JPH06116626A - 真空精錬炉を用いた低炭素鋼の溶製法 - Google Patents

真空精錬炉を用いた低炭素鋼の溶製法

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JPH06116626A JP18953391A JP18953391A JPH06116626A JP H06116626 A JPH06116626 A JP H06116626A JP 18953391 A JP18953391 A JP 18953391A JP 18953391 A JP18953391 A JP 18953391A JP H06116626 A JPH06116626 A JP H06116626A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化鉄生成の少ない鉄の歩留の高い、しかも
スプラッシュの発生の少ない状態で効率的な低炭素鋼の
溶製が可能とした取鍋内溶鋼の真空精錬法 【構成】 取鍋内溶鋼に浸漬管を浸漬し、該浸漬管内を
減圧すると共に、取鍋低部より撹拌用ガスを供給する真
空精錬において、転炉にて炭素濃度を0.1〜1.0%
に精錬した溶鋼を取鍋内に装入し、浸漬管槽内の真空度
を100Torr以上の低真空度とすると共に該浸漬管
内に形成される気泡活性面積を真空表面の15〜95%
とし該浸漬管上部より酸素ガス及び不活性ガスの混合気
体を吹き込むこと。並びに浸漬管槽内の真空度(P)と
浸漬管上部より吹き込む酸素ガス(O)と不活性ガス
(N)の総流量に対する不活性ガスの比率(R)の関係
を定めて、この混合比の一定範囲ないで変化させる真空
精錬炉を用いた低炭素鋼の溶製法。 【効果】 激しいスプラッシュの発生や酸化鉄の生成に
よる操業上の問題は全く生ずることなく、極めて効率的
に高純度鋼の精錬が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は取鍋内溶鋼の真空精錬に
よる低炭素鋼の溶製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、極低炭素鋼を溶製するためには、
転炉等で炭素濃度をある程度まで脱炭させた溶鋼を取鍋
等の容器に受鋼した後RH法やDH法といった真空脱ガ
ス装置等の排気装置を有するプロセスを用い、溶鋼の一
部分を減圧雰囲気中に配置し、気体側の圧力を低下させ
ることで溶鋼中の炭素を低下させる方法が用いられてい
る。しかし、炭素濃度をより低下させる場合には、脱炭
速度が停滞し、長時間の処理を要するという問題があっ
た。これを解決するために、通常、RHにおける環流用
ガス流量の増加や浸漬管径の増大、あるいはDH法にお
ける槽昇降速度の増加等による溶鋼環流速度の増大とい
った方法がとられている。しかしながら、環流量の増大
は設備上限界があり、槽昇降速度の増加も溶鋼の追従性
からの限界がある。これらの問題に対して、脱炭速度を
高めるために真空槽内へのO2吹き込み法が提案され、
特開昭51−151212号公報のように、真空槽側壁
部の溶鋼に浸される浴面下近傍に酸化性ガス吹き込み用
多重管羽口を設け、減圧下の循環溶鋼内に直接酸化性ガ
スを吹き込むRH脱ガス装置により脱炭を有効に行うと
するものや、特開昭60−184619号公報のよう
に、転炉にて溶製した炭素濃度0.1%以上の溶鋼に減
圧下で気体酸素を上吹きして、これを脱炭せしめこのと
き生ずる脱窒を促進させることにより低窒素鋼を製造す
る方法、また、特開平1−52016号公報のように、
高クロム鋼を真空取鍋精錬炉で取鍋底部から不活性ガス
を吹き込んで強撹拌しつゝ上吹ランスから酸素ガスを取
鍋内鋼浴表面に吹き付けて脱炭する真空取鍋精錬におい
て上吹ランスから酸素ガスにアルゴンガス或いは窒素ガ
スを混合して上吹混合ガス流量を酸素ガス限界流量以上
とするものが開示されている。更には特開昭61−37
912号公報には、浸漬管の内径と取鍋の内径との比を
特定範囲の値とすると共に、該浸漬管の投影面下の取鍋
内の下位から吹き込み管を介して特定の深さの吹き込み
位置から不活性ガスを吹き込み、かつ真空槽内の溶鋼表
面に上吹ランスを介して酸化性ガスを吹き付けることに
より、高速度真空脱炭をするというものが示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開昭51−151212号公報による方法ではRH
のために真空度を300Torr以下の強い真空度にし
ないと環流が開始せず、この状態で急激に脱炭反応が開
始するので激しいスプラッシュが発生し、高炭素からの
処理は出来ない。また、特開昭60−184619号公
報のRH真空槽内への酸素上吹きによる脱窒素にあって
は酸化鉄の生成が激しく極めて低い送酸速度に抑制する
必要がある。また、RHを前提とする限りは、ある程度
真空度が上がらない限り環流が開始しないため、この状
態で急激に脱炭反応が開始するため、スプラッシュが激
しいという問題と撹拌、環流が弱いため送酸速度を上げ
られないという問題がある。次に、特開平1−5201
6号公報であるVODでの酸素とアルゴン上吹きによる
ステンレス鋼の製造方法にあっては、取鍋脱ガスの場合
には、気泡活性面が小さいため表面の撹拌が小さく、更
に転炉スラグが常に表面に存在するため酸素ガスが溶鋼
と接触する面積が小さく脱炭効果が極めて悪いという問
題がある。更に特開昭61−37912号公報の浸漬管
の投影面下の取鍋内に下位から吹き込み管を介して不活
性ガスを吹き込む方法であるが、確かに取鍋内の溶鋼深
さと不活性ガスの吹き込み位置を溶鋼表面からの深さと
して不活性ガス吹き込み位置を定めていることは、溶鋼
環流速度の増大並びに不活性ガスの滞留時間の増加に伴
う脱炭反応の促進という発想であっても、気泡活性面積
という新しい知見は何ら開示されていない。この方法は
溶鋼の環流改善を積極的に図るものであり、この方法で
は安定して極低炭素域まで脱炭することが出来ない上
に、処理中のスプラッシュの発生も安定して抑制でき
ず、また、高清浄度鋼の安定した溶製も難しいという問
題がある。そこで、これら問題を解消し、酸化鉄生成の
少ない鉄の歩留の高い、しかもスプラッシュの発生の少
ない状態で効率的な低炭素鋼の溶製が可能な方法を目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来の真空下での浸漬管内にO2上吹き並びに取鍋内に下
部から吹込管を介して不活性ガスを吹き込む方法につい
ての試験を実施したが安定した極低炭素領域までの脱炭
を行うことができなかった。そこで、更に研究を続けた
ところ、減圧下での脱炭を促進するための基本的な要因
は、従来提唱されていた溶鋼の環流速度や吹き込まれた
不活性ガスの滞留時間ではなく、気泡活性面積であると
いう新しい知見を得た。本発明はこの知見に基づいてな
されたものである。その要旨とするところは、(1)取
鍋内溶鋼に浸漬管を浸漬し、該浸漬管内を減圧すると共
に、取鍋低部より撹拌用ガスを供給する真空精錬におい
て、転炉にて炭素濃度を0.1〜1.0%に精錬した溶
鋼を取鍋内に装入し、浸漬管槽内の真空度を100To
rr以上の低真空度とすると共に該浸漬管内に形成され
る気泡活性面積を真空表面の15〜95%とし該浸漬管
上部より酸素ガス及び不活性ガスの混合気体を吹き込む
ことを特徴とする真空精錬炉を用いた低炭素鋼の溶製
法。(2)浸漬管槽内の真空度(P)と浸漬管上部より
吹き込む酸素ガス(O)と不活性ガス(N)の総流量に
対する不活性ガスの比率(R)の関係を下記式の範囲で
混合比を変化させることを特徴とする請求項1記載の真
空精錬炉を用いた低炭素鋼の溶製法にある。 R=N/(N+O) P=760−a×R ただしa=900〜2500
【0005】
【作用】以下本発明について図面に従って詳細に説明す
る。図1は本発明に係る真空精錬装置の断面図であり、
溶鋼4は取鍋1に収容され、また、浸漬管2は取鍋1内
の溶鋼4に浸漬静止される。浸漬管2は排気管と連通
し、浸漬管2内の真空度に応じて、浸漬管2内に溶鋼4
が吸い上げられる。そして浸漬管2の下部断面が垂直下
方に当る取鍋1の底部に配設されたポ−ラスプラグ3よ
り不活性ガス5が溶鋼中に吹き込まれ、溶鋼4が撹拌混
合される。一方、浸漬管2の上方からは酸素上吹きラン
ス6を設け、この酸素上吹きランスからO2及び不活性
ガスを混合されたガスが浸漬管真空槽表面に吹き込まれ
る。この場合に取鍋内溶鋼の深い位置からのガス撹拌下
での流動状況について、水モデルや水銀モデルによる実
験を重ねて詳細に検討した結果、溶鋼ヘッドが高いと気
泡の浮力による溶鋼循環力が極めて大きく、また表面の
気泡浮上領域で最も強い上向きの流れとなる。これに対
して気泡浮上領域以外の表面では表面に水平方向の炉壁
へ向かう流れになり、この流れが炉壁へ衝突して下向き
の流れへと変化している。これらの流動の内、水平方向
の炉壁へ向かう流れの速さは本発明者らによる研究の結
果、いわゆる撹拌エネルギ−や環流速度と対応すること
が明らかになった。
【0006】しかも、真空下での脱炭反応に対しては、
水平方向の炉壁へ向かう流れの速さよりも、吹き込まれ
たガスが浮上する領域での大きな上向きの流れが圧倒的
に重要であることが明らかになり、さらに、種々の実験
結果により、この脱炭特性を支配する要因は、次のよう
な定義による気泡活性面積であることが明らかになっ
た。すなわち、この気泡活性面積とは、吹き込まれたガ
ス気泡が表面に浮上する領域であると定義される。この
気泡活性面積については、水モデルや水銀モデル、ある
いは実機での観察結果により、垂直方向に吹き込まれた
ガスに対する気泡活性面積(An)は(1)式で、水平
方向に吹き込まれたガスに対する気泡活性面積(Au)
は(2)式で与えられる。 An=3.14×(0.212×H)2 ‥‥‥‥(1) Au=3.14×(7×Q0672/2 ‥‥‥‥(2) ここで、Hは吹き込み位置から溶鋼面までの距離(m)
であり、Qはノズル1個当りのガス吹き込み量(Nm3
/s)である。
【0007】そして、この(1)式で定義される気泡活
性面積が脱炭速度を支配する主要な因子である。その理
由は以下のように考えられる。 1)脱炭反応の起こる自由表面は、スラグが存在しない
ためにメタルの流動に対する抵抗が殆どない。そのた
め、スラグとメタルの間の反応に比較してメタル相表面
の流動は極めて容易である。従って、表面流速に大きく
影響される物質移動速度は、少量のガスにより撹拌する
のみで充分に大きく出来、これを更に大きくしても反応
速度に対する影響は小さい。このことが、撹拌エネルギ
−や環流速度といった水平方向の炉壁へ向かう流れの速
さで決定される指標と脱炭反応速度が関係しない理由で
ある。 2)脱炭反応の速度を増大させるためには、物質移動速
度の増加ではなく、反応表面積の増加が最も重要な要因
となる。ところで、気泡が浮上し表面で破泡するという
一連の過程を考えると、気泡が溶鋼との密着差により浮
上した後、表面で破裂し、次いで、周囲の溶鋼表面が波
立つという過程をとる。このうち、気泡が表面で破裂し
た瞬間が最も大きな表面積を形成し、その後周囲に生成
される波では表面積は殆ど増加されない。一方、気泡が
浮上することにより形成される最表面での上向きの流れ
の速度はガス吹き込み速度や撹拌エネルギ−に影響され
るが、それは液滴を高くまで飛散させる運動エネルギ−
を与えるものであり、個々の気泡が表面で破裂した瞬間
の自由表面の形態には大きくは影響しない。従って、個
々の気泡が表面で破裂する時に形成する自由表面はほぼ
一定であり、反応容器全体の表面積を有効に増大させる
ためには、表面で破裂する気泡の数を多くすることが重
要となる。このためには、気泡の合体を可能な限り抑制
出きるように広い面積にわたって気泡を浮上させること
が必要となり、よって気泡活性面の大きさが重要とな
る。
【0008】図2は種々の断面積を有する浸漬管を用い
て脱炭速度定数を気泡活性面積が真空表面積に占める割
合で整理したものである。この図より気泡活性面が真空
表面積の95%を超えると脱炭速度が低下することがわ
かる。これは真空下表面の全体に気泡が浮上した場合に
は、下降流の生成が阻害されるため還流が極めて悪化し
真空下表面で脱炭された溶鋼と取鍋内部の溶鋼との入れ
替わりが不充分となることに起因する。また、気泡活性
面が真空表面の15%未満の場合についても、脱炭速度
の低下が見られるが、これは気泡活性面積が小さくなり
有効な反応表面積が確保出来ないためである。
【0009】更に、気泡活性面積を真空表面の15〜9
5%とする条件に加えて、転炉にて炭素濃度を0.1〜
1.0%に精錬された溶鋼を用いる必要がある。この理
由は転炉での吹き止め炭素濃度が1.0%超える場合に
は2次精錬炉での精錬時間が長くなり連々鋳が不可能に
なり生産性を低下させるという問題があり、仮に精錬時
間を短縮するために上吹き酸素ガスの供給速度を増加さ
せると、スプラッシュの発生や酸化鉄の生成という問題
が生じる。また、転炉での吹き止め炭素濃度が0.1%
未満の場合には転炉での酸化鉄生成が激しくなるため、
鉄歩留の低下、急速な温度上昇による耐火物溶損及び窒
素吸収の増加といった問題が生じる。
【0010】次に、本発明に係る浸漬管上部より酸素ガ
ス及び不活性ガスの混合気体の吹き込みとしたことは、
酸素ガスを単独で上吹きした場合には、酸化鉄の生成は
避け難く、さらに、窒素の低下挙動も不充分であり、酸
素ガスと不活性ガスの混合気体を吹き付けることによ
り、この問題は解決されるからである。この理由は次の
ように考えられる。 1)同一の真空度であっても、酸素ガス上吹きの場合に
は発生したCOガスとリ−ク空気量とのバランスで決ま
っている値のため浸漬管槽内雰囲気の窒素分圧は高い。
これに対して、不活性ガスとの混合ガスを吹き付けた場
合には、多量の不活性ガスが界面に吹き付けられるため
雰囲気の窒素分圧が低く抑えられ、脱窒素が促進され
る。 2)同一流量の酸素ガスを吹き付けた場合でも、不活性
ガスと混合させることにより、上吹きノズルから出る全
ガス流量が増加するため、溶鋼面でのガスの動圧が強く
なるため火点の温度が上がり酸化鉄の生成が抑制され、
脱炭反応が促進される。一方、酸素の供給が必要となる
ような高い炭素濃度域では、高真空雰囲気は必要とせ
ず、脱炭反応が酸化鉄の生成反応に優先するための平衡
関係から決定される必要最低限の真空度であればよい。
この値は炭素濃度域にもよるが最低でも100Torr
であり、これよりも高真空にした場合には、COガス発
生時の体積膨張が大きくなるため、スプラッシュの発生
が激しく、かつ、発生したガスの浸漬管槽上昇流速が速
いため、発生したスプラッシュが高い位置まで上がると
いう問題が生じる。これらのことから浸漬管上部より酸
素ガス及び不活性ガスの混合気体を吹き込むこと並びに
浸漬管上槽内の真空度を100Torr以上の低真空度
と定めた。
【0011】更に、第2の発明として圧力(P)と酸素
ガス(O)と不活性ガス(N)の総流量に対する不活性
ガス(N)の比率(R)の関係において、P=760−
a×Rとする。ただしaは900〜2500となるよう
に、不活性ガスの混合比を変化させることが望ましい。
ここで、この比率よりも不活性ガスが少ない場合には酸
化鉄の生成が生じ鉄歩留の低下を招く上に表面に酸化鉄
からなるスラグが生成するため、以後の酸素ガスと溶鋼
の接触が阻害され脱炭速度も低くなる。逆にこの比率よ
りも不活性ガスが多い場合には酸素供給不足となり脱炭
が進行しないことになる。
【0012】
【実施例】
実施例1 酸素上吹き転炉にて炭素濃度0.1〜1.0%に精錬し
た溶鋼を175トン取鍋を用いて、図1に示す真空精錬
炉において実施した。そのときの条件について表1に示
す。Rは酸素ガス供給速度(O)と不活性ガス供給速度
(N)とにおいてN/(O+N)で表わし、O+Nを3
〜9Nm3/(Hr・ton)で吹き込んだ。また、表
中のBは(気泡活性面積)/(真空表面積)×100を
表わす。この場合に本発明の条件を満しているものに対
して、気泡活性面積比Bを満たしていない比較例8、9
はいずれも、脱炭速度定数が低く脱炭効率の悪いことを
示している。また、R値が0または1.0である比較例
6、7すなわち酸素ガス吹き込みのみ及び不活性ガス吹
き込みのみの場合も同様、脱炭速度定数が低くこれも脱
炭効率の悪いことを示している。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2 実施例1と同様に、酸素上吹き転炉にて炭素濃度0.1
〜1.0%に精錬した溶鋼を175トン取鍋を用いて、
図1に示す真空精錬炉において実施した。そのときの条
件について表2に示す。表2の真空パタ−ンについて
は、図3に示す。本図は真空度P(Torr)と酸素ガ
ス(O)と不活性ガス(N)の総流量に対する不活性ガ
ス(N)の比率(R)との関係図であり、真空度100
Torr以上を前提として、斜線領域Aは本発明の範囲
を示している。直線BはR値が低い場合の真空度との関
係であり、表2の比較例7に該当する。また、直線Cは
R値の高い不活性ガスが極めて多い吹き込みの場合を示
すもので比較例8に該当する。これらは、いずれも、脱
炭速度定数が低く脱炭効率の悪いことを意味している。
なお、実施例を示すA領域の内で直線A1は実施例1、
3、4、5、6に該当し、直線A2は実施例2に該当す
る。これらはいずれも速度定数が高いことがわかる。こ
れは極めて脱炭効率の良いことを意味している。
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明を実施するこ
とによって、激しいスプラッシュの発生や酸化鉄の生成
による操業上の問題は全く生ずることなく、極めて効率
的に高純度鋼の精錬が可能となり工業上極めて優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空精錬装置の断面図、
【図2】本発明に係る脱炭速度定数に対する気泡活性面
積と真空下表面積の比を示した図、
【図3】真空度と酸素ガスと不活性ガスの総流量に対す
る不活性ガスの比率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 取鍋、 2 浸漬管、 3 ポ−ラスプラグ、 4 溶鋼、 5 不活性ガス、 6 酸素及び不活性ガス吹込みランス。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋内溶鋼に浸漬管を浸漬し、該浸漬管
    内を減圧すると共に、取鍋低部より撹拌用ガスを供給す
    る真空精錬において、転炉にて炭素濃度を0.1〜1.
    0%に精錬した溶鋼を取鍋内に装入し、浸漬管槽内の真
    空度を100Torr以上の低真空度とすると共に該浸
    漬管内に形成される気泡活性面積を真空表面の15〜9
    5%とし該浸漬管上部より酸素ガス及び不活性ガスの混
    合気体を吹き込むことを特徴とする真空精錬炉を用いた
    低炭素鋼の溶製法。
  2. 【請求項2】 浸漬管槽内の真空度(P)と浸漬管上部
    より吹き込む酸素ガス(O)と不活性ガス(N)の総流
    量に対する不活性ガスの比率(R)の関係を下記式の範
    囲で混合比を変化させることを特徴とする請求項1記載
    の真空精錬炉を用いた低炭素鋼の溶製法。 R=N/(N+O) P=760−a×R ただしa=900〜2500
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