JPH06130899A - 文書を保護する透明な不正行為防止シール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 文言又は文書の最も重要な箇所にいかなる変
更をも明らかにし、その保護手段が視覚的に完全である
限り、その文言又は文書の真正さを証明することが出来
る表面保護手段を提供すること。 【構成】 不正行為防止シールは、１又は２以上のカー
ド、例えば三枚のカードを有し、各々のカードが辞去可
能な担体とライナーとの間に形成された接着性インキ付
け及び光沢のある多層の薄膜を備えている。小切手の場
合、カードの６の多層の薄膜１０が文字による最初の金
額、通貨の表示及び受取人の氏名を保護する。カード７
の薄膜１０′は署名欄の上に付される一方、薄膜１０″
は記録する目的にて小切手の控えの上に付される。３つ
の薄膜はコンピュータ作動のインキジャットヘッドによ
り形成される独特で間違い得ない接頭辞１３を有する同
一の番号１２を付し、この接頭辞はインキ転写法により
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、署名した文言及び文書
を保護する透明な不正行為防止シールに関するものであ
る。個人小切手、口座支払い小切手及び銀行小切手を含
む手書き又はタイプした文言、及びパスポート、識別カ
ード及び運転免許書を手書き又はタイプで打った文書の
偽造が増大している今日、特に署名して保証されている
場合、かかる文言及び文書の内容に関する真正さを証明
する手段を提供することが必要であると考えられる。

【０００２】

【従来の技術】接着テープ、ビニルフィルム、着色等の
ような手段により、文言及び文書の透明な表面保護手段
を提供せんとする全ての試みは、満足し得る結果が得ら
れず、特に、高温又は低温にて文書から保護層を除去す
る可能性に関し、除去されたフィルムを完全な状態でか
つ再使用可能な状態を維持し、又、例えば、小切手の振
出人のような真正な文言の署名者にその手段を位置決め
することを委ねる方法は、良好な結果が得られていな
い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、文言
又は文書の最も重要な箇所にいかなる変更をも明らかに
し、その保護手段が視覚的に完全である限り、その文言
又は文書の真正さを証明することが出来る表面保護手段
を提供することである。

【０００４】本発明の別の目的は、小切手を含む署名し
た文言又は文書の不正行為防止用の透明シールであっ
て、一側部に接着性インキ付け及び光沢のある多層の薄
膜を有し、少なくとも一部が透明である少なくとも一枚
のカードと、それぞれの除去可能なシート状担体とを有
し、該カードが透明なプラスチック材料から成り、その
反対側に、ライナーで保護された感圧型接着剤、感熱型
接着剤及び水機能型接着剤の群から選択された遅延型接
着剤を有するものである。上記薄膜は、文言の上に付与
し、その後担体を除去する。シールの内外の選択された
位置に配置した接頭辞を付した同一番号がある場合、上
記薄膜は、証拠として機能する接頭辞を付した番号と、
隣接する背景を覆う条線とを有し、その番号及び条線の
上に署名を重ね合わせるものである。シールの上記番号
は、独特でかつ間違いが生じないように、予め設定した
順序により非押し付け型の印刷装置により表示され、一
般にアルファベットである上記接頭辞は、担体を除去し
たときインクを転写することにより形成される。

【０００５】シールの上記番号は、コンピュータ作動の
インクジェットヘッドにより形成することが望ましい。

【０００６】背景を覆う条線は、その条線及び証拠の番
号の上に重ねられる署名が明確で間違いが生じないもの
にするために必要とされる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の主題であるシー
ル付与機構を通じ、シールは、例えば、小切手のような
文言又は文書の署名者が付すべきものである、即ち、そ
の署名者に属するものであることを証明し、これは、接
頭辞を付した番号を識別することにより、証拠として機
能し、シールの上又はシールの外側に付された番号及び
接頭辞と共に、重ね合わせた署名によりその有効性が証
明される。

【０００８】本発明の別の実施例は、特に、小切手の手
書きの文言の真正さを保護することを目的とする不正行
為防止シールに関するものである。該シールは、三枚の
カードから成り、その一枚は大きく、残りの二枚は譲渡
可能及び譲渡不能小切手の署名欄の上に交互に使用され
るものであり、小さい寸法である一方、大きいカードに
は、透明な接着性インキ付き又は、光沢のある多層の薄
膜が付与され、他の二枚のカードには、同様の薄膜が設
けられるが、一部透明であり、担体の上に位置する各層
は、接頭辞及びライナーを備える同一番号を有する。大
きいカードの接着性インキ付け及び光沢のある多層はチ
ェックの上に付与し、その後に担体を除去し、文字によ
る金額の真正さ、及び通貨の表示及び受取人の氏名を保
護し、二枚の小さいカードから選択される第２のカード
の接着性インキ付け及び光沢のある多層の薄膜は、署名
欄に付与し、その後に担体を除去し、署名は振出人が番
号及び接頭辞の双方の上で上記層の上に直接重ね合わ
せ、証拠として機能し、隣接する背景が条線を覆い、上
記除去の後に、第３のカードの接着性インキ付け及び光
沢のある多層の薄膜を小切手の上に付与して記録する。

【０００９】本発明によれば、一枚以上のカードを有す
るシールは、一部ダイカットカードにて形成し、一時的
に側部を組み合わせて単一片又は条線を形成する。この
ように、ライナーは、単一片から構成することに代え、
一部ダイカットした片に分割することが出来る。

【００１０】正確さを期すため、本明細書及び特許請求
の範囲に記載した「文言」という用語は、以下の説明で
「文書」及び「小切手」という用語を含むものと見な
す。

【００１１】文言に付与される大きいカードの接着性イ
ンキ付け及び光沢のある多層の薄膜は、特徴のある微小
エンボス加工パターンを表示する透明な光沢層により表
面上で識別される、即ち、担体を除去しなければ見るこ
とが出来ない。かかる特徴のある微小エンボス加工柄
は、シールの偽造を阻止すると共に、静電写真手段によ
る密封した文書の複写を阻止するという利点が得られ
る。

【００１２】特に、小切手の場合、署名欄に交互に使用
すべき二枚の小さいカードの一方の接着剤インキ付け及
び光沢のある多層の薄膜は、「譲渡不能（NOT NEGOTIAB
LE）」という文字を有する署名欄の上に交互に使用す
る。かかる場合、かかる文言を有する薄膜は、証拠とし
て機能する、接頭辞を有する数字近くに、小切手の「譲
渡不能」の性質を想起させる記号を表示し、その結果、
振出人の署名により一層良く保護される。一般に、二文
字から成るアルファベットによる接頭辞は、本出願人が
1989年7月17日付けで出願した欧州特許出願第89810541.
6号による１つの基材から別の基材にインキを選択的に
転写するインキ転写法により形成される。本発明の別の
実施例は、発行前の小切手とみなされる上述のような個
人用小切手、口座支払い小切手及び銀行小切手の透明な
不正行為防止シールであって、小切手の番号に適合する
接頭辞、及び隣接する背景を覆う条線を有するシールか
ら成る。発行前の小切手は、盗難及び詐欺の対象となる
ため、このシール及び対応する小切手は、小切手を発行
するときに小切手にシールを付すことを要求される口座
の名義人に別個に供給される。発行前の小切手は、特別
な色等の１又は２以上の文字から成る署名を付し、その
小切手が同等の番号のシールを付していない場合、無効
であることを表示しなければならない。

【００１３】本発明の別の実施例は、予め署名した銀行
小切手に自動的に付与される透明な不正行為防止シール
にして、担体に加え、証拠番号及び接頭辞を有する単一
の透明な接着性インキ付け及び光沢のある層の薄膜から
成り、付すべき銀行小切手の番号に適合したシールであ
り、薄膜が、使用前、熱又は水により作用可能となる接
着剤被覆を備えることを特徴とするシールから成る。

【００１４】本発明の更に別の実施例は、特に、パスポ
ート、運転免許書等のような識別文書に付される透明な
不正行為防止シールであって、担体及びライナーに加
え、１つの単一の接着性インキ付け及び光沢のある多層
の薄膜から成り、一部、透明であり、文書の番号と同一
の２つの番号を付し、その一方の番号は、少なくとも一
部、文書の写真の上に表示し、証拠番号として機能する
その他方の数字はその文書を発行する権限の署名の下方
に表示し、これは、文書とシールとに適合する番号を付
すことにより、その文書の有効性を表示するためのもの
である。担体の上に付された接着性インキ付け及び光沢
のある多層の薄膜は、次の層を備えている。

【００１５】−それぞれの担体上に付されかつ大きいカ
ードの領域だけ微小エンボス加工した透明な光沢のある
層。

【００１６】−スクリーン印刷により僅かに着色した少
なくとも１つのインキ付け層。

【００１７】−望ましくは、コンピュータ作動によるヘ
ッドから噴射され、各多層の薄膜にそれぞれの番号を付
与する溶液中の着色インキの点。

【００１８】−別の領域を被覆しかつ−４０℃から＋１
０℃の温度にてその接着性を維持する非連続的な透明な
接着剤層。

【００１９】「譲渡不能」という文字を有する大きいカ
ード及び小さいカードの少なくとも両方の接着性インキ
付け及び光沢のある多層の薄膜は、接着剤層及び先端の
番号の下方に、それぞれ柔らかく乾燥不能な黒インキか
ら成る他の２つの層を備え、シールを小切手上に正確に
配置し、上記文字を小さい薄膜の上に付すための案内線
を形成し、該インキが、機械的圧力又は表面を擦ること
により、更に、メチルアルコールの光りに反応する微か
に着色したかすり傷防止光沢面により紙の上に広がる。

【００２０】本発明の別の実施例は、大量の小切手の上
により容易な方法により手操作で付することの出来る不
正行為防止シールにより具体化される。このシールは、
一方が大きくかつ略矩形である少なくとも二枚のカード
から成る１つの条線を備え、その薄膜が部分的なダイカ
ットにより長手方向に接続され、その片側には、透明な
担体が設けられる一方、その反対側には、接着剤が設け
られることを特徴とする。

【００２１】シールをライナーにより保護する場合、大
きい方の薄膜は、ライナーを除去した後、小切手の文字
による金額欄、通貨の表示及び受取人の氏名の上に配置
し、次いで、ライナーにより保護された小さいカードの
側から担体を持ち上げて担体を除去する。小さい薄膜
は、相対的ライナーを除去した後、署名欄の上に配置
し、次に、その担体を除去する。最終的に、小さい薄膜
の上に表示され、証拠として機能する接頭辞を有する番
号の上、及び条線を覆う隣接する背景の上に振出人の署
名をする。

【００２２】小切手の上に手で極めて迅速に付すること
の出来る上記シールは、別の小さいカードを備えること
が出来、その結果、該シールは、長手方向に接合され、
それぞれのライナーが付される三枚のカードから成って
いる。小切手に付されない第３の薄膜は、小切手の控え
に表示することが出来、既に除去した他の２つの担体の
側部から持ち上げてその担体を除去する。

【００２３】上述の二枚のカードから成るシールを自動
的に小切手に付す場合、ライナーにより保護する必要の
ある感圧型接着剤に代えて、感熱型接着剤を使用するこ
とが必要である。又、この感熱型接着剤に代えて、水機
能型接着剤を使用することも可能である。

【００２４】インキ付け及び光沢のある多層の薄膜に含
められるシールの微かに着色した光沢層は異なる色と
し、銀行小切手の額面金額、即ち、最高金額を識別し得
るようにすることが出来る。

【００２５】実際には、本発明によるシールを付するこ
とは、例えば、小切手の振出人のような真正な文書の署
名者に委ねられることは確実であり、該シールは、かか
る理由のため、低温又は高温にて容易に除去しかつ例え
ば、所望の変更を加えた後、小切手のような文書の上に
再配置することの出来る透明なテープ、ビニルフィル
ム、着色等のような物理的な文書保護手段と基本的に異
なるものである。

【００２６】本発明は添付図面に関する以下の説明から
より明確に理解されよう。

【００２７】

【実施例】図１ａ及び図１ｂに示したシールは、全体と
して文言の保護を目的とするものであり、一部透明であ
る接着性インキ付け及び光沢のある多層の薄膜１から成
る単一のカードであって、片側に透明な担体２を有し、
反対側に薄膜の上に被覆された接着剤層（図示せず）を
保護するためのライナー３を有している。

【００２８】簡略にするため、図１の平面図及びその他
の図は、薄膜を示すものとして説明するが、各薄膜は担
体の上に重ね合わせられている。これは各担体が透明で
あるため可能である。符号４は、望ましくはコンピュー
タ作動のインキジェットにより形成した証拠番号を表示
し、５は上記番号のアルファベットの接頭辞を表示し、
これは担体を剥離したときにのみ読み取ることが出来、
本出願人が1989年7月17日付けで出願した欧州特許出願
第89810541.6号の選択的インキ転送法により形成され
る。その他の番号は、シールの上又はシールの外側に見
ることが出来る。ライナー３を除去した後、シール、即
ち、接着剤薄膜１は保護すべき文書の上に表示し、次に
担体２を除去する。これで、証拠として機能するアルフ
ァベットによる接頭辞を有する番号と背景の被覆条線の
双方に署名が重ね合わさり、その条線は簡略化のため証
拠番号（署名を重ね合わせたもの）を表示する矩形の中
に形成されているものと見なすが、この証拠番号は、例
えばシールの外側の別の同一組みの番号と一致しなけれ
ばならい。

【００２９】図２ｂが左側面図、及び図２ｃが右側面図
である図２ａ、図２ｂ及び図２ｃに示したシールは、三
枚のカード６、７、８から成っており、これらカード
は、それぞれシート状の透明なプラスチック材料９、
９′、９″及び接着剤層を保護するそれぞれのライナー
１１、１１′、１１″の上に接着する接着性インキ付け
及光沢のある多層の薄膜１０、１０′から成る担体にて
形成される。同一番号は、カード６、７、８の各薄膜を
表示する。これら三枚のカードは、一部ダイカットし、
一時的に組み合わせて単一の条線を形成し得るようにす
る。薄膜１０は、透明であるが、薄膜１０′、１０″は
該番号に近い背景を覆う条線が存在するため、一部不透
明である。上記番号は、この場合にも望ましくは、２つ
の連続的な文字のアルファベットによる接頭辞１３から
成り、通常、薄膜の隅に表示し、又対応する番号１２か
ら成るものとする。上記接頭辞は、本出願人が1989年4
月17日に出願した欧州特許出願第89810541.6号によるイ
ンキ転写法により形成される。該番号は、複製を完全に
不可能にするコンピュータ作動のインキジェットヘッド
により形成することが望ましい。

【００３０】大きい方のカード６の接着性インキ付け及
び光沢のある多層の薄膜１０は、中心部分にガイド線１
４を表示し、シールを小切手の上、即ち、文字による金
額欄及び受取人の氏名の上に正確に配置し易くする。

【００３１】カード６は、ライナー１１を除去した後、
小切手の上に付与し、上述のようなガイド線１４を慎重
に配置し、シール上に十分な圧力を加えた後、関係する
担体を小切手の表面から除去し、インキ付け多層の薄膜
１０が小切手に接着するようにする。

【００３２】署名欄に付すべきカードは、それぞれ「譲
渡不能」という文字が領域１５に表示し又は表示されな
い２つの型式７、８のものから選択する。上記文字は、
接頭辞を有する証拠番号近くに、例えば、コンピュータ
作動のインキジェットヘッドにより形成することが出来
る付属の記号１６を表示し、従って、上記記号が振出人
の署名の下方に位置して除去することが出来ない場合、
偽造者が小切手の表面の黒色インキを広げずにその文字
を抹消することに成功した場合でさえ、この記号により
その小切手を譲渡不能にしようとする振出人の意図が証
明される。

【００３３】ライナー１１を除去し、関係する証拠番号
１２を配置し、署名前、その小切手の署名欄に接頭辞１
３を表示した後に、上記文字１５を表示するカード７の
小さい薄膜１０′を付す。担体９′を除去した後、振出
人は、接頭辞１３を有する小さい薄膜１０の証拠番号と
称される番号１２の上に署名を重ね合わせ、又、記号標
識１６及び背景を覆う条線の上に重ね合わせなければな
らない。この場合、付与された薄膜１０′の接頭辞を有
する証拠番号と付与された大きい薄膜１０の同一の番号
とが適合することにより、全ての場合、小切手の保持人
は、文字による金額欄、通貨の表示及び受取人の氏名の
上に表示されたシールが文言の真正さを保護するために
振出人により付与されたものであり、その結果、その
後、何等の変更も加えられていないことを確認すること
が可能となる。

【００３４】本発明のこの実施例において、小切手の上
に使用されないカード８の残りの薄膜１０′は、ライナ
ー１１″を除去した後に小切手の控えの上に付し、上記
薄膜１０′に表示したシールの番号と一致させ、最終的
にキャリア９′は除去する。数字の一致は、小さいイン
キ付け多層の薄膜の上に表示され、従って、証拠番号と
なる振出人の署名の下方に位置する接頭辞１３を有する
番号１２が文字による金額、通貨の表示及び受け取り人
の氏名を保護するシールの大きいインキ付け多層の薄膜
の上に読むことが出来る番号１２及び接頭辞１３と一致
するものでなければならない。

【００３５】「譲渡不能」という文言を有する小さい薄
膜は、証拠番号の近くに記号１６を付し、この記号は、
署名欄に交互に使用される小さいカードに含まれず、同
様にコンピュータ作動のインキジェットヘッドにより形
成され、その結果、偽造者が上記文言を抹消することに
成功した場合でさえ、上記記号が絶対的な不正行為防止
位置、即ち、振出人の署名の下方に存在することによ
り、支払人は、明白な偽造の事実を知ることが出来る。
極めて薄い膜から成る接着性インキ付け及び光沢のある
多層の薄膜は、小切手の図柄を変更することなく、文字
による金額、通貨の表示及び受取人の氏名を保護する。
上記接着性薄膜の強度は弱いため、除去したとき、小さ
い破片に引き剥ぎれ、その結果、文書を変更し、その後
シールを再配置するため、小切手表面から除去すること
は出来ない。更に、大きいカードのインキ付け及び光沢
のある多層の薄膜表面に圧印される特徴を示す微小エン
ボス加工柄は、市販の製品には全く見られず、これらは
小切手上に薄膜を付与し、相対的な担体を除去した後に
白色光により容易に検査出来る。上記特徴のある微小エ
ンボス加工柄は、静電写真により複製不可能であり、ス
キャナ又は文書複写機によるシールの複製を阻止する。

【００３６】シールの全面は、メチルアルコールの光に
反応し、偽造者が文言を変更するための全ての抹消、イ
ンキ付け多層の薄膜に対する切傷及び減磨を顕出させる
ことが出来る。同一の目的のため、透明な光沢層を同様
に微かに着色し、白色光による同一の検査が可能である
ようにする。更に、担体を除去した後、かかる薄膜は、
コンピュータ作動のインキジェットヘッドにより形成す
ることが望ましい個々の間違い得ない連続番号により特
徴付ける。証拠番号及び署名欄に付された薄膜の相対的
な接頭辞から分離し得ないから、振出人の署名でさえ、
静電写真によりそれ自体を複写することは出来ない。

【００３７】図３ａ及び図３ｂに示したシールは、譲渡
不能の個人用小切手、口座支払い小切手、銀行小切手に
適用可能であり、それぞれ矩形の薄膜１７及び小さい薄
膜１８を有する二枚のカードから成る条線にて形成され
る。上記カードは、部分ダイカットにより線２６に沿っ
て長手方向に接続され、単一の条線を形成し、領域２２
に表示された「譲渡不能」という文言が付されている。
番号及び相対的なアルファベット接頭辞の領域は、それ
ぞれ符号１９、２０で表示する。上記文言に関係する記
号は２３で表示する。大きい薄膜は、該薄膜を小切手の
文言上に正確に配置する線２１を特徴とする。２４、２
４′はそれぞれ薄膜の担体を表示し、２５、２５′は相
対的なライナーを表示する。

【００３８】更に、図３ｂには、シールを小切手に付す
る方向が示してある。薄膜１８を有するカードに対応す
るシールの側を保持する大きい薄膜１７は、そのライナ
ー２５を除去した後、小切手の文言上に配置する。次
に、未だ付与していない薄膜１８に対応するカードを持
ち上げ、担体２４を除去する。薄膜１７を除去した担体
部分２４を保持し、相対的なライナー２５′を除去した
後、既に除去した担体２４に以前接続された署名欄及び
端部担体２４′の上に薄膜１８を付与する。担体は部分
ダイカットにより線２６に沿って相互に接続される。こ
の場合、手と接着剤は接触しない。振出人の署名は、接
頭辞２０を有する証拠番号１９及び隣接する薄膜１８の
背景を覆う条線の上に重ね合わせる。

【００３９】図４ａ及び図４ｂは、譲渡可能な個人小切
手、口座支払い小切手及び銀行小切手に対する２つの薄
膜を有する二枚のカードから成る一本の条線の形態のシ
ールを表現する点で図３ａ及び図３ｂと異なる。これら
図において、小さい薄膜には、「譲渡不能」又は該文言
に関係する記号的標識が表示していない。上記図には、
小さい薄膜１８′に長手方向に接続されたより大きい矩
形の薄膜１７′が示してあり、これら２つの薄膜の上に
は、それぞれの担体２４、２４′が重ね合わされる。証
拠番号及びアルファベットによる接頭辞の領域は、それ
ぞれ、１９′、２０′で示してある。小さい薄膜１８′
の番号１９′は証拠番号であり、この番号の上に振出人
の署名が重ね合わされる。２１′は小切手の上のシール
の正確な位置を示す案内線である。接続された担体２
４″、２４′″は、薄膜１７′、１８′同士の接続状態
を維持する。図４ｂには、例えば、感熱型接着剤のよう
な機能接着剤２２′を示し、この接着剤は、小切手の上
にシールを自動的に付与する間、熱により機能するた
め、ライナーによる保護を必要としない。

【００４０】図５には、大きい薄膜２７及び２つの小さ
い薄膜２８、２９を有するシールが示してあり、これら
薄膜は、より大きい薄膜の同一側部に沿って長手方向に
接続されかつそれぞれの担体により支持されている。同
様に、これら２つの小さい薄膜は、より大きい薄膜の両
側部にそれぞれ付与することが出来る。

【００４１】図６には、既に概略図で示した小切手３０
に付与されたシールが示してある。上記シールは、大き
い薄膜３１と、小さい薄膜３２とを備えている。この小
切手は個人用小切手、口座支払い小切手又は銀行小切手
とすることが出来る。上記シールは、発行前の小切手の
対応部分を構成し、これは識別標識３３を有し、両方の
薄膜の上に同一小切手の番号３６と一致することを要す
る接頭辞３５を有する番号３４が表示され、その結果、
上記標識３３が小切手に表示されているということは、
該小切手が有効であるためには、同一番号のシールを付
することが必要であいることを意味する。振出人の署名
は、より小さい薄膜３２の接頭辞３５を有する番号の上
に重ね合わせなければならず、故に、上記番号は証拠番
号となる。図７ａ、図７ｂには、予め署名した銀行小切
手専用のシールが示してある。このシールは、単一の担
体３８を有する一枚のカード３７及び図示しない小切手
の番号に適合する１つの単一の番号４０を有する薄膜３
９により構成される。４１は、塗布前に熱又は水により
機能する型式の接着剤層を示す。

【００４２】図８ａ及び図８ｂには、個人識別用文書に
使用され、単一の薄膜４３、単一の担体４１及び単一の
ライナー４５を備える一枚のカード４２にて構成される
シールが示してある。上記シールは、２つの同一の番号
４６、即ち、少なくとも一部写真の上に位置すべき左側
の番号、及び上記文書を発行する権限を有する者が重ね
合わせて署名し、文書自体の有効性を証明する右側の証
拠番号という２つの番号を有している。

【００４３】本発明の更に別の好適な実施例によれば、
本発明から逸脱せずに、形態及び細部の点で各種の変形
例及び応用例が容易に実現可能であることが理解されよ
う。故に、本発明は、上述した形態及び細部にのみ限定
されるものではなく、又ここに開示した本発明の全体に
のみ限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１ａは本発明による単一の薄膜を有するシー
ルの平面図である。図１ｂは本発明による単一の薄膜を
有するシール側面図である。

【図２】図２ａは本発明の別の実施例の両側部の平面図
である。図２ｂは本発明の別の実施例の両側部の側面図
である。図２ｃは本発明の別の実施例の両側部の側面図
である。

【図３】図３ａは本発明の更に別の実施例の平面図であ
る。図３ｂは本発明の更に別の実施例の正面図である。

【図４】図４ａは本発明の更に別の実施例の平面図であ
る。図４ｂは本発明の更に別の実施例の正面図である。

【図５】本発明の更に別の実施例の平面図である。

【図６】本発明の更に別の実施例の平面図である。

【図７】図７ａは本発明の更に別の実施例の平面図であ
る。図７ｂは本発明の更に別の実施例の正面図である。

【図８】図８ａは本発明の更に別の実施例の平面図であ
る。図８ｂは本発明の更に別の実施例の正面図である。

【符号の説明】

１ 多層の薄膜 ２ 担体 ３ ライナー ４ 証拠番号 ５ 符号 ６ カード ７ カード ８ カード ９ プラスチック材料 １０ 多層の薄
膜 １１ ライナー １２ 証拠番号 １３ 符号 １４ ガイド線 １５ 領域 １６ 記号標識 １７ 薄膜 １８ 薄膜 １９ 証拠番号 ２０ 符号 ２１ ガイド線 ２４ 担体 ２５ ライナー ２６ ガイド線

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 個人用小切手、口座支払い用小切手及び
   銀行小切手を含む署名された文言及び文書を保護する透
   明な不正行為防止シールにして、一側部に少なくとも１
   つの接着性インキ付け及び光沢のある多層の薄膜と、透
   明なプラスチック材料から成る少なくとも部分的に透明
   でそれぞれの除去可能なシート状担体とを有し、その反
   対側に、ライナーにより保護された感圧型接着剤、感熱
   型接着剤及び水機能型接着剤の群から選択された遅延作
   用接着剤とを有する少なくとも一枚のカードを備え、前
   記薄膜が文言上に付与されるようにし、その後、担体を
   除去し、シールの内外の選択された位置にて証拠として
   機能する接頭辞を有する番号と、隣接する背景を覆う条
   線とを付与し、前記番号及び条線の上に署名を重ね合わ
   せ、シールの前記番号が、独特でかつ間違いが生じない
   ように、所定の順序の非衝撃型印刷装置により形成さ
   れ、一般にアルファベットである前記接頭辞が、担体を
   除去したとき、インキ転写により形成されることを特徴
   とする透明な不正行為防止シール。
2. 【請求項２】 特に、個人用小切手、口座支払い小切手
   及び銀行小切手を保護することを目的とする請求項１に
   記載の透明な不正行為防止シールにして、三枚のカード
   から成り、その一枚が大きく、譲渡可能又は譲渡不能な
   小切手の署名欄の上に交互に使用すべきその二枚のカー
   ドが小さく、前記大きいカードには、透明な接着剤イン
   キ付け及び光沢のある多層の薄膜が設けられ、他の二枚
   のカードには、同様な薄膜が設けられ、担体の上に配置
   された一部透明な薄膜の各々には、接頭辞を有する同一
   の番号及びライナーが付され、大きいカードの接着性イ
   ンキ付け及び光沢のある多層の薄膜が、その後に担体を
   除去することにより、小切手上に付与され、文字による
   真正な金額、通貨の表示及び受取人の氏名を保護し得る
   ようにし、二枚の小さいカードの内から選択された第２
   のカードの接着性インキ付け及び光沢を有する多層の薄
   膜が、署名領域上に付与され、その後、担体を除去し、
   振出人が、接頭辞を有し、証拠として機能する番号、及
   び隣接する背景を覆う条線の上の前記薄膜の上に重ね合
   わせ、第３のカードのインキ付け及光沢のある多層の薄
   膜が前記除去の後、記録する目的にて、小切手の控えに
   付されるようにしたことを特徴とする透明な不正行為防
   止シール。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の透明な不正行為
   防止シールにして、シール上の番号がコンピュータ作動
   によるインキジェットヘッドにより形成されることを特
   徴とする透明な不正行為防止シール。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３に記載の透明な不正行為
   防止シールにして、文言、文書又はこの上に付与される
   大きいカードの接着性インキ付け及び光沢のある多層の
   薄膜が、その表面に、担体を除去しなければ見えず、シ
   ールの偽造を阻止すると共に、静電写真手段による密封
   した文書の複製を阻止する特徴のある微小エンボス加工
   柄を示す透明な光沢層を備えることを特徴とする透明な
   不正行為防止シール。
5. 【請求項５】 請求項１乃至４に記載の透明な不正行為
   防止シールにして、小切手の場合、接着性インキ及び膠
   付き多層の薄膜の上に「譲渡不能」という文言を付する
   小さいカードが、証拠として機能する接頭辞を有する番
   号に近接して、小切手の「譲渡不能」な性質を想起させ
   る付随的な記号を付し、これにより、振出人の署名が一
   層良く保護されるようにしたことを特徴とする透明な不
   正行為防止シール。
6. 【請求項６】 請求項１乃至５に記載の透明な不正行為
   防止シールにして、前記接頭辞が、本出願人による1989
   年6月17日出願の欧州特許出願第89810541.6号に記載し
   た選択的インキ転写法により形成されることを特徴とす
   る透明な不正行為防止シール。
7. 【請求項７】 請求項１乃至６に記載の透明な不正行為
   防止シールにして、担体の上に位置する前記接着性イン
   キ付け及び光沢のある多層の薄膜が、 −それぞれの担体上に付されかつ大きいカードの領域だ
   け微小エンボス加工した透明な光沢層と、 −スクリーン印刷により僅かに着色した少なくとも１つ
   のインキ付け層と、 −望ましくは、コンピュータ作動によるヘッドから噴射
   され、各多層の薄膜にそれぞれの番号を付与する溶液中
   の着色インキの点と、 −別の領域を被覆しかつ−４０℃から＋１０℃の温度に
   てその接着性を維持する非連続的な透明な接着剤層とを
   備えることを特徴とする透明な不正行為防止シール。
8. 【請求項８】 請求項１乃至７に記載の透明な不正行為
   防止シールにして、「譲渡不能」という文字を有する大
   きいカード及び小さいカードの少なくとも両方の接着性
   インキ付け及び光沢のある多層の薄膜は、接着剤層及び
   先端の番号の下方に、それぞれ柔らかく乾燥不能な黒イ
   ンキから成る他の２つの層を備え、シールを小切手の上
   に正確に配置し、前記文字を小さい薄膜の上に付すため
   の案内線を形成し、該インキが、機械的圧力又は表面を
   擦ることにより、更に、メチルアルコールの光りに反応
   する微かに着色したかすり傷防止光沢面により紙の上に
   広がるようにしたことを特徴とする透明な不正行為防止
   シール。
9. 【請求項９】 特に、小切手に極めて迅速に付与し得る
   ようにした請求項１乃至８に記載の透明な不正行為防止
   シールにして、それぞれの薄膜を有する少なくとも二枚
   のカードを備える１つの条線から成り、前記一枚の薄膜
   が大きくかつ略矩形であり、前記薄膜が一部ダイカット
   により長手方向に接続され、その片側には、透明な担体
   が設けられる一方、その反対側には、ライナーを有し又
   は有さない遅延作用型接着剤が設けられることを特徴と
   する透明な不正行為防止シール。
10. 【請求項１０】 請求項１乃至９に記載の透明な不正行
    為防止シールにして、小さい薄膜が「譲渡不能」という
    文言を有することを特徴とする透明な不正行為防止シー
    ル。
11. 【請求項１１】 請求項１乃至１０に記載の透明な不正
    行為防止シールにして、それぞれ「譲渡不能」という文
    言を有する小さい薄膜及び前記文言を有さない小さい薄
    膜がシールの片側又は両側にて、共に長手方向に接続さ
    れることを特徴とする透明な不正行為防止シール。
12. 【請求項１２】 請求項１乃至１１に記載の透明な不正
    行為防止シールにして、薄膜に含めた微かに着色した光
    沢層の色が異なり、銀行小切手の額面、即ち、最高金額
    を識別し得るようにしたことを特徴とする透明な不正行
    為防止シール。
13. 【請求項１３】 個人用小切手、口座支払い小切手及び
    銀行小切手に付与し得るようにした請求項１乃至１２に
    記載の透明な不正行為防止シールにして、未発行の小切
    手の対応部分の一部と見なされ、小切手の番号に適合す
    る接頭辞を有する証拠番号、及び隣接する背景を覆う条
    線を有することを特徴とする透明な不正行為防止シー
    ル。
14. 【請求項１４】 予め署名した銀行小切手に自動的に付
    与し得るようにした透明な不正行為防止シールにして、
    担体に加えて、付与すべき小切手の番号に適合する接頭
    辞を有する証拠番号を付した１つの単一の透明な接着性
    インキ付け及び光沢のある多層の薄膜を備え、前記薄膜
    が、使用前、熱又は水により作用される接着剤被覆を備
    えることを特徴とする透明な不正行為防止シール。
15. 【請求項１５】 特に、パスポート、運転免許書等のよ
    うな識別文書に付与し得るようにした請求項１に記載の
    透明な不正行為防止シールにして、一部透明な単一の接
    着性インキ付け及び光沢のある多層の薄膜を備える一枚
    のカードにて形成され、前記単一の薄膜が文書の番号と
    同一の２つの番号を付し、前記番号の一方が、少なくと
    も一部文書の写真の上に形成される一方、証拠として機
    能する他方の数字が、前記文書を発行する権限を有する
    者の署名の下方に表示され、文書及びシールの番号の一
    致を通じて、文書の真正さを確認することを特徴とする
    透明な不正行為防止シール。
16. 【請求項１６】 請求項１乃至１５に従って形成される
    透明な不正行為防止シールが付されることで保護される
    ことを特徴とする文言、文書、小切手等。