JPH06121609A - 水草刈り機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 刈刃（１６）（１７）によって刈取った水草をコンベア
（１５）によって取込む水草刈り機において、前記コン
ベア（１５）により取込まれる水草を圧縮する加圧手段
（２５）を設けたもので、前記加圧手段（２５）によっ
て水草を圧縮して水草を嵩低くし、また水草の保水量を
低減して軽量にするから、台船（１）上に貯留可能な水
草量を容易に増量させることができ、台船（１）上に貯
留した水草を運搬船または岸などに降す作業の回数を容
易に低減でき、水草の刈取作業能率の向上並びに刈取っ
た水草の後処理作業性の向上などを容易に図ることがで
きるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば湖及び池などに自
生する水草を刈取って除去する水草刈り機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、刈刃及び取込コンベアを備えた刈
取部を台船の前側に装備し、台船を前進させ乍ら刈取作
業を行う技術があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、コン
ベアによって搬送する水草を台船上に貯留する場合、水
草が嵩張り、また水草の保水量が多いので重くなり、台
船上に多量の水草を容易に貯留し得ず、そのため水草を
岸まで運搬する専用の船に台船上の水草を積み換える作
業、または台船を岸に移動させて水草を降す作業などを
頻繁に行う必要がある等の作業上の問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、刈刃
によって刈取った水草をコンベアによって取込む水草刈
り機において、前記コンベアにより取込まれる水草を圧
縮する加圧手段を設けたもので、前記加圧手段によって
水草を圧縮して水草を嵩低くし、また水草の保水量を低
減して軽量にするから、台船上に貯留可能な水草量を容
易に増量させ得、台船上に貯留した水草を運搬船または
岸などに降す作業の回数を容易に低減し得、水草の刈取
作業能率の向上並びに刈取った水草の後処理作業性の向
上などを容易に図り得るものである。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図１は加圧手段部の側面図、図２は全体の側面
図、図３は同平面図、図４は正面図、図５は刈取部側面
図であり、平面視Ｈ形の台船（１）両側に左右一対の推
進用水車（２）（２）を設け、各水車（２）（２）を駆
動して台船（１）を前後進させると共に、台船（１）上
に支柱（３）…を立設させて運転台（４）を横架させる
と共に、運転操作コラム（５）、運転席（６）、エンジ
ン（７）、多連油圧ポンプ（８）などを、運転台（４）
上に装備させるもので、浮力中心点となる台船（１）中
央部の略直上に運転席（６）を、また運転席（６）の後
方にエンジン（７）を夫々配設させている。

【０００６】さらに、台船（１）上の受台（９）に刈取
ブーム（１０）基端を連結させ、油圧刈取シリンダ（１
１）によって昇降させるブーム（１０）先端側に刈取部
（１２）を取付け、台船（１）前側に刈取部（１２）を
装設させるもので、水抜き用網目（１３）を有する左右
側板（１４）（１４）と、各側板（１４）（１４）の下
辺間に設ける多孔付エンドレスベルト形取込コンベア
（１５）と、各側板（１４）（１４）の前側下端間に略
水平に架設させる底部刈刃（１６）と、各側板（１４）
（１４）の前側辺に設ける左右の側面刈刃（１７）（１
７）とを、前記刈取部（１２）に備えるもので、前記受
台（９）上端の受フレーム（１８）に前記側板（１４）
（１４）の後部下面を摺動及び回転自在に上載支持さ
せ、前記刈取シリンダ（１１）制御により、受台（９）
の支点軸（１９）を中心に刈取ブーム（１０）を揺動さ
せ、刈取部（１２）を昇降させると共に、地面センサ
（２０）によって水底面を検出し乍ら刈取部（１２）を
水中に下降させ、逆門形に配置させる各刈刃（１６）
（１７）（１７）によって各側板（１４）（１４）間の
水草を刈取り、刈取った水草をコンベア（１５）によっ
て台船（１）上に取込むように構成している。

【０００７】また、前記各側板（１４）（１４）間に水
草を取入れる掻込リール（２１）を備え、該リール（２
１）を掻込アーム（２２）先端に取付けると共に、前記
支点軸（１９）に一端を軸支させる揺動自在な支点アー
ム（２３）他端に前記掻込アーム（２２）後端を連結さ
せ、また刈取ブーム（１０）と掻込アーム（２２）間に
油圧掻込シリンダ（２４）を連結させるもので、掻込シ
リンダ（２４）制御により、各アーム（２２）（２３）
を揺動させて掻込リール（２１）を昇降させると共に、
刈取シリンダ（１１）の刈取部（１２）昇降動作と連動
して掻込リール（２１）を昇降させるように構成してい
る。

【０００８】さらに、前記取込コンベア（１５）の送り
終端部上側に設ける加圧手段である多孔付エンドレスベ
ルト形圧縮コンベア（２５）を備え、該コンベア（２
５）外周に切刃（２６）を設け、コンベア（２５）によ
って圧縮する水草を切刃（２６）によって短尺に切断さ
れ、また取込コンベア（１５）終端に対して圧縮コンベ
ア（２５）後端を後方に配設させ、圧縮コンベア（２
５）による水草の持ち回りを防ぎ、また油圧モータ（２
７）で駆動する取込コンベア（１５）に比べて油圧モー
タ（２８）で駆動する圧縮コンベア（２５）の送り速度
を早くし、各コンベア（１５）（２５）間に水草を良好
に引き込み、かつ水草を揉み潰すと共に、圧縮コンベア
（２５）のフレーム（２９）前端を側板（１４）に支点
軸（３０）を介して回転自在に軸支させ、側板（１４）
のアーム（３１）と前記フレーム（２９）を下降規制用
ロッド（３２）により連結させ、該ロッド（３２）を介
して圧縮コンベア（２５）を吊下げ、該コンベア（２
５）を下方に弾圧するバネ（３３）をロッド（３２）に
巻着させ、支点軸（３０）を中心に昇降させるコンベア
（２５）後端をバネ（３３）力と自重によって下降支持
するもので、取込コンベア（１５）終端側に送られた水
草を各コンベア（１５）（２５）間で圧縮し、水草を嵩
低くして小容積にし、かつ水草の保水量を低減して軽量
にするように構成している。

【０００９】さらに、図６及び図７に示す如く、台船
（１）上面の前後方向中心線上に多孔付エンドレスベル
ト形の水草搬送用前中後の各コンベア（３４）（３５）
（３６）を設け、前コンベア（３４）両側に前側板（３
７）（３７）を立設固定させると共に、左右の中側板
（３８）（３８）間に前軸（３９）及び後軸（４０）を
介して中コンベア（３５）を張設させ、また左右の後側
板（４１）（４１）間に前軸（４２）及び後軸（４３）
を介して後コンベア（４６）を張設させるもので、中コ
ンベア（３５）の前軸（３９）を支点にして中コンベア
（３５）及び中側板（３８）の後端側を昇降自在に設
け、また中コンベア（３５）の後軸（４０）を支点にし
て後コンベア（３６）及び後側板（４１）の後端側を昇
降自在に設けると共に、後側板（４１）に固設させる油
圧モータ（４４）を中コンベア（３５）の後軸（４０）
に連結させ、該後軸（４０）を後コンベア（３６）の前
軸（４２）にスプロケット（４５）（４６）及びチェン
（４７）を介して連結させ、前記の中後の各コンベア
（３５）（３６）の連動連結と同様に、中コンベア（３
５）を前コンベア（３４）に連動連結させ、前記油圧モ
ータ（４４）によって各コンベア（３４）（３５）（３
６）を駆動するように構成している。

【００１０】また、中コンベア（３５）及び中側板（３
８）の後端側を昇降させる油圧昇降シリンダ（４８）を
備え、中側板（３８）中間の逆門形支持フレーム（４
９）と台船（１）の間に前記シリンダ（４８）を連結さ
せ、前記シリンダ（４８）によって中コンベア（３５）
を略水平位置または後端を持上げた位置に支持すると共
に、前記運転台（４）後側にマスト（５０）を立設固定
させ、後側板（４１）中間の逆門形支持フレーム（５
１）と前記マスト（５０）上端を連杆（５２）によって
連結させ、中コンベア（３５）を台船（１）上に略水平
に支持しているとき、中コンベア（３５）後端側に略垂
直に後コンベア（３６）を起立させ、中コンベア（３
５）送り終端を後コンベア（３６）によって閉塞させる
一方、中コンベア（３５）後端側を持上げて後上りに傾
斜支持しているとき、中コンベア（３５）と略同一傾斜
角度で中コンベア（３５）後側に後コンベア（３６）を
延設させ、また中コンベア（３５）送り終端部下側に後
コンベア（３６）送り始端部上側が重なるように各コン
ベア（３５）（３６）を連結させている。

【００１１】而して、前記取込コンベア（１５）送り終
端下側に前コンベア（３４）送り始端側を配置させ、刈
取部（１２）で刈取った水草を取込コンベア（１５）に
よって水上に持上げ、その水草を取込コンベア（１５）
と圧縮コンベア（２５）間で圧縮させた後、取込コンベ
ア（１５）送り終端から下方の前コンベア（３４）に落
下させるもので、図２の実線並びに図６の仮想線に示す
如く、中コンベア（３５）を略水平に支持し、起立させ
る後コンベア（３６）によって中コンベア（３５）後側
を閉塞した状態で、前コンベア（３５）から送られる水
草を中コンベア（３５）上側に貯留すると共に、図２の
仮想線並びに図６の実線に示す如く、中コンベア（３
５）後側を持上げ、中コンベア（３５）後方に後コンベ
ア（３６）を延長支持させ、前中の各コンベア（３４）
（３５）上に貯留した水草を後コンベア（３６）送り終
端から下方の水草運搬船（図示省略）上に落下させるよ
うに構成している。

【００１２】さらに、図４に示す如く、前記台船（１）
を分解自在な左右船体（５３）（５４）によって形成
し、コンベア（３４）を案内するレール体（５５）（５
５）を船体（５３）（５４）上面に設け、ボルト（５
６）…によって各船体（５３）（５４）を分離自在に連
結固定させ、船底側のボルト（５６）を止めるナット
（５７）を船体（５３）一部の閉塞空間（５８）に設
け、ボルト（５６）及びナット（５７）部から侵入する
水を前記空間（５８）に留め、船体（５４）内部への侵
水を防ぎ、また左右船体（５３）（５４）を分解するこ
とにより、組立状態では入らない輸送用コンテナに各船
体（５３）（５４）を入れて輸送することを可能とし、
輸送コストの低減などを図ると共に、船体（５３）（５
４）底面に凹部（５９）（５９）を形成し、中空パイプ
を軸芯とするオーガ形のスクリュ（６０）（６０）を凹
部（５９）（５９）に内挿支持し、油圧モータ（６１）
によってスクリュ（６０）を回転させることにより、前
記水車（２）に代えて台船（１）の推進力を得られるよ
うに形成する一方、前記スクリュ（６０）胴部を中空に
してスクリュ（６０）の浮力によって台船（１）の浮力
を補うように形成している。

【００１３】

【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、刈刃（１６）（１７）によって刈取った水草をコン
ベア（１５）によって取込む水草刈り機において、前記
コンベア（１５）により取込まれる水草を圧縮する加圧
手段（２５）を設けたもので、前記加圧手段（２５）に
よって水草を圧縮して水草を嵩低くし、また水草の保水
量を低減して軽量にするから、台船（１）上に貯留可能
な水草量を容易に増量させることができ、台船（１）上
に貯留した水草を運搬船または岸などに降す作業の回数
を容易に低減でき、水草の刈取作業能率の向上並びに刈
取った水草の後処理作業性の向上などを容易に図ること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】加圧手段部の側面図。

【図２】全体の側面図。

【図３】同平面図。

【図４】正面図。

【図５】刈取部側面図。

【図６】中及び後コンベア部側面図。

【図７】同平面図。

【符号の説明】 （１５） 取込コンベア （１６）（１７） 刈刃 （２５） 圧縮コンベア（加圧手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 刈刃によって刈取った水草をコンベアに
   よって取込む水草刈り機において、前記コンベアにより
   取込まれる水草を圧縮する加圧手段を設けたことを特徴
   とする水草刈り機。