JPH0618369Y2 - 画像形成装置のトナー補給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、静電写真複写機やファクシミリ等の画像記録
装置に装備される現像装置のトナー補給装置に関するも
のである。

〔従来の技術〕

上記現像装置のトナー補給装置として、トナー補給口が
シール部材で閉じられ更に開閉蓋で保護されたトナーカ
ートリッジや、あるいは、前記トナー補給口が開閉蓋の
みで閉じられたトナーカートリッジを、現像装置のトナ
ー補給部に対して挿脱自在に設けるように構成されたも
のがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このように構成されたトナー補給装置によれば、前記ト
ナーカートリッジの交換に際して前記トナー補給部に挿
入されているトナーカートリッジ本体のトナー補給口を
開閉蓋で閉じることで、当該トナーカートリッジ本体を
トナー補給部から抜き出した際に、該トナーカートリッ
ジ本体に残留のトナーが飛散することを防止できるので
あるが、上記トナー補給口を開閉蓋で閉じることを失念
し易く、往々にして前記トナー補給口を開放したままで
トナーカートリッジ本体を取り出してしまって、装置ま
わりや衣服などを汚損することがあったのである。

また、上記トナーカートリッジ本体をトナー補給部から
抜き出して後に該トナー補給部に新たなトナーカートリ
ッジを挿入すること自体を忘れたり、あるいは、前記ト
ナー補給部にトナーカートリッジを挿入し且つ開閉蓋を
開放してトナーをトナー補給して後に、誤ってトナーカ
ートリッジ本体をトナー補給部から抜き出してしまうこ
とがあり、而して、前記トナー補給部にトナーカートリ
ッジ本体が挿入されていないと、該トナー補給部のトナ
ー補充口部が開口されたままであるから、装置を運転さ
せた際に前記トナー補充口部からトナーが吹き出し、機
内を飛散トナーで汚損することもあったのである。

更には、前記トナー補給部にトナーカートリッジを挿入
したままで前記開閉蓋を開放することを失念するともあ
り、而して、トナーカートリッジを交換したにもかかわ
らず、トナー不足から鮮明画像が得られなくなる事態に
陥ることがあったのである。

本考案は、上記の実情に鑑みて成されたものであって、
極めて合理的な改良によって上記の不都合を一挙に解決
することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために本考案は、トナー補給口が
開閉蓋で閉じられたトナーカートリッジをトナー補給部
に対して挿脱自在に設けて成る画像形成装置のトナー補
給装置において、前記開閉蓋の移動に伴う前記トナー補
給口の開放に連動してトナー補給部からの抜け止め状態
に切り換えられる抜止部材をトナーカートリッジ側に設
けると共に、該抜止部材の抜け止め状態への切り換わり
を検出して画像形成手段を電気的に画像形成可能状態に
切り換える状態検出手段をトナー補給部側に設けた点に
特徴がる。

〔作用〕

上記の特徴構成によれば、トナー補給部にトナーカート
リッジを挿入し且つ開閉蓋を開放することで、前記トナ
ー補給部からトナーカートリッジ本体が抜き出せなくな
ると同時に、前記画像形成手段が画像形成可能状態にな
る。

そして、前記トナー補給口が開閉蓋で閉じられると前記
トナー補給部からトナーカートリッジ本体を抜き出せ、
かつ、該トナーカートリッジ本体の抜き出し状態では装
置の運転が不能になる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、第
１図は画像形成装置における現像装置を示し、感光体ド
ラム１に相対応する部位を開口した現像ケース２に、現
像スリーブ３と２本の回転式攪拌具４，５を架設すると
共に、トナー流下口部にトナー補給用のローラ６を備え
たトナー補給用ホッパー７を前記現像ケース２の開口部
に連設してある。

そして、穂切板８による穂切り後の現像剤をトナー補給
用ローラ６側の攪拌具５に向けて還流する仕切板９を設
けると共に、トナー補給部10を形成する蓋体11を前記ト
ナー補給用ホッパー７の上部開口を覆うように取り付
け、かつ、前記トナー補給部10にトナー補給用のトナー
カートリッジＡを挿抜自在に設けてある。

前記トナー補給用のトナーカートリッジＡは、第２図乃
至第４図に示すように、トナーカートリッジ挿入方向Ｐ
の前方側にフランジ部12aを有する箱状トナーカートリ
ッジ本体12の下面部にトナー補給口13を設けると共に、
該トナー補給口13の巾方向両側面部から前記フランジ部
12aにわたって凹入溝ａ，ａを形成し、かつ、該凹入溝
ａ，ａに臨む開口ｂを前記トナーカートリッジ本体12の
トナーカートリッジ挿入方向Ｐ後方側に形成すると共
に、前記トナー補給口13を開閉するための開閉蓋14を、
前記開口ｂを通して凹入溝ａ，ａに摺動自在に設けて成
る。

そして、前記トナー補給口13を開閉蓋14で閉じた状態で
該開閉蓋14の板面に当接し且つ全体がトナーカートリッ
ジ本体12の下面より内方に位置する板状のトナーカート
リッジ本体抜止用の部材15を、当該抜止部材15に連設の
ピン体ｃを介して前記フランジ部12cのピン孔ｄに回動
自在に係入保持されると共に、前記ピン体ｃを抜止部材
15の巾方向一側にやや偏倚させて、前記開閉蓋14を開放
させた状態で該抜止部材15のトナーカートリッジ抜き出
し方向Ｑの前端部ｅを前記トナーカートリッジ本体12の
下面から下方に突出させるようにしてある。

尚、前記抜止部材15を回動自在に保持させる構成は各種
変形可能であり、例えば第５図に示すように、前記抜止
部材15のピン体ｃを弾性嵌着するＣ字状のピン保持体ｆ
を抜止部材15に設ける等の構成をとることができる。

一方、第１図に示すように、前記トナー補給部10のトナ
ーカートリッジ挿入奥部側に、前記開閉蓋14を開放した
状態で前記前端部ｅが回動係止するストッパー16を設け
ると共に、該ストッパー16に前記前端部ｅが係止した状
態（即ち、前記抜止部材15によるトナーカートリッジ本
体12の抜け止め状態）を検出し且つ画像形成手段（図
外）を電気的に画像形成可能状態に切り換える状態検出
手段17を設けてある。

而して、第６図に示すように、前記トナー補給口13が開
閉蓋14で閉じられたトナーカートリッジＡをトナー補給
部10に挿入して後に、第７図に示すように、前記開閉蓋
14を抜き出して前記トナー補給口13を開放すると、前記
抜止部材15が抜け止め状態に切り換えられて当該抜止部
材15の前端部ｅが前記ストッパー16に係止し、前記トナ
ー補給部10からのトナーカートリッジ本体12の抜き出し
が阻止されると共に、前記状態検出手段17によって前記
図外の画像形成手段が画像形成可能状態に切り換えられ
る。

従って、この状態では前記トナーカートリッジ本体12の
抜き出しが不能でって、前記トナー補給口13を開閉蓋14
で閉じることを忘れた状態でトナーカートリッジ本体12
をトナー補給部10から抜き出すことによるトナーの飛散
を確実に防止できる。

そしてまた、前記トナー補給口13を開閉蓋14で閉じて、
トナーの飛散防止状態でトナーカートリッジＡをトナー
補給部10から抜き出すと、前記画像形成手段が画像形成
不能の状態になり、而して、前記トナー補給部10のトナ
ー補充口部18が開放された状態で装置が運転されること
によるトナーの飛散防止が達成される。

第８図にトナー補給装置の別実施例を示す。このもの
は、下方にトナー補給口13が形成された円形のトナーカ
ートリッジ本体12を、側部に開口19を有する円形の開閉
蓋14に内蔵すると共に、該開閉蓋14の上部に第２の開口
20を形成する一方、トナー補給部10のトナーカートリッ
ジ挿入位置規制部21に係入する規制部材22を、前記第２
の開口20から突出させる状態で前記トナーカートリッジ
本体12の上部に連設し、かつ、前記開閉蓋14の側部開口
19を前記トナーカートリッジ本体12のトナー補給口13に
一致させ得るように前記第２の開口20の巾を設定すると
共に、前記開閉蓋14のトナーカートリッジ挿入方向Ｐの
前方部分にＬ字状のトナーカートリッジ抜止用の部材15
を設けてトナーカートリッジＡを構成してある。

そして、前記抜止部材15の挿抜を許容する切欠ｇが形成
された円形のストッパー16をトナー補給部10の奥部に設
けて、前記開閉蓋14を回転させて該開閉蓋14の側部開口
19をトナーカートリッジ本体12のトナー補給口13に一致
させた状態で該ストッパー16に前記抜止部材15を係止さ
せるようにし、前記トナー補給部10からのトナーカート
リッジＡの抜き出しを不能としてある。

そして更に、前記抜止部材15によるトナーカートリッジ
Ａの抜け止め状態への切り換わりを検出して図外の画像
形成手段を電気的に画像形成可能状態に切り換える状態
検出手段17を設けてある。

上記の構成によれば、前記開閉蓋14を回転させてトナー
補給口13を開放させた状態でのみ画像形成が可能であっ
て、この状態ではトナーカートリッジＡの抜き出しが不
能であり、かつ、前記トナー補給口13を開閉蓋14で閉じ
た状態でのトナーカートリッジＡの抜き出し状態では画
像の形成が不能であって、構成的に異なるものの機能的
には実施例の構造のものと同じものである。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、トナーカートリッ
ジ本体のトナー補給口を開閉蓋で閉じない限りトナー補
給部からトナーカートリッジ本体を抜き出せないように
したことで、前記トナー補給口を閉じ忘れた状態でトナ
ーカートリッジ本体を抜き出すことによるトナーの飛散
を確実に防止できる。

そして、前記トナー補給部からトナーカートリッジ本体
を抜き出した状態で、画像形成手段が電気的に画像形成
不能状態に切り換えられるので、トナー補給部にトナー
カートリッジ本体が挿入されていない状態での装置の運
転によるトナーの吹き出しも防止できる。

その上、前記トナー補給部に挿入したトナーカートリッ
ジの開閉蓋を開放することを忘れた場合は装置の運転が
不能であることから、トナー不足による不鮮明画像形成
の事態に陥ることがなくなり、全体として、簡単な改良
によって従来の不都合の悉くを解消できるに至ったので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は現像装置の概略縦断側面図、第２図はトナーカ
ートリッジ本体を仮想線で図示したトナーカートリッジ
の全体斜視図、第３図はフランジ部の破断斜視図、第４
図はトナーカートリッジの断面図、第５図は変形例のフ
ランジ部の破断斜視図、第６図及び第７図は作用説明
図、第８図は別実施例の一部を破断したトナー補給装置
の斜視図である。 10……トナー補給部、14……開閉蓋、15……抜止部材、
17……状態検出手段、Ａ……トナーカートリッジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トナー補給口が開閉蓋で閉じられたトナー
   カートリッジをトナー補給部に対して挿脱自在に設けて
   成る画像形成装置のトナー補給装置において、前記開閉
   蓋の移動に伴う前記トナー補給口の開放に連動してトナ
   ー補給部からの抜け止め状態に切り換えられる抜止部材
   をトナーカートリッジ側に設けると共に、該抜止部材の
   抜け止め状態への切り換わりを検出して画像形成手段を
   電気的に画像形成可能状態に切り換える状態検出手段を
   トナー補給部側に設けてあることを特徴とする画像形成
   装置のトナー補給装置。