JPH06165960A - 吸引ノズル、超音波除塵ノズル及び超音波除塵装置 - Google Patents

吸引ノズル、超音波除塵ノズル及び超音波除塵装置

Info

Publication number
JPH06165960A
JPH06165960A JP33959492A JP33959492A JPH06165960A JP H06165960 A JPH06165960 A JP H06165960A JP 33959492 A JP33959492 A JP 33959492A JP 33959492 A JP33959492 A JP 33959492A JP H06165960 A JPH06165960 A JP H06165960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
nozzle
slit
discharge
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33959492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0755303B2 (ja
Inventor
Hajime Takagi
一 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HIYUUGURU ELECTRON KK
Original Assignee
HIYUUGURU ELECTRON KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HIYUUGURU ELECTRON KK filed Critical HIYUUGURU ELECTRON KK
Priority to JP33959492A priority Critical patent/JPH0755303B2/ja
Publication of JPH06165960A publication Critical patent/JPH06165960A/ja
Publication of JPH0755303B2 publication Critical patent/JPH0755303B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)
  • Special Spraying Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸引ノズル、超音波除塵ノズルのエアバラン
スをよくし、製品表面から剥離した異物による周囲環境
の汚染を防止できるようにする。 【構成】 吐出スリット23、24の入射角度に吸引ス
リット26の反射角を対応させる。吸引スリット26
は、先端側へ行くにしたがって一定の割合で徐々にスリ
ット幅を広げ、開口面積を少しずつ大きくしていき、各
部の吸い込みエア量を一定に保つようにする。吸引ノズ
ル部20内にエアバランス補正板25を設けて、吸引ス
リット26が開口する第1吸引路27と、吸引スリット
26が開口しない第2吸引路28とに二分し、第2吸引
路28によって先端部にも適正な吸引圧が掛かるように
して吸引スリット26によるエアバランスの補正をさら
に強化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープ等の非常に
繊細かつ敏感な平坦表面に付着した異物を、非接触で除
去するための吸引ノズルと、これに吹き出しノズルを組
み合わせてなる超音波除塵ノズルと、この超音波除塵ノ
ズルを含む超音波除塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープ、写真フィルム、レントゲン
フィルム、特殊コーティングフィルム、鏡面板、鏡面ロ
ール、液晶セル用ガラス、ガラスマスク、半導体ウエハ
ー等は、平坦で非常に繊細かつ敏感な表面を有する。こ
のような製品では、表面に落下、付着した異物を表面を
傷つけることなく除去することが必要であり、このため
に種々の除塵方法が提案され、実施されている。
【0003】現在知られている除塵方法を大別すると接
触式と非接触式の二つがある。接触式除塵方法はブラシ
や布等を用いるものであるが、ブラシや布等を製品表面
と直接に摺接させるため表面を傷つけやすく、高品質な
表面を要求させる製品の除塵には不向きである。
【0004】非接触式除塵方法には真空によるバキュー
ムクリーナーとエアなどの加圧エアの吹き付けによるエ
アナイフクリーナーが知られている。バキュームクリー
ナーは、繊維状の軽い異物や目に見えるような大きい異
物を吸引することはできても、微細なものや製品の表面
に多少物理的に付着しているものに対してはほとんど効
果がないとされ、エアナイフクリーナーはバキュームク
リーナーよりは微細な異物の除去に対してはるかに効果
があるといわれている。ところで、上述のような高品質
の表面性状を要求される製品は、かなり清浄度の高いク
ラス10、クラス100といった、部屋全体のエアの流
れや循環を完全にコントロールされたクリーンルーム内
という環境で生産され、また製造行程におけるタクトタ
イムの向上を図るため製品の高速走行化が進み、除去す
べき異物サイズが微小化している。従って、近年ではク
リーンルーム内で生産される製品の異物除去にはエアナ
イフクリーナーが多く採用されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、製品の表面
近く、例えば表面から50ミクロン程度の距離付近では
エア流速が粘性抵抗により非常に遅くなって粘着層と呼
ばれる層が形成され、この粘着層内に位置するような微
細な異物に対しては従来のエアナイフクリーナーでは、
除去効果が不十分になっている。即ち、ミクロン大の微
細物の除去には流体力学でいうところの境界層の発生の
ため剥離除去が難しいのである。そこで単なるエアナイ
フではなく、超音波振動による脈動波エアを吹き付ける
ノズルを用いることで、粘着層を打破し、大きさが数ミ
クロンの異物をも除去する超音波除塵ノズルが提案され
ている。超音波除塵ノズルとしては、空気のキャビテー
ション(空洞現象)を利用した一種の笛の原理の応用に
より、吐出用スリット内に臨ませた複数のノズルから脈
動波化した加圧エアを吹き出し、製品の表面で反射して
くる異物を含むエアを吸引用スリットで吸引して外部に
排気するようにしたものが知られている。
【0006】しかしながら従来の超音波除塵ノズルにお
いては、吸引用スリットの吸気源に近い端部近傍ばかり
吸引圧が強く、吸気源から離れるにしたがって吸引力の
低下が生じ、ノズル有効幅方向のエアバランスを取るこ
とが非常に困難であるだけでなく、このため吸気源から
離れるにしたがって逆側へのエアの吹き漏れが発生し、
周囲環境を悪化させてしまうことがあるという問題があ
る。なおこの問題は超音波除塵ノズルに限らずスリット
状の吸引口を有する一般的なノズルにおいても問題とな
るものである。
【0007】また従来は吐出用と吸引用の2台のブロワ
及びその配管等が必要であり、コストと設置スペースの
観点から改善が望まれていた。さらに、フィルム状異物
などの吸引用スリットへの貼り付きなどによってエアが
吸引されなくなり、ブロワが真空状態へ向かってついに
は過熱して破損することがあり、この点も改善が望まれ
ていた。
【0008】本発明はこのような従来の問題点に鑑み、
エアバランスがよく、製品表面から剥離した異物による
周囲環境の汚染を防止でき、クリーンルームの環境に対
する影響が非常に小さい吸引ノズル、超音波除塵ノズル
及び超音波除塵装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る吸引ノズル
は上記目的を達成するために、先端側を閉塞しかつ基端
側を吸気源に連結するとともに、上記基端側から先端側
に行くにしたがって幅を広げた吸引用のスリットを有す
る中空筒状の胴部内に、上記スリットと同軸方向に延び
て上記吸引用のスリットが開口する第1の吸引路と該第
1の吸引路と先端側で連通する第2の吸引路とを形成す
るエアバランス補正板を設けた構成を有する。
【0010】本発明に係る超音波除塵ノズルは上記目的
を達成するために、加圧気体の吐出により超音波振動を
生じさせるとともに吐出気体が該超音波振動により脈動
波化するように内部孔径を規制した複数のノズルからな
り、各吐出ノズルを吐出方向が除塵対象面に対して所定
の入射角度を有するように列状に配置して吐出スリット
に臨ませた吐出ノズル部と、先端側を閉塞しかつ基端側
を吸気源に連結するとともに、上記基端側から先端側に
行くにしたがって幅を広げた吸引用のスリットを有する
中空筒状の胴部内に、上記スリットと同軸方向に延びて
上記吸引用のスリットが開口する第1の吸引路と該第1
の吸引路と先端側で連通する第2の吸引路とを形成する
エアバランス補正板を設け、上記吸引用のスリットの吸
引方向を、上記吐出ノズルから吐出されたエアの上記除
塵対象面による反射角度に対応させてなる吸引ノズルと
からなる構成としてある。
【0011】本発明に係る超音波除塵ノズルは、上記吐
出ノズル列及び上記吐出スリットを各平行に一対ずつ設
け、上記吸引ノズル部に対して遠位側のノズル列の上記
除塵対象面に対する入射角度を、近位側のノズル列より
も大きくした構成とすることができる。
【0012】本発明に係る超音波除塵ノズルは、上記一
方の吐出ノズル列の吐出ノズル位置と、上記他方の吐出
ノズル列の吐出ノズル位置を交互配置とした構成とする
ことができる。
【0013】本発明に係る超音波除塵ノズルは、上記吐
出スリットの上記エアバランス補正板よりも先端側の部
分の幅を狭めた構成とすることができる。
【0014】本発明に係る超音波除塵装置は上記目的を
達成するために、上記の超音波除塵ノズルを用い、さら
に送風側を上記超音波除塵ノズルの吐出ノズル部に接続
し、吸引側を上記超音波除塵ノズルの吸引ノズル部に接
続するブロワと、上記ブロワと吐出ノズル部間の送風路
の途中に接続し、上記超音波除塵ノズルの吸引ノズル部
において引き込んだ気体量に対応する量の気体を排気可
能な排気手段と、上記ブロワと吸引ノズル部間の吸引路
の途中に接続し、該吸引路の圧力が所定値以上になると
作動して上記ブロワを停止させるスイッチ手段とを備え
た構成としたものである。
【0015】
【実施例】図4は本発明に係る超音波除塵装置の一実施
例を示す配管系統図、図5は図4の装置のエアフローを
示す系統図である。図4においてCはクリーンルーム内
側、Oはクリーンルーム外側を示す。クリーンルーム外
側にはブロワ1が設置してあり、加圧エア供給用の吐出
側配管2には排気用バイパス弁3とHEPAフィルタ4
が、吸入側配管5にはプレフィルタ6が接続している。
HEPAフィルタ4は例えば0.3μ程度の微細粒子の
除去用であり、プレフィルタ6は例えば25μ程度の粗
い粒子の除去用である。排気用バイパス弁3は駆動モー
タ7によって駆動され、HEPAフィルタ4の目詰まり
は警告用プレッシャスイッチ8によって検出する。図5
に示すように、排気用バイパス弁3の吐出側にはオート
マフラ9を取付けてある。またプレフィルタ6には目詰
まりの警告用プレッシャスイッチ10と、吸引異常検出
用の圧力検出スイッチ11が接続している。なお、ブロ
ワには運転時の負荷変動に対して吐出圧力が安定してお
り、リップルの少ないものが適する。吸引異常検出用の
圧力検出スイッチ11には種々の計器を用いることがで
きるが、例えば吸入側配管5の圧力が通常値を越える一
定圧になると作動する液柱圧力式のスイッチ(例えばマ
ノスタースイッチ:商標)等が採用できる。
【0016】クリーンルーム内には一対の超音波除塵ノ
ズル12、12が設けてある。図示は省略するが、これ
ら超音波除塵ノズル12はクリーンルーム内を走行する
ウェブ13(製品)の上下に別れて位置を固定してあ
る。吐出側配管2、吸入側配管5はそれぞれ分岐して超
音波除塵ノズル12の吐出ノズル部の取り合い管14と
吸引ノズル部の取り合い管15に接続している。
【0017】図2は超音波除塵ノズル12の全体斜視図
であり、図1はノズルヘッドの断面図、図3は同じく底
面図である。超音波除塵ノズル12は、ノズルヘッド1
6と連結部17とからなり、連結部17には取り合い管
14、15が取付けてある。図中18は静電気除電バー
である。
【0018】ノズルヘッド16内は図1に示すように、
吐出ノズル部19と吸引ノズル部20とに二分してあ
り、それぞれ連結部17を介して取り合い管14、15
に連通している。吐出ノズル部19内には複数の吐出ノ
ズル21が設けてあり、ブロワ1から供給される加圧エ
アをノズル孔22を介して吐出スリット23、24から
吐出することにより超音波振動を生じさせる。なおこの
ような超音波を発生させる吐出ノズルそのものの構造に
ついては既知の構造を採用すればよいので、詳細な図示
及び説明を省略するが、超音波の発生は電気的なもので
はなく、空気のキャビテーション(空洞減少)を利用し
た一種の笛の原理を応用するものである。このため吐出
ノズル部19の流入口でのエア圧力を一定にし、これを
圧力計で管理するだけで、超音波の周波数や音圧(d
B)を精密に管理することなく容易かつ的確に超音波を
管理できる。なお吐出ノズル21は図の紙面と垂直方向
に所定の間隔をおいて2列に配置してあり、ノズル孔2
2は各列ごとにそれぞれ吐出スリット23、24に臨ま
せてある。
【0019】吐出スリット23、24は、除塵効果、即
ちウェブ13表面からの異物の剥離効果をより高めるた
めに、ウェブ13の表面に対するエアの吹き付け方向を
ウェブ13の走行方向(図1中の矢印X。図4参照)に
対向させて逆方向としてある。またウェブ13の表面に
対してそれぞれ異なる入射角を有するようにして、異物
の剥離効果を高めてある。さらに吐出スリット23、ノ
ズル孔22と、吐出スリット24のノズル孔24とは、
図3に示すように位置を等間隔で交互になるようにずら
してあり、高圧で空気を吐出する際に生じる周囲空気の
引込み現象を抑制するようにしてある。なお図示の例で
は吐出スリット23の入射角を約15度、吐出スリット
24の入射角を約30度としてあるが、この角度は図示
のものに限定されず、製品の性状、異物の付着状態など
に応じて変えることにより最適なものを設定するように
すればよい。
【0020】吸引ノズル部20内にはエアバランス補正
板25が設けてあり、吸引スリット26が開口する第1
吸引路27と、吸引スリット26が開口しない第2吸引
路28とに内部を二分してある。エアバランス補正板2
5は吸引スリット26と同軸方向に延び、連結部17側
の取り付け端部では両吸引路27、28を遮断し、先端
側では両吸引路27、28が連通するように配置してあ
る(図3参照)。
【0021】次に各部の動作の詳細を説明する。
【0022】まずブロワ1の台数及び保護について説明
する。本実施例ではコストと設置スペースの軽減のた
め、上述のように1台のブロワ1により吹き付けと吸引
の両方を行なうようにしてある。即ち、吐出ノズル部1
9の吐出ノズル21から超音波振動による脈動波エアを
吹き付けることで、ウェブ13表面に沿って流れるエア
の粘着層を打破し、数ミクロン大の異物をも剥離させ、
吸引ノズル部20の吸引スリット26で剥離した異物ご
と吸引し、吸引したエア中に含まれる粗目の異物をプレ
フィルタ6で除去してからブロワ1に戻し、さらにHE
PAフィルタ4で微細な異物を除去してクリーンにした
ものを吐出ノズル部19に供給するという、いわば閉回
路方式としてある。ところが、例えば薄いフィルム材の
除塵の場合、フィルム材の搬送機構の不備により、フィ
ルム材が切れてブロワ1の吸入口に流れ込んだり、フィ
ルム材全体がブロワ1の吸入口に吸い付いてエアの吸入
を止めてしまうことがある。エアが吸引されなければ、
ブロワ1は真空状態へ向かい、電流が上昇して一瞬にし
て過熱し、破損する。圧力検出スイッチ11はこれを防
止するために、吸入側配管5の圧力が通常値を越える一
定圧になると作動し、ブロワ1の回転動作を瞬時に止め
て保護する。
【0023】次にエアの量と排気用バイパス弁3の動作
について説明する。ある細い通路の中へ高流速のエアを
流入、吐出させ、これを吐出方向の先の吸入口で吸い上
げる場合、高流速エアの動きにより、周囲の空気をも引
き込んで総移動エア量は増加するという引込現象を生じ
させる。一方、1台のブロワで閉回路方式を取った場
合、ブロワ1の吐出量と吸入量は同じである。従って、
引込現象により発生した分のエア量は吸引口へ入って行
かず、その先へ吹き出してしまい、環境が超清浄なクリ
ーンルームでは大きな問題となる。そこで排気用バイパ
ス弁3の調整により、引込現象で生じたエア量とほぼ同
量のエアをクリーンルーム外で排気する。図6は排気用
バイパス弁3と吹き漏れの関係を示す図である。排気用
バイパス弁3を閉じていたとすると、(A)のように吐
出側ではエアの引込現象が、吸引側では異物を含むエア
の吹き漏れ現象が生じる。そして排気用バイパス弁3を
徐々に開いていくと、(B)から(C)のように状態が
変化する。即ち、100のエアを吹き出した際に生じる
引込現象分のエア量を3とすると、ブロワ1の吸入口か
ら103を吸入して吐出側の排気用バイパス弁3から3
を排気すれば、このノズルヘッド16の周囲のエアの移
動(乱れ)を最低限に抑えることができる。またウェブ
3の表面から剥離した異物のすべてが吸引ノズル部20
内に流入して周囲に飛散することがなくなる。
【0024】次に超音波除塵ノズル12周辺のエアバラ
ンスについて説明する。吐出ノズル部19に設けた吐出
スリット23、24の有効幅方向のエアバランス(圧
力、流量)は、吐出ノズル部19の内部容積に比べてノ
ズル孔22の絞り口が小さいため、その抵抗が大きく、
ノズル孔22上部のエア供給口の断面積をある程度大き
く取るだけで、吐出エア圧と流量をほとんど一定に保つ
ことができる。ところが吸引ノズル部20側の吸引スリ
ット26は単なる溝開口であるため、有効幅方向のエア
バランスを取ることは非常に困難である。即ち、図7
(A)、(B)に示すように吸引源に近い側ばかり吸引
圧が強く、中心に行くにしたがって給引力の低下が生じ
る。両端から吸引した場合でも中央部で吸引力の低下が
生じる。即ち、吸引源に近い側では剥離した異物及びエ
アを十分吸引できて周囲への吹き漏れは防げるが、先端
(両端吸引の場合は中央)へ行くにしたがって吸引力が
落ち、エアの吹き漏れが発生して、周囲の環境を悪くし
てしまうことがある。吸引スリット26はこれを補正す
るため、連結部17側から先端側へ行くにしたがって一
定の割合で徐々にスリット幅を広げ、開口面積を少しず
つ大きくしていき、各部の吸い込みエア量を一定に保つ
ようにしてある。
【0025】エアバランス補正板25は、吸引スリット
26による補正をさらに強化するためのものである。即
ち、吸引スリット26の有効幅が100mmないし30
0mm程度ならば、幅を徐々に広げるだけでほぼエアバ
ランスの補正は可能であるが、有効幅がそれ以上に長く
なると連結部17側と先端側との圧力差が大きすぎてバ
ランス補正が困難となる。この点を解消するためエアバ
ランス補正板25によって吸引路を二分すると、図7
(C)、(D)に示すように第2吸引路28によって先
端部にも適正な吸引圧が掛かり、吸引エア圧バランスが
良くなる。なお、図示の例では吸引スリット26の先端
部、具体的にはエアバランス補正板25の先端より先の
部分を幅が狭くなるようにしてある。これは、エアバン
ラス補正板25の先端を越える部分についてのエアバラ
ンスを微調製するためのものである。
【0026】なお吸引スリット26は吐出スリット2
3、24の入射角度に対応させて、ウェブ13の表面に
対して所定の反射角をとるようにしてある。図示の例で
はこの角度を約30度としてあるが、もちろんこの値に
限定されるものではない。吐出スリット23、24の入
射角度と吸引スリット26の反射角度を調整することに
より、製品走行スピードに最適なスリット角度を取るよ
うにすることができる。
【0027】なお以上説明してきた実施例に加え、例え
ば除塵対象がシート状のものである場合などには図8や
図9に示すノズルヘッドの形状とすることができる。図
8、図9中において、30、31はノズルヘッド、32
は除塵対象のシート、33はシートを掛け回すローラで
ある。なお図1ないし図7で説明してきた実施例と類似
の部分には同一の符号を付すにとどめ、重複する説明は
省略する。
【0028】
【発明の効果】請求項1に係る吸引ノズルは以上説明し
てきたように、吸気源に連結した基端側から先端側に行
くにしたがって吸引用のスリットの幅を広げ、吸引路
を、吸引用のスリットが開口する第1の吸引路と、吸引
用のスリットが開口せず第1の吸引路と先端側で連通す
る第2の吸引路とにエアバランス補正板で区分する構成
としたので、吸引用のスリットの有効幅全域にわたって
吸い込みエア量を一定に保つことができるようになると
いう効果がある。
【0028】請求項2に係る超音波除塵ノズルは以上説
明してきたように、吐出ノズルからの超音波振動により
脈動波化した加圧エアの吐出方向を、除塵対象面に対し
て所定の入射角度を有するようにし、吸引用のスリット
の吸引方向を、吐出ノズルから吐出されたエアの除塵対
象面による反射角度に対応させ、吸引用のスリットの幅
を先端側に行くにしたがって広げ、吸引路を、吸引用の
スリットが開口する第1の吸引路と、吸引用のスリット
が開口せず第1の吸引路と先端側で連通する第2の吸引
路とにエアバランス補正板で区分する構成としたので、
吸引用のスリットの有効幅全域にわたって吸い込みエア
量を一定に保ち、剥離した異物を周囲に飛散させること
なく効率良く吸引することができるようになるという効
果がある。
【0030】請求項3に係る超音波除塵ノズルは、吸引
ノズル部に対して遠位側のノズル列の除塵対象面に対す
る入射角度を、近位側のノズル列よりも大きくしたの
で、請求項2に係る超音波除塵ノズルの共通の効果に加
え、除塵対象面からの異物の剥離が効果的に行なえ、周
囲への飛散もなくなるという効果がある。
【0031】請求項4に係る超音波除塵ノズルは、一対
の吐出ノズル列の吐出ノズル位置を交互配置としたの
で、上記共通の効果に加え、高圧での空気の吐出によっ
て生じる周囲空気の引込みを抑えることができるように
なるという効果がある。
【0032】請求項5に係る超音波除塵ノズルは、吐出
スリットのエアバランス補正板よりも先端側部分の幅を
狭めるようにしたので、上記共通の効果に加え、スリッ
ト長が長い場合のエアバランスをさらに良くすることが
できるという効果がある。
【0033】請求項6に係る超音波除塵装置は以上説明
してきたように、請求項2ないし5の超音波除塵ノズル
を用いてこれら超音波除塵ノズルと共通する効果得られ
るようにしたことに加え、1台のブロワで送風と吸引を
兼用するようにしたので、コストと設置スペースが軽減
できるという効果がある。またブロワと吐出ノズル部間
の送風路の途中に吸引ノズル部で引き込んだ気体量に対
応する量の気体を排気可能な排気手段を設け、引込現象
により発生した分のエア量に相当する量のエアを外部へ
排気することができるようにしたので、クリーンルーム
の環境悪化を招くことなく使用できるという効果があ
る。さらに、ブロワと吸引ノズル部間の吸引路の途中に
吸引路の圧力が所定値以上になると作動してブロワを停
止させるスイッチ手段を備えるようにしたので、ブロワ
の吸入口が塞がれてブロワが真空状態へ向かった際にブ
ロワの回転動作を瞬時に止めて保護することができるよ
うになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波除塵ノズルの一実施例のノ
ズル部分の拡大断面図である。
【図2】本発明に係る超音波除塵ノズルの一実施例の全
体斜視図である。
【図3】本発明に係る超音波除塵ノズルの一実施例のノ
ズル部分の拡大底面図である。
【図4】本発明に係る超音波除塵装置の一実施例を示す
配管系統図である。
【図5】図4の装置のエアフローを示す系統図である。
【図6】排気用バイパス弁と吹き漏れの関係を示す図で
ある。
【図7】本発明に係る超音波除塵ノズル周辺のエアバラ
ンスを示す説明図で、(A)、(C)が平面図、
(B)、(D)が側面断面図である。
【図8】ノズルヘッドの形状が異なる超音波除塵ノズル
を示す側面図である。
【図9】ノズルヘッドの形状が異なる他の超音波除塵ノ
ズルを示す側面図である。
【符号の説明】
1 ブロワ 2 吐出側配管 3 排気用バイパス弁 4 HEPAフィルタ 5 吸入側配管 6 プレフィルタ 11 圧力検出スイッチ 12 超音波除塵ノズル 13 ウェブ(製品) 16、30、31 ノズルヘッド 18 静電気除電バー 19 吐出ノズル部 20 吸引ノズル部 21 吐出ノズル 23、24 吐出スリット 25 エアバランス補正板 26 吸引スリット 27 第1吸引路 28 第2吸引路 X ウェブの走行方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側を閉塞しかつ基端側を吸気源に連
    結するとともに、上記基端側から先端側に行くにしたが
    って幅を広げた吸引用のスリットを有する中空筒状の胴
    部内に、上記スリットと同軸方向に延びて上記吸引用の
    スリットが開口する第1の吸引路と該第1の吸引路と先
    端側で連通する第2の吸引路とを形成するエアバランス
    補正板を設けてなる吸引ノズル。
  2. 【請求項2】 加圧気体の吐出により超音波振動を生じ
    させるとともに吐出気体が該超音波振動により脈動波化
    させる複数のノズルからなり、各吐出ノズルを吐出方向
    が除塵対象面に対して所定の入射角度を有するように列
    状に配置して吐出スリットに臨ませた吐出ノズル部と、
    先端側を閉塞しかつ基端側を吸気源に連結するととも
    に、上記基端側から先端側に行くにしたがって幅を広げ
    た吸引用のスリットとを有する中空筒状の胴部内に、上
    記スリットと同軸方向に延びて上記吸引用のスリットが
    開口する第1の吸引路と該第1の吸引路と先端側で連通
    する第2の吸引路とを形成するエアバランス補正板を設
    け、上記吸引用のスリットの吸引方向を、上記吐出ノズ
    ルから吐出されたエアの上記除塵対象面による反射角度
    に対応させてなる吸引ノズルとからなる超音波除塵ノズ
    ル。
  3. 【請求項3】 上記吐出ノズル列及び上記吐出スリット
    を各平行に一対ずつ設け、上記吸引ノズル部に対して遠
    位側のノズル列の上記除塵対象面に対する入射角度を、
    近位側のノズル列よりも大きくしたことを特徴とする請
    求項2の超音波除塵ノズル。
  4. 【請求項4】 上記一方の吐出ノズル列の吐出ノズル位
    置と、上記他方の吐出ノズル列の吐出ノズル位置を交互
    配置としたことを特徴とする請求項3の超音波除塵ノズ
    ル。
  5. 【請求項5】 上記吐出スリットは、上記エアバランス
    補正板よりも先端側の部分の幅を狭めてある請求項2な
    いし4のいずれかの超音波除塵ノズル。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし5の超音波除塵ノズルを
    用い、さらに送風側を上記超音波除塵ノズルの吐出ノズ
    ル部に接続し、吸引側を上記超音波除塵ノズルの吸引ノ
    ズル部に接続するブロワと、上記ブロワと吐出ノズル部
    間の送風路の途中に接続し、上記超音波除塵ノズルの吸
    引ノズル部において引き込んだ気体量に対応する量の気
    体を排気可能な排気手段と、上記ブロワと吸引ノズル部
    間の吸引路の途中に接続し、該吸引路の圧力が所定値以
    上になると作動して上記ブロワを停止させるスイッチ手
    段とを備えてなる超音波除塵装置。
JP33959492A 1992-11-27 1992-11-27 吸引ノズル、超音波除塵ノズル及び超音波除塵装置 Expired - Lifetime JPH0755303B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33959492A JPH0755303B2 (ja) 1992-11-27 1992-11-27 吸引ノズル、超音波除塵ノズル及び超音波除塵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33959492A JPH0755303B2 (ja) 1992-11-27 1992-11-27 吸引ノズル、超音波除塵ノズル及び超音波除塵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06165960A true JPH06165960A (ja) 1994-06-14
JPH0755303B2 JPH0755303B2 (ja) 1995-06-14

Family

ID=18328959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33959492A Expired - Lifetime JPH0755303B2 (ja) 1992-11-27 1992-11-27 吸引ノズル、超音波除塵ノズル及び超音波除塵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0755303B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7360273B2 (en) 2003-01-21 2008-04-22 Sharp Kabushiki Kaisha Substrate cleaning device and substrate processing facility
JP2008253864A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Fujifilm Corp 搬送物の除塵方法及び装置
KR101340391B1 (ko) * 2006-06-21 2013-12-11 휴글엘렉트로닉스가부시키가이샤 클리닝 헤드
JP5407331B2 (ja) * 2006-09-28 2014-02-05 日立金属株式会社 セラミックハニカム構造体の製造方法及び製造装置
JP2014100622A (ja) * 2012-11-16 2014-06-05 Nitto Kogyo:Kk 除塵装置
JP6270292B1 (ja) * 2016-10-27 2018-01-31 有限会社タクショー 除塵構造

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4940323B2 (ja) * 2009-07-29 2012-05-30 有限会社タクショー 除塵装置及び除塵システム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7360273B2 (en) 2003-01-21 2008-04-22 Sharp Kabushiki Kaisha Substrate cleaning device and substrate processing facility
KR101340391B1 (ko) * 2006-06-21 2013-12-11 휴글엘렉트로닉스가부시키가이샤 클리닝 헤드
JP5407331B2 (ja) * 2006-09-28 2014-02-05 日立金属株式会社 セラミックハニカム構造体の製造方法及び製造装置
JP2008253864A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Fujifilm Corp 搬送物の除塵方法及び装置
JP2014100622A (ja) * 2012-11-16 2014-06-05 Nitto Kogyo:Kk 除塵装置
JP6270292B1 (ja) * 2016-10-27 2018-01-31 有限会社タクショー 除塵構造
JP2018071868A (ja) * 2016-10-27 2018-05-10 有限会社タクショー 除塵構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0755303B2 (ja) 1995-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0810039B1 (en) Dust removing system
EP0640411B1 (en) Dust removing system
JP3315611B2 (ja) 洗浄用2流体ジェットノズル及び洗浄装置ならびに半導体装置
KR20080081183A (ko) 유리시트의 엣지 처리를 위한 장치 및 방법
JP2006346515A (ja) 除塵装置
JP6420967B2 (ja) 異物除去装置
JPH06165960A (ja) 吸引ノズル、超音波除塵ノズル及び超音波除塵装置
KR102152491B1 (ko) 에어 나이프 및 이를 포함하는 분진 제거 장치
US20080282500A1 (en) Nozzle and dust removing apparatus
US20050205117A1 (en) Method and device for removing dust from surface of support
JPH05269452A (ja) シート状物用除塵装置
JP3655994B2 (ja) 除塵装置
JP2002361191A (ja) 枚葉ワークの異物除去装置
JP3400675B2 (ja) 除塵装置
JPH0699150A (ja) 液体除去装置
JP2004074104A (ja) 搬送除塵装置
JPH07181467A (ja) 基板のクリーニング方法およびその装置
JP2001358114A (ja) 乾燥装置
JPH05138136A (ja) シート状物用除塵装置
KR100366552B1 (ko) 에어나이프 건조장치
KR102313175B1 (ko) 건식 세정 장치
KR20190075687A (ko) 이물질 제거장치
JP7465036B1 (ja) 除塵装置
JPH11104586A (ja) 除塵装置
JP3242484B2 (ja) ガラス基板の乾燥装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 16

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120614

Year of fee payment: 17

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130614

Year of fee payment: 18

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130614

Year of fee payment: 18