JPH0618729Y2 - ボールエンドミル - Google Patents

ボールエンドミル

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JPH0618729Y2
JPH0618729Y2 JP4186089U JP4186089U JPH0618729Y2 JP H0618729 Y2 JPH0618729 Y2 JP H0618729Y2 JP 4186089 U JP4186089 U JP 4186089U JP 4186089 U JP4186089 U JP 4186089U JP H0618729 Y2 JPH0618729 Y2 JP H0618729Y2
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center
central
rod
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仁 福岡
祐三 小枝指
修 辻村
雅樹 越智
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、先端に設けたチップの切刃の回転軌跡が半円
弧状になるボールエンドミルに関するものである。
[従来の技術] 従来、この種のボールエンドミルとしては、第4図ない
し第5図に示すものが知られている。
これらの図において、1は回転中心Cを中心にして回転
する工具本体であり、この工具本体1の先端には、切刃
チップ2が設けられている。
切刃チップ2は、たとえばCBN焼結体(超高硬度焼結
体)で平板状に形成され、その外周に円弧状切刃2aが
形成されたものであり、工具本体1の回転中心Cを中心
に90°づつ等分された位置に配置されている。そし
て、各切刃チップ2は、回転中心C位置から、半径方向
に切刃領域を重複させながらずらされた位置に配置され
ており、全体として円弧状切刃2aの回転軌跡が工具本
体1の先端において半円弧状になるようになっている。
このように構成されたボールエンドミルにおいては、切
刃チップ2がCBN焼結体で形成されているので、耐摩
耗性に優れており、高速切削において有利である。
[考案が解決しようとする課題] ところが、上記のようなボールエンドミルにおいては、
横送りの際に、回転中心Cあるいは該回転中心C近傍に
位置する円弧状切刃2aに多大のスラスト荷重が作用
し、しかもこの部分では切削速度が極めて遅いために切
削抵抗も大きくなっており、靱性の乏しいCBN焼結体
では円弧状切刃2aが欠損しやすいという問題があっ
た。しかも、第6図に示すように、回転中心Cに多くの
円弧状切刃2aが集中するような場合には、回転中心C
位置で切刃チップ2の厚さが極めて薄くなるとともに、
該回転中心Cで他の切刃チップ2と不連続状態になり、
該円弧状切刃2aの欠損がさらに起こりやすくなるとい
う問題があった。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、回転
中心あるいは回転中心近傍の切刃の欠損を減少させて安
定して切削することのできるボールエンドミルを提供す
ることを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記目的を達成するために、工具本体の回転
中心部先端に、先端に中心切刃を有する超硬合金製の棒
状チップを設け、この棒状チップの周りに、円弧状切刃
を有する超高硬度焼結体製の切刃チップを設け、前記棒
状チップの中心切刃と前記切刃チップの円弧状切刃とを
切刃始端から切刃終端に至るまで連続して形成するとと
もに、前記中心切刃から該中心切刃近傍の円弧状切刃に
かけてのすくい面にシンニング部を形成したものであ
る。
また、上記工具本体は、先端部を鋼で形成し、基端部を
超硬合金で形成することが好ましい。
[作用] 本考案においては、工具本体の回転中心部先端に、先端
に中心切刃を有する超硬合金製の棒状チップを設けてい
るとともに、棒状チップの周りに超高硬度焼結体製の切
刃チップを設けているから、高速切削での耐摩耗性に優
れていることは勿論のこと、回転中心部の中心切刃にス
ラスト荷重、切削抵抗等の荷重が大きく作用しても、超
硬合金によって靱性が大きくなった分だけ中心切刃の欠
損が少なくなる。
また、複数の切刃を回転中心に集中させた場合でも、中
心切刃を一体の棒状チップで形成することができ、中心
切刃の強化がなされる。
さらに、中心切刃と円弧状切刃が連続して形成されてい
るとともに、該中心切刃から該中心切刃近傍の円弧状切
刃にかけてのすくい面にシンニング部が形成されている
から、押込力が減少するとともに、中心切刃およびこれ
に近接する円弧状切刃が強化される。
[実施例] 以下、第1図ないし第3図を参照して本考案の一実施例
を説明する。
第1図において、11は回転中心Cを中心にして回転す
る円柱状の工具本体であり、この工具本体11は、先端
側のヘッド部(先端部)12と、このヘッド部12の基
端側に結合されたシャンク部(基端部)13とにより構
成されている。
ヘッド部12はクロムモリブデン鋼等の鋼で形成され、
シャンク部13は超硬合金で形成されたものであり、こ
れらは、回転中心Cに形成された円錐面でろう付けによ
り結合されている。また、ヘッド部12には、その回転
中心C部の先端に棒状チップ14が設けられ、該棒状チ
ップ14の周りに一対の切刃チップ15が対向して設け
られている。
棒状チップ14は、第2図ないし第3図に示すように、
超硬合金で円柱状に形成され、前記切刃チップ15に対
向する周面に平行面14aが形成されたものであり、こ
れらの平行面14a、14a間の距離はヘッド部12
の外径Dの1/10〜1/5に形成されている。これは、1/10
以下であると、後述する切刃チップ15が回転中心Cに
接近しすぎてしまい、このため切刃チップ15の切刃1
5aが欠損しやすくなるからであり、1/5以上では、棒
状チップ14の先端に形成される後述する中心切刃14
aの周速が速くなりすぎてしまい、このため超硬合金製
のものでは耐摩耗性に問題が生じるからである。さら
に、平行面14a、14a間の距離は、棒状チップ1
4の外径dの8/10〜9/10に形成するのが望ましい。すな
わち、9/10以上に形成した場合には平行面14aの幅寸
法(周方向の寸法)を十分大きくとることができず、ま
た8/10以下では平行面14aの幅寸法の増加量が顕著に
少なくなるからである。この棒状チップ14は、その平
行面14aがヘッド部12の半径方向に向けられて、該
ヘッド部12の回転中心Cから偏心量eだけずれた位置
にろう付けにより固定されている。そして偏心量eは、
0.5mm以上で棒状チップ14の平行面14a、14a
間の距離の1/3以下であることが望ましい。すなわ
ち、偏心量eが0.5mm以下では後述する切刃チップ1
5に半径方向のずれを十分に生じさせることができず、
1/3を越える場合には切刃チップが回転中心C位置に接
近しすぎてしまい該切刃チップ15が欠損しやすくなる
からである。
切刃チップ15は、CBN焼結体、WBN焼結体、ダイ
ヤモンド焼結体等の超高硬度焼結体で平板状に形成され
たものであり、その外周には円弧状切刃15aが形成さ
れている。そして、各切刃チップ15は、その円弧状切
刃15aに沿う方向が先端視において前記棒状チップ1
4の平行面14aに直交され、その回転中心C側の端面
が該平行面14aに当接されて設けられている。そし
て、この切刃チップ15は、ヘッド部12に形成された
溝に嵌合されて、ろう付けにより該溝に固定されてい
る。
また、上記棒状チップ14の先端面には、切刃チップ1
5の円弧状切刃15aに連続して中心切刃14bが形成
されている。この中心切刃14bは一方の切刃チップ1
5から回転中心Cを僅かに越えるように形成されてい
る。そして、この中心切刃14bから切刃チップ15の
円弧状切刃15aにかけてのすくい面にシンニング部1
6が形成され、これによりチゼル幅Sが0.02mmから
2.00mmに形成されている。
このシンニング部16は、回転中心Cからの距離Lがヘ
ッド部12の外径Dの1/7.5〜1/4に形成され、先端視に
おいて、円弧状切刃15aとシンニング部16の切刃と
のなす角度αが5°〜20°に形成されているとともに
回転中心C部のシンニング部16の切刃の半径Rが0.
05mm〜3mmに形成され、側面視において、シンニング
部16の切欠開始部と回転中心Cとのなす角度βが15
°〜60°に形成され、シンニング部16のすくい面と
回転軸心Cとのなす角度(すくい角)γ(図示せず)が
−30°〜0°に形成さている。ここで、距離Lをヘッ
ド部12の外径Dの1/7.5〜1/4に形成したのは、1/7.5
以下では切刃チップ15の半径方向のシンニングの幅が
少なく、このため棒状チップ14との接続部の円弧状切
刃15aの強化が十分に行えず、また1/4以上では周速
の速い部分にシンニングがなされ、このため切削抵抗が
増加してしまうからである。また、角度αを5°〜20
°に形成したのは、5°以下では切刃チップ15の厚み
が極端に薄くなり、剥離を起こしやすくなるからであ
り、20°以上では棒状チップ14の中心切刃14bか
ら切刃チップ15の円弧状切刃15aにかけてのすくい
面にシンニング部16が連続して形成されなくなるから
である。さらに、角度βを15°〜60°に形成したの
は、先端位置でのシンニング部16の始端位置が15°
の場合も60°の場合もほぼ同一であるから、15°以
下にすると、該シンニング部16の面積が広くなりすぎ
て、先端中央部の強度が低下してしまうからであり、6
0°以上にすると、該シンニング部16の面積が狭くな
りすぎて、切り屑が排出されるチップポケット部が過少
になり、このため切り屑詰まりが発生しやすくなるから
である。さらにまた、γを−30°〜0°に形成したの
は、−30°以下では切削抵抗が大きくなりすぎ、0°
以上ではシンニングによる切刃の強化が十分に行なわれ
ないからである。また、半径Rは、ヘッド部12の外径
あるいは被削材により適宜選定される。また、チゼル幅
Sはヘッド部12の外径の小さなものは、0.02mmに
形成し、外径の大きなものであっても2.00mm以下に
形成して、これにより押込力の低減を図ることができ
る。
そして、上記棒状チップ14および一対の切刃チップ1
5で、ヘッド部12の先端に1/2円弧の切刃が形成され
るようになっている。
上記のように構成されたボールエンドミルで切削を行う
と、中心部から連続して形成された中心切刃14bおよ
び円弧状切刃15aによって切削が行なわれ、切り屑が
半径方向の外側にスムーズに排出される。そして、上記
中心切刃14bと円弧状切刃15aとの境界部で切削が
不連続になることがないから、この切削が不連続になる
ことによって生じる衝撃が前記中心切刃14bや円弧状
切刃15aに加わることがない。特に、横送り時におい
て、中心切刃14b側の上記境界部の衝撃の発生が抑え
られる。
上記のように構成されたボールエンドミルにおいては、
中心切刃14bおよび円弧状切刃15aが連続して形成
されているから、円滑に切削を行うことができ、しかも
切り屑を半径方向の外側にスムーズに排出することがで
きる。しかも、中心切刃14bと円弧状切刃15aとの
境界部の衝撃の発生を抑えることができるから、該中心
切刃14bおよび円弧状切刃15aの上記境界部におけ
る欠損を防止することができる。
また、中心切刃14bを超硬合金製の棒状チップ14で
一体に形成し、この中心切刃14bに連続する円弧状切
刃15aを超高硬度焼結体製の切刃チップ15で形成し
たから、高速切削での耐摩耗性に優れていることは勿論
のこと、回転中心部の中心切刃にスラスト荷重、切削抵
抗等の荷重が大きく作用しても、超硬合金によって靱性
が大きくなった分だけ中心切刃14bの欠損を小さくす
ることができる。
さらに、中心切刃14bが、一体の棒状チップ14で形
成されているから、従来のように回転中心Cの部分で切
刃が不連続になることがなく、このため中心切刃12a
の欠損を減少させることができる。
さらにまた、シンニング部16が回転中心Cから(1/7.
5)D〜(1/4)Dの範囲に形成れているから、回転中心C
近傍の切刃チップ15のすくい面にも、十分シンニング
を施すことができ、このため押込力を減少させることが
できるとともに中心切刃14bおよび円弧状切刃15a
を強化することができる。
したがって、押込力が小さくなることと、切刃が強化さ
れることとがあいまって、中心切刃14bおよびこれに
近接する円弧状切刃15aの欠損を極めて減少させるこ
とができる。特に、棒状チップ14と切刃チップ15と
の境界部の強度的に弱い部分において、切刃の欠損を減
少させる上で効果がある。
さらに、ヘッド部12を鋼で形成し、シャンク部13を
超硬合金で形成したから、シャンク部13のへたりを防
止することができるとともに、工具本体11を適度に弾
性を有するものに構成することができる。このため、中
心切刃14bや円弧状切刃15aで受ける振動を吸収し
て、切刃にかかる衝撃を和らげることができるから、該
切刃の欠損を防止する上で極めて効果がある。しかも、
シャンク部13を超硬合金で形成しているから、工具本
体11の平均の熱膨張率を低下させることができる。し
たがって、切削時の発熱による該工具本体11の伸び量
を低減することができる。
なお、上記実施例においては、棒状チップ14を円柱状
に形成し、その周面に平行面14aを形成するように構
成したが、この棒状チップ14は角柱状に形成されたも
のであってもよいことはいうまでもない。
さらに、切刃チップ15は一対だけ設けられているが、
この切刃チップは3つ以上の複数個設てもよい。そし
て、3つ以上の場合にも、棒状チップによって、中心切
刃が一体の棒状チップで形成されているから、回転中心
C部での切刃の強化を十分に図ることができる。
「実験例」 次に、ヘッド部12とシャンク部13とで材料が異なる
ことによる効果を、実験例でより明確にする。
実験条件 (i)外観寸法 外径……30mm 全長……140mm (ii)材質 (イ)本考案 ヘッド部……クロムモリブデン鋼 (SCM440) シャンク部……超硬合金 (ロ)比較例1 工具本体……超硬合金で一体に形成 (ハ)比較例2 工具本体……工具鋼で一体に形成 (SK5) (iii)切削条件 切削速度……565m/min テーブル送り速度……6000mm/min 実験結果 上記実験条件で実験を行い、チップの寿命および、工具
本体の熱膨張による伸びを測定した。この結果を第1表
および第2表に示す。
実験結果の考察 第1表に示すように、ヘッド部を鋼(SCM440)で
形成しシャンク部を超硬合金で形成した本考案のもの
は、工具本体を超硬合金で一体に形成した比較例1のも
のより、切刃の寿命が大幅に向上していることが分か
る。したがて、先端部を鋼で形成し基端部を超硬合金で
形成することにより切刃にかかる衝撃を和らげることが
できるという本考案の作用効果が確認された。また、第
2表に示すように、本考案のものは、工具本体を鋼(S
K5)で一体に形成した比較例2のものより、熱膨張に
よる伸び量が大幅に低減されていることが分かる。した
がって、第2表の実験結果からは、切削時の発熱による
工具本体の伸び量を低減することができるという本考案
の作用効果が確認された。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、工具本体の回転中
心部先端に、先端に中心切刃を有する超硬合金製の棒状
チップが設けられ、この棒状チップは、対向する平行面
間の距離1がヘッド部外径Dの1/10〜1/5に形成され且
つヘッド部回転中心Cからの偏心量eが距離lの1/3以
下に設定されており、 棒状チップの各平行面に隣接して、円弧状切刃を有する
超硬合金焼結体製の切刃チップがそれぞれ設けられてお
り、 棒状チップの中心切刃チップと切刃チップの円弧状切刃
とが切刃始端から切刃終端に至るまで連続して形成され
ているとともに、中心切刃から中心切刃近傍の円弧状切
刃にかけてのすくい面にシンニング部が形成され、 シンニング部によってチゼル幅Sが0.02〜2.00
mmに設定され、このシンニング部はヘッド部回転中心C
からの距離Lがヘッド部外径Dの1/7.5〜1/4に形成さ
れ、シンニング部と円弧状切刃とのなす角度αが5°〜
20°に形成され、側面視におけるシンニング部の切欠
開始部とヘッド部回転中心Cとのなす角度βが15°〜
60°に形成されているから、高速切削での耐摩耗性に
優れていることは勿論のこと、回転中心部の中心切刃に
スラスト荷重、切削抵抗等の荷重が大きく作用しても、
超硬合金によって靱性が大きくなった分だけ中心切刃の
欠損を減少させることができる。
また、複数の切刃を回転中心に集中させた場合でも、中
心切刃が棒状チップで一体に形成されているから、該中
心切刃を強化することができ、このため該中心切刃の欠
損を減少させることができる。
さらに、中心切刃と円弧状切刃が切刃始端から切刃終端
に至るまで連続して形成されているとともに、該中心切
刃から該中心切刃近傍の円弧状切刃にかけてのすくい面
にシンニング部が形成されているから、押込力が減少す
るとともに、中心切刃および回転中心側の円弧状切刃を
強化することができる。このため、押込力が減少するこ
とと、切刃が強化されることとがあいまって、中心切刃
および円弧状切刃の欠損を極めて効果的に減少させるこ
とができ、特に棒状チップと切刃チップとの境界部で強
度的に弱い部分の切刃の欠損を減少させる上で効果が大
きい。また、上記境界部で切削が不連続になることがな
いから、この切削が不連続になることによって生じる衝
撃が前記中心切刃や円弧状切刃に加わることがなく、こ
の点からも該中心切刃および円弧状切刃の上記境界部に
おける欠損を防止することができる。
特に、棒状チップの平行面間の距離lがヘッド部外径D
の1/10〜1/5に形成されていることで、隣接する切刃チ
ップの欠損を防ぐと共に超硬合金製の中心切刃を周速の
低い領域に限定することで摩耗を抑制し、又偏心量eが
距離lの1/3以下に設定されていることで、切刃チップ
の欠損を抑えることができる。しかも、シンニング部に
よってチゼル幅が0.02〜2.00mmに設定されてい
るから、押込力を低減することができ、又、シンニング
部はヘッド部回転中心Cからの距離Lがヘッド部外径D
の1/7.5〜1/4に形成されていることで、切刃チップの棒
状チップとの接続部の円弧状切刃の強化を図ると共に切
削抵抗の増大を防止できる。シンニング部と円弧状切刃
とのなす角度αを5°〜20°に形成することで、切刃
チップの厚みを確保してシンニング部が中心切刃から円
弧状切刃に連続するように構成できることになる。側面
視におけるシンニング部の切欠開始部とヘッド部の回転
中心Cとのなす角度βを、15°〜60°に形成するこ
とで、棒状チップの先端中央部の強度を維持して、切屑
排出用のチップポケットを排出の容易な幅に確保できる
ことになる。
また、工具本体の先端部を鋼で形成し、基端部を超硬合
金で形成したから、基端部のへたりを防止することがで
きるとともに、工具本体自体を適度に弾性を有するもの
に構成することができる。このため、中心切刃や円弧状
切刃で受ける衝撃を工具本体で吸収して、切刃にかかる
衝撃を和らげることができるから、該切刃の欠損を防止
する上で極めて効果がある。しかも、先端部を鋼で形成
し基端部を超硬合金で形成しているから、工具本体の平
均の熱膨張率を低下させることができる。したがって、
切削時の発熱による該工具本体の伸び量を低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案の一実施例として示すた図
であって、第1図はボールエンドミルの側面図、第2図
は同ボールエンドミルの先端視図、第3図は同ボールエ
ンドミルの先端部拡大側面図、第4図ないし第6図は従
来例として示した図であって、第4図はボールエンドミ
ルの側面図、第5図は同ボールエンドミルの先端視図、
第6図は複数の切刃を回転中心に集中させた場合の先端
視図である。 11……工具本体、 12……ヘッド部(先端部) 13……シャンク部(基端部) 14……棒状チップ、 14b……中心切刃、 15……切刃チップ、 15a……円弧状切刃、 16……シンニング部 C……回転中心。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 辻村 修 東京都品川区西品川1丁目27番20号 三菱 金属株式会社東京製作所内 (72)考案者 越智 雅樹 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭58−140005(JP,U) 実開 昭62−181311(JP,U) 特公 昭54−6416(JP,B2)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具本体の回転中心部先端に、先端に中心
    切刃を有する超硬合金製の棒状チップが設けられ、この
    棒状チップは、対向する平行面間の距離1がヘッド部外
    径Dの1/10〜1/5に形成され且つヘッド部回転中心Cか
    らの偏心量eが距離1の1/3以下に設定されており、 前記棒状チップの各平行面に隣接して、円弧状切刃を有
    する超硬合金焼結体製の切刃チップがそれぞれ設けられ
    てなり、 前記棒状チップの中心切刃と前記切刃チップの円弧状切
    刃とが切刃始端から切刃終端に至るまで連続して形成さ
    れているとともに、前記中心切刃から該中心切刃近傍の
    円弧状切刃にかけてのすくい面にシンニング部が形成さ
    れ、 該シンニング部によってチゼル幅が0.02〜2.00
    mmに設定され、又、該シンニング部はヘッド部回転中心
    Cからの距離Lがヘッド部外径Dの1/7.5〜1/4に形成さ
    れ、前記シンニング部と円弧状切刃とのなす角度αが5
    °〜20°に形成され、側面視におけるシンニング部の
    切欠開始部とヘッド部回転中心Cとのなす角度βが15
    °〜60°に形成されていることを特徴とするボールエ
    ンドミル。
  2. 【請求項2】工具本体は、先端部が鋼で形成され、基端
    部が超硬合金で形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のボールエンドミル。
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