JPH0613093A - 熱電併給システム及び熱電併給システムを備えたビルディング - Google Patents

熱電併給システム及び熱電併給システムを備えたビルディング

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JPH0613093A
JPH0613093A JP4170737A JP17073792A JPH0613093A JP H0613093 A JPH0613093 A JP H0613093A JP 4170737 A JP4170737 A JP 4170737A JP 17073792 A JP17073792 A JP 17073792A JP H0613093 A JPH0613093 A JP H0613093A
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JP
Japan
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boiler
fuel
fuel cell
reformer
steam
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JP4170737A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kamimura
上村  博
Hisato Tagawa
久人 田川
Hidetoshi Karasawa
英年 唐澤
Isao Sumida
勲 隅田
Takao Sato
隆雄 佐藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱電併給システム及びこれを備えたビルディン
グにおいて、構成の簡素化を図り、高温で良質の熱出力
を得ることができるようにする。 【構成】熱電併給システムは、燃料電池1、改質器2、
エジェクタ3、ポンプ4、ボイラ5、バルブ6の各機器
と、各機器を接続する配管とを備える。ボイラ5は改質
器2での原料ガスの改質に使用される水蒸気と燃料電池
1の冷却に必要な冷却水を供給し、さらに熱出力を取り
出すための高温の蒸気を発生させる。また、改質器2か
らの排気ガスと燃料電池1からの空気の排ガスをそれぞ
れ配管26と配管27でボイラ5に送り燃焼用空気とし
て利用する。また、燃料電池1からの燃料の排ガスを配
管40でボイラ5に送り燃料として利用してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、りん酸型燃料電池を用
いたオンサイト用の熱電併給システム及びこれを備えた
ビルディングに関する。
【0002】
【従来の技術】低公害でかつ高効率な新エネルギーシス
テムとして、燃料電池発電システムが注目されている
が、その中でも、りん酸型燃料電池発電システム(以
下、PAFCシステムと略す)は早くから開発が進めら
れており実用化が近い。特に、PAFCシステムはビル
内に設置され、電力だけでなく熱源も同時に提供するコ
ージェネレーションシステムとして期待されている。
【0003】従来のPAFCシステムの開発状況は、機
能材料Vol.11, No.6(1991)「りん酸型燃料電池発電シス
テムの開発と実用化」(堤勝)、富士時報Vol.63, No.1
1(1990) 「オンサイト用燃料電池発電装置の開発」(辻
義克ほか)、特開昭64−71076号公報、特開昭6
1−190866号公報等に述べられている。
【0004】りん酸型燃料電池は、負極に水素を、正極
に酸素を連続的に供給することによって電気エネルギー
を発生させる。すなわち、電池内部で負極に供給された
水素分子が電子を放出し、正極に移動した水素分子と外
部回路を通って正極に到達した電子とが正極に供給され
た酸素と反応し水を生成するのであるが、このうち外部
回路を流れる電子の流れが電気エネルギーとして出力さ
れることになる。
【0005】実際には、水素ガスを直接供給することは
困難なため、原料ガスとしては、都市ガスなどのメタン
を主成分とする天然ガスやメタンガスを用い、それらを
改質器で水素ガスに改質してりん酸電池に供給する。ま
た、一般に、酸素の代りに空気を直接供給する。
【0006】富士時報Vol.63, No.11(1990) 「オンサイ
ト用燃料電池発電装置の開発」(辻義克ほか)に記載の
PAFCシステムの構成図を図4に示す。上記他の従来
技術も基本的にはこれと同様である。本システムは、燃
料電池101、改質器102、エジェクタ103、水蒸
気ドラム104、熱交換器105,107、起動用電気
ヒータ106、及びポンプ108等の各機器により構成
される。また、各機器には図中実線で示されるようにガ
スの配管120〜128、水蒸気の配管130、冷却水
の配管131、132、及び電気の配線129が接続さ
れる。尚、これらの流れる方向は図中矢印で示されてい
る。
【0007】次に、本システムの動作を説明する。原料
ガスは配管120よりエジェクタ103に供給され、同
時に水蒸気ドラム104からの水蒸気も配管130を経
由しエジェクタ103に供給され、原料ガスと水蒸気が
混合されて通り配管121から改質器102に入る。こ
の時、水蒸気の量はエジェクタ103で制御される。こ
の原料ガスと水蒸気との混合ガスは改質器102で80
0℃前後に加熱されて改質され、水素、水蒸気、二酸化
炭素及び一酸化炭素になる。一酸化炭素は燃料電池に悪
影響があるのでCO変成器で二酸化炭素に変えられる
が、本発明の説明には直接関係ないので省略した。
【0008】発生した水素、水蒸気、及び二酸化炭素は
配管122を通って燃料電池101に入り、配管123
より燃料電池101に供給された空気と反応して、前述
のように外部回路を流れる電子の流れが発生し、この電
子の流れ(直流)はケーブル129より電力として出力
される。この電気出力は図示しないインバータによって
交流に変換され、図示しない外部機器に供給される。上
記のような反応を維持するため、燃料電池101の温度
は200℃程度に保持、即ち冷却する必要があり、従っ
て水蒸気ドラム104からの配管131及びポンプ10
8により170℃程度の冷却水が燃料電池101に供給
される。冷却水は燃料電池101の反応熱により180
℃程度に加熱され、配管132より熱交換器107に入
り、熱出力が取り出された後、水蒸気ドラム104に戻
る。水蒸気ドラム104で発生した蒸気は前述のように
配管130を通って再びエジェクタ103に供給され
る。
【0009】通常、りん酸型の燃料電池101では水素
は100%使用されることはなく、使用率は平均で80
%程度に制御される。残った水素は、電池で使用されな
い二酸化炭素、水蒸気とともに燃料の排ガスとして配管
124を通って、改質器102に入る。一方、燃料電池
101で使われた水蒸気を含む空気は空気の排ガスとし
て配管128を通って排出される。
【0010】改質器102では上記配管124からの燃
料の排ガスと配管125より供給された空気が改質器燃
焼部で混合されて燃焼し、配管126から排気ガスとし
て放出され、熱交換器105で熱出力が取り出され、配
管127から前述の配管128からの空気の排ガスと共
に排出される。これにより、改質器での原料ガスの改質
に必要な800℃の温度を得ている。尚、燃料電池の起
動時には配管124から改質器102に供給される燃料
の排ガスが無いため、燃料の排ガスの代わりに原料ガス
を燃焼させるが、本発明の説明には直接関係ないので省
略した。また、配管123及び125より供給される空
気はブロワ等により送られるが、これも同様に省略し
た。
【0011】なお、起動用電気ヒータ106は起動時に
水蒸気ドラム104中の水を加熱し、エジェクタ103
に供給する水蒸気を発生させるとともに、冷却水の循環
により燃料電池101の温度を保管時の約60℃から運
転時の200℃にまで昇温するために使用される。この
起動用電気ヒータ106は電力を多量に消費するため、
図示しない補助ボイラにより水蒸気ドラム104を加熱
する試みもある。
【0012】上記のようにして、りん酸型燃料電池は電
力を出力すると同時に熱も出力する。このりん酸型燃料
電池は電解液にりん酸を使用していることから、温度は
200℃程度に維持する必要があり、反応熱により過熱
しないよう前述のように水蒸気ドラム104からの冷却
水で冷却している。この冷却水の温度はポンプ108で
冷却水の流量を調整することによって制御される。
【0013】この燃料電池101から配管132を通っ
て出てくる180℃程度の冷却水は熱源として熱交換器
107で熱交換を行い70℃程度の温水を熱出力として
得ることができ、また、配管126から出る排気ガスの
温度は400〜500℃程度であり、熱交換器105で
熱交換を行いやはり70℃程度の温水を熱出力として得
ることができ、これによって、冷暖房及び給湯をまかな
うコージェネレーションシステムの一部として機能させ
ることができる。
【0014】上記のようなPAFCシステムの発電効率
(発電量/燃料ガス量)は約40%、であり、熱効率
(出力熱量/燃料ガス量)は40%であり、これらを併
せた総合効率(発電効率+熱効率)は80%程度であ
る。従って、20%の熱は排気ガス等により捨てられて
いることになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のような燃料電池
を使用する事務所等のビルディングでにおいては、その
熱負荷の多くが夏の冷房負荷として消費されるが、この
冷房のためには、通常、吸収冷凍機を使用するため、熱
源の質が問題となる。例えば、80℃の温水による冷熱
製造の場合、温水焚一重効用吸収冷凍機を用いると成績
係数は約0.6であるが、180℃の蒸気であれば蒸気
焚二重効用吸収冷凍機により成績係数は1.2に向上す
る。従って、熱源を冷房に利用する場合、その温度は高
ければ高いほど良質であり、また水よりも蒸気の方がよ
いことになる。
【0016】しかし、燃料電池から出力される冷却水温
度は180℃程度であり、熱交換して得られる温水出力
は70℃程度と低く利用法が限定される。また、改質器
からの排気ガスは400〜500℃であり、気体からの
熱交換のため大型の熱交換器を必要とし、しかも温水出
力は70℃程度と低い。このため、上記のような従来の
PAFCシステムから出力される熱の質はあまり良くな
い。
【0017】以上のように、従来のPAFCシステムは
オンサイト用の熱電併給システムとしては魅力的なもの
であるが、実用化に当たっては、利用されるガスや温水
の温度が低いため大型の熱交換器が必要で熱出力の温度
が低いという問題点があった。
【0018】また、上記に加え、基本的に必要な改質器
や燃料電池本体の他に、水蒸気ドラム、起動用電気ヒー
タ、熱出力用の熱交換器等多くの構成機器が必要であ
り、システム構成が複雑になるという問題点があった。
【0019】本発明の目的は、構成が簡単で、かつ良質
の熱出力を得ることができる熱電併給システム及びこれ
を備えたビルディングを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による熱電併給システムにおいては、燃料を
燃焼させ水蒸気と共に送られた原料ガスを高温で改質し
て水素を生産する改質器と、前記改質器で生産した水素
と空気とを用いて電力を出力する燃料電池とを有する熱
電併給システムにおいて、水を加熱して蒸気を発生する
ボイラと、前記ボイラに発生した蒸気を水蒸気として前
記改質器に送る水蒸気供給手段と、前記ボイラ内の水を
冷却水として前記燃料電池に送る冷却水供給手段と、前
記改質器で高温を得た後の排気ガスを燃焼用空気として
前記ボイラに送る第1の空気供給手段と、前記ボイラで
発生した蒸気から熱出力を取り出す熱出力取出し手段と
を有する。
【0021】ここで好ましくは、さらに、前記燃料電池
を冷却した冷却水を前記ボイラに回収する冷却水回収手
段を有する。
【0022】また、好ましくは、さらに、前記燃料電池
で電力を得た後の空気の排ガスを燃焼用空気として前記
ボイラに送る第2の空気供給手段を有する。
【0023】また、好ましくは、さらに、前記原料ガス
を燃料として前記改質器に送る燃料供給手段と、前記燃
料電池の燃料の排ガスを燃料として前記ボイラに送る燃
料排ガス供給手段を有する。
【0024】上記目的を達成するため、本発明によるビ
ルディングは、上記のような熱電併給システムを備え
る。
【0025】
【作用】上記のように構成した本発明において、ボイラ
には第1の空気供給手段を介して改質器から高温の排気
ガスが燃焼用空気として送られ、燃料を燃焼させること
で蒸気を発生する。この蒸気は水蒸気供給手段を介して
改質器に送られ、原料ガスの改質に使用される。また、
ボイラ内の水は冷却水供給手段を介して燃料電池に送ら
れ、燃料電池の冷却に使用される。これにより、ボイラ
は従来の水蒸気ドラム及び起動用電気ヒータの役割を果
す。
【0026】一方、ボイラで得た高温の蒸気からは熱出
力取出し手段により熱出力が取り出される。ここで、改
質器からの排気ガスはボイラの燃料を燃焼させるのに十
分な酸素を含み、かつ高温(例えば400℃以上)に加
熱されている。ボイラではこの加熱された空気を用いる
ため、同じ燃料量でより多くの高温の蒸気が得られる。
【0027】以上により、ボイラは従来の水蒸気ドラム
と軌道用ヒータ及び従来の2つの熱交換器の役割を代替
し、システムの構成が簡素化されると共に、熱出力とし
て高温の蒸気が出力されるので、熱出力の質が向上す
る。
【0028】また、燃料電池を冷却した冷却水は冷却水
回収手段によって再びボイラに回収され、この冷却水を
ボイラでさらに加熱することにより、改質器で改質に使
用される高温の水蒸気及び熱出力を取り出すための高温
の蒸気が容易に得られる。
【0029】また、ボイラには第2の空気供給手段を介
して燃料電池で電力を得た後の空気の排ガスが燃焼用空
気として送られ燃料の燃焼に使用される。ここで、燃料
電池からの空気の排気ガスは改質器からの排気ガスと同
様にボイラの燃料を燃焼させるのに十分な酸素を含み、
かつ高温であり、ボイラではこの加熱された空気を用い
るため、同じ燃料量でより多くの高温の蒸気が得られ
る。
【0030】また、従来のPAFCシステムにおいては
電気負荷が大きくなると燃料電池での水素消費量が多く
なり、燃料の排ガス中の残存水素量が定常状態から減少
し、改質器の熱量が減少し原料ガスの改質量が一時的に
減少する。即ち、原料ガス供給量を増加させても負荷応
答性が悪く電気出力は急には大きくならない。しかし、
本発明においては、改質器の高温を得るために原料ガス
を燃料供給手段を介して改質器に送って燃焼させ、一
方、燃料電池からの燃料の排ガスを燃料排ガス供給手段
を介してをボイラに送り燃料として燃焼させる。このこ
とにより、燃料の排ガス中の水素量と改質器の熱量とは
無関係となるので、電気負荷が大きくなった時のシステ
ムの負荷応答性が向上する。
【0031】
【実施例】以下、本発明の一実施例による熱電併給シス
テムについて図1により説明する。本実施例による熱電
併給システムの構成図を図1に示す。本システムは、燃
料電池1、改質器2、エジェクタ3、ポンプ4、ボイラ
5、及びバルブ6の各機器を備え、このうち、燃料電池
1と改質器2によって発電装置が構成される。また、各
機器にはガスの配管20〜27、水蒸気の配管30,3
1、水の配管32,33,34,35、燃料の配管3
6、及び電気出力を取り出す電気配線37が接続されて
いる。これらは図中実線で示され、またその流れる方向
が図中矢印で示されている。即ち、配管20は原料ガス
をエジェクタ3に送り、配管21はエジェクタ3で混合
された原料ガスとボイラ5からの水蒸気との混合気体を
改質器2に送り、配管25は燃料の排ガスの燃焼用の空
気を改質器2に送る。また、配管22は改質器からの燃
料ガスを燃料電池に送り、配管23は燃料電池に空気を
送り、配管24は燃料電池からの燃料の排ガスを燃料と
して改質器2に送り、配管27は燃料電池1からの空気
の排ガスを改質器2からの排気ガスと共に燃焼用の空気
としてボイラ5に送る。また、配管32はボイラ5から
の冷却水をポンプ4を介して燃料電池1に送り、配管3
3は燃料電池を冷却し加熱された冷却水を再びボイラ5
に回収する。さらに、配管34はバルブ6で量を調整し
た水(冷水)を配管32の冷却水に混合し、配管30は
ボイラ5からの水蒸気をエジェクタ3に送り、配管26
は改質器2で燃料の排ガスが燃焼した後の排気ガスを燃
焼用の空気としてボイラ5に送り、配管31はボイラ5
から熱出力としての蒸気を送り、配管35はボイラ5に
水を供給し、配管36は燃料としての重油をボイラ5に
供給する。
【0032】また、本実施例において、ボイラ5は、配
管36から供給される燃料(重油)を燃焼させて配管3
5より供給された水を加熱する。このボイラ5で得られ
た高温の蒸気(180℃)は、後述するように、配管3
0、エジェクタ3を介して改質器に送られ改質のための
水蒸気として使用され、また配管31より熱出力が取り
出される高温の蒸気として利用される。また、このボイ
ラ5で得られた温水は、後述するように、配管32から
燃料電池に送られる冷却水として供給される。
【0033】次に、本システムの動作を説明する。原料
ガスは配管20よりエジェクタ3に供給され、同時にボ
イラ5からの水蒸気も配管30を経由しエジェクタ3に
供給され、原料ガスと水蒸気が混合されて通り配管21
から改質器2に入る。この時、水蒸気の量はエジェクタ
3で制御される。この原料ガスは改質器2で800℃前
後に加熱されて改質され、水素、水蒸気、二酸化炭素及
び一酸化炭素になる。一酸化炭素は燃料電池に悪影響が
あるのでCO変成器で二酸化炭素に変えられるが、本発
明には直接関係ないので省略した。
【0034】発生した水素、水蒸気、二酸化炭素は配管
22を通って燃料電池1に入り、配管23より燃料電池
1に供給された空気と反応して、外部回路を流れる電子
の流れが発生し、この電子の流れ(直流)はケーブル3
7より電力として出力される。この電気出力は図示しな
いインバータによって交流に変換され、図示しない外部
機器に供給される。上記のような反応を維持するため、
燃料電池1の温度は200℃程度に保持、即ち冷却する
必要があるため、冷却水をボイラ5からポンプ4を介し
て配管32により冷燃料電池1に供給する。この冷却水
は燃料電池1を冷却し冷却水自体は約180℃に加熱さ
れ、配管33を通ってボイラ5に再び回収される。燃料
電池1の温度は、図示しない温度計で検出され、その検
出値に基づきバルブ6を調節して配管34からの冷水を
配管32中のボイラ5からの温水と混合して冷却水の温
度を調整し、さらにポンプ4で冷却水の流量を調整する
ことにより保持している。ボイラ5に回収された冷却水
はさらに加熱されることにより容易に高温蒸気となり、
改質器2で改質に使用され、また熱出力を取り出すため
に利用される。
【0035】燃料電池1からの水素を含んだ燃料の排ガ
スは配管24を通って、改質器2に入り、一方、配管2
5より燃焼用の空気が改質器2に入り、燃料電池1から
の燃料の排ガスはこの空気と改質器燃焼部で混合され、
燃焼後の排気ガスは配管26に送られる。この改質器2
からの排気ガスについては後述する。改質器において
は、上記のような燃焼により、原料ガスの改質に必要な
800℃の温度を得ている。燃料電池の起動時には配管
24から改質器2に供給される燃料の排ガスが無いた
め、燃料の排ガスの代わりに原料ガスを燃焼させるが、
本発明の説明には直接関係ないので省略した。また、配
管23及び25より供給される空気はブロワ等により送
られるが、同様に省略した。
【0036】通常、配管25より供給される空気は燃料
の排ガスの完全燃焼に必要な量よりも多く、約2倍の量
が供給されるのが通例である。従って、改質器2からの
排気ガスは十分な酸素を含み、しかも400℃以上の高
温である。また、燃料電池1の正極からの空気も残留酸
素を含みかつ加熱されている。従って、本実施例ではこ
れらの空気をボイラ5の燃料を燃焼させるのに使用して
いる。
【0037】即ち、本実施例では改質器2の排気ガスと
燃料電池1の正極からの空気を配管26,27を通して
ボイラ5に供給し、燃料としての重油を燃焼させるのに
用いる。この空気は十分な酸素を含むので重油を完全燃
焼させて上記を発生させるのに十分な熱を発生させるこ
とができ、さらにこの空気は加熱されているため、ボイ
ラ5は同じ燃料量でより多い蒸気量を発生することがで
きる。本実施例ではボイラ5の発生9する蒸気の温度は
180℃であり、通常のボイラを用いても、従来のPA
FCシステムを用いた熱電併給システムと比較して高温
で良質の熱出力を容易に得ることができる。
【0038】また、本システムの起動時には燃料電池1
に熱的ショックを与えないように、図1中バルブ6とポ
ンプ4とを調整して冷却水の温度と流量を徐々に変化さ
せることにより、燃料電池1の温度を保管時の60℃か
ら200℃まで徐々に上げていく。この時、ボイラ5の
動作は燃料電池1によって何ら影響を受けず、ボイラ5
から容易に高温の水蒸気と冷却水とを供給できるので、
またボイラ5は燃料電池1の動作とは独立に熱出力を取
り出すための高温蒸気を配管31から出力することがで
きる。従って、本実施例によれば、従来のような起動用
電気ヒータによるよりも短時間でシステムを定常運転状
態にまで立ち上げることができる。
【0039】以上説明したように本実施例によれば、改
質器2での改質に使用される水蒸気と燃料電池1を冷却
するための冷却水をボイラ5で発生させるので、従来の
水蒸気ドラム及び起動用電気ヒータの役割をこのボイラ
5に代替させることができる。また、改質器2からの排
気ガスを配管26によってボイラ5に送り燃焼用空気と
して使用するので、ボイラ5において同じ燃料量でより
多くの蒸気量を発生することができる。また、この蒸気
を熱出力を取り出すために利用するので、従来のように
大型で複数の熱交換器を設置する必要がなくなる。従っ
て、システムの構成を簡素化が図れる。また、ボイラ5
によって従来の熱交換器によるよりも高温の蒸気、即ち
良質な熱出力が容易に得られる。
【0040】また、燃料電池1を冷却した加熱された冷
却水を配管33によって再びボイラ5に回収し、これを
ボイラ5でさらに加熱するので、高温の蒸気が容易に得
られる。
【0041】さらに、燃料電池1からの空気の排ガスを
配管27によってボイラ5に送り燃焼用空気として使用
するので、ボイラ5において同じ燃料量でより多くの蒸
気量を発生することができる。
【0042】また、起動時には、ボイラ5の動作は燃料
電池1によって何ら影響を受けず、ボイラ5から容易に
高温の水蒸気と冷却水とを供給できるので、従来の起動
用電気ヒータによるよりも短時間でシステムを定常運転
状態にまで立ち上げることができる。
【0043】次に、本発明の他の実施例による熱電併給
システムについて図2により説明する。次に、本実施例
による熱電併給システムの構成図を図2に示す。本実施
例は、燃料電池の燃料の排ガスを改質器の高温を得るた
めの燃料としてではなく、ボイラの燃料として供給し、
改質器の適正温度を得るための燃料として原料ガスを使
用する点で図1の実施例と異なる。これ以外の機器の構
成及び機能は図1の実施例と同様である。即ち、図2に
示すように、燃料電池1からの燃料の排ガスは配管40
(ガスの配管)によってボイラ5に送られ、ボイラ5に
おいて配管36から供給される燃料と共に燃焼し、改質
器での改質に使用される水蒸気及び熱出力としての高温
蒸気が生産される。一方、改質器2の適正温度を得るた
めの燃料としては配管20から供給される原料ガスの一
部が配管41により供給される。
【0044】ところで、従来のPAFCシステムにおい
て電気負荷が大きくなった場合には、燃料電池1の内部
での水素消費量が多くなる。従って、燃料電池1からの
燃料の排ガス中の残留水素量が定常状態の20%よりも
減少し、この残留水素量が減少した燃料の排ガスが改質
器2に送られるため、改質器の熱量が減少し原料ガスの
改質量が一時的に減少する。従って、燃料電池に供給さ
れる燃料ガスの量が減少し、原料ガス供給量を増加させ
ても電気出力は急には大きくならない。即ち、従来のP
AFCシステムの負荷応答性はあまり良好ではない。し
かし、本実施例においては燃料電池1からの燃料の排ガ
スを配管40によってボイラ5に送り、燃料として燃焼
させ、一方、改質器2の適正温度を得るための燃料とし
ては原料ガスを用いるため、燃料の排ガス中の水素量と
改質器2の熱量とは無関係となり、上記のような従来の
PAFCシステムにみられるような現象はなくなる。従
って、電気負荷が大きくなれば直ちに配管41から供給
される原料ガスを増加して改質器2での改質量を増やす
ことができるので、システムの負荷応答性を向上するこ
とができる。
【0045】以上説明したように本実施例によれば、図
1の実施例と同様の効果を得ることができるだけでな
く、改質器2の燃料としては原料ガスを用い、一方燃料
電池1からの燃料の排ガスを配管40によってボイラ5
に送って燃料として燃焼させるため、燃料の排ガス中の
水素量と改質器2の熱量とは無関係となり、電気負荷が
大きくなれば直ちに改質器2での改質量を増やすことが
できるので、システムの負荷応答性を向上することがで
きる。
【0046】尚、上記2つの実施例におけるボイラは重
油焚であるが、石炭焚等他の種類のボイラを使用するこ
ともできる。
【0047】また、上記2つの実施例では、予め燃料電
池及び改質器で構成された発電装置にボイラを組み込ん
で熱電併給システムを構成したが、予め設置されたボイ
ラに燃料電池及び改質器で構成される発電装置を取り付
けることによって熱電併給システムを構成することもで
きる。
【0048】次に、上記2つの実施例による熱電併給シ
ステムのうちいずれかを備えたビルディングの一実施例
についてを図3により説明する。図3に示すように、熱
電併給システム50はビルディング60の地下に設置さ
れ、これに改質用の原料ガスガ配管20より、また空気
が配管25より供給され、さらにボイラに配管35より
水が、また燃料が燃料タンク51より配管36を介して
供給され、前述したプロセスにより電気出力と熱出力が
出力される。電気出力は外部からの電気系統と図示しな
い系統連係装置で接続され、電気配線37を経て冷房機
52や照明器具53に供給される。また、熱出力は配管
31を経てそのまま暖房機54や図示しない温水器に供
給され、吸収冷凍機55を介して冷房機52の熱源とし
ても使用される。以上のように本実施例によれば、熱電
併給システムを利用することにより、ビルディング60
の電気出力や熱出力の需要を賄うことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、改質のための水蒸気と
燃料電池の冷却水をボイラにより供給するので、従来の
ように水蒸気ドラムや起動用電気ヒータの設置が不要と
なり、また、ボイラからの蒸気を熱出力を取り出すため
に利用するので、従来のように大型で複数の熱交換器を
設置する必要がなくなり、システムの構成を簡素化する
ことができる。また、ボイラによって従来の熱交換器に
よるよりも高温の蒸気、即ち良質な熱出力が容易に得ら
れる。
【0050】また、改質器からの高温の排気ガスをボイ
ラでの燃焼用空気として使用するので、ボイラにおいて
より多くの蒸気量を発生することができる。
【0051】また、加熱された燃料電池の冷却水を再び
ボイラに回収し、これをボイラでさらに加熱するので、
高温の蒸気が容易に得られる。
【0052】また、燃料電池からの高温の空気の排ガス
をボイラでの燃焼用空気として使用するので、ボイラに
おいてより多くの蒸気量を発生することができる。
【0053】また、起動時に従来の起動用電気ヒータに
よるよりも短時間でシステムを定常運転状態にまで立ち
上げることができる。
【0054】また、改質器の燃料としては原料ガスを用
い、一方燃料電池からの燃料の排ガスを燃料としてボイ
ラで燃焼させるので、燃料の排ガス中の水素量と改質器
の熱量とは無関係となり、電気負荷の増大に対するシス
テムの負荷応答性を向上することができる。
【0055】また、ビルディングにおいて、上記の熱電
併給システムを利用することにより、ビルディングの電
気出力や熱出力の需要を賄うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による熱電併給システムを示
す構成図である。
【図2】本発明の他の実施例による熱電併給システムを
示す構成図である。
【図3】図1または図2の熱電併給システムのうちいず
れかを備えたビルディングの一実施例を示す図である。
【図4】従来の熱電併給システムのうちPAFCシステ
ムの構成図である。
【符号の説明】
1 燃料電池 2 改質器 3 エジェクタ 4 ポンプ 5 ボイラ 6 バルブ 20〜27 配管(ガスの配管) 30,31 配管(水蒸気の配管) 32〜35 配管(冷却水の配管) 36 配管(燃料の配管) 37 電気配線 40 配管(ガスの配管) 50 熱電併給システム 51 燃料タンク 52 冷房機 53 照明器具 54 暖房機 55 吸収冷凍機 60 ビルディング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 隅田 勲 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 佐藤 隆雄 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を燃焼させ水蒸気と共に送られた原
    料ガスを高温で改質して水素を生産する改質器と、前記
    改質器で生産した水素と空気とを用いて電力を出力する
    燃料電池とを有する熱電併給システムにおいて、水を加
    熱して蒸気を発生するボイラと、前記ボイラに発生した
    蒸気を水蒸気として前記改質器に送る水蒸気供給手段
    と、前記ボイラ内の水を冷却水として前記燃料電池に送
    る冷却水供給手段と、前記改質器で高温を得た後の排気
    ガスを燃焼用空気として前記ボイラに送る第1の空気供
    給手段と、前記ボイラで発生した蒸気から熱出力を取り
    出す熱出力取出し手段とを有することを特徴とする熱電
    併給システム。
  2. 【請求項2】 さらに、前記燃料電池を冷却した冷却水
    を前記ボイラに回収する冷却水回収手段を有することを
    特徴とする請求項1記載の熱電併給システム。
  3. 【請求項3】 さらに、前記燃料電池で電力を得た後の
    空気の排ガスを燃焼用空気として前記ボイラに送る第2
    の空気供給手段を有することを特徴とする請求項1また
    は2記載の熱電併給システム。
  4. 【請求項4】 さらに、前記原料ガスを燃料として前記
    改質器に送る燃料供給手段と、前記燃料電池の燃料の排
    ガスを燃料として前記ボイラに送る燃料排ガス供給手段
    とを有することを特徴とする請求項1から3のうちいず
    れか1項記載の熱電併給システム。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のうちいずれか1項記載
    の熱電併給システムを備えたビルディング。
JP4170737A 1992-06-29 1992-06-29 熱電併給システム及び熱電併給システムを備えたビルディング Pending JPH0613093A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6156084A (en) * 1998-06-24 2000-12-05 International Fuel Cells, Llc System for desulfurizing a fuel for use in a fuel cell power plant
JP2003524859A (ja) * 1998-08-26 2003-08-19 プラグ パワー インコーポレイテッド 建物に熱及び電力を供給するための燃料処理器、火炉及び燃料電池の統合システム
JP2013191377A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2017098039A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 東京瓦斯株式会社 副生水素利用システム

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