JPH06143483A - 不燃性ポリエステル化粧板 - Google Patents
不燃性ポリエステル化粧板Info
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- JPH06143483A JPH06143483A JP2194892A JP2194892A JPH06143483A JP H06143483 A JPH06143483 A JP H06143483A JP 2194892 A JP2194892 A JP 2194892A JP 2194892 A JP2194892 A JP 2194892A JP H06143483 A JPH06143483 A JP H06143483A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 木口面を着色処理しなくても違和感を感じな
い不燃性ポリエステル化粧板を得る。 【構成】 無機繊維を含有し、予め着色された珪酸カル
シウム板5の表面にプライマ−4を塗布したプライマ−
コ−ト板からなる基材層、難燃接着剤3からなる接着剤
層、裏面の色が該基材層と同系統である化粧紙をりん酸
塩水溶液で含浸処理してなる含浸紙2からなる化粧層、
不飽和ポリエステル樹脂1からなる樹脂層からなる表面
層を順次積層してなる不燃性ポリエステル化粧板。
い不燃性ポリエステル化粧板を得る。 【構成】 無機繊維を含有し、予め着色された珪酸カル
シウム板5の表面にプライマ−4を塗布したプライマ−
コ−ト板からなる基材層、難燃接着剤3からなる接着剤
層、裏面の色が該基材層と同系統である化粧紙をりん酸
塩水溶液で含浸処理してなる含浸紙2からなる化粧層、
不飽和ポリエステル樹脂1からなる樹脂層からなる表面
層を順次積層してなる不燃性ポリエステル化粧板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル化粧板に
関し、さらに詳しくは、不燃性を有し、木口面を着色し
なくても違和感を感じることのないポリエステル化粧板
に関する。
関し、さらに詳しくは、不燃性を有し、木口面を着色し
なくても違和感を感じることのないポリエステル化粧板
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル樹脂系の化粧板
は家具部材、内装材として巾広く利用され、とりわけ、
合板、パ−ティクルボ−ドなどの木質系基材の代わりに
珪酸カルシウム板やセメント板を用いた不燃性の複合材
は、防火、安全対策の面から特殊用途として使用される
機会が増えてきている。
は家具部材、内装材として巾広く利用され、とりわけ、
合板、パ−ティクルボ−ドなどの木質系基材の代わりに
珪酸カルシウム板やセメント板を用いた不燃性の複合材
は、防火、安全対策の面から特殊用途として使用される
機会が増えてきている。
【0003】また、近年においては、珪酸カルシウムを
主成分とするマトリックスに炭素繊維、もしくはガラス
繊維を分散させ雲母層を有する化粧板、及びこのマトリ
ックスに顔料を分散させ、全体を着色する方法が開示さ
れている。(特開平2−243576)
主成分とするマトリックスに炭素繊維、もしくはガラス
繊維を分散させ雲母層を有する化粧板、及びこのマトリ
ックスに顔料を分散させ、全体を着色する方法が開示さ
れている。(特開平2−243576)
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】従来技術の内、前者
においては、基材となる珪酸カルシウム板自体が白色な
いし灰色であるがゆえに、木口面の見える施工の場合に
は、複合材の木口面を着色処理しなければならないとい
う煩わしさがあり、後者においては、木口面を着色処理
することのないかわりに表面が軟らかいという難点を有
していた。
においては、基材となる珪酸カルシウム板自体が白色な
いし灰色であるがゆえに、木口面の見える施工の場合に
は、複合材の木口面を着色処理しなければならないとい
う煩わしさがあり、後者においては、木口面を着色処理
することのないかわりに表面が軟らかいという難点を有
していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そして、本発明における
手段は、無機繊維を含有し、予め着色された珪酸カルシ
ウム板の表面にプライマ−を塗布したプライマ−コ−ト
板からなる基材層とし、裏面の色が該基材層と同じ系統
である化粧紙をりん酸塩水溶液で含浸処理した含浸紙か
らなる化粧層とし、難燃接着剤を用いて化粧層と基材層
を接着した後、不飽和ポリエステル樹脂からなる樹脂液
を用いて積層することによって、前記の課題を解決する
事ができる。
手段は、無機繊維を含有し、予め着色された珪酸カルシ
ウム板の表面にプライマ−を塗布したプライマ−コ−ト
板からなる基材層とし、裏面の色が該基材層と同じ系統
である化粧紙をりん酸塩水溶液で含浸処理した含浸紙か
らなる化粧層とし、難燃接着剤を用いて化粧層と基材層
を接着した後、不飽和ポリエステル樹脂からなる樹脂液
を用いて積層することによって、前記の課題を解決する
事ができる。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明に用いる珪酸カルシウム板は、従来
化粧板用として公知のいずれのものも使用可能で、その
製法も特に限定されないが、石灰質原料、例えば、生石
灰と珪酸質原料例えば、珪石とを水熱合成反応させるこ
とによりえられる。通常、ゾノトライト、トバモライト
と呼ばれる結晶質のものから、CSHI、CSHII、
さらには非晶質のものまで広範囲に使用しうる。
化粧板用として公知のいずれのものも使用可能で、その
製法も特に限定されないが、石灰質原料、例えば、生石
灰と珪酸質原料例えば、珪石とを水熱合成反応させるこ
とによりえられる。通常、ゾノトライト、トバモライト
と呼ばれる結晶質のものから、CSHI、CSHII、
さらには非晶質のものまで広範囲に使用しうる。
【0008】その製法としては、石灰質原料と珪酸質原
料とをCaOとSiO2のモル比がほぼ等しくなるよう
に調整した水性スラリ−を加圧下、160℃以上に昇温
して反応させる方法が採用される。本発明においては、
このスラリ−をそのまま用いることもできるが乾燥して
粉末にしたものを水に添加して用いることもできる。該
スラリ−中の珪酸カルシウム水和物の固形分濃度は特に
制限はないが、10%以下が好ましく、特に生産性を考
慮すると3〜8%が好ましい。
料とをCaOとSiO2のモル比がほぼ等しくなるよう
に調整した水性スラリ−を加圧下、160℃以上に昇温
して反応させる方法が採用される。本発明においては、
このスラリ−をそのまま用いることもできるが乾燥して
粉末にしたものを水に添加して用いることもできる。該
スラリ−中の珪酸カルシウム水和物の固形分濃度は特に
制限はないが、10%以下が好ましく、特に生産性を考
慮すると3〜8%が好ましい。
【0009】次に、本発明に用いる無機繊維は、従来公
知の種々の繊維が使用できる。具体的には、長さ5〜3
0mmのガラス繊維、炭素繊維が使用でき、これらを単
独、または同時に添加、混入してもよい。添加量は、珪
酸カルシウムの固形分に対し、通常30重量%以下であ
り、繊維の分散性を考慮すると10重量%以下が好まし
い。尚、この際、成形体の強度、靭性を向上させる目的
で、少量の高分子ポリマ−を添加してもよい。
知の種々の繊維が使用できる。具体的には、長さ5〜3
0mmのガラス繊維、炭素繊維が使用でき、これらを単
独、または同時に添加、混入してもよい。添加量は、珪
酸カルシウムの固形分に対し、通常30重量%以下であ
り、繊維の分散性を考慮すると10重量%以下が好まし
い。尚、この際、成形体の強度、靭性を向上させる目的
で、少量の高分子ポリマ−を添加してもよい。
【0010】珪酸カルシウム板を着色する方法として
は、無機繊維が混合された珪酸カルシウムの水スラリ−
に有機、及び無機顔料、あるいは染料を添加、混合する
方法等がある。有機顔料には、アゾ系、フタロシアン
系、縮合多環系などがあり、無機顔料には、カ−ボンブ
ラック、酸化鉄系、クロム酸鉛、チタン系、コバルト系
など従来公知の顔料を用いることができる。また、染料
には、アゾ系、アントラキノン系、インジゴ系染料など
これも従来公知のものを用いることができる。
は、無機繊維が混合された珪酸カルシウムの水スラリ−
に有機、及び無機顔料、あるいは染料を添加、混合する
方法等がある。有機顔料には、アゾ系、フタロシアン
系、縮合多環系などがあり、無機顔料には、カ−ボンブ
ラック、酸化鉄系、クロム酸鉛、チタン系、コバルト系
など従来公知の顔料を用いることができる。また、染料
には、アゾ系、アントラキノン系、インジゴ系染料など
これも従来公知のものを用いることができる。
【0011】これらの顔料、染料は、珪酸カルシウムの
固形分に対して、1〜30重量%添加、混入して用いら
れる。このようにして得られたスラリ−を加圧濾過など
の従来公知の方法により、脱水成形を行い、乾燥するこ
とにより、目的の珪酸カルシウム板を得ることができ
る。
固形分に対して、1〜30重量%添加、混入して用いら
れる。このようにして得られたスラリ−を加圧濾過など
の従来公知の方法により、脱水成形を行い、乾燥するこ
とにより、目的の珪酸カルシウム板を得ることができ
る。
【0012】化粧紙としては、基材層の色に応じ、基材
層に対して裏面が同じ系統の色の印刷紙や未印刷紙が使
用できる。色の系統としては、JISZ8102におけ
る赤、赤紫、紫、青、青紫、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤
の有彩色10色に白、黒、灰の無彩色3色を加えた13
種類に大別され、さらに、各々必要に応じて、明るい、
暗い、うすい、こい等の修飾語によって形容することが
できる。また、これらの修飾語による形容が困難な場合
においては、慣用名を用いてもさしつかえない。
層に対して裏面が同じ系統の色の印刷紙や未印刷紙が使
用できる。色の系統としては、JISZ8102におけ
る赤、赤紫、紫、青、青紫、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤
の有彩色10色に白、黒、灰の無彩色3色を加えた13
種類に大別され、さらに、各々必要に応じて、明るい、
暗い、うすい、こい等の修飾語によって形容することが
できる。また、これらの修飾語による形容が困難な場合
においては、慣用名を用いてもさしつかえない。
【0013】化粧層の厚みは基材層の厚みに比べはるか
に薄いために、両者の色が完全に一致しなくても違和感
を感じることはないが、より一層化粧層と基材層の木口
面が同じ系統の色となるようにするためには、化粧紙の
裏面と基材層とのLab(ΔE)色差が0.1〜20、
化粧紙に不飽和ポリエステル樹脂を主な成分とする樹脂
液を含浸した樹脂含浸化粧紙の裏面と基材層とのLab
(ΔE)色差が0.1〜10の範囲とするのが好まし
い。尚、Lab(ΔE)色差はハンタ−色差と呼ばれる
ものである。
に薄いために、両者の色が完全に一致しなくても違和感
を感じることはないが、より一層化粧層と基材層の木口
面が同じ系統の色となるようにするためには、化粧紙の
裏面と基材層とのLab(ΔE)色差が0.1〜20、
化粧紙に不飽和ポリエステル樹脂を主な成分とする樹脂
液を含浸した樹脂含浸化粧紙の裏面と基材層とのLab
(ΔE)色差が0.1〜10の範囲とするのが好まし
い。尚、Lab(ΔE)色差はハンタ−色差と呼ばれる
ものである。
【0014】未印刷紙や印刷紙は、化粧板用に供される
物であればよく、印刷紙としては、木目柄や石目柄や抽
象柄などの柄をグラビア印刷したグラビア印刷紙や、凸
版印刷した凸版印刷紙、オフセット印刷したオフセット
印刷紙、捺染印刷した捺染印刷紙などが使用できる。坪
量は55g/m2〜80g/m2の範囲とするのが好ましい。
物であればよく、印刷紙としては、木目柄や石目柄や抽
象柄などの柄をグラビア印刷したグラビア印刷紙や、凸
版印刷した凸版印刷紙、オフセット印刷したオフセット
印刷紙、捺染印刷した捺染印刷紙などが使用できる。坪
量は55g/m2〜80g/m2の範囲とするのが好ましい。
【0015】化粧紙を基材層と接着する前には、りん酸
塩水溶液を用い、含浸量を15〜40g/m2の範囲で含
浸処理することが望ましい。りん酸塩としては、化粧紙
の要素であるセルロ−ス繊維に付着しやすい、例えば、
りん酸水素ジアンモニウム、りん酸2水素アンモニウ
ム、りん酸カルシウムなどが使用できる。りん酸は高温
状態になるとメタリン酸、さらに、ポリメタリン酸と熱
分解し、セルロ−スの脱水反応を促すとともに炭素被膜
を形成し酸素の供給を遮断するため不燃となる。従っ
て、この含浸処理の操作を除外した場合、もしくは含浸
量が下限値に満たない場合には、JISA1321の表
面試験において温度時間面積の値が増加し、本発明の目
的の一つである不燃性とはならない。
塩水溶液を用い、含浸量を15〜40g/m2の範囲で含
浸処理することが望ましい。りん酸塩としては、化粧紙
の要素であるセルロ−ス繊維に付着しやすい、例えば、
りん酸水素ジアンモニウム、りん酸2水素アンモニウ
ム、りん酸カルシウムなどが使用できる。りん酸は高温
状態になるとメタリン酸、さらに、ポリメタリン酸と熱
分解し、セルロ−スの脱水反応を促すとともに炭素被膜
を形成し酸素の供給を遮断するため不燃となる。従っ
て、この含浸処理の操作を除外した場合、もしくは含浸
量が下限値に満たない場合には、JISA1321の表
面試験において温度時間面積の値が増加し、本発明の目
的の一つである不燃性とはならない。
【0016】化粧層の表面に塗工する樹脂としては、公
知の不飽和ポリエステル樹脂を主な成分とし、ハロゲン
系難燃剤、りん系難燃剤、などの難燃剤、アセトン、ト
ルエンなどの有機溶剤、硬化剤、離型剤、などを適宜加
え、粘度調整した樹脂液が使用できる。樹脂液の塗工量
としては75〜125g/m2とするのが望ましく、塗工
量が多い場合は不燃性能が低下し、少ない場合は不燃性
化粧板となる表面の外観が悪くなる。
知の不飽和ポリエステル樹脂を主な成分とし、ハロゲン
系難燃剤、りん系難燃剤、などの難燃剤、アセトン、ト
ルエンなどの有機溶剤、硬化剤、離型剤、などを適宜加
え、粘度調整した樹脂液が使用できる。樹脂液の塗工量
としては75〜125g/m2とするのが望ましく、塗工
量が多い場合は不燃性能が低下し、少ない場合は不燃性
化粧板となる表面の外観が悪くなる。
【0017】プライマ−としては、ウレタン系のプライ
マ−、エポキシ系のプライマ−、水ガラス系のプライマ
−などの公知のプライマ−を用いればよく、塗布量とし
ては、35〜75g/m2程度であればよい。
マ−、エポキシ系のプライマ−、水ガラス系のプライマ
−などの公知のプライマ−を用いればよく、塗布量とし
ては、35〜75g/m2程度であればよい。
【0018】接着剤層としては、エポキシ系の難燃接着
剤、酢酸ビニ−ル系の難燃接着剤、水性ビニ−ルウレタ
ン系の難燃接着剤、メラミン系の難燃接着剤、などの公
知の難燃接着剤が使用できる。難燃接着剤の塗布量とし
ては、エポキシ系の難燃接着剤を用いた場合は50〜8
0g/m2、酢酸ビニ−ル系の難燃接着剤、水性ビニ−ル
ウレタン系の難燃接着剤、メラミン系の難燃接着剤を用
いた場合は40〜70g/m2、とするのが望ましい。塗
布量が多いと不燃性が低下し、塗布量が少ないと接着力
が低下する。
剤、酢酸ビニ−ル系の難燃接着剤、水性ビニ−ルウレタ
ン系の難燃接着剤、メラミン系の難燃接着剤、などの公
知の難燃接着剤が使用できる。難燃接着剤の塗布量とし
ては、エポキシ系の難燃接着剤を用いた場合は50〜8
0g/m2、酢酸ビニ−ル系の難燃接着剤、水性ビニ−ル
ウレタン系の難燃接着剤、メラミン系の難燃接着剤を用
いた場合は40〜70g/m2、とするのが望ましい。塗
布量が多いと不燃性が低下し、塗布量が少ないと接着力
が低下する。
【0019】難燃接着剤の大部分は、フィルム成形時に
化粧層及び基材層に移行し、接着剤層としては、化粧層
の厚み約0.1mm及び基材層の厚み約7〜30mmに
比べはるかに薄く、十数ミクロン程度、ましてや化粧層
と基材層が同じ系統の色であるために同化効果を生ずる
と推定されるためあえて難燃接着剤を着色する必要はな
いが、しいて挙げれば、フィルム成形後、接着剤層が透
明となり、目視にて識別することがきわめて難しい酢酸
ビニ−ル系の難燃接着剤を用いるのがより好ましい。
化粧層及び基材層に移行し、接着剤層としては、化粧層
の厚み約0.1mm及び基材層の厚み約7〜30mmに
比べはるかに薄く、十数ミクロン程度、ましてや化粧層
と基材層が同じ系統の色であるために同化効果を生ずる
と推定されるためあえて難燃接着剤を着色する必要はな
いが、しいて挙げれば、フィルム成形後、接着剤層が透
明となり、目視にて識別することがきわめて難しい酢酸
ビニ−ル系の難燃接着剤を用いるのがより好ましい。
【0020】本発明の化粧板は、公知のフィルム成形
法、すなわち、難燃接着剤を基材層に塗布し、化粧層を
貼り合せた後、化粧層の表面に樹脂液を塗工し、その上
に、ビニロン、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムな
どのフィルムを配し、樹脂液が硬化した後、フィルムを
剥がすことによって得られる。
法、すなわち、難燃接着剤を基材層に塗布し、化粧層を
貼り合せた後、化粧層の表面に樹脂液を塗工し、その上
に、ビニロン、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムな
どのフィルムを配し、樹脂液が硬化した後、フィルムを
剥がすことによって得られる。
【0021】以下、実施例、及び比較例を挙げて、さら
に詳しく説明する。
に詳しく説明する。
【0022】実施例1 裏面が暗い黄赤で表面に木目柄が印刷された坪量80g
/m2の木目柄印刷紙(A)にりん酸水素ジアンモニウム
水溶液を含浸量が25g/m2となるように含浸処理し、
含浸紙(2)とした。次いで、石炭ピッチ系炭素繊維と
ガラス繊維を含有し、顔料にてくすんだ黄赤に着色され
た珪酸カルシウム板(5)に、ウレタン系のプライマ−
(4)を塗布量が50g/m2なるように塗布した後、酢
酸ビニ−ル系の難燃接着剤(3)を塗布量が50g/m2
となるように塗布し、含浸紙(2)を接着した。しかる
後、不飽和ポリエステル樹脂(1)(大日本インキ化学
工業株式会社、ディオバ−CN−760)を主な成分と
する樹脂液を、塗工量が100g/m2となるように塗工
した後、ビニロンフィルムを用い、フィルム成形し、実
施例1の不燃性化粧板とした。得られた不燃性化粧板の
表面は硬く、木口面は着色処理することなく、表面試験
においては、発煙係数23、温度時間面積は0であっ
た。
/m2の木目柄印刷紙(A)にりん酸水素ジアンモニウム
水溶液を含浸量が25g/m2となるように含浸処理し、
含浸紙(2)とした。次いで、石炭ピッチ系炭素繊維と
ガラス繊維を含有し、顔料にてくすんだ黄赤に着色され
た珪酸カルシウム板(5)に、ウレタン系のプライマ−
(4)を塗布量が50g/m2なるように塗布した後、酢
酸ビニ−ル系の難燃接着剤(3)を塗布量が50g/m2
となるように塗布し、含浸紙(2)を接着した。しかる
後、不飽和ポリエステル樹脂(1)(大日本インキ化学
工業株式会社、ディオバ−CN−760)を主な成分と
する樹脂液を、塗工量が100g/m2となるように塗工
した後、ビニロンフィルムを用い、フィルム成形し、実
施例1の不燃性化粧板とした。得られた不燃性化粧板の
表面は硬く、木口面は着色処理することなく、表面試験
においては、発煙係数23、温度時間面積は0であっ
た。
【0023】実施例2 裏面がごくうすい黄赤で表面に木目柄が印刷された坪量
55g/m2の木目柄印刷紙(B)を実施例1と同じ様に
含浸処理し、含浸紙(2)とした。次いで、石炭ピッチ
系炭素繊維とガラス繊維を含有し、顔料にてうすい黄赤
に着色された珪酸カルシウム板(5)に、ウレタン系の
プライマ−(4)を塗布量が60g/m2なるように塗布
した後に、メラミン系の難燃接着剤(3)を塗布量が7
5g/m2となるように塗布し、含浸紙(2)を接着し
た。しかる後、実施例1で用いた樹脂液を、塗工量が8
0g/m2となるように塗工した後、実施例1と同じ様に
フィルム成形し、実施例2の不燃性化粧板とした。得ら
れた不燃性化粧板の表面は硬く、木口面は着色処理する
ことなく、表面試験においては、発煙係数18、温度時
間面積は0であった。
55g/m2の木目柄印刷紙(B)を実施例1と同じ様に
含浸処理し、含浸紙(2)とした。次いで、石炭ピッチ
系炭素繊維とガラス繊維を含有し、顔料にてうすい黄赤
に着色された珪酸カルシウム板(5)に、ウレタン系の
プライマ−(4)を塗布量が60g/m2なるように塗布
した後に、メラミン系の難燃接着剤(3)を塗布量が7
5g/m2となるように塗布し、含浸紙(2)を接着し
た。しかる後、実施例1で用いた樹脂液を、塗工量が8
0g/m2となるように塗工した後、実施例1と同じ様に
フィルム成形し、実施例2の不燃性化粧板とした。得ら
れた不燃性化粧板の表面は硬く、木口面は着色処理する
ことなく、表面試験においては、発煙係数18、温度時
間面積は0であった。
【0024】実施例3 裏面が緑で表面に和紙柄が印刷された坪量80g/m2の
和紙柄印刷紙にりん酸水素ジアンモニウム塩水溶液を含
浸量が35g/m2となるように含浸処理し、含浸紙
(2)とした。次いで、石炭ピッチ系炭素繊維とガラス
繊維を含有し、顔料にてうすい緑に着色された珪酸カル
シウム板(5)に、ウレタン系のプライマ−(4)及び
実施例1で用いた難燃接着剤(3)を実施例1と同じ様
に塗布した後、含浸紙(2)を接着した。しかる後、実
施例1で用いた樹脂液を、実施例1と同じ様に塗工し、
実施例1と同じ様にフィルム成形し、実施例3の不燃性
化粧板とした。得られた不燃性化粧板の表面は硬く、木
口面は着色処理することなく、表面試験においては、発
煙係数24、温度時間面積は0であった。
和紙柄印刷紙にりん酸水素ジアンモニウム塩水溶液を含
浸量が35g/m2となるように含浸処理し、含浸紙
(2)とした。次いで、石炭ピッチ系炭素繊維とガラス
繊維を含有し、顔料にてうすい緑に着色された珪酸カル
シウム板(5)に、ウレタン系のプライマ−(4)及び
実施例1で用いた難燃接着剤(3)を実施例1と同じ様
に塗布した後、含浸紙(2)を接着した。しかる後、実
施例1で用いた樹脂液を、実施例1と同じ様に塗工し、
実施例1と同じ様にフィルム成形し、実施例3の不燃性
化粧板とした。得られた不燃性化粧板の表面は硬く、木
口面は着色処理することなく、表面試験においては、発
煙係数24、温度時間面積は0であった。
【0025】比較例1 石炭ピッチ系炭素繊維とガラス繊維を含有し、顔料にて
明るい灰青に着色された珪酸カルシウム板(5)に、ウ
レタン系のプライマ−(4)及び酢酸ビニ−ル系の難燃
接着剤(3)を実施例1と同じ様に塗布した後、裏面が
灰色で表面に砂目柄が印刷された坪量80g/m2の砂目
柄印刷紙を接着した。次いで、実施例1で用いた樹脂液
を、実施例1と同じ様に塗工した後、実施例1と同じ様
にフィルム成形し、比較例1の化粧板とした。得られた
化粧板の表面は硬く、木口面は着色処理することなく、
表面試験においては、発煙係数20、温度時間面積は2
5であった。
明るい灰青に着色された珪酸カルシウム板(5)に、ウ
レタン系のプライマ−(4)及び酢酸ビニ−ル系の難燃
接着剤(3)を実施例1と同じ様に塗布した後、裏面が
灰色で表面に砂目柄が印刷された坪量80g/m2の砂目
柄印刷紙を接着した。次いで、実施例1で用いた樹脂液
を、実施例1と同じ様に塗工した後、実施例1と同じ様
にフィルム成形し、比較例1の化粧板とした。得られた
化粧板の表面は硬く、木口面は着色処理することなく、
表面試験においては、発煙係数20、温度時間面積は2
5であった。
【0026】発煙係数(CA)、及び温度時間面積(℃
分)は、JISA1321の表面試験によって測定し
た。
分)は、JISA1321の表面試験によって測定し
た。
【0027】評価結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】基材層に対する化粧紙裏面とのLab(Δ
E)色差、及び基材層に対する樹脂含浸化粧紙とのLa
b(ΔE)色差の測定結果を表2に示す。Lab(Δ
E)色差については、JISK6902耐光性試験の測
色を利用した。
E)色差、及び基材層に対する樹脂含浸化粧紙とのLa
b(ΔE)色差の測定結果を表2に示す。Lab(Δ
E)色差については、JISK6902耐光性試験の測
色を利用した。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】該化粧板は、不燃性を有し、基材層と化
粧紙が同じ系統の色であるため木口面を着色処理しなく
ても違和感を感じることのない不燃性ポリエステル化粧
板となる。また、基材となる無機繊維含有着色珪酸カル
シウム板にプライマ−が塗布されているので強固なもの
となり、表面は不飽和ポリエステル樹脂からなっている
ので、傷がつきにくく、硬いものとなる。
粧紙が同じ系統の色であるため木口面を着色処理しなく
ても違和感を感じることのない不燃性ポリエステル化粧
板となる。また、基材となる無機繊維含有着色珪酸カル
シウム板にプライマ−が塗布されているので強固なもの
となり、表面は不飽和ポリエステル樹脂からなっている
ので、傷がつきにくく、硬いものとなる。
【0032】
【図面の簡単な説明】 本発明の不燃性ポリエステル化粧板の構成断面図を示
す。
す。
1 不飽和ポリエステル樹脂 2 りん酸塩水溶液で含浸処理した含浸紙 3 難燃接着剤 4 プライマ− 5 無機繊維含有着色珪酸カルシウム板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粟田 満 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地三菱 化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 野口 勇二 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地三菱 化成株式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 無機繊維を含有し、予め着色された珪酸
カルシウム板の表面にプライマ−を塗布したプライマ−
コ−ト板からなる基材層、難燃接着剤からなる接着剤
層、裏面の色が該基材層と同系統である化粧紙をりん酸
塩水溶液で含浸処理してなる含浸紙からなる化粧層、不
飽和ポリエステル樹脂からなる樹脂層からなる表面層を
順次積層してなる不燃性ポリエステル化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2194892A JPH06143483A (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 不燃性ポリエステル化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2194892A JPH06143483A (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 不燃性ポリエステル化粧板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06143483A true JPH06143483A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=12069287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2194892A Pending JPH06143483A (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 不燃性ポリエステル化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06143483A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001129957A (ja) * | 1999-11-05 | 2001-05-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧材 |
JP2007245556A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Aica Kogyo Co Ltd | 不燃化粧板 |
JP2010000801A (ja) * | 2009-09-30 | 2010-01-07 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧材 |
CN103556545A (zh) * | 2013-11-05 | 2014-02-05 | 大唐国际发电股份有限公司高铝煤炭资源开发利用研发中心 | 一种硅酸钙壁纸 |
WO2015151027A1 (en) * | 2014-04-03 | 2015-10-08 | Gimsa S.R.L. | Recyclable material |
-
1992
- 1992-01-10 JP JP2194892A patent/JPH06143483A/ja active Pending
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