JPH0612971Y2 - サスペンション制御装置 - Google Patents

サスペンション制御装置

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JPH0612971Y2
JPH0612971Y2 JP13655587U JP13655587U JPH0612971Y2 JP H0612971 Y2 JPH0612971 Y2 JP H0612971Y2 JP 13655587 U JP13655587 U JP 13655587U JP 13655587 U JP13655587 U JP 13655587U JP H0612971 Y2 JPH0612971 Y2 JP H0612971Y2
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damping force
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貴信 金子
建郎 高橋
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、サスペンション制御装置に係り、特に、減
衰力をハード側,ソフト側に変更可能であって、その減
衰力の切換えを電動モータの回転により行う方式のショ
ックアブソーバを備えたサスペンションの制御装置に関
する。
〔従来の技術〕
従来のサスペンション制御装置としては、例えば、本出
願人が先に提案した特開昭60−248419号公報に
記載されたものが知られている。
この従来技術は、所定の制御信号により減衰力を高,低
両方向に変更可能な減衰力可変ショックアブソーバと、
車両のバネ上及びバネ下間の相対変位量を検出する変位
量検出手段と、この変位量検出手段の検出値の変化方向
を判定する方向判定手段と、減衰力可変ショックアブソ
ーバの減衰力を適宜制御する制御手段とを備えて構成さ
れている。そして、方向判定手段の判定結果が車体の姿
勢変化に影響を与える加振方向であるときに、制御手段
により減衰力可変ショックアブソーバの減衰力を低下
(ソフト)させると共に、その他のときには、減衰力を
高める(ハード)という手法を採用し、これによって車
体に伝達される加振エネルギに対して制振エネルギを大
きくし、車体運動の迅速な抑制及び車輪の接地性の向上
等を図るようになっている。
ところで、上述した減衰力調整を行うため、ショックア
ブソーバの上部にステップモータを設け、ステップモー
タの回転軸にコントロールロッドを結合し、このコント
ロールロッドの回転によってショックアブソーバの作動
油が通過するオリフィスの開口面積を変更して、これに
よって減衰力をソフトからハードに又はハードからソフ
トにステップ状に切り換える構成のものがある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前述したステップモータを用いた従来例
にあっては、車両が例えば大きな突起等に乗り上げ、車
両のバネ上,バネ下間の相対変位,相対速度が著しく大
きい場合、ショックアブソーバのオリフィスに作用する
作動油の流体力が大きいことから、この状態でオリフィ
ス開口面積の変更により減衰力を切り換えると、ステッ
プモータの目標とするステップ数まで回転しないという
事態がしばしば招来されている。この事態に陥ると、オ
リフィスの開口面積(ステップモータの実際のステップ
数)とステップモータのステップ数目標値との関係がず
れてしまう,所謂,脱調現象が発生してしまい、特に、
ハード側に脱調してしまうと、的確な減衰力調整が不可
能になるとともに、乗り心地が悪化するという未解決の
問題点があった。
この考案は、このような従来の未解決の問題点に着目し
てなされたもので、バネ上,バネ下間の相対振動量が大
きく変化する所定の振動状態になったことを検出し、こ
の後、前記相対変位量が所定の振動収束化状態になった
ことを検出し、この検出後に電動モータの回転位置を必
ずイニシャライズすることにより、電動モータの回転位
置の目標値と実際の位置とのずれとを適宜修正し、これ
によって上記問題点を解決することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、この考案は、第1図の基本構
成図に示すように、車両のバネ上及びバネ下間に介装さ
れ減衰力をハード側,ソフト側に切換可能な電動モータ
を有するショックアブソーバと、車両のバネ上及びバネ
下間の相対的な振動状況に対応した信号を検出する相対
振動状況検出手段と、この相対振動状況検出手段の検出
信号に基づき前記ショックアブソーバの減衰力を調整す
る減衰力調整手段とを備えたサスペンション制御装置に
おいて、前記相対振動状況検出手段の検出信号の絶対値
が、第1の基準値より大きくなる所定振動状態か否かを
判断する振動状態判断手段と、この振動状態判断手段に
より所定振動状態にあると判断された場合、前記検出信
号の絶対値が、前記第1の基準値より小さい第2の基準
値に対して、該第2の基準値より小さい状態を所定時間
継続する振動収束化状態か否かを判断する振動収束化判
断手段と、この振動収束化判断手段により振動収束化状
態にあると判断された場合、前記電動モータの回転位置
のイニシャライズ指令を行うイニシャライズ指令手段と
を具備したことを特徴としている。
〔作用〕
この考案では、バネ上及びバネ下間の相対的変位,上下
加速度等の振動状況が相対振動状況検出手段により検出
され、この検出信号に基づき減衰力調整手段がショック
アブソーバの減衰力を適宜調整する。この調整は、ショ
ックアブソーバに搭載している電動モータをハード側,
ソフト側に回転させることによって行われる。
この場合において、相対振動状況検出手段の検出信号
は、振動状態判断手段及び振動収束化判断手段によっ
て、その絶対値が予め定めた第1の基準値より大きくな
った後、当該第1の基準値より小さい第2の基準値に対
して、当該第2の基準値より小さい状態を所定時間継続
する振動収束化状態になったか否か判断される。そし
て、最終的に振動収束化状態であると判断された場合、
イニシャライズ指令手段は、電動モータに対して回転位
置をイニシャライズするよう指令する。
このため、電動モータのイニシャライズは、第1,第2
の基準値を適宜定めることによって、高い突起等を通過
した後の比較的小さい相対変位の振動状態で適宜実行さ
れる。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
〔第1実施例〕 第2図乃至第12図は、この考案の第1実施例を示す図
である。
まず、構成について説明する。第2図において、10a
〜10dは車両の各車輪、11a〜11dは各車輪10
a〜10d及び車体間に装着された減衰力を変更できる
ショックアブソーバ、12a〜12dは車体のバネ下及
びバネ上間の相対変位量を検出する相対変位量検出部、
13は本装置全体を制御する制御装置である。
この内、ショックアブソーバ11a〜11dの各々は、
第3図に示すように、外筒20と内筒21とを有し複筒
オイル式に構成されている。内筒21の内側には、ピス
トンロッド22が軸方向に摺動自在に配設され、このピ
ストンロッド22の第3図における下端に、内筒21内
の上部の流体室Aとその下部の流体室Bとを画成するピ
ストン23が配設されており、更にピストンロッド22
の上端部は車体側部材24及び筒状のブラケット25に
ロックナット25Aで装着されている。そして、ブラケ
ット25に、駆動ピン65を下向きにし円周方向に位置
決めされたステップモータ26a(〜26d)が装着さ
れている。このステップモータ26a(〜26d)の駆
動ピン65はコントロールロッド27に連設され、この
コントロールロッド27が、ピストンロッド22内部の
軸方向に設けられた細長い開口28内に回動自在に延設
され、ステップモータ26a(〜26d)の駆動ととも
にコントロールロッド27が回動するようになってい
る。
ここで、66はステップモータ26a(〜26d)に固
着されたガイド、67はOリング、68はストッパを各
々示す。また、69はステップモータ26a(〜26
d)に一体的に固着された保持部材、70は取り付け用
のボルトを各々示す。更に、71は取り付け用のカラー
である。
一方、前記ピストンロッド22の第3図における下部に
は、前記開口28に連通する筒状の油路30が形成さ
れ、この油路30の内周に当接し回動可能なようにして
コントロールロツド27の下端に一体的に成形されたロ
ータリーバルブ(減衰力切換弁)31が設けられてい
る。ロータリーバルブ31は、第4図,第5図に示すよ
うに、内部流路32を有し且つ筒状で下面開放形に形成
されている。また、ロータリーバルブ31の側面にはス
リット溝33が形成され、このスリット溝33に対向す
るピストンロッド22の側面所定位置には円形状のオリ
フィス穴34が設けられている。このため、ステップモ
ータ26a(〜26d)が回転すると、この回転力がコ
ントロールロッド27を介してロータリーバルブ31に
伝達され、このバルブ31が回転する。これによって、
スリット溝33も回転することとなり、スリット溝33
はオリフィス穴34に対して全閉位置から全開位置まで
を連続的にとり得ることとなり、シャッタ機能を果た
す。従って、スリット溝33がオリフィス穴34に対し
て「開」位置をとる場合は、内部流路32,油路30を
介して流体室Aと流体室Bとが連通されるようになり、
またスリット溝33がオリフィス穴34に対して「閉」
位置をとる場合は、上述とは反対に流体室A及び流体室
Bが遮断されることとなる。
更に、前記ピストン23には、これにより画成した流体
室A及びB内の作動流体(作動油)Eを通過させる比較
的細孔でなる伸び側オリフィス38及び縮み側オリフィ
ス39が穿設されている。また、38A,39Aは減衰
弁である。
ここで、第3図又は第4図において、42,42はロー
タリーバルブ31用のストッパを示し、43はショック
アブソーバ本体を収納するダストカバーを示す。また、
流体室Bは図示しないベースバルブ部を介して内筒21
及び外筒22間の流体室Cに連通されている。
従って、前述のようにロータリーバルブ31のスリット
溝33とピストンロッド22のオリフィス穴34とが対
向し一部開又は全開状態になっている場合において、ピ
ストンロッド22がその縮み方向に移動する場合には、
流体室Bから作動流体Eが、油路30,内部流路32及
びスリット溝33、オリフィス穴34を介して流体室A
に流入するとともに、縮み側オリフィス39を介しても
流体室Aに流入する。一方、ピストンロッド22がその
伸び側に移動する場合には、上述とは反対に、作動流体
Eが流体室AからBに流入する。この場合、ステップモ
ータ26a(〜26d)の回転角度が調節され、スリッ
ト溝33とオリフィス穴34の開度が調節されると、作
動流体Eの流通抵抗が可変され、これにより減衰力が可
変されるようになっている。
本実施例では、ステップモータ26a(〜26d)の回
転角度をステップ状に変更し、減衰力をステップ状に切
り換えるようになっている。つまり、ステップモータ2
6a〜26dの各々が有する2相の励磁コイルに対し
て、制御装置13からステップ数に対応した通電パター
ンのパルス駆動信号が供給されるようになっている。そ
して、ステップ数が零では、前記スリット溝33がオリ
フィス穴34に対して全開となり、ピストン速度を一定
とすると、減衰力が最も低いソフトな制振状態となる。
また、通電パターンを変えてステップ数を1だけ増加さ
せる毎に、ステップモータ26a〜26dが全開位置か
らステップ角θづつ閉位置方向へ回転し、減衰力をハー
ド側にステップ状に切り換える。そして、ステップ数が
最大ステップ数n(例えば10)に達すると全ステップ
角はnθとなり、スリット溝33がオリフィス穴34に
対して全閉となり、ピストン速度を一定とすると、減衰
力は最も高いハードな制振状態となる。これとは反対
に、ステップ数をn,…,1,0と減小させることによ
り、ハードからソフトな制振状態を得ることができる。
このステップ状に変化する伸び側,縮み側毎の減衰力特
性の一例は、第7図に示されている。
一方、ショックアブソーバ11a〜11dのダストカバ
ー43の内周面に、外筒20及びピストンロッド22の
軸方向の相対変位量(即ち車両のバネ上,バネ下間の相
対変位量)を検出する変位量検出コイル50が巻装さ
れ、その相対変位量は、カバー43と外筒20の重なり
合う量の変化によるインダクタンスの変化として検出さ
れるようになっている。そして、変位量検出コイル50
は、図示しないLC発振回路の発振周波数を決定するコ
イルとなっており、当該LC発振回路からはバネ上,バ
ネ下間の相対変位量に応じた周波数の出力が得られ、こ
の出力が図示しない周波数/電圧変換回路に出力される
ようになっている。このため、周波数/電圧変換回路か
らは、上記相対変位量に応じた電圧出力でなる変位量検
出信号D〜Dが後述する制御装置13に出力される
ようになっている。
ここで、変位量検出コイル50,図示しないLC発振回
路及び周波数/電圧変換回路により前述した相対変位量
検出部12a〜12dが各々構成されている。ここで、
LC発振回路(コイルを除く),周波数/電圧変換回路
は制御装置13内に搭載してもよい。
制御装置13は、第6図に示すように、マイクロコンピ
ュータ55と、相対変位量検出部12a〜12dの検出
信号D〜Dを切り換えるマルチプレクサ56と、こ
のマルチプレクサ56により選択されたアナログ量の検
出信号をデジタル信号に変換するA/D変換器57と、
マイクロコンピュータ55から出力されたデジタル量の
制御信号に基づいてステップモータ26a〜26dを駆
動するトランジスタを有したステップモータ駆動回路5
8とにより構成されている。
マイクロコンピュータ55は、図示しないI/Oポート
と中央処理装置(以下、「CPU」という)とRAM,
ROM等から成るメモリとを含んで構成され、メモリに
予め格納されている所定のプログラムに基づいて後述す
る演算及び制御処理を実行する。
次に、上記第1実施例の動作を説明する。
車両のイグニッションスイッチ(図示せず)がオン状態
になると、制御装置13のマイクロコンピュータ55に
おいてタイマクリア等の初期設定が行われた後、所定の
メインプログラムに基づき処理が行われる。この処理中
において、所定時間(例えば20msec)毎のタイマ割込
み処理として第8図乃至第11図に示す処理が順次、シ
ョックアブソーバ11a〜11d毎に実行される。
まず、第8図によりステップ数目標値を設定するための
処理手順を説明する。
同図のステップでは、マイクロコンピュータ55のC
PUはマルチプレクサ56を切り換え、A/D変換器5
7を介して該当する相対変位量検出部12a(〜12
d)からの相対変位信号D(i=1〜4)を読み込
み、次いでステップに移行する。
ステップでは、ステップで読み込んだ相対変位信号
(〜D)に基づいてこれに対応する相対変位量X
(i=1〜4)を演算するとともに、予めメモリに格
納している相対変位量の中立値Xを読み出す。
次いで、ステップに移行し、バネ上及びバネ下間の相
対変位量に係る振動状況を調べるために、XiA=X
(i=1〜4)を演算して中立位置Xからの絶対
変位量を求めるとともに、相対変位量Xを微分しその
相対変位速度とうを求め、ステップに移行する。
ステップでは、ステップで求めたXiAが、XiA≧0
であるか否かを判断する。この判断により、相対変位量
がその中立値Xに対してプラス側(即ち、伸び
側:例えば第12図t〜t参照)に偏っているか、
又は、マイナス側(即ち、縮み側:例えば同図t〜t
参照)に偏っているかが判定される。
そして、ステップでXiA≧0の場合は、引き続いてス
テップに移行し、相対変位速度<0か否かが判断
される。この判断は、第12図における相対変位量X
の曲線の傾きを判断するもので、≧0の場合は、結
局、相対変位量Xが中立位置から伸び側へ離間する方
向へ変化している状態であり(例えば第12図のt
間参照)、一方、<0の場合は、伸び側方向に
離間していた変位が中立位置に復帰する方向に変化して
いる状態(例えば第12図のt〜t間参照)であ
る。
また、ステップでXiA<0の場合は、引き続いてステ
ップに移行し、ステップと同様に相対変位速度
<0か否かが判定される。この結果、<0の場合
は、相対変位量Xが中立位置から縮み側方向へ離間す
るよう変化している状態となり(例えば第12図のt
〜t間参照)、一方、≧0の場合は、縮み側方向
に離間していた変位が中立位置に復帰するよう変化して
いる状態(例えば第12図のt〜t間参照)であ
る。
このため、ステップにおいて「NO」及びステップ
において「YES」の場合は、両者共、中立位置から離
間する方向に変化しているので、ステップに移行す
る。
ステップでは、ステップモータ26a(〜26d)の
ステップ数目標値Sに、所定のソフト状態に対応した
ステップ数γ(例えば、オリフィスの全開に対応する
値)をセットして、リターンする。
一方、ステップにおいて「YES」及びステップに
おいて「NO」の場合は、両者共、中立位置に復帰する
方向に変化しているので、ステップに移行し、ステッ
プ数目標値Sにハード状態の所定通常値に対応するス
テップ数γ(例えば、オリフィスの全閉に対応する
値)をセットし、リターンする。
以上の処理によって、ステップモータ26a(〜26
d)に対する相対変位量Xに応じたソフト,ハードの
2段階の適宜なステップ数目標値Sが設定される。
更に、第9図に基づいてステップモータ26a(〜26
d)のステップ角制御の処理手順を説明する。
同図において、ステップでは、マイクロコンピュータ
55は現在指令されているステップ数Sを読み出し、
次いでステップにおいて前記第8図のステップ,
により指令されたステップ数目標値Sを読み出す。そ
して、ステップモータ26a(〜26d)の回転方向を
決めるため、ステップ,において、S−S
0、S−S≠0か否かの判断を各々行う。
そして、ステップでS−S>0の場合、例えば第
12図のt−t間の如く、ステップアップが必要と
して、ステップに移行し、現在のステップ数S(例
えば「0」)より一段高いステップ数(例えば「1」)
に相当する通電パターンがステップモータ駆動回路56
に出力される。これによってステップモータ26a(〜
26d)は、それまでのステップ角が零からθだけステ
ップ状にハード側に回転する。この後、ステップにお
いて、「S+1」をステップ数Sにセットし、これ
によりステップにおける現在のステップ数Sの更新
を行い、リターンする。
同様にして、ステップでS−S≦0であり、ステ
ップにおいて「YES」の場合は、S−S<0の
ときであるから、例えば第12図のt−t間の如
く、ステップダウンが必要であるとして、ステップ,
の処理を行う。ステップでは上述とは反対に2ステ
ップダウンが指令され、ステップでは「S−2」が
ステップ数Sにセットされ、リターンする。なお、ス
テップダウンの場合は、ソフト側への回転であるから作
動流体の圧力も小さく、2ステップ毎としてその速度を
早めることができるが、そのステップ数は任意である。
一方、ステップにおいてNOの場合は、S=S
ときであるから、ステップモータ26a(〜26d)の
回転更新が指令されることなく、メインプログラムにリ
ターンする。
このようにしてステップモータ26a(〜26d)に対
する指令がなされると、その励磁コイルが前述の如く所
定のパルス駆動信号により励磁され、これによりショッ
クアブソーバ11a〜11dの減衰力が例えば第12図
の如く調整され、所望の制動状態が得られる。
さらに、第10図に基づき大突起等による相対変位量X
の比較的大きい制動状態か否かを判断する処理手順を
説明する。この処理は、プログラムのバックグラウンド
で行われる。
同図のステップ,では、前述した第8図のステップ
,と同一の処理が行われる。次いで、第10図のス
テップでは、|X−X|>|α|か否かを判断
する。±αは中立位置Xからの予め定めた値(第1
の基準値)である。
このステップの処理で「YES」と判断されると、ス
テップでカウンタにかかるタイマ値Tに設定値T
セットし、ステップに移行する。またステップで
「NO」の場合は、ステップに移行し、タイマ値T=
0か否かを判断してT≠0の場合、前記ステップに移
行する。
次いで、ステップでタイマ値Tをデクリメントし、ス
テップでタイマ値Tが零か否かを判断する。この判断
で、タイマ値Tが零でない場合は、ステップに移行し
て、相対変位の高い振動が発生してから所定時間T
過か否かを示すタイマフラグFに「1」をセットするか
又はそのフラグ状態を維持してリターンする。
一方、ステップ又は前述したステップの判断で、タ
イマ値Tが零になった場合は、所定時間Tが経過した
として、ステップにてタイマフラグFに「0」をセッ
トし、リターンする。
このため、第12図の例では、時間t以前でタイマフ
ラグFが0であり、それ以降の所定時間T内は、タイ
マフラグFが1となる。
続いて、第11図に基づいてステップモータ26a(〜
26d)のイニシャライズを指令する処理手順を説明す
る。
まず、同図のステップでは、上述したタイマフラグF
=1か否かをチェックして、イニシャライズのために設
定した所定時間T内か否かを判断する。この判断で、
F≠1の場合はメインプログラムにリターンし、一方、
F=1の場合はステップ,に移行する。このステッ
プ,では、前述した第8図のステップ,と同一
の処理が行われ、次いでステップに移行する。
ステップでは、|X−X|>|α|か否かを判
断する。±αは中立位置Xからの予め定めた値(第
2の基準値)であり、|α|<|α|となってい
る。
このステップの処理で「YES」と判断されると、相
対変位量の振動振幅が未だ第2の基準値α以下となる
振動収束状態には至っていないとして、ステップに移
行し、カウンタのカウント値CTをクリアして後述する
ステップに移行する。またステップで、「NO」と
判断されると、上述の振動収束化状態に入ったとして、
ステップに移行してカウント値CTをインクリメント
し、この後ステップに移行する。
ステップでは、CPUは、カウント値CTが予め設定
した所定時間Tに相当する所定基準値CTより小さ
いか否かをチェックする。つまり、この判断で、CT<
CTの場合は、上述の振動収束化状態に入ってから未
だ所定時間Tが経過していないとして、リターンす
る。
一方、ステップで、CT≧CTの場合は、上述の振
動収束化状態に入ってから所定時間Tが経過したとし
て、ステップにてカウント値CTをクリアし、ステッ
プにてステップモータ26a(〜26d)にイニシャ
ライズ指令を出力して、リターンする。
第12図の例では、2回目の継続カウントによって所定
時間Tの経過が確認され、この時間T経過後にイニ
シャライズ指令が所定時間T経過まで出される。
この結果、マイクロコンピュータ55は、ステップモー
タ駆動回路55を介してステップモータ26a(〜26
d)に、モータ回転位置をソフト状態に対応するオリフ
ィス全開位置(基準位置)まで戻すパルス駆動信号を出
力して、イニシャライズさせる。
以上の第8図乃至第11図の処理は、所定時間毎に且つ
ショックアブソーバ11a〜11d毎に順次行われる。
このように本実施例では、車両が例えば大突起通過した
後には、必ず、振動収束化状態を検出してイニシャライ
ズを実行する。このため、大突起等を通過するに際して
減衰力調整がなされ前述した脱調現象が生じても、その
後必ずステップモータ26a〜26dのイニシャライズ
が実行されるため、ステップのずれが自動的且つ強制的
に修正され、これがため、例えば大突起通過後に減衰力
がハード側に偏り、その後の不整路等で乗り心地が悪化
するという事態を的確に回避できる。
ここで、相対変位量検出部12a〜12d及び第8図の
ステップ,の処理により相対振動状況検出手段が形
成され、第8図のステップ〜及び第9図の各処理に
よって減衰力調整手段が形成され、第10図の各処理に
よって振動状態判断手段が形成され、第11図のステッ
プ〜の処理によって振動収束化判断手段が形成さ
れ、同図のステップの処理によってイニシャライズ指
令手段が形成されている。
(第2実施例) 次に、この発明の第2実施例を第13図乃至第15図に
基づき説明する。
この第2実施例は、前述した第1実施例が相対振動状況
検出信号として相対変位量を直接扱っていたのに対し、
相対変位量から相対変位速度を演算してこの値に基づき
第1実施例と同様の処理を行うものである。
この第2実施例の構成は第1実施例と同一になっており
(従って、構成の符号は同一とする)、マイクロコンピ
ュータ55では、前述した第8,9図の処理の他に、第
13,14図の処理を所定時間のタイマ割込み処理とし
て実行し、その結果、一例として第15図に示すタイマ
チャート(同図で、ステップ数目標値,減衰力の制御は
第1実施例と同様であるから、その図示を省略してい
る)が得られるようになっている。
これを第1実施例と比較しながら説明する。
第13図で、第10図と同様に、比較的大きい振動状態
か否かが判断される。この処理はプログラムのバックグ
ラウンドで行われる。
つまり、CPUは、同図のステップaにおいて、現在
の該当する相対変位信号D(i=1〜4)を読み込
み、ステップaにおいて前回の該当する相対変位信号
(i=1〜4)をメモリから読み出す。そして、ス
テップbで、それらの信号値から相対変位速度
演算し、ステップaで、=0からの予め定めた値
±β(第1の基準値)に対して||>|β|か
否かの判断が成される。
そして、この判断如何に応じて、ステップ〜に移行
し、前述した第10図のステップ〜と同様の処理を
行う。このため、タイマフラグFが「1」にセットされ
ると、高い突起等を通過していることとなる。
さらに第14図で、第11図と同様に、ステップモータ
26a(〜26d)のイニシャライズを指令する処理手
順を説明する。
第14図では、第11図のステップ〜の代わりに、
ステップa,aの処理が介挿されており、それ以外
り処理は第11図と同様になっている。つまり、第14
図のステップではタイマフラグF=1か否かを判断
し、ステップaでは相対変位速度をメモリから読
み出し、ステップaでは=0からの予め設定した
基準値±β(第2の基準値:|β|<|β|)に
対して、||>|β|か否かを判断し、「YE
S」ならばステップに移行し、「NO」ならばステッ
プに移行して、以下、第1実施例と同様に処理する。
この結果、第15図の例にあっては、タイマフラグFが
「1」となっている状態において、3回目の継続カウン
トにより所定時間Tの経過が確認され、この時間T
経過時に第1実施例と同様のイニシャライズ指令がなさ
れる。
このため、本第2実施例によっても、第1実施例と同等
の効果が得られる。
ここで、第13図の各処理によって振動状態判断手段が
形成され、第14図のステップ〜の処理によって振
動収束化判断手段が形成され、同図のステップの処理
によってイニシャライズ指令手段が形成されている。
なお、前述した各実施例では、相対振動状況検出手段に
用いる検出情報として、バネ上,バネ下間の相対変位量
又はこの微分値である相対変位速度を用いるとしたが、
この考案は必ずしもこれに限定されることなく、例え
ば、車両のバネ上,バネ下の各々に上下方向加速度セン
サを配設し、このセンサからの加速度信号に基づいて前
述したイニシャライズを実行する構成としてもよい。
また、前述した各実施例では、相対変位量X又は相対
変位速度が中立値X又は零レベルから離間する方
向に移動し第1の基準値α又はβを越えた時点(例
えば第12図のt参照)でタイマフラグFに「1」を
セットするとしたが、この時点では単にこの点を通過し
たことを示すフラグを立て、このフラグの状態に基づき
相対変位量X又は相対変位速度が中立値X又は
零レベルに戻る方向に移動し第1の基準値α又はβ
を越えた時点(例えば第12図のt参照)で、前述し
たタイマフラグFに「1」をセットするとしてもよく、
この場合いには、大きな突起等を通過した後であるから
所定時間Tの設定が容易になる。
さらに、前述した各実施例では、大きな突起が連続する
突起群等して通過する場合には、この最後の大きな突起
を通過して時点で、前述したタイマフラグFに「1」を
セットするとしてもよい。
さらにまた、この考案は、深く且つ急峻な凹所を通過す
る場合にも同様に適用可能なものである。
〔考案の効果〕
以上説明してきたように、この考案によれば、バネ上,
バネ下間の相対振動量が大きく変化する所定の振動状態
になったことを検出し、この後、相対振動量が所定の振
動収束化状態になったことを検出し、この検出後に必ず
電動モータの回転位置をイニシャライズするとしたた
め、所定の振動状態及び振動収束化状態を判断するため
の第1,第2の基準値及び所定時間を適宜な値に設定し
ておくことにより、大突起等を通過するに際しての相対
振動量の大きな変化によってショックアブソーバの作動
油の流体圧力が大きくなることに起因した電動モータの
回転目標位置と実際の位置とのずれを、このずれを助長
しない適宜なタイミングで修正でき、所謂、脱調現象を
的確に排除することができることから、従来のような大
突起等の通過後にショックアブソーバの減衰力がハード
又はソフト側の一方に偏るという事態を的確に回避で
き、その後の制振不足,制振過多による乗り心地の悪
化,車両姿勢の不安定化を的確に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の概要を示す基本構成図、第2図はこ
の考案の第1実施例における車両の概略構成図、第3図
は第1実施例におけるショックアブソーバの概略を示す
部分断面図、第4図は第1実施例におけるロータリーバ
ルブを示す軸方向の断面図、第5図はロータリーバルブ
のスリット溝及びピストンロッドのオリフィス穴を説明
するための斜視図、第6図は第1実施例の制御装置の構
成を示すブロック図、第7図は第1実施例におけるショ
ックアブソーバの減衰特性を示すグラフ、第8図乃至第
11図は各々第1実施例における制御装置で実行される
処理手順を示すフローチャート、第12図は第1実施例
の処理の一例を示すタイムチャート、第13図及び第1
4図は各々この考案の第2実施例における制御装置で実
行される第2実施例特有の処理手順を示すフローチャー
ト、第15図は第2実施例の処理の一例を示す第2実施
例特有のタイムチャートである。 図中、11a〜11dはショックアブソーバ、12a〜
12dは相対変位量検出部、13は制御装置、26a〜
26dは電動モータとしてのステップモータである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤代 武史 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−15007(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両のバネ上及びバネ下間に介装され減衰
    力をハード側,ソフト側に切換可能な電動モータを有す
    るショックアブソーバと、車両のバネ上及びバネ下間の
    相対的な振動状況に対応した信号を検出する相対振動状
    況検出手段と、この相対振動状況検出手段の検出信号に
    基づき前記ショックアブソーバの減衰力を調整する減衰
    力調整手段とを備えたサスペンション制御装置におい
    て、 前記相対振動状況検出手段の検出信号の絶対値が、第1
    の基準値より大きくなる所定振動状態か否かを判断する
    振動状態判断手段と、この振動状態判断手段により所定
    振動状態にあると判断された場合、前記検出信号の絶対
    値が、前記第1の基準値より小さい第2の基準値に対し
    て、該第2の基準値より小さい状態を所定時間継続する
    振動収束化状態か否かを判断する振動収束化判断手段
    と、この振動収束化判断手段により振動収束化状態にあ
    ると判断された場合、前記電動モータの回転位置のイニ
    シャライズ指令を行うイニシャライズ指令手段とを具備
    したことを特徴とするサスペンション制御装置。
JP13655587U 1987-09-07 1987-09-07 サスペンション制御装置 Expired - Lifetime JPH0612971Y2 (ja)

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US5627443A (en) * 1994-04-06 1997-05-06 Unisia Jecs Corporation Method of driving stepping motor

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