JPH0612467U - ストリップの連続酸洗ライン - Google Patents

ストリップの連続酸洗ライン

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JPH0612467U
JPH0612467U JP5196092U JP5196092U JPH0612467U JP H0612467 U JPH0612467 U JP H0612467U JP 5196092 U JP5196092 U JP 5196092U JP 5196092 U JP5196092 U JP 5196092U JP H0612467 U JPH0612467 U JP H0612467U
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JP
Japan
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pickling
tank
hydrochloric acid
sulfuric acid
scale
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Pending
Application number
JP5196092U
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English (en)
Inventor
英一郎 笠戸
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】塩酸酸洗後の良好な表面性状を確保し、塩酸酸
洗以上に酸洗の高速化を図る。 【構成】タンデム配置のたとえば3つの酸洗槽を有し、
熱間圧延後のストリップSを前記3つの酸洗槽を連続的
に通過させ、前記ストリップS表面に形成されたスケー
ルを酸洗によって除去する連続酸洗ラインにおいて、前
記3つの酸洗槽は、第1槽ならびに第3槽を塩酸酸洗槽
とし、第2槽を硫酸酸洗槽とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、熱間圧延後のストリップ表面に形成されたスケールを除去するスト リップの連続酸洗ラインに関する。
【0002】
【従来の技術】
熱間圧延後のストリップに表面処理を行う場合、その前処理として、ストリッ プ表面に形成されたスケールを除去し、ストリップ表面を清浄化し、表面処理層 の密着性、均一性、使用性能の向上を図る必要がある。 そこで、熱間圧延後のストリップをタンデム配置の複数の酸洗槽を有する連続 酸洗ラインを通過させて、前記ストリップ表面に形成されたスケールを酸洗によ って除去する連続酸洗が実施されている。
【0003】 一方、近年のバッチ式酸洗から連続酸洗への移行に伴い、硫酸酸洗に代わって 塩酸酸洗が主流となり、現在、国内における酸洗ラインのうち約40%が塩酸酸 洗である。これは、塩酸による酸洗特性が硫酸より優れているためであり、具体 的には、 (1)塩酸酸洗の方が、硫酸酸洗に比べ酸洗速度が速いこと(図4参照)。 (2)塩酸酸洗の方が、酸洗後のストリップ表面が滑らかで、かつ光沢があるこ と。 等が挙げられる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、塩酸酸洗には、次のような欠点もある。すなわち、 (1)塩酸酸洗の方が硫酸酸洗より腐食減量が少ないため、内層スケール(FeO) の脱スケール速度は硫酸酸洗よりも遅いこと。 (2)塩酸は、硫酸に比べ高価であること。 (3)塩酸酸洗は、温度よりも濃度に依存するため、図4に示すように、酸温度 上昇による脱スケール性の効果はあまりなく、しかもヒュームロスが大きいこと 。 等である。
【0005】 そこで、本考案の主たる課題は、塩酸酸洗後の良好な表面性状を確保し、塩酸 酸洗以上に酸洗の高速化を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述のような塩酸と硫酸との酸洗特性の相違は、スケールに対する溶解能の差 に起因するもので、図2に示すように、硫酸(H2SO4)は、スケール内に存在する クラック(図示しない)から浸透して下層の比較的溶解性の良好な内層スケール (FeO)および地鉄(Fe)と反応して溶解を促進するとともに、地鉄(Fe)から発 生する水素のガス圧力あるいはスケール中に内在する応力によってスケールを剥 離するものである。これに対し、塩酸(HCl)は、スケールを外層から順次溶解し てゆく特徴がある。
【0007】 そこで、上記のような塩酸と硫酸の特徴を踏まえて、本考案を以下の構成とし た。 すなわち、本考案は、タンデム配置の複数の酸洗槽を有し、熱間圧延後のスト リップを前記複数の酸洗槽を連続的に通過させて、前記ストリップ表面に形成さ れたスケールを酸洗によって除去する連続酸洗ラインにおいて、 前記複数の酸洗槽は、第1槽ならびに最終槽を塩酸酸洗槽とし、それらの中間 槽に少なくとも1槽以上の硫酸酸洗槽を設けたものである。
【0008】
【作用】
本考案では、ストリップの酸洗ラインにおいて、タンデム配置の複数の酸洗槽 は、第1槽ならびに最終槽を塩酸酸洗槽とし、それらの中間槽に少なくとも1槽 以上の硫酸酸洗槽を設けた。 したがって、熱間圧延後のストリップが上記酸洗ラインを通過する過程におい て、第1槽の塩酸浴中にて、塩酸により外層スケールの溶解が行われ、次いで次 槽の硫酸酸洗槽において、硫酸により内層スケールの溶解が行われるため、従来 の塩酸酸洗と比較した場合、内層スケールの溶解に関しては、硫酸酸洗の効果が 現出し、脱スケール時間の短縮が可能となる。また、比較的安価な硫酸を用いる ため、酸液使用のコストも低減できる。前述のように、硫酸酸洗後のストリップ の表面性状は決して良好ではないが、最終槽の塩酸酸洗槽において、再び塩酸酸 洗が行われ、最終的なスケールの溶解が行われるため、最終的には滑らかな表面 性状を得ることが可能となる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明を図面に示す実施例によりさらに具体的に説明する。 前述のように、塩酸酸洗の方が硫酸酸洗に比べ脱スケール速度が速いのは、図 2に示すように、塩酸(HCl)は、外層スケール(Fe2O3 ,Fe3O4)との反応が良好 で、外層より順次スケールが溶解することによるものである。一方、硫酸(H2SO4 )は、内層スケール(FeO)および地鉄(Fe)との反応は良好であるが、外層スケ ール(Fe2O3 ,Fe3O4)との反応が極めて悪い。この脱スケール機構を利用したの が本考案であり、本考案の一実施例を図1に示す。
【0010】 図1に示すように、タンデム配置のたとえば3つの酸洗槽すなわち第1槽1、 第2槽2および第3槽3を有し、第1槽1ならびに第3槽3は塩酸酸洗槽とされ 、第2槽は硫酸酸洗槽とされている。 また、前記各槽内の入側および出側には、浸漬ロール4,4が配設され、スト リップSを各槽内の酸液に浸漬するようになっている。この場合、各槽内におけ る浸漬ロール4,4のうち少なくとも一方が昇降自在とする(図3参照)のが望 ましく、浸漬ロール4の昇降によって浸漬時間の調整を行い、オーバーピックル を防止して、地鉄を荒らすことがないようにされている。
【0011】 さらに、第1槽1と第2槽2の間および第2槽2と第3槽3の間には、リンガ ーロール5が配設されており、次槽への酸液持込みを最小限に抑え、次槽におけ る酸洗を良好に行わせるようになっている。なお、リンガーロール5はガイドロ ールを兼ねている。
【0012】 かかる連続酸洗ラインでは、ストリップSの通過過程において、第1槽1の塩 酸浴中にて、塩酸により外層スケール(Fe2O3 ,Fe3O4)の溶解が行われた後、次 の第2槽2において、硫酸による内層スケール(FeO)の溶解が行われる。ここで 、従来の塩酸酸洗と比較した場合、内層スケールの溶解に関しては、硫酸酸洗の 効果が現出し、これにより、脱スケール時間の短縮あるいは槽長の短縮が可能と なる。また、塩酸酸洗によって外層より順次脱スケールを行った後に硫酸酸洗を 行うため、硫酸酸洗に効果のあるスケールブレーキングレベラの必要性もなくな る。 そして、第2槽2で硫酸酸洗が行われた後、最終第3槽3において、滑らかな 表面性状を得るため、塩酸酸洗が行われる。 したがって、本考案では、塩酸酸洗後の良好な表面性状を確保することができ るとともに、塩酸酸洗以上に酸洗の高速化を図ることができる。しかも、低コス トで脱スケールを行うことができる。
【0013】
【考案の効果】
以上の通り、本考案によれば、酸洗後の良好な表面性状が得られるとともに、 脱スケール時間の短縮を図ることができる。また、酸液使用のコストも低減でき る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す概要図である。
【図2】塩酸と硫酸のスケールに対する溶解能を説明す
る図である。
【図3】オーバーピックル防止策を説明する図である。
【図4】酸濃度、酸温度と酸洗時間の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…第1槽(塩酸酸洗槽)、2…第2槽(硫酸酸洗
槽)、3…第3槽(塩酸酸洗槽)、4…浸漬ロール、5
…リンガーロール、S…ストリップ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンデム配置の複数の酸洗槽を有し、熱間
    圧延後のストリップを前記複数の酸洗槽を連続的に通過
    させて、前記ストリップ表面に形成されたスケールを酸
    洗によって除去する連続酸洗ラインにおいて、 前記複数の酸洗槽は、第1槽ならびに最終槽を塩酸酸洗
    槽とし、それらの中間槽に少なくとも1槽以上の硫酸酸
    洗槽を設けたことを特徴とするストリップの連続酸洗ラ
    イン。
JP5196092U 1992-07-23 1992-07-23 ストリップの連続酸洗ライン Pending JPH0612467U (ja)

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JP5196092U JPH0612467U (ja) 1992-07-23 1992-07-23 ストリップの連続酸洗ライン

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JP5196092U JPH0612467U (ja) 1992-07-23 1992-07-23 ストリップの連続酸洗ライン

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5290328U (ja) * 1975-12-27 1977-07-06
JPS58137723U (ja) * 1982-03-11 1983-09-16 福田 正夫 雨漏防止瓦
JPS59142322U (ja) * 1983-03-15 1984-09-22 株式会社屋根技術研究所
JP2005281775A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Jfe Steel Kk 表面性状に優れる熱延鋼板の製造方法

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