、本発明の第三の構成要件である。即ち、耐食性に
乏しい高力アルミニウム合金を含むアルミニウム合金
に、交流アルマイト処理を施し、ポアの孔径の大きなア
ルマイト被膜を施すことによって、封孔処理後にも通電
性を残存せしめることによりカチオン電着塗装を可能な
らしめ且つクロム酸アンモニウム水溶液による封孔処理
による高耐食性をも達成した。
とが、本発明の第三の構成要件である。即ち、耐食性に
乏しい高力アルミニウム合金を含むアルミニウム合金
に、交流アルマイト処理を施し、ポアの孔径の大きなア
ルマイト被膜を施すことによって、封孔処理後にも通電
性を残存せしめることによりカチオン電着塗装を可能な
らしめ且つクロム酸アンモニウム水溶液による封孔処理
による高耐食性をも達成した。
【0012】本発明の処理方法で優れた効果を達成でき
るアルミニウム合金は、熱処理系高力アルミニウム合金
展伸材、非熱処理系アルミニウム合金展伸材ばかりでな
く、アルミニウム合金鋳物およびダイカスト製品にも適
用できる。
るアルミニウム合金は、熱処理系高力アルミニウム合金
展伸材、非熱処理系アルミニウム合金展伸材ばかりでな
く、アルミニウム合金鋳物およびダイカスト製品にも適
用できる。
【0013】次に実施例を挙げて本発明の効果を説明す
る。
る。
【0014】
【実施例】高力アルミニウム合金として、2024−T
3および7075−T6の試験片各2枚を実験に使用し
た。
3および7075−T6の試験片各2枚を実験に使用し
た。
【0015】上記の試験片を公知の前処理を行った後、
15% 硫酸浴中で50Hzの交流を用い、各々同種の試
験片を対極として、電流密度1±0.2A/dm2 にて
30分間電解を行ない交流アルマイト処理を行った。浴
温度25±2℃であった。
15% 硫酸浴中で50Hzの交流を用い、各々同種の試
験片を対極として、電流密度1±0.2A/dm2 にて
30分間電解を行ない交流アルマイト処理を行った。浴
温度25±2℃であった。
【0016】次にこの試験片をクロム酸アンモニウム6
0g /リットルを含む水溶液中において、浴温度90〜
100℃にて10分間浸漬して封孔処理を行った。各試
験片は黄緑色の美麗な外観を示した。
0g /リットルを含む水溶液中において、浴温度90〜
100℃にて10分間浸漬して封孔処理を行った。各試
験片は黄緑色の美麗な外観を示した。
【0017】上記の試験片各2枚は、次のカチオン電着
塗装工程を施した。カチオン電着塗装は日本ペイント株
式会社製のカチオン電着塗装ラジコートN800を使用
して公知の方法で行って20μm の膜厚を得た。この塗
膜の素地に達するクロスカットを入れた腐食試験に供し
た。
塗装工程を施した。カチオン電着塗装は日本ペイント株
式会社製のカチオン電着塗装ラジコートN800を使用
して公知の方法で行って20μm の膜厚を得た。この塗
膜の素地に達するクロスカットを入れた腐食試験に供し
た。
【0018】上記の表面処理を施した試験片各1枚を塩
水噴霧試験および複合サイクル腐食試験に供した。塩水
噴霧試験はASTM−B117の方法により、また複合
サイクル腐食は、塩水噴霧4時間/温度80℃での乾燥
時間2時間/湿度98% 、温度50℃の湿潤暴露2時間
を1サイクルとするものである。
水噴霧試験および複合サイクル腐食試験に供した。塩水
噴霧試験はASTM−B117の方法により、また複合
サイクル腐食は、塩水噴霧4時間/温度80℃での乾燥
時間2時間/湿度98% 、温度50℃の湿潤暴露2時間
を1サイクルとするものである。
【0019】各腐食試験の結果を以下に示す。 次に比較例を挙げ説明する。
【0020】比較例 実施例と同様に高力アルミニウム合金2024−T3お
よび7075−6の試験片各2枚を実験に使用した。上
記の試験片を公知の方法で前処理を行った後、15% の
硫酸浴中に於いて、電流密度1±0.2A/dm2 、浴
温度20±2℃にて、30分間直流電解して通常のアル
マイト処理を施した。
よび7075−6の試験片各2枚を実験に使用した。上
記の試験片を公知の方法で前処理を行った後、15% の
硫酸浴中に於いて、電流密度1±0.2A/dm2 、浴
温度20±2℃にて、30分間直流電解して通常のアル
マイト処理を施した。
【0021】これを重クロム酸ナトリウム60g /リッ
トル水溶液に温度90〜100℃で10分間浸漬して、
公知の重クロム酸封孔処理を施した。このものは表面の
通電性を失った結果、カチオン電着塗装を施すことがで
きなかった。この試験片について上記の実施例と同様の
腐食試験を行った結果を示す。
トル水溶液に温度90〜100℃で10分間浸漬して、
公知の重クロム酸封孔処理を施した。このものは表面の
通電性を失った結果、カチオン電着塗装を施すことがで
きなかった。この試験片について上記の実施例と同様の
腐食試験を行った結果を示す。
【0022】 上記の実施例および比較例から明白な様に、本発明の表
面処理方法は耐食性に劣る高力アルミニウム合金に極め
て優れた耐食性を付与する効果があり、工業的に有意義
な発明である。
面処理方法は耐食性に劣る高力アルミニウム合金に極め
て優れた耐食性を付与する効果があり、工業的に有意義
な発明である。
【0023】
【発明の効果】本発明の表面処理法は、非熱処理系アル
ミニウム合金に比較して耐食性が本質的に劣っている熱
処理系高力アルミニウム合金にも完全に耐食性を付与す
ることを可能とした。即ち、高力アルミニウム合金であ
っても塩水噴霧試験6000時間後も腐食の発生を認め
ず、複合サイクル腐食試験1000サイクル後も腐食を
認めないと言う驚異的な耐食性を発揮することが確認さ
れた。また本発明のアルマイト被膜は柔軟性があるた
め、後加工性が良好であり、折り曲げ加工やプレス加工
も可能であると言う利点もある。また耐疲労性も良好で
あり、従来のアルマイト加工の如き疲労破壊の危険性も
ない。
ミニウム合金に比較して耐食性が本質的に劣っている熱
処理系高力アルミニウム合金にも完全に耐食性を付与す
ることを可能とした。即ち、高力アルミニウム合金であ
っても塩水噴霧試験6000時間後も腐食の発生を認め
ず、複合サイクル腐食試験1000サイクル後も腐食を
認めないと言う驚異的な耐食性を発揮することが確認さ
れた。また本発明のアルマイト被膜は柔軟性があるた
め、後加工性が良好であり、折り曲げ加工やプレス加工
も可能であると言う利点もある。また耐疲労性も良好で
あり、従来のアルマイト加工の如き疲労破壊の危険性も
ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 13/20 A
Claims (1)
- 【請求項1】 硫酸浴中で電流密度0.8〜1.5A/
dm2 にて交流電流によりアルマイト処理を行った後、
クロム酸アンモニウムを含む水溶液中に浸漬して、封孔
処理を行ない、更にカチオン電着塗装を施すことを特徴
とする、アルミニウム合金の高耐食性表面処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3022105A JPH0747835B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | アルミニウム合金の高耐食性表面処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3022105A JPH0747835B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | アルミニウム合金の高耐食性表面処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06192888A true JPH06192888A (ja) | 1994-07-12 |
JPH0747835B2 JPH0747835B2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=12073614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3022105A Expired - Lifetime JPH0747835B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | アルミニウム合金の高耐食性表面処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0747835B2 (ja) |
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-
1991
- 1991-02-15 JP JP3022105A patent/JPH0747835B2/ja not_active Expired - Lifetime
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