JPH06191896A - 薄膜付窓ガラスの製造方法 - Google Patents

薄膜付窓ガラスの製造方法

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JPH06191896A
JPH06191896A JP24827893A JP24827893A JPH06191896A JP H06191896 A JPH06191896 A JP H06191896A JP 24827893 A JP24827893 A JP 24827893A JP 24827893 A JP24827893 A JP 24827893A JP H06191896 A JPH06191896 A JP H06191896A
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JP
Japan
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thin film
coating
weight
colored
film
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Application number
JP24827893A
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English (en)
Inventor
Shinya Oomura
心也 大村
Yasushi Takemasa
康史 武政
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ガラス基板上に塗布液をフレキソ印刷などによ
り塗布した後、光照射および/または乾燥した後、着色
セラミックカラーインクおよび/または導電線条用ペー
ストを印刷し、その後、フレキソ印刷により塗布された
膜と、印刷された着色セラミックカラーインク層および
/または導電線条用ペースト層とを同時に焼成する。 【効果】薄膜の非形成面側から見たとき、フレキソ印刷
などにより塗布・焼成された薄膜の端部が目立たない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜付窓ガラスおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来薄膜を基板につける方法としては、
真空を用いる蒸着法、スパッタリング法があるが、設備
費、生産性の点で難があった。また、ガラス基板の一部
分のみに薄膜を形成する場合、真空蒸着法やスパッタリ
ング法等の物理的蒸着法では、基板上にマスクを配さな
ければならず、コストが高く、大変生産性に劣る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、マスク
を用いない方法として、スクリーン印刷が挙げられる。
しかし、ガラス基板に、比較的大きな面積にわたって印
刷する場合には、スクリーン印刷は次の点で好ましくな
い。
【0004】すなわち、スクリーン印刷の場合、通常の
印刷状態は図18(a)のように、テーブル23上のガ
ラス基板1とスクリーン枠21によって支持されたスク
リーン版20の接するところは、スクリーン版20を通
ってインク24をガラス基板1上に滲出印刷するスキー
ジー22の下で一直線になるが、面積の大きな膜を印刷
しようとすると、図18(b)のようにスキージー22
が通過したあとも印刷部で版がガラス基板1から離れ
ず、印刷終了後版がガラス基板から大きく離れるとき瞬
間的にずれたり、むらになる。
【0005】この部分はインクを乾燥した後、または焼
成した時点で膜のむらになる。ガラス基板の周辺部に着
色セラミックカラーインク等を印刷する場合や、また、
細い線条の導電線条用ペースト等を印刷する場合には、
このような不具合が生じないが、大面積に印刷する場合
は図18(b)のようになる。
【0006】また、スクリーン印刷ではインクの粘度を
高くしないとインクが下に流れる。粘度を高くするに
は、分子量の大きな有機物を増やさなければならない。
このようなインクが印刷された膜では、焼成の際、炭酸
ガス、水、あるいはN2 等が蒸発してなくなり、膜とし
て残らない。別の言い方をすると、焼成された膜が多孔
質となるため、耐摩耗性、耐薬品性等が悪く、使用に耐
えない。さらに、スクリーン印刷による製品は、非印刷
面から見ると薄膜と着色セラミックカラーとの境界で光
が反射し、薄膜の端部が目立つという欠点を有する。
【0007】本発明の目的は、従来技術が有していた前
述の欠点を解消しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、ガラス基板上に塗布液
を、フレキソ印刷法、ディップコート法、ロールコート
法、スプレー法、メニスカスコート法、スピンコート法
またはフローカーテンコート法により塗布した後、光照
射および/または乾燥した後、着色セラミックカラーイ
ンクおよび/または導電線条用ペーストを印刷し、その
後、前記塗布方法により塗布された膜と、印刷された着
色セラミックカラーインク層および/または導電線条用
ペースト層とを同時に焼成することを特徴とする薄膜付
窓ガラスの製造方法を提供する。
【0009】本発明は、また、ガラス基板上に着色セラ
ミックカラーインクおよび/または導電線条用ペースト
を印刷した後、乾燥および/または仮焼成した後、塗布
液を、フレキソ印刷法、ディップコート法、ロールコー
ト法、スプレー法、メニスカスコート法、スピンコート
法またはフローカーテンコート法により塗布し、その
後、前記塗布方法により塗布された膜と、印刷された着
色セラミックカラーインク層および/または導電線条用
ペースト層とを同時に焼成することを特徴とする薄膜付
窓ガラスの製造方法を提供する。
【0010】本発明における塗布液の塗布方法として
は、低粘度の塗布液が塗布可能な方法が用いられ、たと
えば、フレキソ印刷法、ディップコート法、ロールコー
ト法、スプレー法、メニスカスコート法、スピンコート
法またはカーテンコート法を挙げられるが、大量の塗布
液が必要でなく、コスト的に有利なフレキソ印刷法が特
に好ましい。以下、フレキソ印刷法を塗布液の塗布方法
の代表として本発明について説明するが、その他の方法
も用い得る。
【0011】本発明においてフレキソ印刷とは、弾性物
質(ゴム、プラスチック等)の版材(フレキソ版)を用
いた凸版輪転印刷のことをいう。図1は本発明において
用いる平台フレキソ印刷機の一例の断面図である。フレ
キソ印刷においては、ドクターロール(ゴムロール)1
1とアニロックスロール(セラミックスロール)12が
回転することにより、塗布液13が版胴10に巻きつけ
られたフレキソ版15上に均一に供給され、この版胴1
0が回転するとともにテーブル14上のガラス基板1が
移動し、フレキソ版15からガラス基板1へ、塗布液が
塗布される。フレキソ印刷においては、図1のように、
版胴10にゴム凸版を巻きつけたロールで、常にガラス
基板1と線接触の状態で印刷するので、連続的に均一な
大面積印刷(ベタ印刷)が可能となる。
【0012】また、スクリーン印刷に比べて粘度の低い
塗布液(20〜120cps程度、25℃における値)
が好適に使用できるため、レベリング(塗布された液の
表面がむらなく均一になること)に要する時間が短か
く、また、塗布液に分子量の大きな有機物を混ぜる必要
がなく、ほとんどが室温近くで蒸発してしまう溶剤を用
いることにより、膜焼成による重量変化が少なく、膜が
多孔質になることもない。
【0013】本発明において、薄膜を形成するガラス基
板1としてはソーダライムガラス板、熱線吸収ガラス
板、着色ガラス板等が使用でき、特に限定されない。
【0014】塗布液13をフレキソ印刷した後、焼成す
るのが好ましい。焼成により溶媒が除去され、膜が緻密
になり、膜質が向上し、また、ガラス基板との付着強度
が高くなる。この焼成時に、ガラス基板の曲げ加工、強
化加工等を同時に行ってもよい。こうすることにより生
産性が大巾に増大する。また、曲げ加工においてはクラ
ックが入りにくいという利点も有する。
【0015】本発明によって製造される薄膜2として
は、熱線反射膜、無反射膜、通電加熱用導電膜、紫外線
カット膜、ソーラーコントロール膜、電磁波遮蔽膜、電
磁波透過膜、透明ガラスアンテナ用導電膜、ヘッドアッ
プディスプレーのコンバイナー用の増反射膜、サンシェ
ード用着色薄膜等が挙げられる。
【0016】本発明において、塗布液13として光によ
りゲル化する塗布液を使用すると、フレキソ印刷後に光
照射することにより膜が硬化し、塗布した層にごみやチ
リが付着しにくくなり、良質な薄膜を生産性良く形成す
ることができる。これにより、通常印刷された膜にゴミ
やチリが付着しにくくするために膜を乾燥するが、この
ための設備および時間を省略でき、光を10秒〜10分
程度照射するだけでよくなる。したがって、次の焼成、
曲げ、強化加工等の工程にスムーズに生産性良く移行で
きる。
【0017】光照射には、紫外線を用いるのが好まし
く、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等
が使用される。
【0018】光はフレキソ印刷された膜に直接照射され
るのが好ましい。というのはガラス基板を通して光を照
射する場合には、光(特に紫外線)の一部がガラス基板
に吸収され、光照射の効果が充分に得られない可能性が
あるためである。
【0019】本発明で使用する光によりゲル化する塗布
液としては、キレート化剤と、キレート化剤の存在下で
光によりゲル化される金属アルコキシドとを含む塗布液
が挙げられる。かかる金属アルコキシドの例としては、
Ti、In、Si、Zr、B、Ta、Snのうち少くと
も1種のアルコキシドまたはこれらの混合物が挙げられ
る。
【0020】このチタンアルコキシドとしては、キレー
ト化剤の存在下で、光照射によりゲル化し、焼成してT
iO2 を形成するものであればよく、チタンオクチレン
グリコレート(TOG)、テトラブチルチタネート(T
BT)、テトラエチルチタネート、テトライソプロピル
チタネート、ジメチルジペンチルチタネート等の下記の
化1に示すような、テトラアルキルチタネートおよびこ
れらのオリゴマーが代表的なものとして挙げられる。な
お、化1においてR1 ,R2 ,R3 ,R4 は夫々炭素数
1〜10のアルキル基で、mは10以下の自然数が好ま
しい。
【0021】
【化1】
【0022】また上記化合物のアルコキシ基がアルキル
基と置換されたもの、例えばアルキルトリアルコキシチ
タン等も使用可能である。
【0023】インジウムアルコキシドとしては、キレー
ト化剤の存在下で光照射によりゲル化し、焼成してIn
23 を形成するものであればよく、トリアルコキシイ
ンジウムおよびこれらのオリゴマーが代表的なものとし
て挙げられる。
【0024】ジルコニウムアルコキシドとしては、キレ
ート化剤の存在下で光によりゲル化し、焼成によりZr
2 を形成するものであればよく、テトラアルコキシジ
ルコニウム、およびこれらのオリゴマーが代表的なもの
として挙げられる。このほかアルキルトリアルコキシジ
ルコニウム等も使用可能である。
【0025】ケイ素アルコキシドとしては、キレート化
剤の存在下で光によりゲル化し、焼成によりSiO2
形成するものであればよく、テトラエチルシリケート、
テトラブチルシリケート等の下記の化2に示すようなテ
トラアルコキシシランおよびこれらのオリゴマーが代表
的なものとして挙げられる。なお、化2においてR5,R6
,R7 ,R8 は夫々炭素数1〜10のアルキル基で、
nは10以下の自然数が好ましい。
【0026】
【化2】
【0027】また上記化合物のアルコキシ基がアルキル
基と置換されたアルキルトリアルコキシシラン等も使用
可能である。
【0028】タンタルアルコキシドとしては、キレート
化剤の存在下で光によりゲル化し、焼成してTa25
を形成するものであればよく、ペンタアルコキシタンタ
ルおよびこれらのオリゴマーが代表的なものとして挙げ
られる。このほか、アルキルテトラアルコキシタンタル
等も使用可能である。
【0029】ホウ素アルコキシドとしては、キレート化
剤の存在下で光によりゲル化し、焼成してB23 を形
成するものであればよく、トリメトキシボロン、トリエ
トキシボロン、トリ−i−プロポキシボロン、トリ−n
−プロポキシボロン、トリ−i−ブトキシボロン、トリ
−n−ブトキシボロン、トリ−s−ブトキシボロン、ト
リ−t−ブトキシボロン等が挙げられる。
【0030】錫アルコキシドとしては、キレート化剤の
存在下で光によりゲル化下し、焼成によりSnO2 を形
成するものであればよく、テトラアルコキシ錫、および
これらのオリゴマーが代表的なものとして挙げられる。
このほかアルキルトリアルコキシ錫も使用可能である。
【0031】これらTi、In、Si、Zr、B、T
a、Snの少なくとも1種のアルコキシドの種類や混合
割合は、光学的には屈折率、発色性、機械的には耐摩耗
性、化学的耐久性を考慮して決定すればよい。
【0032】もっともこれらの中でもチタンアルコキシ
ド、ケイ素アルコキシドが入手の容易性からみても好ま
しい。この入手しやすいチタンアルコキシド、ケイ素ア
ルコキシドに例をとってみると、屈折率はチタンアルコ
キシドを多量に用いると高くなり、ケイ素アルコキシド
を多く用いると低くなる。
【0033】ホウ素アルコキシドも屈折率を下げるのに
役立つ。塗布液に着色剤を添加する場合の発色性はチタ
ンアルコキシドが優れている。低屈折率域で発色性を増
すにはエチルシリケート(単量体)がよく、エチルシリ
ケート40(エチルシリケート4量体)はあまり好まし
くない。
【0034】耐摩耗性に着目すると、高屈折率域ではテ
トライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート
(TBT)が好ましく、チタンオクチレングリコレート
(TOG)は比較的劣る。低屈折率域はエチルシリケー
ト40、エチルシリケートとも優れていて、大きな差は
ない。
【0035】キレート化剤の存在下で光によりゲル化す
る金属アルコキシドとしては、以上に述べた以外の金属
のアルコキシドを用いてもよい。
【0036】また、アルコキシドとしては、一部のアル
コキシ基がアルキル基と置換されたものでもよい。
【0037】化学的耐久性もここに述べた物質を選ぶか
ぎりよく、後に述べるキレート剤、触媒の混合割合に依
存する。
【0038】光によりゲル化する塗布液に含まれるキレ
ート化剤としては、ケトン類が一般に使用できる。その
代表的なものとしてアセチルアセトンがある。
【0039】例えばチタンアルコキシドのチタン原子に
対してケトンの酸素原子は最大4個まで配位するので、
チタン原子1個に対してケトンの酸素原子が4個という
のが理想的であるが、テトラアルコキシシラン等や着色
剤を混合して使用するのでチタンアルコキシドのチタン
1個に対してケトンの酸素原子が1.5〜10個程度に
なるように混合すればよい。
【0040】具体的には、テトラブチルチタネートとア
セチルアセトンとの組合せでは、アセチルアセトンは2
個のケトン基を有するので、テトラブチルチタネート1
モルに対してアセチルアセトンを0.8モル〜5モル程
度に混合すればよい。
【0041】光によりゲル化する塗布液を構成する溶剤
としては、上述の金属アルコキシド、キレート化剤等が
溶解するものであれば使用できる。具体的にはアルコー
ル系、グリコール系、セルソルブ系、カルビトール系等
がある。
【0042】上述の金属アルコキシドは溶媒中の水分に
より加水分解され、乾燥により、脱水縮合、重合し、ゲ
ル化するが、キレート化剤と光により、これが急速に促
進されると考えられる。
【0043】本発明ではかかる反応をさらに促進させる
ために必要な触媒を塗布液に添加するのが好ましい。具
体的には硝酸、酢酸、塩酸、スルホン酸等が使用でき
る。
【0044】この中で塗布液に着色剤を添加する場合、
塩酸を使用すると最も発色がよく、得られた着色薄膜の
可視光透過率(TV )が下る。これは本発明に用いられ
るほとんどすべての着色剤に当てはまる。2mm厚の基
板ガラス(TV 91%)にTV 約70%の着色薄膜をつ
けた場合、TV の差は3〜5%におよび一見して明らか
である。
【0045】本発明においては、塗布液13に着色剤を
添加した塗布液を用いることにより、着色薄膜2を形成
できる。
【0046】本発明で薄膜2を着色せしめる着色剤とし
ては、Pd、Au、Pt、Rh、Ru、Ni、Co、F
eまたはこれらの化合物のうち少なくとも1種が適当で
ある。これらの物質は、TiO2 ,In23 ,ZrO
2 ,SiO2 ,Ta25 ,B23 ,SnO2 のうち
少なくとも1種を主成分とする薄膜の中に、金属コロイ
ド状として、または酸化物等の化合物として、分散され
ているものと考えられる。これらの着色剤を添加するた
めの着色原料としては、塩化パラジウム、塩化金酸、塩
化ロジウム等の塩化物が適当であるが、安定かつ可溶性
化合物であれば上記に限定されない。Ni、Co、Fe
の場合は、硝酸塩として塗布液に添加するのが好まし
い。
【0047】本発明における着色セラミックカラーイン
クは、特に限定されず、ガラス基板上で遮光層として機
能できるものであれば良く、顔料成分とガラスフリット
とを含むペースト(インク)などが用いられる。また、
その塗布方法としては、特に限定されず、スクリーン印
刷法などが用いられる。
【0048】本発明においては、フレキソ印刷によって
塗布液13をガラス基板1に塗布するので、パターンを
有するフレキソ凸版を用いれば、自動的にパターンをも
って塗布液13を塗布し、パターンを有する薄膜を形成
することができる。
【0049】一方、上述したように、フレキソ印刷は、
大面積にわたるベタ印刷も良好に行えるため、光により
ゲル化する塗布液を含む塗布液を用いる場合には、所望
に応じ、大面積にフレキソ印刷した後、マスクを用いて
部分的に光照射させ、現像することによりパターンを有
する薄膜を形成することもできる。
【0050】また、フレキソ印刷を複数回行って多層膜
を形成し、最後に光照射、現像することにより、パター
ンをもった多層膜を形成することも可能である。さら
に、1層印刷ではひび割れができてしまい、作成困難な
2000Å以上の無着色の透明膜に適用できる。
【0051】以下、パターンを有する薄膜を形成する工
程をフレキソ印刷法を用いる場合について説明する。
【0052】上記光によりゲル化する塗布液をフレキソ
印刷法により基板上に塗布して、フレキソ印刷された膜
を形成する。その後、通常はある程度加熱保持して、さ
わった際に付着しない程度に、乾燥させるか、ごくわず
かに光照射させるのが好ましい。こうすることにより、
次に用いるマスクの汚れが付着するのを防ぎ、かつマス
クと基板の距離を小さくし、高い精度で正確にパターン
形成が行える。
【0053】次いでマスクを用いて該フレキソ印刷され
た膜を部分的に光照射させる。この光照射により、光が
当たった所は化合物中のゲル化が進み、Si−O−S
i,Ti−O−Ti等の結合ができる。これにより、光
の当たった場所と当たらない場所では、フレキソ印刷さ
れた膜の溶解性に差を生じる。
【0054】次いで、アルコールやアルカリ水溶液、水
等による現像処理することにより、未光照射部分を除去
でき、所望のパターンを形成することができる。かかる
フレキソ印刷された膜付基板は紙をはさんでパレットに
詰め、長距離のトラック輸送、切面とり洗浄に耐える強
度を有している。このため合理的な生産ラインを組むこ
とができる。
【0055】さらに、かかるフレキソ印刷された膜を加
熱して焼成するのが好ましい。焼成により溶媒等が除去
され緻密な膜になり膜質が向上し、またガラス基板との
付着強度が高くなる。この加熱時に曲げ加工、強化加工
等を同時に行ってもよい。
【0056】本発明においては、上述したように、フレ
キソ印刷された膜をパターンをもって印刷し、全体を光
照射して、パターンを有する薄膜を形成することも可能
である。具体的には、基板上に、上述の光によりゲル化
する塗布液をフレキソ印刷機でパターンをもって塗布
し、フレキソ印刷された膜を形成し、次いで、全体を光
照射し、所望により、さらに乾燥するのが好ましい。
【0057】上述の光(紫外線)照射時間、加熱時間は
生成する着色薄膜の特性を考慮して決めればよい。光
(紫外線)は10秒〜10分、加熱は1〜60分、加熱
温度は120〜680℃程度が好ましい。
【0058】また、UV光照射により、着色薄膜の耐薬
品性が向上することがある。特に、Pt系やPd系の膜
の場合にはこの効果が顕著である。
【0059】以上のようにして、所望の透過色、所望の
反射色を有する着色薄膜を容易に製造できる。
【0060】この膜の膜厚は、用途や要求される特性に
よって異なるが100Å〜2000Å程度の範囲であれ
ば使用できる。これは100Å以下の厚味では膜として
の充分な機能を発揮できないため好ましくなく、200
0Åを超えると製造時にひび割れを生じやすくなるため
である。さらに厚い膜を望む場合は、必要に応じて重ね
て着色薄膜を作ることも可能であるし、基板の裏側に着
色薄膜を付けて濃い着色基板を得ることもできる。
【0061】次に各種着色薄膜の組成について述べる。
着色薄膜の好ましい組成の一例として、TiO2 5〜9
5wt%、SiO2 0〜90wt%、Pd(酸化物Pd
Oに換算した値)5〜75wt%が挙げられる。可視透
過光の主波長は577nm付近の黄色である。可視光透
過率TV はPdの濃度、TiO2 ,SiO2 の割合に応
じて86〜45%である(基板のガラスは白色2mm厚
で可視光透過率TV は90.5%である。以下に使用す
る基板ガラスはすべてこれを使用する)。
【0062】可視反射光の主波長は透過光と近い値で黄
色味をおびている。可視光反射率RV は9%〜38%
で、組成に応じて変化する。TiO2 /SiO2 の比、
PdO含有量が高い程高反射率が得られる。この傾向は
後述する他の着色剤の場合にも共通する。
【0063】膜厚の調節は主に塗布液中にしめる酸化物
と着色剤金属または着色剤金属酸化物の重量百分率(固
形分濃度と呼ぶ、この場合(TiO2 +SiO2 +Pd
O)/(塗布液重量))で調節する。この系の組成では
固形分濃度3.5〜8.85%が適当である。溶剤の量
のみで調節し、キレート剤、触媒は変えなくてよい。こ
の傾向は後述する他の着色剤にも共通する。
【0064】膜厚が約900Åを超えると耐擦傷性(テ
ーパー摩耗試験、摩耗輪、CS−10F、荷重500g
r、100回転摩耗、ヘイズの変化ΔH=1.0%以下
を基準とした)が悪くなる。この傾向は後述する他の着
色剤にも共通する。
【0065】一方、膜厚が約150Åを下まわるように
なると、耐薬品性(1N−H2 SO4 に室温で48時間
浸漬後、初期可視光線透過率TVOが65%以上の場合に
はTV の変化ΔTV が1%以下、TVOが65%以下の場
合にはΔTV が2%以下を基準(A)とした。さらに1
N−NaOHに室温で48hr浸漬後TVOが65%以上の
場合にはΔTV が1%以下、TVOが65%以上の場合に
はΔTV が2%以下を基準(B)とした。基準(A)と
(B)を同時に満足することを耐薬品性の目安とした)
が劣るようになる。この耐薬品性も後述する他の着色剤
を使用した着色薄膜の場合に共通する傾向である。
【0066】この着色薄膜中にしめる着色剤の濃度を上
げた場合の問題点について述べる。この場合PdO/
(TiO2 +SiO2 +PdO)を75%以上にする
と、PdCl2 が塗布液中に溶解しにくくなり保存中に
固体が塗布液から析出したりする。また、塗布液にPd
Cl2 を溶解させるにはHClを必要とする。PdCl
21重量部に対してHCl 2重量部以上を使用し、か
つPdCl2 およびHClを混合後、少なくとも15分
間撹拌しながら保つのがよい。一方、PdO含有量を増
すとチタンアルコキシド、ケイ素アルコキシドは減少
し、アルコキシドに対し触媒(HCl)の割合が多くな
り、塗布液として使用する前にアルコキシドがゲル化す
る。したがってPdOをこの着色薄膜中75%を超えて
使用することはむずかしい。HClをほかの硝酸、酢酸
に置き換えても溶解しない。
【0067】このPdCl2 を含む感光性材料は、光照
射させてから焼成すると、光照射させずに焼成したもの
よりTV =70%あたりで3%低い値を示す。
【0068】次に他の例としてAuを着色剤として用い
る場合について述べる。着色薄膜の好ましい組成として
はTiO2 85〜3wt%、SiO2 40〜0wt%、
Au5〜60wt%の範囲である。この着色薄膜の透過
可視光の主波長は490〜430nmの青〜赤紫であ
る。可視光透過率TV は86〜40%で膜厚、Au濃
度、TiO2 :SiO2 の比により調節できる。反射可
視光の主波長は470nmの青から620nmの赤、4
46nmの赤紫を示すことがある。反射率は10〜25
%程度である。この可視光反射色は可視光透過光の補色
の関係にあり、TiO2 、SiO2 、Auの割合および
膜厚により変化する。とくにAuを20wt%以上を超
えるあたりから反射光の赤味が著しくなる。
【0069】また、膜の屈折率が高いTiO2 リッチな
組成では青に発色し、膜の屈折率が低いSiO2 、B2
3 がリッチな組成ではピンクに発色する。この場合、
液塗布後、成膜前に紫外線を照射することにより発色の
トーンが変わる。
【0070】Auを着色剤とするこの着色薄膜において
は光照射後焼成すると、可視透過光の主波長が421n
mの紫色になったり660nmの赤になることもある。
また色純度が低くニュートラルに近い色調の変った商品
となり得る。
【0071】一般にAuで着色した膜は、1〜5wt%
のP25 をH3 PO4 の形で加えることにより耐擦傷
性を向上させることができる。この傾向は他の着色剤に
も適用できる。耐薬品性は前述の規準内にある。
【0072】着色原料として用いる塩化金酸は潮解性が
あり、20%のヘキシレングリコール溶液として用いる
のが便利である。塗布液を調合する場合にはめんどうな
ことはなく、この塗布液の保存安定性はよく、3ケ月室
温に保存しても使用可能である。しかしこの種の物質は
冷暗所に保存するのが望ましい。
【0073】Auを着色剤として用いる場合、TiO2
をZrO2 で、また、SiO2 をTiO2 で置き変えて
ZrO2 85〜3wt%、TiO2 40〜2wt%、A
u5〜60wt%としても、上に述べた個々の性能に大
きな変化はない。
【0074】次に着色剤としてPdとAuを混合して用
いる場合について述べる。組成としてはTiO2 5〜9
5wt%、SiO2 0〜90wt%、(Au+Pd)
(PdについてはPdO換算として計算)5〜80wt
%で、AuとPdの比は任意に選ぶことができる。各性
能はすでに述べたPd,Auを着色剤とした着色薄膜の
中間にある。その光学的特性は表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】耐摩擦傷性はPd−Auの含有割合に応じ
て変化する。化学的耐久性は特に問題はない。この系の
塗布液は冷暗所に保管すれば3ケ月は使用可能である。
室温で保管すると1ケ月で黄濁の沈殿が生じ使用できな
くなる。(Au+Pd)を60重量%以上にすると保存
安定性は劣り、7日以内に使うのが好ましい。
【0077】次にPtを着色剤として用いる場合につい
て述べる。着色薄膜の好ましい組成としてはTiO2
〜90wt%、SiO2 0〜48wt%、Pt10〜7
0wt%が挙げられる。可視透過光の主波長は575n
m付近のグレーで、TV は32〜85%程度である。R
V は10〜33%程度である。反射光の色純度が低くニ
ュートラルになりやすい傾向がある。
【0078】Ptを着色剤とする場合は光照射による効
果が顕著であり、光照射後焼成した着色薄膜の発色がよ
く、かつ耐擦傷性、耐薬品性に優れている。また塗布液
中のキレート剤、触媒の量がふえても均一な着色薄膜が
得られる。光照射を省略するといずれの性能も劣り、着
色薄膜が焼成中にうろこ状にはがれることすらある。こ
の傾向は着色薄膜のPt含有量が高い場合に著しい。
【0079】着色原料としての塩化白金酸の濃度を上げ
ると、すなわち着色薄膜の組成としての白金の濃度を6
0wt%以上にすると、生成した膜に額ぶち(膜の端部
の液組成が平面方向に分離変化し、膜厚が局所的に厚く
なり、ふちが浮き上がって目立つ状態)が生じる。これ
を防ぐために少量の界面活性剤を用いる。この界面活性
剤としてはシリコーン系、またはフッ素系のものがよ
い。リン酸も同様の働きが認められる。
【0080】着色原料としての塩化白金酸は潮解性があ
るので、ヘキシレングリコール20%の溶液として使う
のが便利である。また塗布液の保存安定性はよく室温で
3ケ月保存しても使用できる。しかし冷暗所に保管する
のが望ましい。
【0081】Ptの一部をAuで置き換えて、TiO2
3〜90wt%、SiO2 0〜48wt%、Pt+Au
10〜80wt%の着色薄膜も好ましく使用できる。
【0082】次にRhを着色剤として用いる場合につい
て述べる。着色薄膜の好ましい組成としてはTiO2
〜90wt%、SiO2 0〜40wt%、Rh(RhO
換算)5〜60wt%が挙げられる。着色薄膜の可視透
過光の主波長は575nm付近の黄色で、可視光透過率
V は49〜85%であり、反射光は膜が厚くなるにつ
れて白〜黄色味をおびる。
【0083】着色原料の塩化ロジウムは塗布液に今まで
使用してきた薬品に溶解しにくいので、塩化ロジウムと
同重量のエタノールに溶解させたあとヘキシレングリコ
ールと混合するのがよい。この塗布液は保存安定性はよ
い。室温で3ケ月保存しても使用できる。
【0084】次にRuを着色剤として用いる場合につい
て述べる。着色薄膜の好ましい組成としてはTiO2
〜80wt%、SiO2 8〜90wt%、RuO 10
〜60wt%が挙げられる。着色薄膜の可視透過光の主
波長は574nm付近の黄色で、可視光透過率TV は6
2〜85%であり、反射光は膜が厚くなるにつれて白〜
黄色味をおびる。
【0085】感光剤の塩化ルテニウムは、同重量のエタ
ノールに溶解させてから、次にヘキシレングリコールを
混合して所定の割合の塗布液にするのがよい。触媒とし
てHNO3 を使用すると、塗布液を調合した後、数分で
発熱し褐色の気体を発生して化学変化する。触媒として
HCl,CH3 COOHを用いると、このような変化は
起こらない。この塗布液は保存安定性はよく、室温で3
ケ月保存しても使用できる。
【0086】本発明で得られる薄膜2は次のような用途
が期待できる。自動車用にあっては図2(a)のような
シェードバンドとして使用できる。部分的にくりぬきパ
ターン(抜き文字)3や、装飾用模様も入れられる。図
2(b)のように装飾用の文字、模様が入れられる。図
2(c)のように全面に模様がつけられる。図2(d)
のように全部に色をつけることができる。抜き文字もも
ちろん入れられる。図2(c)(d)の薄膜2を形成し
た部分の可視光線透過率は70%以上であることが好ま
しい。図2はフロント窓、リヤー窓を想定してえがいた
が、サンルーフ窓やサイド窓などにも展開できる。
【0087】一般家庭用にあっては、図3(a)のよう
に日よけ付き窓に適用できる。図3(b)のように一部
が透明になるよう加工もできる。図3(c)のように透
明着色模様付板ともいえる使い方も可能である。図3
(d)のようにふすまと同じような模様もできる。
【0088】ビルの外ばりにも、図4(a)のような基
板の組合せにより、図4(b)のような模様をビルの外
壁面に設けることができる。
【0089】図5のように、車の複数の窓ガラスに本発
明により着色薄膜2を形成し、着色帯が連続して見える
ように、特に全周にわたりシェードバンドが形成されて
いるようにすることもできる。また、本発明の窓ガラス
4はサンルーフ用窓ガラスやプライバシーウィンドーに
も適用できる。
【0090】本発明の特徴のひとつであるパターニング
を生かすと、いわゆるぼかし、グラデーションが可能で
ある。薄膜2の厚さ、色調は変えないが、印刷する部分
の単位面積あたりの印刷面積を変えることにより実現で
きる。例えば、図3(a)において日よけ部分と他の部
分の境界、窓の図3(b)の周囲と中央部の境界、図2
(a)等の窓中央部のパターンと他の部分の境界、自動
車の窓でシェードバンドと他の部分の境界等にグラデー
ションを形成できる。
【0091】本発明の薄膜を施した窓には、着色セラミ
ックカラーインクを焼き付けてなる着色セラミックカラ
ープリント6を形成する。代表的な例としては、自動車
用窓ガラス4が挙げられる。以下、その製造工程につい
て、図6を参照しながら説明する。
【0092】薄膜2と着色セラミックカラープリント6
をかねそなえた窓ガラスは図6の(a),(b)または
(c)の工程で製造できる。
【0093】着色セラミックカラーインク26をスクリ
ーン印刷した後、塗布液13のフレキソ印刷の前に仮の
焼成(約600℃程度)をすると、長距離へだてた工場
等に輸送し、次の工程前に洗浄することができる(図6
(b)参照)。
【0094】着色セラミックカラーインク26をスクリ
ーン印刷した後、塗布液のフレキソ印刷の前に乾燥(8
0〜200℃、4〜10分程度)のみの場合は、次工程
が同一工場内の運搬の場合に適する。この場合は、次工
程の前に洗浄することはできないが、工程が簡単で低コ
ストで生産できる利点がある(図6(a)参照)。
【0095】(a)や(b)において、フレキソ印刷さ
れた膜の焼成と同時に強化かつ/または曲げ加工(約6
00〜670℃)を行うと、工程が簡単になり生産性が
向上するので好ましい(A′またはB′法)。
【0096】図6(c)は、先に塗布液13をフレキソ
印刷した後、着色セラミックカラーインク26を印刷す
る場合である(CおよびC′法)。最後の工程をA法や
B法のように焼成工程と強化かつ/または曲げ工程と分
けて行うこともできる。
【0097】本発明において用いる着色セラミックカラ
ーインク26としては、CuO−Cr23 ,TiO
2 ,Fe23 ,CoO,Cr23 等の無機顔料とガ
ラスフリットに有機バインダー等を加えて混練し、ペー
スト状にしたものが好ましく使用できる。着色セラミッ
クカラープリント6は、この着色セラミックカラーイン
ク26を焼成することでガラス基板に焼付けられてなる
ものである。
【0098】本発明の薄膜を施した窓には、防曇、融氷
を目的とした加熱用導電線条やアンテナ用の導電線条7
を形成することもできる。
【0099】図7(a)〜図12(a)は本発明の導電
線条付窓ガラス8の平面図、図7(b)〜図11(b)
は各々図7(a)〜図12(a)の部分拡大断面図であ
る。1はガラス基板、6は着色セラミックカラープリン
ト、7は導電線条、2は薄膜である。本発明の導電線条
付窓ガラスの製造工程を示す説明図を図13(a),
(b),(c)に示す。以下これらについて説明する。
【0100】図13(a)に示す製造工程では、図7,
8に示す導電線条付窓ガラス8を製造できる。すなわ
ち、ガラス基板1に導電線条用ペースト27をスクリー
ン印刷等により塗布し、乾燥する(80〜200℃、4
〜10分程度)。所望により、導電線条用ペースト27
を印刷する前に、着色セラミックカラーインク26をス
クリーン印刷等により塗布し、乾燥してもよい(80〜
200℃、4〜10分程度)。
【0101】次に塗布液13をフレキソ印刷等により塗
布し、次いで着色セラミックカラーインク26や導電線
条用ペースト27と同時に焼付けて薄膜2を形成し、導
電線条付窓ガラス8を形成する。その後、かかる導電線
条付窓ガラス8に強化および/または曲げ加工を施すこ
ともできる。この製造工程は、図13(a)のA法であ
る。
【0102】光によりゲル化する塗布液を塗布液として
用いる場合には、焼成前にフレキソ印刷された塗布液を
光照射および/または乾燥して表面にゴミやチリが付着
しにくくするのが好ましい。このA法において、フレキ
ソ印刷された層の焼成と、強化および/または曲げ加工
を同時に行うこともできる(A′法)。このA′法は製
造工程が簡単で、より低コストな方法である。
【0103】図7,図8に示す製品は、図13(b)の
工程でも製造できる。着色セラミックカラーインク26
をスクリーン印刷等により塗布し、乾燥後、導電線条用
ペースト27をスクリーン印刷等により塗布し、乾燥す
る。これをガラスがそらない程度の高温(約600℃)
で仮の焼成をし、焼付けて着色セラミックカラープリン
ト6および導電線条7を形成する。しかる後、洗浄後、
塗布液13をフレキソ印刷により塗布し、次いで焼成し
て薄膜2を形成し導電線条付窓ガラス8を形成する。こ
れ以外は図13(a)(A)法と同様である(以上が図
13(b)のB法)。
【0104】また、図13(a)A′法と同様に、フレ
キソ印刷された層の焼成と、強化および/または曲げ加
工を同時に行うこともできる(図13(b)のB′
法)。
【0105】図9,図10,図12に示す製品は先に薄
膜2を形成し、その後に着色セラミックカラープリント
6、導電線条7を形成して導電線条付ガラス8を形成す
る場合を示す。製造工程は図13(c)および図14に
示す。
【0106】図12のように、薄膜2がガラス基板1の
端部までは形成されない場合、図13(c)の工程で製
造すると、薄膜2が形成されていない側(車外側)から
見たとき、着色セラミックカラープリント6を背景にし
て薄膜2の端部が目立って見えることが多い。
【0107】そこで、図14の工程で図12のような製
品を製造すると、塗布液がフレキソ印刷された層と、着
色セラミックカラーインクとが同時に焼成されるため、
薄膜2と着色セラミックカラープリント6の両者の境界
で光が反射しにくくなるので、薄膜2の端部が目立たな
い。よって、図13の方法による場合とは、異なったデ
ザインが表現できる。
【0108】図14の工程において、導電線条用ペース
ト印刷前の焼成を省略して、最後の焼成のみにすると、
薄膜2に曇が生じる等、外観上優れた製品ができない可
能性がある。よって、図14そのままの工程のほうが好
ましい。図13(c)や図14の工程では、図13
(a)A法や(b)B法のように、焼成と、強化および
/または曲げ加工を分けて行うこともできる。
【0109】図13のB法,B′法,C法の製造工程で
は、図11(a)、図11(b)に示すような、着色セ
ラミックカラープリント6、導電線条7が形成された側
と反対側に薄膜2が形成された導電線条付窓ガラス8も
製造できる。
【0110】本発明では上述したようにパターニングが
容易にできるので、図15に示すようなくりぬきパター
ン(抜き文字)3を形成してデザイン性をだしたり、着
色薄膜を形成する場合、図16に示すように境界線にグ
ラデーション(ガラス基板の単位面積あたりの着色薄膜
2が形成された面積が、着色薄膜の周辺部において漸次
減少する部分)などを形成することができる。
【0111】
【実施例】
[実施例1]ガラス基板として可視光透過率76%の4
mm厚のグレーフロートガラスを用いた。これを洗浄
後、後述する光によりゲル化する塗布液をフレキソ印刷
し、感光性着色薄膜材料層を形成し、コンベア上に設置
した水銀灯によりUV光を照射して光照射させ、その後
630℃に保ったコンベア炉に6分通過させ仮の焼成を
した。この上に着色セラミックカラーインクをスクリー
ン印刷し乾燥した。その後加熱して(600℃)焼成
し、風冷強化した。
【0112】光によりゲル化する塗布液としては、以下
に示す組成を用いた。 テトライソプロピルチタネート: 38.0重量部、 アセチルアセトン : 12 重量部、 塩酸 : 72 重量部、 ヘキシレングリコール :356 重量部、 塩化パラジウム(PdCl2) : 36.1重量部、 H3 PO4 : 0.1重量部。
【0113】着色薄膜部分は黄色で測色結果を以下に示
す。可視光透過率42.7%、主波長588.2nm、
色純度20.2%、可視光反射率24.9%、主波長5
68.1nm、色純度6.7%。なお、反射率は着色薄
膜の反対側から測定した。着色薄膜も着色セラミックカ
ラープリントも高付着力でガラス基板に焼付いており、
耐擦傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0114】[実施例2]4mm厚グレーガラス(可視
光透過率76%)のガラス基板1を切断、面取りした着
色セラミックカラーインク26をスクリーン印刷・乾燥
(120℃、10分)し(図17(a))、さらに導電
線条用ペースト27をスクリーン印刷し・乾燥(120
℃、10分)した(図17(b))。
【0115】光によりゲル化する塗布液としては、以下
に示す組成を用いた。 テトライソプロピルチタネート:36.09重量部、 エチルシリケート(4量体) : 1.34重量部、 アセチルアセトン :21 重量部、 塩酸 :61 重量部、 ヘキシレングリコール :332.4 重量部、 ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6・6H2O) :66.72重量
部、 水 :30 重量部、 フッ素系界面活性剤 : 0.8 重量部。
【0116】これを図17(b)のガラス基板の導電線
条用ペースト27等が印刷された側にフレキソ印刷し
て、フレキソ印刷された膜を形成し、水銀灯で1分間紫
外線を照射して大気中で光照射させ、後120℃のオー
ブンで10分乾燥し、次いで650℃に加熱して焼成し
て同時に曲げおよび強化し、導電線条7を覆って着色薄
膜2が形成されている図8のような導電線条付きガラス
を作った。この着色薄膜2部分の測定結果は、可視光透
過率30.1%、主波長581nm、色純度9.4%
(ブロンズ色)、可視光反射率18.8%、主波長57
7.7nm、色純度2.8%(ブロンズ色がかった白
色)であった。なお、反射率は着色薄膜の反対側から測
定した。導電線条7、着色セラミックカラープリント
6、着色薄膜2は高付着力でガラス基板1に密着してお
り、耐久性を有していた。
【0117】[実施例3]4mm厚グレーガラス(可視
光透過率76%)のガラス基板1を切断、面取り洗浄し
た板に下記の光によりゲル化する塗布液をフレキソ印刷
した。これを光照射かつ仮の焼成をした。これを洗浄
(輸送で汚れた部分)して着色セラミックカラーインク
26をガラス基板の周辺部にスクリーン印刷し、乾燥し
た。さらに導電線条用ペースト27をスクリーン印刷・
乾燥し、これを曲げ加工と同時に焼成して、図9に示す
ような導電線条付き着色薄膜8を形成した。
【0118】 テトライソプロピルチタネート:24.06重量部、 エチルシリケート(4量体) : 0.89重量部、 アセチルアセトン :10 重量部、 塩酸 :20 重量部、 ヘキシレングリコール :435.35重量部、 ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6・6H2O) :37.78重量
部 塩化金酸(HAuCl4・4H2O) :29.66重量部、 フッ素系界面活性剤 : 0.47重量部、 リン酸 : 0.25重量部。
【0119】その結果、着色薄膜2が形成され、その上
から導電線条が焼きつけられた導電線条付きガラスの着
色薄膜部分の光学特性は、可視光透過率28.3%、主
波長579nm、色純度7.0%(ブロンズ色)、可視
光反射率17.2%、主波長499.7nm、色純度
0.9%(青味がかった白色)であった。なお、反射率
は着色薄膜の反対側から測定した。着色薄膜2、着色色
セラミックカラープリント6、導電線条7は、実施例1
1と同様の高付着力でガラス基板に形成され高耐久性を
有していた。
【0120】[実施例4]以下に示す組成の光によりゲ
ル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行った。 テトライソプロピルチタネート: 30.4重量部、 エチルシリケート(4量体) : 14.2重量部、 アセチルアセトン : 8.0重量部、 塩酸 : 60.0重量部、 ヘキシレングリコール :379 重量部、 塩化パラジウム(PdCl2) : 31.0重量部。
【0121】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
59.3%、主波長576.9nm、色純度15.9
%、可視光反射率30.9%、主波長580.5nm、
色純度13.3%であった。着色薄膜も着色セラミック
カラープリントも高付着力でガラス基板に焼付いてお
り、耐擦傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0122】[実施例5]以下に示す組成の光によりゲ
ル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行った。 テトライソプロピルチタネート: 64.6重量部、 エチルシリケート(4量体) : 30.26重量部、 アセチルアセトン : 34.0重量部、 塩酸 : 64.1重量部、 ヘキシレングリコール :436 重量部、 塩化金酸(HAuCl4・4H2O ) : 11.1重量部。
【0123】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
72.0%、主波長484.1nm、色純度2.6%、
可視光反射率16.1%、主波長446.2nm、色純
度3.0%であった。着色薄膜も着色セラミックカラー
プリントも高付着力でガラス基板に焼付いており、耐擦
傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0124】[実施例6]以下に示す組成の光によりゲ
ル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行った。 テトライソプロピルチタネート: 51.9重量部、 テトラエトキシジルコニウム : 32.2重量部、 アセチルアセトン : 32.0重量部、 塩酸 : 60.1重量部、 ヘキシレングリコール :404.1重量部、 塩化金酸(HAuCl4・4H2O ) : 13.35重量部。
【0125】着色薄膜部分の測定結果は次の通りであっ
た。可視光透過率66.5%、主波長490.2nm、
色純度3.3%、可視光反射率19.4%、主波長45
1.1nm、色純度7.0%。着色薄膜も着色セラミッ
クカラープリントも高付着力でガラス基板に焼付いてお
り、耐擦傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0126】[実施例7]以下に示す組成の光によりゲ
ル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行った。 テトライソプロピルチタネート:12.66重量部、 エチルシリケート(4量体) : 35.6重量部、 アセチルアセトン : 25.0重量部、 塩酸 : 75.0重量部、 ヘキシレングリコール :295.3重量部、 塩化パラジウム(PdCl2 ) : 12.9重量部、 塩化金酸(HAuCl4・4H2O ) : 18.5重量部。
【0127】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
51.2%、主波長577.2nm、色純度6.0%、
可視光反射率25.9%、主波長569.1nm、色純
度4.0%であった。着色薄膜も着色セラミックカラー
プリントも高付着力でガラス基板に焼付いており、耐擦
傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0128】[実施例8]以下に示す組成の光によりゲ
ル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行った。 テトライソプロピルチタネート: 12.7重量部、 エチルシリケート(4量体) :105.6重量部、 アセチルアセトン : 40.0重量部、 塩酸 : 20.0重量部、 ヘキシレングリコール :717 重量部、 ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6・6H2O):94.4重量
部。
【0129】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
80.1%、主波長574.5nm、色純度3.0%、
可視光反射率11.7%、主波長495.7nm、色純
度2.1%であった。着色薄膜も着色セラミックカラー
プリントも高付着力でガラス基板に焼付いており、耐擦
傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0130】[実施例9]以下に示す組成の光によりゲ
ル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行った。 テトライソプロピルチタネート: 50.6重量部、 アセチルアセトン : 18.0重量部、 塩酸 : 50.0重量部、 ヘキシレングリコール :427 重量部、 塩化ロジウム(RhCl3・3H2O) : 47.3重量部、 エタノール : 47.3重量部。
【0131】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
49.5%、主波長575.0nm、色純度12.3
%、可視光反射率28.1%、主波長577.5nm、
色純度16.7%であった。着色薄膜も着色セラミック
カラープリントも高付着力でガラス基板に焼付いてお
り、耐擦傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0132】[実施例10]以下に示す組成の光により
ゲル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行っ
た。 テトライソプロピルチタネート: 38 重量部、 エチルシリケート(4量体) : 17.8重量部、 アセチルアセトン : 33.4重量部、 ヘキシレングリコール :566.8重量部、 塩酸 : 33.4重量部、 塩化ルテニウム(RuCl3・3H2O ): 39.4重量部、 エタノール : 39.4重量部。
【0133】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
72.5%、主波長574.0nm、色純度5.2%、
可視光反射率12.2%、主波長480.8nm、色純
度10.0%であった。着色薄膜も着色セラミックカラ
ープリントも高付着力でガラス基板に焼付いており、耐
擦傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0134】[実施例11]以下に示す組成の光により
ゲル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行っ
た。 テトライソプロピルチタネート: 36.1 重量部、 エチルシリケート(4量体) : 1.34重量部、 アセチルアセトン : 21 重量部、 ヘキシレングリコール :358.6 重量部、 塩酸 : 61 重量部、 水 : 30 重量部、 弗素系界面活性剤 : 8.2 重量部、 ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6・6H2O) :66.1重量
部。
【0135】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
38.1%、主波長579.4nm、色純度8.9%、
可視光反射率31.6%、主波長536.9nm、色純
度1.1%であった。着色薄膜も着色セラミックカラー
プリントも高付着力でガラス基板に焼付いており、耐擦
傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0136】[実施例12]以下に示す組成の光により
ゲル化する塗布液を用いた他は実施例1と同様に行っ
た。 テトライソプロピルチタネート 37.8重量部、 エチルシリケート(4量体) 0.89重量部、 アセチルアセトン 10 重量部、 ヘキシレングリコール 321.6 重量部、 塩酸 50 重量部、 リン酸 1.1 重量部、 塩化金酸(HAuCl4・4H2O ) 37.8 重量部、 ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6・6H2O) 29.7 重量部。
【0137】着色薄膜部分の測定結果は、可視光透過率
39.3%、主波長571.6nm、色純度1.6%、
可視光反射率20.6%、主波長578.1nm、色純
度7.2%であった。着色薄膜も着色セラミックカラー
プリントも高付着力でガラス基板に焼付いており、耐擦
傷性も高く、剥離の心配は全くなかった。
【0138】
【発明の効果】ガラス基板上に塗布液を、フレキソ印刷
法、ディップコート法、ロールコート法、スプレー法、
メニスカスコート法、スピンコート法またはフローカー
テンコート法により塗布した後、光照射および/または
乾燥した後、着色セラミックカラーインクおよび/また
は導電線条用ペーストを印刷し、その後、前記塗布方法
により塗布された膜と、印刷された着色セラミックカラ
ーインク層および/または導電線条用ペースト層とを同
時に焼成した製品、あるいは、また、ガラス基板上に着
色セラミックカラーインクおよび/または導電線条用ペ
ーストを印刷した後、乾燥および/または仮焼成した
後、塗布液を、フレキソ印刷法、ディップコート法、ロ
ールコート法、スプレー法、メニスカスコート法、スピ
ンコート法またはフローカーテンコート法により塗布
し、その後、前記塗布方法により塗布された膜と、印刷
された着色セラミックカラーインク層および/または導
電線条用ペースト層とを同時に焼成した製品は、非印刷
面から見ると薄膜と着色セラミックカラーとの境界で光
が反射しにくくなるので、薄膜の端部が目立たなくな
る。したがって、これを利用することにより、両膜を別
々に焼成する場合と異なった調子のデザインが表現でき
る。
【0139】また、本発明は窓ガラスに着色薄膜をフレ
キソ印刷、その他の方法により大面積にわたりむらな
く、均一に、また、所望によりパターン状に形成でき
る。ガラス基板にマスクを使用せず直接印刷できるため
工程が短く、低コストの大量生産に適する。
【0140】本発明において、フレキソ印刷、その他の
方法に用いる塗布液は低粘度なるがゆえに塗布したあと
のレベリングが速やかに行われ、膜厚が均一になり膜厚
むらが出にくい。
【0141】また光照射によりフレキソ印刷、その他の
方法により印刷された膜がほこりのつかない乾いた状態
になり、清浄な空気を有する部屋が小さくてすむ。同時
に光照射することにより感光性着色薄膜材料層の粘度が
高くなり感光性着色薄膜材料層が周囲ににじむことが少
くなる。光照射により着色剤がパラジウムの場合は発色
がよく可視光透過率は下る。着色剤が金の場合は、光照
射によりそうでないものより主波長が短い方の方に変
る。さらに耐擦傷性、耐薬品性は光照射させることによ
り向上する。
【0142】本発明により、これまで合せ硝子を用いて
いた自動車用シェードバンドが強化ガラスで形成できる
ようになった。特にフレキソ印刷を用いると、ガラス基
板の一部に低コストで着色薄膜を形成することが可能と
なる。
【0143】更に合せガラス用中間膜のフィルムのシェ
ードバントと異なり、可視光の反射率が高いため、自動
車を外側からみて存在感が向上した。同時にシェードバ
ントの質感も変った。
【0144】パターンを容易に作ることができるので、
車のアイデンティティを強調するようなマーク、文字等
を同時につけることが可能となった。
【0145】着色剤を変えると、グレー、ブロンズ、
青、黄色、更にこれらの中間色が得られるので変化のあ
る色の中から好みのものを選択できるようになった。
【0146】本発明は、シェードバンドに限らずプライ
バシーウィンドー、ルーフ、窓ガラスにも適応できる。
【0147】本発明の導電線条7は、防曇等を目的とし
て加熱するための抵抗線条や、アンテナとして利用する
導電線条に利用できる。
【0148】本発明の導電線条7、着色セラミックカラ
ープリント6、着色薄膜2は焼成されてガラス基板1に
焼付けられているので、高付着力でガラス基板に密着し
ており、剥離等の問題は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる平台フレキソ印刷機の一例の断
面図。
【図2】本発明によって着色薄膜を形成した自動車用窓
ガラスの例の平面図。
【図3】本発明によって着色薄膜を形成した建築用窓の
例の平面図。
【図4】本発明によって着色薄膜を形成した建築用窓の
例の平面図。
【図5】本発明によって着色薄膜を形成した窓を有する
自動車の例の斜視図。
【図6】本発明の窓ガラスの製造工程を示す説明図。
【図7】(a)は本発明の窓ガラスの実施例を示す平面
図。(b)は(a)の一部拡大A−A断面図。
【図8】(a)は本発明の窓ガラスの実施例を示す平面
図。(b)は(a)の一部拡大B−B断面図。
【図9】(a)は本発明の窓ガラスの実施例を示す平面
図。(b)は(a)の一部拡大C−C断面図。
【図10】(a)は本発明の窓ガラスの実施例を示す平
面図。(b)は(a)の一部拡大D−D断面図。
【図11】(a)は本発明の窓ガラスの実施例を示す平
面図。(b)は(a)の一部拡大E−E断面図。
【図12】(a)は本発明の窓ガラスの実施例を示す平
面図。(b)は(a)の一部拡大F−F断面図。
【図13】本発明の窓ガラスの製造工程を示す説明図。
【図14】本発明の窓ガラスの製造工程を示す説明図。
【図15】本発明の窓ガラスの他の実施例の平面図。
【図16】(a)は本発明の窓ガラスの他の実施例の平
面図。(b)は(a)の部分拡大図。
【図17】実施例11にかかる製造方法の説明図。
【図18】スクリーン印刷を説明する断面図。
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:薄膜 3:くりぬきパターン 4:自動車用窓ガラス 5:建築用窓ガラス 6:着色セラミックカラープリント 7:導電線条 8:導電線条付き窓ガラス 10:版胴 11:ドクターロール 12:アニロックスロール 13:塗布液 14:テーブル 15:フレキソ版 20:スクリーン版 21:スクリーン枠 22:スキージー 23:テーブル 24:インク 26:着色セラミックカラーインク 27:導電線条用ペースト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に塗布液を、フレキソ印刷
    法、ディップコート法、ロールコート法、スプレー法、
    メニスカスコート法、スピンコート法またはフローカー
    テンコート法により塗布した後、光照射および/または
    乾燥した後、着色セラミックカラーインクおよび/また
    は導電線条用ペーストを印刷し、その後、前記塗布方法
    により塗布された膜と、印刷された着色セラミックカラ
    ーインク層および/または導電線条用ペースト層とを同
    時に焼成することを特徴とする薄膜付窓ガラスの製造方
    法。
  2. 【請求項2】ガラス基板上に着色セラミックカラーイン
    クおよび/または導電線条用ペーストを印刷した後、乾
    燥および/または仮焼成した後、塗布液を、フレキソ印
    刷法、ディップコート法、ロールコート法、スプレー
    法、メニスカスコート法、スピンコート法またはフロー
    カーテンコート法により塗布し、その後、前記塗布方法
    により塗布された膜と、印刷された着色セラミックカラ
    ーインク層および/または導電線条用ペースト層とを同
    時に焼成することを特徴とする薄膜付窓ガラスの製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記焼成と同時に、あるいは、その直後
    に、ガラス基板に曲げおよび/または強化加工を施すこ
    とを特徴とする請求項1または2の薄膜付窓ガラスの製
    造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3いずれか1項の方法により製
    造された薄膜付窓ガラス。
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