JPH06121560A - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

Info

Publication number
JPH06121560A
JPH06121560A JP4268876A JP26887692A JPH06121560A JP H06121560 A JPH06121560 A JP H06121560A JP 4268876 A JP4268876 A JP 4268876A JP 26887692 A JP26887692 A JP 26887692A JP H06121560 A JPH06121560 A JP H06121560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
terminal
stator
piezoelectric body
ultrasonic motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4268876A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumio Kawai
澄夫 川合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP4268876A priority Critical patent/JPH06121560A/ja
Publication of JPH06121560A publication Critical patent/JPH06121560A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制作が容易で、小型で信頼性の高い端子を有
する超音波モータを提供する。 【構成】 短円筒体からなる固定枠1の外周面に、ボー
ル受2,リテーナ3,出力リング5,防振リング6,ロ
ータ7,弾性体8aと圧電体8bとでなるステータ8,
粘弾性接着剤9,支持部材の防振部材10,粘弾性接着
剤9,支持板11,皿ばね12,止めリング13を、こ
の順に嵌合して構成されている円筒形の超音波モータに
おいて、上記圧電体8bに設けられた電極部に固着され
る、位置決め孔32a,32bが穿孔されたコの字形状
のフレキシブルプリント基板からなる端子26を備え、
回路基板27に設けられた超音波モータ駆動回路からの
高周波電圧を上記端子26を介して圧電体8bの電極部
に印加することを特徴とする超音波モータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波モータ、より詳
しくは、電気−機械エネルギー変換素子を駆動源とし
て、弾性体の表面に楕円振動を発生させるステータと、
このステータに圧接され回転するロータとを有する超音
波モータに関する。
【0002】
【従来の技術】リング状に形成された超音波振動子が有
するリング状屈曲振動子において、該屈曲振動子が有す
る圧電体の電極面に、電圧を印加するための電極とし
て、フレキシブルプリント基板を用いたものは、従来、
種々提案されていて、例えば特開昭63−64581号
公報にもその一例が開示されている。該公報に記載され
ているリング状屈曲振動子は、その圧電体の電極面に円
弧状の接続端子を有するフレキシブルプリント基板を接
着しているが、特に接着のための位置決めは有しておら
ず、このような位置決めはフレキシブルプリント基板の
外形を合わせることにより行っている。
【0003】また、このようなリング状屈曲振動子の別
の一例が、特開平4−125075号公報に開示されて
いる。この公報に記載されるリング状屈曲振動子は、そ
の圧電体の電極面に、リング状の接続端子を有するフレ
キシブルプリント基板を導電性接着剤により接着してい
る。そして、このフレキシブルプリント基板は、グラン
ド接続用に1つの孔を持った突出端子部を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記2つの公報に記載
のものは、以下のような欠点を有している。すなわち、
フレキシブルプリント基板を圧電体へ接着するときの位
置決めは、上述のようにフレキシブルプリント基板の外
形部を基準にしなければならないので、接着において大
きな位置ずれが発生することがあった。また、フレキシ
ブルプリント基板の先端端子部を固定部材へ取り付ける
方法が何等開示されていない。したがって、何も位置決
めするものがないので位置ずれが発生する。さらに、端
子部の固定端以外は、別の部品に接触しないようにする
か、あるいはしっかり固定をしないとステータの振動が
伝わり、例えばそこに別の部材が接触すると発音等して
エネルギーの損失が起こることになるが、上記従来例で
は、フレキシブルプリント基板の端部の固定位置が正確
に定まらず、圧電体から該端部固定位置までの形状が定
まりにくく、他の部材に接触する虞がある。このような
接触を回避するためには、大きな逃げが必要となるなど
の問題点があった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、制作が容易で、小型で信頼性の高い端子を有
する超音波モータを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による超音波モータは、弾性体とこの弾性
体に固着され高周波電圧を印加されることにより該弾性
体の表面に楕円振動を発生させる電気−機械エネルギー
変換素子とからなるステータと、このステータの振動を
阻害しないように該ステータを固定部材に支持する支持
部材と、上記弾性体表面に加圧部材により圧接され上記
楕円振動により上記ステータに対して回転駆動されるロ
ータと、このロータを固定部材に回転自在に支持する軸
受と、上記電気−機械エネルギー変換素子に設けられた
電極部に固着され少なくとも2つの位置決め用の孔ある
いは切欠を有するフレキシブルプリント基板からなり上
記電極部を介して上記電気−機械エネルギー変換素子に
上記高周波電圧を印加する端子とを具備したことを特徴
とする。
【0007】
【作用】端子が、電極部を介して、電気−機械エネルギ
ー変換素子に高周波電圧を印加し、高周波電圧を印加さ
れることにより上記電気−機械エネルギー変換素子が弾
性体の表面に楕円振動を発生させ、上記弾性体表面に加
圧部材により圧接されたロータが、上記楕円振動により
ステータに対して回転駆動される。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の第1実施例を示す超音波モータ
の分解斜視図である。この円筒形の超音波モータは、短
円筒体からなる固定部材である固定枠1の外周面に、ボ
ール受2,リテーナ3,出力リング5,防振リング6,
ロータ7,ステータ8,粘弾性接着剤9,支持部材の防
振部材10,粘弾性接着剤9,支持板11,皿ばね1
2,上記固定枠1とともに固定部材を構成する止めリン
グ13を、この順に嵌合して構成されている。
【0009】すなわち、上記ボール受2は円環形状に形
成されていて、上記固定枠1の上端部に形成されたフラ
ンジ1aにその上端面を当て付け、フランジ1aの下部
に連設されている嵌合部1cに内周面を嵌合させ、フラ
ンジ1aの円周上の対称位置に設けられた2つの切欠1
bに、その上端面側の対称位置に設けられた2つの突起
2aを係合させて配置されている。
【0010】そして、このボール受2の下面側に設けら
れた断面逆U字状のU溝2bと、出力リング5の上面で
上記U溝2bに対向する位置に設けられたU溝5b(図
3参照)との間に、円環形状の薄板で等角度位置に設け
られた複数の孔3aにそれぞれボール4を保持している
リテーナ3が配置されて円環形のスラスト軸受16を形
成している。
【0011】上記出力リング5は、その下面側に段部5
aが形成されていて、この段部5aには防振リング6が
嵌合し、更にこの防振リング6の下面はロータ7の上面
に形成されている段部によって受けられていて、出力リ
ング5とロータ7の中心が合致するように回転体15を
形づくっている。また、ロータ7の下面にはステータ8
の突起を設けた側の上面が接している。
【0012】そして、圧電体8aと弾性体8bからなる
ステータ8は、そのステータ8の電気−機械エネルギー
変換素子である圧電体8aが接合された下面側には、一
部にフレキシブルプリント基板からなる端子26を固着
され(図2参照)、さらに、粘弾性接着剤9のシートを
介して支持部材である防振部材10が接合されている。
このステータ8を固定枠1に嵌合した際には、コの字形
状に曲折された端子26は、該固定枠1に設けられた切
欠1iに接触することなくはまり込むようになってい
る。
【0013】また、防振部材10のもう一方の側、即ち
下面側には同じく粘弾性接着剤9のシートを介して円環
形状の薄板でなる支持板11が接合され、ステータ8,
防振部材10,支持板11が一体に積層された駆動体1
4を形成している(図3参照)。この駆動体14は、支
持板11の内周面が固定枠1の外周面と嵌合し、かつ支
持板11の内周側の対称位置の2ケ所に設けられた爪1
1aが固定枠1の下部外周面に設けられた係合溝1fに
係合することによって、固定枠1に対し回転はしないよ
うに位置決めされている。また、駆動体14の支持板1
1の下面は加圧部材である皿ばね12により押圧されて
いる。
【0014】このように、固定枠1に軸受16,回転体
15,駆動体14,皿ばね12を組み込み、止めリング
13を固定枠1の下端部外周面の3ケ所に穿設されたガ
イド溝1eに爪13aが対向するようにして押し込み、
それにつづいて爪13aが溝1dにはまり込むように回
動し、その1つの爪13aを切込1gに嵌合させると皿
ばね12が適度な圧着力を発生することとなる。圧力調
整はリング状の薄板の厚さを選択できるスペーサを止め
リング13と皿ばね12の間に設けても良い。
【0015】次に、上記圧電体8aの構成を、図4を参
照して説明する◎図4(A)に示すように、圧電体8a
には、+,−の符号で分極方向を示すように交互に分極
されている分極領域が設けられていて、このような圧電
体8aの上端面、つまり、弾性体8bに接着される側の
面には、上記分極領域に対応する電極が複数設けられて
いる。ステータ8に発生する屈曲振動の波長をλとする
と、+と−の分極パターンのピッチの長さが波長λと一
致するようになっている。また、上記電極は、高周波電
圧の印加されるA相電極20と、このA相電極20に印
加されるものとは90度位相が異なる高周波電圧が印加
されるB相電極21とに大別される。
【0016】上記A相電極20は4λ分の長さを有して
おり、+に分極した4つの分極区域と−に分極した4つ
の分極区域が周方向に沿って交互に設けられていて、各
々の分極区域+,−に対応する分割された電極20a,
20bを4つずつ有している。また、B相電極21は、
このA相電極20に対し鏡面対称の位置形状で配置され
ていて、やはり+と−の分極領域が交互に形成され、そ
れぞれに電極21a,21bが設けられている。
【0017】そして、これらA相電極20とB相電極2
1との間の一方には、λ/4の長さの分極されていない
無分極区域が設けられて、これに対応する無分極電極2
4が配設されている。一方、A相電極20とB相電極2
1との他方の間には、分極されていないλ/4の長さ2
つの無分極領域と、この無分極領域に挟まれた位置に設
けられたλ/4の長さの+に分極された分極領域とを有
していて、上記無分極領域には2つのグランド電極22
が、+の分極領域にはモニタ電極23が設けられてい
る。
【0018】圧電体8aのもう一方の面、すなわち下端
面は、図4(C)に示されるように、分割されたA相電
極20に対応する位置には1つの電極で構成されたA相
電極20cが設けられ、B相電極21についても同様な
B相電極21cを対応する位置に有している。また、上
記無分極電極24,グランド電極22,モニタ電極23
に対しては、これらの電極と相似形の無分極電極24
c,グランド電極22c,モニタ電極23cを下端面の
対応する位置にそれぞれ有している。
【0019】ここでグランド電極は、図4(B)に示さ
れるように上面のグランド電極22と下面のグランド電
極22cとが、側面に設けられた連結電極22aによっ
て結線され電気的に接続されている。なお、グランド電
極22から連結電極22aへの引き出し部22bの幅W
1は、λ/8より狭くなるよう形成されている。また側
面部の連結電極22aの幅W2は、上記引き出し部22
bの幅W1に対してλ/4>W2>W1の関係となるよ
うに形成されている。これは引き出し部22bがグラン
ド電極22の両隣の電極とショートすることなく、かつ
印刷などの簡単な方法を用いて作ることができるように
するための制限である。
【0020】このように形成された圧電体8aの上面
(図1(A)で示した面)を、エポキシ系樹脂に微粒銀
粉末を分散した導電性接着剤を用いて、導電性の材質で
形成された弾性体8bに接着すると、弾性体8bと該圧
電体8aの上面に形成された全電極20,21,22,
23,24および下面のグランド電極22cが同電位面
となる。そして、後述する回路基板27に設けられた超
音波モータ駆動回路と接続するための4つの電極、すな
わち、A相電極20c,B相電極21c,そしてステー
タ8の振動を検出するモニタ電極23c,グランド電極
22cが、該圧電体8aの下面側に位置することにな
る。
【0021】次に、上記圧電体8aと、後述する回路基
板27とを電気的に接続するための端子26について説
明する。端子26は、ポリイミドの薄いシートにより形
成されたベース63(図8参照)上に、銅箔パターンが
図5において点線で囲んだ領域で示すように設けられ、
この銅箔パターンの表面には金メッキ処理が施されて構
成されている。
【0022】該端子26は、図5に示すような、圧電体
8aに沿った形状の圧電体用接続部26aと、回路基板
27に接続するための基板用接続部26bと、これらの
接続部26a,26bの間に設けられた連結部26cと
を有している。
【0023】上記圧電体用接続部26aは、圧電体8a
に設けられた各電極に電気的に接続するための接続用電
極をその下端面に有している。これらの接続用電極は、
図5において斜線で示したように、上記モニタ電極23
c等より一回り小さい矩形に設けられていて、モニタ電
極23cと接続するM接着電極31m、2つあるグラン
ド電極22cの内の左側の電極と接続するG接着電極3
1g、A相電極20cと接続するA接着電極31a、B
相電極と接続するB接着電極31bとなっている。
【0024】一方、上記基板用接続部26bには、回路
基板27と接続する際の2つの位置決め孔32a,32
bが穿設されている。これらの一方の位置決め孔32a
には、孔の周囲に4つの電極が設けられていて、これら
は反時計周りに順に、A接着電極31aに接続されるA
電極33a、B接着電極31bに接続されるB電極33
b、M接着電極31mに接続されるM電極33m、G接
着電極31gに接続されるG電極33gとなっている。
【0025】上記圧電体用接続部26aの4つの電極3
1a,31b,31g,31mと基板用接続部26bの
4つの電極33a,33b,33g,33mとは、上記
連結部26cに設けられた4本の連結用パターン34
a,34b,34g,34mを介してそれぞれ電気的に
接続されている。
【0026】このような銅箔パターンを有する端子26
には、ほぼ全面に絶縁コートがかけられていて、絶縁さ
れていない部分は、図5の斜線で示した部分である、A
接着電極31a,B接着電極31b,M接着電極31
m,G接着電極31gおよびA電極33a,B電極33
b,G電極33g,M電極33mの各部分だけである。
【0027】このような端子26と、上記圧電体8aと
の接続について次に述べる。図5は、端子26をステー
タ8の圧電体8aの電極面(図4(C)参照)に接着し
た状態を示す圧電体8aを下面側からみた部分図であ
る。接着には微粒銀粉末がエポキシ系樹脂に分散された
導電接着剤が使用され、図4の打点された部分に示すよ
うに、5箇所の接着部35a,35b,35g,35
h,35mにより接着されて、互いの接着部が重なるこ
とがないようにされている。このような接着により、A
相電極20cはA電極33aに、B相電極21cはB電
極33bに、モニタ電極23cはM電極33mに、グラ
ンド電極22cはG電極33gに、それぞれ電気的に接
続されるようになっている。
【0028】上記端子26をステータ8の圧電体8aの
電極面への接着する際には、図6に示すような治具を用
いれば本実施例の構成では極めて高精度に端子26をス
テータ8へ接着することができる。
【0029】すなわち、上述の接着部35a,35b,
35g,35h,35mの導電接着剤のパターンをスク
リーン印刷等の手段でステータ8の圧電体8a上に印刷
し、この接着剤が印刷されたステータ8を、図6(A)
に示すように、ステータ保持台42にステータ8の内径
部を嵌合させて保持させておく。この際、ステータ8の
ステータ保持台42に対する円周方向の位置合わせは、
ステータ8の電極パターンの周方向位置合わせ部45を
ステータ保持台42に設けられている周方向目盛り44
に合わせることで行われる。
【0030】次に、端子26の位置決め孔32a,32
bを該ステータ保持台42に突設されている位置決めピ
ン41に嵌合させて該端子26を落とし込み、荷重を接
着部にかけて接着することにより、治具の精度でもって
接着位置を決めることができる。
【0031】そして、上述のような端子26は、図5に
示した連結部26cの2カ所の折り曲げ位置36a,3
6bで、図1,図2に示されるようにコの字形状に折曲
されるようになっている。このような端子26のコの字
形のフォーミングも、端子26の位置決め孔32a,3
2bを基準にした折り曲げ治具によって行えば、非常に
精度の高いものとなる。
【0032】なお、端子26は上述のようにポリイミド
フィルム等をベースにしたフレキシブル基板であるが、
コの字形に折り曲げることで変形しにくくなり、端子2
6を正確に位置決めするのに有効である。そして、コの
字形に折り曲げることで該端子26の強度は上がる一
方、ステータ8の進行性の屈曲振動に対しては、該コの
字折曲部が進行性屈曲振動を許容する構造となるため、
ステータ8の振動を端子26が阻害することはない。
【0033】次に、端子26と回路基板27との接続に
ついて述べる。図7は端子26と回路基板27の接続部
分を示した斜視図である。上記回路基板27の図示しな
い端部には、超音波モータの駆動制御回路部が設けられ
ている。そして、この回路基板27には、上記端子26
の基板接続部26bとほぼ同様の形状に形成された接続
部27aが設けられていて、この接続部27aの端子2
6と対向する面には、該基板接続部26bの4つの電極
33a,33b,33g,33mに対応する、これらに
ほぼ鏡面対称な4つの電極47a,47b,47g,4
7mが設けられていて、これらの電極から上記駆動制御
回路部へ電気的に接続される配線パターンが各々設けら
れている。また、この接続部27aには、端子26の位
置決め孔32a,32bに対応する位置形状の位置決め
孔48a,48bが穿設されている。
【0034】そして、これら端子26と回路基板27の
各電極は、各々の位置決め孔32aと48aおよび32
bと48bを同じ位置に重ね合わせることによって、各
々の端子電極が互いに対向して電気的に接続されるよう
に配置され、図1に示すように圧着体28,ワッシャ3
0を介して、ビス29を上記固定枠1に一体的に固定さ
れた止めリング13のねじ部13bに螺合することで固
定される。ここで回路基板27側は、上述のように電極
も金メッキされているので、接触抵抗が小さくきわめて
良好な導通がなされる。
【0035】ここで上記圧着体28は、シリコンゴム等
の非導電性のゴム材で形成されていて、結合部の絶縁性
を保つと同時に、ステータ8の振動が端子26を介して
該結合部より先に伝わることを防止する働きもしてい
る。
【0036】このように構成された上記超音波モータの
動作は、従来の進行波型の超音波モータの動作と同じ
で、回路基板27の超音波モータ駆動制御回路部から出
力された駆動信号が、端子26を介して圧電体8aの2
つの電極に90°位相の異なる高周波電圧を印加すると
ステータ8に、本実施例では例えば9波の屈曲進行波が
発生し、突起を設けた側の面には楕円振動が発生する。
そして、該突起が皿ばね12によりロータ7に圧着され
ているので、固定枠1に対して回転自在に構成された回
転体15は、楕円振動の回転方向に駆動される。ここで
回転体15を構成するロータ7,防振リング6,出力リ
ング5は接合されてはいないが、圧着されることによっ
て各々の接する面に摩擦力が発生するので一体となって
回転する。回転体15の回転出力は、突出した係合部を
形作る出力部5cに、図示しない被駆動体の突起が係合
することにより外部に取り出される。
【0037】このように構成された第1実施例によれ
ば、端子26に設けられた2つの位置決め孔32a,3
2bを用いることで端子26をステータ8に高い精度で
正確に、かつ容易に固着でき、また端子26の端部を固
定部材に正確に固定できる。さらには簡単で小型の機構
で回路基板27と端子26を接続することができる。こ
のように取り付ける際の位置決めの精度が高いので、端
子26の接着面積を十分にとることができ、信頼性の高
い端子とすることができる。また、ステータ8の振動
は、端子26を固定枠1と一体的な止めリング13へ取
り付けた部分より先には伝わることがなく、しかも、振
動している端子の部分が固定枠1に接触することはない
ので、他の部材に振動が伝わって不快な音などが発生す
ることはない。また、端子26自体の設置に必要な空間
を小さくできるので、超音波モータを小型にすることが
できる。
【0038】なお、上記第1実施例では、端子26と圧
電体8aとの接着は導電接着剤を用いているが、これは
非導電性の接着剤を用いて行うことも可能である。この
場合の接着部の部分断面図を図8に示す。圧電体8a
は、圧電セラミックス61上に銀電極62が突出した形
で形成されている。
【0039】一方、端子26は、ポリイミド等のベース
63上に銅箔64が銅箔接着層65を介して接着されて
おり、この銅箔64の表面は金メッキ層66で覆われて
いる。さらに、この銅箔64は、電気的に接続する部分
以外は絶縁性のカバーレイ67によって覆われている。
【0040】この状態で端子26もしくは圧電体8aの
表面に、エポキシ系等の非導電接着剤68を電極面も含
めた圧電体8aと端子26の接触面の全面にわたって薄
く均一に塗布し、上記第1実施例に示したような接着の
治具を用いて接着する。このとき、電気的に接続したい
端子26と圧電体8aの電極面とに十分な圧力を加える
と、端子26の表面と電極面とは、図8に示すように電
気的な接触を保った状態で接着される。
【0041】このような接着法を行うことにより、圧電
体と端子との接着面積は上記第1実施例に示したものよ
り広くなり、より安定した強力な接着を行うことができ
る。
【0042】図9,図10は本発明の第2実施例を示し
たものである。この第2実施例は、前述の第1実施例と
ほぼ同様の構成であり、同様の機能を果たす部材には同
じ符号を付して説明を省略し、その相違点のみを説明す
る。この第2実施例で上記第1実施例と最も異なるのは
端子の形状である。端子51は、圧電体8aと接続する
円弧状の接続部51bと、この接続部51bから上方に
延設された円板状の電極部51aと、同接続部51bか
ら下方へ延設された円板状の電極部51cとを有してい
る。
【0043】上記接続部51bは、上記第1実施例の端
子26の圧電体用接続部26aとほぼ同様の機能をはた
す部分であり、モニタ電極23cと接続するM接着電極
31m、2つあるグランド電極22cの右側の電極と接
続するG接着電極31g、A相電極20cと接続するA
接着電極31a、B相電極と接続するB接着電極31b
がそれぞれ設けられている。
【0044】上記電極部51cは、A接着電極31aに
接続されるA電極33a、B接着電極31bに接続され
るB電極33b、M接着電極31mに接続されるM電極
33mが、中央部に穿設されている位置決め孔52cの
周に沿って設けられている。そして、この電極部51c
の上記接続部51bの反対側には、U字形状の切欠53
cが設けられている。
【0045】上記電極部51aは、G接着電極31gに
接続されるG電極33gが位置決め孔52aの周をとり
まくように、該電極部51aの縁部を除いてほぼ片面全
部に設けられている。そして、この電極部51aの上記
接続部51bの反対側には、U字形状の切欠53aが設
けられている。
【0046】この端子51の圧電体8aへの接着は、上
記第1実施例とほぼ同じ方法を用いて行う。端子51が
圧電体8aに接着されたあと、内径側の電極部51cを
折り曲げ位置54でもって180度外径側の電極部51
aに折り返し、各々の電極部51a,51cに設けられ
た位置決め孔52a,52cおよび切欠53a,53c
が重なるようにする。このとき電極部51aと電極部5
1cとは接着剤等で貼り合わせて固定しても良い。この
ようにすると、G電極33gは裏面(図9で)に、一方
A電極33a,M電極33m,B電極33bは表面(図
9で)に配置されることになる。
【0047】このように構成されたステータ8を図10
のように組み付ける。端子51の位置は、端子51の位
置決め孔52a,52cを介して、ビス29により固定
枠1の一部である固定部1jに締結し、一方、切欠53
a,53cが固定部1jの突起1hに係合することで所
定の位置に位置決め固定される。
【0048】この際、A,M,B電極33a,33m,
33bには、これらの電極に対向する位置に同様な電極
を有する回路基板27が接触され、皿ばねをなすワッシ
ャ30を介して、ビス29を固定部1jにねじ込むこと
で加圧され、より確実な電極の接続が行われる。
【0049】一方、グランド電極については、端子51
のG電極33gは導電性を持つ材質で形成された上記固
定部1jと接触しており、また、ビス29およびワッシ
ャ30についても導電性の材質で形成されているので、
回路基板27の表面に設けられたグランド電極と電気的
に接続される。このとき、固定部1jがグランド電極に
接続することになり、他の部分で回路のグランドを固定
部1jに接続すれば共通のグランドラインを容易に作る
ことができる。
【0050】このような第2実施例の作用は、上記第1
実施例とほぼ同様である。この第2実施例は、上記第1
実施例と同様の効果を有するとともに、第1実施例に対
して端子51の接続がより小スペースで行われており、
さらにスペース的に有利となっている。
【0051】なお、第1実施例と同じ端子の形状でも、
G電極を端子の反対側の面に設けて位置決め孔をスルー
ホールとし、端子を両面基板として形成すれば、この第
2実施例と同様に、固定部1jにグランドを接続するこ
とはできる。またこの第2実施例では、ビス29と回路
基板27の接続をワッシャ30を介して行っているが、
これはゼブラゴム等の導電ゴムを使っても可能である。
【0052】また、上記第1,第2実施例では、円環形
の進行波形型超音波モータについてのみ記載したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、圧電体の電極か
らフレキシブルプリント基板を用いて給電端子を引き出
す形式の、全てのタイプの超音波モータに適用できるこ
とはいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、制
作が容易で、小型で信頼性の高い端子を有する超音波モ
ータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の超音波モータの分解斜視
図。
【図2】上記図1に示した端子とステータとの、接続部
分を示すA部拡大斜視図。
【図3】上記第1実施例の超音波モータの左半分を示し
た断面図。
【図4】上記第1実施例の圧電体の、(A)平面図,
(B)側面図,(C)底面面。
【図5】上記第1実施例の端子と圧電体の接続を示す透
視図。
【図6】上記第1実施例の端子を圧電体に固定する方法
を示す、(A)正面図,(B)BB断面図。
【図7】上記第1実施例の端子と回路基板との接続部分
を示す斜視図。
【図8】上記第1実施例の圧電体と端子とを非導電性の
接着剤で接着した状態を説明する断面図。
【図9】本発明の第2実施例を示す端子の平面図。
【図10】上記第2実施例の端子の取付部分を示す断面
図。
【符号の説明】
1…固定枠 7…ロータ 8…ステータ 8a…圧電体(電気−機械エネルギー変換素子) 8b…弾性体 10…防振部材(支持部材) 12…皿ばね(加圧部材) 13…止めリング 16…軸受 20c…A相電極 21c…B相電極 26…端子 32a,32b…位置決め孔 51…端子 53a,53c…位置決め用の切欠
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体と、この弾性体に固着され高周波
    電圧を印加されることにより該弾性体の表面に楕円振動
    を発生させる電気−機械エネルギー変換素子とからなる
    ステータと、 このステータの振動を阻害しないように該ステータを固
    定部材に支持する支持部材と、 上記弾性体表面に、加圧部材により圧接され、上記楕円
    振動により上記ステータに対して回転駆動されるロータ
    と、 このロータを固定部材に回転自在に支持する軸受と、 上記電気−機械エネルギー変換素子に設けられた電極部
    に固着され、少なくとも2つの位置決め用の孔あるいは
    切欠を有するフレキシブルプリント基板からなり、上記
    電極部を介して、上記電気−機械エネルギー変換素子に
    上記高周波電圧を印加する端子と、 を具備したことを特徴とする超音波モータ。
JP4268876A 1992-10-07 1992-10-07 超音波モータ Withdrawn JPH06121560A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4268876A JPH06121560A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 超音波モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4268876A JPH06121560A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 超音波モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06121560A true JPH06121560A (ja) 1994-04-28

Family

ID=17464491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4268876A Withdrawn JPH06121560A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 超音波モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06121560A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101240835B1 (ko) * 2011-05-19 2013-03-11 정연학 카메라렌즈 구동용 초음파 모터
KR101240709B1 (ko) * 2011-05-19 2013-03-11 정연학 교환렌즈용 초음파 모터
JP2017192247A (ja) * 2016-04-15 2017-10-19 北陸電気工業株式会社 振動型発電機
JP2019221073A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 キヤノン株式会社 振動波モータ及び駆動装置
WO2022230712A1 (ja) * 2021-04-27 2022-11-03 キヤノン株式会社 振動型アクチュエータ、光学機器および電子機器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101240835B1 (ko) * 2011-05-19 2013-03-11 정연학 카메라렌즈 구동용 초음파 모터
KR101240709B1 (ko) * 2011-05-19 2013-03-11 정연학 교환렌즈용 초음파 모터
JP2017192247A (ja) * 2016-04-15 2017-10-19 北陸電気工業株式会社 振動型発電機
JP2019221073A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 キヤノン株式会社 振動波モータ及び駆動装置
WO2022230712A1 (ja) * 2021-04-27 2022-11-03 キヤノン株式会社 振動型アクチュエータ、光学機器および電子機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7109638B2 (en) Piezoelectric actuator, timepiece, and electronic device
EP1450477A1 (en) Piezoelectric actuator, and timepiece and portable unit with piezoelectric actuator
JPH0974774A (ja) 超音波振動子
JPH06121560A (ja) 超音波モータ
US6747397B2 (en) Stacked type electro-mechanical energy conversion element and vibration wave driving apparatus using the same
JPH07163163A (ja) 超音波振動子
JP4311054B2 (ja) 圧電アクチュエータ、これを備えた装置、および圧電アクチュエータの製造方法
US6198201B1 (en) Vibration wave apparatus
JP3614010B2 (ja) 圧電アクチュエータおよび時計
JPH0744850B2 (ja) 振動波モ−タ−
JP3148036B2 (ja) プリント配線板および超音波モータ
JP3150737B2 (ja) 超音波モータ用圧電振動板の製造方法
JP2671480B2 (ja) 超音波モータ
JP3059043B2 (ja) 超音波振動子、超音波モータ及び超音波モータを備えた装置
JP3244961B2 (ja) 超音波モータ
JPH11235058A (ja) 振動体および振動波アクチュエータ
JPH06261562A (ja) 振動波アクチュエータ
JPH0654557A (ja) 超音波モータ
JP3064954B2 (ja) 超音波モータ
JP2919658B2 (ja) 超音波モータ
JPH11204912A (ja) 電気部品の接続装置、振動型モータおよび振動型駆動装置
JPH08330887A (ja) 圧電振動子
JP2005223968A (ja) 振動子および振動波駆動装置
JP2524067Y2 (ja) 波動モータの導通構造
JP2512875B2 (ja) 超音波モ―タ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000104