JPH0613061Y2 - 中仕切付包装箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は組立及び折畳みを容易に行なえるようにした、
容器本体と一体に中仕切を設けた包装箱に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来から折畳み自在とした包装箱は各種多く知られてい
る。しかしながら中仕切を容器本体と一体に折畳み及び
組立てを容易にした包装箱はさらに数が少なくなる。

この数少ない包装箱に該当するものとしては、実公昭５
７−３７７０７号公報で提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記の提案に係る仕切箱は、中仕切壁の
各仕切片の下部が全部切離されているので自動機で箱を
糊付け組立てるさい作業がやり難い欠点がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、このような従来の問題点に着目してなされた
ものであって、中仕切壁の構成を変更することによって
上記問題点を解決することを目的としている。

本考案は、右側板、前側板、左側板、後側板、内側板、
内仕切板、貼着板を折線を介して横一方向に連設し、さ
らに左・右側板の夫々上・下端に折線を介して上・下内
蓋を連設し、 また前側板には、上端に折線を介して、右端に左下貼着
部を突設させた左下部連結板と、該連結板の上方に並設
された、左端に左上貼着部を突設させた左上部連結板と
の間に、上部水平線、波形曲線、下部水平線を連結した
切込みを所定間隔で複数本設け、且つ各波形曲線の中央
附近を通って切込みの各端部を結ぶ垂直な複数本の折線
を刻設して、左上・左下貼着片を備えた複数個の仕切片
を形成すると共に、下部水平線に沿って左下部連結板に
切欠部を穿設された左中仕切板を連設し、下端に折線を
介して内下蓋を連設し、 また後側板には、上端に折線を介して、外端に差込片を
付設した上蓋を連設し、下端に折線を介して外下蓋を連
設し、 また内仕切板の上端に折線を介して、右端に右下貼着部
を突設させた右下部連結板と、該連結板の上方に並設さ
れた、左端に右上貼着部を突設させた右上部連結板との
間に、左中仕切板と同様に所定間隔で複数本設けた切込
みと折線とで、右上・右下貼着片を備えた複数個の仕切
片を形成された右中仕切板を連設して； 左・右中仕切板を内側に折曲げ、左下貼着部と貼着片を
前側板に、右下貼着部と貼着片を内仕切板に夫々糊着し
たのち、貼着板、内仕切板及び内側板を内側に折曲げ、
貼着板を左側板に、右上貼着部と貼着片を後側板に夫々
糊着し、さらに右側板及び前側板を内側に折曲げ、右側
板を内側板に、左上貼着部と貼着片を内仕切板に夫々糊
着した、偏平状に折畳まれたものを起立させた箱本体内
に前後２列の複数の区画を有する中仕切を設けた中仕切
付包装箱である。

（作用） この中仕切付包装用箱は、各仕切片の上下を左・右の上
・下部連結板で連結固定しているので、自動機で箱に組
立てるさい糊付け、組立てなどの操作がやり易く、作業
能率の向上を計ることができる。

又自動機による組立が容易なので、大量生産方式に適し
ている。

又中仕切の各仕切片の上下を左右の上・下部連結板で固
定し、それを前側板、後側板及び内仕切板に糊着してい
るので、各仕切片の上下が安定していて、各区画に収納
物の自動挿入などがし易くなり、作業能率の向上に役立
つ。

又左中仕切板に切欠部を設けることにより、造られた包
装箱に挿入される製品の高さにより仕切片の高さを調整
できる。

（実施例） 本考案を一実施例を示す第１図〜第６図に基づき以下詳
述する。中仕切付包装箱１の展開図を示す第１図におい
て、箱用板紙などからなる台紙を用いて造られた、折線
ａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅ、ｆを介して右側板２、前側板３、
左側板４、後側板５、内側板６、内仕切板７、貼着板８
を横一方向に連設し、さらに右・左側板２、４には、そ
の上端に折線ｇ、ｋを介して同一形状のものを対称に配
した上内蓋９、９′を連設し、下端に折線ｈ、１を介し
て同一形状のものを対称に配した下内蓋１０、１０′を
連設し、また前側板３には、その上端と下端に折線ｉと
ｊを介して左中仕切板１１と内下蓋１２とを連設し、ま
た後側板５には、その上端と下端に、左右両端に若干の
切込みを入れた折線ｍを介して差込片１４を付設した上
蓋１３と、外下蓋１２′とを折線ｎとｏを介して連設
し、また内仕切板７にはその上端に折線ｐを介して後述
の右中仕切板１１′を連設している。

左中仕切板１１は、上内蓋９′側の右端に方形状の左下
貼着部１５を突設させた、折線ｉを介して前側板３に連
設された左下部連結板１６と、上内蓋９側の左端に方形
状の左上貼着部１７を突設させ、左下部連結板１６の上
方に並設された左上部連結板１８との間に、左上部連結
板１８側の上部水平線１９、斜行した波形曲線２０、左
下部連結板１６側の下部水平線２１を連結し且つ所定間
隔で複数本設けた切込み２２、及び下部水平線２１に沿
って左下部連結板１６に方形状に穿設して中仕切の高さ
を調整する切欠部２３、及び上部水平線１９の端部から
前側板５に垂直に下降して左上貼着部１７を区画する折
線ｑと、下部水平線２１の延長線上で左端から設けられ
た切込み２４の右端から、折線ｑに平行で波形曲線２０
の中央附近を通り上部水平線１９の端部に至る折線ｒ
と、折線ｒに平行で波形曲線２０の中央附近を通り上・
下部水平線１９、２１の端部を結ぶ折線ｓと、折線ｓに
平行で下部水平線２１端部から波形曲線２０の中央附近
を通り左中仕切板１１の上端に至る折線ｔと、折線ｔに
平行で下部水平線２１端部から上昇して左貼着部１５を
区画する折線ｕとの各折線ｑ〜ｕを備えて、仕切片２５
と両連結板１６、１８に連接した左上・左下貼着片２
６、２７とを夫々複数個形成されている。

右中仕切板１１′は、左中仕切板１１の切欠部２３のな
い構成と殆んど同じであって、貼着板８側の右端に方形
状の右下貼着部１５′を突設させて、折線ｐを介して内
仕切板７に連設された右下部連結板１６′と、内側板６
側の左端に方形状の右上貼着部１７′を突設させ、右下
部連結板１６′の上方に並設された右上部連結板１８′
との間に、左中仕切板１１の場合と同様な上部水平線１
９、波形曲線２０、下部水平線２１を連結した所定間隔
で複数本の切込み２２と、内仕切板７に垂直な折線ｑ、
ｒ、ｓ、ｔ、ｕとを設けて、仕切片２５と右上・右下貼
着片２６′、２７′とを夫々複数個形成されている。

次に本考案に係る中仕切付包装箱１の組立順序を第２図
〜第６図に基づいて以下説明する。

先づ左中仕切板１１及び右中仕切板１１′を、左・右下
部連結板１６・１６′に連接する左下・右下貼着部１５
・１５′と左右の下貼着片２７・２７′（第１図斜線部
分）に糊を塗布したのち、折線ｉ及びｐに従って内側に
折曲げ、前側板３及び内仕切板７に重合させて夫々を糊
着させる（第２図）。

続いて、貼着板８、及び内仕切板７に糊着された右中仕
切板１１′の右上貼着部１７′と右上貼着片２６′との
裏面（第２図斜線部分）に糊を塗布したのち、貼着板
８、内仕切板７及び内側板６を一緒に折線ｄに従って内
側に折曲げ、左側板４及び後側板５に重合させて後側板
５と右中仕切板１１′、左側板４と貼着板８を夫々糊着
させる（第３図）。

さらに前側板３に糊着された左中仕切板１１の左上貼着
部１７と左上貼着片２６との裏面、及び右側板２（第３
図斜線部分）に糊を塗布したのち、右側板２及び前側板
３を折線ｂに従って折曲げ、貼着板８、内仕切板７及び
内側板６の裏面に重合して、内仕切板７と左中仕切板１
１、右側板２と内側板６を夫々糊着する（第４図）。

次に第４図の偏平状のものを立てて左右から斜方向に力
を加えると、折線ａ、ｂ、ｃ…Ｓ、ｔ、ｕに従って折曲
がって第５図のように箱本体２８の内側に中仕切２９を
形成して開口するので、折線ｈ、１に従って折曲げた両
下内蓋１０、１０′の上に、折曲ｊに従って内側に折曲
げた内下蓋１２を重合し、さらに折線ｏに従って内側に
折曲げた外下蓋１２′を重合させて、適宜内下蓋１２に
糊着して底部を形成する。続いて折線ｇ、ｋに従って内
側に折曲げた両内蓋９、９′の上に、折線ｐに従って内
側に折曲げた上蓋１３を重合すると共に、折線ｍに従っ
て内側に折曲げた差込片１４を内部に差込んで上蓋を固
定して中仕切付包装箱１を形成する。第６図は第５図の
Ａ−Ａ断面図である。

この包装箱１は、箱本体２８の内側に形成された中仕切
２９の各区画に収納物を挿入して従来の箱と同様にして
使用される。

この場合、中仕切２９の各仕切片２５の上下を左右の上
・下部連結板１８、１８′；１６、１６′で連結固定し
ているので、自動機で箱に組立てるさい糊付け、組立て
などの操作がやり易く、作業能率の向上を計ることがで
きる。

又自動機による組立が容易なので、大量生産方式に適し
ている。

又箱本体２８内部における中仕切２９の各仕切片２５の
上・下を左右の上部・下部連結板１８、１８′；１６、
１６′で固定し、それを前側板３、後側板５及び内仕切
板７に糊着しているので、各仕切片２５の上下が安定し
ていて、各区画に収納物を自動挿入などがし易くなり、
作業能率の向上に役立つ。

又左中仕切板１１に切欠部２３を設けることにより、造
られた包装箱に挿入する製品の高さにより仕切片２５の
高さを調整できる。

上記の一実施例において、包装箱１の内部に区画を１０
個設けるために、左・右中仕切片１１、１１′に夫々仕
切片２５を４個設けたが、使用目的によって２個、３個
或は５個以上の仕切片２５を設けたり、または左・右中
仕切板１１、１１′に異なる数の仕切片２５を設けても
良い。

又底部を形成するのに、内側に折曲げられた両下蓋１
０、１０′の上に重合された内下蓋１２に外下蓋１２′
を重合して糊着したが、この代りに外下蓋１２′の下端
に上蓋１３と同様な差込片を付設し、その差込片を内部
に差込むようにしても良い。この場合内下蓋１２をなく
することができる。

（考案の効果） 本考案は上記の構成を有するので次の効果を奏する。

(1)中仕切の仕切片の上下を連結板で連結固定している
ので、自動機で箱を組立てるさい、糊付け、組立てなど
の操作がやり易く、自動機構造の簡易化、作業能率の向
上を計ることができ、原価低減に寄与する。

(2)仕切片の上下を連結板で固定し、それを前・後側板
及び内仕切板に糊着しているので、仕切片の上下が安定
して、各区画に収納物を自動挿入などがし易くなり、作
業能率が向上して作業コストの節減を計ることができ
る。

(3)自動組立てを容易にしたので、大量生産方式を採用
できて、企業利益の増大に貢献する。

(4)内部に多数の仕切りを有しながら扁平状に折畳み可
能としたので、輸送や保管に場所をとらず、間接経費の
節減に寄与する。

(5)左中仕切板に切欠部を設けているので、高さの違う
製品を一緒に収納する必要が需要家に生じたとき、全体
構成を変更することなく、仕切片の高さを調整すること
ができるため、用途に対する汎用性が大きなものとな
り、販売拡大に貢献できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は展開図、第２
図〜第５図は組立方法を説明するためのもので、第２図
〜第４図は平面図、第５図は斜視図、第６図は第５図の
Ａ−Ａ断面図である。 １…中仕切付包装箱、２…右側板、３…前側板、 ４…左側板、５…後側板、６…内側板、 ７…内仕切板、８…貼着板、 ９、９′…上内蓋、１０、１０′…下内蓋、 １１…左中仕切板、１１′…右中仕切板、 １２…内下蓋、１２′…外下蓋、１３…上蓋、 １４…差込片、１５…左下貼着部、 １５′…右下貼着部、１６…左下部連結板、 １６′…右下部連結板、１７…左上貼着部、 １７′…右上貼着部、１８…左上部連結板、 １８′…右上部連結板、１９…上部水平線、 ２０…波形曲線、２１…下部水平線、 ２２…切込み、２３…切欠部、 ２５…仕切片、２６…左上貼着片、 ２６′…右上貼着片、２７…左下貼着片、 ２７′…右下貼着片、２８…箱本体、 ２９…中仕切、 ａ、ｂ、ｃ……ｓ、ｔ、ｕ…折線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】右側板、前側板、左側板、後側板、内側
   板、内仕切板、貼着板を折線を介して横一方向に連設
   し、さらに左・右側板の夫々上・下端に折線を介して上
   ・下内蓋を連設し、 また前側板には、上端に折線を介して、右端に左下貼着
   部を突設させた左下部連結板と、該連結板の上方に並設
   された、左端に左上貼着部を突設させた左上部連結板と
   の間に、上部水平線、波形曲線、下部水平線を連結した
   切込みを所定間隔で複数本設け、且つ各波形曲線の中央
   付近を通って切込みの各端部を結ぶ垂直な複数本の折線
   を刻設して、左上・左下貼着片を備えた複数個の仕切片
   を形成すると共に、下部水平線に沿って左下部連結板に
   切欠部を穿設された左中仕切板を連設し、下端に折線を
   介して内下蓋を連設し、 また後側板には、上端に折線を介して、外端に差込片を
   付設した上蓋を連設し、下端に折線を介して外下蓋を連
   設し、 また内仕切板の上端に折線を介して、右端に右下貼着部
   を突設させた右下部連結板と、該連結板の上方に並設さ
   れた、左端に右上貼着部を突設させた右上部連結板との
   間に、左中仕切板と同様に所定間隔で複数本設けた切込
   みと折線とで、右上・右下貼着片を備えた複数個の仕切
   片を形成された右中仕切板を連設して； 左・右中仕切板を内側に折曲げ、左下貼着部と貼着片を
   前側板に、右下貼着部と貼着片を内仕切板に夫々糊着し
   たのち、貼着板、内仕切板及び内側板を内側に折曲げ、
   貼着板を左側板に、右上貼着部と貼着片を後側板に夫々
   糊着し、さらに右側板及び前側板を内側に折曲げ、右側
   板を内側板に、左上貼着部と貼着片を内仕切板に夫々糊
   着した、偏平状に折畳まれたものを起立させた箱本体内
   に前後２列の複数の区画を有する中仕切を設けた中仕切
   付包装箱。