JP3059043B2 - 超音波振動子、超音波モータ及び超音波モータを備えた装置 - Google Patents

超音波振動子、超音波モータ及び超音波モータを備えた装置

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JP3059043B2
JP3059043B2 JP6026689A JP2668994A JP3059043B2 JP 3059043 B2 JP3059043 B2 JP 3059043B2 JP 6026689 A JP6026689 A JP 6026689A JP 2668994 A JP2668994 A JP 2668994A JP 3059043 B2 JP3059043 B2 JP 3059043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子に電気エネル
ギーを供給することにより超音波振動子としての弾性体
を振動させ、振動子に押圧された相手材の移動を行う超
音波振動子、特に相手材の回転運動をもたらす超音波モ
ータに好適な超音波振動子、超音波モータ及び超音波モ
ータを備えた装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の技術を示す棒状超音波振動
子の分解斜視図である。
【0003】棒状超音波振動子は、円盤状の圧電素子
1、金属材料で構成される上部振動体2、下部振動体
3、電極板19、樹脂材料で形成される絶縁シート22
及びこれらの締結を行う締結ボルト5により構成され
る。
【0004】圧電素子の1端面及び側面には円盤部をほ
ゞ4等分する形で電極が備えられている。圧電素子1は
各電極ごとに厚さ方向に分極が施されており、中心軸に
対して対抗する位置にある電極は互いに逆方向に分極さ
れている。各電極には圧電素子の側面において給電用の
リード線が半田付けにより接続されている。図9に示す
様に電極6AがA相電極、電極6B1及び6B2がB相
電極、電極6Sがセンサ相電極である。
【0005】圧電素子1のA相に電圧を印加すると振動
子には屈曲の変形が生じる。電圧を交流電圧とすると、
振動子は屈曲振動を生じる。B相についても同様に電圧
を印加すると中心軸を含みA相の振動方向とほゞ直交す
る方向に屈曲の振動を生じる。B相への印加電圧に、A
相への印加電圧に対して適当な時間的位相差を与える
と、振動子の任意の点は楕円状の軌跡を描く振動を生じ
る。
【0006】この様な振動を生じている振動子状の任意
の点、例えば上部振動体の上端面に不図示の移動体を加
圧接触させると移動体は振動子の楕円運動により送りの
力を与えられる。移動体に円筒状の部材を選び、移動体
の中心軸を回転支持とすることで移動体には回転運動が
与えられ、超音波モータが構成される。この超音波モー
タにおいては圧電素子に交流の電圧を印加し、その交流
の周波数の屈曲振動を振動子に発生させることで移動体
を駆動している。この交流周波数として通常は振動子の
固有モードの共振周波数近傍が選ばれる。しかし、振動
子の共振周波数は個体ごとのばらつき、環境温度、振動
子にかけられる負荷、等により数百〜数千Hzの変化を
生じるので振動子を効率的かつ安定に駆動させるために
は入力電圧の交流周波数を制御する必要があり、振動子
の振動状態をモニタするためのセンシング手段が必要と
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような振動子にお
いて以下に述べるような問題があった。
【0008】圧電素子と外部の制御回路との接続はリー
ド線により行われており、このリード線は圧電素子に半
田付けにより固定されている。この方法では半田付けの
不具合によりリード線の脱落が生じやすく、また、圧電
素子や振動体への熱の伝播により半田溶融温度に達しず
らい等の問題を生じる。又、半田の付着状態による振動
子の振動特性のばらつきを生じる。半田付け時の圧電素
子の温度上昇により圧電素子の分極解除が生じる可能性
もある。これらの問題から、従来の技術では安定かつ容
易に振動子を形成するのが困難なものであった。
【0009】又、振動子の振動状態をモニタするセンシ
ング手段を振動子本体とは別に備えることは、必要部品
点数の増加を生じ、構成の複雑化や寸法の増加を招くこ
とになる。この点を避けるため、駆動に用いる圧電素子
上にセンシング領域を設けた場合、上記のように外部と
の接続を半田づけにより行わねばならず、種々の問題を
生じることになる。又、圧電素子に形成されるセンシン
グ領域は駆動に用いられる領域の減少を抑えるため、圧
電素子に形成されるセンシング領域は大きく取れず、そ
の出力信号も小さい。そのため、センシング領域の出力
信号を精度良く検出する構成が必要となる。
【0010】それ故、本発明の目的は、前述した従来技
術の問題点を解決し、圧電素子と外部回路との電気的接
続にリード線を使用しない新規な構成の超音波振動子
超音波モータ及び超音波モータを備えた装置を提供する
ことである。また、圧電素子上のセンサー領域が小さく
ても出力信号に雑音等が入らず、高精度の検出を行なう
ことができるように構成された超音波振動子、超音波モ
ータ及び超音波モータを備えた装置を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本出願に係る発明の目的
を実現する超音波振動子の構成は、振動子本体部分を構
成する弾性体と、該弾性体に挟圧保持される圧電素子
と、該圧電素子に圧接されるとともに該弾性体に該圧電
素子とともに挟圧保持されていて該圧電素子と外部回路
及び電源とを接続するためのプリント基板と、を有して
いる超音波振動子であって、前記圧電素子上には、前記
プリント基板上のセンサー用の電極のリードパターンに
対向して電極が設けられていない電極非形成部分を設け
たものである。 上記の構成において、前記圧電素子は、
数枚の圧電素子板を積層した積層型圧電素子として構成
されており、該積層型圧電素子は、片面にのみ複数の分
割電極を有した少なくとも一枚の第一の圧電素子板と、
片面にのみ全面電極を有した少なくとも一枚の第二の圧
電素子板と、を含み、該第一の圧電素子板と該第二の圧
電素子板とをそれぞれの電極形成面を上向きにして交互
に重ね合せることによって構成され、各圧電素子板の電
極はその直下の圧電素子板の電極と共用になっており、
該第一の圧電素子板の電極形成面には該プリント基板が
圧接されていて、前記第一の圧電素子板及び前記第二の
圧電素子板上には、前記プリント基板のセンサー用電極
のリードパターンに対向して電極が設けられていない電
極非形成部分を設けた本出願に係る発明の目的を実現
する超音波モータの構成は、上記したいずれかの構成の
超音波振動子の端面に圧接されて摩擦駆動される移動体
を有しているものである本出願に係る発明の目的を実
現する超音波モータを備えた装置の構成は、上記した構
成の超音波モータにおける移動体によって駆動される駆
動機構を具備しているものである
【0012】
【実施例】
〈実施例1〉図1は本発明の第1の実施例を示す棒状超
音波振動子の分解斜視図である。図2は本実施例で用い
る圧電素子の電極配置を示す平面図である。図3は本実
施例の棒状超音波振動子で用いるフレキシブルプリント
基板4の電極構成を示す図である。
【0013】図1に示すごとく、振動子は、環状もしく
は孔あき円板状の2枚の圧電素子1−1及び1−2、金
属材料で形成される上部振動体2及び下部振動体3、圧
電素子の各電極と外部制御回路との接続を行うプリント
基板4、およびこれらを一体とするための締結ボルト5
より構成される。本実施例では2枚の圧電素子1−1及
び1−2が用いられ、両圧電素子の間にプリント基板4
を挟み込んだ構成となっている。この2枚の圧電素子は
同一の形状である。
【0014】圧電素子の素材としてPZTを用い、構成
後に内径4mm、外径8mm、厚さ0.4mmに機械加
工されたものを用いた。図1及び図2に示すように、圧
電素子1−1及び1−2の第1の面には圧電素子円周を
ほゞ4等分する形で電極6−1〜6−4が配置されてお
り、これら電極は図2に示すように電極非形成部104
−1〜104−4により互いに隔てられている。又、全
周を4分割したうちの1領域には半径方向に互いに隔て
られた電極6−1と6−5が形成される。圧電素子1−
1及び1−2の第2の面には共通電極6Gがほゞ全面に
配置されているが、電極非形成部104−1と位相の一
致する位置には電極非形成部104−5が配置されてい
る。
【0015】圧電素子1−1及び1−2は、それぞれの
分割電極6−1〜6−5が配置されている領域は厚さ方
向に分極が施されており、電極非形成部104−1〜1
04−5には分極が施されていない。また、分割電極6
−1、6−2、6−5が配置されている領域はこれらの
電極を高電位として厚さ方向に分極され、電極6−3及
び6−4が配置されている領域はこれらの電極を低電位
として分極が施されており、図2においては、それぞれ
の電位を(+)、(−)で示してある。
【0016】図2に示したごとく圧電素子1−1及び1
−2のL−L断面の分極状態は電極6−1及び電極6−
2と電極6Gで挟まれた領域は分極が施されるが、電極
非形成部104−1と104−5とで挟まれた領域は分
極が施されていない。
【0017】プリント基板4は、ベース材に厚さ25μ
mのポリイミドを、電極材料に35μm厚の銅箔を用い
ており、接着層のないプリント基板材料を用いている。
これはプリント基板内の接着層による振動子の減衰量の
増加を防ぐためである。図3に示した如く、プリント基
板4の円盤部の上面には、圧電素子1−1の各電極6−
1〜6−5に対応する位置に電極7A1,7A2,7B
1,7B2,7Sが形成されており、該振動子が組立て
られた状態ではプリント基板4上の電極7A1が圧電素
子1−1上の電極6−1に、電極7A2が電極6−3
に、電極7B1が電極6−2に、電極7B2が電極6−
4に、電極7Sが電極6−5に、それぞれ圧接されるこ
とになる。また、電極7A1と電極7A2はプリント基
板4上のリードパターン8−6により互いに接続されて
いる。
【0018】プリント基板4の円盤部の裏の面には裏の
面と同様に圧電素子1−2の各電極6−1〜6−4に対
応する位置に、電極7A3,7A4,7B3,7B4が
形成されるとともに接地用電極7Gが形成されており、
振動子組立状態では電極7A3と6−2、7A4と6−
4、7B3と6−1及び6−5、7B4と6−3、が互
いに圧接された状態となる。また、電極7B3と7B4
はリードパターン8−7により接続されている。又、接
地用電極7Gは金属材料で形成された締結ボルト5と接
して電気的に接地される。また、電極7A1は裏側の電
極7A3とスルーホール101により接続され、同様に
7A2と7A4、7B1と7B3、7B2と7B4、が
それぞれスルーホールにより接続されている。 圧電素
子1−1の電極6−1及び6−3と圧電素子1−2の電
極6−2及び6−4はA相用電極となる。同様に圧電素
子1−1の電極6−2及び6−4と圧電素子1−2の電
極6−1及び6−5並びに6−3はB相用電極となる。
又、圧電素子1−1の電極6−5はセンサ用電極であ
り、すなわちS相となる。
【0019】プリント基板4には外部制御回路との接続
端子9が設けられており、プリント基板4上のリードパ
ターンにより電極7A1が端子9Aに、電極7B1が端
子9Bに、電極7Gが端子9Gに、電極7Sが端子9S
に、それぞれ接続されている。
【0020】締結ボルト5及び上部振動体2並びに下部
振動体3は金属材料で構成されており、電気的に同電位
(接地)となる。又、プリント基板4の接地用電極7G
は締結ボルト5と密着して接地され、圧電素子1−1及
び1−2の電極6−Gはそれぞれ上部振動体2及び下部
振動体3に加圧接触しているので電極6−Gは前記電極
7Gと同電位となる。また、プリント基板4の接続端子
9Gにより圧電素子1−1及び1−2はGND電位を与
えられるプリント基板4の接続端子9に電圧を印加する
ことで圧電素子1−1及び1−2への給電が行われる。
接続端子9GをGND電位とし、接続端子9Aに電圧を
印加することで圧電素子のA相が駆動される。同様に接
続端子9Bに電圧を印加することでB相が駆動される。
そして、接続端子9SによりS相の発生するセンサ信号
が検出される。
【0021】接続端子9Aに電圧を印加すると、圧電素
子のA相は歪を発生し、振動子は図1に示すX方向に屈
曲する。同様にB相に対して電圧を印加するとX方向と
ほゞ直交するY方向に屈曲される。印加する電圧を交流
電圧とし、例えば振動子の屈曲振動の固有振動数付近の
交流周波数を選ぶと、周期的、かつ安定した振動子の屈
曲振動が得られる。又、B相への印加電圧としてA相へ
の印加電圧に対して適当な時間的位相差を与えると、振
動子の任意の点は軌跡が楕円を描くように振動を行う。
このような振動をしている振動子の任意の点、例えば上
部振動体の上端面に不図示の移動体を加圧接触させる
と、移動体は振動子の表面粒子の楕円運動により、送り
の力を与えられる。
【0022】圧電素子の電極6−5は振動子の屈曲変形
により歪みを生じ、圧電効果により電荷を発生する。こ
の電荷を接続端子9Sより検出することで振動子の振動
状態のモニターが行われる。電極6−5はA相圧電素子
に対して0radずれた位置に配置される。該振動子の
組立状態では圧電素子1−1とプリント基板4とが互い
に密着した状態となり、このときリードパターン8−4
は圧電素子1−1の電極非形成部104−1と接触す
る。このリードパターン8−4が接触する圧電素子1−
1の領域が分極されていると電極6を持つ領域と同様に
電荷を発生することになり接続端子9Sより検出される
信号に含まれてしまうことになり、S相の位置的な位相
がずれてしまい振動状態の正確なモニタリングが不可能
となってしまう。圧電素子1−1はリードパターン8−
4の接する領域の両面を電極非形成部とすることで漏れ
電界による分極を防ぎ、位相ずれのないセンサ信号の検
出が行われる。
【0023】この時の周波数に対するA相圧電素子の印
加電圧とセンサ相の出力信号の位相差の関係(以後θA
−Sと称する)、及びセンサ相の出力信号の大きさ(V
s)の関係を図4に示す。屈曲1次振動モードで振動子
を駆動すると、共振周波数Frにおいて位相差θA−S
は、CW(時計周り方向)、CCW(反時計周り方向)
共に(90π/180)radになり、共振周波数より
高い側の周波数では徐々にずれていく。出力信号の大き
さ(Vs)は共振周波数付近で最大値をとり、共振周波
数より高い側の周波数では徐々に小さくなる。よって、
振動を与えている時にこの位相差θA−Sや出力信号の
大きさを検出することで入力の周波数と振動子の共振周
波数との関係のモニターが行え、振動子の安定した駆動
が行える。
【0024】図10は本発明の棒状超音波振動子を用い
た棒状超音波モータの縦断面図である。振動子の締結ボ
ルト5は先端に細径の支柱部5pを有し、この支柱部5
pの先端に固定された固定部材15によりモータ自体の
固定を行えるようにし、更に移動体等の回転支持の作用
を兼用している。移動体18は上部弾性体2の先端面に
接触し、加圧は固定部材15からベアリング部材13と
ギア14を介して移動体18に内装されたバネケース1
7のコイルバネ16を押圧することで与えられる。
【0025】図11に本実施例の棒状超音波モータを用
いた光学装置を示す。
【0026】棒状超音波モータと一体的に組みつけられ
ているギア14はギア伝達機構Gの入力ギアGIに噛合
し、その出力ギアG0はレンズL1を保持するレンズ保
持部材Hに形成されたギアHIに噛合している。このレ
ンズ保持部材Hは固定筒Kにヘリコイド結合し、超音波
モータの駆動力によりギア伝達機構Gを介して回転駆動
されて合焦が行われる。
【0027】〈実施例2〉図5は本発明の第2の実施例
の超音波振動子に用いられる積層圧電素子の構成を示
す。図6は該積層圧電素子の分極状態を示す。図7は本
実施例で用いるフレキシブルプリント基板である。本実
施例は積層圧電素子に1相の駆動相を設けているが、積
層圧電素子及びフレキシブルプリント基板の構成を変更
することで2相の駆動相を形成することも可能である。
【0028】積層圧電素子10は、予め仮焼後粉砕した
セラミックス粉末をシート状に成形した複数の圧電素子
板を積層化して形成される。本実施例の積層圧電素子1
0は5枚の圧電素子板100−1〜100−5により構
成され、各圧電素子板はいずれも直径8mm、各層の厚
さ0.1mm、全長0.5mmである。各圧電素子板に
は片面あるいは両面に電極膜が形成されると共に1〜3
個の導通穴(電極用金属膜で被覆された穴)101a〜
101cが同位置に貫設されている。
【0029】図5には各圧電素子板100−1〜100
−5の表の面と圧電素子板100−5の裏面が示されて
いる。
【0030】第1の圧電素子板100−1の表の面に
は、中心孔の外周に沿って環状の電極非形成部104−
14が設けられるとともに該電極非形成部104−14
に連なる放射状部分を有した二つの電極非形成部104
−11及び104−12を隔てて二つの分割電極30a
1、30b1が形成され、更に分割電極30a1の内側
の円弧状の電極非形成部の中には円弧状のセンサ用分割
電極30sが形成されている。
【0031】第2の圧電素子板100−2の表の面には
中心孔の外周に沿う環状の電極非形成部104−14が
設けられるとともに、圧電素子板100−1の電極非形
成部104−11と同形状の電極非形成部104−13
が該部104−11と同位置に設けられ、これ以外の面
は全面電極31−1として電極膜で被覆されている。ま
た、貫設されている3個の導通穴のうち2個の導通穴1
01a及び101bの周囲には環状の電極非形成部が設
けられている。
【0032】第3の圧電素子板100−3の表の面に
は、中心孔の外周に沿う環状の電極非形成部104−1
4と、放射状の2個の電極非形成部104−15及び1
04−16と、が設けられるとともに、該電極非形成部
104−15及び104−16で隔てられた二つの分割
電極30a2及び30b2が形成されている。
【0033】第4の圧電素子板100−4の表の面には
中心孔の外周に沿う環状の電極非形成部104−14が
設けられるほかはすべて電極膜で被覆された全面電極3
1−2が形成され、2個の導通穴101a及び101b
の外周にも環状の電極非形成部が設けられている。
【0034】第5の圧電素子板100−5の表の面に
は、中心孔の外周に沿う環状の電極非形成部104−1
4と、放射状の二つの電極非形成部104−17及び1
04−18と、が設けられるとともに該電極非形成部1
04−17及び104−18により隔てられた二つの分
割電極30a3及び30b3が形成されている。また、
電極非形成部104−18には只1個の導通穴101c
が開口している。一方、該圧電素子板100−5の裏面
には中心孔に沿う環状の電極非形成部104−14が設
けられるとともに導通穴101cが開口し、全面電極3
1−3が形成されている。
【0035】前記の如き各圧電素子板100−1〜10
0−5をそれらの電極非形成部と導通穴の位置が一致す
るようにそれぞれの表の面を上にして重ね合わせること
で積層圧電素子10が形成される。
【0036】このようにして形成された積層圧電素子1
0を図6(a)のように、2つの高抵抗を用いて分圧が
できるように結線し、積層圧電素子の上端面の分割電極
30a1,30b1,30sの各々にコンタクトピンを
接触させて直流電源により直流電圧を印加することで積
層圧電素子10を図6(b)に示す矢印の方向に分極さ
せる。その結果、分割電極30a1が配置された領域と
分割電極30b1が配置された領域は逆方向に分極さ
れ、超音波振動子において例えばA相駆動用の圧電素子
として用いることができる。なお、圧電素子板100−
1に設けられた分割電極30sはセンサ相電極となる。
【0037】積層圧電素子10を振動子に組み込んだ時
に外部との電気的接続を行うために図7に示すプリント
基板20が用いられる。図7に示すプリント基板20は
積層圧電素子10と圧接し電気的接続を行う環状円板部
及び外部との接続を行う部分より構成される。プリント
基板20の環状円板部には圧電素子板100−1の分割
電極30a1及び30b1と接する基板電極7A及び分
割電極30sと接する基板電極7Sが形成されており、
各基板電極はプリント基板20上のリードパターンによ
り接続端子と接続される。基板電極7Sと接続端子9S
をつなぐリードパターン8Sは環状円板部において積層
圧電素子10の電極非形成部104−11に加圧接触す
るため、この領域が分極されていると圧電素子の歪によ
り電荷を発生することになり、接続端子9Sにより所望
のセンサ信号が得られなくなる。積層圧電素子10はこ
の点を考慮し、リードパターン8Sの接触する圧電素子
板100−1の領域の両面に電極非形成部104−1
1、104−13を形成し、漏れ電界による分極を防
ぎ、所望のセンサ信号を発生するようにしたものであ
る。
【0038】なお、本実施例で示した積層圧電素子10
を用いた超音波振動子はセンサ相の配置や外部との接続
にプリント基板を用いる等の点で図8に示した従来例と
異っているが、駆動方法は従来例のものと同じである。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による超
音波振動子では、圧電素子と外部回路及び電源とを電気
的に接続する接続手段としてプリント基板を用い、該プ
リント基板を圧電素子に密着させた状態で圧電素子とと
もに振動子の弾性体に挟圧保持させる構成としたので、
リード線の半田付け作業が不要となり、リード線の半田
付け作業に関連して派生する種々の問題を回避すること
ができ、その結果、従来よりも品質の安定した超音波振
動子を能率よく製造することが可能となった。また、本
発明の超音波振動子では、プリント基板上のセンサー用
リードパターンが圧電素子の電極非形成部に接触するよ
うになっているためセンサー信号に雑音が入る恐れがな
いので検出精度が高くなり、圧電素子上のセンサー相の
領域が小さくても高精度の検出を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の棒状超音波振動子の分解
斜視図。
【図2】図1に示した棒状超音波振動子で用いる圧電素
子1−1の表面(a)及び裏面(b)並びに断面(c)
を示す図。
【図3】図1に示した棒状超音波振動子に用いるフレキ
シブルプリント基板の表面及び裏面を示した図。
【図4】棒状超音波振動子駆動時のセンサ相特性を示し
た図。
【図5】本発明の第2実施例で用いられる積層圧電素子
の構成を示す図。
【図6】図5に示した積層圧電素子の分極方法(a)と
分極の状態(b)を示した図。
【図7】実施例2で用いられるフレキシブルプリント基
板の平面図。
【図8】従来例を示す棒状超音波振動子の分解斜視図。
【図9】従来例の圧電素子を示す図。
【図10】本発明の棒状超音波モータの縦断面図。
【図11】図10の棒状超音波モータを駆動源とするレ
ンズ駆動機構を組み込んだレンズ鏡筒の縦断面図。
【符号の説明】
1−1,1−2…圧電素子 2…上部振動体 3…下部振動体 4…フレキシブルプリント基板 5…締結ボルト 6−1〜6−5,6G…電極 7A,7S,7A1,7A2,7B1,7B2,7A
3,7A4,7B3,7G,7B4…基板電極 8−1〜8−7…リードパターン 9A,9B,9
S,9G…接続端子 10…積層圧電素子 13…ベアリング部材 14…ギア 15…固定部材 16…コイルバネ 17…バネケース 18…ロータ 19…電極板 20…フレキシブルプリント基板 22…絶縁シート 100−1〜100−5…圧
電素子板 101,101a〜101c…スルーホールもしくは導
通穴 104−1〜104−5,104−11〜104−18
…電極非形成部 30a1,301b1,30s,30a2,30a3,
30b3,31−1,31−2,31−3…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動子本体部分を構成する弾性体と、該
    弾性体に挟圧保持される圧電素子と、該圧電素子に圧接
    されるとともに該弾性体に該圧電素子とともに挟圧保持
    されていて該圧電素子と外部回路及び電源とを接続する
    ためのプリント基板と、を有している音波振動子であ
    って、前記圧電素子上には、前記プリント基板上のセンサー用
    の電極のリードパターンに対向して電極が設けられてい
    ない電極非形成部分を設けた ことを特徴とする音波振
    動子。
  2. 【請求項2】 前記圧電素子は、数枚の圧電素子板を積
    層した積層型圧電素子として構成されており、 該積層型圧電素子は、片面にのみ複数の分割電極を有し
    た少なくとも一枚の第一の圧電素子板と、片面にのみ全
    面電極を有した少なくとも一枚の第二の圧電素子板と、
    を含み、該第一の圧電素子板と該第二の圧電素子板とを
    それぞれの電極形成面を上向きにして交互に重ね合せる
    ことによって構成され、各圧電素子板の電極はその直下
    の圧電素子板の電極と共用になっており、該第一の圧電
    素子板の電極形成面には該プリント基板が圧接されてい
    前記第一の圧電素子板及び前記第二の圧電素子板上
    には、前記プリント基板のセンサー用電極のリードパタ
    ーンに対向して電極が設けられていない電極非形成部分
    を設けたことを特徴とする請求項1の音波振動子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載された音波振動
    子の端面に圧接されて摩擦駆動される移動体を有してい
    ことを特徴とする超音波モータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された超音波モータにお
    ける移動体によって駆動される駆動機構を具備している
    超音波モータを備えた装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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