JPH06157037A - 酸化ジルコニウム粉末の製法 - Google Patents

酸化ジルコニウム粉末の製法

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JPH06157037A
JPH06157037A JP31180192A JP31180192A JPH06157037A JP H06157037 A JPH06157037 A JP H06157037A JP 31180192 A JP31180192 A JP 31180192A JP 31180192 A JP31180192 A JP 31180192A JP H06157037 A JPH06157037 A JP H06157037A
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zirconium oxide
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aqueous solution
reaction tank
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Masaharu Doi
正治 土井
Hidekazu Iwata
英一 岩田
Takashi Mori
隆 毛利
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G25/00Compounds of zirconium
    • C01G25/02Oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2002/00Crystal-structural characteristics
    • C01P2002/50Solid solutions
    • C01P2002/52Solid solutions containing elements as dopants
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/60Particles characterised by their size
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Abstract

(57)【要約】 【構成】水和酸化ジルコニウムを含むジルコニウム塩の
水溶液、安定化剤前駆体水溶液およびアルカリ水溶液を
反応槽に供給し、該反応槽内の液のpHを実質上一定の
値に維持しつつこれらを接触させ、えられた沈澱物を分
離し、乾燥し、焼成することからなる、酸化ジルコニウ
ム粉末の製法。 【効果】組成および粒径が均一に制御され、粒子の分散
性に優れた高純度の酸化ジルコニウム粉末を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組成および粒径が均一
に制御され、かつ、分散性に優れた高純度の酸化ジルコ
ニウム粉末の製法に関するものである。
【0002】酸化ジルコニウム粉末は、弱電用材料、光
学レンズ、薄膜形成用焼結体、特殊耐火物、靭性強化体
等に用いられる。
【0003】これらの用途に使用される酸化ジルコニウ
ム系粉末には、組成が均一であること、粉体の大き
さが微小であること、粒子径が均一であること、粒
子の分散性がよいこと、純度が高いこと等の諸特性が
要求されている。
【0004】
【従来の技術】比較的粒径分布の均一な酸化ジルコニウ
ム粉末を製造することを目的とする、ないしはその効果
が期待される方法として、所定のpH値に調整された液
の準備された反応槽内へジルコニウム塩およびイットリ
ウム、カルシウム、マグネシウムの水溶性塩のうちの少
なくとも1種を含む混合水溶液とアンモニア水等のアル
カリ水溶液とをそれぞれ別々に定量的に送り、反応槽内
のpHを一定の範囲に調整しながら反応を行い、該沈澱
物を生成させる方法(特公平2−8968号公報)、こ
の沈澱生成反応を反応槽内の液量が一定になるように該
沈澱物を含む反応生成液を流出させながら連続的に行う
方法(特公平2−35694号公報)などが提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、このような反応槽内の液のpHや供給液流量の
調整だけでは、酸化ジルコニウム粉末の組成および粒径
分布を均一なものにするには不十分であり、かつ該粉末
の純度をさらに向上させる余地のあることを見出だし
た。
【0006】本発明は、以上の問題点を解決すること、
すなわち、組成および粒径がより均一に制御され、分散
性に優れた高純度の酸化ジルコニウム粉末を得る方法の
提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水和酸化
ジルコニウムの存在下で中和沈澱生成反応をpHを一定
に保ちながら行なうことにより、上記目標の微粉末が得
られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明は、水和酸化ジルコニウ
ムを含むジルコニウム塩の水溶液、安定化剤前駆体水溶
液およびアルカリ水溶液をそれぞれ反応槽に供給し、該
反応槽内の液のpHを実質上一定の値に維持しつつこれ
らを接触させ、えられた沈澱物を分離し、乾燥し、焼成
することからなる、酸化ジルコニウム粉末の製法、を要
旨とするものである。
【0009】本明細書において、「安定化剤前駆体」と
は焼成することによって酸化ジルコニウムの安定化剤と
なる水溶性塩をいい、「安定化剤前駆体水溶液」とはそ
の水溶液をいう。
【0010】以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】安定化剤前駆体としては、イットリウム、
セリウム、ランタン、イッテルビウム等の稀土類元素や
カルシウム、マグネシウム等のIIa族元素等の塩化
物、硫酸塩、硝酸塩等の水溶性塩をあげることができ
る。
【0012】水和酸化ジルコニウムとしては、非結晶性
水和酸化ジルコニウムおよび結晶性水和酸化ジルコニウ
ムのいずれも使用しうる。結晶性水和酸化ジルコニウム
は、加熱加水分解法によって得られる高純度・高結晶性
のものがよく、例えば、ZrO2濃度が0.2mol/
リットルのオキシ塩化ジルコニウムを80時間煮沸加水
分解して得られる。また、アルカリ水溶液としては、ア
ンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶
液をあげることができる。
【0013】本発明による反応は、回分式、連続式等の
いずれによっても行なうことができるが、工業的・経済
的な観点から連続式反応方式による操作が好ましい。ま
た、反応槽の型式については特別な制約はないが、沈澱
物濃度が高くなると、反応液の粘度が上昇するので、混
合状態を均一に保つことができるように撹拌機を備えた
反応槽が好ましい。
【0014】反応操作方法は、反応系のpHが実質上一
定の値に維持されるのであれば、どのような方法でもよ
いが、以下に説明する方法であればそのpHの調整が容
易である。すなわち、まず反応を開始るす前に、予め反
応槽内に、反応開始後の液のpHと同じpHに調整した
水を準備する。この水として、所定の生成沈澱物の最終
到達濃度を越えない範囲の濃度の水和酸化ジルコニウム
懸濁液を、予め反応槽内に準備しておくと、後述のよう
に効果がよりよく発揮される。このように調製された水
に、所定のpHおよび組成が維持されるように、水和酸
化ジルコニウムを含むジルコニウム塩水溶液、安定化剤
前駆体水溶液およびアルカリ水溶液を同時に供給する。
これらを別々に供給することもできるが、前二者からな
る液すなわち水和酸化ジルコニウムが懸濁しており、か
つ、ジルコニウム塩および安定化剤前駆体が溶解してい
る液とアルカリ水溶液とを供給する形をとれば反応槽内
でよりよく均一に混合することができる。これらそれぞ
れを一定濃度および一定組成にし、一定流量比で供給す
ることによって、反応槽内の生成液のpHおよび組成を
一定の値に維持することができる。連続操作において
は、反応槽内で液量が一定となるように定量ポンプ、オ
ーバーフロー方式等により生成液を連続的に抜き出す。
回分操作の場合は、反応槽内の液が所定の量となった時
点で原料液の供給を停止する。
【0015】このようにしてえられた反応液から沈澱物
を分離し、洗浄し、乾燥し、焼成することにより、組成
および粒径分布の均一に制御され、分散性に優れた、カ
チオンやアニオンの不純物を含まない高濃度の酸化ジル
コニウム粉末がえられる。また、予め原料のジルコニウ
ム塩の水溶液中に水和酸化ジルコニウムを含有させてお
くことにより、これが反応開始直後(溶液添加開始直
後)に起こりがちの流量の若干のアンバランスより生ず
る系のpHの変動あるいは反応槽内の粘度の上昇に対し
て緩衝作用の役目を果たして、反応開始時からpHが実
質上一定に維持され、かつ常に均一な混合状態が保た
れ、それによって組成および粒径が均一に制御され、分
散性に優れた高純度の酸化ジルコニウム微粉末が得られ
る。この粉末の粒径は、遠心沈降式粒度分布測定装置等
により測定でき、分散性は電子顕微鏡写真等の観察によ
り判断できる。本発明により得られたサンプルの一例に
よれば、850℃で焼成してえられたものは、0.10
〜1.00μmの粒径範囲のものが95%以上を占め、
また球状粒子がほぼ一粒子ずつ分散した状態となってい
る。
【0016】生成液中の沈澱物はろ過後水洗し、次いで
この沈澱物を脱水乾燥し、500〜1300℃の範囲で
焼成して微粉末を得る。
【0017】また、予め反応槽内に準備される所定のp
Hの水の量は、特に制約はなく撹拌が可能なものであれ
ばよい。この予め反応槽内に準備される所定のpHの水
は、水にアルカリ性物質を添加してpHを本運転におけ
るそれに調整すればよい。この水に水和酸化ジルコニウ
ムをも加えておく場合、水和酸化ジルコニウムを添加し
た水のpHが高すぎることがあるので、そのような場合
は酸性物質でpHを調整する必要がある。
【0018】ジルコニウム塩水溶液中の(ジルコニウム
塩および安定化剤前駆体の混合水溶液中に含ませる場合
は、その混合水溶液中の)水和酸化ジルコニウムは、Z
r換算で1%以上であればよく、上限は生産性を考慮し
決定すればよい。含有率が1%より低くなると、緩衝作
用が低く、したがって、反応系のpHの均一性に劣り、
それによってえられる酸化ジルコニウム粉末の組成およ
び粒径の均一性および純度が低くなりがちである。
【0019】また、生成沈澱物の最終到達濃度は、特に
制限はないが、組成および粒径が均一に制御され、分散
性に優れた高純度の微粉末を得るには、ZrO2換算で
10〜300g/リットルの範囲が好ましい。10g/
リットルより濃度が低い場合には、該沈澱乾燥物中の水
分等が除去されにくく、これが原因と考えられるが、焼
成後の粉末は組成および粒径の不均一な、分散性および
純度の悪い微粉末となりがちであり、300g/リット
ルを越えると生成液の粘度が高く流動性が悪くなり、組
成および粒径の均一な、分散性のよい、かつ純度の高い
粉末がえにくくなる。
【0020】pHは、7〜13の範囲のうち、目的の沈
澱生成物の沈澱生成領域から選ぶのがよい。pHが7よ
り低くなると目的のすなわち組成および粒径の均一な、
分散性のよい、かつ純度の高い粉末を得ることが困難と
なり、また13を越えると該沈澱物から水、不純物等の
除去が困難になり、これが原因と考えられるが、組成お
よび粒径の均一な、分散性のよいかつ純度の高い微粉末
を得ることが困難となる。
【0021】
【作用】前記の反応液のpHおよび原料液の供給流量を
一定にする従来方法においては、反応開始直後の沈殿物
濃度が薄い時点で、ジルコニウム塩とアルカリ水溶液と
の反応が反応槽内において局部的に起こるために、組成
および粒径が不均一になるだけでなく、凝集が激しくな
り、その凝集の際液中の不純物アニオンおよびカチオン
がこの凝集物中に取込まれてしまい、得られる酸化ジル
コニウム粉末の純度が悪くなる。
【0022】本発明では、ジルコニウム塩の水溶液中に
水和酸化ジルコニウムを含有させるので、上記従来方法
における欠点がすべて解消されるものと推定される。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、組成および粒径が均一に制御され、粒子の分散
性に優れた高純度の酸化ジルコニウム粉末を得ることが
できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。
【0025】実施例1 オーバーフロー流出管までの容積5リットルの反応槽内
に、アンモニア水によってpHを9に調整した水を2リ
ットル入れ、撹拌した。この水撹拌下の反応槽内に、全
Zr量の10%を結晶性水和酸化ジルコニウムとして含
むオキシ塩化ジルコニウム1.54mol/リットルと
塩化イットリウム0.10mol/リットルとの混合水
溶液を42ml/minの流量でおよび濃度9.1wt
%のアンモニア水を42ml/minの流量で定流量ポ
ンプで同時に供給を開始し、オーバーフロー管より反応
液を原料溶液換算値で84ml/minの流量で流出さ
せるオーバーフロー方式により連続的に中和沈澱生成反
応を2.6時間行なった。反応槽内の液は、pH9に維
持された。オーバーフロー流出液中の沈澱物を分離し、
水洗することにより不純物を除去した。反応操作開始直
後、反応操作終了直前および反応操作時間中の等間隔時
点の3点計5点の沈澱物のサンプルを各々110℃で2
4時間乾燥した後、800℃で1時間焼成して、遠心沈
降式粒度分布測定装置による平均粒径0.53〜0.6
4μm、粒径範囲0.10〜1.00μmの範囲のもの
90〜94%および粒度分布幅いずれも0.10〜2.
00μm、比表面積いずれも21m2/gならびにZr
2+Y23の純度がいずれも99.9wt%以上、Y2
3/(ZrO2+Y23)3モル%のイットリア部分安
定化酸化ジルコニウム微粉末が得られた。
【0026】実施例2 反応槽内にアンモニア水によってpH12に調整した水
を2リットル入れ、撹拌した。この水撹拌下の反応槽内
に、全Zr量の10%を結晶性水和酸化ジルコニウムと
して含むオキシ塩化ジルコニウム0.78mol/リッ
トルと塩化カルシウム0.07mol/リットルとの混
合水溶液を42ml/minの流量でおよび濃度10.
2wt%のアンモニア水を42ml/minの流量で定
流量ポンプで同時に供給を開始し、回分式反応方式によ
り中和沈澱生成反応を0.6時間行なった。反応槽内の
液は、pHが12に維持された。生成した沈澱物を分離
し、水洗することにより不純物を除去した。反応操作開
始直後、反応操作終了直前および反応操作時間中の等間
隔時点の3点計5点の反応槽内の沈澱物サンプルを各々
110℃で24時間乾燥した後、700℃で1時間焼成
して、遠心沈降式粒度分布測定装置による平均粒径0.
42〜0.60μm、粒径範囲0.10〜1.00μm
の範囲のもの92〜95%および粒度分布幅いずれも
0.10〜2.00μm、比表面積いずれも27m2
gならびにZrO2+CaOの純度がいずれも99.9
wt%以上、CaO/(ZrO2+CaO)が8モル%
のカルシア部分安定化酸化ジルコニウム微粉末が得られ
た。
【0027】実施例3 オーバーフロー流出管までの容積5リットルの反応槽内
に、NaOH水溶液によってpH11に調整した水を2
リットル入れ、撹拌した。この水撹拌下の反応槽内に、
全Zr量の90%を結晶性水和酸化ジルコニウムとして
含むオキシ塩化ジルコニウム1.60mol/リットル
と塩化マグネシウム0.08mol/リットルとの混合
水溶液を42ml/minの流量でおよび濃度3.5m
ol/リットルのNaOH水溶液を42ml/minの
流量で定流量ポンプで同時に供給を開始し、オーバーフ
ロー管より反応液を原料溶液換算値で84ml/min
の割合で流出させるオーバーフロー方式により連続的に
中和沈澱生成反応を4.6時間行なった。反応槽内の液
は、pHが11に維持された。オーバーフロー流出液中
の沈澱物を分離し、水洗することにより不純物を除去し
た。反応操作開始直後、反応操作終了直前および反応操
作時間中の等間隔時点の3点計5点の沈澱物のサンプル
を各々110℃で24時間乾燥した後、850℃で1時
間焼成して、遠心沈降式粒度分布測定装置による平均粒
径0.30〜0.42μm、粒径範囲0.10〜1.0
0μmの範囲のもの94〜98%および粒度分布幅いず
れも0.10〜2.00μm、比表面積いずれも32m
2/gならびにZrO2+ MgOの純度がいずれも9
9.9wt%以上、MgO/(ZrO2+MgO)が5
mol%のマグネシア部分安定化酸化ジルコニウム微粉
末が得られた。
【0028】実施例4 オーバーフロー流出管までの容積5リットルの反応槽内
に、NaOH水溶液によってpH9に調整した水を2リ
ットル入れ、撹拌した。この水撹拌下の反応槽内に、濃
度0.8mol/リットルの加水分解反応率96%の結
晶性水和酸化ジルコニウムゾルすなわちオキシ塩化ジル
コニウム0.032mol/リットルおよび結晶性水和
酸化ジルコニウムゾル0.768mol/リットルと塩
化イットリウム0.14mol/リットルの混合水溶液
を42ml/minの流量でならびに濃度1.9mol
/リットルのNaOH水溶液を42ml/minの流量
で定流量ポンプで同時に供給を開始し、オーバーフロー
管より反応液を原料溶液換算値で84ml/minの割
合で流出させるオーバーフロー方式により連続的に中和
沈澱生成反応を2.6時間行なった。反応槽内の液は、
pHが9に維持された。オーバーフロー流出液中の沈澱
物を分離し、水洗することにより不純物を除去した。反
応操作開始直後、反応操作終了直前および反応操作時間
中の等間隔時点の3点計5点の沈澱物のサンプルを各々
110℃で24時間乾燥した後、850℃で1時間焼成
して、遠心沈降式粒度分布測定装置による平均粒径0.
60〜0.92μm、粒径範囲0.10〜1.00μm
の範囲のもの80〜84%および粒度分布幅いずれも
0.10〜2.00μm、比表面積いずれも25m2
gならびにZrO2+Y2O3の純度がいずれも99.
9wt%以上、Y23/(ZrO2+Y23)が8モル
%のイットリア部分安定化酸化ジルコニウム微粉末が得
られた。
【0029】実施例5 オーバーフロー流出管までの容積5リットルの反応槽内
に、NaOH水溶液によってpH12に調整した水を2
リットル入れ、撹拌した。この水撹拌下の反応槽内に、
全Zr量の1%を非結晶性水和酸化ジルコニウムとして
含むオキシ塩化ジルコニウム1.6mol/リットルと
塩化カルシウム0.14mol/リットルとの混合水溶
液を42ml/minの流量でおよび濃度3.7mol
/リットルのNaOH水溶液を42ml/minの流量
で定流量ポンプで同時に供給を開始し、オーバーフロー
管より反応液を原料溶液換算値で84ml/minの割
合で流出させるオーバーフロー方式により連続的に中和
沈澱生成反応を4.6時間行なった。反応槽内の液は、
pHが12に維持された。オーバーフロー流出液中の沈
澱物を分離し、水洗することにより不純物を除去した。
反応操作開始直後、反応操作終了直前および反応操作時
間中の等間隔時点の3点計5点の沈澱物のサンプルを各
々110℃で24時間乾燥した後、900℃で1時間焼
成して、遠心沈降式粒度分布測定装置による平均粒径
1.01〜1.24μm、粒径範囲0.10〜2.00
μmの範囲のもの88〜91%および粒度分布幅いずれ
も0.10〜3.00μm、比表面積いずれも15m2
/gならびにZrO2+ CaOの純度がいずれも9
9.9wt%以上、CaO/(ZrO2+CaO)が8
モル%のカルシア部分安定化酸化ジルコニウム微粉末が
得られた。
【0030】実施例6 オーバーフロー流出管までの容積5リットルの反応槽内
に、NaOH水溶液によってpH11に調整した水を2
リットル入れ、撹拌した。この水撹拌下の反応槽内に、
全Zr量の10%を非結晶性水和酸化ジルコニウムとし
て含むオキシ塩化ジルコニウム2.4mol/リットル
と塩化マグネシウム0.13mol/リットルとの混合
水溶液を42ml/minの流量でおよび濃度5.3m
ol/リットルのNaOH水溶液を42ml/minの
流量で定流量ポンプで同時に供給を開始し、オーバーフ
ロー管より反応液を原料溶液換算値で84ml/min
の割合で流出させるオーバーフロー方式により連続的に
中和沈澱生成反応を2.6時間行なった。反応槽内の液
は、pHが11に維持された。オーバーフロー流出液中
の沈澱物を分離し、水洗することにより不純物を除去し
た。反応操作開始直後、反応操作終了直前および反応操
作時間中の等間隔時点の3点計5点の沈澱物のサンプル
を各々110℃で24時間乾燥した後、900℃で1時
間焼成して、遠心沈降式粒度分布測定装置による平均粒
径1.12〜1.47μm、粒径範囲0.10〜2.0
0μmの範囲のもの87〜92%および粒度分布幅いず
れも0.10〜3.00μm、比表面積いずれも17m
2/gならびにZrO2+ MgO純度がいずれも99.
9wt%以上、MgO/(ZrO2+MgO)が5モル
%のマグネシア部分安定化酸化ジルコニウム微粉末が得
られた。
【0031】実施例7 反応槽内に、アンモニア水によってpH9に調整した水
を2リットル入れ、撹拌した。この水撹拌下の反応槽内
に、全Zr量の1%を非結晶性水和酸化ジルコニウムと
して含むオキシ塩化ジルコニウム1.54mol/リッ
トルと塩化イットリウム0.10mol/リットルとの
混合水溶液を42ml/minの流量でおよび濃度9.
1wt%のアンモニア水を42ml/minの流量で定
流量ポンプで同時に供給を開始し、回分式反応方式によ
り中和沈澱生成反応を0.6時間行なった。反応槽内の
液は、pHが9に維持された。生成した沈澱物を分離
し、水洗することにより不純物を除去した。反応操作開
始直後、反応操作終了直前および反応操作時間中の等間
隔時点の3点計5点の反応槽内の沈澱物サンプルを各々
110℃で24時間乾燥した後、900℃で1時間焼成
して、遠心沈降式粒度分布測定装置による平均粒径1.
09〜1.28μm、粒径範囲0.10〜2.00μm
の範囲のもの79〜81%および粒度分布幅いずれも
0.10〜3.00μm、比表面積いずれも16m2
gならびにZrO2+Y23の純度がいずれも99.9
wt%以上、Y2O3/(ZrO2+Y23)が3モル
%のイットリア部分安定化酸化ジルコニウム微粉末が得
られた。
【0032】比較例1 反応槽内に、オキシ塩化ジルコニウム1.54mol/
リットルと塩化イットリウム0.10mol/リットル
との混合水溶液を2.5リットル入れ、これに撹拌しつ
つ濃度9.1wt%のアンモニア水を2.5リットル加
えて、沈澱物濃度ZrO2+Y23換算100g/リッ
トル(Y23として3.0モル%含有)、pH9の懸濁
液をえた。生成した沈澱物を分離し、水洗することによ
り不純物を除去した。これを110℃で24時間乾燥し
た後、850℃で1時間焼成することにより、遠心沈降
式粒度分布測定装置による平均粒径5.06μm、粒径
範囲4.00〜6.00μmの範囲のもの38%および
粒度分布幅1.00〜25.0μm、比表面積9m2
gならびにZrO2+Y23の純度が 98.6w
t%、粉末から無作為に5点サンプリングし組成分析し
た結果、 Y23/(ZrO2+Y23)の範囲が
2.7〜3.4モル%のイットリア部分安定化酸化ジル
コニウム微粉末が得られた。
【0033】比較例2 反応槽内に、アンモニア水でpH12に調整した水1リ
ットルを入れ、撹拌した。この撹拌下の反応槽内に、オ
キシ塩化ジルコニウム0.78mol/リットルと塩化
カルシウム0.07mol/リットルとの混合水溶液を
42ml/minの流量でおよび濃度10.2wt%の
アンモニア水を42ml/minの流量で定流量ポンプ
で同時に供給を開始し、0.8時間回分式反応方式によ
り中和沈澱生成反応を行った。反応槽内の液のpHは1
2に維持され、反応終了時の沈澱物濃度はZrO2+C
aO換算40g/リットル(CaOとして8.0モル%
含有)であった。生成した沈澱物を分離し、水洗するこ
とにより不純物を除去した。これを110℃で24時間
乾燥した後、850℃で1時間焼成することにより、遠
心沈降式粒度分布測定装置による平均粒径4.65μm
および粒径範囲4.00〜6.00μmの範囲のもの4
6%および粒度分布幅1.00〜21.0μm、比表面
積11m2/gならびにZrO2+CaOの純度が
98.9wt%、粉末から無作為に5点サンプリングし
組成分析した結果、 CaO/(ZrO2+CaO)
の範囲が7.7〜8.3モル%のカルシア部分安定化酸
化ジルコニウム微粉末が得られた。
【0034】比較例3 オーバーフロー流出管までの容積5リットルの反応槽内
に、アンモニア水でpH11に調整した水2リットルを
入れ、撹拌した。この撹拌下の反応槽内に、オキシ塩化
ジルコニウム1.60mol/リットルと塩化マグネシ
ウム0.08mol/リットルとの混合水溶液を42m
l/minの流量でおよび濃度9.8wt%のアンモニ
ア水を42ml/minの流量で定流量ポンプで同時に
供給を開始し、オーバーフロー管より反応液の一部を原
料溶液換算値で84ml/minの割合で流出させるオ
ーバーフロー方式により4.6時間連続的に中和沈澱生
成反応を行った。反応槽内の液のpHは11に維持さ
れ、反応終了時の沈澱物濃度はZrO2+MgO換算9
7.5g/リットル(MgOとして5.0モル%含有)
であった。オーバーフロー流出液中の沈澱物を分離し、
水洗することにより不純物を除去した。これを110℃
で24時間乾燥した後、850℃で1時間焼成すること
により、遠心沈降式粒度分布測定装置による平均粒径
4.08μmおよび粒径範囲3.00〜5.00μmの
範囲のもの65%および粒度分布幅1.00〜18.0
μm、比表面積12m2/gならびに(ZrO2+Mg
O)の純度が99.0wt%、粉末から無作為に5点サ
ンプリングし組成分析した結果、MgO/ZrO2+M
gOの範囲が4.8〜5.3モル%のイットリア部分安
定化酸化ジルコニウム微粉末が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水和酸化ジルコニウムを含むジルコニウム
    塩の水溶液、安定化剤前駆体水溶液およびアルカリ水溶
    液を反応槽に供給し、該反応槽内の液のpHを実質上一
    定の値に維持しつつこれらを接触させ、えられた沈澱物
    を分離し、乾燥し、焼成することを特徴とする、酸化ジ
    ルコニウム粉末の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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