JPH06133712A - 包装棒状飯の製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 棒状飯の成形と包装を同時に行なう。 【構成】 ホッパー(11)に貯めた飯を一定量づつ供給す
る飯供給装置(１)と、飯供給装置(１)の下流端の下部に
て基台上にスライド可能に配備され上下面が開口して下
面開口は基台(９)によって塞がれている型枠(２)と、待
機位置の型枠(２)の上方に型枠(２)に接近して包装シー
トを１枚づつ供給する包装シート供給装置(３)と、待機
位置の型枠の上方に昇降可能に配備され包装シートの上
から型枠(２)内に供給された飯を押圧する押え板(41)
と、型枠(２)の近傍に配備され型枠(２)から食み出た包
装シートの両端部を互いに重なり合う様に内側に折込む
折り畳み装置(７)と、型枠(２)の第１前進位置の上方に
配備され前記包装シートの重なり部を接合する接合装置
(５)と、型枠(２)の第２前進位置の上方に昇降可能に配
備され型枠(２)内の包装棒状飯を型枠(２)の下面開口か
ら突き落とす突落とし装置(６)とによって構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、飯を棒状に成形しなが
ら同時に包装を行なう装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び解決使用とする課題】従来より飯を棒
状に自動成形する装置及び棒状飯を自動包装する装置が
実用化されている。しかし、棒状飯の自動成形と棒状飯
の包装は別個に行なわれており、一旦飯を棒状に成形
し、これを包装せねばならず、棒状に成形した飯を包装
装置に搬送する途上、或は包装する過程において棒状飯
が型崩れして、商品価値を損う問題があった。本発明
は、型枠内にて包装シート上に飯を供給し、これを棒状
に成形することにより、型崩れなく能率的に包装棒状飯
を製造できる装置を明らかにするものである。

【０００３】

【課題を解決する手段】本発明は、ホッパー(11)に貯め
た飯Ｒを一定量づつ供給する飯供給装置(１)と、飯供給
装置(１)の下流端の下部にて基台上にスライド可能に配
備され上下面が開口して下面開口は基台(9)によって塞
がれている型枠(2)と、待機位置の型枠(２)の上方に型
枠(2)に接近して包装シート(100)を１枚づつ供給する包
装シート供給装置(3)と、待機位置の型枠の上方に昇降
可能に配備され包装シート(100)の上から型枠(２)内に
供給された飯Ｒを押圧する押え板(41)と、型枠(２)の近
傍に配備され型枠(2)から食み出た包装シート(100)の両
端部(101a)(101b)を互いに重なり合う様に内側に折込む
折り畳み装置(７)と、型枠(２)の第１前進位置の上方に
配備され前記包装シートの重なり部を接合する接合装置
(５)と、型枠(２)内の第２前進位置の上方に昇降可能に
配備され型枠(２)の包装棒状飯Ｗを型枠(２)の下面開口
から突き落とす突落とし装置(６)とによって構成されて
いる。

【０００４】

【作用及び効果】包装シート供給装置(３)によって待機
位置の型枠(２)の上方に包装シート(100)が供給される
(図２)(図９)。飯供給装置(１)によって包装シート(10
0)の上から型枠(２)内に定量の飯Ｒが供給される(図
３)。押え板(41)が下降して型枠(２)内の飯Ｒを押圧
し、型枠(２)に対応する棒状に飯を成形する(図４)。型
枠(２)から食み出た包装シート(100)の両端部を折り畳
み装置(７)によって互いに重なり合う様に内側に折り畳
む(図６)型枠(２)が前進して第１前進位置で停止し、接
合装置(５)によって包装シート(100)端部の重なり部を
接合する(図７)。型枠(２)が更に前進して第２前進位置
に達すると、突落とし装置(６)によって包装棒状飯Ｗは
型枠(２)の下面開口から下方に突き落とされる。上記工
程の繰り返しによって、包装棒状飯を能率的に製造でき
る。

【０００５】図４の如く、型枠(２)内に包装シート(10
0)の中央部と飯Ｒを収容し、型枠(２)内にて飯を押圧
し、成形及び包装を行なうため、棒状飯Ｗが型崩れする
虞れはない。型枠(２)への飯Ｒの投入から包装棒状飯Ｗ
の排出までの間、人手に触れることはなく、衛生的であ
る。

【０００６】

【実施例】図１０は、包装に用いるシート(100)を示し
ており、該シートは内部にシート状海苔を収容した矩形
袋体(101)に、両端が該袋体の幅方向の端部から食み出
す様に帯フィルム(102)を熱溶着して形成されており、
帯フィルム(102)の食み出し端で棒状飯の両端を包み、
矩形袋体(101)で棒状飯Ｗの外周を包む。棒状飯Ｗの長
手方向に直交する断面形状は略正方形である。

【０００７】図１は包装棒状飯の製造装置を示してお
り、右側のホッパー(11)に投入された飯Ｒは、型押し及
び包装工程を経て、左側の排出コンベア(93)から包装棒
状飯Ｗとして排出される。以下の説明で、後とは飯貯蔵
ホッパー(11)側であり、前とは排出コンベア(93)側であ
る。

【０００８】基台(９)の上面は水平に形成されて後記す
る型枠(２)が前後にスライドするスライド移行路となっ
ている。基台(９)の後部に、脚部(95)を介して支持プレ
ート(94)を水平に固定する。支持プレート(94)の前部と
基台(９)との間は開口している。

【０００９】支持プレート(94)の後部に飯供給装置(１)
が配備されている。飯供給装置(１)は、前記ホッパー(1
1)と、ホッパー(11)の下方にて前方へ突出して配備され
た間欠駆動ベルトコンベア(14)と、ホッパー(11)の前方
にて昇降及び前後動可能に配備された掻き落とし板(15)
とで構成されている。図２に示す如く、ホッパー(11)の
排出口には、回転攪拌翼(13)及び均しローラ(12)が配備
され、ベルトコンベア(14)上に均一厚みに均して飯Ｒを
排出する。掻き落とし板(15)に昇降用シリンダ(図示せ
ず)及び前後動用シリンダ(16)が連繋されている。

【００１０】ベルトコンベア(14)の下流端の下方に待機
させ基台(９)上に前方にスライド可能に型枠(２)が配備
されている。型枠(２)は四方が壁に囲まれ上下面が開口
し、スライド方向に直交する方向に横長の矩形に形成さ
れ、下面開口は基台(９)上面によって塞がれている。型
枠(２)には該枠(２)を待機位置を含まずに２位置に停止
させる前後動用シリンダ(21)が連繋される。

【００１１】上記待機位置の型枠(２)の上方に短いスト
ロークで昇降可能に昇降枠(24)が配備され昇降用シリン
ダ(図示せず)に連繋されている。昇降枠(24)は、型枠
(２)と同様にして四方が壁に囲まれ上下面が開口し、ス
ライド方向に直交する方向に横長の矩形に形成され、開
口部は型枠(２)の開口部に一致する大きさである。

【００１２】基台(９)上に型枠(２)のスライド方向と直
交する水平面内で型枠(２)上に包装シート(100)を１枚
ずつ供給する包装シート供給装置(３)が配備される。図
１、図９に示す如く、包装シート供給装置(３)は、基台
(９)の側方に配備され前記包装シート(100)を積層して
収容するストッカー(31)と、ストッカー(31)の下方から
前記型枠(２)のスライド方向と直交して支持プレート(9
4)の下方に延びたコンベア(34)とで構成される。ストッ
カー(31)は包装シート(100)の矩形袋体(101)の４隅を支
持する４本のアングル材(32)(32)を脚片(37)で支持して
構成され、下部には積層シート(100)の落下を防止し、
最下部のシートのみ吸引取出しを許すストッパー(図示
せず)が設けられている。コンベア(34)は、型枠(２)を
挟んで２本のタイミングベルト(33)(33)を平行に張設
し、ベルト(33)(33)間に跨がって枠体(35)を取り付け、
該枠体(35)上に吸引装置(図示せず)に連繋して吸盤(36)
を配備している。

【００１３】前記昇降枠(24)の真上に、飯押え装置(４)
が配備され、該飯押え装置(４)は上記型枠(２)及び昇降
枠(24)の開口に僅か余裕のある状態に嵌まる押え板(41)
をシリンダ(42)に連繋して構成される。押え板(41)は、
後記する振り掛け用ホッパー(81)の移行路より高く上昇
し、型枠(２)に僅か入り込む高さまで下降する。

【００１４】上記飯押え装置(４)の押え板(41)の移行路
を挟みベルトコンベア(14)に対向して振り掛け装置(８)
が配備される。振り掛け装置(８)は振り掛け食品を収容
するホッパー(81)を水平面内でベルトコンベア(14)に接
近可能に配備し、前後動用シリンダ(85)を連繋してい
る。ホッパー(81)の下部排出口(82)には攪拌翼(83)及び
シャッター蓋(84)が取り付けられ、該シャッター蓋(84)
にはホッパー(81)がベルトコンベア(14)側に移動したタ
イミングに合わせて該蓋(84)を開閉するシリンダ(図示
せず)が連繋されている。

【００１５】型枠(２)の待機位置の周囲に後記の如く、
型枠(２)の上面開口から食み出た包装シート(100)の端
部を内側に折り畳む折り畳み装置(７)が配備される。図
１１の如く、折り畳み装置(７)は、左右爪板(71)(71)、
後爪板(72)、前爪板(73)の４つの爪板を型枠(２)の上面
よりも僅か高い水平面にて移動可能に配備し、各爪板(7
1)(71)(72)(73)に移動用シリンダ(図示せず)を連繋して
いる。左右爪板(71)(71)は、型枠(２)のスライド方向と
直交して型枠(２)の両端の外側から互いに内向きに移動
する。後爪板(72)は型枠(２)の後から型枠(２)上に移動
する。前爪板(73)は型枠(２)の前方から型枠(２)上に移
動する。左右爪板(71)(71)が同時に移動し、次に後爪板
(72)が移動し、最後に前爪板(73)が移動する。前爪板(7
3)は後記する接合装置(５)まで水平に延びている。

【００１６】図６に示す如く、型枠(２)の第１前進位置
の上方に、型枠(２)内で包装された包装棒状飯の包装シ
ート(100)の端部を接合する接合装置(５)が配備され
る。接合装置(５)は、下面に加熱片(53)を具備えヒータ
を内蔵した昇降板(51)に昇降用シリンダ(52)を連繋して
構成される。

【００１７】上記型枠(２)の第１前進位置よりも更に前
方の第２前進位置の上方に突き落とし装置(６)が配備さ
れる。突落とし装置(６)は型枠(２)に嵌入可能な突落と
し板(61)を昇降可能配備し、該突落とし板(61)に昇降用
シリンダ(62)を連繋して構成される。型枠(２)の第２前
進位置に対応して基台(９)の上面には包装棒状飯Ｗが通
過できる開口部(91)が設けられている。基台(９)内に
は、上記開口部(91)の下方位置から開口部(91)の前面の
開口部(92)を貫通して排出コンベア(93)が配備されてい
る。

【００１８】然して、包装シート供給装置(３)の枠体(3
5)上の吸盤(36)がストッカー(31)に積層された包装シー
ト束の最下部のシートを吸着し、枠体(35)はコンベア(3
4)によって待機位置の型枠(２)側に移動し、包装シート
(100)を型枠(２)上に位置せしめる(図２)。飯供給装置
(１)のベルトコンベア(14)は、均しローラ(12)によって
均一厚みにならされた飯Ｒが、ベルトコンベア(14)の下
流端に達するタイミングに合わせて停止し、この停止の
タイミングに合わせて、掻き落とし板(15)が下降し、更
に前進してベルトコンベア(14)上の飯Ｒをベルトコンベ
ア(14)の下流端から下方に掻き落とす。

【００１９】ベルトコンベア(14)から掻き落とされた飯
Ｒは、昇降枠(24)を通過して型枠(２)上の包装シート(1
00)の上に落下し、包装シート(100)の中央部を型枠(２)
に押し込む(図３)。図１１の如く、包装シート(100)の
矩形袋体(101)の両端及び帯フィルム(102)の両端は、型
枠(２)の上開口縁から外側に少し倒れて食み出ている。
昇降枠(24)が下降し、包装シート(100)の食み出し部の
基端を軽く押える。

【００２０】飯押え装置(４)の押え板(41)が下降して、
飯Ｒを型枠(２)内に押圧し、型枠(２)に対応して飯Ｒを
棒状に成形する(図４)。棒状飯の成形と同時に、棒状飯
の両端は、包装シート（100）の帯フイルム（102）にて
包まれ、棒状飯の下面及び前後面の３面は矩形袋体（10
2）によって包まれる。包装シート(100)の型枠(2)から
の食み出し部を昇降枠(24)によって軽く押えた状態で飯
Ｒを押圧し、飯を型枠(２)内の隅々まで行き渡らせると
同時に包装シート(100)を型枠(２)内に張らせるため、
包装シート(100)に皺が生じることを防止し、シートを
緊張状態で棒状飯に巻くことができる。

【００２１】押え板(41)が上昇し、振り掛け装置(８)の
ホッパー(81)が飯供給装置(１)側に移動し、振り掛け装
置(８)のシャッター蓋(84)が瞬間的に開き、ホッパー(8
1)内の振り掛け食品が型枠(２)内の棒状飯の上に振り掛
かる。

【００２２】昇降枠（24）が上昇し、このタイミングに
合わせて折り畳み装置(７)が作動する。先ず折り畳み装
置(７)の左右の爪板(71)(71)が包装シート(100)の帯フ
ィルム(102)の端部(102a)(102a)を引っ掻け乍ら互いに
接近して、該フィルム端部(102a)(102a)を棒状飯の上に
折り畳む。次に、後爪板(72)が矩形袋体(101)の後端部
(101a)を引っ掻け乍ら前進し、該後端部(101a)を前記折
り畳んだフィルム端部(102a)(102a)の上から棒状飯に被
せる。次に前爪板(73)が矩形袋体(101)の前端部(101b)
を引っ掻け乍ら後爪板(72)側に移動し、該前端部(101b)
を前記矩形袋体(101)の折返し後端部(101a)上に被せる
(図６)。この状態で型枠(２)内の棒状飯の外周面はその
全面が包装シート(100)によって包まれる。

【００２３】型枠(２)が前進して第１前進位置で停止す
る。型枠(２)の移行路の上方には前爪板(73)が被さって
おり、該爪板(73)は第１前進位置の近傍まで延びている
ため、包装シート(100)の巻付け後端部(101a)が起立す
ることを防止できる。型枠(２)が第２前進位置に停止す
るタイミングに合わせて、接合装置(５)の昇降板(51)が
下降し、下面の加熱片(53)(53)をフィルムの後端部(101
a)に押圧し、熱溶着して接合する。

【００２４】昇降板(51)が上昇し、型枠(２)が第２前進
位置に移動する。型枠(２)が停止するタイミングに合わ
せて、突落とし装置(６)の突落とし板(61)が下降し、包
装棒状飯Ｗを基台(９)の開口部(92)から排出コンベア(9
3)上に突落とす。上記工程の繰り返しによって、包装棒
状飯Ｗを能率的に製造できる。

【００２５】本発明の実施に際し、振り掛け装置(８)は
省略しても可い。又、包装シート(100)は帯フィルム(10
2)を省略しても可い。接合装置(５)は、前述の熱溶着に
限ることなく、シートの端部にシール片を自動的に貼る
装置でも可い。本発明は上記実施例の構成に限定される
ことはなく、特許請求の範囲に記載の範囲で種々の変形
が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】包装棒状飯の製造装置の斜面図である。

【図２】飯供給装置の説明図である。

【図３】型枠に飯を投入する状態の説明図である。

【図４】飯を型枠に押込む状態の説明図である。

【図５】振り掛け食品を振り掛ける説明図である。

【図６】包装シートの端部を重ね合う説明図である。

【図７】包装シートの端部を接合する状態の説明図であ
る。

【図８】型枠から包装棒状飯を突き落とす状態の説明図
である。

【図９】包装シート供給装置の説明図である。

【図１０】包装シートの斜面図である。

【図１１】型枠に包装シートを介して飯を収容した状態
の斜面図である。

【図１２】型枠内の包装棒状飯の斜面図である。

【符号の説明】

(１) 飯供給装置 (２) 型枠 (３) 包装シート供給装置 (４) 飯押え装置 (５) 接合装置 (６) 突落とし装置 (７) 折り畳み装置 (８) 振り掛け装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホッパー(11)に貯めた飯Ｒを一定量づつ
   供給する飯供給装置(１)と、飯供給装置(１)の下流端の
   下部にて基台上にスライド可能に配備され上下面が開口
   して下面開口は基台(９)によって塞がれている型枠(２)
   と、待機位置の型枠(２)の上方に型枠(２)に接近して包
   装シート(100)を１枚づつ供給する包装シート供給装置
   (３)と、待機位置の型枠の上方に昇降可能に配備され包
   装シート(100)の上から型枠(２)内に供給された飯Ｒを
   押圧する押え板(41)と、型枠(２)の近傍に配備され型枠
   (２)から食み出た包装シート(100)の両端部(101a)(101
   b)を互いに重なり合う様に内側に折込む折り畳み装置
   (７)と、型枠(２)の第１前進位置の上方に配備され前記
   包装シートの重なり部を接合する接合装置(５)と、型枠
   (２)の第２前進位置の上方に昇降可能に配備され型枠
   (２)内の包装棒状飯Ｗを型枠(２)の下面開口から突き落
   とす突落とし装置(６)とによって構成された包装棒状飯
   の製造装置。