JPH06170697A - ドリルの過負荷監視方法および装置 - Google Patents

ドリルの過負荷監視方法および装置

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JPH06170697A
JPH06170697A JP32557592A JP32557592A JPH06170697A JP H06170697 A JPH06170697 A JP H06170697A JP 32557592 A JP32557592 A JP 32557592A JP 32557592 A JP32557592 A JP 32557592A JP H06170697 A JPH06170697 A JP H06170697A
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JP
Japan
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drill
load current
drilling
reference value
motor
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JP32557592A
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English (en)
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Ryosuke Hosoi
良祐 細井
Takuya Inoue
卓也 井上
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HOSOI KOSAKUSHO KK
Original Assignee
HOSOI KOSAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドリルのフルートに切り屑が詰まってドリル
が破損することを確実に防ぐこと。 【構成】 ドリルによる穴あけ時の初期に、そのフルー
トに切り屑が詰まらない深さまで穴あけしているときに
おけるドリル駆動用モータの負荷電流をサンプリング
し、その負荷電流の平均値を求め、この平均値のたとえ
ば1.1倍を基準値とし、さらにドリルによる穴あけ時
に、負荷電流が前記基準値以上になったとき、穴あけ動
作を自動的に停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドリルの過負荷監視方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドリルのフルート、すなわちねじれ溝に
切り屑が詰まると、モータによってドリルに過大なトル
クが作用し、ドリルが破損してしまう。したがってドリ
ルに作用する過負荷を監視し、過負荷になったときに
は、穴あけ作業を停止する必要がある。
【0003】典型的な先行技術は、ドリルを駆動するモ
ータの負荷電流を検出し、その負荷電流が、作業者が手
動で予め設定した基準値以上になったとき、穴あけ作業
を停止させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術で
は、作業者が、ドリルの種類に対応して、モータの負荷
電流の基準値を設定している。したがって使用されるド
リルの種類が変わる毎に、前記基準値を設定しなおさな
ければならず面倒であるとともに、その基準値を誤って
設定するおそれがある。したがって先行技術ではドリル
の過負荷を正確に監視することができない。
【0005】本発明の目的は、ドリルの過負荷を正確に
検出することができるようにするための方法および装置
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ドリルによっ
て、そのドリルの穴あけによる切り屑がフルートに詰ま
らない深さまで、被加工物に穴あけし、前記深さまでの
穴あけ時におけるドリル駆動用モータの負荷電流を検出
し、この検出された負荷電流よりも大きい基準値を設定
し、前記深さよりもさらに深い穴あけ時に、前記モータ
の負荷電流が基準値以上になったとき、穴あけ作業を停
止することを特徴とするドリルの過負荷監視方法であ
る。
【0007】また本発明は、ドリルを駆動する第1のモ
ータと、第1モータの負荷電流を検出する手段と、ドリ
ルを被加工物に近接/離反変位する第2のモータと、ド
リルの第2モータによる変位量を検出する手段と、負荷
電流検出手段および変位量検出手段の各出力に応答し、
ドリルの穴あけによる切り屑がフルートに詰まらない予
め定める深さにまで穴あけを行うときの負荷電流以上の
予め定める基準値を設定する手段と、負荷電流検出手段
および基準値設定手段の各出力に応答し、前記予め定め
る深さよりもさらに深い穴あけ時に、負荷電流が基準値
以上になったことをレベル弁別する手段と、ドリル弁別
手段の出力に応答し、穴あけ作業を停止する手段とを含
むことを特徴とするドリルの過負荷監視装置である。
【0008】また本発明は、基準値設定手段は、前記予
め定める深さまでの穴あけ期間中における負荷電流を、
予め定める時間間隔毎にサンプリングする手段と、サン
プリング手段の出力に応答し、そのサンプリングした負
荷電流の値の平均値を演算して求める演算手段と、演算
手段によって求めた平均値よりも大きい基準値を設定す
る手段とを含むことを特徴とする。
【0009】また本発明は、前記サンプリング手段は、
ドリルの少なくとも外周コーナが被加工物に入り込んだ
後から、負荷電流をサンプリングすることを特徴とす
る。
【0010】また本発明は、前記停止手段は、第2モー
タを、穴あけ時とは逆方向に回転駆動してドリルを被加
工物から離反変位することを特徴とする。
【0011】また本発明は、前記停止手段は、第1およ
び第2モータを停止することを特徴とする。
【0012】また本発明は、変位量検出手段と停止手段
とは、組合わされて1つのユニットに構成され、変位量
検出手段は、ドリルの第2モータによる穴あけ変位時に
おける負荷電流のサンプリング開始位置とサンプリング
終了位置とを表す信号を導出し、停止手段は、割込み信
号に応答して穴あけ作業を停止し、基準値設定手段とレ
ベル弁別手段とは、組合わされてもう1つのユニットを
構成し、基準値設定手段は、ドリルがサンプリング開始
位置からサンプリング終了位置まで変位するときにおけ
る負荷電流の平均値を演算する手段と、平均値演算手段
からの出力に応答し、平均値以上の予め定める基準値を
設定する手段とを含み、レベル弁別手段は、サンプリン
グ終了位置を表す信号が発生された後において、負荷電
流が基準値以上になったとき割込み信号を導出して停止
手段に与えることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に従えば、被加工物に、ドリルによって
穴あけを行うにあたり、そのドリルを第1のモータで回
転駆動しつつ、ドリルと被加工物とを、第2のモータに
よって相対的に近接/離反変位し、ドリルと被加工物と
を相対的に近接駆動することによって、被加工物にドリ
ルによって穴あけを行う。この穴あけ初期において、切
り屑がフルート、すなわちねじれ溝に詰まることがない
予め定める深さ、たとえばドリルの外周コーナからシャ
ンク側にドリル直径分程度、たとえば5〜10mmまで
ドリルの先端部が入り込むように穴あけを行う期間中に
おけるドリル駆動用の第1モータの負荷電流を検出し、
その負荷電流以上の予め定める基準値、たとえば負荷電
流の1.1倍の基準値を設定手段によって設定し、その
後、さらに深い穴あけを行うとき、第1モータの負荷電
流が基準値以上になったことをレベル弁別手段によって
検出して穴あけ作業を停止させる。このようにしてドリ
ルのフルート内に切り屑が詰まってドリルに過大なトル
クが作用することを防ぎ、ドリルの破損を防ぐことがで
きる。
【0014】また本発明に従えば、前記予め定める深さ
にまで穴あけを行う際に、その負荷電流は常に微細に変
動しており、そのような変動にかかわらず、前記基準値
を正確に設定することができるようにするために、前記
予め定める深さにまで穴あけを行う期間中、負荷電流
を、予め定める時間間隔毎に、たとえば100msec
毎に、サンプリング手段によってサンプリングし、その
サンプリングした負荷電流の値の平均値を演算して求
め、この平均値に基づき、それよりも大きい基準値を設
定する。
【0015】このような平均値を求めるにあたっては、
ドリルの少なくとも外周コーナが被加工物に入り込んだ
後から、負荷電流をサンプリングし、これによってドリ
ルの先端部の切れ刃の半径方向一部分によってのみ、被
加工物に浅い穴が切削されている状態では、第1モータ
の負荷電流は小さく、このような小さい負荷電流が、前
記平均値を求めるにあたって悪影響をすることを防ぐ。
【0016】ドリルの外周コーナが被加工物に入り込ん
だかどうかは、たとえば変位量検出手段によって検出す
ることができる。
【0017】本発明に従えば、第1モータによるドリル
の駆動時に、その負荷電流が前記基準値以上になって穴
あけ作業を停止するにあたっては、第2モータを穴あけ
時とは逆方向に回転駆動してドリルを被加工物から離反
変位するようにしてもよく、あるいはまた、第1および
第2モータの両者を停止するようにしてもよい。
【0018】さらに本発明に従えば、変位量検出手段と
停止手段とは、1つのユニットとして構成し、基準値設
定手段とレベル弁別手段とはもう1つのユニットとして
構成し、このようにして既存の前記1つのユニットに、
前記もう1つのユニットを接続することによって、容易
に本発明を実施することが可能になり、したがって既存
の前記1つのユニットを備えている穴あけ装置に関連し
て、本発明を追加的に実施することが可能になる。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のドリルによる穴
あけ装置1の正面図である。被加工物2が固定されてい
るテーブル3は、x軸方向モータMxとy軸方向モータ
Myとによって、水平なx−y平面内で移動可能であ
る。固定位置には、支柱4が立設されており、鉛直方向
であるz軸方向のモータMzによって、移動体5が昇降
可能である。この移動体5にはスピンドルモータMpが
取付けられており、このモータMpによって、主軸6が
鉛直軸線まわりに回転駆動される。主軸6にはチャック
7が固定され、このチャック7によって各種のドリル8
を交換して装着することができる。モータMzは鉛直軸
線を有するねじ棒を回転駆動し、このねじ棒に螺合する
ナットは、移動体5に固定されており、このようにして
ねじ駆動によって移動体5が上下に変位される。本発明
の他の実施例としてテーブル3がモータMzによって昇
降変位駆動され、モータMpおよびドリル8の上下の位
置は固定的であるように構成されてもよい。
【0020】図2は、被加工物2をドリル8によって穴
あけ加工するときの状態を示す断面図である。ドリル8
の先端部9の主切れ刃10が形成され、その主切れ刃1
0の半径方向最外方の部分である外周コーナ11には、
マージン部12が連なり、このドリル8には、切り屑を
排出するねじれ溝であるフルート13が形成される。ド
リル8の穴あけ作業前の休止位置をz0とし、穴あけ加
工時にはモータMzによって移動体5、したがってドリ
ル8が下降変位され、被加工物2にドリル8の先端部9
が入り込み、その外周コーナ11が被加工物2の表面1
4に位置したときのドリル8の位置をz1とする。さら
にその穴あけ加工を終わって外周コーナ11が被加工物
2の表面14から予め定める深さh1だけ穴あけ加工し
たときの位置をz2とする。この深さh1は、ドリル8
の穴あけによる切り屑がフルート13に詰まらない値で
あって、ドリル直径分程度、たとえば5〜10mmであ
ってもよい。ドリル8によって被加工物2を穴あけして
貫通し、ドリル8の外周コーナ11の下限位置をz3で
示す。本発明の他の実施例としてドリル8は被加工物2
の厚み方向の途中まで穴あけ加工して有底のドリル孔を
形成するように被加工物2を加工してもよい。ドリル8
が図2の下方向に移動して穴あけ加工するとき、モータ
Mzは順方向に回転駆動され、その穴あけ加工後の位置
z3から上昇するときモータMzは逆方向に回転駆動し
てドリル8を上昇する。
【0021】図3は、モータMzの穴あけ加工時におけ
る負荷電流の変化を示す図である。ドリル8の先端部9
のチゼルエツジ15が被加工物2の表面に接触した位置
z01から、外周コーナ11が表面14に一致する位置
z1までにおいては、ドリル8が被加工物2から侵入す
るにつれて、そのドリル8を回転駆動するモータMpの
負荷電流は増大していく。ドリル8が被加工物2内にさ
らに入り込んで穴あけ加工を行うとき、負荷電流はほぼ
一定ないしは漸増し、参照符16で示されるように変化
する。ドリル8が被加工物2を貫通すると、モータMp
の負荷電流は小さくなる。
【0022】ドリル8によって被加工物2に穴あけ作業
を行っているとき、そのドリル8のフルート13に切り
屑が詰まると、ドリル8を回転するのに必要なトルクが
増大し、したがってモータMpの負荷電流は図3の参照
符17で示されるように増大する。本発明によれば、こ
のような負荷電流が予め定める基準値I0以上になった
ときに、モータMpをそのまま回転駆動した状態で、モ
ータMzを逆方向に回転駆動してドリル8を上昇し、こ
のようにして穴あけ作業を停止する。
【0023】図4は、本発明の一実施例の電気的構成を
示すブロック図である。モータMx,My,Mzおよび
モータMpを制御するためのユニットU1と、そのユニ
ットU1の処理回路18に着脱可能なコネクタ19を介
して接続されるもう1つのユニットU2とが設けられ
る。ユニットU2は、処理回路20を有する。このよう
な処理回路18は、NC(数値制御)装置によって実現
され、また処理回路20は、たとえばマイクロコンピュ
ータなどによって実現され、プログラマブルコントロー
ラと呼ばれる。したがって既存のユニットU1に、コネ
クタ19によって本発明に従うユニットU2を接続し、
ユニットU1の処理回路18における構成、したがって
プログラムを僅かに変更することによって、既存の穴あ
け装置をそのまま用いて、本発明のドリルの過負荷監視
を容易に実現することが可能である。
【0024】図5は、ユニットU1の処理回路18の動
作を説明するためのフローチャートである。モータM
x,Myによってテーブル3および被加工物2の水平面
内での位置を決定した後、テーブル3を静止した状態
で、ステップa1からステップa2に移り、モータMz
を順方向に駆動して移動体5を位置z0から下降する。
このときモータMpもまた回転駆動する。ドリル8の位
置は、モータMzに与えるパルス数に対応しており、し
たがってそのドリル8の外周コーナ11の位置z0〜z
3は、図4の変位量検出手段21において常に検出する
ことができる。
【0025】ステップa3においてドリル8の位置が被
加工物2の表面14に一致したかどうかが判断され、そ
うであれば次のステップa4に移り、モータMpの負荷
電流検出手段22による負荷電流のサンプリング開始信
号を処理回路18が出力し、コネクタ19からユニット
U2の処理回路20に与える。次のステップa5では、
ドリル8の外周コーナ11が位置z2にきたかどうかが
判断され、そうであれば、次のステップa6に移り、負
荷電流検出信号22による負荷電流のサンプリング終了
すべき信号を出力してコネクタ19から処理回路20に
与える。このようにしてドリル8が位置z1〜z2まで
移動する期間中、モータMpの負荷電流がたとえば10
0msecの時間間隔毎にサンプリングされて検出され
る。このような位置z1〜z2の距離h1は、前述のよ
うに浅く、したがってそのドリル8のフルート13に切
り屑が詰まることはなく、こうしてドリル8の穴あけ時
における切削抵抗に依存したモータMpの負荷電流の検
出が行われることになる。
【0026】ステップa7において、ユニットU2の処
理回路20からコネクタ19を介して処理回路18に割
込み信号が与えられたかどうかが判断され、その割込み
信号が与えられたとき、すなわち負荷電流検出手段22
によって負荷電流が検出されているとき、その負荷電流
が基準値I0以上になったとき、ステップa8に移り、
モータMzを逆方向に回転駆動して移動体5、したがっ
てドリル8を上昇して休止位置z0に戻す。このときモ
ータMpは回転駆動したままとする。ドリル8はステッ
プa9において休止位置z0に戻る。
【0027】ドリル8が前述の位置z2からさらに穴あ
け作業が続行されるとき、割込み信号を受信しなけれ
ば、ステップa7からステップa10に移り、下限位置
z3にきたかどうかを、変位量検出手段21からの出力
によって検出し、その下限位置z3に達した後には、穴
あけ作業を停止して、ステップa11において一連の動
作を終了する。
【0028】本発明の他の実施例として、ステップa8
においてモータMz,Mpの両者の回転を停止するよう
にしてもよい。
【0029】図6は、図4のユニットU2の処理回路2
0の動作を説明するためのフローチャートである。ドリ
ル8による穴あけ加工時においてステップb1からステ
ップb2に移り、ユニットU1の処理回路18からのサ
ンプリング開始信号を受信したかどうかを判断し、その
サンプリング開始信号を受信したとき、すなわちドリル
8の外周コーナ11が被加工物2の表面14に一致した
とき、次のステップb3に移り、100msec毎に、
負荷電流検出手段22によって検出されるモータMpの
負荷電流を、サンプリングしてメモリ23にストアする
とともに、そのサンプリング回数nを処理回路20のメ
モリ24にインクリメントしてストアする。
【0030】ステップb4において処理回路18からの
サンプリング終了信号を受信したかどうか、すなわちド
リル8の外周コーナ11が、図2の位置z2に達したか
どうかが判断され、そのサンプリング終了信号を受信し
たときには、ステップb5に移り、各サンプリング回j
毎の検出された負荷電流Ijの平均値I1を、次の式1
によって演算して求める。
【0031】
【数1】
【0032】穴あけ加工時におけるモータMzの回転速
度は一定であり、したがってドリル8の下降変位速度は
一定である。
【0033】ステップb6では、基準値I0を、式2に
基づいて演算して求める。
【0034】 I0 = a ・ I1 …(2) ここでaは、処理回路20において予めプログラムして
設定された値であって、たとえば1.1または1.05
などの値であってもよい。
【0035】ドリル8が位置z2を超えてさらに被加工
物2を深く穴あけ加工するとき、ステップb7では、負
荷電流検出手段22によって、連続的に、すなわち前述
のサンプリング時間間隔100msecよりももっと短
い時間で、検出し、基準値設定手段25において設定さ
れている基準値I0以上になったかどうかを、次のステ
ップb8において判断する。基準値設定手段25は、た
とえばメモリによって実現され、前述の数式2によって
求められた基準値I0をストアする。
【0036】前述のステップb8において、負荷電流検
出手段22によって検出されているモータMpの負荷電
流Iが、基準値I0以上になったときには、次のステッ
プb9に移り、処理回路20は割込み信号を発生してコ
ネクタ19から処理回路18に与え、一連の動作をステ
ップb10において終了する。割込み信号が処理回路1
8に与えられると、前述の図5のステップa7に関連し
て述べたように、次のステップa8では、ドリル8によ
る穴あけ作業を停止する。このようにして負荷電流Iが
基準値I0以上になったときには、ドリル8にそれ以上
の過負荷が作用しないようにするために、穴あけ作業を
停止してドリル8の破損を防ぐ。
【0037】本発明は、ドリル8が、その穴あけ作業時
に穴の深さにかかわらずモータMpの負荷電流がほぼ一
定であるいわゆる深穴用ドリルにおいて特に好適に実施
することができるけれども、その他、各種のドリルに関
連して本発明を広範囲に実施することができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被加工物
にドリルによって穴あけを行うにあたり、ドリルのフル
ートに切り屑が詰まらない深さまで穴あけするときにお
けるドリル駆動用モータの負荷電流を検出し、その負荷
電流に基づき、基準値を設定し、その後、さらに穴あけ
作業を行うときに、モータの負荷電流が基準値以上にな
れば、穴あけ作業を停止するようにしたので、前述の先
行技術におけるようにドリルの種類毎に作業者が過負荷
防止のための基準値を手作業で設定する必要がなくな
り、これによってドリルの過負荷の監視を正確に達成す
ることができ、作業者が基準値を大きな値に誤って設定
することによるドリルの破損を防ぐことができる。
【0039】また本発明によれば、前記予め定める深さ
までは、負荷電流を予め定める時間間隔毎にサンプリン
グし、そのサンプリングした負荷電流の値の平均値を演
算し、この平均値に基づいて基準値を設定するようにし
たので、前記予め定める深さまでの穴あけ期間中に負荷
電流がノイズによってまたはドリルの振動などによって
大小に変化しても、それらによる基準値の設定が大きく
誤ることが防がれる。
【0040】さらに本発明によれば、変位量検出手段と
停止手段とは1つのユニットに構成し、基準値設定手段
とレベル弁別手段とはもう1つのユニットに構成し、こ
のような2つのユニットを接続して、ドリルの過負荷監
視を行うようにしたので、既存の前記1つのユニットが
設けられている穴あけ装置に、本発明に従うもう1つの
ユニットを接続して、本発明を容易に実現することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の穴あけ装置1の正面図であ
る。
【図2】ドリル8によって被加工物2に穴あけ加工をす
るときの状態を示す断面図である。
【図3】ドリル8を回転駆動するモータMpの穴あけ作
業時における負荷電流を示す図である。
【図4】本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
図である。
【図5】ユニットU1の処理回路18の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図6】もう1つのユニットU2の処理回路20の動作
を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 穴あけ装置 2 被加工物 3 テーブル 5 移動体 8 ドリル 9 ドリル8の先端部 11 外周コーナ 13 フルート 18,20 処理回路 19 コネクタ 21 変位量検出手段 22 負荷電流検出手段 23 メモリ 25 基準値設定手段 24 カウンタ Mx,My,Mz モータ Mp ドリル8の駆動用モータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリルによって、そのドリルの穴あけに
    よる切り屑がフルートに詰まらない深さまで、被加工物
    に穴あけし、 前記深さまでの穴あけ時におけるドリル駆動用モータの
    負荷電流を検出し、 この検出された負荷電流よりも大きい基準値を設定し、 前記深さよりもさらに深い穴あけ時に、前記モータの負
    荷電流が基準値以上になったとき、穴あけ作業を停止す
    ることを特徴とするドリルの過負荷監視方法。
  2. 【請求項2】 ドリルを駆動する第1のモータと、 第1モータの負荷電流を検出する手段と、 ドリルを被加工物に近接/離反変位する第2のモータ
    と、 ドリルの第2モータによる変位量を検出する手段と、 負荷電流検出手段および変位量検出手段の各出力に応答
    し、ドリルの穴あけによる切り屑がフルートに詰まらな
    い予め定める深さにまで穴あけを行うときの負荷電流以
    上の予め定める基準値を設定する手段と、 負荷電流検出手段および基準値設定手段の各出力に応答
    し、前記予め定める深さよりもさらに深い穴あけ時に、
    負荷電流が基準値以上になったことをレベル弁別する手
    段と、 ドリル弁別手段の出力に応答し、穴あけ作業を停止する
    手段とを含むことを特徴とするドリルの過負荷監視装
    置。
  3. 【請求項3】 基準値設定手段は、 前記予め定める深さまでの穴あけ期間中における負荷電
    流を、予め定める時間間隔毎にサンプリングする手段
    と、 サンプリング手段の出力に応答し、そのサンプリングし
    た負荷電流の値の平均値を演算して求める演算手段と、 演算手段によって求めた平均値よりも大きい基準値を設
    定する手段とを含むことを特徴とする請求項2記載のド
    リルの過負荷監視装置。
  4. 【請求項4】 前記サンプリング手段は、ドリルの少な
    くとも外周コーナが被加工物に入り込んだ後から、負荷
    電流をサンプリングすることを特徴とする請求項3記載
    のドリルの過負荷監視装置。
  5. 【請求項5】 前記停止手段は、第2モータを、穴あけ
    時とは逆方向に回転駆動してドリルを被加工物から離反
    変位することを特徴とする請求項2記載のドリルの過負
    荷監視装置。
  6. 【請求項6】 前記停止手段は、第1および第2モータ
    を停止することを特徴とする請求項2記載のドリルの過
    負荷監視装置。
  7. 【請求項7】 変位量検出手段と停止手段とは、組合わ
    されて1つのユニットに構成され、 変位量検出手段は、ドリルの第2モータによる穴あけ変
    位時における負荷電流のサンプリング開始位置とサンプ
    リング終了位置とを表す信号を導出し、 停止手段は、割込み信号に応答して穴あけ作業を停止
    し、 基準値設定手段とレベル弁別手段とは、組合わされても
    う1つのユニットを構成し、 基準値設定手段は、 ドリルがサンプリング開始位置からサンプリング終了位
    置まで変位するときにおける負荷電流の平均値を演算す
    る手段と、 平均値演算手段からの出力に応答し、平均値以上の予め
    定める基準値を設定する手段とを含み、 レベル弁別手段は、サンプリング終了位置を表す信号が
    発生された後において、負荷電流が基準値以上になった
    とき割込み信号を導出して停止手段に与えることを特徴
    とする請求項2記載のドリルの過負荷監視装置。
JP32557592A 1992-12-04 1992-12-04 ドリルの過負荷監視方法および装置 Pending JPH06170697A (ja)

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