JPH061514A - シート搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 湾曲した通路においてシートの搬送抵抗を低
減し、 信頼性の高いシート搬送装置を提供する。 【構成】 湾曲した通路に沿って伸び、シートの面と部
分的に接触してシートを案内する接触部と、接触部より
も退避し、シートの面の位置を規制する規制部とを有す
るシート搬送装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はレーザービームプリン
タ、ＬＥＤプリンタ、複写機等の画像形成装置の特に排
紙装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電子写真プロセスによって画像を記録す
るレーザービームプリンタ、ＬＥＤプリンタ、複写機等
の画像形成装置は、近年省スペース化、ユーザーの操作
性の向上の要求が高くなってきている。

【０００３】図６、図７、図８は、その要求に答えるプ
リンタの一例を示している。同図においてカセット６０
に積載されている用紙ｐは給紙ローラ２及び搬送ローラ
１１６ａ，１１６ｂにより画像形成部の画像担持体８に
搬送される。

【０００４】上記画像担持体８にはスキャナユニット１
１７からの露光により形成されている潜像を図示しない
現像装置により現像してトナー像が形成されている。こ
の像は導電性のゴムローラからなり、軽圧によって画像
担持体８に当接し、かつ所定の電圧がかけられた転写帯
電器９によって用紙ｐに転写される。

【０００５】上記の電子写真プロセスによりトナー像を
形成した用紙ｐは、定着フレームに一体的に保持された
ガイド１１１によって定着器に導かれる。

【０００６】案内された用紙ｐは、ヒータ１１３と図示
しない温度センサーによって所定の温度に保たれ定着フ
レーム１１０に図示しない軸受けによって回転可能に保
持され、所定の回転スピードで回転しているアルミ製の
定着ローラ１１２と、この定着ローラ１１２に対向して
配置され図示しない加圧バネによって所定の圧力で当接
し従動回転するゴム製の加圧ローラ１１４によって噛み
こまれその熱と圧によってトナーが溶融し画像を定着す
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】定着手段によって加熱
された状態で排出された用紙ｐは、装置の高さをできる
だけ小さくするために、排紙ガイド１１５、排紙ガイド
１１によって湾曲した用紙ガイド形状を形成し、定着器
の搬送方向と湾曲した位置にある排紙ローラ１００、及
び排紙コロ１０１に案内して排紙積載するようにしてい
た。

【０００８】薄い用紙は、用紙の腰が弱いため送ること
ができず搬送ガイド部でジャムしたり、搬送部で滞留す
ることによって用紙に横波状のうねり跡がついたりして
しまう。さらに厚紙（はがき）、ＯＨＰのように搬送抵
抗の大きい用紙は、前記ガイド湾曲部で定着直後の印字
面とリブが擦られて画像が汚れたりするという問題があ
った。

【０００９】そのため従来は、このような、搬送性能の
悪い用紙を通すために、定着排紙部近傍に排紙搬送ロー
ラを設けて搬送性能を上げたり、もう一つの別の搬送経
路を定着直後に設けてフラッパ１２によって切り替える
ことによってこのような用紙を別の排紙部に排出するよ
うに構成していた。

【００１０】このとき、定着から排紙の間での用紙ジャ
ム等の搬送不良を検知するために用紙センサーのアクチ
ュエータをこの搬送経路中に配置している。

【００１１】このアクチュエータは、前記ふたつの排紙
経路それぞれに設けるか、又は、排紙経路が別れる直前
の搬送路の部分に設け用紙の検知をおこなうようにして
いた。

【００１２】しかしながら、このような構成をとると、
排紙部での構成部品点数の増加、搬送経路の複雑化によ
り、どうしても高価になってしまうとともに、故障率も
高くなってしまう。

【００１３】また、用紙センサーをそれぞれの搬送路に
設けるとそのためのスペースが余分に必要となって装置
の小型化においても大きな障害となっていた。

【００１４】また、用紙センサーを分岐する直前の搬送
路に設けて、ひとつのアクチュエータで検知するように
すると、もっとも搬送不良をおこしやすい湾曲部での検
知ができず、ジャム等の検知が遅れてジャム紙の巻き込
みなどで装置が破損したり、ジャム紙処理が難しくな
る。

【００１５】さらに、搬送経路を２系統持つことによ
り、装置の設置投影面積が大きくなるなどという問題が
あった。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明は、湾曲した通路
においてシートの搬送抵抗を低減し、信頼性の高いシー
ト搬送装置を提供することを目的とする。

【００１７】上記目的を達成するための本発明の構成
は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段によっ
て搬送されるシートを湾曲した通路に沿って案内する案
内手段とを有し、前記案内手段は湾曲した通路に沿って
伸び、シートの面と部分的に接触してシートを案内する
接触部と、接触部よりも退避し、シートの面の位置を規
制する規制部とを有することを特徴とするシート搬送装
置である。

【００１８】

【作用】本発明により、定着から排紙部までに湾曲した
用紙搬送経路を有する画像形成装置において、定着後の
湾曲する排紙ガイドのリブ形状を積極的に用紙のガイド
をする第１のリブと補助的に用紙のガイドをする第２の
リブによって構成することによって、従来では、定着直
後に排紙搬送ローラや、第２の搬送経路を設けて排紙し
ていた薄紙や、ＯＨＰ用紙、あるいははがき等の厚紙な
ども定着直後から大きく湾曲した排紙搬送経路において
も排紙積載することが可能となる。

【００１９】さらに、前記積極的に用紙をガイドする第
１のリブ近傍に排紙センサーのアクチュエータを配置す
ることによって、前記のような湾曲する排紙ガイドのリ
ブ形状を積極的に用紙のガイドをする第１のリブと補助
的に用紙のガイドをする第２のリブによって構成する排
紙搬送部に於て、正確に用紙の搬送状況をモニタするこ
とができるようになった。

【００２０】

【実施例】図１〜図４は本発明の実施例である。以後、
これに基づいて本発明について説明することとする。

【００２１】図４は本発明によるレーザービームプリン
タの実施例の本体断面図を示したものであり、６０は用
紙を複数枚積載するペーパーカセットであり、このペー
パーカセット６０に収納された用紙ｐは２の給紙ローラ
ーで所定のタイミングで１枚ずつ分離され前記ペーパー
カセットに設けられた用紙ガイド４、および装置本体の
用紙ガイド５、６によってタイミングローラ７ａ，７ｂ
に案内される。また、前記タイミングローラ７ａ，７ｂ
の直前に用紙検知センサーＳが設けられており、これに
よりタイミングローラ７ａ，７ｂの回転制御、レーザー
の発光タイミング等の制御を行なう。

【００２２】前記タイミングローラ７ａ，７ｂによって
送り出された用紙ｐは、画像形成のための複数のプロセ
スユニットを一つの筐体に収納したプロセスカートリッ
ジＣに回転自在に収納された画像担持体８と前記画像担
持体に対向して配置され、画像担持体８上の画像を用紙
ｐに転写するための所定の電圧を印加され画像担持体８
に当接回転する転写ローラ９によって画像を転写され
る。

【００２３】画像を形成した用紙ｐは、画像担持体８と
転写ローラ９に対して約上方に配置された定着器１０
に、定着フレーム１１０に一体的に取付けられたガイド
１１１によって案内される。

【００２４】この定着器１０は、前記用紙案内用のガイ
ド１１１、ヒータ１１３と図示されない温度センサーに
よって所定の温度に加熱されたアルミ製の定着ローラ１
１２と、この定着ローラ１１２と対向して配置され、図
示されないバネによって一定の圧力で定着ローラ１１２
に従動回転自在にとりつけられたゴム製の加圧ローラ１
１４からなっている。

【００２５】この加圧ローラ１１４は、前記のバネ圧に
よって弾性変形して定着ローラ１１２に当接している。

【００２６】このため、画像担持体８と転写ローラ９に
よって画像を形成された用紙ｐは、この定着ローラ１１
２と加圧ローラ１１４によって形成される定着のニップ
と、定着ローラ１１２からの加熱により、画像を用紙ｐ
に定着する。

【００２７】この定着プロセスによって画像を定着した
用紙ｐは、その後、定着ローラ１１２の下流側、図中定
着ローラの上部に設けられた分離爪１１６によって定着
ローラ１１２から分離される。

【００２８】定着された用紙ｐは、排紙ガイド１１５お
よび、排紙上ガイド１１によってその排紙経路を約垂直
方向から、約水平方向へと湾曲されて排紙ローラ１００
へと導かれて排紙される。

【００２９】この排紙ガイド１１５の搬送面側には、図
１に示されるように複数のガイドリブ２１，２２が設け
られている。また、このリブは、湾曲の一番大きい部分
では、用紙を積極的に案内するためのガイドリブ２１
と、これよりリブの高さの低い、補助的に用紙を案内す
るガイドリブ２２の２種類のリブが設けられている。本
第１の実施例では、図２に示されるようにガイドリブ２
１は搬送する用紙の最短幅ｌよりやや狭い間隔で合計２
本設けられており、その他は、ガイドリブ２２が約５〜
２２ｍｍ間隔で設けられている。また、これらのリブ
は、いずれも搬送方向と同一方向に設けられている。最
短幅ｌの用紙は図２のｌで示される位置を通過する。

【００３０】本第１の実施例では、このガイドリブ２１
とガイドリブ２２のリブ高さの差Δｘは、もっとも大き
なところで約１．５〜２ｍｍ程度に設定されている。

【００３１】そのため、搬送抵抗のもっとも大きい湾曲
部で、用紙が主に接触する部分は、ガイド２１先端部の
みとなる。ガイド２２の先端部は、用紙がたわんだりし
た場合にのみ接触し用紙を案内するので、従来よりもこ
の部分での搬送抵抗は低くなる。また、ガイド２２の部
分では、見掛け上搬送ガイドの隙間が広くなる。

【００３２】これによって、腰の弱い用紙でも搬送抵抗
によって用紙が座屈することがなくなった。また、はが
きなどの厚紙においては、ガイド２２によってできたガ
イド部の隙間の増加によって、用紙の腰の力に抗して搬
送ガイドの湾曲で曲げようとすることによって生じる用
紙の湾曲抵抗を低減することができるため、やはり、搬
送抵抗を小さくすることができる。

【００３３】また、このガイドリブ２１の近傍には、用
紙の検知手段であるアクチュエータ３１があり、用紙ｐ
が排紙部を通過すると、このアクチュエータ３１が軸３
１ｂを中心に回動し、アクチュエータと一体的に回動す
るフラグ３１ａによってフォトセンサー３３をさえぎ
り、用紙の通過、ジャム等のトラブルを検知し所定の制
御を行うように構成している。

【００３４】（他の実施例）図５〜６に本発明による他
の実施例について、いくつか例をあげる。

【００３５】図５は、第２の実施例で積極的に用紙をガ
イドする第１のガイドリブ２１ａと補助的にガイドする
第１のガイドリブよりも低い第２のガイドリブ２２ａを
上側の搬送ガイドに設けた例である。

【００３６】図６は、第３の実施例で積極的に用紙を案
内するガイドリブ２１を、ｌで示した最小幅の用紙が通
過する位置のやや内側に配置し、ガイド高さの差がΔｘ
１ある補助的に用紙を案内するガイド２２をその内側に
配置し、ガイド高さの差がΔｘ２ある補助的に用紙を案
内するガイド２２ｂを外側に配置したものである。

【００３７】このように、複数の高さのガイド部材を設
けることにより、例えば、ガイド２２をはがきを搬送す
るのに最適に設定し、ガイド２２ｂで、ＯＨＰや、薄紙
を搬送するために最適に設定することもできる。

【００３８】また、本発明の実施例では、搬送ガイドの
湾曲方向は、定着ローラ１１２側（図中左側）である
が、本発明は、それに捉われることなく、加圧ローラ側
に湾曲した場合でも同様の効果があることは言うまでも
ない。

【００３９】また、ガイドリブは、かならずしも搬送方
向と同一方向でなくてもよく、搬送方向に対して角度を
持っていてもよいし、ガイド２１の数が２個でなくても
よい。

【００４０】

【発明の効果】以上述べたように、定着から排紙部まで
に湾曲した搬送経路を有する画像形成装置において、定
着後の湾曲する搬送路に積極的に用紙をガイドする第１
のガイドリブ２１と補助的にガイドする第１のガイドリ
ブよりも低い第２のガイドリブ２２で構成することによ
って、湾曲部での排紙搬送抵抗を低減することができ、
従来では、排出不能であった薄い用紙や、ＯＨＰ、厚紙
などの特殊な用紙を本発明の実施例で述べたような湾曲
した排紙搬送経路を有していても排出可能とすることが
でき、従来のようにこれらの用紙を排紙するための排紙
搬送ローラ１３やこれら特殊紙のための第２の排紙部
や、フラッパ１２を有する必要がなくなった。

【００４１】また、この第１のガイドリブ近傍に用紙の
検知手段であるアクチュエータを配置することによっ
て、本構成のように高さの異なるガイドリブを湾曲した
用紙ガイド部に有する搬送系においても用紙のバタツキ
等によるアクチュエート不良を防止でき、用紙の搬送状
況を正確に検知することができるようになった。そのた
め、このような搬送不良のおこりやすい湾曲部に検知手
段を配置することが可能となったので、ジャム等の搬送
不良を的確に検知して素早く反応することが可能となっ
た。

【００４２】これにより、幅広い用紙に対応した上で装
置構成の簡略化、小型化をすることが可能となり、生産
性の向上、コストダウン、および高い汎用性、信頼性を
実現でき、コストパフォーマンスの優れた装置を提供す
ることが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の斜視図である。

【図２】本発明の第１の実施例の配置説明図である。

【図３】本発明の第１の実施例の断面図である。

【図４】本発明によるプリンタの本体断面図である。

【図５】本発明の第２の実施例の断面図である。

【図６】本発明による第３の実施例の配置説明図であ
る。

【図７】従来の断面図である。

【図８】従来例によるプリンタの本体断面図である。

【符号の説明】

１１２ 定着ローラ １１３ 定着ヒータ １１４ 加圧ローラ １１５ 排紙ガイド ２１ 積極的に案内するガイドリブ ２２ 補助的に案内するガイドリブ １００ 排紙ローラ １１ 排紙上ガイド ３１ アクチュエータ ３３ フォトセンサー

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートを搬送する搬送手段と、 前記搬送手段によって搬送されるシートを湾曲した通路
   に沿って案内する案内手段とを有し、 前記案内手段は湾曲した通路に沿って伸び、シートの面
   と部分的に接触してシートを案内する接触部と、接触部
   よりも退避し、シートの面の位置を規制する規制部とを
   有することを特徴とするシート搬送装置。
2. 【請求項２】 前記接触部はリブ状に形成されているこ
   とを特徴とする請求項１記載のシート搬送装置。
3. 【請求項３】 前記規制はリブ状に形成されていること
   を特徴とする請求項２記載のシート搬送装置。
4. 【請求項４】 前記接触部は、搬送される最小の幅を有
   するシートの両端部に接触するように２箇所に形成され
   ていることを特徴とする請求項１記載のシート搬送装
   置。
5. 【請求項５】 前記案内手段は定着されたシートを案内
   することを特徴とする請求項１記載のシート搬送装置。